JPH02113092A - 高性能灯油 - Google Patents

高性能灯油

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JPH02113092A
JPH02113092A JP26492988A JP26492988A JPH02113092A JP H02113092 A JPH02113092 A JP H02113092A JP 26492988 A JP26492988 A JP 26492988A JP 26492988 A JP26492988 A JP 26492988A JP H02113092 A JPH02113092 A JP H02113092A
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野村 宏次
Tokuo Fujimune
藤宗 篤雄
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磯部 政雄
Kazuaki Izumi
和泉 和明
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は灯油に関し、詳しくは取り扱い時における臭気
の少ない高性能灯油に関する。
従来の技術および 発明が解決しようとする課題 灯油は家庭用の暖房用燃料として広く使われているが、
石油ストーブへの給油等の灯油を取り扱う際の石油臭、
手への付着による不快感など使用者に嫌われる欠点があ
った。また、開放式の石油ストーブを使用する際にも点
火時、消火時に未燃焼、および不完全燃焼の炭化水素化
合物や含酸素化合物が発生し、不快な臭気がする欠点が
あった。
さらに、使用者の石油ストーブに対する安全性や快適性
(N ox、炭化水素化合物、co、So、。
臭い)などの要望も年々強まってきている。そのため、
石油ストーブに使用される灯油もこれらの欠点の少ない
高性能な品質を持ったものが望まれるようになった。
上記のような灯油の欠点を解決する方法としては、灯油
気化触媒を用いる方法(特公昭59−16814号公報
)、灯油に消臭剤を添加する方法(特公昭54−320
03号公報)、ローパラフィンおよびイソパラフィン類
よりなる灯油(特開昭63−150380号公報)など
が挙げられる。
しかしながら、灯油気化触媒を用いる方法では触媒の劣
化により長期間クリーンな燃焼を持続させることが困難
であった。灯油に消臭剤を添加する方法では作業工程が
複雑化し、また、匂いに対する個人の好みの問題があり
、あまり効果的ではなかった。またn−パラフィン、お
よびイソパラフィン類よりなる灯油では製造コストが大
幅に上昇し、価格の高い灯油になるという問題があった
本発明者らは、上記の要求を満足する灯油を開発すべく
研究を重ねた結果、その組成と性状を規定することによ
り、従来の原油精製により得られる灯油よりさらに高性
能な灯油が得られることを見い出し、本発明を完成する
に至った。
本発明は、灯油自体の臭気が少なく、また、開放式石油
ストーブ使用の際の点火時、消火時における臭気も少な
く、取扱いに優れた高性能な灯油を提供することを目的
とする。
問題点を解決するための手段 すなわち、本発明は、 沸点が170”C〜230’Cの留分が90vol%以
上含まれる炭化水素混合物からなり、比重0.77〜O
o 82、 芳香族炭化水素含量2〜10vol%かつ炭素数9の芳
香族炭化水素およびメチルナフタレン含有量がそれぞれ
1vol%以下、 ナフテン系炭化水素含量30〜70vol%イオウ含量
10ppm以下、 煙点30以上、 引火点50@以上 であることを特徴とする高性能灯油 を提供するものである。
以下、本発明の内容をさらに詳細に説明する。
本発明における灯油は、留出温度170℃以上、230
°C以下の留分を90vol%以上、好ましくは95v
ol%以上含有することが必要であり、さらに好ましく
は留出温度170”C以上、210°C以下の留分を9
0vol%以上含有することが必要である。留出温度が
170’C未満の留分を多く含む場合は灯油自体の臭気
が強く、230゜Cを超える留分を多く含む場合は点火
時・消火時の臭気が強く、点火時にすすが発生しやすく
、特に、しん式石油ストーブに使用した場合において著
しく、またしんにタールが付着しやすいのでそれぞれ好
ましくない。なお、本発明でいう留出温度とは、J I
 5K2254の燃料油蒸留試験方法で規定されている
留出温度を意味する。
本発明における灯油の比重は、0.77〜0゜82 (
15/4℃) 、好ましくは0.78〜0゜81  (
15/4’ )であることが必要である。比重が0.7
7未満のときは、一定容積あたりの発熱量が低下し、燃
費が低下するため好ましくない。
また、0.82を超えるときは、−船釣に芳香族炭化水
素含有量が増えることを意味し、燃焼性が悪くなるので
好ましくない。なお、本発明でいう比重とは、J l5
K2249に規定される方法(うきばかり法)によりΔ
F1定される値を意味する。
本発明における灯油の組成は芳香族炭化水素含有量が2
〜10vol%、好ましくは2〜5vol%であり、ナ
フテン系炭化水素含有量が30〜70vol%、好まし
くは30〜50vol%であることが必要である。芳香
族炭化水素含有量が10vol%を超える場合、あるい
はナフテン系炭化水素が70vol%を超える場合には
灯油の燃焼性が悪くなる。また芳香族炭化水素含有量が
2vol%未満の場合は製造コストが上昇し、ナフテン
系炭化水素含有量が30v。
1%未満の場合には容量当りの発熱量が低下し、また極
寒地における灯油の低温特性が悪化するためそれぞれ好
ましくない。また芳香族炭化水素を2vol%以上含ん
でいる場合は燃焼時の炎の色が暖色になるという利点が
ある。
また本発明者らは、特定の芳香族化合物の量が多い場合
には、高性能な灯油が得られないことを見い出した。す
なわち、本発明の灯油は、プロピルベンゼン、トリメチ
ルベンゼン、エチルトルエン等の炭素数9の芳香族炭化
水素(以下rC9芳香族」という)含有量が灯油全量に
対し1 vol%以下、好ましくは0.5vol%以下
であり、メチルナフタレン含有量が灯油全量に対し1 
vol%以下、好ましくは0 、 5 vol1%以下
であることが必要である。
C9芳香族含有量が1 vol%を超える場合には灯油
自体の臭気が著しく強くなり、また、メチルナフタレン
含有量が1 vc1%を超える場合には灯油の燃焼性が
著しく悪くなるためそれぞれ好ましくない。
なお、本発明でいう芳香族炭化水素含有量はJISK2
536の燃料油炭化水素成分試験方法(けい光指示薬吸
着法)により測定される値、ナフテン系炭化水素含有量
はマススペクトルにより測定される値、C9芳香族およ
びメチルナフタレン含有量はガスクロマトグラフィーに
より測定される値をそれぞれ意味する。
さらに、本発明における灯油は、イオウ含量が灯油全量
に対し10ppm以下、好ましくは3 ppm以下、さ
らに好ましくは1 ppm以下、煙点が30以上、好ま
しくは33以上、引火点が50’C以上であることが必
要である。イオウ含量が灯油全量に対し10ppmを超
える場合には燃焼中における排ガス中の5o2iが多く
なり健康への影響が懸念され、また、燃焼排ガスによる
燃焼機器等の腐食が大きくなる。煙点が30未満の場合
、燃焼性が悪くなり、また、引火点が50°C未満の場
合は取扱上危険であるためそれぞれ好ましくない。
なお、本発明でいうイオウ含量はJ I 5K2541
に規定されるランプ式硫黄分試験方法(容量法)により
all定される値を、煙点はJ I 5K2537に規
定される燃料油煙点試験方法により測定される値を、引
火点はJISK2265に規定される原油及び石油製品
引火点試験方法(タグ密閉式)により測定される値を意
味している。
本発明の灯油の製造方法としては、灯油留分において芳
香族炭化水素含有量の少ない、例えばインドネシアのミ
ナス原油等から、蒸留において170’Cから230”
Cの留分を90vol%以上含む粗灯油を得て、それを
水素化精製することによって得られる。あるいは、芳香
族炭化水素含有量が10vol%以上の灯油留分につい
て芳香族炭化水素を水素添加して、ナフテン炭化水素等
に改質するこによっても得られる。または重質軽油を水
添分解装置にかけ得られる灯油留分、いわゆる水添分解
灯油を用いることもできる。
さらに、本発明の灯油において、必要に応じてフェノー
ル系、アミン系などの酸化防止剤、シッフ型化合物やチ
オアミド型化合物などの金属不活性化剤、有機りん系化
合物などの表面着火防止剤、こはく酸イミド、ポリアル
キルアミン、ポリエーテルアミンなどの清浄分散剤、多
価アルコールおよびそのエーテルなどの氷結防止剤、有
機酸のアルカリ金属やアルカリ土類金属塩、高級アルコ
ールの硫酸エステルなどの助燃剤、アニオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤などの帯電
防止剤およびアゾ染料などの着色剤など、公知の燃料油
添加剤を1種または数種組み合わせて添加してもよい。
これら燃料油添加剤の添加量は任意であるが、通常、そ
の合計添加量が06005重量%〜0.5重量%、さら
には0.01〜0.05L量%となるように添加するの
が好ましい。
本発明の灯油は、いわゆる民生用暖房機器、たとえば各
種ストーブ類あるいは石油式給湯器などに好ましく用い
られるが、なかでも芯上下式石油ストーブ、石油ファン
ヒーターなどの開放式石油ストーブ用の燃料として最も
好ましく用いられる。
さらに、直火式の食品乾燥用燃料、工業用燃料、石油発
動機用燃料、ソルベントなど各種用途に好ましく使用で
きる。
実  施  例 以下、本発明の内容を実施例および比較例によりさらに
具体的に説明する。
実施例1 芳香族含有量の少ない原油からの蒸留における灯油留分
を原料として、コバルト−モリブテン系の触媒を用いて
350°C,40kg/carの条件で硫黄分が10p
pm以下になるように水素化精製を行った。得られた油
を170’Cから230’Cの留分が90vol%以上
になるように蒸留し、表1に示す高性能灯油を得た。
実施例2 実施例1と同様にして、170’Cがら230Cの留分
が100%になるように蒸留して表1に示す高性能灯油
を得た。
実施例3 市販灯油を白金−ルテニウム−アルミナ系の触媒を用い
て温度300” C,圧カフ 0 kg / cJの条
件で芳香族炭化水素の含有量が10voL%以下になる
ように、核水素化反応を行った。得られた油を初留17
0”C,終点230”Cになるように蒸留し、表1に示
す高性能灯油を得た。
実施例4 重質軽油を高圧水素化分解装置を用いて、最初に前処理
水素化精製を行い、重質軽油中の窒素。
硫黄をアンモニア、硫化水素に転換し、その後水素化分
解を行った。水素化分解反応はニッケルーコバルト−モ
リブテン系触媒を用い温度400゜C1圧力100kg
/cjの条件で行った。得られた油を初留点170’C
,終点230″Cになるように蒸留し、表1に示す高性
能灯油を得た。
比較例1〜3 従来市販されている灯油(比較例1)、比較例1の灯油
について蒸留性状を本発明品と同様にしたもの(比較例
2)、および実施例1の水素化精製で得られた油の蒸留
性状を軽質にしたもの(比較例3)についても表1にそ
の性状を示した。
比較例4 n−パラフィンとイソパラフィンを調合して蒸留性状を
本発明と同様にしたものについて表1にその性状を示し
た。なお、ここでn−パラフィンは灯油留分をモレキュ
ラーシーブを用いて抽出したものを使用し、イソパラフ
ィンは炭素数3〜4の不飽和炭化水素をフリーデルクラ
フッ型の触媒を用いて重合し、得られた重質油を水素添
加した後、蒸留によって灯油留分に分留したものを用い
た。
上記により得られた高性能灯油と比較例の灯油とを比較
した。すなわち、石油ストーブでの燃焼における臭気の
官能試験によるn1定、排ガス分析、および燃焼筒上部
の温度の測定を行い、その結果を表2に示した。
発明の効果 本発明の高性能灯油は灯油自体の臭気が著しく少なく、
また燃焼性が良いため、点火時、消火時。
定常燃焼時における臭気がほとんどない。さらに硫黄分
が少ないため排ガス中のを害物質が従来の灯油と比べて
著しく少ない。特に燃焼性があまりよくない芯上下式石
油ストーブを使用した場合、その効果が著しい。またn
−パラフィンおよびイソパラフィンの混合物よりなる灯
油は臭いが少なく、排ガスもきれいであるが、燃焼温度
が本発明品に比較して低く、暖房用燃料としての性能が
劣る。
以上のように本発明の高性能灯油は取扱時の臭気が少な
く、排ガスのきれいな優れた性能を有する灯油である。
特許出願人   日本石油株式会社

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 〔1〕 沸点が170℃〜230℃の留分が90 vol%以上含まれる炭化水素混合物からなり、比重0
    .77〜0.82、 芳香族炭化水素含量2〜10vol%かつ炭素数9の芳
    香族炭化水素およびメチルナフタレン含有量がそれぞれ
    1vol%以下、 ナフテン系炭化水素含量30〜70vol%イオウ含量
    10ppm以下、 煙点30以上、 引火点50゜以上 であることを特徴とする高性能灯油。
JP63264929A 1988-10-20 1988-10-20 高性能灯油 Expired - Fee Related JPH07103384B2 (ja)

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