JP7120944B2 - キャップ及びそのリーク検査方法並びにキャップの製造方法 - Google Patents

キャップ及びそのリーク検査方法並びにキャップの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、キャップ及びそのリーク検査方法並びにキャップの製造方法に関する。
プルリングを引き上げて行う抜栓作業を必要としないキャップとして、閉蓋状態において、蓋体の下面に垂設されたインナーリングをキャップ本体側に立設された注出口内に挿入し、インナーリングの外周面と注出口の内周面との間を密嵌合させてシールするヒンジキャップが知られている(例えば特許文献1)。
このようキャップの成形においては、キャビティへの充填が不完全なことによる成形不良による欠部が発生することがある(ショートモールド)。特にインナーリング又は注出口に成形不良が発生すると、液漏れの原因となることから、このような成形不良品については検査段階において排除することが求められている。
キャップの成形不良の検査方法としては、例えばキャップ本体の内部を負圧にしてその圧力を圧力センサーで検出し、所定時間内に負圧が十分低下した場合には正しい形状に成形されているものとみなし、所定時間内に負圧が十分低下しない場合には何らかの形状不良が発生しているとみなすようにした方法が知られている(特許文献2)。
特開2017-13830号公報 特許第5851854号公報
例えば、内容物を容器本体内に高温充填した後、殺菌するために、高温のシャワー水により加熱して滅菌処理を施す必要のある容器に装着される耐熱仕様のキャップにおいては、シャワー水がキャップ内に入り込まないようにする必要がある。このため、耐熱仕様のキャップにおいては、インナーリングと注出筒との間のシールに加え、蓋体とキャップ本体との係合部分におけるシールを二重に確保することが望ましい。
しかし、このような二重のシール構造を備えたキャップに対し、上記検査方法を用いて検査を行う場合には、キャップが成形不良による不良品であることの判定は可能であるが、その成形不良の原因が、インナーリングと注出筒との間にあるのか、蓋体とキャップ本体との係合部分にあるのかを特定することができないという問題がある。
本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく、二重のシール構造を備えたキャップ及びそのようなキャップの成形不良箇所の特定を可能としたキャップ及びそのリーク検査方法並びにキャップの製造方法を創出することを課題とする。
上記課題を解決するための手段のうち、本発明の第1の主たる手段は、
容器本体側の口筒部を覆う頂壁に注出筒が立設されたキャップ本体と、天壁の下面にインナーリングが垂下設された蓋体と、を有し、閉蓋状態において、インナーリングと注出筒との間に形成される第1シール部と、蓋体をキャップ本体に係合させて蓋体内に形成される内部空間をシールする第2シール部とを有するキャップであって、蓋体の天壁のインナーリングよりも外側の位置に、少なくとも1つ以上からなるリーク検査用の通気孔が形成されていることを特徴とする、と云うものである。
本発明の第1の主たる手段では、キャップの蓋体に設けた通気孔を用いることにより、インナーリングと注出筒との間に設けた第1シール部及び蓋体とキャップ本体との係合部分に設けた第2シール部におけるリーク検査を行うことが可能となる。
本発明の他の手段は、上記第1の主たる手段に、第1シール部が、インナーリングの外周面と注出筒の内周面とが圧接して形成される本シール部と、インナーリングの下端に形成された縮径状の下シール部と注出筒の下部に設けられた注出口の内周面とが近接又は当接することにより形成される仮シール部とを有して形成される、との手段を加えたものである。
上記手段では、インナーリングと注出筒とが接する部分に、上下に渡って本シール部と仮シール部による二段シール構成を配置することができるため、内容液の液漏れを確実に防止することができる。
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、第2シール部が、キャップ本体の頂壁の外縁に形成されたキャップ本体側係合部と、蓋体の外側部の下端部に形成された蓋体側係合部とによって構成される、との手段を加えたものである。
上記手段ではインナーリングと注出筒との間に設けた第1シール部と相まって二重のシール構造とすることができる。
また本発明の他の手段は、上記いずれかの手段に、蓋体がキャップ本体に対してヒンジ部を介して連結されている、との手段を加えたものである。
上記手段では、キャップを構成する蓋体、キャップ本体及びヒンジ部を一体に形成することができる。
本発明の第2の主たる手段は、上記いずれかに記載のキャップのリーク検査方法であって、
キャップ本体の頂壁の下面側に予備室を形成すると共に予備室に連通する下部貫通路が形成された下部治具と、蓋体の天壁に形成された通気孔に連通する上部貫通路が形成された上部治具と、を用いてキャップを上下方向から挟み込んだ状態において、
下部貫通路を正圧状態又は負圧状態に設定すると共に、上部貫通路内の圧力を測定することによって第1シール部のシール状態を検査する第1リーク検査工程と、
上部貫通路を正圧状態又は負圧状態に設定すると共に、蓋体側係合部とキャップ本体側係合部の係合部分におけるエアーの漏れ又はエアーの引き込みを検出することによって第2シール部のシール状態を検査する第2リーク検査工程と、を有することを特徴とする、と云うものである。
本発明の第2の主たる手段では、第1リーク検査工程により第1シール部が設けられた注出筒とインナーリングとの間のシール部分に成形不良が生じていることをと特定することができ、第2リーク検査工程により第2シール部を構成するキャップ本体側係合部と蓋体側係合部との係合部分に成形不良が生じていることを特定することができる。
また本発明の第3の主たる手段は、上記のリーク検査方法を有するキャップの製造方法であって、
第1リーク検査工程及び第2リーク検査工程の双方に合格したキャップから上部治具を外すと共に、蓋体の天壁上にフィルムを貼着して通気孔を閉塞する貼着工程を有する、と云うものである。
上記手段では、第1検査工程及び第2検査工程に合格した良品のキャップを完成させることができる。
本発明では、蓋体に設けた通気孔を利用してのリーク検査を可能とする二重のシール構造を備えたキャップを提供することができる。
また本発明のキャップのリーク検査方法では、インナーリングと注出筒との間に設けた第1シール部と、蓋体とキャップ本体との係合部分に設けた第2シール部のいずれに成形不良が生じていたのかを特定することができる。
更に本発明のキャップの製造方法では、第1シール部と第2シール部のいずれにも成形不良が生じていない良品のキャップを得ることができる。
本発明の実施例を示すキャップの閉蓋状態を示す断面図である。 キャップの開蓋状態を示す断面図である。 図1の第1シール部Aを拡大して示す断面図である。 本発明のキャップのリーク検査方法及びこの検査方法を有するキャップの製造方法の実施例を示す説明図であり、Aは第1リーク検査工程、Bは第2リーク検査工程、Cは貼着工程を示している。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は本発明の実施例を示すキャップの閉蓋状態を示す断面図、図2はキャップの開蓋状態を示す断面図、図3は図1の第1シール部Aを拡大して示す断面図である。
図1、図2に示すように、本発明のキャップ1は、キャップ本体10、蓋体20を有し、合成樹脂材料を射出成形することにより一体に形成されている。
キャップ本体10は、円筒状の周壁部11の上部に円板状の頂壁12を備え、この頂壁12には注出口13が形成されている。そして、頂壁12の注出口13の周囲には上方に向かってラッパ状に拡径する注出筒14が立設されている。注出筒14の内周面の下端の位置には、注出口13から径方向外側に拡径状に形成された下段部14aが形成され、更にこの上部の位置には下段部14aから径方向外側に拡径状に形成された傾斜部14bが設けられ、この傾斜部14bの上端が注出筒14の内周面に連設している。また本実施例では、ラッパ状に形成された注出筒14では、後述するヒンジ部30側(図示左側)の上端部を低く、ヒンジ部30の逆側(図示右側)の上端部を高くした左右非対象から成る形状で形成されている。尚、注出筒14は真っ直ぐな円筒状で合ってもよい。
キャップ本体10には、頂壁12の上面側の外縁に環状の突条で形成されたキャップ本体側係合部15が形成され、頂壁12の下面側で周壁部11の内側の位置には内筒部16が形成されている。周壁部11の内周面には嵌合凹部11aが周設されており、容器本体40の口筒部41が周壁部11内周面と内筒部16の外周面とが周方向にて対向する隙間部分に挿入され、この際、容器本体40の口筒部41の外周面に周設されている嵌合突条42が、周壁部11の内周面に形成された嵌合凹部11aに嵌合することにより、キャップ本体10が容器本体40の口筒部41に装着される。このように、キャップ本体10の周壁部11と内筒部16は、キャップ1を構成するキャップ本体10を容器本体40の口筒部41に装着するための装着部を構成している。
蓋体20は、円板状の天壁21の外縁に外側部22が垂下設された短円筒状の部材であり、本実施例では外側部22の下端に肉薄状に形成されたヒンジ部30を介してキャップ本体10の頂壁12の一端に対して回動可能に一体に連結されている。
外側部22の外側の下端で、且つヒンジ部30と逆側となる位置には水平方向に突出する摘み部23が形成されている。摘み部23を摘まんだ状態で上下方向に移動させると、蓋体20がヒンジ部30を支点に回動するため、蓋体20を開閉させることが可能となっている。
尚、蓋体20とキャップ本体10とがネジを介して螺合する構成、あるいは後述するように蓋体側係合部27とキャップ本体側係合部15とが係合する構成にあっては、ヒンジ部30を有さない構成とすることもできる。
天壁21の下面の、中央寄りの位置には円筒状に形成されたインナーリング24が垂下設されている。また本実施例では、外側部22とインナーリング24の間の位置にも円筒状からなる案内筒25が垂下設されている。そして、天壁21には天壁21を貫通する通気孔26が形成されている。本実施例では、通気孔26がインナーリング24の外側で且つ案内筒25との間の位置に形成されているが、案内筒25を有しない構成の場合においては、通気孔26はインナーリング24よりも外側の位置に形成されていればよい。
インナーリング24の外周面24aの下端には、外周面24aよりも小さな径寸法から成る縮径状の下シール部24cが周設され、外周面24aと下シール部24cとの間にも縮径状に形成されて成るテーパー部24bが設けられている
尚、通気孔26は、天壁21上に周方向に沿って一定の間隔を有して複数形成される構成としてもよいが、天壁21に少なくとも1つ以上の通気孔26を設けた構成であればよい。
図1及び図3に示すように、蓋体20を閉蓋状態にすると、蓋体20側にインナーリング24がキャップ本体10側の注出筒14内に挿入される。この際、インナーリング24のテーパー部24bが、注出筒14側の傾斜部14bに径方向外側に向かって圧接することから、この圧接部分に本シール部aが形成される。同時に、インナーリング24の下シール部24cが、注出口13の内周面に近接又は当接することによる仮シール部bが形成される。また注出筒14の下段部14aとインナーリング24のテーパー部24b及び下シール部24cとが対向する部分には液溜め部cが形成される。
このように、キャップ1は、本シール部aと仮シール部bによる二段シール構成及びその間に液溜め部cを有して成る第1シール部Aによって注出筒14とインナーリング24と間が圧接することから、より確実に液漏れを防止することが可能となっている。
第1シール部Aでは、落下等の衝撃を受けた際に本シール部aと仮シール部bの一方が外れた場合であっても他方のシール部でシールを確保することができる。更には落下等で受ける衝撃により、仮シール部bが外れて内容液が浸入しても、その上部に設けられた液溜め部cにおいて内容液を貯留できるため、第1シール部Aからの内容液の液漏れを防止することが可能となっている。
尚、上記本シール部aは、上記のようにインナーリング24のテーパー部24bと注出筒14の傾斜部14bによって形成される構成であってもよいが、その他インナーリング24の外周面24aに形成された段部と注出筒14の内周面に形成された段部とが圧接することによって形成される構成、あるいは段部以外の構成でもよい。すなわち、本シール部aはインナーリング24の外周面24aと注出筒14の内周面とが圧接することで形成される構成であればよい。また本シール部aの高さ方向の位置についても、図3に示す位置よりも更に上方の位置に形成される構成であっても良い。
また蓋体20を構成する外側部22の内周面側の下端部の位置には、蓋体側係合部27が周設されており、図1に示すようにこの蓋体側係合部27をキャップ本体側係合部15に係合させることにより、蓋体20を閉蓋状態に設定すると共に蓋体20の内部と外部との間をシールすることが可能となっている。すなわち、蓋体側係合部27とキャップ本体側係合部15は、閉蓋状態において蓋体20と頂壁12との間に形成される内部空間αをシールして液漏れを防止する第2シール部Bを構成している。
図1に示すように、キャップ1が閉蓋状態にあるときには、蓋体20側の案内筒25の下端とキャップ本体10側の頂壁12との間に僅かな隙間sが形成される。これにより、蓋体20の内側に、インナーリング24と案内筒25との間に周設される内側の空間α1と、その外側に位置して案内筒25と外側部22との間に周設される外側の空間α2とが隙間sを介して連通する一つの内部空間αが形成される。
尚、隙間sは、案内筒25の下端が頂壁12に当接する構成の場合には、案内筒25の下端を部分的に切り欠くことにより形成したものであってもよい。
上記案内筒25を有するキャップ1では、閉蓋状態において、落下等の衝撃により、蓋体20に対して上側から押圧力が加えられると、蓋体20がキャップ本体10に対して押し込まれるが、蓋体20の案内筒25の下端がキャップ本体10側の頂壁12に当接してこれ以上の押し込みを阻止するため、蓋体20の天壁21が押し潰されて変形することを防止でき、更にはインナーリング24と注出筒14との高さ方向における相対位置関係に影響を与えないことから落下等の衝撃を受けても第1シール部Aを構成する本シール部a及び仮シール部bにおけるシール状態を維持することができる。
上記構成を有するキャップ1を容器本体40の口筒部41に装着した構成では、摘み部23を摘みながらヒンジ部30を支点に蓋体20を回動させて開蓋状態にすることにより、注出筒14を有するキャップ本体10を外部に露出させることができる。この際、インナーリング24が注出筒14内から抜脱し、本シール部a及び仮シール部bにおけるシールが解除されるため、注出筒14を介して内容液を注出することが可能となる。
次に上記構成からなるキャップ1のリーク検査方法及びキャップの製造方法について説明する。
図4は本発明のキャップのリーク検査方法及びこの検査方法を有するキャップの製造方法の実施例を示す説明図であり、Aは第1リーク検査工程、Bは第2リーク検査工程、Cは貼着工程を示している。
キャップのリーク検査方法では、金属製や合成樹脂製などの下部治具51と上部治具52とから成る一対の検査用治具50と、正圧又は負圧を印加するエアーポンプ(図示せず)と、正圧又は負圧を検知する圧力センサー(図示せず)とを有して構成されている。
図4のA、Bに示すように、キャップ1は下部治具51と上部治具52との間に強固に挟持された状態でセットされる。
下部治具51の上面には、キャップ本体10の装着部に嵌合する円筒状の嵌合筒51aが設けられている。本実施例では嵌合筒51aがキャップ本体10下面の内筒部16の内側に嵌合することにより、頂壁12の下面に形成される予備室51Aを密封状態に設定することが可能となっている。嵌合筒51aの内部には、予備室51Aに連通する下部貫通路51bが形成されている。
上部治具52は、下面に蓋体20天壁21に形成された全ての通気孔26に対向可能に形成された断面凹状の開口部52aと、断面L字状に形成されて開口部52aと外部の大気との間を連結する上部貫通路52bとを有して形成されている。
(1)第1シール部のリーク検査(第1リーク検査工程)
図4のAに示すように、下部治具51の下部貫通路51bとエアーポンプとの間を図示しないエアーホースなどの配管で連結することにより、予備室51A内を正圧状態又は負圧状態に設定する。また、上部治具52の上部貫通路52b内に圧力センサーを配置する。
エアーポンプを駆動させて、予備室51A内を正圧状態又は負圧状態に設定した後、圧力センサーを用いて上部貫通路52b内の圧力を測定する。
この際、第1シール部Aを構成する本シール部a及び仮シール部bに成形不良が生じていない場合には、圧力センサーは基準値を示すため、キャップ1は第1シール部Aに成形不良のない第1リーク検査工程における検査合格品と判定できる。
他方、本シール部a及び仮シール部bが外れた場合には、予備室51Aと上部治具52側の開口部52aとの間が蓋体20の天壁21に形成されている通気孔26、蓋体20の内部空間α及び第1シール部A(本シール部a及び仮シール部b)を介して連通するため、圧力センサーは、正圧、負圧の場合関係なく、基準値外を示す。よって、注出筒14とインナーリング24との間の第1シール部Aに成形不良が生じていると特定することができ、成形不良と判定されたキャップ1についてはこれを排除することができる。
(2)第2シール部のリーク検査(第2リーク検査工程)
図4のBに示すように、上部治具52の上部貫通路52bとエアーポンプとの間を図示しないエアーホースなどの配管で連結することにより、上部貫通路52b及び開口部52a内を正圧状態又は負圧状態に設定する。
この際、第2シール部B(蓋体側係合部27とキャップ本体側係合部15との係合部分)に成形不良が生じている場合には、上部治具52の上部貫通路52bとキャップ1の外部との間が、上部治具52の開口部52a、通気孔26、蓋体20の内部空間α及び第2シール部Bを介して連通することになる。よって、第2シール部Bを構成する蓋体側係合部27とキャップ本体側係合部15の係合部分から、正圧状態の場合には内部空間α内のエアーが外部に漏れ、負圧状態の場合には外部のエアーが内部空間αに引き込まれることになる。そこで、キャップ1の外側で且つ第2シール部B近傍の空気の流れを検出することにより、第2シール部Bに成形不良が生じていると特定することができ、成形不良と判定されたキャップ1についてはこれを排除することができる。
また第2シール部Bに成形不良が生じていない場合には、エアーの漏れや引き込みは生じないことから第2リーク検査工程における検査合格品とすることができる。
(3)貼着工程
貼着工程は、第1リーク検査工程と第2リーク検査工程の双方に合格した検査合格品のみを対象とする。
図4のCに示すように、合格したキャップ1の蓋体20から上部治具52を取り除き、蓋体20の天壁21上にフィルムFの接着層を貼着することにより通気孔26を閉塞する。
これにより、第1リーク検査工程及び第2リーク検査工程に合格した良品のキャップ1を得ることができる。
このキャップ1では、例えば内容物を容器本体40内に高温充填した後、殺菌するために、高温のシャワー水により加熱して滅菌処理を施す場合(耐熱仕様のキャップ)にあっては、フィルムFが通気孔26を封止するため、シャワー水が通気孔26を通じてキャップ1内に入り込むことを防止することが可能となる。
以上、実施例に沿って本発明の構成とその作用効果について説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではない。
例えば、上記実施例では、第1シール部Aに液溜め部cを有する構成を示して説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではなく、液溜め部cを有しない構成であって良い。
また上記実施例では、蓋体20の下面に案内筒25を有することにより、内部空間αが隙間sを介して連通する内側の空間α1と外側の空間α2に仕切られる場合を示して説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではなく、案内筒25を有しない構成とすることもできる。
また上記実施例では、注出筒14と容器本体40とが注出口13を介して直接連通する構成を示して説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではなく、注出口13に整流筒体を設ける構成としても良い。この構成では、例えば閉蓋時に容器を落下させてしまい、容器本体40内の内容液が激しく揺れた場合であっても、その勢いを減少させることができるため、内容液が蓋体20の天壁21の内面を勢いよく押し上げ、開蓋してしまうという誤動作を防止することができる。
また上記実施例では、第1シール部Aのリーク検査の次に第2シール部Bのリーク検査を行う場合を示して説明したが、本発明の実施の形態は上記実施例に限定されるものではなく、第2シール部Bのリーク検査の次に第1シール部Aのリーク検査を行っても良い。
本発明のキャップ及びキャップのリーク検査方法は、二重のシール構造を有するキャップの分野における用途展開を更に広い領域で図ることができる。
1 : キャップ
10 : キャップ本体
11 : 周壁部
11a: 嵌合凹部
12 : 頂壁
13 : 注出口
14 : 注出筒
14a: 下段部
14b: 傾斜部
15 : キャップ本体側係合部
16 : 内筒部
20 : 蓋体
21 : 天壁
22 : 外側部
23 : 摘み部
24 : インナーリング
24a: 外周面
24b: テーパー部
24c: 下シール部
25 : 案内筒
26 : 通気孔
27 : 蓋体側係合部
30 : ヒンジ部
40 : 容器本体
41 : 口筒部
42 : 嵌合突条
50 : 検査用治具
51 : 下部治具
51A: 予備室
51a: 嵌合筒
51b: 下部貫通路
52 : 上部治具
52a: 開口部
52b: 上部貫通路
A : 第1シール部
B : 第2シール部
a : 本シール部
b : 仮シール部
c : 液溜め部
s : 隙間
α : 内部空間
α1 : 内側の空間
α2 : 外側の空間

Claims (6)

  1. 容器本体(40)側の口筒部(41)を覆う頂壁(12)に注出筒(14)が立設されたキャップ本体(10)と、天壁(21)の下面にインナーリング(24)が垂下設された蓋体(20)と、を有し、閉蓋状態において、前記インナーリング(24)と前記注出筒(14)との間に形成される第1シール部(A)と、前記蓋体(20)を前記キャップ本体(10)に係合させて蓋体(20)内に形成される内部空間(α)をシールする第2シール部(B)とを有するキャップであって、前記蓋体(20)の天壁(21)の前記インナーリング(24)よりも外側の位置に、少なくとも1つ以上からなるリーク検査用の通気孔(26)が形成されていることを特徴とするキャップ。
  2. 第1シール部(A)が、インナーリング(24)の外周面と注出筒(14)の内周面とが圧接して形成される本シール部(a)と、インナーリング(24)の下端に形成された縮径状の下シール部(24c)と注出筒(14)の下部に設けられた注出口(13)の内周面とが近接又は当接することにより形成される仮シール部(b)とを有して形成される請求項1記載のキャップ。
  3. 第2シール部(B)が、キャップ本体(10)の頂壁(12)の外縁に形成されたキャップ本体側係合部(15)と、蓋体(20)の外側部(22)の下端部に形成された蓋体側係合部(27)とによって構成される請求項1又は2記載の請求項1記載のキャップ。
  4. 蓋体(20)がキャップ本体(10)に対してヒンジ部(30)を介して連結されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャップ。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャップのリーク検査方法であって、
    キャップ本体(10)の頂壁(12)の下面側に予備室(51A)を形成すると共に該予備室(51A)に連通する下部貫通路(51b)が形成された下部治具(51)と、蓋体(20)の天壁(21)に形成された通気孔(26)に連通する上部貫通路(52b)が形成された上部治具(52)と、を用いてキャップ(1)を上下方向から挟み込んだ状態において、
    前記下部貫通路(51b)を正圧状態又は負圧状態に設定すると共に、前記上部貫通路(52b)内の圧力を測定することによって第1シール部(A)のシール状態を検査する第1リーク検査工程と、
    前記上部貫通路(52b)を正圧状態又は負圧状態に設定すると共に、蓋体側係合部(27)とキャップ本体側係合部(15)の係合部分におけるエアーの漏れ又はエアーの引き込みを検出することによって第2シール部(B)のシール状態を検査する第2リーク検査工程と、を有することを特徴とするキャップのリーク検査方法。
  6. 請求項5記載のリーク検査方法を有するキャップの製造方法であって、
    第1リーク検査工程及び第2リーク検査工程の双方に合格したキャップ(1)から上部治具(52)を外すと共に、蓋体(20)の天壁(21)上にフィルム(F)を貼着して通気孔(26)を閉塞する貼着工程を有するキャップの製造方法。
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