JPH0369920B2 - - Google Patents

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JPH0369920B2
JPH0369920B2 JP55502020A JP50202080A JPH0369920B2 JP H0369920 B2 JPH0369920 B2 JP H0369920B2 JP 55502020 A JP55502020 A JP 55502020A JP 50202080 A JP50202080 A JP 50202080A JP H0369920 B2 JPH0369920 B2 JP H0369920B2
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tyr
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Hansuerugu Tetsushematsuhaa
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07K7/00Peptides having 5 to 20 amino acids in a fully defined sequence; Derivatives thereof
    • C07K7/04Linear peptides containing only normal peptide links
    • C07K7/06Linear peptides containing only normal peptide links having 5 to 11 amino acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/04Centrally acting analgesics, e.g. opioids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/665Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans derived from pro-opiomelanocortin, pro-enkephalin or pro-dynorphin
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
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Description

【発明の詳細な説明】
[産業上の利用分野] この発明は、薬理活性で殊にアヘン様作用(モ
ルヒネ性)を有する新規なペプチツド、それらの
合成による製法並びに、こうしてつくられた薬理
活性ペプチツドに関する。 [従来の技術] 特別の生物学的試験で、特異的なアヘン様作用
を示す薬理活性ペプチツドは公知である。フーゲ
ス(Hughes)等によつて脳から単離されたペン
タペプチツド類、即ちメチオニンケフアリン及び
ロイシンケフアリン並びにそれら長鎖同族体が殊
にその例である(Nature258577、1975)。これら
公知のペプチツド及びそれらの合成誘導体は、試
験管内でのプロテアーゼ(例えば、プロナーゼ、
E.メルク)処理による短時間のインキユーベーシ
ヨンで、その薬理作用(この場合は、アヘン様作
用)を失うという不利を有する。これらペプチツ
ドは、生体に投与する場合、体内プロテアーゼに
よつて容易に犯され、分解される。 アメリカ合衆国ノースフアルマウスにおける
1979年6月の国際麻酔研究会議の会合で、新規な
配列を有する新規なペプチツド、β−カソモルフ
インが説明されているが、これらペプチツドは驚
くべくことは、その配列の故にプロテアーゼ(例
えば、プロナーゼ、E.メルク)に対して、安定性
が高い。これらペプチツドは色々な公知の試験法
(レセプター結合試験及びモルモツト摘出腸管テ
スト)で強いアヘン様活性を示す。β−カソモル
フイン−5(Tyr−Pro−Phe−Pro−Gly)の
0.35μモルをラツトの脳腔に注射すると、アヘン
特異性無痛感覚を示し、これに10分以内に最大の
作用に達し、60分後には完全に消失した。モルヒ
ネと同じ様な無痛感覚で、モルヒネに比べ作用時
間が短いことは既にこのものが脳の酸素によつて
全部又は部分的に分解することを示すものであ
る。 このβ−カソモルフイン−5はβ−カソモルフ
イン族の中でも強力なアヘン様作用を有するペプ
チツドであるが、このものを非経口的又は経口的
に投与するときは、鎮痛作用を全く示さないもの
である。それら実験では、用量はラツテの体重Kg
当り150mg以下であつた。公知のペプチツドのこ
の欠点は、血中及び/又は脳中でこの物質が全部
又は部分的に不活性化するためである。この物質
をラツテ脳ホモジネートや血漿と一緒にインキユ
ベートする実験では、15分という短時間のインキ
ユベーシヨンで既にそのアヘン様活性が消失する
のである。 [発明が解決しようとする課題] この発明の課題は、新規な薬理活性ペプチツ
ド、即ち、β−カソモルフイン、その同族体及
び/又は誘導体であつて、ラツテ脳ホモジネート
及び/又はその上澄及び/又は血漿と共に(実施
例参照)インキユベートして(120分まで)、生物
活性の意味での薬理作用、例えば、アヘン様活性
が持続する様なペプチツドを創製することであ
る。この発明の課題は更に非経口(静脈内又は皮
下注射)及び/又は経口的投与により、薬理作用
殊にアヘン様活性特に鎮痛作用、興奮作用を示す
様な薬理活性ペプチツド、β−カソモルフイン、
その同族体及び/又は誘導体を創製するにある。
この発明の課題は更にアミノ酸配列殊にD−アミ
ノ酸の位置を公開することによつて、専門家をし
て常法によつて所望量のペプチツドを製造しうる
様にすることである。 [課題を解決するための手段] この課題は、本発明により、薬理活性ペプチツ
ドが次式を有することにより解決される: Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−OCH3、 Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−NH2、 Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−OH、 又は Tyr−D−Pro−Phe−Pro−Gly−OCH3、 Tyr−D−Pro−Phe−Pro−Gly−NH2、 分解性酵素に比べた本発明のペプチツドの高い
安定性は、ペプチツドの2位のD−アミノ酸の導
入に基づく。 この導入は、予想外のことであつた。即ちβ−
カソモルフインのこの化合物群の発明者は、国際
麻酔研究会議1979年6月ノースフアルマウスU.S.
A.(Internationalen Narcotic Research
Conference、Juni,1979、North Falmouth
USA)で、交互プロリン配列により、ペプチダ
ーゼ例えばプロナーゼ(Pronase E.Merk)に比
べてまつたく意想外の安定性が得られると報告し
ている。例えば、プロテアーゼ分解に対する更な
る安定化法を試みるなどということはまつたく思
いも及ばないことであつた。ペプチツドの第2の
位置のD−アミノ酸は、天然酵素による分解を阻
止する。それというのも、天然酵素は優先的にL
−アミノ酸の間のペプチツド結合を分解するから
である。 本発明のもう1つの態様によれば、本発明によ
る薬物学的に活性のペプチツドは、ペプチツド化
学及び/又は天然で慣用の方法で合成される。慣
用の方法とは、合成の間の保護基の導入並びに離
脱(例えばカルボベンゾキシクロリドによるアミ
ノ基の保護;エステルとしての酸基の保護)であ
る。同様に担体物質例えばポリスチロールに接し
ての合成も慣用である。 この発明によるとそれら薬理活性ペプチツドは
個々のアミノ酸及び/又はより小さいペプチツド
フラグメントの間のペプチツド結合を普通の方法
で結合させることによつてつくられる。 本発明の医薬品は、静求の範囲2に記載の薬物
学的に活性のペプチツド及び/又はその酸付加塩
及び/又はそれら金属錯体を含有している。 この酸付加塩は、特に塩酸塩、乳酸塩又はクエ
ン酸塩であつてよい。 金属錯体とは、基本骨格としてL−アミノ酸の
本発明によるペプチツド配列が第2の位置にD−
アミノ酸を導入含有し、個々の付随基の置換によ
り変更されうるすべての化合物と理解される。こ
の際に得られるその都度の所望の作用に対する正
又は負の作用はその都度の試験により簡単に確認
することができる。この医薬品は殊に、鎮咳剤、
制潟剤、鎮痛剤、抗精神剤、トランキライザーと
して使用できる。殊に鎮痛剤として使用できる。 本発明のペンタペプチツドの例を以つて、その
合成法を説明する前に、以下、選ばれた本発明に
よるペプチツドの若干の特性を記す。実施された
分析法、即ちアミノ酸分析、エドマン分解、及び
電気泳動法により、表1に例をもつて挙げられて
いる合成ペプチツドは理論的に期待される分析値
に対応し(表2を参照)、また、被検体のペプチ
ツド含量は94%以上であつた。
【表】
【表】 実施例 配例:Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−メチ
ルエステル及びTyr−D−Pro−Phe−Pro−
Gly−メチルエステル の本発明のペンタペプチツドの合成 A 合成プラン:アミノ成分をジメチルホルムア
ミド(DMF)中、−15℃又はそれ以下で0.5モ
ル過剰のZ−アミノ酸−イソブチルカルボン酸
の混合無水物(Zは保護基として役立ち、N−
ベンジルオキシカルボニル−残基である)と2
〜4時間反応させる。 この場合、無水物はDMF中で、−15℃又はそ
れ以下でクロル蟻酸イソブチルエステルにZ−
アミノ酸誘導体及びN−メチルモルホリンを6
%過剰加えることにより、10〜15分間で生成さ
れる。過剰の無水物を次いで分解する。反応生
成物のPHをKHCO3の飽和水溶液で0℃でPH8
に調整し、0℃で30分間撹拌する。 ペプチツドを酢酸エチルを抽出する。この酢
酸エチル/ペプチツド混合物を、Z−アミノ酸
−カリ塩除去のため、3回食塩/水で洗い、3
回水で洗い留去する。こうして得られたペプチ
ツドはなお、保護基Zを有しているが、そのも
のをメタノール中で水素化した。その際、ペプ
チツド1mモル当り、100〜500mgのpd/活性
炭触媒を加えた。CO2分離はBa(OH)2溶液で
コントロールした。触媒を濾過(シユライヒヤ
ー及びシユル濾紙No.595)、水で充分に洗い、濾
液をローテーシヨン蒸発器(ビユツヒ.ロータ
ベイパーRE)で濃縮した。保護基を除いた所
望のペプチツドがその残渣中に存在している。 B ペンタペプチツドの合成 Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−メチルエ
ステル及びTyr−D−Pro−Phe−Pro−Gly−
メチルエステル 工程1: (a) 混合無水物の製造(Z−Phe−Pro−混合無
水物) ジペプチツドZ−L−Phe−L−Pro(式中Z
は、保護基として働くN−ベンジルオキシカル
ボニル−残基)640mg(1.6mM;=6%過剰)
をジメチルホルムアミド(DMF)20ml中で
200μ(1.5mM)のクロル蟻酸イソブチルエ
ステルと−15℃で170μ(1.6mM)のN−メ
チル−モルホリンを添加して15分間反応させ
る。 (b) アミノ成分の調製 グリシンメチルエステル塩酸塩125.6mg
(1.0mM)をN−メチルモルホリン110μ
(1mM)を加え、−15℃でDMF20mlに溶解す
る。 工程2:工程1aの混合無水物とアミノ成分1bと
の反応。Z−Phe−Pro−混合無水物をDMF40
ml中でグリシンメチルエステルと−150℃で4
時間反応させる。 Z−Phe−Pro−混合無水物+Gly−メチル
エステル−15℃ ――→ 4hZ−Phe−Pro−Gly−メチル
エステル あと処理に先立つて50%過剰の混合無水物を
分解する。0℃でこの反応生成物のPHを
KHCO3飽和水溶液でPH8に調整し、30分0℃
で撹拌する。次いで、このペプチツドを50〜
100ml酢酸エチル(EtAc)で抽出する。この酢
酸エチルペプチツド混合物を食塩飽和水溶液で
洗い、更に水で完全に洗滌したのち酢酸エチル
を留去する。 工程3:水素添加による保護基の離脱。 ペプチツドを30mlのメタノールに溶かし、活
性炭上のパラジウム(メルク)100mgを加える。
窒素で空気を追い出したのち、反応容器中に水
素を入れる。水素化は、25℃〜30℃で行う。
CO2が最早出て来なくなり水酸化バリウム水溶
液での検査で沈澱が全くでなくなつたら、水素
化は終了している。溶液を濾過し、水で洗い、
ローテイシヨン蒸発器で濃縮する。次いで、残
留する中間生成物をアミノ成分として工程4で
使用する。 工程4: (a)a Z−D−Ala−混合無水物及びZ−D−
Pro−混合無水物の製造 Z−D−Ala334.8mg(同様にしてZ−D−
Proも)をN−メチルモルホリン17μ
(1.5mM)を加えて、DMF15mlに溶かし、−15
℃でクロル蟻酸イソブチルエステル180μ
(1.4mM)と15分間反応させる。 (b) 工程4aの混合無水物と工程3のアミノ成分
との反応 Z−D−Pro又はZ−D−Ala無水物+Phe
−Pro−Gly−メチルエステル(5mlDMF中−15℃ ――→ 4hZ−D−Ala−Phe−Pro−Gly−メチル
エステル及び Z−D−Pro−Phe−Pro−Gly−メチルエス
テル(Z−D−Ala及びZ−D−Proの製造は
この合成法の末尾に記した)。過剰の混合無水
物の分解、抽出、水素添加は前述のものと同様
に行う。 この最終生成物4bは、工程5用のアミノ成
分として用いられる。 アミノ酸組成の加水分解によるコントロール
によつて、このペプチツドの正しいアミノ酸モ
ル関係が得られる。アヘン様活性のテスト(テ
スト法は、例1参照)によると、アヘン様活性
は全く得られない。 工程5: (a) 混合無水物(Z−Tyr−混合無水物)の生成 N,O−ジ−Z−L−チロシン629.24
(1.4mM)を165μ(1.4mM)のM−メチルモ
ルホリンを加えて15mlのDMFに溶かし、−15℃
でクロル蟻酸イソブチルエステルと15分間反応
させる。 (b) 工程5.aの混合無水物と工程4.bの最終生成物
との反応 工程4.bの最終生成物を15mlのDMFに溶か
し、工程5.aの混合無水物と−15℃で4時間反
応させる。過剰の混合無水物の分解、抽出及び
水素添加は前述同様に行う。 次いで、ビオゲルP2カラム(Biorad社)400メ
ツシユ以下、直径20mm、長さ1170mm、流速12ml/
h、280mmの赤外線吸収測定及びフラクシヨンコ
レクター(各20分/フラクシヨン)でのゲル濾過
によるフラクシヨン生成物の分離を行う。このゲ
ル濾過の全てのフラクシヨンをオルガン浴中に吊
した長筋肉−プレクサス−腸筋試料
(Laengsmuskel−Plexus−Myentericus−
Praeparat)でそのアヘン様活性をテストした。
このテストのためには各フラクシヨンを真空で凝
縮した。 その残渣を水にとつて、この試料の一部をオル
ガン浴に加え、モルモツト腸の電気的刺戟収縮に
対する抑制作用をテストした。テストすべき物質
のこの制御作用は、若し、それらが特異的モルヒ
ネ拮抗物ナロキサン(Naloxon)の添加により
消失し、ナロキサンを更に添加したのち、その試
料による抑制が最早起こらない場合には、アヘン
特異的であると見做される。モルモツト腸の調製
及び電気的刺戟(振動数0.1HZ、パルス60V、
0.5ms)はコスターソツツ等(Brit J.
Pharmacol.39巻398〜413頁(1979))及びシユル
ツ及びゴルドシユタイン(Pharmacol.exp.
Ther.183巻401〜410頁(1972))によつて説明さ
れている様に行つた。 アヘン様活性フラクシヨンを乾燥した。 酸性加水分解により実施されたアヘン活性フラ
クシヨンのアミノ酸分析の結果、両ペプチツドD
−Ala2−β−カソモルフイン−5及びD−Pro2
−β−カソモルフイン−5に対応する正しいアミ
ノ酸のモル比が得られる。 なお、アヘン不活性テトラペプチツド(工程4.
b)のチロシンカツプリングによるアヘン活性ペ
プチツドの活性化は、合成成功の証拠である。 Z−D−Ala(同様にZ−D−Pro)の製造法。 2nのNaOH5ml中の10mMのD−Ala(891mg)
を氷冷下に、強く攪拌しながらクロル蟻酸ベンジ
ルエステルの50%トリオール溶液3ml及び
2nNaOHの5.16mlで処理する。この溶液を
2nNaHCl5.33mlで酸性にし、酢酸エチルで完全
に抽出する。分離した酢酸エチル層を稀HCl及び
水で洗い、最後に多量のKHCO3−溶液で抽出す
る。合併した水性抽出液をHClでPH1.5とし、酢
酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を繰返し稀
HClで洗う。水で再度洗つたのち、硫酸ナトリウ
ム上で乾燥する。溶媒を留去したあとに所望の目
的生成物が残留する。 D−Ala2−β−カソモルフイン−5をラツテ
の脳ホモジネートとインキユベートする場合のア
ヘン様活性の安定性の証明。 頭を切断して殺したラツテ(雄、スプラグ・ダ
ウレー体重220g)2匹から迅速に小脳と脳を取
出し、0.05M NaH2PO4緩衝液7mlを入れた氷冷
ホモジナイザー(No.S587、容量35ccm、ブラウ
ン、メルスンゲン)に入れた。次いで、均質化は
その攪拌棒を10回上方で、そして10回下方で
850U/分回転させて行う。ホモジネートのごく
一部を採り出し、氷上におく。残余は5℃で15分
2800xgで遠心分離にかける。遠心分離前のホモ
ジネート及び遠心分離後の透明上澄みを次のイン
キユベーシヨン(温置)に使用する。 脳ホモジネート及び上澄みとのインキユベーシ
ヨンは、すべて37℃で行う。それぞれのインキユ
ベーシヨン時間は、95℃なる温度で10分間加熱す
ることにより終了させる。95℃に加熱すること
は、なお存在する酵素の分解に役立つものであ
る。酵素はアヘン様活性を生物的に証明するシス
テムに悪影響を与えるものである。 それぞれβ−カソモルフイン−5及び本発明の
D−Ala2−β−カソモルフイン−5の1〜2mg
を50μのH2Oにとり、それぞれ300μの脳ホモ
ジネート及び上澄みと混合する。各1つの試料を
37℃でのインキユベーシヨンの前に直ちに95℃に
加熱する。即ち、これら一つの試料は、極めて短
時間しか活性酵素と接触せず、このアヘン様活性
量が0時間での値となる。 各15,30,60及び120分後に2つのインキユベ
ーシヨンしたアヘン物質の別の試料を定温器から
取り出し、95℃に加熱する。 アヘン物質量を定量的にも調べる証明システム
としては前に説明したモルモツト腸試験が用いら
れる。 各容器中のモルヒネ物質の含量テストの結果、
短時間(0値)しか酵素に曝さなかつた容器では
2つの仕込みアヘン物質の活性量が同一であつ
た。しかし、β−カソモルフイン−5を含有した
容量は30分後にはもうアヘン様活性を全く示さな
いのに対し、D−Ala2−β−カソモルフイン−
5のアヘン様活性の全含量は、インキユベーシヨ
ンの30分後にも120分後にも証明できた。D−ア
ミノ酸を有するペプチツドはかくしてペプチツド
分解酵素に対して驚くべき安定性を有している。 D−Ala2−β−カソモルフイン及びD−Pro2
−β−カソモルフインの全身投与(静脈又は皮下
注射)を行う場合興奮(analeptische)作用が達
成される。このことは対応するL−化合物では可
能でなかつた。モルヒネより作用が低いだけ、用
量はより大きかつた。 血漿に対するアヘン様活性の安定性テストは、
上述のインキユベーシヨン例と同様に行つた。そ
の際、300μのホモジネートの代わりに300μ
の新しく得られたラツトの血漿を使用した。ここ
でも再び、D−Ala2−β−カソモルフイン−5
はその作用を完全に維持するが、D−アミノ酸を
持たないβ−カソモルフイン−5は30分後には分
解することが判つた。
【表】 3つの検定値 2つの検定におけるIC50−濃度の商MVD/
GPI及び[ 3H]DADL/[ 3H]DHMは用いら
れた物質の作用の優秀性を示している。高い数値
は、μ−受容体又はμ−結合部位に対する優れた
作用を示している。 (−)は特別の効力検定法で試験しなかつた全
身投与の場合(静脈注射及び皮下注射)、D−
Ala2−β−カソモルフイン類では、無痛覚作用
及び制痢作用が達成された。その様な作用は対応
するL−化合物では達成出来ない。 生物試験系における、β−カソモルフインの効
果についての定量的な記載 (aa) 静脈注射 (bb) 無痛覚試験(ラツト尾での電気刺激試験) (cc) モルフインとの比較
【表】 表4の解説: (a) 本発明の化合物D−Ala2−β−カソモルフ
イン−5−アミドは、モルフインと対比しうる
無痛覚作用を示す。β−カソモルフイン−5及
びβ−カソモルフイン−5−アミドに対比して
の無痛覚作用及びその強度は、本発明の化合物
のD−Ala2−β−カソモルフイン−5−アミ
ドは著しく大きい。 (b) D−Ala2−β−カソモルフイン−5−アミ
ドは、β−カソモルフイン−5及び/又はβ−
カソモルフイン−5−アミドよりも無痛覚作用
がより長く持続するが、それは、アミノ酸配置
の第2の位置にD−アミノ酸を組み込むことに
より、酵素による分解が第2の位置にD−アミ
ノ酸を含まない薬学的ペプチツドの場合よりも
緩徐に進行するためである。天然の酵素は、主
にL−アミノ酸の中間のペプチツド結合を分解
するものであるから、ペプチツドの第2の位置
のD−アミノ酸は、天然の酵素による分解を阻
害する。 アミノ酸配置の第2の位置にD−アミノ酸を有
する本発明の化合物の類似の構造の公知のペプ
チツドに対比しての利点 (a) 本発明の化合物は、プロテオリパーゼによる
分解に対して安定である。例えば、Tye−D−
Ala−Phe−Pro−Gly−−アミドのTye−D−
Pro−Phe−Pro−Glyに比べての安定性は、本
発明の相応する記載を立証している。 Tye−Pro−Phe−Pro−Gly−NH2 に対する表5に記載のペプチツドを用いるイン
キユベーシヨン試験によると、ペプチツドの第
2の位置にD−アラニンを有するそれぞれの同
族体は、全血及び血漿中で分解されないこと、
即ちその完全なアヘン様作用は、37℃での90分
のインキユベーシヨンの後でもそのまま証明で
きるということを示している。 (b) 本発明の化合物のうち若干のものの生物学的
効力の記載
【表】 表5の解説 表5は、モルモツト腸管の摘出長筋標品で測定
した、本発明のペプチツドのいくつかのもののア
ヘン様作用を示すものである(モルモツト腸管標
品と実験方法については、Schulz及びGoldstein
著J.Pharmakol.exp.Ther、183、404−410(1972
年)参照)。ID50値即ちモルモツト腸管の電気誘
導収縮幅を50%を抑制する作用のある器官浴中で
の記載のペプチツドの濃度(μM)が記されてい
る。 ノルモルフインが比較のために併記されてい
る。ペプチツドのそれぞれの抑制作用は、特異的
なアヘン拮抗剤ナロキソンにより失われ、そし
て封鎖することができる。それ故、アヘン特異的
であるとみなすことができる。 本発明のペプチツドは、こうして第2の位置に
D−配置を有するアミノ酸を有していない化学物
と対比して特に優れた高い酵素安定性を有してい
る。 従来公知の薬学的に活性のあるペプチツドに対
比して、本発明の薬学的に活性のあるペプチツド
のより強い作用は、本発明の発明者が、β−カソ
モルフイン類のアヘン活性の有効性を報告してい
る「ペプチツド」第3巻737〜797頁に記されてい
るとおり、本発明の化合物は無毒性ということが
できる。 例えば、 Tye−D−Ala−−Phe−Pro−Gly−NH2は、 (a) 300mg/Kgの経口投与で全く毒性を示さない。 (b) 200mg/Kgの腹腔内投与も同様に全く毒性を
示さない。 即ち、 LD50は、300mg/Kgp.o.以上であり、LD50は、
200mg/Kgi.p.以上である。 この発明の医薬及び動物薬は毒性がなく、不活
性で医薬に適当な担体の外に1つ又は多数の本発
明の有効物質を含む配合物であるか、或はまた、
本発明の有効物質の1つ又多数よりなる配合物で
ある。 処方単位の薬剤製剤(配合物)も本発明に属す
る。このことはその配合物が、例えば、タブレツ
ト、糖衣錠、カプセル、丸剤、坐剤の様に小分け
したものとして存在しており、その有効成分含量
が個々の服用量の何分の一又は何倍かに対応して
いることが意味している。これらの処方単位は、
例えば、1,2,3又は4服用量を含んでいても
よく、また、各服用量の1/2,1/3又は1/4を含ん
でいてもよい。各服用量は、一回の使用に際して
投与される有効物質量、そして普通1日の服用量
の全部、1/2又は1/3、又は1/4に対応する量の有
効物質を含んでいるのがよい。 無害で、不活性の薬剤的に適当な担体は、固
形、半固形又は液状の希釈剤、各種充填剤及び賦
形剤である。 優れた薬剤、製剤としては、タブレツト、糖衣
錠、カプセル、顆粒、坐剤、溶液、懸濁剤又は乳
剤、ペースト、軟膏、クリーム、ローシヨン、粉
末及びスプレーが挙げられる。タブレツト、糖衣
錠、カプセル、丸剤及び顆粒は、1つ又は多種の
有効物質の外に担体、例えば、充填剤及び展伸剤
(例えば、澱粉、乳糖、蔗糖、グルコーゼ、マン
ニツト及び硅酸)、結合剤(例えば、カルボキシ
メチルセルローズ、アルギニンゼラチン、ピリビ
ニルピロリドン)、湿潤剤(例えば、グリセリ
ン)、崩壊剤(例えば、寒天、炭酸カルシウム及
び重曹)、溶解遅延剤(例えば、パラフイン)及
び吸収促進剤(例えば、第4アンモニウム化合
物)、吸着剤(例えば、カオリン及びベントナイ
ト)及び滑沢剤(例えば、タルク、ステアリン酸
カルシウム及びステアリン酸マグネシウム及びポ
リエチレングリコール)又はそれらの混合物を含
んでいることができる。 タブレツト、糖衣錠、カプセル、丸剤及び顆粒
は、場合により不透明化剤を含んだ普通の被覆剤
や包被をもつていることができる。またそれら
は、その有効物質を腸管の特定の部分のみでか、
或は、特定の部分で遊離する様に、そして場合に
より遅延して、遊離する様に組成されていること
ができる。その場合、封入材料としては、、例え
ば、プリマー物質やワツクスが使用できる。 本願の有効物質は、遅延効果を達成するために
場合により、上記の担体物質と一緒にマイクロカ
プセルとしても存在することができる。 坐剤は有効物質以外に普通の水溶性又は水不溶
性の担体例えば、ポリエチレングリコール、脂
肪、例えばココ椰子油及び例えば、C14−アルコ
ールC16−脂肪酸との高級エステル又はそれらの
混合物を含むことができる。軟膏、ペースト、ク
リーム及びゲルは有効物質の外に普通の担体、例
えば、動物性及び植物性脂肪ワツクス、パラフイ
ン、澱粉、トラガント又はそれらの混合物を含ん
でいることができる。 溶液及び乳剤は、有効物質の外に普通の担体、
例えば、溶剤、溶解補助剤及び乳化剤、例えば、
水、エチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコー
ル、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、
油、殊に綿実油、落花生油、とうもろこし油、オ
リーブ油及びごま油、グリセリン、ポリエチレン
グリコール又はそれらの混合物を含有しているこ
とができる。 非経腸適用をするためには、溶液及び乳液は殺
菌した、血液等張液として存在しうる。 懸濁液は、有効物質の外に普通の担体、例え
ば、液状希釈剤(例えば、水、エチルアルコー
ル、プロピリングリコール)、懸濁剤(例えば、
エトキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキ
シエチレンソルビツト−及びソルビタンエステ
ル、微細結晶セルローズ)又はそれらの混合物を
含有していることができる。 上記の薬剤は、着色料、保存剤並びにきよう味
剤及びきよう臭剤、例えばペパーミント油やオイ
カリプト油及び甘味料、例えば、サツカリンを含
んでいることができる。治療上有効ならそれら化
合物はその全混合物の約0.1〜99.5、殊に約0.5〜
95重量%なる濃度で上述の製剤(配合物)中に存
在すべきである。 上述の薬剤製剤は、本発明の有効物質の外に別
の薬剤有効物質を含んでいることができる。 上述の薬剤製剤製造は、公知の方法例えば、有
効物質を担体と混合することによつて行われる。 有効物質又は薬剤製剤は局所、経口、腸管外、
腹腔内及び/又は直腸内、殊に、腸管外に投与で
きる。 人の医薬では、本発明の有効物質を24時間に全
量で約5〜500、殊に、50〜250mgを所望の成果を
うるために場合により、何回にも分けた1回量で
投与するのが有利であると見ることができる。1
回量は、約10〜300殊に、約50〜200mg/投与量を
含んでいる。 しかしながら、処理すべき対象の種類や体重、
疾病の種類や重さ、製剤の種類、医薬投与の種
類、並びに投与の行われる期間と間隔などの次第
で上記の処方と違つたものにすることも必要とな
りうる。即ち、個々の場合により、有効物の上記
の量より少ない量で間に合わせて充分なこともあ
り、別の場合には、上記の有効物質を上回らなけ
ればならないこともある。 その都度必要な有効物質の最適処方量や投与方
式の決定は各専門知識によつて、容易に行うこと
ができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 構造: Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−OCH3、 Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−NH2、 Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−OH、 又は Tyr−D−Pro−Phe−Pro−Gly−OCH3、 Tyr−D−Pro−Phe−Pro−Gly−NH2、 を有することを特徴とするペプチツド又はこれら
    の薬物学的に認容性の塩。 2 構造: Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−OCH3、 Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−NH2、 Tyr−D−Ala−Phe−Pro−Gly−OH、 又は Tyr−D−Pro−Phe−Pro−Gly−OCH3、 Tyr−D−Pro−Phe−Pro−Gly−NH2、 を有することを特徴とするペプチツド又はこれら
    の薬物学的に認容性の塩の1種以上の有効量を作
    用物質として含有することを特徴とする鎮痛剤。
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