JP6969185B2 - クライアント端末、情報処理方法およびプログラム - Google Patents

Description

本発明は、クライアント端末、情報処理方法およびプログラムに関する。

従来、クライアントＰＣ（Personal Computer）からプリントサーバに印刷ジョブを送信し、プリントサーバの記憶領域に印刷ジョブを蓄積しておき、出力装置（画像形成装置等）を操作する操作端末からのユーザの印刷指示に従って、プリントサーバに蓄積された印刷ジョブが出力装置に送信され、出力装置で印刷ジョブを実行するプルプリントシステムが知られている。

また、クライアントＰＣは、プリントサーバに印刷ジョブを蓄積する代わりにクライアントＰＣの記憶領域に印刷ジョブを蓄積しておくように指定することもできる。出力装置が、蓄積された印刷ジョブをクライアントＰＣから取得して出力するクライアントプルプリントシステムも知られている。

例えば特許文献１には、ユーザが、印刷ジョブが蓄積されたクライアントＰＣを特定するための情報を印刷装置に入力し、印刷装置は、その入力された情報をＩＰアドレスに変換して、該ＩＰアドレスで指定されるクライアントＰＣのみと通信を行うことで、不要なクライアントＰＣとの通信を行わないための構成が開示されている。

しかしながら、従来技術においては、ユーザがクライアントＰＣからログオフ（ログイン状態が維持されない状態）した場合、ユーザごとの印刷ジョブを蓄積する該クライアントＰＣから該ユーザの印刷ジョブを取り出すことはできないという問題がある。

本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ユーザがログイン状態において蓄積させた印刷ジョブを、該ユーザのログイン状態が維持されていない状態でも取り出すことが可能なクライアント端末、情報処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。

上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、１以上のユーザによって利用されるクライアント端末であって、ユーザのログイン状態に関わらず、前記クライアント端末の起動中に動作し続けるサービスプロセスと、ユーザ毎に用意され、対応するユーザのログインに応じて起動し、該ユーザのログオフに伴い終了するユーザプロセスと、を含むプログラムを備え、前記ユーザプロセスは、ログイン中のユーザを識別可能な情報を含んだ印刷ジョブの蓄積を前記サービスプロセスに要求する印刷ジョブ登録部を有し、前記サービスプロセスは、前記ユーザプロセスからの要求に従って、印刷ジョブを記憶部に蓄積する印刷ジョブ管理部と、出力装置から、前記印刷ジョブを要求する印刷ジョブ要求を受け付ける印刷ジョブ要求受付部と、前記印刷ジョブ要求受付部で受け付けた前記印刷ジョブ要求に応じて、前記記憶部に蓄積された前記印刷ジョブを前記出力装置へ送信する印刷ジョブ送信部と、を有する。

本発明によれば、ユーザがログイン状態において蓄積させた印刷ジョブを、該ユーザのログイン状態が維持されていない状態でも取り出すことが可能なクライアント端末、情報処理方法およびプログラムを提供することができる。

図１は、情報処理システムの構成の一例を示す図である。 図２は、クライアント端末のハードウェア構成の一例を示す図である。 図３は、クライアント端末が有する機能の一例を示す図である。 図４は、印刷ジョブ情報の一例を示す図である。 図５は、印刷ジョブ情報の他の例を示す図である。 図６は、クライアント端末の動作例を示すフローチャートである。 図７は、情報処理システムの動作手順の一例を示すシーケンス図である。 図８は、変形例の情報処理システムの構成の一例を示す図である。 図９は、紐付情報の一例を示す図である。 図１０は、変形例の情報処理システムの動作手順の一例を示すシーケンス図である。

以下、添付図面を参照しながら、本発明に係るクライアント端末、情報処理方法およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。

図１は、本実施形態の情報処理システム１００の構成の一例を示す図である。図１に示すように、情報処理システム１００は、クライアント端末１０と、プリンタ２０と、認証サーバ３０と、プリントサーバ４０と、を備え、これらは例えばインターネットなどのネットワーク５０を介して接続される。これらの装置は無線で接続されてもよいし有線で接続されてもよい。本実施形態の情報処理システム１００は、クライアント端末１０に印刷ジョブを蓄積し、ユーザの印刷指示に従って、クライアント端末１０に蓄積された印刷ジョブをプリンタ２０から出力させるクライアントプルプリントを少なくとも実現するシステムであることを前提とする。クライアント端末１０からの印刷ジョブをプリントサーバ４０で蓄積し、プリントサーバ４０に蓄積された印刷ジョブをプリンタ２０が出力するプルプリントが実現されていてもよい。例えば、ユーザはクライアント端末１０で印刷ジョブを蓄積するときに、クライアント端末１０かプリントサーバ４０のいずれに蓄積させるかを選択し、あるいは、クライアント端末１０が印刷ジョブの内容から判断して動的に選択し、選択された方に蓄積するようなシステムであってもよい。

なお、説明の便宜上、図１では、情報処理システム１００に含まれるクライアント端末１０およびプリンタ２０の各々の台数が１台ずつである場合を例に挙げているが、これに限らず、これらの各装置の台数は任意に変更可能である。また、例えば認証サーバ３０とプリントサーバ４０とを統合した１つのサーバが設けられる形態であっても構わない。

クライアント端末１０は、１以上のユーザによって利用される端末である。例えばユーザは、自身の業務や課題、あるいはその他任意の作業に関して、クライアント端末１０を利用することができる。クライアント端末１０は、例えばＰＣ（Personal Computer）で構成される。一人のユーザがクライアント端末１０を専有して利用するような形態もあれば、複数のユーザで共有されることを想定したクライアント端末１０もある。クライアント端末１０の具体的な構成については後述する。

プリンタ２０は、「出力装置」の一例であり、クライアント端末１０、あるいは、プリントサーバ４０に蓄積された印刷ジョブを出力する装置である。なお、ここでは、出力装置の一例として、プリンタ２０を例に挙げて説明するが、これに限らず、出力装置の種類は任意である。例えば出力装置としてＭＦＰ、コピー機、スキャナ、ＬＰなどの画像形成装置の他、プロジェクタ等の表示出力を行う装置を用いてもよい。

認証サーバ３０は、ユーザおよびプリンタ２０の認証を行うためのサーバである。より具体的には、認証サーバ３０は、ユーザがプリンタ２０を使用する権限を有しているか否か判断する認証処理（ユーザ認証処理）を実行する。この例では、認証サーバ３０は、プリンタ２０を使用する権限を有しているユーザごとに、該ユーザを認証するための元となるユーザ認証情報を予め保持している。この例では、このユーザ認証情報は、ユーザごとに一意に割り当てられるユーザＩＤであるが、これに限られるものではない。例えばユーザ認証情報は、ユーザ名とパスワードの組み合わせであってもよい。また、認証サーバ３０は、プリンタ２０が、情報処理システム１００での使用が許可された機器であるか否か判断する認証処理（機器認証処理）を実行する。この例では、認証サーバ３０は、情報処理システム１００での使用が許可された機器ごとに、該機器を認証するための元となる機器認証情報を予め保持している。この例では、この機器認証情報は、機器を識別する機器ＩＤであるが、これに限られるものではない。

プリントサーバ４０は、どのクライアント端末１０にどのユーザの印刷ジョブが蓄積されているかを示す情報（以下の説明では「ロケーション情報」と称する）を管理する。また、プリントサーバ４０は、クライアント端末１０から送信された印刷ジョブを蓄積する機能を備えていてもよい。プリントサーバ４０は複数のクライアント端末１０から送信された印刷ジョブや印刷ジョブに関する情報を管理する。印刷ジョブにユーザＩＤ等のユーザを識別する情報が含まれることで、プリントサーバ４０は、印刷ジョブを実行可能なユーザを、印刷ジョブとユーザＩＤの対応付けによって管理することができる。本実施形態におけるプリントサーバ４０の具体的な動作内容については後述する。なお、本実施形態はプルプリント及びクライアントプルプリントが共存していても実現可能なシステムであるが、クライアントプルプリントが利用される例をベースに説明していく。

次に、クライアント端末１０の具体的な構成を説明する。図２は、クライアント端末１０のハードウェア構成の一例を示す図である。図２に示すように、クライアント端末１０は、ＣＰＵ１１と、ＲＯＭ１２と、ＨＤＤ１３と、ＲＡＭ１４と、入力部１５と、表示部１６と、通信Ｉ／Ｆ１７と、を備える。なお、プリンタ２０、認証サーバ３０、プリントサーバ４０も同等のハードウェアを備える。

ＣＰＵ１１は、ＲＯＭ１２やＨＤＤ１３などの記憶装置からプログラムやデータをＲＡＭ１４上に読み出し、処理を実行することで、クライアント端末１０全体の制御や各種の機能を実現する演算装置である。

ＲＯＭ１２は、電源を切っても（クライアント端末１０に対する電力供給が遮断されても）プログラムやデータを保持することができる不揮発性の半導体メモリ（記憶装置）の一例である。ＲＯＭ１２には、クライアント端末１０の起動時に実行されるＢＩＯＳ、ＯＳ設定、及びネットワーク設定などのプログラムやデータが格納されている。

ＨＤＤ１３は、プログラムやデータを格納する不揮発性の記憶装置の一例である。ＨＤＤ１３には、クライアント端末１０全体を制御する基本ソフトウェアであるＯＳ、及びＯＳ上において各種機能を提供するアプリケーションソフトウェア（以下、単に「アプリケーション」と称する）などがある。なお、クライアント端末１０は、ＨＤＤ１３に替え、記憶媒体としてフラッシュメモリを用いるドライブ装置（例えばソリッドステートドライブ：ＳＳＤ）を利用するものであってもよい。

ＲＡＭ１４は、プログラムやデータを一時保存する揮発性の記憶装置の一例であり、ＣＰＵ１１が実行する処理の作業領域（ワークエリア）として機能する。

入力部１５は、ユーザが各種の操作信号を入力するのに用いられるデバイスであり、例えばキーボードやマウス、タッチパネルなどで構成され得る。表示部１６は、各種の情報（例えばクライアント端末１０による処理の結果等）を表示するデバイスであり、例えば液晶型のディスプレイ装置で構成され得る。なお、例えばタッチパネルなどのように、入力部１５と表示部１６とが一体で構成される形態であってもよい。また、入力部１５および表示部１６は必要なときに接続して利用する形態であってもよい。

通信Ｉ／Ｆ１７は、クライアント端末１０をネットワーク５０に接続するためのインタフェースである。

図３は、クライアント端末１０が有する機能の一例を示す図である。この例では、クライアント端末１０のオペレーティングシステム（ＯＳ）上で動作するプログラムとして、ユーザのログイン状態に関わらず（認証されてログイン中になったユーザの存在の有無に関わらず）、システムに共通のサービスとして動作する（クライアント端末１０の起動中に起動し続ける）サービスプロセス１０１と、クライアント端末１０を使用する権限を有する複数のユーザのアカウントと１対１に対応し、それぞれがユーザのセッションで動作する複数のユーザプロセス１０２と、が少なくとも存在する。アカウントは、クライアント端末１０を利用するための情報（ログインするための情報）であり、前述のユーザＩＤで構成されてもよいし、ユーザ名（アカウント名）とパスワードとの組み合わせで構成されてもよい。各ユーザプロセス１０２は、対応するユーザが認証されてログインになったタイミングで起動し、該ユーザのログオフとともに終了する。すなわち、ユーザプロセス１０２は、ユーザがログイン中にのみ動作し、該ユーザがログオフすると終了する（動作しない）。なお、「ログイン」とは、ユーザアカウントの存在が確認され（認証され）、クライアント端末１０の利用が許可された状態であり、「ログオフ」とは、ユーザがクライアント端末１０の利用を終えた状態（クライアント端末１０を利用する権限を破棄した状態、つまりログイン状態が維持されない状態）である。ユーザのログイン／ログオフはＯＳによって管理され、ＯＳの指令に応じて、ユーザプロセス１０２は起動／終了する。

また、ＯＳ上で動作する他のプログラムとして、印刷アプリケーション１０３、プリンタドライバ１０４、スプーラ１０５、スプーラ監視部１０６などがある。この例では、印刷アプリケーション１０３は、ユーザの操作に応じて、文書データなどのオリジナルデータ（印刷ジョブの元となるデータ）を作成する機能、印刷設定画面を表示する機能、印刷設定画面からオリジナルデータの印刷指示を受け付ける機能などを有している。この例では、ユーザは、印刷設定画面からオリジナルデータの印刷を指示する際に、対象となるオリジナルデータの指定に加えて、プルプリント用のポートを設定してあるプリンタアイコン（クライアント端末１０に登録されたプリンタ）を指定する。つまり、印刷指示には、印刷対象のオリジナルデータの指定と、プリンタアイコンの指定と、が少なくとも含まれる。なお、クライアント端末１０には、印刷先を指定するプリンタアイコンが複数作成（登録）され、その設定値として利用するプリンタドライバ１０４やポートも設定される。この例では、プリンタドライバ１０４はプリンタアイコンごとに存在し、印刷アプリケーション１０３は、印刷設定画面から印刷指示を受け付けると、その受け付けた印刷指示により指定されたプリンタアイコンに対応するプリンタドライバ１０４に対して、該印刷指示により指定されたオリジナルデータを含み、かつ、該オリジナルデータの印刷を要求する印刷要求を送信する。

プリンタドライバ１０４は、印刷ジョブを生成する機能を提供する。プリンタドライバ１０４は、印刷アプリケーション１０３から印刷要求を渡されると、その印刷要求に基づいて印刷ジョブを生成し、その印刷ジョブをスプーラ１０５へ渡す。スプーラ１０５は、プリンタドライバ１０４によって生成された印刷ジョブを一時的に保存し、順次に実行していくための機能を提供する。スプーラ監視部１０６は、スプーラ１０５に印刷ジョブが蓄積されるのを監視する。この例では、スプーラ監視部１０６は、スプーラ１０５に蓄積される印刷ジョブのパラメータ（設定されたポート）を見て、該印刷ジョブの出力先が、クライアントプルプリントシステム（情報処理システム１００）で利用されるプリンタ２０であるか否かを判断することで、該印刷ジョブはプルプリントシステムのジョブであるか否かを判断することができる。該印刷ジョブはプルプリントシステムのジョブであると判断した場合、スプーラ監視部１０６は、該印刷ジョブをスプーラ１０５から取り出してユーザプロセス１０２へ渡す。

図３に示すように、サービスプロセス１０１は、通信部１１１と、印刷ジョブ管理部１１２と、印刷ジョブ要求受付部１１３と、第１の認証制御部１１４と、第２の認証制御部１１５と、印刷ジョブ送信部１１６と、を含む。この例では、本実施形態に関する機能のみを主に例示しているが、サービスプロセス１０１が有する機能はこれらに限られるものではない。

通信部１１１は外部とのデータ通信を行う。印刷ジョブ管理部１１２は、クライアント端末１０が有する記憶部１３０に蓄積する印刷ジョブを管理する。この例では、印刷ジョブ管理部１１２は、後述するユーザプロセス１０２からの要求に従って、印刷ジョブを記憶部１３０に蓄積する。また、この例では、印刷ジョブ管理部１１２は、後述の印刷ジョブリストの生成や送信（プリンタ２０への送信）を行う機能も有している。記憶部１３０は、クライアント端末１０を使用する権限を有する１以上のユーザごとに、印刷ジョブを蓄積することができる。例えば記憶部１３０は、ユーザを示すユーザ情報（例えばユーザＩＤ等）ごとに、１以上の印刷ジョブを対応付けて記憶する形態であってもよい。

印刷ジョブ要求受付部１１３は、印刷ジョブを要求する印刷ジョブ要求をプリンタ２０から受け付ける。詳しくは後述するが、印刷ジョブ要求は、ユーザの認証に用いられる第１の情報と、プリンタ２０の認証に用いられる第２の情報とを含む。第１の情報は、ユーザを示すユーザ情報（この例ではユーザＩＤ）を、予め定められた暗号鍵で暗号化した情報であり、以下では「ユーザ用のトークン」と称する場合がある。また、第２の情報は、プリンタを識別する機器ＩＤ（「出力装置情報」の一例）を、予め定められた暗号鍵で暗号化した情報であり、以下では「機器用のトークン」と称する場合がある。

印刷ジョブ要求受付部１１３は、プリンタ２０からの印刷ジョブ要求を受け付けた場合、その受け付けた印刷ジョブ要求に含まれる第１の情報を、後述の第１の認証制御部１１４に渡してユーザの認証を依頼する。また、印刷ジョブ要求受付部１１３は、その受け付けた印刷ジョブ要求に含まれる第２の情報を、後述の第２の認証制御部１１５に渡してプリンタ２０の認証を依頼する。

第１の認証制御部１１４は、印刷ジョブ要求受付部１１３で受け付けた印刷ジョブ要求に含まれる第１の情報を用いて、ユーザを認証するための制御を行う。本実施形態では、第１の認証制御部１１４は、印刷ジョブ要求受付部１１３から渡された第１の情報を含み、かつ、ユーザの認証を要求する第１の認証要求を認証サーバ３０に送信し、該第１の認証要求の応答として、ユーザの認証結果を認証サーバ３０から受信する。第１の認証制御部１１４は、認証サーバ３０から受信した認証結果を印刷ジョブ要求受付部１１３へ渡す。認証サーバ３０は、第１の認証要求に含まれる第１の情報（ユーザ用のトークン）を復号してユーザＩＤを取得し、予め保持している上述のユーザ認証情報（ユーザを認証するための元となる情報）の中に、復号したユーザＩＤが含まれているか否かを判断するユーザ認証処理を実行し、その認証結果をクライアント端末１０（第１の認証制御部１１４）へ返す。なお、認証サーバ３０は、ユーザ用のトークンを生成するための暗号鍵を管理している。

第２の認証制御部１１５は、印刷ジョブ要求受付部１１３で受け付けた印刷ジョブ要求に含まれる第２の情報を用いて、プリンタ２０を認証するための制御を行う。本実施形態では、第２の認証制御部１１５は、印刷ジョブ要求受付部１１３から渡された第２の情報を含み、かつ、プリンタ２０の認証を要求する第２の認証要求を認証サーバ３０に送信し、該第２の認証要求の応答として、プリンタ２０の認証結果を認証サーバ３０から受信する。認証サーバ３０は、第２の認証要求に含まれる第２の情報（機器用のトークン）を復号して機器ＩＤを取得し、予め保持している上述の機器認証情報（機器を認証するための元となる情報）の中に、復号した機器ＩＤが含まれているか否かを判断する機器認証処理を実行し、その認証結果をクライアント端末１０（第２の認証制御部１１５）へ返す。第２の認証制御部１１５は、認証サーバ３０から受信した認証結果を印刷ジョブ要求受付部１１３へ渡す。なお、認証サーバ３０は、機器用のトークンを生成するための暗号鍵を管理している。

印刷ジョブ要求受付部１１３は、第１の認証制御部１１４から、ユーザが認証されたことを示す認証結果を受け取り、かつ、第２の認証制御部１１５から、プリンタ２０が認証されたことを示す認証結果を受け取った場合に、プリンタ２０から受け付けた印刷ジョブ要求を印刷ジョブ管理部１１２へ渡す。印刷ジョブ管理部１１２は、印刷ジョブ要求受付部１１３から渡された印刷ジョブ要求に従って、記憶部１３０に蓄積された印刷ジョブを取り出し、その取り出した印刷ジョブの送信を印刷ジョブ送信部１１６に依頼する。この依頼を受けた印刷ジョブ送信部１１６は、印刷ジョブ管理部１１２から渡された印刷ジョブをプリンタ２０へ送信する。

つまり、本実施形態では、印刷ジョブ送信部１１６は、第１の認証制御部１１４によりユーザが認証され、かつ、第２の認証制御部１１５によりプリンタ２０が認証された場合に限り、印刷ジョブ要求に応じた印刷ジョブの送信を行う。

次に、ユーザプロセス１０２が有する機能について説明する。ここでは、１つのユーザプロセス１０２に着目し、該１つのユーザプロセス１０２が有する機能を説明するが、他のユーザプロセス１０２も同様の機能を有している。

図３に示すように、ユーザプロセス１０２は、通信部１２１と、表示制御部１２２と、印刷ジョブ受付部１２３と、印刷ジョブ登録部１２４と、印刷ジョブ情報送信部１２５と、を含む。この例では、本実施形態に関する機能のみを主に例示しているが、ユーザプロセス１０２が有する機能はこれらに限られるものではない。

通信部１２１は、外部とのデータ通信を行う。表示制御部１２２は、クライアント端末１０に関する各種の情報を表示部１６に表示する制御を行う。この例では、表示制御部１２２は、ユーザプロセス１０２が起動すると、ユーザの個人設定が反映された画面（ログイン後の画面）を表示部１６に表示する制御を行うことができる。

印刷ジョブ受付部１２３は、スプーラ監視部１０６により呼び出され、スプーラ監視部１０６から印刷ジョブを受け取る。印刷ジョブ受付部１２３は、スプーラ監視部１０６から受け取った印刷ジョブを印刷ジョブ登録部１２４へ渡す。

印刷ジョブ登録部１２４は、印刷ジョブ受付部１２３で受け付けた印刷ジョブについて、ユーザ情報やその他ジョブ名の他、部数などの印刷設定情報を含む書誌情報を付加し、サービスプロセス１０１（印刷ジョブ管理部１１２）に対して、その情報の登録を要求する。印刷ジョブ管理部１１２は、印刷ジョブ登録部１２４からの要求に従って、印刷ジョブを含む情報（印刷ジョブに対して書誌情報を付加した情報）を記憶部１３０に登録（蓄積）する。また、印刷ジョブ登録部１２４は、登録対象の印刷ジョブを含む情報（印刷ジョブに対して書誌情報を付加した情報）を、印刷ジョブ情報送信部１２５へ渡す。つまり、ユーザプロセス１０２はサービスプロセス１０１に印刷ジョブの蓄積を要求し、その結果を受け取ることによって印刷ジョブの蓄積を知ることができる。

印刷ジョブ情報送信部１２５は、印刷ジョブ登録部１２４から渡された情報を元に、印刷ジョブに関する情報を示す印刷ジョブ情報を生成し、その生成した印刷ジョブ情報をプリントサーバ４０へ送信する。印刷ジョブ情報は、図４に示すように、印刷ジョブの蓄積を行ったユーザを示すユーザ情報（この例ではユーザＩＤ）と、印刷ジョブが蓄積されているクライアント端末１０を示す端末情報（この例ではホスト名とＩＰアドレス等）とを少なくとも含む情報であればよいが、これに限らず、例えば図５に示すように、ユーザ情報と、端末情報と、印刷ジョブに含まれる情報のうち印刷データ（印刷対象の画像データ）以外の書誌情報と、を含む形態であってもよい。プリントサーバ４０は、クライアント端末１０から受け取った印刷ジョブ情報をロケーション情報として管理する。

図６は、印刷ジョブの生成から蓄積までのクライアント端末１０の動作例を示すフローチャートである。前提として、まずユーザが自身のアカウントを入力しクライアント端末１０にログインすると、該ユーザのセッションで動作するユーザプロセス１０２が起動する。ログイン後の画面として、該ユーザの個人設定が反映された画面が表示され、そこでユーザは印刷アプリケーション１０３を起動して、印刷ジョブのオリジナルデータを作成する。そして、作成したオリジナルデータの印刷を指示する。前述したように、ユーザは、オリジナルデータの印刷を指示する際に、対象となるオリジナルデータの指定に加えて、プルプリント用（クライアントプルプリントシステム用）のポートを設定してあるプリンタアイコンを指定する。

図６に示すように、印刷アプリケーション１０３は、ユーザからの印刷指示を受け付けると（ステップＳ１）、その受け付けた印刷指示により指定されたプリンタアイコンに対応するプリンタドライバ１０４に対して、該印刷指示により指定されたオリジナルデータを含み、かつ、該オリジナルデータの印刷を要求する印刷要求を送信する。次に、プリンタドライバ１０４は、印刷アプリケーション１０３から渡された印刷要求に基づいて印刷ジョブを生成し（ステップＳ２）、その生成した印刷ジョブをスプーラ１０５に渡す。スプーラ１０５は、プリンタドライバ１０４から受け付けた印刷ジョブを保管（一時的に保存）する（ステップＳ３）。

スプーラ監視部１０６は、スプーラ１０５上に印刷ジョブが登録されるのを常時監視し、クライアントプルプリントの印刷ジョブが登録されると、スプーラ１０５から該印刷ジョブを取得し（ステップＳ４）、起動中のユーザプロセス１０２（印刷ジョブ受付部１２３）へ渡す。前述したように、スプーラ監視部１０６は、スプーラ１０５に蓄積される印刷ジョブのパラメータ（ポート）を見て、該印刷ジョブの出力先が、クライアントプルプリントシステム（情報処理システム１００）で利用されるプリンタ２０であるか否かを判断することで、該印刷ジョブはプルプリントシステムの印刷ジョブであるか否かを判断することができる。

印刷ジョブ受付部１２３は、スプーラ監視部１０６から印刷ジョブを受け付ける（ステップＳ５）。印刷ジョブ受付部１２３は、ステップＳ５で受け付けた印刷ジョブを印刷ジョブ登録部１２４へ渡し、印刷ジョブ登録部１２４は、印刷ジョブ受付部１２３から渡された印刷ジョブに対して、ユーザ情報やその他ジョブ名の他、部数などの印刷設定情報を含む書誌情報を付加し、サービスプロセス１０１（印刷ジョブ管理部１１２）に対して、その情報の登録を要求する。印刷ジョブ管理部１１２は、印刷ジョブ登録部１２４から渡された印刷ジョブ（書誌情報が付加された印刷ジョブ）に、印刷ジョブを識別するＩＤを付して記憶部１３０に登録（蓄積）する（ステップＳ６）。蓄積はファイルとして行うか、または、データベース（ＤＢ）を利用することができる。

そして、印刷ジョブ管理部１１２は、ステップＳ６の蓄積の結果を起動中のユーザプロセス１０２（印刷ジョブ情報送信部１２５）に渡す。つまり、ここでは、ユーザプロセス１０２はサービスプロセス１０１に印刷ジョブの蓄積を要求し、その結果を受け取ることによって印刷ジョブの蓄積の完了を知ることができる。印刷ジョブの蓄積が完了すると、起動中のユーザプロセス１０２（印刷ジョブ情報送信部１２５）は、上述の印刷ジョブ情報を生成し、その生成した印刷ジョブ情報をプリントサーバ４０へ送信する（ステップＳ７）。印刷ジョブ情報の具体的な内容は上述したとおりである。プリントサーバ４０は、クライアント端末１０から受信した印刷ジョブ情報を保管する。

図７は、プリンタ２０が、クライアント端末１０から印刷ジョブを引き取って出力を行う場合における情報処理システム１００の動作手順の一例を示すシーケンス図である。なお、説明の便宜上、プリンタ２０は、認証サーバ３０によって認証済みであり、認証サーバ３０から機器用のトークンを取得済みであることを前提とする。

まず、クライアント端末１０への印刷ジョブの蓄積操作を終えたユーザは、プリンタ２０に自身を認証させるために（ログインするために）、ユーザＩＤをプリンタ２０に入力する（ステップＳ１１）。このとき、ユーザはクライアント端末１０からログオフ（つまり、ユーザに対応するユーザプロセス１０２は終了状態）していてもよいし、クライアント端末１０に別のユーザがログインしていてもよい。なお、ユーザＩＤの入力方法は任意であり、例えばキーボード等の操作による入力であってもよいし、ユーザＩＤが記録されたＩＣカードの読み取りによる入力であってもよいし、生体認証を利用した入力であってもよい。

ユーザＩＤの入力を受け付けたプリンタ２０は、その受け付けたユーザＩＤを含み、かつ、ユーザの認証処理の実行を要求するユーザ認証要求を認証サーバ３０へ送信する（ステップＳ１２）。ユーザ認証要求を受信した認証サーバ３０はユーザ認証処理を実行する（ステップＳ１３）。より具体的には、認証サーバ３０は、予め保持しているユーザ認証情報の中に、ユーザ認証要求に含まれるユーザＩＤに一致するユーザ認証情報が存在するか否かを判断する。説明の便宜上、以下では、ステップＳ１３のユーザ認証処理の結果が肯定（予め保持しているユーザ認証情報の中に、ユーザ認証要求に含まれるユーザＩＤと一致するユーザ認証情報が存在する）であることを前提として説明する。この場合、認証サーバ３０は、ユーザ認証要求に含まれるユーザＩＤを、予め定められた暗号鍵で暗号化してユーザ用のトークンを発行し、発行したユーザ用のトークンをプリンタ２０へ返信する（ステップＳ１４）。

次に、プリンタ２０は、印刷ジョブリストを取得する。ここでは、プリントサーバ４０は、図４に示す印刷ジョブ情報（書誌情報を含まない情報）を管理する場合を例に挙げて説明する。この場合、プリンタ２０は、プリントサーバ４０に対して、ログイン中のユーザのユーザＩＤを含み、かつ、上述の端末情報を要求する端末情報要求を送信する（ステップＳ１５）。端末情報要求を受信したプリントサーバ４０は、図４に示す印刷ジョブ情報を参照して、端末情報要求に含まれるユーザＩＤに対応する端末情報（この例ではホスト名とＩＰアドレス）を選択し、選択した端末情報をプリンタ２０へ返信する（ステップＳ１６）。

次に、プリンタ２０は、プリントサーバ４０から受信した端末情報で特定されるクライアント端末１０に対して、ログイン中のユーザのユーザＩＤを含み、かつ、印刷ジョブの一覧を示す印刷ジョブリストを要求する印刷ジョブリスト要求を送信する（ステップＳ１７）。印刷ジョブリスト要求を受信したクライアント端末１０のサービスプロセス１０１（印刷ジョブ管理部１１２）は、該印刷ジョブリスト要求に含まれるユーザＩＤに対応する１以上の印刷ジョブの一覧（この例では印刷ジョブの書誌情報の一覧）を示す印刷ジョブリストを生成し、生成した印刷ジョブリストをプリンタ２０へ返信する（ステップＳ１８）。プリンタ２０は、クライアント端末１０から受信した印刷ジョブリストを表示する（ステップＳ１９）。

なお、上記とは異なり、例えばプリントサーバ４０が図５に示す印刷ジョブ情報（書誌情報を含む情報）を管理する場合、プリンタ２０は、プリントサーバ４０に対して、上述の印刷ジョブリスト要求を送信し、その応答として、プリントサーバ４０から印刷ジョブリストを受信することができる。このとき、プリントサーバ４０は、印刷ジョブリストと併せて、該印刷ジョブリストで示される１以上の印刷ジョブを蓄積しているクライアント端末１０の端末情報を送信する。

次に、ユーザは、プリンタ２０上に表示された印刷ジョブリストの中から、出力対象となる印刷ジョブを選択（より具体的には、印刷ジョブの書誌情報を選択）する操作を行い（ステップＳ２０）、この操作を受け付けたプリンタ２０は、認証サーバ３０から取得済みの機器用のトークンと、ステップＳ１４で取得したユーザ用のトークンと、を含み、かつ、ステップＳ２０で選択された印刷ジョブを要求（より具体的には、ステップＳ２０で選択された書誌情報に対応する印刷データを要求）する印刷ジョブ要求を、該印刷ジョブを蓄積しているクライアント端末１０へ送信する（ステップＳ２１）。

クライアント端末１０のサービスプロセス１０１（印刷ジョブ要求受付部１１３）は、上記印刷ジョブ要求を受信する。そして、サービスプロセス１０１（第１の認証制御部１１４）は、その受信した印刷ジョブ要求に含まれるユーザ用のトークンを含み、かつ、ユーザの認証を要求する上述の第１の認証要求を認証サーバ３０に送信する（ステップＳ２２）。第１の認証要求を受信した認証サーバ３０は、第１の認証要求に含まれるユーザ用のトークンを復号してユーザＩＤを取得し、予め保持している上述のユーザ認証情報（ユーザを認証するための元となる情報）の中に、復号したユーザＩＤが含まれているか否かを判断するユーザ認証処理を実行する（ステップＳ２３）。そして、その認証結果をクライアント端末１０のサービスプロセス１０１（第１の認証制御部１１４）へ返す（ステップＳ２４）。説明の便宜上、以下では、ステップＳ２３の認証結果は肯定であることを例に挙げて説明する。

また、クライアント端末１０のサービスプロセス１０１（第２の認証制御部１１５）は、受信した印刷ジョブ要求に含まれる機器用のトークンを含み、かつ、プリンタ２０の認証を要求する上述の第２の認証要求を認証サーバ３０に送信する（ステップＳ２５）。第２の認証要求を受信した認証サーバ３０は、第２の認証要求に含まれる機器用のトークンを復号して機器ＩＤを取得し、予め保持している上述の機器認証情報（プリンタ２０を認証するための元となる情報）の中に、復号したユーザＩＤが含まれているか否かを判断する機器認証処理を実行する（ステップＳ２６）。そして、その認証結果をクライアント端末１０のサービスプロセス１０１（第２の認証制御部１１５）へ返す（ステップＳ２７）。説明の便宜上、以下では、ステップＳ２６の認証結果は肯定であることを例に挙げて説明する。

次に、クライアント端末１０のサービスプロセス１０１（印刷ジョブ送信部１１６）は、ステップＳ２１で受信した印刷ジョブ要求に従って、記憶部１３０に蓄積された印刷ジョブのデータ（印刷データ）を取り出し、その取り出した印刷データをプリンタ２０へ送信する（ステップＳ２８）。ここでは、この「印刷データの送信」は「印刷ジョブの送信」という概念に含まれるものとする。そして、プリンタ２０は、クライアント端末１０から受信した印刷データに基づく印刷出力を行う（ステップＳ２９）。

なお、上述のステップＳ２３の認証結果または上述のステップＳ２６の認証結果が否定である場合は、クライアント端末１０のサービスプロセス１０１は、プリンタ２０から受け付けた印刷ジョブ要求に対する応答として印刷ジョブ（印刷データ）は返さずに、認証エラーであることを示す応答を返す。印刷ジョブ要求の応答として、認証エラーであることを示す応答を受信したプリンタ２０は、印刷を実行できない旨を示すエラー画面を表示することができる。

以上に説明したように、本実施形態では、ユーザのログイン状態に関わらず、クライアント端末１０の起動中に動作し続けるサービスプロセス１０１が、プリンタ２０から上述の印刷ジョブ要求を受け付ける機能（印刷ジョブ要求受付部１１３）と、その受け付けた印刷ジョブ要求に応じて、印刷ジョブを蓄積する記憶部１３０に蓄積された印刷ジョブをプリンタ２０へ送信する機能（印刷ジョブ管理部１１２、印刷ジョブ送信部１１６）と、を有するので、プリンタ２０を操作するユーザのログイン状態が維持されていない状態（ログオフ）であって、ユーザプロセス１０２が起動していない状態であっても、ユーザがログイン状態においてクライアント端末１０に蓄積させた印刷ジョブを取り出すことができる。

以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。

例えばプリントサーバ４０がクライアント端末１０に印刷ジョブリストを要求し、プリントサーバ４０からプリンタ２０へ印刷ジョブリストを渡す構成であってもよい。図８は、本変形例の情報処理システム２００の構成の一例を示す図である。図８に示すように、情報処理システム２００は、管理サーバ６０を備える点で上述の実施形態と相異する。

管理サーバ６０は、複数のプリントサーバ４０を管理するサーバであるとともに、上述の認証を行うサーバでもある。また、管理サーバ６０は、上述の端末情報とユーザＩＤとを紐付けた紐付情報を保持(管理)する。図９は、紐付情報の一例である。この例における紐付情報は、ホスト名とＩＰアドレスとの組み合わせで構成される端末情報ごとに、ユーザＩＤと、権限移譲者ＩＤとを紐付けた情報である。権限移譲者ＩＤは、該権限移譲者ＩＤに紐付くユーザＩＤで識別されるユーザの印刷ジョブ（蓄積された印刷ジョブ）の実行を指示する権限を有するユーザを識別する情報である。なお、紐付情報の形態は任意であり、図９の例に限られるものではない。例えば権限移譲者ＩＤを含まない形態であっても構わない。要するに、紐付情報は、端末情報とユーザＩＤとを少なくとも紐付けた情報であればよい。また、管理サーバ６０は、プリンタ２０を使用する権限を有しているユーザごとに、該ユーザを認証するための元となる上述のユーザ認証情報を予め保持している。

図１０は、プリンタ２０が印刷ジョブリストを取得して表示するまでの情報処理システム２００の動作手順の一例を示すシーケンス図である。まず、ユーザは、プリンタ２０に自身を認証させるために（ログインするために）、ユーザＩＤをプリンタ２０に入力する（ステップＳ３１）。ユーザＩＤの入力を受け付けたプリンタ２０は、その受け付けたユーザＩＤを含み、かつ、ユーザの認証処理の実行を要求するユーザ認証要求を管理サーバ６０へ送信する（ステップＳ３２）。

ユーザ認証要求を受信した管理サーバ６０はユーザ認証処理を実行する（ステップＳ３３）。より具体的には、管理サーバ６０は、予め保持しているユーザ認証情報の中に、ユーザ認証要求に含まれるユーザＩＤに一致するユーザ認証情報が存在するか否かを判断する。説明の便宜上、以下では、ステップＳ３３のユーザ認証処理の結果が肯定であることを前提として説明する。この場合、管理サーバ６０は、ユーザを認証したことを示す認証結果をプリンタ２０へ送信する（ステップＳ３４）。なお、上述の認証サーバ３０と同様に、管理サーバ６０は、ユーザ認証要求に含まれるユーザＩＤを、予め定められた暗号鍵で暗号化してユーザ用のトークンを発行することができる。上記の認証結果の中には、その発行したユーザ用のトークンも含まれてもよい。

ステップＳ３４の後、ログインしたユーザは、使用が許可されたプリンタ２０に対して、印刷ジョブリストを要求するための操作を行う（ステップＳ３５）。この操作を受け付けたプリンタ２０は、プリントサーバ４０に対して、ログイン中のユーザＩＤを含み、かつ、印刷ジョブリストを要求する印刷ジョブリスト要求を送信する（ステップＳ３６）。

プリンタ２０からの印刷ジョブリスト要求を受けたプリントサーバ４０は、管理サーバ６０に対して、該印刷ジョブリスト要求に含まれるユーザＩＤを含み、かつ、上述の端末情報を要求する端末情報要求を送信する（ステップＳ３７）。端末情報要求を受信した管理サーバ６０は、図９に示す紐付情報を参照して、端末情報要求に含まれるユーザＩＤに対応する１以上の端末情報（この例ではホスト名とＩＰアドレス）を選択し、選択した１以上の端末情報をプリントサーバ４０へ返信する（ステップＳ３８）。例えば紐付情報が図９の態様であって、かつ、端末情報要求に含まれるユーザＩＤが「Ｕｓｅｒ１」である場合を想定する。この場合、「Ｕｓｅｒ１」に紐付く２つの端末情報（ホスト名「ｘｙｚ」とＩＰアドレス「１６５．９６．１．３０」との組み合わせで表される端末情報と、ホスト名「ＥＦＧ」とＩＰアドレス「１６５．９６．１１．１０」との組み合わせで表される端末情報）が選択されてプリントサーバ４０へ送信される。

次に、プリントサーバ４０は、管理サーバ６０から受信した端末情報で特定されるクライアント端末１０に対して、ログイン中のユーザのユーザＩＤを含み、かつ、印刷ジョブの一覧を示す印刷ジョブリストを要求する印刷ジョブリスト要求を送信する（ステップＳ３９）。印刷ジョブリスト要求を受信したクライアント端末１０のサービスプロセス１０１（印刷ジョブ管理部１１２）は、該印刷ジョブリスト要求に含まれるユーザＩＤに対応する１以上の印刷ジョブの一覧（この例では印刷ジョブの書誌情報の一覧）を示す印刷ジョブリストを生成し、生成した印刷ジョブリストをプリントサーバ４０へ返信する（ステップＳ４０）。このようにして、プリントサーバ４０は、管理サーバ６０から受信した１以上の端末情報ごとに、対応する印刷ジョブリストを取得することができ、これらをマージする（ステップＳ４１）。また、例えばプリントサーバ４０は、日付順や印刷ジョブの名称順などのソートキーに従って、印刷ジョブの書誌情報を降順または昇順に並べ替えることもできる。このソートキーは、例えば上述のステップＳ３６で発行される印刷ジョブリスト要求の中に含まれていてもよい。

プリントサーバ４０は、上述のステップＳ４１のマージで得られた印刷ジョブリストを、上述のステップＳ３６で受信した印刷ジョブリスト要求に対する応答としてプリンタ２０へ送信する（ステップＳ４２）。プリントサーバ４０から印刷ジョブリストを受信したプリンタ２０は、その受信した印刷ジョブリストを表示する（ステップＳ４３）。印刷ジョブリストから何れかの印刷ジョブが選択されると、プリンタ２０は、その選択された印刷ジョブに対応するクライアント端末１０から出力用のデータを取得することになる。

なお、本変形例では、管理サーバ６０が認証を行っているが、これに限らず、例えば上述の実施形態と同様に認証サーバ３０を設けて、認証に関する処理は認証サーバ３０に行わせる形態であっても構わない。

また、上述の情報処理システム１００に含まれる装置（クライアント端末１０、プリンタ２０、認証サーバ３０、プリントサーバ４０）で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでＣＤ−ＲＯＭ、フレキシブルディスク（ＦＤ）、ＣＤ−Ｒ、ＤＶＤ（Ｄｉｇｉｔａｌ Ｖｅｒｓａｔｉｌｅ Ｄｉｓｋ）、ＵＳＢ（Ｕｎｉｖｅｒｓａｌ Ｓｅｒｉａｌ Ｂｕｓ）等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよいし、インターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、各種プログラムを、ＲＯＭ等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。

１０ クライアント端末
２０ プリンタ
３０ 認証サーバ
４０ プリントサーバ
５０ ネットワーク
６０ 管理サーバ
１００ 情報処理システム
１０１ サービスプロセス
１０２ ユーザプロセス
１０３ 印刷アプリケーション
１０４ プリンタドライバ
１０５ スプーラ
１０６ スプーラ監視部
１１１ 通信部
１１２ 印刷ジョブ管理部
１１３ 印刷ジョブ要求受付部
１１４ 第１の認証制御部
１１５ 第２の認証制御部
１１６ 印刷ジョブ送信部
１２１ 通信部
１２２ 表示制御部
１２３ 印刷ジョブ受付部
１２４ 印刷ジョブ登録部
１２５ 印刷ジョブ情報送信部

特許第５６７７０４７号公報

Claims (7)

1. １以上のユーザによって利用されるクライアント端末であって、
   ユーザのログイン状態に関わらず、前記クライアント端末の起動中に動作し続けるサービスプロセスと、ユーザ毎に用意され、対応するユーザのログインに応じて起動し、該ユーザのログオフに伴い終了するユーザプロセスと、を含むプログラムを備え、
   前記ユーザプロセスは、
   ログイン中のユーザを識別可能な情報を含んだ印刷ジョブの蓄積を前記サービスプロセスに要求する印刷ジョブ登録部を有し、
   前記サービスプロセスは、
   前記ユーザプロセスからの要求に従って、印刷ジョブを記憶部に蓄積する印刷ジョブ管理部と、
   出力装置から、前記印刷ジョブを要求する印刷ジョブ要求を受け付ける印刷ジョブ要求受付部と、
   前記印刷ジョブ要求受付部で受け付けた前記印刷ジョブ要求に応じて、前記記憶部に蓄積された前記印刷ジョブを前記出力装置へ送信する印刷ジョブ送信部と、を有する、
   クライアント端末。
2. 前記印刷ジョブ要求は、ユーザの認証に用いられる第１の情報と、前記出力装置の認証に用いられる第２の情報とを含み、
   前記サービスプロセスは、
   前記印刷ジョブ要求受付部で受け付けた前記印刷ジョブ要求に含まれる前記第１の情報を用いて、ユーザを認証するための制御を行う第１の認証制御部と、
   前記印刷ジョブ要求受付部で受け付けた前記印刷ジョブ要求に含まれる前記第２の情報を用いて、前記出力装置を認証するための制御を行う第２の認証制御部と、を有し、
   前記印刷ジョブ送信部は、
   前記第１の認証制御部によりユーザが認証され、かつ、前記第２の認証制御部により前記出力装置が認証された場合に、前記印刷ジョブ要求に応じた前記印刷ジョブの送信を行う、
   請求項１に記載のクライアント端末。
3. 前記第１の認証制御部は、ユーザの認証および前記出力装置の認証を行う認証サーバに対して、ユーザの認証を行わせる制御を行い、
   前記第２の認証制御部は、前記認証サーバに対して、前記出力装置の認証を行わせる制御を行う、
   請求項２に記載のクライアント端末。
4. 前記第１の認証制御部は、前記第１の情報を含み、かつ、ユーザの認証を要求する第１の認証要求を前記認証サーバに送信し、前記第１の認証要求の応答として、ユーザの認証結果を前記認証サーバから受信し、
   前記第２の認証制御部は、前記第２の情報を含み、かつ、前記出力装置の認証を要求する第２の認証要求を前記認証サーバへ送信し、前記第２の認証要求の応答として、前記出力装置の認証結果を前記認証サーバから受信する、
   請求項３に記載のクライアント端末。
5. 前記第１の情報は、ユーザを示すユーザ情報を、予め定められた暗号鍵で暗号化した情報であり、
   前記第２の情報は、前記出力装置を識別する出力装置情報を、予め定められた暗号鍵で暗号化した情報である、
   請求項２乃至４のうちの何れか１項に記載のクライアント端末。
6. １以上のユーザによって利用されるクライアント端末による情報処理方法であって、
   ユーザのログイン状態に関わらず、前記クライアント端末の起動中に動作し続けるサービスプロセスと、ユーザ毎に用意され、対応するユーザのログインに応じて起動し、該ユーザのログオフに伴い終了するユーザプロセスと、において、
   前記ユーザプロセスは、
   ログイン中のユーザを識別可能な情報を含んだ印刷ジョブの蓄積を前記サービスプロセスに要求する印刷ジョブ登録ステップを含み、
   前記サービスプロセスは、
   前記ユーザプロセスの要求に従って、印刷ジョブを記憶部に蓄積する印刷ジョブ管理ステップと、
   出力装置から、印刷ジョブを要求する印刷ジョブ要求を受け付ける印刷ジョブ要求受付ステップと、
   前記印刷ジョブ要求受付ステップで受け付けた前記印刷ジョブ要求に応じて、前記記憶部に蓄積された前記印刷ジョブを前記出力装置へ送信する印刷ジョブ送信ステップと、を含む、
   情報処理方法。
7. コンピュータに、
   ユーザのログイン状態に関わらず、クライアント端末の起動中に動作し続けるサービスプロセスと、ユーザ毎に用意され、対応するユーザのログインに応じて起動し、該ユーザのログオフに伴い終了するユーザプロセスと、を実行させ、
   前記ユーザプロセスとの機能として、
   ログイン中のユーザを識別可能な情報を含んだ印刷ジョブの蓄積を前記サービスプロセスに要求する印刷ジョブ登録ステップを実行させ、
   前記サービスプロセスの機能として、
   前記ユーザプロセスからの要求に従って、印刷ジョブを記憶部に蓄積する印刷ジョブ管理ステップと、
   出力装置から、印刷ジョブを要求する印刷ジョブ要求を受け付ける印刷ジョブ要求受付ステップと、
   前記印刷ジョブ要求受付ステップで受け付けた前記印刷ジョブ要求に応じて、前記記憶部に蓄積された前記印刷ジョブを前記出力装置へ送信する印刷ジョブ送信ステップと、を実行させるためのプログラム。

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