JPH05213763A - 易吸収活性化カルシウム製剤 - Google Patents

易吸収活性化カルシウム製剤

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JPH05213763A
JPH05213763A JP2404392A JP2404392A JPH05213763A JP H05213763 A JPH05213763 A JP H05213763A JP 2404392 A JP2404392 A JP 2404392A JP 2404392 A JP2404392 A JP 2404392A JP H05213763 A JPH05213763 A JP H05213763A
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vitamin
calcium
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preventing
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Kiichi Sawai
井 喜 一 澤
Masatsune Kurono
野 昌 庸 黒
Hiromoto Asai
井 宏 基 浅
Yasuaki Kondo
藤 保 昭 近
Naohisa Ninomiya
宮 直 久 二
Yoshimi Tsurumi
見 善 美 鶴
Takahiko Mitani
谷 隆 彦 三
Takao Sugiyama
山 孝 雄 杉
Shunichi Yasutake
武 俊 一 安
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Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Sanwa Kagaku Kenkyusho Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カルシウムは、吸収異常、代謝異常により虫
歯、骨粗鬆症、結石、高カルシウム血症等、各種疾患を
誘発する事が知られている。本発明は易吸収性と作用活
性化に富み安全性の高いカルシウム補給製剤を提供する
にある。 【構成】非毒性カルシウム塩にカルシウム易吸収性活性
化剤としてのビタミンDあるいはD、ビタミンA、
ビタミンC、ビタミンEを配合する事を特徴した製剤組
成を有し主に経口剤として使用される。 【効果】カルシウム供給の外、相乗的作用として脳機能
改善効果を有する。二日酔い、脳機能障害の予防、治療
剤として、骨粗鬆症の予防治療剤としても有効である。
安全性が高く長期間投与が可能である事から老人性痴呆
症及びアルツハイマー性痴呆症の有効な治療、予防剤と
しても期待される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は非毒性カルシウム塩こと
に無水リン酸水素カルシウムとビタミンDあるいはD
、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEからなるカル
シウムの吸収性並びに活性を高めた製剤組成物並びにそ
の用途を提供するものである。
【0002】
【従来技術】カルシウムの成人1日あたりの必要量は6
00mg程度と言われており、高齢者の場合、加齢に伴
う代謝異常により食物からのカルシウム吸収能が2/3
に低下すると言われ、血中カルシウム濃度を正常に保つ
ため骨からのカルシウム溶出が起こり骨折や骨粗鬆症が
発生すると言われている。(Am.J.Clin.Nutr.35.783 〜
803.1982年)
【0003】一般食品中のカルシウムと比較して母乳中
のカルシウム吸収、生体利用性が高い理由として、吸収
阻害抑制因子や糖類等の関係が報告されている。(J.Da
iry Sci.,70,2429.1987 年)
【0004】さらに又、清乳中のカルシウムの存在形態
の研究がさかんに行われているが、その詳細は解明され
るに至っていない。(J.Dairy Sci.,65,17.1982 年) なお、カルシウム製剤は最近注目されているが、単品摂
取では吸収性に問題があり、カルシトニン等調節ホルモ
ンとの関係や糖類、無機質類、蛋白質類、ビタミンD
群、紫外線との関係等各種研究がなされている。(特開
平2ー69419号)
【0005】脳機能改善効果については、血栓溶解剤
や、DHA(ドコサヘキサエン酸)について報告がされ
ているが、カルシウムとビタミン類との関連報告はな
い。なおビタミン類については類似作用が期待されるも
のの作用が明確でなく、さらにビタミンC、D、D
にあっては不安定である事から、セルロース、デンプ
ン、ヒドロキシプロピルセルロース等の高分子ポリマー
類等の各種製剤補助剤を使用した製剤(特公平1ー37
377号等)が開示されているものの、カルシウム剤と
の配合は安定性に問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】カルシウムは虫歯、骨
粗鬆症、結石、高カルシウム血症等、吸収異常、代謝異
常により各種疾患を誘発する事が知られており、毎日適
当量の摂取が望ましいとされているものの、その吸収性
や吸収後の活性に問題があり、効果が確実で安全性の高
い薬剤の開発が望まれていた。
【0007】ビタミン類とカルシウム剤の配合は一般的
にカルシウムの吸収性を阻害する場合もあると考えられ
る事からカルシウム量を増量する等工夫されており、こ
の結果多量に服用する必要があったり、大型製剤となる
場合が多く不便であった。また、吸収性を高めた注射製
剤や、ビタミンD群とカルシウム製剤の混合投与は、一
時的な高カルシウム血症に伴う臓器内結石との関連が指
摘されており、適度な吸収代謝を促す安全性の高い製剤
の開発が望まれていた。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点について、安全性が高い経口投与方法によるカルシウ
ムの投与方法について鋭意研究を重ねた結果、ビタミン
類ことにビタミンDあるいはD、ビタミンA、ビタ
ミンC、ビタミンEとの配合によりビタミンD群との配
合より優れた安全性の高いカルシウムの吸収改善効果を
見出し、さらには従来の経口投与型カルシウム製剤で
は、ほとんど効果がないとされた二日酔い等に対して脳
機能改善剤効果を有する事を見出し本発明を完成するに
至った。
【0009】本発明は非毒性カルシウム塩として乳酸カ
ルシウム、炭酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、無
水リン酸水素カルシウム、牛骨粉、竜骨等から選択され
るが、ビタミン類の安定性、カルシウムの吸収性の面か
らは無水リン酸水素カルシウムの使用が望ましい。な
お、ビタミン類としてはビタミンD、D、ビタミン
A、ビタミンC、ビタミンEからなる組成形態を有する
必要があり、カルシウムの吸収性及び活性を高める好ま
しい組成量はカルシウム300mgあたりビタミンAと
して2000I.U.、ビタミンCとして500mg、
ビタミンDとして300I.U.、ビタミンDとし
て400I.U.、ビタミンEとして100mg程度が
選択される。
【0010】なお、本発明は複合ビタミンによるカルシ
ウムの易吸収性と吸排過程における臓器中への毒性(結
石等)軽減効果の発見によるものであり、さらには、カ
ルシウム、ビタミン相互作用による脳機能改善効果を発
見したものである。
【0011】即ち、本発明は使用上簡単軽量で、実生産
上効率的で、さらには脳機能改善剤としても有効な易吸
収性活性型カルシウム製剤を提供するものである。
【0012】本発明組成物の成人に対する投与量は成人
1日あたりカルシウムとして30〜600mg程度、好
ましくは200〜500mg程度が投与される。以下に
は実施例(製剤例、薬効薬理試験例)をあげ本発明を更
に詳細に説明する。
【0013】
【実施例】
製剤例1 下記、処方に従い成分を計量し定法に従い顆粒剤とし
た。 ビタミンC(アスコルビン酸) 500mg ビタミンA(パルミチン酸レチノール) 4000I.U ビタミンD(コレカルシフェロール) 400I.U ビタミンE(酢酸dーαートコフェロール) 100mg 無水リン酸水素カルシウム 1017mg (カルシウムとして300mg) Dーマンニトール 適 量 ヒドロキシプロピルセルロース 150mg 香 料 微 量 合 計 3000mg
【0014】製剤例2 下記、処方に従い成分を計量し定法に従い直径8.0m
mの錠剤とした。 ビタミンC(アスコルビン酸ナトリウム) 281mg (アスコルビン酸として250mg) ビタミンA(酢酸レチノール) 3000I.U ビタミンD(エルゴカルシフェロール) 300I.U ビタミンE(コハク酸dlーαートコフェロール)50mg リン酸水素カルシウム 644mg (カルシウムとして150mg) 結晶セルロース 適 量 ヒドロキシプロピルセルロース 50mg ステアリン酸マグネシウム 15mg 香 料 微 量 合 計 1600mg(8錠中)
【0015】製剤例3 下記、処方に従い成分を計量し定法に従い、カプセル剤
(4号)とした。 ビタミンC(アスコルビン酸カルシウム) 60mg (アスコルビン酸として50mg) ビタミンA(酢酸レチノール) 2000I.U ビタミンD(コレカルシフェロール) 200I.U ビタミンE(dーαートコフェロール) 10mg ビタミンB(ビスベンチアミン) 57mg (塩酸チアミンとして25mg) 乳酸カルシウム 230mg (カルシウムとして30mg) Dーマンニトール 適 量 ステアリン酸マグネシウム 14mg 合 計 420mg(3カプセル中)
【0016】参考製剤例 下記、処方に従い成分を計量し定法に従い顆粒剤とし
た。 ビタミンC(アスコルビン酸) 1000mg ビタミンB(酪酸リボフラビン) 12mg ビタミンE(酢酸dーαートコフェロール) 300mg Dーマンニトール 適 量 ヒドロキシプロピルセルロース 150mg 香 料 微 量 合 計 6000mg
【0017】試験例1(経時的安定性) 製剤例1,2,3を60℃にて3週間保存後の各成分の
含量(対0日割合)を下記に示した。60℃、3週間保
存後の各成分の含量は、すべて90%以上であり安定で
あった。 成 分 60℃にて3週間保存後の含量 (対0日割合%) 製剤例1 製剤例2 製剤例3 アスコルビン酸 97.8 ー ー アスコルビン酸Na ー 96.3 ー アスコルビン酸Ca ー ー 97.2 パルミチン酸レチノール 91.3 ー ー 酢酸レチノール ー 92.0 92.4 コレカルシフェロール 95.2 ー 94.9 エルゴカルシフェロール ー 93.7 ー 酢酸dーαートコフェロール 101.2 ー ー コハク酸dlーαートコフェロール ー 99.6 ー dーαートコフェロール ー ー 91.5 ビスベンチアミン ー ー 99.3 無水リン酸水素カルシウム 99.6 ー ー リン酸水素カルシウム ー 99.1 − 乳酸カルシウム ー ー 98.4
【0018】試験例2(カルシウム易吸収活性化効果) [試験方法]SD系雌ラット(体重90g)を1群6匹
3群に分け、卵巣摘出後低カルシウム及びビタミンB
欠乏食(以下欠乏食と記載)で30日飼育した後、第1
群には本発明実施例製剤(製剤例1)を欠乏食に3%混
ぜる形で自由接取させ、さらに第2群には欠乏食100
gあたりビタミンDを400I.U、無水リン酸水素
カルシウムを1%混ぜる形で精製水と共に自由摂取さ
せ、各群30日間飼育し、尿中カルシウム排泄量と腎生
検及び大腿骨の破断試験に供した。
【0019】[試験結果]尿中カルシウム排泄量の測定
は薬剤投与の2日後と実験終了3日前に48時間尿を採
取し原子吸光法で測定した。結果を以下に示す。 尿中カルシウム排泄量(mg/日) 薬剤投与の2日後 実験終了3日前 第1群 0.51±0.01 1.32±0.11 第2群 0.29±0.01 0.94±0.14
【0020】大腿骨の破断試験は常法によりプランジャ
ースピード100cm/min、フルスケール50k
g、チャートスピード120cm/minで左右大腿骨
の中央部分を破断し、破断力とエネルギーを測定した。
結果を以下に示す。 破断試験 破断力(10dyn) エネルギー(10erg) 第1群 14.3±0.2 21.0±1.3 第2群 12.2±0.3 19.3±1.1
【0021】本発明製剤使用群にあっては尿中カルシウ
ム量排泄が高値を示すが、骨破断試験でも高値を示す事
から、この結果は骨溶出によるものではなく、腸管から
のカルシウム吸収促進であると判断する事ができた。な
お、腎生検にあっては第1群では異常が認められなかっ
たが、第2群にあっては髄質と皮質の境界部にCa沈着
が多数のものに認められた。以上の結果から本発明製剤
は安全性の高いカルシウム製剤である事が判明した。
【0022】試験例3(薬効薬理試験例) 記憶障害改善作用 ddy系雄性マウス(5週齢)を用い,スコポラミンに
より惹起した記憶過程の抑制が被検薬物により改善され
るかを,明暗箱を用いた受動的回避学習試験を使用して
検討した。
【0023】[実験設備]同様の構成を有する明室と暗
室とからなる訓練箱を用いる.暗室は床のグリッドを介
してフットショックを与え得るように成されており,両
室の境界には実験動物が自由に移動できる出入口が設け
られたものを使用した。
【0024】[記銘獲得試験]実験動物を明室に入れ,
暗室に移動した直後に明室に戻るまでフットショックを
与え続けた。
【0025】[再生試験]記銘獲得試験の24時間後に
実験動物を再び明室にいれ,暗室に移動するまでの時間
を最高300秒まで測定した。
【0026】[被検薬物の投与]記銘獲得試験の1日前
から製剤例1(3g)は餌に混合し、製剤例2(16錠)
参考例(3g)の製剤を粉砕したものを餌に3%混合し
自由摂取させた。
【0027】[記憶障害モデルの作成]スコポラミン臭
化水素酸塩を生理食塩水に溶解し,記銘獲得試験の20
分前に 0.25mg/kg を腹腔内投与した。
【0028】[データの処理及び結果]被検薬物を投与
した各試験群及び投与しなかった対照群に関して,再生
試験の結果を基に対照群に対する被検薬物投与群の記憶
保持時間の延長率を算出した。延長率はビタミン剤単独
よりは有意である事が判明した。結果を以下に示す。
【0029】 本発明製剤 頭数 記憶保持時間の延長率 製剤例1の組成物 18 69 製剤例2の製剤 18 62 参考例1の製剤 18 37
【0030】試験例4 二日酔いで、頭痛、悪心を自覚する者1群6名に製造例
1及び参考例による製剤1gをビタミン剤として服用し
てもらい、服用から4時間後アンケート調査を実施した
所、カルシウム配合の本発明製剤にあってはほぼ全員が
回復効果があると答えた。 集計結果を以下に示す。 集計結果 頭痛(回答数) 悪心(回答数) 製造例1 参考例 製造例1 参考例 1)改善した。 3 0 3 0 2)改善しつつあると思う。2 2 3 2 3)不明 1 3 0 3 4)悪化した 0 1 0 1
【0031】
【発明の効果】本発明製剤は、無水リン酸水素カルシウ
ム、ビタミンD、D、ビタミンA、ビタミンC、ビ
タミンEからなる組成物である。カルシウムの吸収性を
高めた製剤であり、脳機能改善効果を有する。骨粗鬆症
の予防治療に有効であるばかりでなく、脳機能改善剤と
しては二日酔い、脳機能障害の予防、治療剤として期待
され、安全性が高く長期間投与が可能である事から老人
性痴呆症及びアルツハイマー性痴呆症の有効な治療、予
防剤として期待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 33/06 AAM (72)発明者 近 藤 保 昭 名古屋市東区東外堀町35番地 株式会社三 和化学研究所内 (72)発明者 二 宮 直 久 名古屋市東区東外堀町35番地 株式会社三 和化学研究所内 (72)発明者 鶴 見 善 美 名古屋市東区東外堀町35番地 株式会社三 和化学研究所内 (72)発明者 三 谷 隆 彦 名古屋市東区東外堀町35番地 株式会社三 和化学研究所内 (72)発明者 杉 山 孝 雄 名古屋市東区東外堀町35番地 株式会社三 和化学研究所内 (72)発明者 安 武 俊 一 名古屋市東区東外堀町35番地 株式会社三 和化学研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非毒性カルシウム塩にカルシウム易吸収
    性活性化剤としてのビタミンDあるいはD、ビタミ
    ンA、ビタミンC、ビタミンEを配合する事を特徴とす
    る易吸収活性化カルシウム製剤
  2. 【請求項2】 非毒性カルシウム塩とカルシウム易吸収
    性活性化剤としてのビタミンDあるいは、ビタミン
    A、ビタミンC、ビタミンEからなる製剤組成物を経口
    剤として使用する事を特徴とする脳機能改善剤
JP2404392A 1992-02-10 1992-02-10 易吸収活性化カルシウム製剤 Pending JPH05213763A (ja)

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