JPH0517318Y2

JPH0517318Y2 -

Info

Publication number: JPH0517318Y2
Application number: JP4202387U
Authority: JP
Priority date: 1987-03-24
Filing date: 1987-03-24
Publication date: 1993-05-10
Anticipated expiration: 2002-03-24
Also published as: JPS63149344U

Description

【考案の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本考案は、航空機、車両又は船舶用座席等の各
種座席の折畳式テーブルを内蔵したアームレスト
に、個人用テレビ受像機を設けた座席に関するも
のである。

〔従来の技術〕

従来より、航空機、車両又は船舶内に設備する
各種座席には、大型の折畳式テーブルをアームレ
ストに内蔵したものがあり、また該アームレスト
に小型の液晶タイプ等のテレビ受像機をそのテレ
ビデイスプレー部を上方に向けて装置したものが
提案されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、この種の座席は、テーブルをアームレ
ストから取り出して着座者の前面へ展開して使用
するものであるため、テレビ受像機の装置位置が
テーブルのヒンジの外側、特に前方にないと両者
が干渉し合うことになり、テーブル装置側のアー
ムレストにテレビ受像機を配置することは極めて
困難であつた。

また、アームレストの上面に液晶タイプ等の小
型テレビ受像機を嵌め込んだものも提案されてい
るが、テレビデイスプレー部が非常に小さいため
に見えにくく、かつテレビ受像機のテレビデイス
プレー部がサイドアームレストの上面に取り付け
られたものは、着座者がテレビデイスプレー部を
覗き込む姿勢で鑑賞しなければならないため、非
常に疲れやすく、しかもテレビデイスプレー部に
上方からの光が反射して更に見えにくいという問
題もあつた。

本考案は、上記問題に鑑みて創案されたもの
で、各座席の着座者が個人的に選択使用すること
ができる大型のテレビ受像機を、折畳式テーブル
を内蔵して成るアームレスト側に装着し、該テー
ブルの使用時にもテレビ鑑賞を可能にした座席を
提供することを目的とするものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案に係るアームレストにテレビ受像機を設
けた座席は、航空機又は車両等の各種座席のサイ
ド又はセンターアームレストの前端部座席側にテ
レビ受像機を収容する凹段部を形成し、該凹段部
の底面に開設した孔の下方に該孔を介して上方に
開口し、かつアームレストの前方上方に向かつて
傾斜する支持管を配置する共に、該支持管に上下
動自在となる摺動桿を収容し、更に該摺動桿の上
端部にテレビ受像機を装置するという手段を講じ
ている。

またテレビ受像機の底部と摺動桿の上端部と
を、ボールジヨイントで首振り自在に連結するこ
と、及び支持管内にばね等の弾性部材を内装し、
摺動桿を常時上方へ付勢するという手段をも講じ
ている。

〔作用〕

而して、上記構成に成る座席は、鑑賞時にはテ
レビ受像機をアームレストの前端部においてその
斜め上方へ停止させる共に、該テレビ受像機のテ
レビデイスプレー部を着座者の視線方向へ回動さ
せ、テレビデイスプレー部を通常の使用姿勢で所
定角度に固定させることができる。したがつて、
着座者はテーブルを使用状態にしたまま、その姿
勢でテレビデイスプレー部を個人的に鑑賞するこ
とができる。

またボールジヨイントを用いているので、所望
の角度にテレビデイスプレー部を着座者の視線方
向へ容易に向けることもできると共に、テレビ受
像機の使用中にも展開したテーブルを閉じたり広
げたりすることもできる。

一方、非鑑賞時にはテレビ受像機を、アームレ
ストの前端部座席側に形成した凹段部に収容する
ことができるので座席着座者の邪魔になることが
ない。なお、テレビの非鑑賞時にはテーブルを自
由に広げたり、閉じたりすることができることは
当然である。

〔実施例〕

以下、本考案に係るアームレストにテレビ受像
機を設けた座席の実施例を図面に示す航空機用座
席について説明する。

第１図及び第２図は、アームレスト、例えばサ
イドアームレストからテレビ受像機を取り出すと
共に、同時にテーブルを展開した状態を示す平面
図及び要部断面図である。

図面において、１は、航空機、車両又は船舶用
座席等の各種座席の両側に取り付けられるサイド
アームレスト、２は該サイドアームレスト１の前
端部座席側１ａに形成した凹段部である。この凹
段部２は、液晶等の板状に形成されたテレビ受像
機３を上下に移動させて段差なく収容するもので
ある。テレビ受像機３は、一面側がテレビデイス
プレー部４を形成して成り、これを例えばダブル
型座席の両側の座席着座者用に夫々のサイドアー
ムレスト１，１に取り付ける。５は、サイドアー
ムレスト１の上面部から取り出し、展開して反対
側のセンターアームレスト６に架け渡して使用す
る折畳式のテーブル、７は、このテーブル５をそ
の側方で支えると共に、該テーブル５を横倒する
ためのヒンジ、８は、テーブル５収納部の上面を
覆う蓋である。９は、該テーブル５をサイドアー
ムレスト１から取り出す際に、サイドアームレス
ト１の上面前方位置に回動させるためのヒンジで
あり、１０は、テーブル５を構成する２枚のテー
ブル片５ａ，５ｂを連結するヒンジである。上記
構成のサイドアームレスト１の座席側面に、テレ
ビ受像機３用の操作パネル部１１を設ける。該操
作パネル部１１は、テレビ受像機３専用のスイツ
チ、ボリユーム、チヤンネル及びイヤホンジヤツ
ク等を配置したものである。更に、この操作パネ
ル部１１には、一般の航空機用座席に装備されて
いる読書用のリーデイングライトのスイツチやス
チユワーデスを呼び出すコールライトのスイツチ
等を合わせて配置することもできる。また、サイ
ドアームレストの上面部前端部には、灰皿１２を
配置する。

第３図は、サイドアームレスト１にテレビ受像
機３及びテーブル５を夫々収容した状態を示す一
部切欠き斜視図であり、テレビ受像機３を凹段部
２に収容し、テーブル５をサイドアームレスト１
内に収容する共に、その上部には蓋８を被蓋す
る。１３は、凹段部２の底面に開設した孔１４の
下方に配置した支持管である。該支持管１３は、
孔１４を介して上方に開口し、かつサイドアーム
レスト１の前方上方に向かつて傾斜した取付姿勢
に成る。この支持管１３内へ上端部にテレビ受像
機３をその底部で所定範囲内回動自在に装着した
摺動桿１５を挿通収容し、該摺動桿１５が支持管
１３内において自在に上下動し得るように構成す
る。１６は、該摺動桿１５を常時上方へ押し上げ
るために、支持管１３に内装したコイルスプリン
グ等の弾性部材である。この弾性部材１６は、テ
レビ受像機３をサイドアームレスト１の前端部に
おいてその斜め上方へ上昇させるものである。な
お、摺動桿１５は、その上方停止位置を該摺動桿
１５の上部１５Ａと下部１５Ｂの適宜位置に夫々
形成した凹部又は溝１７にストツパー１８の係止
端１９を嵌合させることにより固定することがで
きる。即ち、摺動桿１５の上部１５Ａに形成した
凹部又は溝１７にストツパー１８の係止端１９を
嵌合させれば、テレビ受像機３は凹段部２に収容
された位置に固定され、上方に飛び出すことはな
い。また逆に摺動桿１５の下部１５Ｂの溝１７に
ストツパー１８の係止端１９を嵌合させておけ
ば、テレビ受像機３は、所定の位置に停止してず
り落ちることがない。なお、テレビ受像機３と操
作パネル部１１との配線は、摺動桿１５内部に挿
通して行う。

また、第４図は摺動桿１５上におけるテレビ受
像機３の回動範囲を規制する回動機構部を示すも
のであり、摺動桿１５に対するテレビ受像機３を
の回動軸着部の該軸回りに回転角度90度に規制す
る長孔２０，２０を有する案内板２１を設けると
共に、摺動桿１５側の支持板２２から上記長孔２
０，２０に嵌まり合うピン２３，２３を突出させ
たものである。而してテレビ受像機３はピン２
３，２３が長孔において回動する範囲、即ち略90
度範囲内で回動し、収容位置と鑑賞位置の特定す
ることができる。なお、長孔２０及びピン２３の
取り付け箇所は上下逆であつてもよい。

第５図及び第６図は、摺動桿１５の上端部にあ
るテレビ受像機３を摺動桿１５にあつて収容位置
と鑑賞位置に固定するためのクリツクストツプ２
４を示す要部正面図及び端面図であり、案内板２
１の外周２箇所に凹部又は溝２５，２５を形成す
ると共に、支持板２２側にこの凹部又は溝２５，
２５に対して嵌合する方向に付勢力を加えて成る
嵌合突起２６を有する板ばね２７等を固定したも
のである。このように構成すれば、ばね２７の嵌
合突起２６が凹部又は溝２５，２５に嵌まり合う
位置においてテレビ受像機３の収容位置と鑑賞位
置を固定することができる。

第７図は、摺動桿１５に対するテレビ受像機３
の回動機構部に関する他の実施例を示すものであ
り、テレビ受像機３を摺動桿１５上にボールジヨ
イント２８を介して連結したものである。即ち、
これは球体２９の一部に棒材３０を連結し、該球
体２９の中央に孔又は切り欠き３１を形成した半
碗状の部材３２に、該切り欠き３１から上記棒材
３０を挿通して球体２９を包み込み、該球体２９
と半碗状の部材３２内面を強固に接触するように
コイルばね等の弾性部材３３で半碗状の部材３２
の外側から強く押圧したものである。したがつ
て、上記棒材３０又は半碗状の部材３２に装置し
たテレビ受像機３は、所望の方向へ容易に向ける
ことができると共に、その位置において確実に固
定維持することができる。このように構成すれ
ば、着座者は更に自由な姿勢でテレビ受像機３を
鑑賞することができるようになる。

テレビ受像機を使用する場合は、先ずストツパ
ー１８を外し、弾性部材１６の付勢力で上昇した
テレビ受像機３を、更に引き上げ、摺動桿１５下
部１５ｂの溝１７がストツパー１８の係止端１９
に嵌合する位置まで引き上げる。次にテレビ受像
機３のテレビデイスプレー部４が着座者の視線方
向に向く鑑賞位置まで約90度テレビ受像機３を回
動させる。

逆に、テレビ受像機３を凹段部２に収容する場
合には、テレビ受像機３を収容位置まで回動させ
押し下げ、又はそのまま凹段部２の位置まで押し
下げてから回動させてもよい。テレビ受像機３を
この凹段部２まで押し下げれば、ストツパー１８
の係止端は、自動的に上部の溝１５ｂに嵌合す
る。

なお、本実施例ではサイドアームレストにテレ
ビ受像機を設けた座席を説明したが、センターア
ームレストにテレビ受像機を設けることもでき
る。また、アームレストにテーブルが内蔵されて
いない座席にテレビ受像機を設けることも可能で
ある。

〔考案の効果〕

本考案に係るアームレストにテレビ受像機を設
けた座席は、以上のように構成したから、単純な
構造でアームレストから取り出した大型のテレビ
デイスプレー部を有するテレビ受像機を着座者の
視線方向にセツトして鑑賞することができると共
に、折畳式の大型のテーブルを同時に使用するこ
とができるという特徴を有するものであり、本考
案実施後の実用的効果は極めて大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図はサイドアームレストからテレビ受像機
を取り出すと共に、同時にテーブルを展開した状
態を示す平面図、第２図は同じく要部側面図、第
３図はサイドアームレストにテレビ受像機及びテ
ーブルを夫々収容した状態を示す一部切欠き斜視
図、第４図は摺動桿の上端部におけるテレビ受像
機の回動範囲を規制する回動機構部分を示す分解
拡大斜視図、第５図は摺動桿の上端部にあるテレ
ビ受像機を摺動桿にあつて収容位置と鑑賞位置に
固定するためのクリツクストツプを示す要部正面
図、第６図は第５図−線端面図、第７図は摺
動桿の上端部にテレビ受像機を首振り自在に装置
する他の実施例を示す要部断面図である。１……サイドアームレスト、２……凹段部、３
……テレビ受像機、１３……支持管、１４……
孔、１５……摺動桿、１６……弾性部材、２８…
…ボールジヨイント。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】 (1) 航空機又は車両等の各種座席のアームレスト
の前端部座席側にテレビ受像機を収容する凹段
部を形成し、該凹段部の底面に開設した孔の下
方に該孔を介して上方に開口し、かつアームレ
ストの前方上方に向かつて傾斜する支持管を配
置すると共に、該支持管に上下動自在となる摺
動桿を収容し、更に該摺動桿の上端部にテレビ
受像機を装置したことを特徴とする座席。 (2) アームレストが、サイドアームレストである
ことを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１
項記載のアームレストにテレビ受像機を設けた
座席。 (3) テレビ受像機の底部と摺動桿の上端部とを、
ボールジヨイントで首振り自在に連結したこと
を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
載のアームレストにテレビ受像機を設けた座
席。 (4) 支持管内にばね等の弾性部材を内装し、摺動
桿を常時上方へ付勢して成ることを特徴とする
実用新案登録請求の範囲第１項記載のアームレ
ストにテレビ受像機を設けた座席。