JP7242062B2 - Moving particle evaluation method and evaluation device - Google Patents
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Description
特許法第30条第2項適用 [ウェブサイトの掲載日]平成31年3月1日 [ウェブサイトのアドレス]https://jps2019s.gakkai-web.net/ [開催日]平成31年3月15日 [集会名、開催場所]日本物理学会第74回年次大会 国立大学法人九州大学(福岡県福岡市西区元岡744)Application of Article 30,
本発明は、移動粒子の評価方法及び評価装置に関する。 The present invention relates to a moving particle evaluation method and evaluation apparatus.
移動する粒子の状況を評価するために様々な方法が提案されている。例えば、粒子の移動速度を測定する方法として、特許文献1に記載のレーザードップラー法を利用した方法がある。レーザードップラー法は、移動する粒子にレーザー光を照射し、その散乱光に発生するドップラーシフトの大きさに基づいて粒子の移動速度を導出する方法である。特許文献1では、レーザー光によって形成された干渉縞を粒子に通過させ、その散乱光の高周波成分からドップラー周波数を導出し、粒子の移動速度を取得する。
Various methods have been proposed to assess the situation of moving particles. For example, as a method for measuring the moving speed of particles, there is a method using a laser Doppler method described in
特許文献1に記載されたレーザードップラー法は、上記の通りドップラー周波数に基づいて粒子の移動速度を導出する。粒子の速度が小さいとドップラー周波数が小さくなり、速度を検出しづらくなることから、粒子の移動速度がある程度大きい必要がある。粒子の移動速度が大きくない場合にも粒子の状況の評価が可能な方法が求められている。
The laser Doppler method described in
本発明の目的は、粒子の移動速度が比較的小さい場合を含めて粒子の状況の評価が可能な移動粒子の評価方法及び評価装置を提供することにある。 SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a moving particle evaluation method and evaluation apparatus capable of evaluating the state of a particle including when the moving speed of the particle is relatively low.
本発明の移動粒子の評価方法は、粒子が光の干渉縞を横断することに起因して前記粒子からの光の強度に生じる周期的な変化として、前記粒子からの光の強度の時間変化に関する自己相関に表れるピークにおいて、遅延時間に対して高さが低下することに基づいて前記粒子の拡散速度を評価する。 The moving particle evaluation method of the present invention relates to the time change of the intensity of light from the particles as a periodic change in the intensity of the light from the particles caused by the particles traversing the interference fringes of the light. The diffusion rate of the particles is evaluated based on the decrease in height with respect to the delay time in the autocorrelation peak .
本発明の移動粒子の評価方法によると、粒子からの光の強度に生じる周期的な変化を捉えることで粒子の状況を評価する。粒子の移動速度が小さい場合には上記周期的な変化における周期が大きくなるのみであり、上記周期的な変化を捉えること自体は難しくない。したがって、粒子の移動速度が小さくても移動粒子の状況を評価しやすい。なお、このことは、粒子の速度が小さい場合を含めた広い範囲に本発明を適用できることを示すのであって、本発明の適用先を粒子の移動速度が小さい場合に限定するものではない。また、本発明によると、自己相関に基づき、光の強度の周期的な変化を適切に評価できる。よって、かかる周期的な変化に基づいて粒子の状況を適切に評価可能である。また、粒子が拡散している場合には、自己相関における遅延時間の増大に伴って、自己相関に表れるピークが拡散の影響を受けて低下する。この低下の程度は拡散速度に応じた大きさとなる。したがって、かかるピークの高さの変化に基づいて拡散速度を適切に評価できる。 According to the moving particle evaluation method of the present invention, the state of a particle is evaluated by capturing periodic changes in the intensity of light emitted from the particle. When the moving speed of the particles is low, the period of the periodic change is only increased, and it is not difficult to capture the periodic change. Therefore, even if the moving speed of the particles is low, it is easy to evaluate the situation of the moving particles. This indicates that the present invention can be applied to a wide range including the case where the particle speed is low, and the application of the present invention is not limited to the case where the particle movement speed is low. Moreover, according to the present invention, periodic changes in light intensity can be appropriately evaluated based on autocorrelation. Therefore, it is possible to appropriately evaluate the state of particles based on such periodic changes. Also, when the particles are diffused, the peak appearing in the autocorrelation is affected by the diffusion and decreases as the delay time in the autocorrelation increases. The degree of this decrease is a magnitude that corresponds to the diffusion rate. Therefore, the diffusion rate can be properly evaluated based on the change in peak height.
また、本発明においては、前記遅延時間に対する高さの低下の程度が大きいほど前記粒子の拡散速度が大きいと評価することが好ましい。Moreover, in the present invention, it is preferable to evaluate that the diffusion rate of the particles increases as the degree of decrease in height with respect to the delay time increases.
また、本発明に使用される移動粒子の評価装置は、上記評価方法に使用される装置であって、光の干渉縞を形成する光学系と、前記光学系が形成した光の干渉縞を粒子が横断する際に発生する前記粒子からの光の強度に関する自己相関を導出する導出手段と、を備えている。これによると、導出手段が導出する自己相関に基づいて粒子の移動速度、拡散速度及び不均一性の少なくともいずれかを評価できる。 Further, the mobile particle evaluation apparatus used in the present invention is an apparatus used in the above evaluation method, comprising an optical system for forming light interference fringes, and a light interference fringe formed by the optical system. deriving means for deriving an autocorrelation for the intensity of light from said particle that occurs when the particle traverses. According to this, at least one of particle movement speed, diffusion speed and non-uniformity can be evaluated based on the autocorrelation derived by the deriving means.
[第1の実施形態]
以下、本発明の一実施形態である第1の実施形態に係る移動粒子の評価方法について説明する。本評価方法においては、レーザー光を照射すると発光又は散乱により粒子から光が出射される現象を利用することで、移動速度等の粒子の状況を評価する。本評価方法の実施に当たっては、図1に示す評価装置1が用いられる。評価装置1は、レーザー光源11、ビームスプリッター12、複数のミラー13、レンズ14~16、分光器17、光電子増倍管18、オシロスコープ19及び解析部20を備えている。レーザー光源11から出射されたレーザー光はビームスプリッター12によって2本の光路を形成するように分割される。これら2本の光路は複数のミラー13によってレンズ14へと導かれる。レンズ14は、上記2本の光路を経たレーザー光をサンプルSにおいて重ね合わせる。これにより、図2(a)~図2(c)に一例を示す干渉縞がサンプルS上に形成される。図2(a)~図2(c)の干渉縞においては、図中の上下方向に沿って延びた複数本の光の筋が図中の左右方向に関して間隔dで並んでいる。なお、間隔dは、レンズ14からの2本の光路間の角度を2*θとし、レーザー光の波長をλとするとき、d=λ/(2*sinθ)で求められる。
[First Embodiment]
A moving particle evaluation method according to the first embodiment, which is one embodiment of the present invention, will be described below. In this evaluation method, the state of particles such as their moving speed is evaluated by utilizing the phenomenon that light is emitted from particles by light emission or scattering when irradiated with laser light. An
サンプルSは、評価対象となる粒子Pを含んでいる。レーザー光源11からのレーザー光が照射されると、発光又は散乱により粒子Pから光が出射される。以下、かかる光を粒子出射光という。各粒子Pは、光の筋に差し掛かるたびに粒子出射光を出射する。図2(a)~図2(c)において、光の筋に差し掛かった粒子Pは白丸で示され、それ以外の粒子Pは黒丸で示されている。白丸で示された各粒子Pから粒子出射光が出射される。
The sample S contains particles P to be evaluated. When laser light from the
図1に示すように、サンプルSに含まれる粒子Pからの粒子出射光はその他の光と共にレンズ15及び16を介して分光器17に入射する。分光器17は、入射した光から粒子出射光を分離し、分離した光を光電子増倍管18へと出射する。光電子増倍管18は、分光器17から受け取る光子に応じた電流信号を発生させ、オシロスコープ19へと出力する。オシロスコープ19は、光電子増倍管18が出力する電流信号(以下、検出信号という。)の強度の時間変化を示す波形データを内部メモリに保存する。オシロスコープ19は、USB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)等を介して解析部20と接続されている。オシロスコープ19の内部メモリに保存された波形データは、USBやLAN等を介して解析部20へと送信される。
As shown in FIG. 1, particle emitted light from particles P contained in sample S is incident on
解析部20は、オシロスコープ19からの波形データに各種の演算処理を施すコンピュータを備えている。コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)等のハードウェアがソフトウェアに従って演算処理、入出力処理等の各種の情報処理を実行する。これにより、解析部20は、オシロスコープ19から送信された波形データに基づいて、検出信号の強度の自己相関関数を算出する。時間tに関する検出信号の強度の関数をI(t)とするとき、自己相関関数I’(τ)は以下の通りに表される。解析部20は、このように算出した自己相関関数を出力する。この出力結果に基づき、ユーザーは、粒子Pの移動速度等を評価する。
The
[数式1]
[Formula 1]
以下、評価装置1を用いた粒子Pの状況の評価方法について説明する。各粒子Pが干渉縞に含まれる光の筋を横断するように移動する場合、上記の通り、各粒子Pが光の筋に差し掛かるたびに粒子Pから粒子出射光が発生する。図2(a)~図2(c)の例において、各粒子Pは、図中の右方に向かって、互いに同じ大きさの一定速度vで移動しているものとする。図2(b)には、各粒子Pが図2(a)の位置からdの半分だけ移動した状態が示されている。図2(c)には各粒子Pが図2(b)の位置からdの半分だけ(図2(a)の位置からdだけ)移動した状態が示されている。図2(a)及び図2(c)に示すように、全ての粒子Pについて移動方向が一定且つ移動速度が互いに同じであるときには、d/vの時間が経過するごとに、一定の組み合わせの粒子Pからなる一群の粒子Pから粒子出射光が発生する。つまり、同じ強度の粒子出射光が周期d/vで周期的に発生する。なお、図2(a)~図2(c)に示すより粒子Pがまばらに存在する場合は、1個の粒子Pのみから同じ強度の粒子出射光が周期d/vで周期的に発生することもある。
A method of evaluating the state of the particles P using the
本実施形態に係る移動粒子の評価方法は、周期的に発生する粒子出射光を数式1に示す自己相関関数I’(τ)によって捉えることで、粒子の移動速度及び拡散速度を以下の通りに評価する。なお、自己相関関数I’(τ)を算出するごとにこれら2つの項目のうちいずれか1つの項目について評価が行われてもよいし、2つの項目について同時に評価が行われてもよい。
In the method for evaluating a moving particle according to the present embodiment, the particle emission light that is periodically generated is captured by the autocorrelation function I′(τ) shown in
第1に、粒子Pの移動速度を評価する方法について説明する。図3及び図4のグラフは、周期的な信号が自己相関関数にどのように表れるかを確認するデモンストレーションに関する。図3は、検出信号の強度を模擬的に示す関数Is(t)のグラフであり、図4はIs(t)の自己相関関数Is’(τ)のグラフである。Is(t)は、一定の振幅のピークが周期T0で繰り返し表れる信号をランダムな揺らぎの信号に重ね合わせることでデモンストレーション用に算出された関数である。測定期間が有限であることを想定して、Is(t)はt0≦t≦t1の範囲で値を持ち、それ以外の範囲ではゼロを取るものとした。ここで、t0は測定期間の開始時刻に対応し、t1は測定期間の終了時刻に対応する。Is’(τ)は、I(t)をIs(t)に置き換えて数式1に基づいて算出したI’(τ)に対応する。図4に示す通り、Is’(τ)には周期T0に対応したピークが表れている。なお、グラフが全体として右肩下がりとなっているのは、上記の通り測定期間が有限であることから、遅延時間τが大きくなるほど、I(t)*I(t+τ)≠0となるtの範囲が短くなるためである。これにより、図4のグラフに表れるピークも、τが大きくなるほどピーク同士を繋ぐ直線A1に沿って線型的に低下している。また、検出信号におけるピークに寄与する成分以外の成分によるノイズ強度も、τが大きくなるほど直線Bに沿って線形的に低下している。
First, a method for evaluating the moving speed of the particles P will be described. The graphs of FIGS. 3 and 4 relate to a demonstration of how periodic signals appear in the autocorrelation function. FIG. 3 is a graph of the function Is(t) that simulates the strength of the detection signal, and FIG. 4 is a graph of the autocorrelation function Is'(τ) of Is(t). Is(t) is a function calculated for demonstration purposes by superimposing a signal with constant amplitude peaks appearing repeatedly with period T0 on a signal with random fluctuations. Assuming that the measurement period is finite, Is(t) has a value in the range of t0≦t≦t1 and takes zero in other ranges. Here, t0 corresponds to the start time of the measurement period, and t1 corresponds to the end time of the measurement period. Is'(?) corresponds to I'(?) calculated based on
かかるデモンストレーションに示す通り、粒子出射光が周期的に発生する場合、上記数式1によって算出される検出信号の強度I(t)の自己相関関数I’(τ)には、τに関して粒子出射光の周期d/vの間隔でピークが発生することになる。よって、I’(τ)の出力結果の波形におけるピーク同士の間隔を導出すると共に、この間隔が周期d/vと一致することに基づいてvを取得できる。なお、粒子Pが干渉縞を、光の筋が並んだ方向に対して斜め方向に横断する場合、取得されるvは、粒子Pの速度における光の筋が並んだ方向に関する成分の大きさを示す。
As shown in this demonstration, when the particle emitted light is generated periodically, the autocorrelation function I'(τ) of the intensity I(t) of the detection signal calculated by
第2に、粒子Pの拡散速度を評価する方法について説明する。上記では、図2に示すように、全ての粒子Pが同じ方向に、互いに同じ一定速度vで移動する場合を想定した。つまり、粒子P同士の位置関係が変化しない場合を想定した。この場合、所定の一群の粒子Pから同じ強度の粒子出射光が周期d/vで周期的に発生する。これによって自己相関関数I’(τ)には、図4に示すように線型的に低下するピークが表れる。これに対し、粒子Pが全体としては概ね同じ方向に、概ね互いに同じ一定速度vで移動していく傾向にあるが、徐々に拡散している場合、つまり、粒子Pの存在する領域の空間的な広がりが時間の経過に応じて大きくなっていく場合を想定する。この場合、周期d/vで周期的に発生する粒子出射光の強度は、拡散の影響により徐々に小さくなっていく。これにより、自己相関関数I’(τ)には、概ねd/vの間隔でピークが表れるが、そのピークは拡散がない場合と比べて速く低下することになる。例えば、図4に示すように、拡散がない場合の直線A1に対し、拡散がある場合には、曲線A2に沿ってピークが低下していくことになる。拡散が大きいほどピークの低下の程度が大きい。そこで、拡散がないと仮定した場合におけるピークの低下する速さに対してピークがどの程度速く低下するのかを評価することにより拡散速度を評価することができる。具体的には、拡散がないと仮定した場合におけるピークの低下する速さに対してピークの低下する速さが大きいほど、拡散速度が大きいと評価できる。 Second, a method for evaluating the diffusion speed of particles P will be described. In the above description, as shown in FIG. 2, it is assumed that all the particles P move in the same direction at the same constant speed v. In other words, a case is assumed in which the positional relationship between the particles P does not change. In this case, particle emitted light of the same intensity is periodically generated from a predetermined group of particles P at a period of d/v. As a result, a linearly decreasing peak appears in the autocorrelation function I'(τ) as shown in FIG. On the other hand, when the particles P tend to move in the same direction as a whole and at the same constant speed v as a whole, but gradually diffuse, the spatial A case is assumed in which the spread increases with the passage of time. In this case, the intensity of the particle emitted light periodically generated with the period d/v gradually decreases due to the influence of diffusion. As a result, the autocorrelation function I'(τ) has peaks at intervals of approximately d/v, but the peaks drop faster than without diffusion. For example, as shown in FIG. 4, with respect to straight line A1 without diffusion, the peak decreases along curve A2 with diffusion. The greater the diffusion, the greater the degree of peak drop. Therefore, the rate of diffusion can be evaluated by evaluating how quickly the peak decreases relative to the rate at which the peak decreases assuming no diffusion. Specifically, it can be evaluated that the rate of diffusion is higher as the rate of peak decrease is greater than the rate of peak decrease when it is assumed that there is no diffusion.
以下、上述の実施形態に係る実施例について説明する。 Hereinafter, examples according to the above-described embodiments will be described.
[第1の実施例]
第1の実施例では、サンプルとして直径が500ナノメートルである真球のポリスチレン粒子を用いた。このサンプルを所定の濃度となるように純水に混合し、スライドグラス上に滴下して均等に広げ、そのスライドグラスをデシケーター中に約半日置いて乾燥させた。その後、スライドガラスを、図1の構成と同様の構成を有する実験系中のサンプルの位置に設置すると共に、スライドグラスをスピーカーのコーンの部分に張り付け、スピーカーを振動させた。これにより、スライドガラス上の粒子を移動させつつ、本実施形態に係る移動粒子の評価方法に基づいて粒子の状況を評価した。なお、実験系において使用した機材は以下の通りである。レーザー光源11としては、KLASTECH(登録商標)製のSCHERZO(登録商標)シリーズ(50mWタイプ)を用いた。分光器17としては、リツー応用光学製のMC-10Nを用いた。光電子増倍管18としては、浜松ホトニクス(登録商標)製のR928を用いた。
[First embodiment]
In the first example, spherical polystyrene particles with a diameter of 500 nanometers were used as samples. This sample was mixed with pure water so as to have a predetermined concentration, dropped onto a slide glass and spread evenly, and the slide glass was placed in a desiccator for about half a day to dry. After that, the slide glass was placed at the position of the sample in the experimental system having the same configuration as that of FIG. 1, and the slide glass was attached to the cone portion of the speaker to vibrate the speaker. As a result, while moving the particles on the slide glass, the state of the particles was evaluated based on the moving particle evaluation method according to the present embodiment. The equipment used in the experimental system is as follows. As the
図5は、上記方法により算出した自己相関関数I’(τ)を示す。また、図6は、サンプルを純水に混合した際の濃度を変える以外は上記と同様に評価方法を実施して自己相関関数I’(τ)を算出した結果を示す。図5及び図6に示すように、自己相関関数I’(τ)には、矢印に示す位置にピークが表れている。このピーク同士におけるτに関する間隔Δτが、各粒子から粒子出射光が発生する周期に対応する。 FIG. 5 shows the autocorrelation function I'(τ) calculated by the above method. Also, FIG. 6 shows the results of calculating the autocorrelation function I'(τ) by performing the evaluation method in the same manner as described above except that the concentration when the sample is mixed with pure water is changed. As shown in FIGS. 5 and 6, the autocorrelation function I'(.tau.) has peaks at positions indicated by arrows. The interval Δτ with respect to τ between these peaks corresponds to the period at which the particle emitted light is generated from each particle.
このようなピーク間隔Δτの導出を、干渉縞の間隔d及び粒子の速度vを変えつつ行った。なお、粒子の速度vは、スピーカーに発生させる振動の振動数を調整することで変更した。下記表1並びに図7及び図8はその結果を示す。表1中の100、61等の数値はピーク間隔Δτ(ミリ秒)を示す。図7のグラフ中の点は、v=(2.44±0.10)*10^(-5)(m/秒)としたときの結果を示す。グラフ中の実線、破線及び一点鎖線は、d/Δτが2.44*10^(-5)、2.54*10^(-5)及び2.34*10^(-5)となる点を結ぶ直線にそれぞれ対応する。図8のグラフ中の点は、v=(1.21±0.04)*10^(-5)(m/秒)としたときの結果を示す。グラフ中の実線、破線及び一点鎖線は、d/Δτが1.21*10^(-5)、1.25*10^(-5)及び1.17*10^(-5)となる点を結ぶ直線にそれぞれ対応する。これらに示すように、自己相関関数I’(τ)に基づいて取得したピーク間隔Δτと干渉縞の間隔dとを用いて粒子の速度を導出できることが分かる。 Derivation of such a peak interval Δτ was performed while changing the interval d of the interference fringes and the velocity v of the particles. Note that the velocity v of the particles was changed by adjusting the frequency of vibration generated in the speaker. Table 1 below and FIGS. 7 and 8 show the results. Numerical values such as 100 and 61 in Table 1 indicate peak intervals Δτ (milliseconds). The points in the graph of FIG. 7 show the results when v=(2.44±0.10)*10^(-5) (m/sec). The solid line, dashed line and dashed line in the graph are the points where d/Δτ is 2.44*10^(-5), 2.54*10^(-5) and 2.34*10^(-5) Each corresponds to a straight line connecting The points in the graph of FIG. 8 show the results when v=(1.21±0.04)*10^(-5) (m/sec). The solid line, dashed line and dashed line in the graph are the points where d/Δτ is 1.21*10^(-5), 1.25*10^(-5) and 1.17*10^(-5) Each corresponds to a straight line connecting As shown in these figures, it can be seen that the particle velocity can be derived using the peak interval Δτ obtained based on the autocorrelation function I′(τ) and the interference fringe interval d.
[表1]
[Table 1]
[第2の実施例]
透明な外壁を有する光学セルに純水(18.6℃)を充填し、第1の実施例と同じ実験系中のサンプルの位置に設置した。そして、第1の実施例と同じポリスチレンの粒子を第1の実施例とは異なる濃度で水と混合し、これを上記光学セル中の純水に1~2滴添加して、水中で移動する粒子の状況を、本実施形態に係る移動粒子の評価方法に基づいて評価した。なお、干渉縞は、粒子が落下する方向ではなく、落下する方向とは直交する方向に関して光の筋が並ぶように形成した。このため、本実施例において導出された粒子の速度は、落下する方向とは直交する方向に関する。また、干渉縞の間隔dは2.01*10^(-6)(m)とした。図9は、これにより算出した自己相関関数I’(τ)を示す。図9のグラフには矢印で示す位置にピークが表れた。ピーク同士の間隔は概ね2000ミリ秒であった。一方、ポリスチレンの粒子径及び水温に基づいて求めた水中の拡散係数D=8.52*10^(-13)(m^2/秒)に基づくと、粒子の速度Vは1.31*10^(-6)となる。この速度Vと上記dに基づくと、自己相関関数に表れるピークの間隔はd/V=1540ミリ秒となる。このように、理論値と実験値が概ね対応していることが示される。
[Second embodiment]
An optical cell having a transparent outer wall was filled with pure water (18.6° C.) and placed at the sample position in the same experimental system as in the first example. Then, the same polystyrene particles as in the first embodiment are mixed with water at a concentration different from that in the first embodiment, and 1 to 2 drops of this are added to the pure water in the optical cell to move in the water. The state of particles was evaluated based on the moving particle evaluation method according to the present embodiment. The interference fringes were formed so that the lines of light were aligned not in the direction in which the particles fell, but in the direction orthogonal to the direction in which the particles fell. Therefore, the particle velocities derived in this example relate to the direction perpendicular to the falling direction. Also, the interval d between the interference fringes was set to 2.01*10^(-6) (m). FIG. 9 shows the autocorrelation function I'(τ) thus calculated. A peak appeared at the position indicated by the arrow in the graph of FIG. The spacing between peaks was approximately 2000 ms. On the other hand, based on the diffusion coefficient in water D = 8.52 * 10 ^ (-13) (m ^ 2 / sec) obtained based on the particle size of polystyrene and the water temperature, the particle velocity V is 1.31 * 10 ^(-6). Based on this velocity V and the above d, the interval between peaks appearing in the autocorrelation function is d/V=1540 milliseconds. Thus, it is shown that the theoretical values and the experimental values generally correspond.
以上説明した本実施形態によると、粒子からの光の強度に生じる周期的な変化を自己相関関数に基づいて捉えることで粒子の状況を評価する。粒子の移動速度が大きくても小さくても、粒子からの光の強度に生じる周期的な変化を自己相関関数に基づいて適切に捉えることができる。したがって、粒子の移動速度の大小に関わらず、移動粒子の状況を評価しやすい。 According to the present embodiment described above, the state of a particle is evaluated by capturing periodic changes in the intensity of light emitted from the particle based on the autocorrelation function. Regardless of whether the moving speed of the particles is high or low, periodic changes in the intensity of light from the particles can be captured appropriately based on the autocorrelation function. Therefore, it is easy to evaluate the situation of the moving particles regardless of the moving speed of the particles.
[第2の実施形態]
本発明の別の実施形態である第2の実施形態について説明する。第2の実施形態においては、第1の実施形態と同様、評価装置1が用いられる。本実施形態に係る移動粒子の評価方法は、周期的に発生する粒子出射光を上記数式1に示す自己相関関数I’(τ)によって捉えることで、粒子の配置上の不均一性を以下の通りに評価する。
[Second embodiment]
A second embodiment, which is another embodiment of the present invention, will be described. In the second embodiment, the
本実施形態の評価対象となるサンプルSは、図10に示すように、概ね均一に配列された粒子Tからなる粒子群である。かかる均一な配列の中で、一部の粒子Tは配列から逸脱しており、不均一な領域A1~A3を形成している。かかる粒子群として、例えば、文字や画像等が形成された印刷物の表面上のインクトナーの粒子がある。この場合、粒子Tが均一に配列された領域は、文字や画像等が印刷物上に適切に形成された領域に相当する。一方、不均一な領域A1~A3は、印刷が乱れた領域に相当する。本実施形態に係る評価方法は、領域A1~A3のような不均一な領域が均一な領域中にどの程度存在するかを、数式1に従って導出される自己相関関数に基づいて以下の通り評価する。
As shown in FIG. 10, the sample S to be evaluated in this embodiment is a particle group composed of particles T that are generally uniformly arranged. Some particles T deviate from the uniform arrangement, forming non-uniform regions A1 to A3. Such a particle group includes, for example, particles of ink toner on the surface of printed matter on which characters, images, etc. are formed. In this case, the area where the particles T are uniformly arranged corresponds to the area where characters, images, etc. are appropriately formed on the printed matter. On the other hand, the non-uniform areas A1 to A3 correspond to areas where printing is disturbed. The evaluation method according to the present embodiment evaluates how much non-uniform regions such as regions A1 to A3 exist in a uniform region based on the autocorrelation function derived according to
本実施形態においては、第1の実施形態と同様、図2(a)~図2(c)に示すような干渉縞をサンプルS上に形成する。そして、これと共に、サンプルS全体を一定の方向に一定の速度vで強制的に移動させる。サンプルSが上記の通り印刷物上に形成されている場合には、例えば、印刷装置に設けられているような搬送機構を用いて当該印刷物を移動させることでサンプルS全体を移動させてもよい。サンプルSに含まれる粒子Tが干渉縞を通過する際に発生する粒子出射光が、分光器17、光電子増倍管18及びオシロスコープ19によって捉えられ、解析部20において自己相関関数I’(τ)が上記数式1に基づいて導出される。
In this embodiment, as in the first embodiment, interference fringes are formed on the sample S as shown in FIGS. 2(a) to 2(c). Along with this, the entire sample S is forcibly moved in a constant direction at a constant speed v. When the sample S is formed on the printed matter as described above, the entire sample S may be moved by moving the printed matter using, for example, a transport mechanism provided in a printing apparatus. Particle emission light generated when the particles T contained in the sample S pass through the interference fringes is captured by the
サンプルS全体を一定の方向に一定の速度vで移動させると、サンプルS中、領域A1~A3以外の領域のように粒子Tが均一に並んだ領域に関しては、サンプルSの移動方向に関する粒子T同士の間隔Dに対応する周期で粒子出射光が発生すると共に、周期d/vで粒子出射光が発生する。これに対し、粒子Tが不均一に配置された領域A1~A3に関しては、間隔Dに対応する周期では粒子出射光が発生せず、周期d/vで粒子出射光が発生する。このとき、周期d/vの粒子出射光の発生に対応して自己相関関数I’(τ)に発生するピークは、不均一な領域に含まれる粒子Tが多いほど高くなる。よって、I’(τ)に表れる周期d/vに対応するピークの高さに基づいて、サンプルS中における粒子Tの不均一性を評価できる。 When the entire sample S is moved in a constant direction at a constant speed v, the particles T Particle emission light is generated at a period corresponding to the interval D between the particles, and particle emission light is generated at a period d/v. On the other hand, in the regions A1 to A3 where the particles T are arranged non-uniformly, the particle emission light is not generated with the period corresponding to the interval D, but the particle emission light is generated with the period d/v. At this time, the peak generated in the autocorrelation function I'(τ) corresponding to the generation of the particle emitted light with the period d/v becomes higher as the number of particles T included in the non-uniform region increases. Therefore, the non-uniformity of the particles T in the sample S can be evaluated based on the height of the peak corresponding to the period d/v appearing in I'(τ).
具体的には、I’(τ)に表れる周期d/vに対応するピークの正味の高さをそのピークが表れるτにおけるノイズ強度で除算した値を不均一性評価値とする。例えば、図4のグラフにおいて、ピークP1の正味の高さは、ピークP1の高さ(直線A1の位置)からノイズ強度の高さ(直線Bの位置)であるbを減算したaとなる。この場合、(不均一性評価値)=a/bとなる。この不均一性評価値が大きいほどサンプルSにおける不均一に配置された粒子Tが多い、つまり、サンプルSにおける不均一性が高いと評価する。不均一性評価値の算出にピークの正味の高さを用いるのは、この正味の高さが不均一性を直接反映する要素だからである。また、正味の高さをノイズ強度で除算するのは、測定時間が有限であるため自己相関関数I’(τ)が右肩下がりになることによる影響を排除するためである。 Specifically, the non-uniformity evaluation value is obtained by dividing the net height of the peak corresponding to the period d/v appearing in I′(τ) by the noise intensity at τ where the peak appears. For example, in the graph of FIG. 4, the net height of peak P1 is a obtained by subtracting b, which is the height of noise intensity (position of straight line B), from the height of peak P1 (position of straight line A1). In this case, (nonuniformity evaluation value)=a/b. The larger the non-uniformity evaluation value, the more particles T are non-uniformly arranged in the sample S, that is, the sample S is evaluated to have high non-uniformity. The reason why the net height of the peak is used to calculate the non-uniformity evaluation value is that this net height is a factor that directly reflects the non-uniformity. Also, the reason why the net height is divided by the noise intensity is to eliminate the influence of the autocorrelation function I'(τ) falling downward due to the finite measurement time.
<変形例>
以上は、本発明の好適な実施形態についての説明であるが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、課題を解決するための手段に記載された範囲の限りにおいて様々な変更が可能なものである。
<Modification>
Although the preferred embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications can be made within the scope described in the Means for Solving the Problems. It is possible.
例えば、上述の実施形態においては、粒子Pから発生する光の強度の周期性を捉えるために検出信号の強度に関する自己相関関数が算出されているが、その他の方法が用いられてもよい。例えば、FFT(Fast Fourier transform)等の各種の周波数解析方法が用いられてもよい。具体的には、周波数解析にて検出された検出信号の強度の周波数に基づいて検出信号の強度の周期が導出されてもよい。 For example, in the above-described embodiment, the autocorrelation function regarding the intensity of the detection signal is calculated in order to capture the periodicity of the intensity of light generated from the particles P, but other methods may be used. For example, various frequency analysis methods such as FFT (Fast Fourier transform) may be used. Specifically, the period of the intensity of the detection signal may be derived based on the frequency of the intensity of the detection signal detected by frequency analysis.
S サンプル
1 評価装置
11 レーザー光源
20 解析部
Claims (3)
光の干渉縞を形成する光学系と、
前記光学系が形成した光の干渉縞を粒子が横断する際に発生する前記粒子からの光の強度に関する自己相関を導出する導出手段と、を備えていることを特徴とする移動粒子の評価装置。 A device used in the evaluation method according to claim 1 or 2 ,
an optical system that forms interference fringes of light;
a deriving means for deriving an autocorrelation relating to the intensity of the light from the particle generated when the particle traverses the interference fringes of light formed by the optical system. .
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