JP6956053B2 - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、衣類を収容するドラムを回転させながら乾燥するドラム式洗濯乾燥機に関する。
洗濯から乾燥までを連続して行える洗濯乾燥機による衣類の乾燥は、熱源により高温かつ低湿度の空気を作り、これを送風ファンにより洗濯槽内に送風することにより、実施される。高温かつ低湿度の空気は、衣類の温度を高くし、衣類から水分を蒸発させる。蒸発した水分は機外へ排出することにより行っている。
また、衣類の乾燥仕上がりを向上させる方法として、特許文献1には、高速の風を衣類に直接吹き付けて風の力でしわを伸ばしながら乾燥するドラム式洗濯乾燥機が記載されている。このようなドラム式洗濯乾燥機では、高速の風を発生させるためのファンを含む送風ユニットが、円筒形ドラムと箱形の筐体との間に形成される右上の角部または左上の角部に設置されている。そして、ドラムを右回りに回転させたり左回りに回転させたりを繰り返しながら、ドラム内で衣類を持ち上げて落下させ、送風ユニットの下流に設けられたノズルから、衣類に向けた高速の風を吹き付ける構成になっている。
下記特許文献2には、特許文献1と同様の構成で、直径が600mm、容積が75Lのドラムにおいて、ドラムの回転数を47から55min-1、回転時間を40〜60sとしたドラム式洗濯乾燥機が記載されている。また、特許文献3には、特許文献1と同様の構成で、直径が530mm、奥行き寸法394mmのドラムにおいて、ドラム回転数を47から55min-1、回転時間を10〜30sとしたドラム式洗濯乾燥機が記載されている。さらに、特許文献3には、ドラムの回転時間が乾燥の前半を15s、乾燥の後半を30sとし乾燥仕上がりと乾燥効率を向上できることも記載されている。また、特許文献4には、特許文献1と同様の構成で、ドラムの回転数を遠心力で衣類がドラムに張り付く回転数(60min-1から70min-1)に設定し、ドラムの回転時間を2sから15s程度の短時間としたドラム式洗濯乾燥機が記載されている。
特開2009−034405号公報 特開2009−072495号公報 特開2013−070830号公報 特開2018−019866号公報
絡みや捻れが無くても乾燥機の容積に対して衣類の量が多くなると、衣類が十分に広がることが出来なくなるため、衣類が折れ曲がったまま乾燥され、しわが発生する。上述した従来のドラム式洗濯乾燥機では、乾燥運転中に右回りや左回りに回転するドラムの回転数や回転時間は、ドラム内に収容した衣類に満遍なく高速の風が当たるように設定しており、乾燥仕上がりが良く乾きムラが少なくなるようになっている。このようにすることで、一般的なドラム式洗濯乾燥機に対し衣類の乾燥仕上がりを大幅に向上している。乾燥仕上がりは、ドラム容積に対し衣類の量が増えるほど悪化していく。特許文献2や特許文献3のドラム式洗濯乾燥機の乾燥容量は6kgであるが、3kg程度まではシワが少ない良い仕上がりである。また、特許文献4のドラム式洗濯機では、ドラムの回転数を高めてドラムの回転時間を短くすることで、衣類の量が増加しても衣類間や同一衣類の部位間の相対運動による袖の捻じれや絡みを抑制でき、高速風を衣類に万遍なく当てることで、衣類の量が増えても乾燥仕上がりの悪化度合いを抑制し、仕上がりを向上している。しかし、例えば乾燥容量6kgに対して衣類の量が4kg、5kgと多くなると、身頃や袖のシワが目立ってくる。これは、衣類の量が増加すると、ドラムの容積に対して衣類の量が多くなり、ドラム内で衣類が広がりにくくなることが原因の一つである。ドラムの容積を大きくするとしわを減少できることは従来から知られていたが、家庭用洗濯乾燥機では、設置場所の面積や設置場所への搬入路(廊下やドア)の制限から、洗濯乾燥機の大きさには限界があり、十分な容積を確保することは困難である。
本発明の目的は、衣類の量が増加してもドラムの容積を大きくすることなく、乾燥の仕上がりを向上した洗濯乾燥機を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の特徴とするところは、衣類が収容される回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するモータと、前記回転ドラムを支持する筐体とを有し、前記回転ドラムを前記モータで反転回転させて乾燥運転するドラム式洗濯乾燥機において、前記乾燥運転中に、前記回転ドラムに収容された衣類に風を吹きつける手段を設け、前記風を吹きつける手段は、送風手段、該送風手段の吐き出し側に設けた吹出し口、及びこれらを接続する風路とで構成し、前記乾燥運転中に、前記回転ドラムに収容された衣類が前記回転ドラムの内壁面に遠心力で張り付く状態で前記回転ドラムを所定時間連続回転する第1工程と、前記第1工程の回転数より高い回転数で前記回転ドラムを所定時間連続回転する第2工程と、を組み合わせ、前記回転ドラムの回転方向反転時に衣類を落下させ、前記第2工程の回転数は前記第1工程の回転数の1.6倍以上2倍以下であり、かつ前記回転ドラムの最も低い共振回転数以下であることを特徴とする。
さらに、前記回転数N2は前記回転数N1の1.6倍以上2倍以下であり、かつ前記回転ドラムの最も低い共振回転数以下である。
具体的には、前記回転ドラムの前記回転数N1を55min-1以上70min-1以下とした。
さらに、前記回転ドラムの前記回転数N1およびN2での前記ドラムの回転時間は、5秒以上15秒以下である。
本発明によれば、衣類の量が増加してもドラムの容積を大きくすることなく、乾燥の仕上がりを向上した洗濯乾燥機を提供できる。
本実施例のドラム式洗濯乾燥機の外観図である。 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の内部の構造を示す断面図である。 本実施例のドラム式洗濯乾燥機の制御装置のブロック図である。 衣類の量が少ない場合に、ドラムを55min-1程度で回転させたときの様子を示す図である。 衣類の量が少ない場合に、ドラムを60min-1程度で回転させたときの様子を示す図である。 衣類の量が多い場合に、ドラムを60min-1程度で回転させたときの様子を示す図である。 衣類の量が多い場合に、ドラムを100min-1程度で回転させたときの様子を示す図である。 乾燥容量に対して7〜8割の布量で乾燥運転を行った場合の、ドラム回転数と乾燥仕上がりの関係を概念的に示したものである。 従来による乾燥仕上がりと本実施例による乾燥仕上がりの例を示す図である。
以下、本発明の一実施例を図面に基づき詳細に説明する。
図1はドラム式洗濯乾燥機の外観図であり、図2は内部の構造を示す断面図である。
各図において、参照番号1は外郭を構成する筐体であり、筐体1は四角形状のベース1hの上に取り付けられており、左右の側板1a、1b(図示せず)、前面カバー1c、背面カバー1d、上面カバー1e、下部前面カバー1fで構成されている。
左右の側板1a、1bはコの字型の上補強材、前補強材、後補強材(以上図示せず)で結合されており、ベース1hを含めて箱状の筐体1を形成し、筐体として十分な強度を有している。
参照番号9は前面カバー1cの中央に設けた衣類を出し入れするための投入口を塞ぐドアで、前補強材に設けたヒンジで開閉可能に支持されている。ドア開放レバー9aを引くことでロック機構(図示せず)が外れてドア9が開き、ドア9を前面カバー1cに押し付けることでロックされて閉じられる。前補強材は後述する外槽の開口部と同心に衣類を出し入れするための円形の開口部を有している。
参照番号2は筐体1の上部中央に設けた操作パネルで、電源スイッチ3、操作スイッチ4、5、及び表示器6を備えており、操作パネル2は、筐体1上部に設けた制御装置33に電気的に接続されている。
参照番号7は回転可能に支持された円筒状の洗濯兼脱水槽(回転ドラム)であり、その外周壁および底壁に通水および通風のための多数の貫通孔を有し、前側端面に衣類を出し入れするための開口部7aを設けてある。
開口部7aの外側には洗濯兼脱水槽7と一体の流体バランサ7bを備えている。外周壁の内側には軸方向に延びるリフタ7cが複数個設けてあり、洗濯、乾燥時に洗濯兼脱水槽7を回転すると、衣類はリフタ7cと遠心力で外周壁に沿って持ち上がり、重力で落下するような動きを繰り返す。洗濯兼脱水槽7の回転中心軸は、水平または開口部7a側が高くなるように傾斜している。
参照番号8は円筒状の外槽であり、洗濯兼脱水槽7を同軸上に内包し、前面は開口し、後側端面の外側中央にモータ10を取り付ける。モータ10の回転軸は、外槽8を貫通し、洗濯兼脱水槽7と結合している。
前面の開口部には外槽カバー8aを設け、外槽8内への貯水を可能としている。外槽カバー8aの前側中央には、衣類を出し入れするための開口部8bを有している。本開口部8bと前補強材に設けた開口部はゴム製のベローズ11で接続しており、ドア9を閉じることで外槽8を水封する。
外槽8底面最下部には排水口12が設けてあり、排水ホース13が接続している。排水ホース13の途中には排水弁14が設けてあり、排水弁を閉じて給水することで外槽8に水を溜め、排水弁を開いて外槽8内の水を機外へ排出する。外槽カバー8aの前側外壁部にはオーバーフロー口を有しており、オーバーフローホース15で排水弁14の下流側で排水ホース13に接続している。
外槽8は、下側をベース1hに固定されたサスペンション16(コイルばねとダンパで構成)で防振支持されている。また、外槽8の上側は上部補強部材に取り付けた補助ばね(図示せず)で支持されており、外槽8の前後方向への倒れを防ぐ。
参照番号17は筐体1内の上部左側に設けた洗剤容器で、開閉ふた式の洗剤トレイを装着する。洗剤容器17は筐体1の上補強材に固定されている。
洗剤容器17の後ろ側には、給水電磁弁18や風呂水給水ポンプ20、水位センサ21(以上図示せず)など給水に関連する部品を設けてある。上面カバー1eには、水道栓からの給水ホース接続口18a、風呂の残り湯の吸水ホース接続口18bが設けてある。給水電磁弁18は、主給水電磁弁18c、仕上げ剤給水電磁弁18d、冷却水給水電磁弁18eなどを有している。洗剤容器17は、一方を主給水電磁弁18c及び風呂水給水ポンプ20に、他方を外槽8に接続されており、主給水電磁弁18cを開く、あるいは風呂水給水ポンプ20を運転することで、洗剤容器17内に投入されている洗剤とともに外槽8と洗濯兼脱水槽7に洗濯水を供給する。また、仕上げ剤給水電磁弁18dを開くことで、洗剤容器17内に投入されている柔軟仕上げ剤とともに洗濯水を外槽8に供給する。
参照番号19は外槽7の背面内側に縦方向に設置した循環ダクトで、循環ダクト19下部は外槽8の背面下方の吸気口2aで外槽8内に開口している。循環ダクト19内には、水冷除湿機構を内蔵している。水冷除湿機構は、冷却ノズル31と循環ダクト19の壁面に複数個設置された除湿リブ32で構成されている。除湿リブ32は、冷却ノズル31の冷却水出口の辺りから、循環ダクト19の下方の吸気口2a付近まで設置されている。この除湿リブ32の水平断面形状は、凸形状でも凹み溝形状でもよい。冷却ノズル31は、冷却水ホース31aで冷却水給水電磁弁18eと接続されており、冷却水給水電磁弁18eを開くことで冷却ノズル31へ冷却水を供給する。冷却水は除湿リブ32の間をゆっくり流下し、吸気口2aから外槽7に入り排水口12から排出される。また、冷却水ホース31aとは別に洗浄ホース(図示せず)で主給水電磁弁18cと循環ダクト19を接続し、主給水電磁弁18cを開くことで循環ダクト19内を洗浄するための洗浄水を供給する。洗浄水は循環ダクトの壁面を伝わって壁面に付着した埃を流し落とす。
循環ダクト19の上部は、筐体1内の後方上部に設置したフィルタダクト27にゴム蛇腹42で接続している。フィルタダクト27の上面には開口部を有しており、この開口部に引き出し式の乾燥フィルタ30を挿入してある。
循環ダクト19からフィルタダクト27へ入った空気は、乾燥フィルタ30のメッシュフィルタ(図示せず)に流入し糸くずが除去される。乾燥フィルタ30の掃除は、乾燥フィルタを引き出してメッシュ式のフィルタの表面を手やブラシ、または掃除機等で行う。フィルタダクト27の乾燥フィルタ30挿入部の側面には開口部が設けてあり、この開口部には吸気ダクト29が接続しており、吸気ダクト29の他端は送風ユニット28の吸気口と接続している。
送風ユニット28は、駆動用のモータ28a、ファン羽根車28c、ファンケース28bで構成されている。ファンケース28bにはヒータ43が内蔵されており、ファン羽根車28cから送られる空気を加熱する。
ヒータ43は、入力切り換えが可能で、本実施例のヒータでは強モードと弱モードを有している。送風ユニット28の吐出口は温風ダクト41に接続する。温風ダクト41は、ゴム製の蛇腹管41a、蛇腹管継ぎ手41bを介して外槽カバー8aに設けた前部吹出し口44に接続している。前部吹出し口44は、洗濯兼脱水槽7内に向かって開口しており、前部吹出し口44から吹出した風は、洗濯兼脱水槽7内の衣類に直接当たるようになっている。
本実施例では、送風ユニット28が筐体1内の上部右側に設けてあるので、前部吹出し口44を外槽カバー8aの右斜め上の位置に設け、前部吹出し口44までの距離を極力短くするようにし、圧力損失や熱の逃げを最小限にしてある。
排水口12の出口には温度センサ34が、送風ユニット28の入口には温度センサ34が、ヒータ43出口には温度センサ35が設けてある。
乾燥運転時の風の流れは次のようになる。送風ユニット28を運転し、ヒータ43に通電すると、前部吹き出し口44から洗濯兼脱水槽7内に温風が吹き込み、湿った衣類に当り衣類を温め、衣類から水分が蒸発する。乾燥運転中は、洗濯兼脱水槽7を正逆回転させているので、リフタ7cにより衣類が持ち上がり重力で落下する動きを繰り返し、万遍なく衣類に温風が行き渡る。高温多湿となった空気は、洗濯兼脱水槽7に設けた貫通孔から外槽8に流れ、吸気口2aから循環ダクト19に吸い込まれ、循環ダクト19を下から上へ流れる。循環ダクト19の壁面設けた水冷除湿機構には冷却水が流れ落ちており、高温多湿の空気は冷却水と接触することで冷却除湿され、乾いた低温空気となり乾燥フィルタ30へ入る。乾燥フィルタ30に設けたメッシュフィルタを通り糸屑が取り除かれ、送風ユニット28に吸い込まれる。そして、送風ユニット28で加圧された後ヒータ43で再度加熱され、洗濯兼脱水槽7内に吹き込むように循環する。メッシュフィルタと送風ユニット28の間には、温度センサ34が設けてあり、循環する空気の温度を測定している。
図3は、ドラム式洗濯乾燥機の制御装置33のブロック図である。50はマイクロコンピュータで、各操作ボタン4、5に接続される操作ボタン入力回路51や水位センサ21、温度センサ34、35、36と接続され、使用者のボタン操作や洗濯工程、乾燥工程での各種情報信号を受ける。マイクロコンピュータ50からの出力は、駆動回路54に接続され、給水電磁弁18(18c、18d、18e)、排水弁14、モータ10、送風ユニット28、ヒータ43、風呂水給水ポンプ20などに接続され、これらの開閉や回転、通電を制御する。また、使用者に洗濯乾燥機の動作状態を知らせるための7セグメント発光ダイオードもしくは液晶の表示器6やブザー57に接続される。
次に、乾燥運転中のドラム(洗濯兼脱水槽7)内での衣類の動きについて、図4から図7を用いて説明する。図は、ドラム7の開口部7a側からドラム内を見た模式図である。ノズル(前部吹出し口44)は、ドラムの右斜め上方にある。乾燥運転中、ドラムは「右回転→停止→左回転→停止」を繰り返すが、図はすべて右回転の場合について示している。図4に示すように、衣類の量に対してドラム容積に余裕がある(衣類の量が比較的少ない)場合は、ドラム内の衣類は、ドラムの回転による遠心力とリフタ7cの作用でドラム下部からドラム最上部付近まで持ち上げられ、重力で落下する動きを繰り返す(矢印A)。この時のドラムの回転数は47から55min-1である。衣類が落下を始めた付近でノズルからの高速風が当たり、衣類のシワを伸ばす。この時の衣類の動きを詳細に観察すると、ドラム面に落下する衣類Aは、衣類の落下方向とドラムの回転方向の違いにより、落下直後に矢印Bで示すようにドラム表面を転がるような運動をする。この時衣類が捩じられたり絡んだりすることがある。また、ワイシャツの袖のように細長い部分は、身頃の部分とは離れて動くため、軽い袖部分が最初に落下し、遅れて身頃部分が落下するような動きになる場合があり、袖部分が捻じれたり他の衣類と絡んだりする場合がある。このように、衣類間や同一衣類の部位間の相対運動が発生すると、シワの増加の要因となる。このため、ドラムの一方向の回転時間が長すぎると、衣類の捻じれや絡みが増加するという問題がある。
この問題を解決するために、先行技術文献(特許文献4)では、衣類の相対運動を抑制するために、図5に示すように、ドラムの回転数を衣類が遠心力でドラムに張り付く程度に高め(約60min-1)ている。しかし、このままでは衣類の入れ替わりが発生しないため、ドラム7の一方向の回転時間を短く(5秒程度)している。ドラムの回転方向を反転するために、ドラムの回転を一旦停止すると、衣類は矢印Cのようにほぼ同時に落下する。そして、ドラムを逆方向に回転させるときに、それぞれの衣類の位置関係が変化し、衣類の入れ替わりが生じる。こうすることで、衣類の落下回数は、1回の回転当たり略1回となり、一方向回転時に落下を繰り返す場合に比べ、捻じれや絡みに起因するシワの発生を抑制している。
しかし、衣類の量が増加していくと、図5の状態から図6に示すようになる。ドラムの回転数を遠心力で衣類がドラムに張り付く程度に高めているため、衣類の相対運動に起因する捻じれや絡みは抑制できるが、ドラム中心付近の衣類には高速風が当たりにくく、外側の衣類に比べ仕上がりが低下する。また、ドラムの余裕空間が少なく、ドラムを停止した時の衣類の落下量が図中の矢印Dで示したように少ないため、ドラム反転時の衣類の入れ替わりも十分行われない。したがって、特許文献4の方法では、衣類の量が増えると、乾燥仕上がりのばらつきや乾きむらが増大する傾向になる。
これを解決するために、本実施例では、さらにドラムの回転数を高めた。図7は、その場合のドラム内の衣類の状態である。図6は、ドラム回転数が60min-1程度であったが、この状態からドラム回転数を高めていくと、遠心力により衣類が外側に押されるため、中央部にあった衣類も高速風が当たる位置まで移動させることができる。また、中央部に空間ができるため、外側からの高速風が当たった衣類が伸ばされやすくなり、シワを効率よく伸ばすことができる。また、中央の空間部の奥側まで温風が通りやすくなるため、乾きむらの低減にも有効である。ドラムが停止すると、図中の矢印Eで示すように衣類が落下するが、この時の落差は図6の場合より大きいため、衣類の入れ替わりを高める効果がある。ドラムの回転時間は、特許文献4と同様に短くする。
図8は、乾燥容量に対して7〜8割の布量で乾燥運転を行った場合の、ドラム回転数と乾燥仕上がりの関係を概念的に示したものである。ドラムの回転時間は5秒以上10秒以下と短い場合である。仕上がりの良い衣類は、ドラムの外側(外周側)に位置している衣類に多い。ドラム回転数が低い場合に仕上りが悪化するのは、ドラム内で衣類が持ち上がりにくくなるため、ノズルの近くまで衣類が行きにくくなるからである。しかし、ドラム内での衣類量が多いため、その悪化度合いは、衣類が少ない場合に比べ小さい。ドラム回転数が遠心力で衣類がドラムに張り付く程度の回転数N1を超した付近に仕上がりが最高となる回転数NLがあり、さらにドラム回転数を高めていくと徐々に仕上りが低下していく。これは、遠心力により衣類が押される(圧縮される)ためである。
仕上がりの悪い衣類は、ドラムの内側(中央付近)に位置している衣類に多い。ドラム回転数が低い場合は、高速風が衣類に当たらないため仕上がりが悪いが、ドラム回転数がN1を超してから、回転数の上昇とともに内側の衣類が遠心力で外側に移動するため、高速風の当たる頻度が高まり、仕上りが向上していく。しかし、ドラム回転数が高いと外側の衣類の仕上がりが低下していくため、上限回転数NHが存在する。ここでは、NHを外側衣類の最良の仕上がりと同程度になる回転数に設定している。
このように、外側の衣類と内側の衣類では、仕上がりが最良となるドラム回転数が異なる。このため、ドラムの回転数をNLとNHの間の単一の回転数(例えば、交点のNM)に設定してもよいし、NLを一定時間回転させた後NHで一定時間回転させる組み合わせや、NLからNHまで一定の加速度で増速、減速を繰り返すようにしてもよい。どの場合も、衣類の捻じれや絡みを抑えるために、一方向の回転時間(加速および減速の時間を含む)は5から15秒程度に設定するのが好ましい。
なお、ドラム回転数N1以上で衣類は遠心力でドラムに張り付くが、ドラムの周方向に均一に張り付くことはまれで、偏りが発生する場合がほとんどである。このため、衣類の偏りによるアンバランスが発生する。衣類が偏ったままドラム回転数を高くしすぎると、アンバランスによりドラムの振動が大きくなるため、ドラム回転数には振動の観点から回転数には上限がある。通常のドラム式洗濯乾燥機は、サスペンションで防振支持されているが共振点が存在し、最も低い回転数で現れるのはドラム(外槽)が左右に振動する共振である。このため、この共振点よりは十分低い回転数に上限回転数NHを設定した方がよい。なお、通常の脱水運転であれば、衣類の偏りを少なくするために、ドラムを低速回転で左右に反転を繰り返すほぐし運転を行った後、衣類の偏りを検知しながらドラムの回転数を上昇させている。しかし、ほぐし運転を長く行うと衣類の捻じれや絡みが発生するため、乾燥仕上がりの点ではほぐし運転は行わない方がいい。
次に、実際のドラム式洗濯乾燥機を例に、ドラム回転数NLとNHについて説明する。ドラム式洗濯乾燥機は、乾燥容量6kg、ドラム直径530mm、ドラム容積78Lである。この場合、N1は55から60min-1であり、NLは60min-1、NHは100min-1程度が好適である。本ドラム式洗濯乾燥機の最も低い共振回転数は150min-1以上160min-1以下であり、NHはこの回転数より十分低いため、大きな振動が発生することはない。したがって、ドラム回転数NLは衣類がドラムに張り付く回転数N1とほぼ同等(例えば55min-1以上70min-1以下)にし、ドラム回転数NHはN1の1.6倍以上2倍以下(例えば80min-1以上120min-1以下)に設定すればよいことが分かる。
このドラム回転数で、回転時間を右回転はNLを10秒、NHを10秒とし、左回転はNLを7秒、NHを10秒とし、布量が4.5kgの場合の乾燥仕上がりの一例を図9に示す。比較として、左右回転ともドラム回転数60min-1、回転時間を7秒とした従来の場合(特許文献4)の仕上がりを示す。ここでの回転時間は、加速および減速の時間を含んでいる。衣類は、乾燥シワが付きやすい綿100%のカジュアルシャツである。従来の仕上がりは、高速風が当たりにくいため、身頃のシワが多く、袖がつぶれている部分があるのに対して、本実施例の場合、袖に小さなシワがあるものの身頃のシワが少なく、大幅に改善しているのが分かる。従来の条件では、本実施例に近い仕上がりになる衣類もあるが、本図に示すように仕上りが悪い衣類もあり、仕上がり具合がばらつく。これに対し、本実施例では、極端に仕上りの悪い衣類は発生せず、ばらつきの少ない乾燥仕上がりが実現できる。
なお、上記のドラム回転数はドラム直径530mmの場合であり、ドラム直径によって同じドラム回転数でも遠心力が異なるため、これに応じてドラム回転数NL,NHを設定すればよいが、NLがN1とほぼ同等、NHがN1の1.6倍以上2倍以下という関係は同様である。
本実施例によれば、ドラム回転数がNL(例えば55min-1以上70min-1以下の範囲)に属している状態、すなわち、加速や減速の時間を除いた状態、での一方向の連続回転を3秒以上14秒以下とし、その後に反対方向に回転することで、衣類の位置関係が変化し、衣類の入れ替わりが生じる。また、ドラム回転数がNH(例えば80min-1以上120min-1以下の範囲)に属している状態、すなわち、加速や減速の時間を除いた状態、での一方向の連続回転を3秒以上14秒以下とすることで、遠心力で衣類が外側に押され中央部に空間ができるため、高速風が衣類に当たりシワが伸びやすくなる。ここで、連続回転の時間を上記のように短くすることで、衣類の絡みや捻じれの発生が抑制される。
次に、ドラムの回転数や回転時間に関する、別の実施例について説明する。衣類が十分に湿っている場合は、衣類のシワは容易にとることができる。乾燥が進行していき、乾燥度が高くなると(木綿の場合0.9〜0.95)シワが固定化され、簡単にとることはできなくなる。乾燥度は、乾布重量を湿布重量で割ったである。このため、少なくともシワが固定化される乾燥度までは、上記で説明したドラム回転数を組み合わせた運転を実行する。この時点でシワが少ないと、これ以降の乾燥運転で極端な絡みや捻じれが発生しない限り、シワが増加することはほとんどない。乾燥においては、衣類のシワの発生を抑えるほかに、乾燥むらの発生を抑える必要がある。
前述したように、本実施例では、ドラム内での衣類の落下、転動による絡みや捻じれを抑えるために、ドラム回転中にドラム内での衣類の相対位置を変化させず、ドラムの回転方向反転時にドラムが停止、再起動するときのみに衣類の入れ替わりが生じるようにしている。したがって、ドラム回転方向反転回数が多いほど、衣類の入れ替わりが多くなる。
そこで、衣類のシワが固定化する乾燥度より乾燥が進んだ乾燥運転後半は、乾燥運転前半よりドラムの反転周期を短くし、例えば、2秒以上7秒以下とする。この時、ドラムの回転数は、上述と同様に2つの回転数の組み合わせのままでもよいが、単一の回転数としてもよい。この場合のドラム回転数の範囲はNLからNHの任意の回転数に設定する。こうすることで、シワの発生を抑えながら、衣類の入り変わりが促進され、乾燥むらを少なくすることができる。
1…筐体、2…操作パネル、3…電源スイッチ、4、5…操作スイッチ、6…表示器、7…洗濯兼脱水槽、7c…リフタ、8…外槽、9…ドア、10…モータ、11…ベローズ、12…排水口、13…排水ホース、14…排水弁、15…オーバーフロー、16…サスペンション、17…洗剤容器、18…給水電磁弁、19…循環ダクト、22…乾燥フィルタ、27…フィルタダクト、28送風ユニット、29…風路切替弁、30…乾燥フィルタ、31…水冷除湿機構(冷却ノズル)、32…除湿リブ、33…制御装置、34、35、36…温度センサ、41…温風ダクト、43…ヒータ、44…前部吹出し口

Claims (1)

  1. 衣類が収容される回転ドラムと、前記回転ドラムを駆動するモータと、前記回転ドラムを支持する筐体とを有し、前記回転ドラムを前記モータで反転回転させて乾燥運転するドラム式洗濯乾燥機において、
    前記乾燥運転中に、前記回転ドラムに収容された衣類に風を吹きつける手段を設け、前記風を吹きつける手段は、送風手段、該送風手段の吐き出し側に設けた吹出し口、及びこれらを接続する風路とで構成し、
    前記乾燥運転中に、前記回転ドラムに収容された衣類が前記回転ドラムの内壁面に遠心力で張り付く状態で前記回転ドラムを所定時間連続回転する第1工程と、前記第1工程の回転数より高い回転数で前記回転ドラムを所定時間連続回転する第2工程と、を組み合わせ、前記回転ドラムの回転方向反転時に衣類を落下させ
    前記第2工程の回転数は前記第1工程の回転数の1.6倍以上2倍以下であり、かつ前記回転ドラムの最も低い共振回転数以下であることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
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