JP7266109B2 - brake device - Google Patents
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Description
本開示は、自動車等の車両に制動力を付与するブレーキ装置に関する。 The present disclosure relates to a braking device that applies braking force to a vehicle such as an automobile.
自動車等の車両に設けられるブレーキ装置として、車両の停車、駐車時等に、電動モータの駆動(回転)に基づいて制動力を付与するものが知られている。特許文献1には、停車の保持に必要な推力を算出することにより、電動ブレーキの最大推力を制限する電動ブレーキ装置が記載されている。
2. Description of the Related Art As a brake device provided in a vehicle such as an automobile, there is known a device that applies a braking force based on driving (rotation) of an electric motor when the vehicle is stopped or parked.
特許文献1の技術は、車両重量センサおよび前後Gセンサの情報を用いて停車の保持に必要な推力を算出する。しかし、車両によっては、車両重量センサの情報を得られない可能性がある。
The technique of
本発明の一実施形態の目的は、車両重量センサの情報が得られなくても停車の保持に必要な推力を付与できるブレーキ装置を提供することにある。 An object of an embodiment of the present invention is to provide a braking device capable of applying a thrust force necessary to keep the vehicle stationary even if information from a vehicle weight sensor cannot be obtained.
本発明の一実施形態は、車両の制動力を保持する電動機構を駆動する電動機と、前記電動機の駆動を制御する制御装置と、を備えるブレーキ装置において、前記制御装置は、車両が走行状態から停車状態へ移行するまでの減速度と該移行するまでのブレーキ液圧とに応じて、前記停車状態で制動力を保持するための前記電動機構により発生させる推力を変更する。 According to one embodiment of the present invention, there is provided a brake device comprising an electric motor that drives an electric mechanism that maintains braking force of a vehicle, and a control device that controls the driving of the electric motor, wherein the control device controls the operation of the vehicle when the vehicle is running. The thrust generated by the electric mechanism for maintaining the braking force in the stopped state is changed according to the deceleration until the vehicle is shifted to the stopped state and the brake fluid pressure until the transition.
本発明の一実施形態によれば、車両重量センサの情報が得られなくても停車の保持に必要な推力を付与できる。 According to one embodiment of the present invention, it is possible to apply the thrust required to keep the vehicle stationary even if information from the vehicle weight sensor is not obtained.
以下、実施形態によるブレーキ装置を、4輪自動車に搭載した場合を例に挙げ、添付図面に従って説明する。 Hereinafter, a case in which the brake device according to the embodiment is mounted on a four-wheeled vehicle will be described as an example with reference to the accompanying drawings.
図1ないし図6は、第1の実施形態を示している。図1において、車両のボディを構成する車体1の下側(路面側)には、例えば左右の前輪2(FL,FR)と左右の後輪3(RL,RR)とからなる合計4個の車輪が設けられている。車輪(各前輪2、各後輪3)は、車体1と共に車両を構成している。車両には、制動力を付与するためのブレーキシステムが搭載されている。以下、車両のブレーキシステムについて説明する。
1 to 6 show a first embodiment. In FIG. 1, on the lower side (road surface side) of a
前輪2および後輪3には、それぞれの車輪(各前輪2、各後輪3)と共に回転する被制動部材(回転部材)としてのディスクロータ4が設けられている。前輪2用のディスクロータ4は、液圧式のディスクブレーキである前輪側ディスクブレーキ5により制動力が付与される。後輪3用のディスクロータ4は、電動パーキングブレーキ機能付の液圧式のディスクブレーキである後輪側ディスクブレーキ6により制動力が付与される。
The
左右の後輪3に対応してそれぞれ設けられた一対(一組)の後輪側ディスクブレーキ6は、液圧によりブレーキパッド6C(図2参照)をディスクロータ4に押圧して制動力を付与する液圧式のブレーキ機構(液圧ブレーキ)である。図2に示すように、後輪側ディスクブレーキ6は、例えば、キャリアと呼ばれる取付部材6Aと、ホイルシリンダとしてのキャリパ6Bと、制動部材(摩擦部材、摩擦パッド)としての一対のブレーキパッド6Cと、押圧部材としてのピストン6Dとを備えている。この場合、キャリパ6Bとピストン6Dは、シリンダ機構、即ち、液圧によって移動してブレーキパッド6Cをディスクロータ4に押圧するシリンダ機構を構成している。
A pair (one set) of rear wheel
取付部材6Aは、車両の非回転部に固定され、ディスクロータ4の外周側を跨いで形成されている。キャリパ6Bは、取付部材6Aにディスクロータ4の軸方向への移動を可能に設けられている。キャリパ6Bは、シリンダ本体部6B1と、爪部6B2と、これらを接続するブリッジ部6B3とを含んで構成されている。シリンダ本体部6B1には、シリンダ(シリンダ穴)6B4が設けられており、シリンダ6B4内にはピストン6Dが挿嵌されている。ブレーキパッド6Cは、取付部材6Aに移動可能に取付けられ、ディスクロータ4に当接可能に配置されている。ピストン6Dは、ブレーキパッド6Cをディスクロータ4に押圧する。
The
ここで、キャリパ6Bは、ブレーキペダル9の操作等に基づいてシリンダ6B4内に液圧(ブレーキ液圧)が供給(付加)されることにより、ブレーキパッド6Cをピストン6Dで推進する。このとき、ブレーキパッド6Cは、キャリパ6Bの爪部6B2とピストン6Dとによりディスクロータ4の両面に押圧される。これにより、ディスクロータ4と共に回転する後輪3に制動力が付与される。
Here, the
さらに、後輪側ディスクブレーキ6は、電動アクチュエータ7と回転直動変換機構8とを備えている。電動アクチュエータ7は、電動機としての電動モータ7Aと、該電動モータ7Aの回転を減速する減速機(図示せず)等を含んで構成されている。電動モータ7Aは、ピストン6Dを推進するための推進源(駆動源)となるものである。回転直動変換機構8は、ブレーキパッド6Cの押圧力を保持する保持機構(押圧部材保持機構)を構成している。
Further, the rear-
この場合、回転直動変換機構8は、電動モータ7Aの回転をピストン6Dの軸方向の変位(直動変位)に変換すると共に該ピストン6Dを推進する回転直動部材8Aを含んで構成されている。回転直動部材8Aは、例えば、雄ねじが形成された棒状体からなるねじ部材8A1と、雌ねじ穴が内周側に形成された推進部材となる直動部材8A2とにより構成されている。回転直動変換機構8は、電動モータ7Aの回転をピストン6Dの軸方向の変位に変換すると共に、電動モータ7Aにより推進したピストン6Dを保持する。即ち、回転直動変換機構8は、電動モータ7Aによりピストン6Dに推力を与え、該ピストン6Dによりブレーキパッド6Cを推進してディスクロータ4を押圧し、該ピストン6Dの推力を保持する。
In this case, the rotation/linear
回転直動変換機構8は、電動モータ7Aと共に、ブレーキ装置(電動パーキングブレーキ装置)の電動機構を構成している。電動機構は、電動モータ7Aの回転力を減速機と回転直動変換機構8とを介して推力に変換し、ピストン6Dを推進(変位)することにより、ブレーキパッド6Cをディスクロータ4に押圧して車両の制動力を保持する。電動モータ7Aは、電動機構を駆動する。このような電動機構(即ち、電動モータ7Aおよび回転直動変換機構8)は、後述のパーキングブレーキ制御装置24と共に、ブレーキ装置を構成している。
The rotation/linear
後輪側ディスクブレーキ6は、ブレーキペダル9の操作等に基づいて発生するブレーキ液圧によりピストン6Dを推進させ、ブレーキパッド6Cでディスクロータ4を押圧することにより、車輪(後輪3)延いては車両に制動力を付与する。これに加えて、後輪側ディスクブレーキ6は、後述するように、パーキングブレーキスイッチ23からの信号等に基づく作動要求に応じて、電動モータ7Aにより回転直動変換機構8を介してピストン6Dを推進させ、車両に制動力(パーキングブレーキ、必要に応じて走行中の補助ブレーキ)を付与する。
The rear wheel
即ち、後輪側ディスクブレーキ6は、電動モータ7Aを駆動し、回転直動部材8Aによりピストン6Dを推進することにより、ブレーキパッド6Cをディスクロータ4に押圧して保持する。この場合、後輪側ディスクブレーキ6は、パーキングブレーキ(駐車ブレーキ)を付与するためのアプライ要求となるパーキングブレーキ要求信号(アプライ要求信号)に応じて、ピストン6Dを電動モータ7Aで推進して車両の制動を保持する。これと共に、後輪側ディスクブレーキ6は、ブレーキペダル9の操作に応じて、液圧源(後述のマスタシリンダ12、必要に応じて液圧供給装置16)からの液圧供給により車両を制動する。
That is, the rear-wheel-
このように、後輪側ディスクブレーキ6は、電動モータ7Aによりディスクロータ4にブレーキパッド6Cを押圧し該ブレーキパッド6Cの押圧力を保持する回転直動変換機構8を有し、かつ、電動モータ7Aによる押圧とは別に付加される液圧によりディスクロータ4にブレーキパッド6Cを押圧可能に構成されている。
Thus, the rear-
一方、左右の前輪2に対応してそれぞれ設けられた一対(一組)の前輪側ディスクブレーキ5は、パーキングブレーキの動作に関連する機構を除いて、後輪側ディスクブレーキ6とほぼ同様に構成されている。即ち、図1に示すように、前輪側ディスクブレーキ5は、取付部材(図示せず)、キャリパ5A、ブレーキパッド(図示せず)、ピストン5B等を備えているが、パーキングブレーキの作動、解除を行うための電動アクチュエータ7(電動モータ7A)、回転直動変換機構8等を備えていない。しかし、前輪側ディスクブレーキ5は、ブレーキペダル9の操作等に基づいて発生する液圧によりピストン5Bを推進させ、車輪(前輪2)延いては車両に制動力を付与する点で、後輪側ディスクブレーキ6と同様である。即ち、前輪側ディスクブレーキ5は、液圧によりブレーキパッドをディスクロータ4に押圧して制動力を付与する液圧式のブレーキ機構(液圧ブレーキ)である。
On the other hand, a pair (one set) of front-
なお、前輪側ディスクブレーキ5は、後輪側ディスクブレーキ6と同様に、電動パーキングブレーキ機能付のディスクブレーキとしてもよい。また、実施形態では、電動ブレーキ機構(電動パーキングブレーキ)として、電動モータ7Aを備えた液圧式のディスクブレーキ6を用いている。しかし、これに限定されず、電動ブレーキ機構は、例えば、電動モータによりシューをドラムに押付けて制動力を付与する電動式ドラムブレーキ、電動ドラム式のパーキングブレーキを備えたディスクブレーキ、電動モータでケーブルを引っ張ることによりパーキングブレーキをアプライ作動させるケーブルプラー式電動パーキングブレーキ等を用いてもよい。即ち、電動ブレーキ機構は、電動モータ(電動アクチュエータ)の駆動に基づいて摩擦部材(パッド、シュー)を回転部材(ロータ、ドラム)に押圧(推進)し、その押圧力の保持と解除とを行うことができる構成であれば、各種の電動ブレーキ機構を用いることができる。
The front-
車体1のフロントボード側には、ブレーキペダル9が設けられている。ブレーキペダル9は、車両のブレーキ操作時に運転者(ドライバ)によって踏込み操作される。各ディスクブレーキ5,6は、ブレーキペダル9の操作に基づいて、常用ブレーキ(サービスブレーキ)としての制動力の付与および解除が行われる。ブレーキペダル9には、ブレーキランプスイッチ、ペダルスイッチ(ブレーキスイッチ)、ペダルストロークセンサ等のブレーキ操作検出センサ(ブレーキセンサ)10が設けられている。
A
ブレーキ操作検出センサ10は、ブレーキペダル9の踏込み操作の有無、または、その操作量を検出し、その検出信号をESC制御装置17に出力する。ブレーキ操作検出センサ10の検出信号は、例えば、車両データバス20、または、ESC制御装置17とパーキングブレーキ制御装置24とを接続する通信線(図示せず)を介して伝送される(パーキングブレーキ制御装置24に出力される)。
The brake
ブレーキペダル9の踏込み操作は、倍力装置11を介して、油圧源(液圧源)として機能するマスタシリンダ12に伝達される。倍力装置11は、ブレーキペダル9とマスタシリンダ12との間に設けられた負圧ブースタ(気圧倍力装置)または電動ブースタ(電動倍力装置)として構成されている。倍力装置11は、ブレーキペダル9の踏込み操作時に、踏力を増力してマスタシリンダ12に伝える。このとき、マスタシリンダ12は、マスタリザーバ13から供給(補充)されるブレーキ液により液圧を発生させる。マスタリザーバ13は、ブレーキ液が収容された作動液タンクとなるものである。ブレーキペダル9により液圧を発生する機構は、上記の構成に限られるものではなく、ブレーキペダル9の操作に応じて液圧を発生する機構、例えば、ブレーキバイワイヤ方式の機構等であってもよい。
A stepping operation of the
マスタシリンダ12内に発生した液圧は、例えば一対のシリンダ側液圧配管14A,14Bを介して、液圧供給装置16(以下、ESC16という)に送られる。ESC16に送られた液圧は、ブレーキ側配管部15A,15B,15C,15Dを介して各ディスクブレーキ5,6に供給される。ESC16は、各ディスクブレーキ5,6とマスタシリンダ12との間に配置されている。ここで、ESC16は、液圧ブレーキ(前輪側ディスクブレーキ5、後輪側ディスクブレーキ6)の液圧を制御する液圧制御装置である。このために、ESC16は、複数の制御弁と、ブレーキ液圧を加圧する液圧ポンプと、該液圧ポンプを駆動する電動モータと、余剰のブレーキ液を一時的に貯留する液圧制御用リザーバ(いずれも図示せず)とを含んで構成されている。ESC16の各制御弁および電動モータは、ESC制御装置17と接続されており、ESC16は、ESC制御装置17を含んで構成されている。
The hydraulic pressure generated in the
ESC16の各制御弁の開閉と電動モータの駆動は、ESC制御装置17により制御される。即ち、ESC制御装置17は、ESC16の制御を行うESC用コントロールユニット(ESC用ECU)である。ESC制御装置17は、マイクロコンピュータを含んで構成されており、ESC16(の各制御弁のソレノイド、電動モータ)を電気的に駆動制御する。この場合、ESC制御装置17は、例えば、ESC16の液圧供給を制御し、かつ、ESC16の故障を検出する演算回路、電動モータおよび各制御弁を駆動する駆動回路(いずれも図示せず)等が内蔵されている。
Opening and closing of each control valve of the
ESC制御装置17は、ESC16の各制御弁(のソレノイド)、液圧ポンプ用の電動モータを個別に駆動制御する。これにより、ESC制御装置17は、ブレーキ側配管部15A-15Dを通じて各ディスクブレーキ5,6に供給するブレーキ液圧(ホイールシリンダ液圧)を減圧、保持、増圧または加圧する制御を、それぞれのディスクブレーキ5,6毎に個別に行う。この場合、ESC制御装置17は、ESC16を作動制御することにより、例えば、制動力配分制御、アンチロックブレーキ制御(液圧ABS制御)、車両安定化制御、坂道発進補助制御、トラクション制御、車両追従制御、車線逸脱回避制御、障害物回避制御(自動ブレーキ制御、衝突被害軽減ブレーキ制御)を実行する。
The
ESC16は、運転者のブレーキ操作による通常の動作時においては、マスタシリンダ12で発生した液圧を、ディスクブレーキ5,6(のキャリパ5A,6B)に直接供給する。これに対し、例えば、アンチロックブレーキ制御等を実行する場合は、増圧用の制御弁を閉じてディスクブレーキ5,6の液圧を保持し、ディスクブレーキ5,6の液圧を減圧するときには、減圧用の制御弁を開いてディスクブレーキ5,6の液圧を液圧制御用リザーバに逃がすように排出する。さらに、車両走行時の安定化制御(横滑り防止制御)等を行うため、ディスクブレーキ5,6に供給する液圧を増圧または加圧するときは、供給用の制御弁を閉弁した状態で電動モータにより液圧ポンプを作動させ、該液圧ポンプから吐出したブレーキ液をディスクブレーキ5,6に供給する。このとき、液圧ポンプの吸込み側には、マスタシリンダ12側からマスタリザーバ13内のブレーキ液が供給される。
The
ESC制御装置17には、車両電源となるバッテリ18(ないしエンジンによって駆動されるジェネレータ)からの電力が、電源ライン19を通じて給電される。図1に示すように、ESC制御装置17は、車両データバス20に接続されている。なお、ESC16の代わりに、公知のABSユニットを用いることも可能である。さらに、ESC16を設けずに(即ち、省略し)、マスタシリンダ12とブレーキ側配管部15A-15Dとを直接的に接続することも可能である。
The
車両データバス20は、車体1に搭載されたシリアル通信部としてのCAN(Controller Area Network)を構成している。車両に搭載された多数の電子機器(例えば、ESC制御装置17、パーキングブレーキ制御装置24等を含む各種のECU)は、車両データバス20により、それぞれの間で車両内の多重通信を行う。この場合、車両データバス20に送られる車両情報としては、例えば、ブレーキ操作検出センサ10、イグニッションスイッチ、シートベルトセンサ、ドアロックセンサ、ドア開センサ、着座センサ、車速センサ、操舵角センサ、アクセルセンサ(アクセル操作センサ)、スロットルセンサ、エンジン回転センサ、ステレオカメラ、ミリ波レーダ、勾配センサ(傾斜センサ)、シフトセンサ(トランスミッションデータ)、加速度センサ(Gセンサ)、車輪速センサ、車両のピッチ方向の動きを検知するピッチセンサ等からの検出信号(出力信号)による情報(車両情報)が挙げられる。さらに、車両データバス20に送られる車両情報としては、ホイルシリンダ圧(W/C圧)を検出するW/C圧力センサ21からの検出信号、マスタシリンダ圧(M/C圧)を検出するM/C圧力センサ22からの検出信号も挙げられる。
The
次に、パーキングブレーキスイッチ23およびパーキングブレーキ制御装置24について説明する。
Next, the
車体1内には、運転席(図示せず)の近傍となる位置に、電動パーキングブレーキのスイッチとしてのパーキングブレーキスイッチ(PKB-SW)23が設けられている。パーキングブレーキスイッチ23は、運転者によって操作される操作指示部である。パーキングブレーキスイッチ23は、運転者の操作指示に応じたパーキングブレーキの作動要求(保持要求となるアプライ要求、解除要求となるリリース要求)に対応する信号(作動要求信号)を、パーキングブレーキ制御装置24へ伝達する。即ち、パーキングブレーキスイッチ23は、電動モータ7Aの駆動(回転)に基づいてピストン6D延いてはブレーキパッド6Cをアプライ作動(保持作動)またはリリース作動(解除作動)させるための作動要求信号(保持要求信号となるアプライ要求信号、解除要求信号となるリリース要求信号)を、パーキングブレーキ制御装置24に出力する。パーキングブレーキ制御装置24は、パーキングブレーキ用コントロールユニット(パーキングブレーキ用ECU)である。
In the
運転者によりパーキングブレーキスイッチ23が制動側(アプライ側)に操作されたとき、即ち、車両に制動力を付与するためのアプライ要求(制動保持要求)があったときは、パーキングブレーキスイッチ23からアプライ要求信号(パーキングブレーキ要求信号、アプライ指令)が出力される。この場合は、後輪側ディスクブレーキ6の電動モータ7Aに、該電動モータ7Aを制動側に回転させるための電力が、パーキングブレーキ制御装置24を介して給電される。このとき、回転直動変換機構8は、電動モータ7Aの回転に基づいてピストン6Dをディスクロータ4側に推進(押圧)し、推進したピストン6Dを保持する。これにより、後輪側ディスクブレーキ6は、パーキングブレーキ(ないし補助ブレーキ)としての制動力が付与された状態、即ち、アプライ状態(制動保持状態)となる。
When the
一方、運転者によりパーキングブレーキスイッチ23が制動解除側(リリース側)に操作されたとき、即ち、車両の制動力を解除するためのリリース要求(制動解除要求)があったときは、パーキングブレーキスイッチ23からリリース要求信号(パーキングブレーキ解除要求信号、リリース指令)が出力される。この場合は、後輪側ディスクブレーキ6の電動モータ7Aに、該電動モータ7Aを制動側とは逆方向に回転させるための電力が、パーキングブレーキ制御装置24を介して給電される。このとき、回転直動変換機構8は、電動モータ7Aの回転によりピストン6Dの保持を解除する(ピストン6Dによる押圧力を解除する)。これにより、後輪側ディスクブレーキ6は、パーキングブレーキ(ないし補助ブレーキ)としての制動力の付与が解除された状態、即ち、リリース状態(制動解除状態)となる。
On the other hand, when the driver operates the
制御装置としてのパーキングブレーキ制御装置24は、後輪側ディスクブレーキ6(の電動モータ7Aおよび回転直動変換機構8)と共に、ブレーキ装置を構成している。パーキングブレーキ制御装置24は、電動モータ7Aの駆動を制御する。このために、図3に示すように、パーキングブレーキ制御装置24は、マイクロコンピュータ等によって構成される演算回路(CPU)25およびメモリ26を有している。パーキングブレーキ制御装置24には、バッテリ18(ないしエンジンによって駆動されるジェネレータ)からの電力が電源ライン19を通じて給電される。
The parking
パーキングブレーキ制御装置24は、後輪側ディスクブレーキ6,6の電動モータ7A,7Aの駆動を制御し、車両の駐車、停車時(必要に応じて走行時)に制動力(パーキングブレーキ、補助ブレーキ)を発生させる。即ち、パーキングブレーキ制御装置24は、左右の電動モータ7A,7Aを駆動することにより、ディスクブレーキ6,6をパーキングブレーキ(必要に応じて補助ブレーキ)として作動(アプライ・リリース)させる。このために、パーキングブレーキ制御装置24は、入力側がパーキングブレーキスイッチ23に接続され、出力側は各ディスクブレーキ6,6の電動モータ7A,7Aに接続されている。そして、パーキングブレーキ制御装置24は、運転者の操作(パーキングブレーキスイッチ23の操作)の検出、電動モータ7A,7Aの駆動可否判定、電動モータ7A,7Aの停止の判定等を行うための演算回路25と、電動モータ7A,7Aを制御するためのモータ駆動回路28,28とを内蔵している。
The parking
パーキングブレーキ制御装置24は、運転者のパーキングブレーキスイッチ23の操作による作動要求(アプライ要求、リリース要求)、オートアプライ・オートリリースの判定による作動要求等に基づいて、左右の電動モータ7A,7Aを駆動し、左右のディスクブレーキ6,6のアプライ(保持)またはリリース(解除)を行う。このとき、後輪側ディスクブレーキ6では、各電動モータ7Aの駆動に基づいて、回転直動変換機構8によるピストン6Dおよびブレーキパッド6Cの保持または解除が行われる。このように、パーキングブレーキ制御装置24は、ピストン6D(延いてはブレーキパッド6C)の保持作動(アプライ)または解除作動(リリース)のための作動要求信号に応じて、ピストン6D(延いてはブレーキパッド6C)を推進するべく電動モータ7Aを駆動制御する。
The parking
図3に示すように、パーキングブレーキ制御装置24の演算回路25には、記憶部としてのメモリ26に加えて、パーキングブレーキスイッチ23、車両データバス20、電圧センサ部27、モータ駆動回路28、電流センサ部29等が接続されている。車両データバス20からは、パーキングブレーキの制御(作動)に必要な車両の各種状態量、即ち、各種車両情報を取得することができる。また、パーキングブレーキ制御装置24は、車両データバス20または前記通信線を介して、ESC制御装置17を含む各種ECUに情報や指令を出力することができる。
As shown in FIG. 3, the
なお、車両データバス20から取得する車両情報は、その情報を検出するセンサをパーキングブレーキ制御装置24(の演算回路25)に直接的に接続することにより取得する構成としてもよい。また、パーキングブレーキ制御装置24の演算回路25は、車両データバス20に接続された他の制御装置(例えばESC制御装置17)からオートアプライ・オートリリースの判定による作動要求が入力されるように構成してもよい。この場合は、オートアプライ・オートリリースの判定の制御を、パーキングブレーキ制御装置24に代えて、他の制御装置、例えばESC制御装置17で行う構成とすることができる。即ち、ESC制御装置17にパーキングブレーキ制御装置24の制御内容を統合することが可能である。
The vehicle information acquired from the
パーキングブレーキ制御装置24は、例えばフラッシュメモリ、ROM、RAM、EEPROM等からなる記憶部としてのメモリ26を備えている。メモリ26には、パーキングブレーキの制御に用いる処理プログラムが格納されている。なお、実施形態では、パーキングブレーキ制御装置24をESC制御装置17と別体としたが、パーキングブレーキ制御装置24とESC制御装置17とを一体に(即ち、1個の制動用制御装置により一体に)構成してもよい。また、パーキングブレーキ制御装置24は、左右で2つの後輪側ディスクブレーキ6,6を制御するようにしているが、左右の後輪側ディスクブレーキ6,6毎に設けるようにしてもよく、この場合には、それぞれのパーキングブレーキ制御装置24を後輪側ディスクブレーキ6に一体的に設けることもできる。
The parking
図3に示すように、パーキングブレーキ制御装置24には、電源ライン19からの電圧を検出する電圧センサ部27、左右の電動モータ7A,7Aをそれぞれ駆動する左右のモータ駆動回路28,28、左右の電動モータ7A,7Aのそれぞれのモータ電流を検出する左右の電流センサ部29,29等が内蔵されている。これら電圧センサ部27、モータ駆動回路28、電流センサ部29は、それぞれ演算回路25に接続されている。これにより、パーキングブレーキ制御装置24の演算回路25では、駐車ブレーキのアプライまたはリリースを行うときに、電流センサ部29により検出される電動モータ7Aの電流値(の変化)に基づいて、電動モータ7Aの駆動の停止の判定(アプライ完了の判定、リリース完了の判定)等を行うことができる。なお、図示の例では、電圧センサ部27は、電源電圧を検出(計測)する構成としているが、例えば、電圧センサ部(電圧センサ)は、電動モータ7A,7Aの端子間電圧を左右独立して計測する構成としてもよい。
As shown in FIG. 3, the parking
ところで、電動パーキングブレーキは、電動モータに印加される電圧および電流を用いて停車の保持に必要な推力を制御している。ここで、電動パーキングブレーキにより発生すべき推力は、例えば、車両が最大積載状態であり、パッドμ(摩擦係数)が想定される最小値であり、かつ、駐車(停車)している路面の傾斜が想定される最大値であるときにも停車を保持できる値に設定することが考えられる。しかし、実際の車両では、車両が最大積載状態であり、パッドμが想定される最小値であり、かつ、駐車(停車)している路面の傾斜が想定される最大値となる場合は少ない。このため、上述のような推力を常に付与することは、過剰スペックとなり、コストが増大する可能性がある。 By the way, the electric parking brake uses the voltage and current applied to the electric motor to control the thrust required to keep the vehicle stationary. Here, the thrust to be generated by the electric parking brake is, for example, the minimum value assumed for the vehicle in the maximum loading state, the pad μ (coefficient of friction), and the slope of the road surface on which the vehicle is parked (stopped). It is conceivable to set a value that allows the vehicle to be stopped even when is the maximum value assumed. However, in an actual vehicle, there are few cases where the vehicle is fully loaded, the pad μ is at the assumed minimum value, and the slope of the road surface on which the vehicle is parked (stopped) is at the assumed maximum value. For this reason, constantly applying the thrust as described above may result in excessive specifications and an increase in cost.
これに対して、前述した特許文献1の技術は、停車の保持に必要な推力を車両重量センサおよび前後Gセンサの情報を用いて算出する。この技術によれば、車両重量に応じて目標推力を調整することができる。しかし、車両重量センサの情報は、例えば、VDA規格(ドイツ自動車工業会規格)によって定められたインターフェース信号ではない。このため、車両によっては車両重量センサの情報を得られない可能性がある。
On the other hand, the technique of
そこで、実施形態では、車両の状態、具体的には、車両重量とパッドμの代替特性となる車両減速度とブレーキ液圧とに応じて、パーキングブレーキの目標推力を可変に制御する。即ち、第1の実施形態では、車両が減速するときの減速度とブレーキ液圧とに応じて、パーキングブレーキの目標推力を最大値に対して低減するように制御する。また、後述する第2の実施形態では、車両減速度とブレーキ液圧と傾斜角とに応じて、パーキングブレーキの目標推力を最大値に対して低減するように制御する。これにより、実施形態では、車両重量センサの情報が得られなくても、停車の保持に必要な推力を付与することができる。即ち、推力が必要以上に大きくなることを抑制でき、耐久性を向上できる。以下、パーキングブレーキの目標推力の算出の制御について説明する。 Therefore, in the embodiment, the target thrust of the parking brake is variably controlled according to the state of the vehicle, specifically, the vehicle weight and the vehicle deceleration and brake fluid pressure, which are alternative characteristics of the pad μ. That is, in the first embodiment, the target thrust of the parking brake is controlled to be reduced from the maximum value according to the deceleration and the brake fluid pressure when the vehicle decelerates. Further, in a second embodiment, which will be described later, the target thrust of the parking brake is controlled to be reduced from the maximum value according to the vehicle deceleration, the brake fluid pressure, and the inclination angle. As a result, in the embodiment, even if information from the vehicle weight sensor is not obtained, it is possible to apply the thrust required to keep the vehicle stopped. That is, it is possible to suppress the thrust from becoming larger than necessary, and to improve the durability. The control for calculating the target thrust of the parking brake will be described below.
パーキングブレーキ制御装置24は、車両が走行状態から停車状態へ移行するまでの減速度と該移行するまでのブレーキ液圧とに応じて、停車状態で制動力を保持するための電動機構(電動モータ7Aおよび回転直動変換機構8)により発生させる推力を変更する。この場合、後述の図5に示すように、パーキングブレーキ制御装置24は、減速度(車両減速度)とブレーキ液圧(M/C圧)との特性に基づいて推力を変更する。より具体的には、パーキングブレーキ制御装置24は、減速度とブレーキ液圧とから算出される特性(例えば、図5の特性線52)と、減速度とブレーキ液圧の基準特性(例えば、図5の特性線51)を比較して、推力を補正する補正係数(C1)を算出し、該補正係数(C1)により推力を変更する。なお、基準特性(特性線51)は、車両が最大積載状態であり、パッドμが想定される最小値であり、かつ、路面の傾斜が想定される最大値であるときの減速度とブレーキ液圧との特性に対応する。また、ブレーキ液圧は、液圧センサ(M/C圧力センサ22またはW/C圧力センサ21)で検出される液圧(M/C圧またはW/C圧)を用いることができる。また、減速度は、車両に搭載された加速度センサ(図示せず)で検出される前後加速度(前後G)を用いることができる。また、減速度は、車輪速センサ(図示せず)で検出される車輪速を用いることができる。ブレーキ液圧および前後加速度は、車両データバス20から取得することができる。
The parking
このように、第1の実施形態では、車両減速度とブレーキ液圧とに応じて停車の保持に必要な推力を算出し、想定される推力の最大値に対応する基準値から低減が可能である場合は、補正係数C1を用いて目標値を変更する。このような推力の変更を行うため、パーキングブレーキ制御装置24は、図4に示す推力算出部31を備えている。推力算出部31は、車輪速センサ(図示せず)の値(車輪速センサ値)である車輪速Vと、加速度センサ(図示せず)の値(Gセンサ値)である前後加速度gと、液圧センサ(M/C圧力センサ22またはW/C圧力センサ21)の値(液圧センサ値)である液圧(M/C圧またはW/C圧)pとを用いてパーキングブレーキの目標推力を算出する。車輪速Vと前後加速度gと液圧pは、例えば、車両データバス20を介して取得することができる。
As described above, in the first embodiment, the thrust required to keep the vehicle stationary is calculated according to the vehicle deceleration and the brake fluid pressure, and the thrust can be reduced from the reference value corresponding to the assumed maximum thrust. If there is, the target value is changed using the correction coefficient C1. In order to change the thrust in this way, the parking
図4に示すように、推力算出部31は、液圧検出部32と、制動判定部33と、速度判定部34と、車両減速度算出部35と、液圧-減速度特性プロット部36と、特性比較部となる補正係数算出部37と、目標推力算出部38とを備えている。液圧検出部32は、車両データバス20を介して液圧センサのセンサ値(センサ信号)が入力される。液圧検出部32は、センサ値から液圧を検出し、その検出値である液圧pを制動判定部33および液圧-減速度特性プロット部36に出力する。制動判定部33は、液圧検出部32から液圧pが入力される。制動判定部は、液圧pから制動中であるか否かを判定し、その判定結果を車両減速度算出部35に出力する。速度判定部34は、車両データバス20を介して車輪速センサの検出値である車輪速Vが入力される。速度判定部34は、車輪速Vから車両が走行中であるか否かを判定し、その判定結果を車両減速度算出部35に出力する。
As shown in FIG. 4, the
車両減速度算出部35は、車両データバス20を介して加速度センサ(Gセンサ)の検出値である前後加速度gと車輪速センサの検出値である車輪速Vとが入力される。また、車両減速度算出部35は、制動判定部33から制動中であるか否かの判定結果と速度判定部34から走行中であるか否かの判定結果とが入力される。車両減速度算出部35は、車両が走行状態から停車状態へ移行するときの減速度αを算出する。この場合、車両減速度算出部35は、下記の数1式から減速度αを算出し、算出した減速度αを液圧-減速度特性プロット部36に出力する。
The
なお、数1式中、gは加速度センサの検出値である前後加速度であり、gnは自然減速度であり、gθ0は車両減速開始直前の前後加速度である。自然減速度gnは、走行中にディスクブレーキ5,6による制動力が付与されていないときの前後加速度に相当する。即ち、gnは、例えば、車両の転がり抵抗、空気抵抗、エンジンブレーキに基づく減速度に相当する。車両減速開始直前の前後加速度gθ0は、車両がディスクブレーキ5,6の制動力の付与により減速が開始される直前の前後加速度に相当する。即ち、gθ0は、例えば、減速が開始される直前の車両(路面)の傾斜角に基づく減速度に対応する。なお、図4(および後述の図7)では、車両減速度算出部35に車輪速センサの検出値である車輪速Vが入力される。そして、車輪速センサの検出値から前後加速度を算出すること可能である。このため、車両減速度算出部35には、加速度センサの検出値と車輪速センサの検出値とのうちのいずれか一方のみが入力される構成としてもよい。
In the equation (1), g is the longitudinal acceleration detected by the acceleration sensor, gn is the natural deceleration, and g.theta.0 is the longitudinal acceleration immediately before the start of deceleration of the vehicle. The natural deceleration gn corresponds to the longitudinal acceleration when no braking force is applied by the
液圧-減速度特性プロット部36は、液圧検出部32から液圧pと、車両減速度算出部35から減速度αとが入力される。液圧-減速度特性プロット部36は、例えば、液圧pと減速度αとから車両が走行状態から停車状態へ移行するまでの減速度とブレーキ液圧との特性を求める。例えば、図5に示す特性線52をプロットする。そして、液圧-減速度特性プロット部36は、特性線52に基づく液圧pのときの減速度α1を、今回の減速時の減速度α1として補正係数算出部37に出力する。
The hydraulic pressure-deceleration
補正係数算出部37は、液圧-減速度特性プロット部36から今回の減速時の減速度α1が入力される。また、補正係数算出部37は、基本特性情報による減速度α0が入力される。基本特性情報による減速度α0は、基準減速度α0である。即ち、基準減速度α0は、車両が最大積載状態であり、パッドμが想定される最小値であり、かつ、駐車している路面の傾斜が想定される最大値であるときの減速度とブレーキ液圧との特性(図5の特性線51)から得られる液圧pのときの減速度である。基準減速度α0は、予め実験、計算、シミュレーション等により求めておくことができる。補正係数算出部37は、今回の減速時の減速度α1と基準値の減速度α0とを比較する比較部に対応する。補正係数算出部37は、今回の減速時の減速度α1を基準値の減速度α0で除算することにより、補正係数C1を算出し、目標推力算出部38に出力する。補正係数C1は、車両が最大積載状態であり、パッドμが想定される最小値であり、かつ、駐車している路面の傾斜が想定される最大値であるときの推力(基準推力F0)に対する今回の減速後に付与すべき推力(目標推力)の割合である。
The correction
目標推力算出部38は、補正係数算出部37から補正係数C1が入力される。目標推力算出部38は、基準推力F0と補正係数C1とを乗算することにより、目標推力Ftargetを算出する。基準推力F0は、車両が最大積載状態であり、パッドμが想定される最小値であり、かつ、駐車している路面の傾斜が想定される最大値であるときの推力である。目標推力算出部38は、基準推力F0を補正係数C1で補正し、その補正した目標推力Ftargetを出力する。パーキングブレーキ制御装置24は、目標推力Ftargetとなるように電動モータ7Aを駆動し、パーキングブレーキを付与する。
The target thrust
実施形態による4輪自動車のブレーキシステムは、上述の如き構成を有するもので、次に、その作動について説明する。 The brake system for a four-wheeled vehicle according to the embodiment has the configuration described above, and the operation thereof will now be described.
車両の運転者がブレーキペダル9を踏込み操作すると、その踏力が倍力装置11を介してマスタシリンダ12に伝達され、マスタシリンダ12によってブレーキ液圧が発生する。マスタシリンダ12内で発生したブレーキ液圧は、シリンダ側液圧配管14A,14B、ESC16およびブレーキ側配管部15A,15B,15C,15Dを介して各ディスクブレーキ5,6に供給され、左右の前輪2と左右の後輪3とにそれぞれ制動力が付与される。
When the driver of the vehicle depresses the
この場合、各ディスクブレーキ5,6では、キャリパ5A,6B内のブレーキ液圧の上昇に従ってピストン5B,6Dがブレーキパッド6Cに向けて摺動的に変位し、ブレーキパッド6Cがディスクロータ4,4に押し付けられる。これにより、ブレーキ液圧に基づく制動力が付与される。一方、ブレーキ操作が解除されたときには、キャリパ5A,6B内へのブレーキ液圧の供給が停止されることにより、ピストン5B,6Dがディスクロータ4,4から離れる(後退する)ように変位する。これによって、ブレーキパッド6Cがディスクロータ4,4から離間し、車両は非制動状態に戻される。
In this case, in each of the
次に、車両の運転者がパーキングブレーキスイッチ23を制動側(アプライ側)に操作したときは、パーキングブレーキ制御装置24から左右の後輪側ディスクブレーキ6の電動モータ7Aに給電が行われ、電動モータ7Aが回転駆動される。後輪側ディスクブレーキ6では、電動モータ7Aの回転運動が回転直動変換機構8により直線運動に変換され、回転直動部材8Aによりピストン6Dが推進する。これにより、ブレーキパッド6Cによりディスクロータ4が押圧される。このとき、回転直動変換機構8(直動部材8A2)は、例えば、螺合による摩擦力(保持力)により制動状態を保持される。これにより、後輪側ディスクブレーキ6は、パーキングブレーキとして作動(アプライ)される。即ち、電動モータ7Aへの給電を停止した後にも、回転直動変換機構8により、ピストン6Dは制動位置に保持される。
Next, when the driver of the vehicle operates the
一方、運転者がパーキングブレーキスイッチ23を制動解除側(リリース側)に操作したときには、パーキングブレーキ制御装置24から電動モータ7Aに対してモータが逆転するように給電される。この給電により、電動モータ7Aがパーキングブレーキの作動時(アプライ時)と逆方向に回転される。このとき、回転直動変換機構8による制動力の保持が解除され、ピストン6Dがディスクロータ4から離れる方向に変位することが可能になる。これにより、後輪側ディスクブレーキ6は、パーキングブレーキとしての作動が解除(リリース)される。
On the other hand, when the driver operates the
ここで、図6は、第1の実施形態によるパーキングブレーキスイッチ(PKB_SW)と車速V(Vehicle Speed)とブレーキ液圧P(Pressure)と前後加速度α(Longitudinal Acceleration)と補正係数C1(Correction Coefficient)と目標推力Ftarget(PKB Target Force)の時間変化の一例を示している。図6中、時間軸の「t0」は、車両による駆動力が解除される時刻であり、時間軸の「t1」は、サービスブレーキ(液圧ブレーキ)による制動力が発生し始める時刻である。駆動力(例えば、エンジンの駆動力)が発生しておらず、サービスブレーキによる制動力も発生していない状態のときに、車両の走行抵抗による前後加速度G(gn)を求める。ここで、加速度センサによる前後加速度G(gn)の値を参照するのは、時刻t0から時刻t1の間のうちt1に近い方がよい。第1の実施形態では、例えば、サービスブレーキによる制動力が付与される時刻t1の直前の値を用いる。 Here, FIG. 6 shows the parking brake switch (PKB_SW), vehicle speed V (Vehicle Speed), brake fluid pressure P (Pressure), longitudinal acceleration α (Longitudinal Acceleration), and correction coefficient C1 (Correction Coefficient) according to the first embodiment. and target thrust Ftarget (PKB Target Force). In FIG. 6, "t0" on the time axis is the time when the driving force by the vehicle is released, and "t1" on the time axis is the time when the braking force by the service brake (hydraulic pressure brake) starts to be generated. The longitudinal acceleration G(gn) due to the running resistance of the vehicle is obtained when no driving force (for example, driving force of the engine) is generated and no braking force is generated by the service brake. Here, it is better to refer to the value of the longitudinal acceleration G(gn) by the acceleration sensor closer to t1 between time t0 and time t1. In the first embodiment, for example, the value immediately before time t1 when the braking force is applied by the service brake is used.
次に、車両減速中(時刻t1から時刻t2までの間)に、液圧センサによる液圧Pの値および加速度センサによる前後加速度Gの値を参照することにより、ブレーキ操作によって発生する液圧情報および車両減速度を求める。ここで、液圧センサおよび加速度センサを参照するタイミングは、車両減速中の1点でもよいし、連続した時間間隔で複数回参照してもよい。なお、車両の減速度の算出は、4輪分の車輪速センサを用いてもよい。時刻t2では、補正係数C1を算出する。第1の実施形態では、車両減速が終了する時刻t2で補正係数C1を算出するが、例えば、車両減速の途中(時刻t1から時刻t2の間の任意のタイミング)で補正係数C1を算出してもよい。ここで、補正係数C1の算出方法について、説明する。 Next, while the vehicle is decelerating (between time t1 and time t2), by referring to the value of the hydraulic pressure P from the hydraulic pressure sensor and the value of the longitudinal acceleration G from the acceleration sensor, the hydraulic pressure information generated by the braking operation is obtained. and vehicle deceleration. Here, the timing for referring to the hydraulic pressure sensor and the acceleration sensor may be at one point during deceleration of the vehicle, or may be made multiple times at continuous time intervals. Note that wheel speed sensors for four wheels may be used to calculate the deceleration of the vehicle. At time t2, a correction coefficient C1 is calculated. In the first embodiment, the correction coefficient C1 is calculated at time t2 when the vehicle deceleration ends. good too. Here, a method for calculating the correction coefficient C1 will be described.
車両に発生する制動力を「F」、車両重量を「M」、車両減速度を「α」とすると、これらの関係式は、以下の数2式となる。
Assuming that the braking force generated in the vehicle is "F", the vehicle weight is "M", and the vehicle deceleration is "α", these relational expressions are given by
数2式中、「α」は、車両の減速度のうち制動トルク成分であり、「αn」は、車両の減速度のうち車両走行抵抗成分であり、「α1」は、車両の減速度の実測値である。なお、車両走行抵抗成分には、以下を含むものとする。・車輪の転がり抵抗・車両の空気抵抗・車両のエンジンブレーキ・傾斜角によるもの
In
また、車両の制動時に、制動力は、4輪それぞれに発生することから、上記数2式の左辺は、次の数3式のように表すことができる。 Also, since the braking force is generated in each of the four wheels when the vehicle is braked, the left side of the above equation (2) can be expressed as the following equation (3).
数3式中、「P」は、各輪に発生する液圧であり、「S」は、各輪に取り付けられているキャリパのピストン面積であり、「μ」は、各輪に取り付けられたパッドの摩擦係数であり、「Rrot」は、前後輪のロータ径であり、「Rtire」は、前後輪のタイヤ有効径である。また、下付きの文字に関しては、「FL」は前左輪に対応し、「FR」は前右輪に対応し、「RL」は後左輪に対応し、「RR」は後右輪に対応し、「F」は前輪に対応し、「R」は後輪に対応する。
In
ここで、理想的には左右輪で発生する液圧およびピストン面積、パッドμは等しいとすると、数3式は、次の数4式のように表すことができる。
Here, assuming that the hydraulic pressure generated at the left and right wheels, the piston area, and the pad μ are ideally equal,
さらに、前後配分が理想配分の場合、発生液圧は前後輪で等しくなることから、下記の数5式のように表すことができる。 Furthermore, when the front-rear distribution is an ideal distribution, since the generated hydraulic pressure is equal between the front and rear wheels, it can be expressed as the following equation (5).
数5式より、制動力Fは、液圧Pとパッド摩擦係数μで記述できることがわかる。そして、パッドμの想定最小値(想定最悪値)となる基準値を「μ0」とし、真値を「μ1」とする。また、車両重量Mの想定最大値(想定最悪値)となる基準値を「M0」とし、真値を「M1」とする。液圧pが計測されたとき、図5より減速度の想定されうる最小値(基準値)を「α0」とし、実測値(真値)を「α1」とすると、補正係数C1は、次の数6式のように表すことができる。
From
また、数2式、数5式および数6式より、補正係数C1は、次の数7式のように表すことができる。数7式では、基準値(想定最悪値)に「0」を付し、真値に「1」を付している。
Further, the correction coefficient C1 can be expressed as the following
数7式で求める補正係数C1は、車両重量および前後輪のパッドμの影響を受ける。パーキングブレーキは、後輪のみに制動力を発生するため、前輪のパッドμによる影響について考察する。パッドμは、温度が高いと小さくなるが、常用領域での制動動作の場合、制動動作によるパッド温度上昇は限定的となるため、前輪側のパッドμFと後輪側のパッドμRは、μF≒μRとなる。このことから、補正係数C1によるパーキングブレーキの必要推力の推定に与えるパッドμの影響は、小さいと考えられる。なお、制動頻度が高い状態で必要推力の推定を行う場合は、制動間隔を加味して、補正係数C1の前回値に対して一定の係数を乗ずることで算出してもよい。図6では、時刻t4にて、電動パーキングブレーキのアプライ指令が入力される。時刻t4では、目標推力Ftargetを、次の数8式により算出する。なお、F0は、車両が最大積載状態であり、パッドμが想定される最小値であり、かつ、駐車している路面の傾斜が想定される最大値であるときに発生させるべき制動力に対応する推力である。
The correction coefficient C1 obtained by
このように、第1の実施形態によれば、パーキングブレーキ制御装置24は、車両の減速度とブレーキ液圧とに応じて電動機構(電動モータ7Aおよび回転直動変換機構8)により発生させる推力を変更する。このため、車両重量センサの情報が得られなくても、停車の保持に必要な推力を付与することができる。これにより、最大積載、最小パッドμおよび最大傾斜角を想定して目標推力を付与する構成と比較して、推力が必要以上に大きくなることを抑制できる。即ち、最大積載、最小パッドμおよび最大傾斜角を想定した最大推力が付与される頻度を低減することができ、耐久性を向上できる。
Thus, according to the first embodiment, the parking
より具体的に説明すると、電動パーキングブレーキの目標推力Fは、下記の数9式で表すことができる。 More specifically, the target thrust force F of the electric parking brake can be expressed by the following equation (9).
数9式中、「rt」はタイヤ有効径(定数)であり、「Mv」は車両重量であり、「θ」は車両が停車している路面の傾斜角であり、「μ」はパッドμ(パッドの摩擦係数)であり、「rc」はキャリパ有効径(定数)である。数9式より、目標推力Fは、実際の車両重量(積載重量)を推定することにより、最大重量を想定して付与する場合よりも低減できる。また、目標推力Fは、実際のパッドμを推定することにより、最小値を想定して付与する場合よりも低減できる。さらに、目標推力Fは、実際の停車時の傾斜角を考慮することにより、最大値を想定して付与する場合よりも低減できる。なお、第1の実施形態では、傾斜角は想定される最大値とすることができるが、第2の実施形態のように、実際の停車時の傾斜角を考慮することもできる。いずれにしても、第1の実施形態では、車両重量とパッドμの代替特性となる車両減速度とブレーキ液圧とに応じて目標推力を低減することができ、耐久性を向上できる。
In
第1の実施形態によれば、パーキングブレーキ制御装置24は、減速度とブレーキ液圧との特性に基づいて推力を変更する。このため、減速度とブレーキ液圧との特性に基づいて、そのとき(車両が減速したとき)の車両重量とパッドμとに対応した推力を付与することができる。
According to the first embodiment, the parking
第1の実施形態によれば、パーキングブレーキ制御装置24は、減速度とブレーキ液圧とから算出される特性と、減速度とブレーキ液圧の基準特性と、を比較して、推力を補正する補正係数C1を算出し、該補正係数C1により推力を変更する。このため、例えば、最大積載、最小パッドμおよび最大傾斜角のときに必要な推力(基準推力)を補正係数C1で変更することにより、そのとき(車両が減速したとき)の車両重量とパッドμとに対応した推力に低減することができる。
According to the first embodiment, the parking
次に、図7ないし図9は、第2の実施形態を示している。第2の実施形態の特徴は、減速度とブレーキ液圧とに加えて、停車状態における車両の傾斜状態(傾斜角)も考慮して推力を変更(低減)する構成としたことにある。なお、第2の実施形態では、第1の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。 7 to 9 show a second embodiment. The feature of the second embodiment resides in that the thrust is changed (reduced) in consideration of not only the deceleration and the brake fluid pressure but also the tilting state (tilt angle) of the vehicle when the vehicle is stopped. In addition, in 2nd Embodiment, the same code|symbol is attached|subjected to the same component as 1st Embodiment, and the description is abbreviate|omitted.
第2の実施形態では、パーキングブレーキ制御装置24は、停車状態における車両の傾斜状態(傾斜角)に応じて推力を変更する。即ち、パーキングブレーキ制御装置24は、車両が走行状態から停車状態へ移行するまでの減速度と該移行するまでのブレーキ液圧と停車状態における車両の傾斜状態とに応じて、電動機構(電動モータ7Aおよび回転直動変換機構8)により発生させる推力を変更する。
In the second embodiment, the parking
このために、パーキングブレーキ制御装置24は、液圧検出部32と、制動判定部33と、速度判定部34と、車両減速度算出部35と、液圧-減速度特性プロット部36と、特性比較部となる補正係数算出部37と、目標推力算出部38とに加えて、停車判定部41と、傾斜角成分算出部42と、傾斜補正係数算出部43とを備えている。停車判定部41は、車両データバス20を介して車輪速センサの検出値である車輪速Vが入力される。停車判定部41は、車輪速Vから車両が停車中であるか否かを判定し、その判定結果を傾斜角成分算出部42に出力する。傾斜角成分算出部42は、車両データバス20を介して加速度センサ(Gセンサ)の検出値である前後加速度gと停車判定部41から停車中であるか否かの判定結果とが入力される。車両減速度算出部35は、車両が停車しているときの前後加速度gを車両停車時の車両の傾斜に基づく前後加速度gθ(=g)として傾斜補正係数算出部43に出力する。
For this reason, the parking
傾斜補正係数算出部43は、車両減速度算出部35から車両停車時の車両の傾斜に基づく前後加速度gθが入力される。また、補正係数算出部37は、基本傾斜角成分情報による加速度g0が入力される。基本傾斜角成分情報による加速度g0は、基準傾斜加速度g0である。即ち、基準傾斜加速度g0は、想定される路面の傾斜の最大値に対応する。傾斜補正係数算出部43は、停車時の前後加速度gθを基準傾斜加速度g0で除算することにより、車両の傾斜状態に応じた補正係数C1を算出し、目標推力算出部38に出力する。
The tilt
図8の特性線53は、停車時の前後加速度(Gセンサ値)と補正係数C2との関係を示している。停車時の前後加速度の絶対値が所定の値(gmin)以下のときは、補正係数C2は一定値(最小値)であり、停車時の前後加速度の絶対値が所定の値(gmin)よりも大きいときは、前後加速度が大きくなる程補正係数C2も増大する。そして、停車時の前後加速度gθがg0のときに、補正係数C2は1となる。停車時の前後加速度(Gセンサ値)と補正係数C2との関係は、予め実験、計算、シミュレーション等により求めておくことができる。
A
目標推力算出部38は、補正係数算出部37から補正係数C1が入力され、傾斜補正係数算出部43から補正係数C2が入力される。目標推力算出部38は、基準推力F0と補正係数C1と補正係数C2とを乗算することにより目標推力Ftargetを算出する。パーキングブレーキ制御装置24は、目標推力Ftargetとなるように電動モータ7Aを駆動し、パーキングブレーキを付与する。
The target thrust
図9は、第2の実施形態によるパーキングブレーキスイッチと車速Vとブレーキ液圧Pと前後加速度αと補正係数C1と補正係数C2と目標推力Ftargetの時間変化の一例を示している。図9中の時刻t3にて、車両が停車していることを判定し、車両停車中(時刻t3から時刻t4までの間)に、加速度センサによる前後加速度G(gn)の値を参照することにより、車両が停車している路面の傾斜角に基づく前後加速度を求める。ここで、加速度センサを参照するタイミングは、車両停車中の1点でもよいし、連続した時間間隔で複数回参照してもよい。図9では、時刻t4にて、電動パーキングブレーキのアプライ指令が入力される。時刻t4で、補正係数C2を算出すると共に、目標推力Ftargetを算出する。なお、補正係数C2は、例えば、車両が停車した時刻t3で算出してもよいし、時刻t3から時刻t4の間の任意のタイミングで算出してもよい。 FIG. 9 shows an example of temporal changes in the parking brake switch, vehicle speed V, brake fluid pressure P, longitudinal acceleration α, correction coefficient C1, correction coefficient C2, and target thrust Ftarget according to the second embodiment. At time t3 in FIG. 9, it is determined that the vehicle is stopped, and while the vehicle is stopped (between time t3 and time t4), the value of longitudinal acceleration G (gn) obtained by the acceleration sensor is referred to. , the longitudinal acceleration based on the inclination angle of the road surface on which the vehicle is stopped is obtained. Here, the acceleration sensor may be referenced at one point while the vehicle is stopped, or may be referenced multiple times at continuous time intervals. In FIG. 9, at time t4, a command to apply the electric parking brake is input. At time t4, the correction coefficient C2 and the target thrust force Ftarget are calculated. The correction coefficient C2 may be calculated, for example, at time t3 when the vehicle stops, or may be calculated at any timing between time t3 and time t4.
補正係数C2は、次の数10式により算出する。数10式中、「g0」は、想定される最大傾斜角での前後加速度であり、「gθ」は、加速度センサにより検出された前後加速度である。
The correction coefficient C2 is calculated by the following equation (10). In
目標推力Ftargetは、次の数11式により算出する。 The target thrust force Ftarget is calculated by the following equation (11).
第2の実施形態は、上述の如き補正係数C2も用いて目標推力を算出するもので、その基本的作用については、上述した第1の実施形態によるものと格別差異はない。特に、第2の実施形態では、パーキングブレーキ制御装置24は、停車状態における車両の傾斜状態に応じて推力を変更する。このため、車両が減速したときの車両重量とパッドμと停車位置での車両の傾斜状態(傾斜角)とに対応した推力を付与することができる。
In the second embodiment, the correction coefficient C2 as described above is also used to calculate the target thrust, and the basic action thereof is not significantly different from that in the first embodiment. In particular, in the second embodiment, the parking
次に、図10は、第3の実施形態を示している。第3の実施形態の特徴は、走行中に液圧を発生させると共に速度を一定に保つための駆動力を付与することにより、推力を変更するための補正係数を算出する構成としたことにある。なお、第3の実施形態では、第1の実施形態および第2の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。 Next, FIG. 10 shows a third embodiment. The feature of the third embodiment resides in that a correction coefficient for changing thrust is calculated by generating hydraulic pressure while driving and applying driving force to keep the speed constant. . In addition, in 3rd Embodiment, the same code|symbol is attached|subjected to the component same as 1st Embodiment and 2nd Embodiment, and the description is abbreviate|omitted.
第3の実施形態では、車両走行中に前輪2のみ、または、後輪3のみで液圧による制動動作を行う。これにより、補正係数C1を、前輪のみ、または、後輪のみについて算出する。この場合、例えば、走行中に後輪側ディスクブレーキ6のみに液圧を発生させると共に、車速を一定に保つための駆動力を付与する制御を行う。これにより、後輪3側のパッドμの影響が導出でき、電動パーキングブレーキの必要推力をより精度よく求めることができる。
In the third embodiment, hydraulic braking is performed only on the
次に、図11は、第4の実施形態を示している。第4の実施形態の特徴は、回生協調対応車両で補正係数を算出する構成としたことにある。なお、第4の実施形態は、第1の実施形態ないし第3の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。 Next, FIG. 11 shows a fourth embodiment. The feature of the fourth embodiment resides in the configuration in which the correction coefficient is calculated by the regenerative cooperation compatible vehicle. In the fourth embodiment, the same components as those in the first to third embodiments are denoted by the same reference numerals, and descriptions thereof are omitted.
第4の実施形態では、車両は、制動力を付与するときに回生協調制御を行う。回生協調制御は、制動時に、車両の慣性力に基づいて走行用電動モータを回転させることにより運動エネルギを電力として回収(回生)すると共に、運転者のブレーキ操作に対し、走行用電動モータの回生による制動力(回生制動力)を差引いて液圧ブレーキによる制動力(摩擦制動力)を調整することにより、これらの両制動力で車両全体として所望の制動力を得るようにするブレーキ制御である。このような制御を行う車両の場合、減速の途中で回生による制動力と液圧ブレーキによる制動力との両方が付与された状態となる。 In the fourth embodiment, the vehicle performs regenerative cooperative control when applying braking force. Regenerative cooperative control recovers (regenerates) kinetic energy as electric power by rotating the electric motor for traction based on the inertial force of the vehicle during braking. By subtracting the braking force (regenerative braking force) from the hydraulic brake and adjusting the braking force (friction braking force) from the hydraulic pressure brake, these two braking forces are used to obtain the desired braking force for the entire vehicle. . In the case of a vehicle that performs such control, both the regenerative braking force and the hydraulic braking force are applied during deceleration.
そこで、第4の実施形態では、液圧と減速度との特性を、回生による制動力が十分に小さくなったとき(回生による制動力がゼロになり液圧ブレーキのみによる制動力に摩り替えが完了したとき)に求める。即ち、パーキングブレーキ制御装置24は、回生による制動力が0のときに、液圧と減速度との特性を求めるためのブレーキ液圧と加速度の情報を取得する。これにより、回生協調対応車両に対しても、電動パーキングブレーキの推力が必要以上に大きくなることを抑制でき、耐久性を向上することができる。なお、図11では、時刻t1′で回生による制動力が0になる。第4の実施形態では、時刻t1′のブレーキ液圧と加速度とに基づいて補正係数C1を算出しているが、時刻t2で補正係数C1を算出してもよいし、時刻t1′と時刻t2との間の任意のタイミングで補正係数C1を算出してもよい。
Therefore, in the fourth embodiment, the characteristics of the hydraulic pressure and the deceleration are set so that when the braking force due to regeneration becomes sufficiently small when you do). That is, the parking
次に、図12は、第5の実施形態を示している。第5の実施形態の特徴は、下り坂で停車した場合にクリープトルク分の推力を加算する構成としたことにある。なお、第5の実施形態は、第1の実施形態ないし第4の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。 Next, FIG. 12 shows a fifth embodiment. The feature of the fifth embodiment is that it is configured to add a thrust corresponding to the creep torque when the vehicle stops on a downward slope. In addition, in the fifth embodiment, the same components as those in the first to fourth embodiments are denoted by the same reference numerals, and the description thereof is omitted.
第5の実施形態(図12)では、第4の実施形態(図11)と時刻t4以降が異なる。第5の実施形態では、車両は、AT車両であり、停車時に駆動力としてクリープトルクが付与される。このようなAT車両が下り坂(車両の前側が下がる下り坂)で停車した場合、シフトレバーがドライブに入ったまま運転者がブレーキペダルを放すと、下り坂であることに加えて車両を前進させるクリープトルクが付与される。このような場合でも、停車を保持できるように、第5の実施形態では、下り坂に停車したときは、電動パーキングブレーキの目標推力を、クリープトルク分だけ加算する。これにより、車両が下り坂で前方にずり下がることを抑制できる。 The fifth embodiment (FIG. 12) differs from the fourth embodiment (FIG. 11) after time t4. In the fifth embodiment, the vehicle is an AT vehicle, and creep torque is applied as driving force when the vehicle is stopped. When such an AT vehicle stops on a downhill (downhill where the front side of the vehicle goes down), if the driver releases the brake pedal while the shift lever is in drive, the vehicle will move forward in addition to the downhill. A creep torque is applied. In order to keep the vehicle stopped even in such a case, in the fifth embodiment, when the vehicle stops on a downward slope, the target thrust of the electric parking brake is added by the creep torque. As a result, it is possible to prevent the vehicle from slipping forward on a downhill.
なお、上り坂(車両の前側が上がる上り坂)で停車した場合は、車両のずり下がり方向とは逆方向にクリープトルクが付与される。しかし、例えば、エンジンのアイドリングストップ制御によりエンジンが停止してクリープトルクの付与がなくなる可能性がある。このため、上り坂で停車した場合は、アイドリングストップによりクリープトルクの付与がなくなっても、停車を保持できるように、クリープトルク分の推力は減算しない。即ち、上り坂で停車した場合は、アイドリングストップによるクリープトルクの喪失を考慮して、クリープトルク分の目標推力への換算を行わない。これにより、上り坂、下り坂に拘わらず、車両のずり下がりを抑制できる。なお、水平の路面に停車したときに、目標推力にクリープトルク分を加算してもよい。 When the vehicle stops on an uphill (uphill where the front side of the vehicle rises), creep torque is applied in the direction opposite to the direction in which the vehicle slides down. However, for example, there is a possibility that the idling stop control of the engine stops the engine and the creep torque is no longer applied. Therefore, when the vehicle stops on an uphill slope, the thrust for the creep torque is not subtracted so that the vehicle can be kept stationary even if creep torque is no longer applied due to idling stop. That is, when the vehicle stops on an uphill slope, the creep torque is not converted into the target thrust in consideration of the loss of the creep torque due to the idling stop. As a result, it is possible to prevent the vehicle from rolling down regardless of whether the vehicle is going uphill or downhill. Incidentally, when the vehicle is stopped on a horizontal road surface, the creep torque may be added to the target thrust.
次に、図13は、第6の実施形態を示している。第6の実施形態の特徴は、車両が発進した場合に目標推力を規定値に変更する構成としたことにある。なお、第6の実施形態は、第1の実施形態ないし第5の実施形態と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略する。 Next, FIG. 13 shows a sixth embodiment. A feature of the sixth embodiment resides in that the target thrust is changed to a specified value when the vehicle starts moving. In addition, in the sixth embodiment, the same components as those in the first to fifth embodiments are denoted by the same reference numerals, and descriptions thereof are omitted.
第6の実施形態では、時刻t3で車両が停車したと判定され、補正係数C2が算出される。その後、時刻t4で車両が発進する。パーキングブレーキ制御装置24は、車両が発進した場合に目標推力Ftargetを規定値F0に変更する。即ち、パーキングブレーキ制御装置24は、車両が発進したときに、目標推力Ftargetを補正係数C1および補正係数C2が乗算された値から規定値F0に変更する。規定値F0は、車両が最大積載状態であり、パッドμが想定される最小値であり、かつ、路面の傾斜が想定される最大値であるときに停車を保持するために必要な基準推力F0(想定最大推力)に対応する。なお、目標推力Ftargetは、例えば、駐車ブレーキ操作が完了した場合に規定値F0に変更することもできる。このような第6の実施形態によれば、今回停車したときの車両重量、パッドμおよび傾斜角と次に停車するときの車両重量、パッドμおよび傾斜角とが相違しても、次に停車するときの車両重量、パッドμ、傾斜角に対応した推力を付与することができる。
In the sixth embodiment, it is determined that the vehicle has stopped at time t3, and the correction coefficient C2 is calculated. After that, the vehicle starts at time t4. The parking
なお、各実施形態では、後輪側ディスクブレーキ6を電動パーキングブレーキ機能付の液圧式ディスクブレーキとすると共に、前輪側ディスクブレーキ5を電動パーキングブレーキ機能が付いていない液圧式ディスクブレーキとした場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば、後輪側ディスクブレーキ6を電動パーキングブレーキ機能が付いていない液圧式ディスクブレーキとすると共に、前輪側ディスクブレーキ5を電動パーキングブレーキ機能付の液圧式ディスクブレーキとしてもよい。さらに、前輪側ディスクブレーキ5と後輪側ディスクブレーキ6との両方を、電動パーキングブレーキ機能付の液圧式ディスクブレーキとしてもよい。要するに、車両の車輪のうち少なくとも左右一対の車輪のブレーキを電動パーキングブレーキにより構成することができる。
In each embodiment, the rear
各実施形態では、電動ブレーキ機構として、電動パーキングブレーキ付の液圧式ディスクブレーキ6を例に挙げて説明した。しかし、ディスクブレーキ式のブレーキ機構に限らず、ドラムブレーキ式のブレーキ機構として構成してもよい。さらに、ディスクブレーキにドラム式の電動パーキングブレーキを設けたドラムインディスクブレーキ、電動モータでケーブルを引っ張ることによりパーキングブレーキの保持を行う構成等、電動パーキングブレーキの構成は各種のものを採用することができる。さらに、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。
In each embodiment, the
以上説明した実施形態に基づくブレーキ装置として、例えば下記に述べる態様のものが考えられる。 As a brake device based on the embodiment described above, for example, the following modes are conceivable.
第1の態様としては、車両の制動力を保持する電動機構を駆動する電動機と、前記電動機の駆動を制御する制御装置と、を備えるブレーキ装置において、前記制御装置は、車両が走行状態から停車状態へ移行するまでの減速度と該移行するまでのブレーキ液圧とに応じて、前記停車状態で制動力を保持するための前記電動機構により発生させる推力を変更する。 According to a first aspect, a brake device includes an electric motor that drives an electric mechanism that maintains the braking force of a vehicle, and a control device that controls the driving of the electric motor, wherein the control device controls the movement of the vehicle from a running state to a stop. The thrust generated by the electric mechanism for maintaining the braking force in the stopped state is changed according to the deceleration until the transition to the state and the brake fluid pressure until the transition.
この第1の態様によれば、車両の減速度とブレーキ液圧とに応じて電動機構により発生させる推力を変更するため、車両重量センサの情報が得られなくても、停車の保持に必要な推力を付与することができる。これにより、最大積載、最小パッドμおよび最大傾斜角を想定して目標推力を付与する構成と比較して、推力が必要以上に大きくなることを抑制できる。即ち、最大積載、最小パッドμおよび最大傾斜角を想定した最大推力が付与される頻度を低減することができ、耐久性を向上できる。 According to this first aspect, the thrust generated by the electric mechanism is changed according to the deceleration of the vehicle and the brake fluid pressure. Thrust can be applied. As a result, it is possible to prevent the thrust from becoming larger than necessary, compared to a configuration in which the target thrust is applied based on the assumption of the maximum load, the minimum pad μ, and the maximum tilt angle. That is, it is possible to reduce the frequency with which the maximum thrust is applied assuming the maximum load, the minimum pad μ, and the maximum tilt angle, and improve the durability.
第2の態様としては、第1の態様において、前記制御装置は、前記減速度と前記ブレーキ液圧との特性に基づいて前記推力を変更する。この第2の態様によれば、減速度とブレーキ液圧との特性に基づいて、そのとき(車両が減速したとき)の車両重量とパッドμとに対応した推力を付与することができる。 As a second aspect, in the first aspect, the control device changes the thrust based on the characteristics of the deceleration and the brake fluid pressure. According to the second aspect, it is possible to apply thrust corresponding to the vehicle weight and pad μ at that time (when the vehicle decelerates) based on the characteristics of deceleration and brake fluid pressure.
第3の態様としては、第1の態様または第2の態様において、前記制御装置は、前記減速度と前記ブレーキ液圧とから算出される特性と、前記減速度と前記ブレーキ液圧の基準特性と、を比較して、前記推力を補正する補正係数を算出し、該補正係数により前記推力を変更する。この第3の態様によれば、例えば、最大積載、最小パッドμおよび最大傾斜角のときに必要な推力を補正係数で変更することにより、そのとき(車両が減速したとき)の車両重量とパッドμとに対応した推力に低減することができる。 As a third aspect, in the first aspect or the second aspect, the control device includes a characteristic calculated from the deceleration and the brake fluid pressure, and a reference characteristic of the deceleration and the brake fluid pressure. and are compared to calculate a correction coefficient for correcting the thrust force, and the thrust force is changed by the correction coefficient. According to this third aspect, for example, by changing the required thrust force at the time of maximum load, minimum pad μ and maximum tilt angle with a correction coefficient, the vehicle weight at that time (when the vehicle decelerates) and the pad can be reduced to a thrust corresponding to μ.
第4の態様としては、第1の態様ないし第3の態様のいずれかにおいて、前記制御装置は、前記停車状態における車両の傾斜状態に応じて前記推力を変更する。この第4の態様によれば、車両が減速したときの車両重量とパッドμと停車位置での車両の傾斜状態とに対応した推力を付与することができる。 As a fourth aspect, in any one of the first to third aspects, the control device changes the thrust according to the tilting state of the vehicle in the stopped state. According to the fourth aspect, it is possible to apply a thrust corresponding to the vehicle weight, the pad μ, and the tilted state of the vehicle at the stop position when the vehicle is decelerated.
第5の態様としては、第1の態様ないし第4の態様のいずれかにおいて、前記制御装置は、駐車ブレーキ操作が完了した場合または車両が発進した場合は、前記目標推力を規定値に変更する。この第5の態様によれば、今回停車したときの車両重量またはパッドμと次に停車するときの車両重量またはパッドμとが相違しても、次に停車するときの車両重量とパッドμとに対応した推力を付与することができる。 As a fifth aspect, in any one of the first to fourth aspects, the control device changes the target thrust to a specified value when the parking brake operation is completed or when the vehicle starts moving. . According to the fifth aspect, even if the vehicle weight or pad μ when the vehicle is stopped this time and the vehicle weight or pad μ when the vehicle is stopped next time are different, the vehicle weight and pad μ when the vehicle is stopped next time are different. It is possible to give a thrust corresponding to
尚、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。 In addition, the present invention is not limited to the above-described embodiment, and includes various modifications. For example, the above-described embodiments have been described in detail in order to explain the present invention in an easy-to-understand manner, and are not necessarily limited to those having all the configurations described. Also, part of the configuration of one embodiment can be replaced with the configuration of another embodiment, and the configuration of another embodiment can be added to the configuration of one embodiment. Moreover, it is possible to add, delete, or replace part of the configuration of each embodiment with another configuration.
本願は、2019年9月27日付出願の日本国特許出願第2019-176376号に基づく優先権を主張する。2019年9月27日付出願の日本国特許出願第2019-176376号の明細書、特許請求の範囲、図面、及び要約書を含む全開示内容は、参照により本願に全体として組み込まれる。 This application claims priority based on Japanese Patent Application No. 2019-176376 filed on September 27, 2019. The entire disclosure, including the specification, claims, drawings, and abstract of Japanese Patent Application No. 2019-176376 filed on September 27, 2019, is incorporated herein by reference in its entirety.
6 後輪側ディスクブレーキ 7A 電動モータ(電動機、電動機構) 8 回転直動変換機構(電動機構) 24 パーキングブレーキ制御装置(制御装置) 31 推力算出部
6 rear wheel
Claims (5)
車両の制動力を保持する電動機構を駆動する電動機と、
前記電動機の駆動を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、車両が走行状態から停車状態へ移行するまでの減速度と、該移行するまでのブレーキ液圧とに応じて、前記停車状態で制動力を保持するための前記電動機構により発生させる推力を変更することを特徴とするブレーキ装置。A braking device, the braking device comprising:
an electric motor that drives an electric mechanism that maintains the braking force of the vehicle;
a control device that controls driving of the electric motor,
The control device generates braking force by the electric mechanism for maintaining the braking force in the stopped state according to the deceleration of the vehicle until the vehicle shifts from the running state to the stopped state and the brake fluid pressure until the transition. A braking device characterized by changing the thrust that causes the
前記制御装置は、前記減速度と前記ブレーキ液圧との特性に基づいて、前記推力を変更することを特徴とするブレーキ装置。In the braking device according to claim 1,
The brake device, wherein the control device changes the thrust based on characteristics of the deceleration and the brake fluid pressure.
前記制御装置は、前記減速度と前記ブレーキ液圧とから算出される特性と、前記減速度と前記ブレーキ液圧の基準特性と、を比較して、前記推力を補正する補正係数を算出し、該補正係数により前記推力を変更することを特徴とするブレーキ装置。In the braking device according to claim 1 or 2,
The control device compares a characteristic calculated from the deceleration and the brake fluid pressure with a reference characteristic of the deceleration and the brake fluid pressure to calculate a correction coefficient for correcting the thrust, A braking device, wherein the thrust is changed by the correction coefficient.
前記制御装置は、前記停車状態における車両の傾斜状態に応じて前記推力を変更することを特徴とするブレーキ装置。In the braking device according to any one of claims 1 to 3,
The brake device, wherein the control device changes the thrust according to the tilting state of the vehicle when the vehicle is stopped.
前記制御装置は、駐車ブレーキ操作が完了した場合または車両が発進した場合は、前記推力を規定値に変更することを特徴とするブレーキ装置。
In the braking device according to any one of claims 1 to 4,
The braking device, wherein the control device changes the thrust force to a specified value when the parking brake operation is completed or when the vehicle starts moving.
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