JPH0577397B2 - - Google Patents

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JPH0577397B2
JPH0577397B2 JP63247371A JP24737188A JPH0577397B2 JP H0577397 B2 JPH0577397 B2 JP H0577397B2 JP 63247371 A JP63247371 A JP 63247371A JP 24737188 A JP24737188 A JP 24737188A JP H0577397 B2 JPH0577397 B2 JP H0577397B2
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galactosyl
glucosyl
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stevioside
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JP63247371A
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Sumio Kitahata
Osamu Tanaka
Shigeru Watano
Hiroshi Suzuki
Hiroshi Ishikawa
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Hokkaido Sugar Co Ltd
Osaka City
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Hokkaido Sugar Co Ltd
Osaka City
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この発明は、新規な甘味料の製造方法に関し、
更に詳しくはステビオール配糖体であるステビオ
サイドまたはルブソサイドのβ−ガラクトース転
移酵素による転移反応において、19位のCOOH
にエステル結合するβ−グルコシル基(以下、19
位のグルコシル基と記す)にガラクトースを優先
的に転移させ、更に第二段のα−グルコシル転移
反応により、13位のOHにエーテル結合するβ−
グルコシル基(以下、13位のグルコシル基と記
す)に選択的にグルコースを転移させる新規な甘
味料の製造方法、更に第三段のβ−ガラクトシダ
ーゼの加水分解反応により、19位の糖鎖の末端ガ
ラクトシル基をはずした甘味料の新規な製造方法
に関するものである。 (従来の技術) 近年、人工甘味料であるサツカリン、ズルチ
ン、チクロ等が安全性の点から一般食品への使用
が禁止、または規制される傾向にある。 一方では、近年砂糖の採りすぎによる健康上の
影響が問題にされはじめたことから、それ等の問
題がより少ない天然甘味料の開発が熱望されてい
る。 これに対して、南米パラグアイ原産のキク科植
物であるステビアから得られるステビオサイド及
び中国南部、広西、広東地方に野生するバラ科、
キイチゴ属の灌木、甘葉懸鈎子の葉から得られる
ルブソサイドは、下記の構造式()及び()
に示すように、ステビオール配糖体であるが、こ
れらは砂糖と異なり、低カロリーの甘味料であ
り、しかも甘味度は砂糖の約114〜145倍と高く、
砂糖に替わる甘味料として注目されている。
【化】
【化】 (式中β−gluc:β−グルコシル基) ところが、上記ステビオール配糖体であるステ
ビオサイド、ルブソサイドの甘味質には苦味、嫌
味があり、更に残味が長く尾を引くという欠点が
あるため、αまたはβ−グルコシル転移酵素でグ
ルコシル化することにより、これらの欠点を改善
した製品が生産されているが、未だ充分な成果を
収めるには至つていない。 ステビオサイドの甘味度、甘味質の改良法につ
いては、数多くの研究報告並びに特開昭54−5070
号など数多くの特許出願がなされている。 またルブソサイドについては、サイクロデキス
トリンを添加することにより甘味質を改善する方
法が提案されている(特願昭58−71867号)。 更に、ルブソサイドにバシラス・メガテリウム
(Bacillus megaterium)が生産するサイクロデ
キストリングカノトランスフエラーゼ(以下、
CGTaseと記す)を用い、澱粉を糖供与体とし
て、酵素転移を行なうことにより甘味質を改善す
る方法も提案されている。 (発明が解決しようとする問題点) しかし、上述のルブソサイドにCGTaseを用い
て澱粉を糖供与体として酵素転移させる方法につ
いては、味質の充分な改善が行なわれず、またス
テビオサイドについても同様である。 これらの原因については、上述の反応において
はルブソサイドの13位または19位のグルコシル基
にグルコースが1〜3分子それぞれ一方に転移す
るもの、また両方に転移するもの等の混合物が生
成するが、このうち13位のグルコシル基にグルコ
ースが1〜3分子転移したものは、甘味度、味質
共に改良されるが、13位のグルコシル基より、19
位のグルコシル基により多くのグルコースが転移
した生成物は、甘味度、味質が低下すること等が
1984年にAgri.、Biol.、chem.48(10)2483〜2488に
報告されている。 即ち、上述の反応の結果得られた転移生成物は
味質が改善されたもの、逆に悪くなつたものの混
合物であるので、その味質は充分な改善に至らな
いのである。 13位のグルコシル基が転移した生成物のみを単
離すれば、良質の甘味料となることは明らかであ
るが、分離が容易でなく、仮に分離しても高価と
なり、実用的ではなくなることから、現在、混合
物として市販されている。 一方、ステビオール配糖体の19位のグルコシル
基を化学的方法によりガラクトシル基に置換させ
て得られた合成ステビオール配糖体を受容体と
し、これにCGTaseを作用させ、13位のグルコシ
ル基にグルコースを選択的に転移させた場合の甘
味度、味質の改善についての研究報告がなされて
いる(日本薬学会大会講演要旨集、6E15 2−4
昭和63年3月10日発行)。 しかし、この方法においてはステビオール配糖
体の19位のグルコシル基を化学的方法によりガラ
クトシル基に置換させてステビオール配糖体を合
成しているが、一般にステビオール配糖体の19位
のグルコシル基を外すと、甘味度乃至味質が低下
する傾向が見られる。またこの方法においては反
応中に触媒としてAgなどの重金属を使用するた
め、甘味料などの食品添加物として使用する場
合、人体への影響等が問題となる。 (問題点を解決するための手段) そこで、この発明ではステビオール配糖体の19
位のグルコシル基を外すことなく、酵素法による
新たな甘味料の製造方法を提案するものである。 具体的には、本願第1発明はステビオール配糖
体であるステビオサイドまたはルブソサイドとβ
−ガラクトシル糖化合物とを含有する水溶液また
は懸濁液にβ−ガラクトシル転移酵素を作用させ
ることによつて各々の19位のグルコシル基に優先
的にガラクトースを転移させる第一段酵素反応、
更にその転移反応液を加熱し、β−ガラクトシル
転移酵素を失活させた後、α−グルコシル糖化合
物を加え、α−グルコシル転移酵素を作用させて
13位のグルコシル基に選択的にグルコースを転移
させる第二段酵素反応から成り立つている。 更に、本願第2発明においては味質を改良する
手段として、第二段酵素反応液を加熱し、α−グ
ルコシル転移酵素を失活させ、基質となるβ−ガ
ラクトシル・α−グルコシルスデビオサイドまた
はβ−ガラクトシル・α−グルコシルルブソサイ
ド溶液にβ−ガラクトシダーゼを作用させ、19位
の糖鎖のβ−ガラクトシル基を分解してはずし、
α−グルコシルステビオサイドまたはα−グルコ
シルルブソサイドとする第三段酵素反応を行なわ
せるものである。 この発明の第一段酵素反応に用いるβ−ガラク
トシル糖化合物(以下、GA糖供与体と記す)
は、ラクトース、β−ガラクタン等が使用される
が、β−ガラクタンの分解物であるオリゴマーで
もよい。 β−ガラクトシル転移酵素は、GA糖供与体と
ステビオサイドまたはルブソサイドを含有する水
溶液または懸濁液に作用させるとき、GA糖供与
体を分解し、そのガラクトースをステビオサイド
またはルブソサイドの19位のグルコシル基に優先
的に転移させ、β−ガラクトシルステビオサイド
またはβ−ガラクトシルルブソサイドを生成する
ものであれば何れも使用可能である。 このようなβ−ガラクトシル転移酵素は、植物
の種子に存在するほか、例えばバシラス・サーキ
ユランス(Bacillus circulans)、エシエリキア・
コリ(Escherichia coli)、ラクトバシラス・ビ
フイズス(Lactobacillus bifidus)等の細菌およ
びロドツルラ・ミヌタ(Rhodotorula minuta)、
ロドツルラ・ラクトサ(Rhodotorula lactosa)
等の酵母により生産されることが知られている。 反応に用いるステビオサイドまたはルブソサイ
ドとβ−ガラクトシル糖化合物とを含有する水溶
液または懸濁液は、ステビオサイドまたはルブソ
サイドの濃度が約1〜40%(W/W)、GA糖供
与体の濃度が約0.5〜50%(W/W)とし、且つ
ステビオサイドまたはルブソサイドに対するGA
糖供与体の比率は使用するGA糖供与体によつて
異なるが、0.1〜50倍の範囲とし、好ましくは0.5
〜2倍の範囲とする。 また、第1段酵素反応の使用酵素活性量は反応
時間と密接な関係があり、通常は5〜120時間、
好ましくは5〜48時間で反応が終了する酵素活性
量にすればよいが、これに限定されるものでな
い。 更に、反応液のPHと温度は通常PH4〜8、温度
20〜70℃が適当であり、このような条件下で第一
段酵素反応を行なわせ、ステビオサイドまたはル
ブソサイドの19位のグルコシル基に優先的にガラ
クトースを転移させる。 この発明の第二段酵素反応に用いる受容体であ
るガラクトース転移生成物は第一段酵素反応液を
加熱し、酵素を失活させた反応液でもよいが、さ
らに精製分画したβ−ガラクトシルステビオサイ
ドまたはβ−ガラクトシルルブソサイドであるこ
とが好ましい。 α−グルコシル糖化合物(以下、GL糖供与体
と記す)は澱粉糊化物、澱粉部分分解物等のα−
グルカンが使用される。 また、α−グルコシル転移酵素はGL糖供与体
と第一段酵素反応にて得られる転移生成物、β−
ガラクトシルステビオサイドまたはβ−ガラクト
シルルブソサイドを含有する水溶液または懸濁液
に作用させるとき、GL等供与体を分解し、その
グルコースを受容体の13位のグルコシル基に選択
的に転移させ、β−ガラクトシル・α−グルコシ
ルステビオサイドまたはβ−ガラクトシル・α−
グルコシルルブソサイドを生成するものであれば
使用できる。 このようなα−グルコシル転移酵素としては、
グルコシル基が受容体となり得るが、ガラクトシ
ル基は受容体となり得ない酵素、例えばバシラ
ス・マセランス(Bacillus macerans)、バシラ
ス・メガテリウム(Bacillus megaterium)、バ
シラス・サーキユランス(Bacillus
ciruculans)、バシラス・ステアロサーモフイル
ス(Bacillus stearothermophilus)等の生産す
るCGTaseまたはビール酵母等の生産するα−グ
ルコシダーゼ等を使用することができる。 第二段酵素反応系において、第一段酵素反応液
に対するGL糖供与体の比率は、第一段酵素反応
液の精製度、使用するGL糖供与体によつても異
なるが、一般には0.1〜50倍の範囲、好ましくは
1〜5倍の範囲である。 第二段酵素反応のPHと温度は、通常PH4〜8、
温度20〜70℃が適当であり、使用酵素活性量は反
応時間と密接な関係があり、通常は5〜120時間、
好ましくは5〜48時間で反応が終了する酵素活性
量にすれば良いが、これらに限定されるものでは
ない。 このような条件下に第二段酵素反応を行なわせ
てβ−ガラクトシルステビオサイドまたはβ−ガ
ラクトシルルブソサイドの13位のグルコシル基に
グルコースを選択的に転移させる。 この発明の第三段酵素反応に用いる基質は、第
二段酵素反応液を加熱し、酵素を矢活させた反応
液そのものか、またはさらに精製分画したβ−ガ
ラクトシル・α−グルコシルステビオサイドまた
はβ−ガラクトシル・α−グルコシルルブソサイ
ドでもよい。 ここでβ−ガラクトシダーゼは、第一段酵素反
応に用いる前記β−ガラクトシル転移酵素を使用
することができる。 また第三段酵素反応のPH及び反応温度は、通常
PH4〜8、温度20〜70℃が適当であり、このよう
な条件下に反応を行なわせ、β−ガラクトシル・
α−グルコシルステビオサイドまたはβ−ガラク
トシル・α−グルコシルルブソサイドの19位のグ
ルコシル基に転移させたβ−ガラクトシル基を外
す。なお、第一段、第二段、第三段の酵素反応に
使用する各酵素の調製方法としては、該微生物の
固体培養および液体培養の何れを使用してもよい
が、最近では殆ど液体培養で行なわれている。 その培養液は通常、不溶物を除去した培養上澄
液を酵素として使用するか、菌体内酵素である場
合は分離した菌体をそのまま使用するか、抽出し
て利用すればよい。また必要に応じて、上記抽出
液をさらに精製して用いてもよい。 植物起源のβ−ガラクトシル転移酵素を使用す
る場合は公知の方法により抽出精製すればよく、
目的に応じて粗製、精製品の何れかを選択すれば
よい。また、これら各酵素は上記のごとく調製す
るのではなく、市販されている酵素剤を用いるこ
ともできる。 (発明の効果) 以上のような方法により、得られた第二段酵素
反応液を、吸着樹脂(商品名:ダイヤイオンHP
−20三菱化成社製)によるカラムクロマトおよび
シリカゲルクロマトにかけ分画、分取した後、そ
れ等画分について、ステビオール配等体の13位の
水酸基にエーテル結合しているグルコシル基は分
解されないが、19位のカルボキシル基にエステル
結合しているグルコシル基を、選択的にアルカリ
分解して、グルコシル基を遊離させる方法、即ち
ヨウ化カリウム、2.6−ルチジン、メタノール液
に溶解後、8時間還流下に19位のエステル結合を
選択的にアルカリ分解する方法(引用文献、大谷
等、Tetrahedron lett.、25、4537'84)により得
られた酸性配糖体の解析、更にグルコアミラーゼ
による分解試験、及び13C−NMRによる構造解
析の結果、下記構造式()及び()に示すよ
うなβ−ガラクトシル・α−グルコシルステビオ
サイドおよびβ−ガラクトシル・α−グルコシル
ルブソサイドであることを確認した。
【化】
【化】 (式中β−gluc:β−グルコシル基、α−gluc:
α−グルコシル基、β−gal:β−ガラクトシル
基、n:1〜4の任意の整数) 上記のようにして得られた転移反応生成物の
内、n=2のβ−ガラクトシル、α−グルコシル
ステビオサイドの甘味度は、原体のステビオサイ
ドの約2倍となり、n=2のβ−ガラクトシル、
α−グルコシルルブソサイドにおいては約2.7倍
となつた。 また味質についても各々原体と比べて改善され
ることをパネル試験により確認した。 更に第三段酵素反応にて、19位の糖鎖の末端ガ
ラクトシル基を分解してはずしたα−グルコシル
ステビオサイドおよびα−グルコシルルブソサイ
ドは、より味質が改善されることをパネル試験に
より確認した。 またこの発明においては酵素法により製造し、
前述の合成法のように反応中に触媒として重金属
を使用しないため、各転移生成物を甘味料などの
食品添加物として使用しても人体への影響も皆無
である。 したがつて、このようにして得られた各転移生
成物の反応液は、そのまま甘味料として使用でき
るが、必要に応じて酵素を失活させて濾過後、そ
の溶液をイオン交換樹脂、例えばH型強酸性カチ
オン交換樹脂およびOH型弱塩基性アニオン交換
樹脂を用いて脱塩し、濃縮してシラツプ状の甘味
料とするか、またはこの濃縮液を乾燥して粉末状
の甘味料とすることもできる。 (実施例) 以下、実施例を挙げて、この発明を具体的に説
明する。 実施例 1 乾燥したステビアの葉から抽出精製した純度97
%のステビオサイド10g、ラクトース10gを50m
Mリン酸緩衝液(PH6.0)50mlに加えて加熱溶解
後、同緩衝液にて100mlとした。その後、β−ガ
ラクトシル転移酵素としてラクターゼ(大和化成
社製)を0.02g添加し、40℃にて24時間反応させ
た。反応後に酵素を加熱、失活させた反応液を吸
着樹脂に吸着させた後、60%メタノールで溶出
し、未反応ステビオサイドと転移反応生成物を分
取した。更に、この転移反応生成物をシリカゲル
クロマトおよび液体クロマト法により分画、分取
した。 未転移ステビオサイド以外に得られた画分(A)〜
(C)の3点について、それぞれ元素分析、13C−
NMRによる解析、更にはヨウ化リチウム、2.6−
ルチジン、メタノール液に溶解後、8時間還流下
にエステル結合を選択的にアルカリ分解して得ら
れた酸性配糖体を薄層クロマトグラフイー
(TLC)で分析する方法を用いて構造を調べた。 元素分析、及び13C−NMRによる分析の結果、
(A)〜(C)はいずれもステビオサイドにガラクトース
が1分子β−結合した構造であることが分かつ
た。次いで、アルカリ分解の結果、(A)からはステ
ビオールビオサイドが得られたことにより、ステ
ビオサイドの19位にガラクトシル基が転移結合し
ていることが分かつた。 また、(B)からはステビオールトリオサイドが得
られることにより、ステビオサイドの13位にガラ
クトシル基が転移結合していることが分かつた。 一方(C)からは、(A)の場合と同じく、ステビオサ
イドが得られることにより、ステビオサイドの19
位にガラクトシル基が転移していることが分かつ
た。しかしながら、(C)の高速液体クロマトグラフ
イーのリテンシヨンが(A)の場合とは異なることか
ら、その結合様式は(A)とは異なると推定した。 β−ガラクトシル基が転移した(A)の生成比率
は、86%とほぼ選択的に19位に転移した。 なお、重水素化ピリジン溶液中で測定したβ−
ガラクトシル基が転移した(A)の13C−NMRのケ
ミカルシフトを下記第1表に示す。 第1表 (A)の13C−NMRのケミカルシフ
ト(aglyconeの数値は省略) 13−G1c 19−G1c 19−Ga1 C−1 99.7 95.7 105.7 2 75.2 73.7 72.6 3 78.0 78.9 75.4 4 72.3 71.1 70.3 5 78.0 78.8 77.0 6 63.1 69.5 62.3 次の第二段酵素反応は、上記19位にβ−ガラク
トシル基が転移したβ−ガラクトシルステビオサ
イド(A)粉末5g、可溶性澱粉5gを50mM酢酸緩
衝液(PH5.4)50mlに加えて加熱溶解後、同緩衝
液にて100mlとした。その後粗CGTase(Bacillus
mace rans 起源)150単位を添加し、40℃にて
24時間反応させた。この反応液を加熱し、酵素を
失活させた後、この溶液を吸着樹脂に吸着させ
た。その後、60%メタノールで溶出し、未反応β
−ガラクトシルステビオサイドと転移生成物をシ
リカゲルクロマトおよび液体クロマトにより分
画、分取した。ここで、得られた画分A1〜A5
ついては、13C−NMR解析、ヨウ化リチウム、2.6
−ルチジン、メタノール試薬を用いて、19位のエ
ステル結合を選択的に分解し、その分解した糖鎖
の解析、グルコアミラーゼによる分解試験の結
果、A1は未反応のβ−ガラクトシルステビオサ
イドであり、A2〜A5迄はβ−ガラクトシルステ
ビオサイドの13位の糖鎖に選択的にグルコースが
α−1,4分子転移したものであることを確認し
た。 なお、この転移生成物のn=1または2のもの
の甘味度は、かなり増強され、味質も苦味、嫌味
がなくなり、まろやかな甘味に改善された。 実施例 2 実施例1にて、得られたβ−ガラクトシル・α
−グルコシルステビオサイド4gを50mMリン酸
緩衝液(PH6.0)50mlに加えて溶解し、同緩衝液
にて100mlとした後、β−ガラクトシダーゼとし
てラクターゼ(大和化成社製)を0.01g添加し、
40℃にて5時間反応させた。反応後に酵素を加
熱、失活させた反応液について、ガラクトース定
量試薬を用いて調べ、ガラクトースの生成を確認
した。更に反応液をシリカゲルクロマト、及び液
体クロマト法により分画し、得られたステビオー
ル配糖体体をグルコアミラーゼにより分解してか
ら、高速液体クロマトグラフイーにより分析し、
グルコースとステビオサイドの生成を確認した。
即ち、分画したステビオール配糖体は、目的とし
たα−グルコシルステビオサイドであることが分
かつた。また、その回収率は70%であつた。 このα−グルコシルステビオサイドの味質につ
いてパネル試験を行つた結果、基質のβ−ガラク
トシル・α−グルコシルステビオサイドよりさら
に味質が改善されたことを確認した。 実施例 3 乾燥した甘葉懸鈎子から抽出精製した純度98%
のルブソサイドを受容体として使用する以外は実
施例1と同じく、二段反応を行つた。 第一段反応後、反応液について実施例1と同じ
く処理して、同様な手法で解析し、確認したとこ
ろ、ルブソサイドの場合も、ステビオサイドと同
じく、ガラクトースの転移が行われ、転移生成物
のうち、19位のグルコシル基にガラクトースが転
移したβ−ガラクトシルルブソサイドは実施例1
とほぼ近い87%であつた。 更に、第二段の酵素反応においては、反応後、
実施例1と同じく処理し、同様な手法で解析し、
確認したところやはり19位の糖鎖のガラクトシル
基にはグルコースの転移は認められず、13位のグ
ルコシル基のみにα−グルコースが1〜4分子転
移していることを確認した。 実施例 4 実施例3にて得られたβ−ガラクトシル・α−
グルコシルルブソサイドを基質とする以外は実施
例2に同じく第三段反応を行つた。反応後に、酵
素を加熱失活した反応液について、実施例2と同
じく処理し、同様な手法で解析し、確認したとこ
ろ分解物は、19位のガラクトシル基がはずれたα
−グルコシルルブソサイドであつた。 得られた分解物α−グルコシルルブソサイド画
分は72%であつた。得られた分解物の味質も、や
はり反応前のβ−ガラクトシル・α−グルコシル
ブソサイドより味質が改善されたことを確認し
た。 実施例 5 β−ガラクトシル転移酵素として、β−ガラク
トシダーゼ(ベーリンガー社製)を用いる以外
は、実施例3と同じく、二段酵素反応を行つた。
第一段反応後、反応液について実施例1と同じく
処理し、同様な手法で解析し、確認したところ、
この酵素の場合もルブソサイドにガラクトースの
転移が行われていた。 この第一段酵素反応における転移生成物のう
ち、19位のグルコシル基に優先的にガラクトース
が転移したβ−ガラクトシルルブソサイドは実施
例3と同様にほぼ85%に近いものであつた。 更に第二段酵素反応においては、反応後、実施
例1と同じく処理し、同様な手法で解析し、確認
したところ、やはり19位の糖鎖のガラクトスル基
にはグルコースの転移は認められず、13位のグル
コシル基に選択的にグルコースが1〜4分子転移
していることを確認した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ステビオール配糖体であるステビオサイドま
    たはルブソサイドとβ−ガラクトシル糖化合物を
    含む水溶液または懸濁液にβ−ガラクトシル転移
    酵素を作用させてステビオール配糖体の19位の
    COOHにエステル結合するβ−グルコシル基に
    ガラクトースを優先的に転移させた後、β−ガラ
    クトシル転移酵素を加熱失活させ、更にこの反応
    液にα−グルコシル糖化合物を加えた水溶液また
    は懸濁液にα−グルコシル転移酵素を作用させ
    て、13位のOHにエーテル結合するβ−グルコシ
    ル基にグルコースを選択的に転移させることを特
    徴とする甘味料の製造方法。 2 第1項記載の方法により、甘味料を製造した
    後、α−グルコシル転移酵素を加熱失活させ、更
    にこの反応液にβ−ガラクトシダーゼを作用さ
    せ、最初に19位のCOOHにエステル結合するβ
    −グルコシル基に転移させたβ−ガラクトシル基
    をはずすことを特徴とする甘味料の製造方法。
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