【発明の詳細な説明】[Detailed description of the invention]
（産業上の利用分野）
本発明は、鋳込み成形により、セラミツクス成
形体を製造する方法に関するものである。
（従来の技術）
従来、セラミツクス成形体を製造するには種々
の方法が採用されている。鋳込み成形もその中の
一つで、セラミツクス原料とバインダーとを含み
水性スラリーを石膏型等の多孔体の型に流し込
み、脱水成形した後、型から脱着し乾燥すること
によりセラミツクス成形体とする方法である。
鋳込み成形は、伝統的なセラミツクス成形方法
であり、古くから行われていた。しかし、他の成
形方法に比べ生産性や成形体の寸法精度が劣るた
め、フアインセラミツクスの分野ではあまり採用
されていなかつた。ところが、スラリーを流し込
む多孔体の型さえあれば、高価な設備や機器を必
要とせず、しかも、複雑な形状のものや大型の製
品が製造できることから、フアインセラミツクス
の分野においてもこの方法が見直されるようにな
り、今後、大きな伸びが期待される成形方法とい
える。
通常、鋳込み成形用のバインダーとしては、水
溶性のポリビニルアルコール（以下PVAと略記
する。）やデンプンが使用されている。そして、
水性スラリーを多孔体の型に流し込んだときの脱
水性が、型からの脱着及び乾燥工程における作業
性に大きな影響を及ぼし、さらにセラミツクス成
形体の性能及び製品歩留りを左右する。上記従来
技術は、「セラミツクス成形用バインダー」（経営
開発センター出版部）に記載の通りである。
（発明が解決しようとする問題点）
しかしながら、このような従来法では、水溶性
のバインダーを使用していたので、水性スラリー
を多孔体の型に流し込んで鋳込み成形したとき、
脱水と同時に型へバインダーが移動して、バイン
ダーによる型の目詰りが起こり、スラリーの脱水
速度が急激に低下するため、成形時間が長くな
り、型から脱着する際の離形性も悪くなるといつ
た問題があつた。さらに、バインダーの移動によ
り、成形体内部におけるバインダーの分布が非常
に不均一になるので、乾燥工程におけるそりやヒ
ビ割れの原因となつて、セラミツクス成形体の性
能及び製品歩留まりが低下するといつた問題があ
つた。しかも、バインダーによる目詰まりのた
め、多孔体の型の寿命が著しく低下するといつた
問題があつた。
したがつて本発明の目的は、セラミツクス原料
とバインダーとを含む水性スラリーから、バイン
ダーが型へ移動せず、バインダーが、成形体内部
へ均一に分布して、乾燥工程においてそりやヒビ
割れが発生せず、また強度の高いセラミツクス成
形体を効率良く製造しうる方法を提供することに
ある。
（問題点を解決するための手段）
本発明者らは、このような問題を解決するため
に鋭意研究を重ねた結果、バインダーとして平均
重合度50〜2000、平均ケン化度２〜75モル％のポ
リ酢酸ビニルの部分ケン化物を用いることによ
り、上記のごとき目的を達成しうることを見出
し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、(A)セラミツクス原料100
重量部と、(B)平均重合度50〜2000、平均ケン化度
２〜75モル％のポリ酢酸ビニルの部分ケン化物
0.2〜10重量部とを含む水性スラリーを鋳込み成
形することを特徴とするセラミツクス成形体の製
造方法を要旨とするものである。
本発明に用いられるセラミツクス原料として
は、アルミナ、ジルコニア、フエライト等の酸化
物系、炭化珪素等の非酸化物系のものがあげられ
るが、必ずしもこれらに限られるものではない。
本発明においてバインダーとして用いられるポ
リ酢酸ビニルの部分ケン化物は、平均重合度50〜
2000、平均ケン化度２〜75モル％のものである。
ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物の平均重合度が50
未満の場合は、得られるセラミツクス成形体の強
度が弱く、一方、2000を越えるとバインダーが均
一に乳化分散することが困難となる。また、平均
ケン化度が２モル％未満の場合は、バインダーを
スラリー中に均一に分散することが困難となり、
一方、75モル％を越えると水溶性になり、脱水の
際、水と共にバインダーが多孔体の型に移動する
ようになる。ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物は未
変性に限定されるものではなく、本発明の効果を
損なわない範囲で、たとえばアルキルビニルエー
テル、ヒドロキシビニルエーテル、酢酸アリル、
アミド、ビニルシラン等で変性されたものであつ
てもよい。さらに、平均重合度や平均ケン化度が
異なるもの等を２種以上混合したものであつても
よい。
本発明は、セラミツクス原料と、上記のごとき
ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物とを含む水性スラ
リーを用いて鋳込み成形するものであるが、この
ような水性スラリーは、たとえば以下のようにし
て調製することができる。すなわち、セラミツク
ス原料100重量部と、平均重合度50〜2000、好ま
しくは100〜1000、平均ケン化度２〜75モル％、
好ましくは10〜65モル％のポリ酢酸ビニルの部分
ケン化物の粉末0.2〜10重量部、好ましくは0.5〜
５重量部と、水とを混合し、ボールミルやニーダ
ー等の混合機で所要時間混練すればよい。ポリ酢
酸ビニルの部分ケン化物は予め乳化分散し、溶液
としたものを用いてもよい。水の量は特に限定さ
れるものではないが、スラリーの安定性あるいは
脱水性の点から見て、セラミツクス原料100重量
部に対して15〜100重量部が好ましい。また、本
発明に用いられる水性スラリーは、必要に応じて
ポリカルボン酸アンモニウム、ポリアクリル酸オ
リゴマーあるいはそのアンモニウム塩等の分散
剤、グリセリン、グライコール類、ペトリオール
類等の可塑剤あるいは他の添加剤を加えたもので
あつてもさしつかえない。
本発明においては、上記のようにして得られた
水性スラリーを多孔体の型に流し込み、鋳込み成
形すればよい。鋳込み成形には公知の装置及び方
法を適宜選択して採用すればよい。
水性スラリーを用いて鋳込み成形する際、脱水
が進んでもバインダーが型に移動せず、型の目詰
りは起こらないため、脱水速度の低下はほとんど
なく、短時間で容易に型から脱着できるようにな
り、しかも、成形体内部におけるバインダーの分
布が均一で乾燥工程におけるそりやヒビ割れが発
生せず、その結果、強度の高いセラミツクス成形
体を効率良く得ることができ、製品の不良率が著
しく減少する理由は明らかでないが、おそらくバ
インダーとしてのポリ酢酸ビニルの部分ケン化物
が水に完溶せず、その大部分が水性スラリー中に
乳化分散しているため、バインダーは移動せず
に、水のみが多孔体の型に移動し脱水が進み、そ
のためにもバインダーによる型の目詰まりは起こ
らず、全量バインダーとして成形体内に均一に分
布するためと考えられる。
（実施例）
次に、実施例をあげて本発明をさらに具体的に
説明する。
実施例 １
アルミナ（平均粒径0.6μ）100重量部と、平均
重合度180、平均ケン化度35モル％のポリ酢酸ビ
ニル樹脂の部分ケン化物２重量部と、水44重量部
をボールミルで24時間混練し、水性スラリーを得
た。このスラリーの粘度は30℃で420cpsであつ
た。得られたスラリーを10mmφ×100mmの石膏型
に流し込み、成形体を作成したところ、30分で容
易に脱型できるようになつた。このとき石膏への
バインダーの稼動は全く起こらなかつた。このも
のを更に、105℃で１時間乾燥したところそりや
ヒビ割れ等の発生は認められず、密度が2.253
ｇ／cm3で、強度が34.8Kg／cm2のアルミナ成形体が
得られた。
実施例 ２〜10
表１に示す種々のセラミツクス粉末及びポリ酢
酸ビニル樹脂の部分ケン化物を表１に示す割合で
用い、実施例１と同様にしてセラミツクス成形体
の作成を行つた。結果を表１に示した。
比較例 １
アルミナ（平均粒径0.6μ）100重量部に水62重
量部を加え、ボールミルで22時間混練した後、平
均重合度600、平均ケン化物88モル％のPVA20％
の水溶液を10重量部加え、更に、２時間混練して
水性スラリーを得た。このスラリーの粘度は30℃
で560cpsであつた。得られたスラリーを用いて実
施例１と同様にして成形体を作成したところ、脱
型できるようになるまでに１時間かかつた。また
このときにはバインダーは石膏型にかなり移動し
ていた。このものを、更に、105℃で１時間乾燥
したところ、そりが発生し、円柱の中心部が細く
変形した。得られたアルミナ成形体の密度は、
2.087ｇ／cm3で強度は28.3Kg／cm2であつた。
比較例 ２
アルミナ（平均粒径0.6μ）100重量部と、平均
重合度180、平均ケン化度１モル％のポリ酢酸ビ
ニル樹脂の部分ケン化物２重量部と、水44重量部
とをボールミルに入れ、24時間混練し、水性スラ
リーを作成したが未分散のバインダーが多量に残
つた。このスラリーの粘度は30℃で320cpsであつ
た。このスラリーを用いて実施例１と同様にして
成形体を作成したところ、非常にもろい成形体し
か得られなかつた。
比較例 ３
平均重合度180、平均ケン化度35モル％のポリ
酢酸ビニル樹脂の部分ケン化物にかえて、平均重
合度180、平均ケン化度80モル％のポリ酢酸ビニ
ル樹脂の部分ケン化物を用いた以外は実施例１と
同様にしてセラミツクス成形体の作成を行つた。
結果を表１に示した。
比較例 ４
平均重合度180、平均ケン化度35モル％のポリ
酢酸ビニル樹脂の部分ケン化物にかえて平均重合
度30、平均ケン化度55モル％のポリ酢酸ビニル樹
脂の部分ケン化物を用いた以外は実施例１と同様
にしてセラミツクス成形体の作成を行つた。結果
を表１に示した。
比較例 ５
アルミナ（平均粒径0.6μ）100重量部に水62重
量部を加えボールミルで22時間混練した後、デン
プンの20％水溶液を10重量部加え、更に、２時間
混練して水性スラリーを得た。このスラリーの粘
度は30℃で470cpsであつた。得られたスラリーを
用いて実施例１と同様にして成形体を作成したと
ころ、脱型までに45分を要し、石膏型へのバイン
ダーの移動も認められた。更に、この成形体を
105℃で１時間乾燥したところ、そりが発生し、
得られたアルミナ成形体の密度は2.053ｇ／cm3で、
強度は13.8Kg／cm2と低いものであつた。
(Industrial Application Field) The present invention relates to a method of manufacturing a ceramic molded body by casting. (Prior Art) Conventionally, various methods have been employed to produce ceramic molded bodies. Cast molding is one such method, in which an aqueous slurry containing ceramic raw materials and a binder is poured into a porous mold such as a plaster mold, dehydrated, and then removed from the mold and dried to form a ceramic molded body. It is. Cast molding is a traditional ceramic molding method that has been used for a long time. However, it has not been widely adopted in the field of fine ceramics because it is inferior in productivity and dimensional accuracy of molded bodies compared to other molding methods. However, as long as there is a porous mold into which the slurry is poured, there is no need for expensive equipment or equipment, and it is possible to manufacture products with complex shapes or large sizes, so this method is being reconsidered in the field of fine ceramics. It can be said that this is a molding method that is expected to see significant growth in the future. Usually, water-soluble polyvinyl alcohol (hereinafter abbreviated as PVA) or starch is used as a binder for cast molding. and,
The ability to remove water when an aqueous slurry is poured into a porous mold has a great effect on the workability in the desorption and drying process from the mold, and also influences the performance and product yield of the ceramic molded body. The above-mentioned conventional technology is as described in "Binder for Ceramics Molding" (Management Development Center Publishing Department). (Problems to be Solved by the Invention) However, since such conventional methods use water-soluble binders, when the aqueous slurry is poured into a porous mold and cast-molded,
The binder moves to the mold at the same time as dehydration, causing the mold to become clogged with the binder, and the dehydration speed of the slurry decreases rapidly, resulting in longer molding time and poor mold releasability when detaching from the mold. I had a problem. Furthermore, the movement of the binder makes the distribution of the binder inside the molded object very uneven, which causes warping and cracking during the drying process, which reduces the performance and product yield of the ceramic molded object. It was hot. Furthermore, there was a problem in that the life of the porous mold was significantly reduced due to clogging caused by the binder. Therefore, an object of the present invention is to prevent the binder from moving into the mold from an aqueous slurry containing ceramic raw materials and a binder, and to distribute the binder uniformly inside the molded product, thereby preventing warping and cracking during the drying process. It is an object of the present invention to provide a method for efficiently producing a ceramic molded body with high strength without the need for the above. (Means for Solving the Problems) As a result of extensive research in order to solve these problems, the present inventors found that the binder has an average degree of polymerization of 50 to 2000 and an average degree of saponification of 2 to 75 mol%. The inventors have discovered that the above objects can be achieved by using a partially saponified product of polyvinyl acetate, and have arrived at the present invention. That is, the present invention provides (A) ceramic raw material 100
parts by weight, and (B) a partially saponified product of polyvinyl acetate with an average degree of polymerization of 50 to 2000 and an average saponification degree of 2 to 75 mol%.
The gist of the present invention is a method for manufacturing a ceramic molded body, which is characterized by casting an aqueous slurry containing 0.2 to 10 parts by weight. Ceramic raw materials used in the present invention include, but are not necessarily limited to, oxide-based materials such as alumina, zirconia, and ferrite, and non-oxide-based materials such as silicon carbide. The partially saponified polyvinyl acetate used as a binder in the present invention has an average degree of polymerization of 50 to
2000, with an average degree of saponification of 2 to 75 mol%.
The average degree of polymerization of partially saponified polyvinyl acetate is 50
If it is less than 2,000, the strength of the ceramic molded product obtained will be weak, while if it exceeds 2,000, it will be difficult to emulsify and disperse the binder uniformly. In addition, if the average saponification degree is less than 2 mol%, it will be difficult to uniformly disperse the binder in the slurry,
On the other hand, if the content exceeds 75 mol%, the binder becomes water-soluble, and during dehydration, the binder will move with water into the porous mold. Partially saponified products of polyvinyl acetate are not limited to unmodified products, and may include, for example, alkyl vinyl ether, hydroxy vinyl ether, allyl acetate,
It may be modified with amide, vinyl silane, etc. Furthermore, it may be a mixture of two or more types having different average degrees of polymerization and average degrees of saponification. The present invention involves cast molding using an aqueous slurry containing a ceramic raw material and a partially saponified product of polyvinyl acetate as described above. Such an aqueous slurry can be prepared, for example, as follows. Can be done. That is, 100 parts by weight of ceramic raw materials, an average degree of polymerization of 50 to 2000, preferably 100 to 1000, an average degree of saponification of 2 to 75 mol%,
Preferably 0.2 to 10 parts by weight of powder of partially saponified polyvinyl acetate of 10 to 65 mol%, preferably 0.5 to 10 parts by weight
5 parts by weight and water may be mixed and kneaded for the required time using a mixer such as a ball mill or kneader. The partially saponified product of polyvinyl acetate may be emulsified and dispersed in advance to form a solution. Although the amount of water is not particularly limited, it is preferably 15 to 100 parts by weight based on 100 parts by weight of the ceramic raw material from the viewpoint of slurry stability or dehydration properties. In addition, the aqueous slurry used in the present invention may contain dispersants such as ammonium polycarboxylate, polyacrylic acid oligomers or ammonium salts thereof, plasticizers such as glycerin, glycols, petriol, or other additives. It is acceptable even if it contains an agent. In the present invention, the aqueous slurry obtained as described above may be poured into a porous mold and cast. For cast molding, a known device and method may be appropriately selected and employed. When performing cast molding using an aqueous slurry, the binder does not move into the mold even as dehydration progresses, and the mold does not become clogged, so there is almost no drop in dehydration speed and it can be easily removed from the mold in a short time. Furthermore, the distribution of the binder inside the molded body is uniform, and warping and cracking do not occur during the drying process.As a result, a high-strength ceramic molded body can be efficiently obtained, and the defective rate of the product is significantly reduced. The reason for this is not clear, but it is probably because the partially saponified product of polyvinyl acetate as a binder is not completely dissolved in water and most of it is emulsified and dispersed in the aqueous slurry. It is thought that this is because the binder moves to the porous mold and dehydration progresses, so that the binder does not clog the mold and the entire amount of binder is uniformly distributed within the molded body. (Example) Next, the present invention will be described in more detail with reference to Examples. Example 1 100 parts by weight of alumina (average particle size 0.6μ), 2 parts by weight of a partially saponified polyvinyl acetate resin with an average degree of polymerization of 180 and an average degree of saponification of 35 mol%, and 44 parts by weight of water were mixed in a ball mill at 24 parts by weight. The mixture was kneaded for an hour to obtain an aqueous slurry. The viscosity of this slurry was 420 cps at 30°C. The resulting slurry was poured into a 10 mmφ x 100 mm plaster mold to create a molded product, which could be easily demolded within 30 minutes. At this time, no movement of the binder into the plaster occurred. When this material was further dried at 105℃ for 1 hour, no warping or cracking was observed, and the density was 2.253.
g/cm 3 and a strength of 34.8 Kg/cm 2 was obtained. Examples 2 to 10 Ceramic molded bodies were prepared in the same manner as in Example 1 using various ceramic powders shown in Table 1 and partially saponified products of polyvinyl acetate resin in the proportions shown in Table 1. The results are shown in Table 1. Comparative Example 1 62 parts by weight of water was added to 100 parts by weight of alumina (average particle size 0.6μ), and after kneading in a ball mill for 22 hours, PVA 20% with an average degree of polymerization of 600 and an average saponified product of 88 mol%
10 parts by weight of an aqueous solution were added thereto, and the mixture was further kneaded for 2 hours to obtain an aqueous slurry. The viscosity of this slurry is 30℃
It was 560cps. When a molded article was created in the same manner as in Example 1 using the obtained slurry, it took one hour before it could be demolded. Also, by this time the binder had migrated considerably into the plaster mold. When this product was further dried at 105° C. for 1 hour, warping occurred and the center of the cylinder became thin and deformed. The density of the obtained alumina compact is
The weight was 2.087g/cm 3 and the strength was 28.3Kg/cm 2 . Comparative Example 2 100 parts by weight of alumina (average particle size 0.6μ), 2 parts by weight of a partially saponified polyvinyl acetate resin with an average degree of polymerization of 180 and an average saponification degree of 1 mol%, and 44 parts by weight of water were placed in a ball mill. The mixture was then kneaded for 24 hours to create an aqueous slurry, but a large amount of undispersed binder remained. The viscosity of this slurry was 320 cps at 30°C. When a molded article was prepared using this slurry in the same manner as in Example 1, only a very brittle molded article was obtained. Comparative Example 3 Instead of a partially saponified polyvinyl acetate resin with an average degree of polymerization of 180 and an average saponification degree of 35 mol%, a partially saponified polyvinyl acetate resin with an average degree of polymerization of 180 and an average saponification degree of 80 mol% was used. A ceramic molded body was produced in the same manner as in Example 1 except that the following was used.
The results are shown in Table 1. Comparative Example 4 A partially saponified polyvinyl acetate resin with an average degree of polymerization of 30 and an average saponification degree of 55 mol% was used instead of a partially saponified polyvinyl acetate resin with an average degree of polymerization of 180 and an average saponification degree of 35 mol%. A ceramic molded body was produced in the same manner as in Example 1 except that The results are shown in Table 1. Comparative Example 5 62 parts by weight of water was added to 100 parts by weight of alumina (average particle size 0.6μ), and the mixture was kneaded in a ball mill for 22 hours. After that, 10 parts by weight of a 20% aqueous solution of starch was added, and the mixture was further kneaded for 2 hours to form an aqueous slurry. Obtained. The viscosity of this slurry was 470 cps at 30°C. When a molded article was created using the obtained slurry in the same manner as in Example 1, it took 45 minutes to demold, and migration of the binder to the plaster mold was also observed. Furthermore, this molded body
When dried at 105℃ for 1 hour, warping occurred.
The density of the obtained alumina molded body was 2.053 g/ cm3 ,
The strength was as low as 13.8 Kg/cm 2 .
【表】【table】
【表】
（発明の効果）
本発明によると、型へのバインダーの移動が起
こらず、成形体内部のバインダーの分布が均一に
なるので、型からの脱却が容易で、かつ乾燥によ
りそりやヒビ割れを発生しないセラミツクス成形
体を能率良く得ることができる。しかも、得られ
たセラミツクス成形体の密度及び強度は高い。さ
らに、バインダーによる目詰まりがないため、多
孔体の型の寿命が著しく延びるなどセラミツクス
成形体の製造方法として工業的に極めて有効であ
る。[Table] (Effects of the Invention) According to the present invention, the binder does not move to the mold, and the binder distribution inside the molded product becomes uniform, so it is easy to remove from the mold, and there is no warpage or cracking caused by drying. A ceramic molded body without cracking can be efficiently obtained. Moreover, the density and strength of the obtained ceramic molded body are high. Furthermore, since there is no clogging caused by the binder, the life of the mold for the porous body is significantly extended, making it extremely effective industrially as a method for producing ceramic molded bodies.