JP6918673B2 - 表面処理方法及び装置、並びにガラス基板 - Google Patents

表面処理方法及び装置、並びにガラス基板 Download PDF

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Description

本発明は、ガラス基板などの被処理基板を表面処理する方法および装置、並びにガラス基板に関し、特に残す部分と剥がす部分を含む偏光板などの光学フィルムが透明接着剤を介して被処理面に貼り付けられる被処理基板に適した表面処理方法及び装置、並びにガラス基板に関する。
例えば液晶パネルは、2枚の合わせガラスの間に液晶が封入されている。各ガラスの表面には偏光板が設けられている。
現行の製造プロセスでは、2枚のマザーガラス基板の対向すべき面にそれぞれ回路形成等の処理を施した後、貼り合わせることで、マザーセルを形成する。該マザーセルをスクライブブレイクによって複数の液晶パネルに分割し、洗浄したうえでフィルム状の偏光板を貼り付けている(特許文献1等参照)。偏光板の貼り付け面には接着剤が塗布され、かつ剥離フィルムで覆われている。剥離フィルムを剥がして、液晶パネルのガラス表面に偏光板を接着する(特許文献2等参照)。
特許文献3においては、液晶セルにオゾンを供給しながらUV光を照射することによって、液晶セルの表面の濡れ性を高めて、偏光板の接着性を改善している。
偏光板には、接着性だけでなく、リワーク性(剥離容易性、再利用性)も求められている(特許文献4〜6)。
特許文献4においては、液晶セルに偏光板を貼り合わせ、その上にリワーク用フィルムを貼り合わせた後、偏光板とリワーク用フィルムを同時に剥がすことで、リワーク性を改善している。
特許文献5においては、ガラス板に水を塗布し、その上に偏光板を積層することによって、リワーク性を改善している。
特許文献6においては、偏光板の粘着剤として、ポリビニルアセタール含有組成物を用いることによって、リワーク性を改善している。
特開2017−142316号公報 特開2003−131211号公報 特開平09−281472号公報 特開2008−268255号公報 特開2014−112232号公報 特許第4421714号公報
発明者等は、液晶パネルの製造プロセスの効率化に取り組んでいるところである。その一案としてエンドカットプロセスを発案した。すなわち、マザーセルとほぼ同じ大きさのマザー偏光板を用意し、マザーセルの形成後、スクライブブレイク前に、前記マザー偏光板をマザーセルに貼り付け、その後、マザー偏光板の不要部分をレーザーカットして剥離したうえで、スクライブブレイクを行なう。そうすることによって、ライン数の激減、作業人員の削減、パーティクルの抑制、多種サイズ対応の容易化等の利点が得られる。
一方、かかるエンドカットプロセスにおいては、製品部分となる箇所のマザー偏光板はしっかりと貼り付けられ、不要部分のマザー偏光板は剥離しやすいことが求められる。前述したように、接着性の改善技術(前掲特許文献3等)や、リワーク性の改善技術(前掲特許文献4〜6)は、種々提案されているが、接着性とリワーク性(剥離容易性)の双方を改善させることは容易でない。
本発明は、かかる事情に鑑み、残す部分と剥がす部分を含む偏光板などのフィルムを、ガラスなどの被処理基板に貼り付ける際に、接着性とリワーク性(剥離容易性)の両立を図ることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明方法は、残す部分と剥がす部分を含むフィルムが接着剤を介して被処理面に貼り付けられる被処理基板を、前記貼り付け前に表面処理する方法であって、
プロセスガスをプラズマ化して前記被処理面に接触させるプラズマ処理工程と、
前記プラズマ処理工程中又はその前後において、前記被処理面における、前記残す部分が貼られる残置対応部分と、前記剥がす部分が貼られる剥離対応部分との表面エネルギーを互いに相違させる処置を施す処置工程と、
を備えたことを特徴とする。
本発明装置は、残す部分と剥がす部分を含むフィルムが接着剤を介して被処理面に貼り付けられる被処理基板を、前記貼り付け前に表面処理する装置であって、
プロセスガスをプラズマ化して前記被処理面に接触させるプラズマ処理部と、
前記プラズマ処理部による処理中又はその前後において、前記被処理面における、前記残す部分が貼られる残置対応部分と、前記剥がす部分が貼られる剥離対応部分との表面エネルギーを互いに相違させる処置を施す処置部と、
を備えたことを特徴とする。
これによって、接着性と剥離容易性を両立させることができる。
好ましくは、残置対応部分については相対的に接着性が高くなり、剥離対応部分については相対的に剥離容易性が高くなるように、これら対応部分どうしの表面エネルギーに相違すなわちコントラストを付ける。そうすることで、接着性と剥離容易性を確実に両立させることができる。
前記処置工程は、プラズマ処理工程前に行ってもよく、プラズマ処理工程中にプラズマ処理と併行して行なってもよく、プラズマ処理工程後に行ってもよい。
プラズマ処理工程前の処置工程では、該処置工程でコントラストが付くのではなく、該処置工程後にプラズマ処理工程を行なうとコントラストが付くような処置(例えばマスク)を施すことが好ましい。
プラズマ処理工程後に処置工程を行なう場合は、プラズマ処理工程ではコントラストが付かず、その後の処置工程でコントラストが付くことが好ましい。
前記被処理基板に対して相対移動可能な処理ヘッドから前記プラズマ化したプロセスガスを吹き出して前記被処理面に接触させ、
前記処理ヘッドが前記残置対応部分へ向けられている時と前記剥離対応部分へ向けられている時のプラズマ処理度を互いに異ならせることが好ましい。
これによって、プラズマ処理工程中に処置工程を行ない、被処理面の表面エネルギーにコントラストを付けることができる。残置対応部分については、プラズマ処理度を強くすることで、表面エネルギーを高めることが好ましい。剥離対応部分については、プラズマ処理度を弱くすることで、表面エネルギーが高くなるのを抑えることが好ましい。
前記プラズマ処理度の調節方法としては、残置対応部分に対する処理時間を長くし、剥離対応部分に対する処理時間を短くしてもよい。
例えば、処理ヘッドが残置対応部分へ向けられている時は処理ヘッドと被処理基板との相対移動速度を低速にし、処理ヘッドが剥離対応部分へ向けられている時は処理ヘッドと被処理基板との相対移動速度を高速にしてもよい。
処理ヘッドが残置対応部分へ向けられている時はプロセスガス流量を大きくし、処理ヘッドが剥離対応部分へ向けられている時は、プロセスガス流量を小さくするかプロセスガスの吹き出しを停止してもよい。
前記プロセスガスの組成を、前記処理ヘッドが前記残置対応部分へ向けられている時と前記剥離対応部分へ向けられている時とで異ならせてもよい。
前記プロセスガスは、窒素(N)及び酸素(O)を含むことが好ましい。これによって、接着性を向上できる。窒素に代えて、ヘリウム(He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)等の希ガス、その他の不活性ガスを用いてもよい。
前記プロセスガスを、大気圧近傍の放電空間においてプラズマ化することが好ましい。前記プラズマは、大気圧近傍下における大気圧プラズマであることが好ましい。
本明細書において大気圧近傍とは、1.013×10〜50.663×10Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×10〜10.664×10Paが好ましく、9.331×10〜10.397×10Paがより好ましい。
前記被処理基板に対して相対移動可能な処理ヘッドから前記プラズマ化したプロセスガスを吹き出して前記被処理面に接触させ、
前記処理ヘッドが前記残置対応部分へ向けられている時と前記剥離対応部分へ向けられている時のプロセスガスの組成を互いに異ならせることにしてもよい。
たとえば、プロセスガス成分としてNとOを用い、かつ残置対応部分の処理時はOを供給することでNとOの混合ガスをプロセスガスとし、剥離対応部分の処理時はOの供給を停止することでNのみのプロセスガスとする。これによって、残置対応部分については表面エネルギーを高め、剥離対応部分については表面エネルギーが高くなるのを抑えることができる。
前記剥離対応部分及び残置対応部分の一方を保護マスクで覆ったうえで、前記プラズマ処理工程を行なうことが好ましい。
これによって、保護マスクをした部分はプラズマ処理されず、保護マスクをしていない部分だけがプラズマ処理される。したがって、被処理面の表面エネルギーにコントラストを付けることができる。
前記保護マスクで覆う工程は、プラズマ処理工程前の処置工程となる。
前記プラズマ化したプロセスガスを前記被処理面の全域に均等に接触させた後、前記処置工程を行なうことにしてもよい。つまり、プラズマ処理工程によって残置対応部分と剥離対応部分を均等にプラズマ処理することで、これら対応部分の表面エネルギーを一旦、均一にした後、処置工程によって残置対応部分と剥離対応部分の表面エネルギーにコントラストを付けてもよい。これによって、被処理面の処理前の表面状態にばらつきがあったとしても、残置対応部分の全域を均一かつ高い表面エネルギーにでき、剥離対応部分の全域を均一かつ低い表面エネルギーにでき、接着性及び剥離容易性のばらつきを防止できる。
前記プラズマ処理後の処置工程としては、前記処理ヘッドを用いたプラズマ処理、前記保護マスクを用いたプラズマ処理、残置対応部分だけへの空気吹付けなどが挙げられる。
撥水化マスクを前記剥離対応部分に設けたうえで、プラズマ化によって前記被処理面の表面エネルギーを高めるプロセスガスによって前記プラズマ処理工程を行なってもよい。前記撥水化マスクは、前記プラズマ化されたプロセスガスとの相互作用によって表面エネルギーが低下することが好ましい。
前記撥水化マスクとしては、ブラックマトリックスやバンクが挙げられる。この場合の前記プロセスガスとしては、例えばフッ素含有化合物とNの混合ガスが挙げられる。フッ素含有化合物としては、CF、C、C、C等のPFC(パーフルオロカーボン)、CHF、CH、CHF等のHFC(ハイドロフルオロカーボン)、SF、NF、XeFが挙げられる。前記プロセスガスがプラズマ化されることによって、フッ素系活性種と窒素系活性種が生成される。撥水化マスクはフッ素系活性種との相互作用によって表面エネルギーが低下し、残置対応部分は窒素系活性種との接触によって表面エネルギーが高まる。
前記撥水化マスクを設ける工程は、プラズマ処理工程前の処置工程となる。
また、本発明は、残す部分と剥がす部分を含むフィルムが接着剤を介して貼り付けられる被貼付面を有するガラス基板であって、
前記被貼付面における、前記残す部分が貼られる残置対応部分と、前記剥がす部分が貼られる剥離対応部分との表面エネルギーが互いに異なることを特徴とする。
前記ガラス基板における前記残置対応部分の表面エネルギーが、前記剥離対応部分の表面エネルギーより高いことが好ましい。
これによって、残置対応部分については親水性が相対的に高く(対水接触角が小さく)、水系接着剤との接着性ひいては前記フィルムの前記残す部分との接着性を確保できる。一方、剥離対応部分については親水性が相対的に低く(対水接触角が大きく)、前記フィルムの剥がす部分に対する剥離容易性を確保できる。
本発明によれば、被処理基板に貼り付けられるフィルムの残す部分に対する接着性と、剥がす部分に対する剥離容易性を両立できる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る表面処理装置の概略構成を示す正面断面図である。 図2は、前記表面処理装置の斜視図である。 図3(a)は、偏光板の貼り付け工程を示す正面断面図である。図3(b)は、レーザーカット工程を示す正面図である。図3(c)は、剥離工程を示す正面断面図である。 図4は、本発明の第2実施形態に係る表面処理装置を概略的に示す斜視図である。 図5は、前記第2実施形態に係る表面処理装置の側面断面図である。 図6は、本発明の第3実施形態に係る表面処理装置を概略的に示す斜視図である。 図7は、前記第3実施形態に係る表面処理装置の正面図である。 図8は、本発明の第4実施形態に係る表面処理装置を概略的に示す斜視図である。 図9は、本発明の第5実施形態に係る表面処理装置を概略的に示す斜視図である。 図10は、前記第5実施形態に係る表面処理装置の正面図である。
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態を示したものである。処理対象のガラス基板9は、複数の液晶パネルとなるべきマザーセルである。図3(a)に示すように、ガラス基板9の被処理面9s(被貼付面)には、マザー偏光板7(フィルム)が接着剤8を介して貼り付けられる。マザー偏光板7は、例えばTAC(セルローストリアセテート)/PVA(ポリビニルアルコール)/TACや、TAC/PVA/COP(シクロオレフィンポリマー)や、TAC/PVA/アクリル系樹脂などの光学積層樹脂フィルムによって構成されている。接着剤8は、例えば水溶性のポリビニルブチラール(PVB)含有組成物によって構成されている。なお、本発明の偏光板及び接着剤の材質がこれらのものに限定されるものではない。
図3(c)に示すように、マザー偏光板7は、残す部分7aと、剥がす部分7bを含む。被処理面9sには、残す部分7aが貼られる残置対応部分9aと、剥がす部分7bが貼られる剥離対応部分9bとが設定されている。好ましくは、生産性の観点から複数の残置対応部分9aが縦横に等間隔で規則的に配置されている。被処理面9sにおける残余の部分が、剥離対応部分9bとなっている。
前記マザー偏光板7を貼り付ける前のガラス基板9に対して、次のような表面処理がなされる。
概説すると、被処理面9sに対して、偏光板7の接着性向上のためのプラズマ処理を行なう(プラズマ処理工程)。該プラズマ処理工程中、残置対応部分9aに対するプラズマ処理度と、剥離対応部分9bに対するプラズマ処理度とを互いに異ならせることによって、残置対応部分9と剥離対応部分9bの表面エネルギーを互いに相違させる処置を施す(処置工程)。
<表面処理装置>
図1は、前記プラズマ処理工程及び処置工程を行なう表面処理装置1を示したものである。表面処理装置1は、基板支持手段2と、局所処理ヘッド10と、移動手段20を備えている。
基板支持手段2によって、ガラス基板9が、被処理面9sを上へ向けて水平に支持されている。基板支持手段2は、ガラス基板9を載せるステージであってもよく、ガラス基板9の縁部を把持するホルダであってもよい。
図1及び図2に示すように、基板支持手段2で支持されたガラス基板9の上方に局所処理ヘッド10が配置されている。局所処理ヘッド10は、スポットノズル状になっている。
図1に示すように、局所処理ヘッド10の内部には、二重円筒電極11H,11Eが設けられている。中心電極11Hは、例えばパルス波状の高周波電力を供給する高周波電源12に接続されている。中心電極11Hを囲む円筒状の外側電極11Eは電気的に接地されている。少なくとも片方の電極の対向面(例えば外側電極11Eの内周面)には固体誘電体が設けられている。中心電極11Hの外周面と外側電極11Eの内周面との間に、円筒状の電極間空間15(放電空間)が形成されている。
電極間空間15の上流端にプロセスガス供給部13が連なっている。プロセスガス供給部13は、プロセスガスを電極間空間15に供給する。プロセスガスとしては、窒素(N)に微量の酸素(O)を添加した混合ガスが用いられている。窒素に対する酸素の添加量は、例えばppmオーダー(1ppm以上1%未満)であり、好ましくは250ppm程度である。
電極間空間15の下流端にスポット状の吹出口14が連なっている。吹出口14は、局所処理ヘッド10の下端部に配置され、基板支持手段2で支持されたガラス基板9と近接している。
更に局所処理ヘッド10の下端部には、吸込口(図示省略)が設けられていてもよい。
局所処理ヘッド10は、図1において簡略して図示する移動手段20によって、ガラス基板9に対して、x方向及びy方向(被処理面9sに沿う直交する2方向)へ相対移動される。
ガラス基板9が固定され、局所処理ヘッド10が移動されてもよく、局所処理ヘッド10が固定され、ガラス基板9が移動されてもよい。
移動手段20は、基板支持手段2を兼ねるXYステージであってもよく、局所処理ヘッド10の支持手段を兼ねる多関節アームロボットであってもよい。
表面処理装置1は、次のように動作する。
<プラズマ処理工程>
電源12から電極11へ電力を供給するとともに、プロセスガス供給部13からプロセスガスを処理ヘッド10へ供給する。前記電力供給によって、一対の電極11間に大気圧グロー放電が生成され、電極間空間15が、大気圧近傍の放電空間となる。該放電空間15にプロセスガス供給部13からのプロセスガスが導入され、放電空間15内においてプロセスガスがプラズマ化(励起、活性化、ラジカル化、イオン化を含む)される。
プラズマ化されたプロセスガス(以下、適宜「プラズマガス」と称す)は、放電空間15から吹出口14へ流れ、吹出口14から吹き出される。該プラズマガスが、ガラス基板9の被処理面9sに接触されることによって、被処理面9sのプラズマ表面処理がなされる。
<処置工程>
併行して、残置対応部分9aに対するプラズマ処理度は相対的に強く、剥離対応部分9bに対するプラズマ処理度は相対的に弱くするよう、プラズマ処理度を調節する。
具体的には、移動手段20によって、前記吹き出し中の処理ヘッド10を、被処理面9sの残置対応部分9aと剥離対応部分9bのうち、主に残置対応部分9aに向ける。そして、例えば図2の白抜き矢印aに示すように、処理ヘッド10を各残置対応部分9aの輪郭の内側部分に沿って環状に相対移動させる。これによって、プラズマガスが残置対応部分9aに接触されることによって、残置対応部分9aがプラズマ表面処理される。具体的には親水化処理されることで、表面エネルギーが高くなる。このため、濡れ性が高められ、対水接触角が小さくなる。
一方、処理ヘッド10が剥離対応部分9b上に在るときや、処理ヘッド10が隣の残置対応部分9aへ移るために剥離対応部分9b上を通過するときは、プラズマガスの吹付け流量を制限する。つまり、吹付け流量を残置対応部分9aのときより小さくしたり、吹付けを停止したりする。これによって、剥離対応部分9bの親水化処理が抑えられ、表面エネルギーの上昇が抑えられる。
この結果、残置対応部分9と剥離対応部分9bの表面エネルギーが互いに相違してコントラストが付く処置が施される。
前記コントラストを付けるために、プラズマガスの吹付け流量を制限したり制限を解除したりする方法としては、供給部13からのプロセスガス供給流量を調整する方法の他、プロセスガス供給流量を一定に保持しつつ、プラズマ化された後のプロセスガス(プラズマガス)の流れをメカニカルに変更したり、処理ヘッド10のガラス基板9に対する相対速度を変更したりする方法が挙げられる。電極11H,11Eの温度上昇などを避ける観点からは、プロセスガス供給流量は一定に保持するのが好ましい。
プラズマガスの流れをメカニカルに変更する方法としては、吹出口14の下方に遮蔽板を進退可能に設け、残置対応部分9a上では遮蔽板が吹出口14から退避されることで、プラズマガスがそのままガラス基板9に吹き付けられるようにし、剥離対応部分9b上では遮蔽板が吹出口14とガラス基板9との間に介在されることで、プラズマガスが遮蔽板に遮られてガラス基板9から逸れた方向へ流れるようにしてもよい。或いは、バルブを用いてプラズマガスの流路をメカニカルに変更してもよい。
処理ヘッド10のガラス基板9に対する相対速度を変更する場合には、プラズマガスを一定流量で吹き出しながら、処理ヘッド10が残置対応部分9a上に在る時は低速で移動され、剥離対応部分9b上に在る時は高速で移動されるようにするとよい。
第1実施形態によれば、装置1の制御プログラムを変更することによって、残置対応部分9a及び剥離対応部分9bの種々のレイアウトに対応できる。また、第1実施形態によれば、後記マスク5,6が不要である。
処理ヘッド10を複数設け、これら複数の処理ヘッド10を同時に作動させて、被処理面9s上の複数箇所を同時に表面処理してもよい。
<処理後のガラス基板9>
前記処理後のガラス基板9は、被処理面9s(被貼付面)における残置対応部分9aと剥離対応部分9bとの表面エネルギーが互いに異なり、残置対応部分9aの表面エネルギーが、剥離対応部分9bの表面エネルギーより高くなる。したがって、残置対応部分9aについては親水性(濡れ性)を高くでき、剥離対応部分9bについては親水性(濡れ性)が高まるのを抑制できる。よって、残置対応部分9aの対水接触角が、剥離対応部分9bの対水接触角よりも小さくなる。対水接触角と水溶性接着剤8の接着性との間には、相関関係がある。
<貼り付け工程>
図3(a)に示すように、前記処理度調節付きの処理工程の後、ガラス基板9の被処理面9sの全面にマザー偏光板7を貼り付ける。被処理面9sのうち、残置対応部分9aにおいては、十分に親水化処理されているため、マザー偏光板7の裏面の接着剤8がしっかりと接着される。
<レーザーカット工程>
図3(b)に示すように、次に、レーザーカット機4によって、マザー偏光板7における残す部分7aと剥がす部分7bの境に沿ってレーザー4aを照射して切れ目7cを入れる。
<剥離工程>
図3(c)に示すように、次に、マザー偏光板7における剥がす部分7bを剥離する。剥離対応部分9bは、殆ど親水化処理されていないため、容易に剥離することができる。
この結果、残す部分7aに対する良好な接着性と、剥がす部分7bに対する剥離容易性(リワーク性)とを両立させることができる。
<スクライブブレイク工程>
図示は省略するが、その後、スクライブ装置によって、剥離後の剥離対応部分9bにスクライブ線を入る。続いて、ブレイク装置によって、ガラス基板9をスクライブ線に沿ってブレイクを行なう。これによって、ガラス基板9(マザーセル)が複数の液晶パネルに分割される。各液晶パネルには、既に偏光板が貼られているから、その後のライン数が激減し、液晶パネルの製造効率を向上でき、更に作業人員の削減、パーティクルの抑制、多種サイズ対応の容易化等の利点を得ることができる。
ガラス基板9(マザーセル)には残置対応部分9aが縦横に等間隔で規則的に配置されているため、液晶パネルの切り出しが容易である。これによって、生産性を向上できる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を省略する。
<第2実施形態>
図4及び図5は、本発明の第2実施形態を示したものである。第2実施形態の表面処理装置1Bにおいては、処理ヘッド10Bがガラス基板9の幅の数分の1程度の幅を有している。処理ヘッド10B内には、平行平板電極構造をなす一対の電極11が設けられている。電極間空間15の下流端が、処理ヘッド10Bの下端部の吹出口14Bに連なっている。吹出口14Bは、処理ヘッド10Bの幅方向(図5において紙面と直交する方向)へ延びるスリット状になっている。吹出口14Bの幅寸法は、残置対応部分9aの幅寸法W9aと実質的に等しい。
表面処理装置1Bのプロセスガス供給源13は、窒素供給部13aと酸素供給部13bとを別々に有している。酸素供給部13bからの供給ラインが、開閉バルブ13vを介して窒素供給部13aからの供給ラインと合流し、処理ヘッド10Bの電極間空間15に接続されている。
処理ヘッド10Bは、残置対応部分9aの各列に位置合わせされたうえで、ガラス基板9に対して幅方向と直交する移動方向(図4の白抜き矢印bに沿う方向)へ相対移動される。これによって、処理ヘッド10Bは、残置対応部分9aと剥離対応部分9bの上を交互に横切る。併行して、プロセスガスを電極間空間15内でプラズマ化して吹出口14Bから吹き出し、被処理面9sに接触させる(プラズマ処理工程)。かつ、処理ヘッド10Bが残置対応部分9a上に在る時と剥離対応部分9b上に在る時とでプロセスガスの組成が互いに異なるように調整される(処置工程)。すなわち、処理ヘッド10Bのガラス基板9に対する相対位置に応じてOガスの供給がオンオフ制御される。詳しくは、残置対応部分9a上に在るときは、開閉バルブ13vを開くことでプロセスガスをNとOの混合ガスとする。一方、剥離対応部分9b上に在るときは、開閉バルブ13vを閉じることでプロセスガスをNのみとする。これによって、残置対応部分9aは表面エネルギーをより低くでき、剥離対応部分9bは表面エネルギーが低くなるのを抑えることができ、被処理面9sに表面エネルギーのコントラストを付けることができる。
残置対応部分9aが等間隔で規則的に配置されているため、前記オンオンフ制御が容易である。
処理ヘッド10Bを残置対応部分9aの1つ列に沿って動かした後は、隣接する別の列にずらして同様の処理を行なう。残置対応部分9aの列数に対応する回数だけ処理ヘッド10Bを往復移動させることによって、被処理面9sの全域を処理でき、第1実施形態(図1及び図2)よりもタクトを短縮できる。
第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、プラズマ処理工程中に、前記コントラストを付ける処置工程が行われる。
<第3実施形態>
図6及び図7は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態においては、プラズマ処理工程の前に、表面エネルギーのコントラストを付けるための処置工程が施される。すなわち、プラズマ処理工程の前に、処置工程としてガラス基板9の剥離対応部分9bに保護マスク5が設けられる。残置対応部分9aにはマスクがされない。
保護マスク5の材質は、金属でもよく、樹脂でもよく、セラミックでもよい。
保護マスク5は、ガラス基板9に載せて被処理面9sと接触させてもよく、ガラス基板9から若干浮かしてもよい。保護マスク5をガラス基板9に接着する必要はない。
前記マスクの後、表面処理装置1Cによってプラズマ処理工程を行なう。表面処理装置1Cの処理ヘッド10Cひいては電極11及びスリット状吹出口14Cは、ガラス基板9の幅と同等の幅を有している。プロセスガスとしては、第1実施形態と同様にNとOの混合ガスを用いることができる。第2実施形態のような組成調整を行なう必要はない。該プロセスガスをプラズマしてなるプラズマガスが、処理ヘッド10Cの幅方向の全域から均等に吹き出される。
前記吹き出しと併行して、図6において模式的に示す移動手段20によって、処理ヘッド10Cが、ガラス基板9に対して幅方向と直交する移動方向bに相対移動される。これによって、プラズマガスが、残置対応部分9aに接触し、該残置対応部分9aがプラズマ親水化処理される。剥離対応部分9bには、マスク5によってプラズマガスの接触が阻止されるために、親水化処理が行われない。これによって、処置工程後(マスク形成後)のプラズマ処理工程において、被処理面9sに表面エネルギーのコントラストが付けられる。この結果、残す部分7aに対する良好な接着性と、剥がす部分7bに対する剥離容易性(リワーク性)とを両立させることができる。
第3実施形態においては、幅広の処理ヘッド10Cによって、ガラス基板9の幅方向の全域の残置対応部分9aを一度に処理できる。処理ヘッド10Cをガラス基板9の長さ方向へ片道移動させることで、ガラス基板9全体の残置対応部分9aを処理できる。したがって、プラズマ処理工程の所要時間(タクト)を短縮できる。
プラズマ処理工程後、マスク5を除去する。その後のマザー偏光板7の貼り付け工程以降の手順は、第1実施形態と同様である。
<第4実施形態>
図8は、本発明の第4実施形態を示したものである。第4実施形態においては、プラズマ処理工程の後に、表面エネルギーのコントラストを付けるための処置工程が施される。
第4実施形態の表面処理装置1Dは、第3実施形態と同様の幅広処理ヘッド10Dを有している。該処理ヘッド10Dをガラス基板9の長手方向に沿う移動方向bへ相対移動させながら、NとOの混合ガスからなるプロセスガスを処理ヘッド10Dに供給してプラズマ化して吹き出し、被処理面9sに接触させる(プラズマ処理工程)。これによって、被処理面9sの表面エネルギーが高まる。しかも、被処理面9sの全域に均等にプラズマガスが接触されることによって、被処理面9sの全域がほぼ均一な表面エネルギー状態になる。したがって、プラズマ処理工程前の被処理面9sの親水度(対水接触角)が場所によってばらついていたとしても、そのばらつきを解消できる。第4実施形態のプラズマ処理工程は均一化工程でもある。
好ましくは、当該プラズマ処理工程(均一化工程)におけるプラズマ処理度は後記処置工程としてのプラズマ処理度よりも弱くする。例えば、処理ヘッド10Dのガラス基板9に対する移動速度を、高速にすることで、プラズマ処理度を弱くできる。
或いは、該プラズマ処理工程(均一化工程)においては、プロセスガス成分としてCF等のフッ素含有化合物を含ませ、被処理面9aの全域を撥水化処理することで表面エネルギーを低くしてもよい。
前記プラズマ処理工程(均一化工程)の後、処置工程を行なう。該処置工程では、第1〜第3実施形態のプラズマ処理と同じ処理を行ってもよい。例えば第1実施形態(図1及び図2)のスポットノズル状の処理ヘッド10を用いて、残置対応部分9aだけをプラズマ処理する。これによって、残置対応部分9aの表面エネルギーが、前記プラズマ処理工程(均一化工程)の終了時よりも高くなる。剥離対応部分9bの表面エネルギーは、前記プラズマ処理工程(均一化工程)の終了時の大きさにとどまる。したがって、被処理面9sの表面エネルギーにコントラストを付けることができる。
或いは、第4実施形態の処置工程として、第2実施形態(図4及び図5)と同様に、短幅の処理ヘッド10Bを用い、かつOガスの供給をオンオフ制御することによって、被処理面9sの表面エネルギーにコントラストを付けることにしてもよい。
或いは、第4実施形態の処置工程として、第3実施形態(図6及び図7)と同様に、保護マスク5を被処理面9sに被せた後、幅広の処理ヘッド10Cからプラズマガスを吹き付けることで、被処理面9sの表面エネルギーにコントラストを付けることにしてもよい。
さらに、第4実施形態の処置工程は、必ずしもプラズマ処理に限られず、非プラズマ処理であってもよい。例えば、図示は省略するが、スポット状ノズルを用いて、残置対応部分9aだけに空気等のプラズマ化されていないガスを吹き付けることにしてもよい。該非プラズマガス中の酸素等の成分が、前記プラズマ処理工程(均一化工程)で活性化された残置対応部分9aの表面成分と相互作用を起こすことによって、被処理面9sの表面エネルギーにコントラストを付けることができる。
この結果、残す部分7aに対する接着性を向上できるとともに、剥がす部分7bに対する剥離容易性(リワーク性)を確保できる。しかも、剥離対応部分9bの表面状態が均一であるために、剥がす部分7bを場所による偏り無く剥離できる。
<第5実施形態>
図9及び図10は、本発明の第5実施形態を示したものである。第5実施形態においては、プラズマ処理工程の前に、表面エネルギーのコントラストを付けるための処置工程が施される。
詳しくは、撥水化マスク6を剥離対応部分9bに被膜する(処置工程)。撥水化マスク6としては、ブラックマトリックスやバンクなどの樹脂マスクが挙げられる。
次に、表面処理装置1Eによってプラズマ処理工程を行なう。表面処理装置1Eは、第3実施形態(図6)と同様の幅広処理ヘッド10Eを有している。プロセスガスとしては、CFとNの混合ガスが用いられている。該プロセスガスが、プロセスガス供給源13Eから処理ヘッド10Eに供給されてプラズマ化されることによって、フッ素系活性種及び窒素活性種を含むプラズマガスが生成される。
CFに代えて、C、C、Cその他のフッ素含有化合物を用いてもよい。
処理ヘッド10Eをガラス基板9の長手方向に沿う移動方向bへ相対移動させながら、前記プラズマガスを吹き出し、被処理面9sの全域に接触させる(プラズマ処理工程)。これによって、マスクされていない残置対応部分9aは、プラズマガス中の主に窒素系活性種との相互作用によって表面エネルギーが高まり、親水化される。一方、マスク6の表面は、プラズマガス中の主にフッ素系活性種との相互作用によって表面エネルギーが低下し、撥水化される。マスク6の下の剥離対応部分9bは、当初の表面状態を保つ。
その後、マスク6を除去せずに、被処理面9sの全域に偏光板7を貼り付ける。以降の手順は、第1実施形態と同様である。
偏光板7におけるマスク6に被さった部分7bは、マスク6の撥水化によって容易に剥がすことができ、マスクされていない残置対応部分9aに被さった部分7aは、親水化された残置対応部分9aにしっかりと貼り付けることができる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、残置対応部分9aに対するプラズマ処理時のプロセスガス組成と、剥離対応部分9bに対するプラズマ処理時のプロセスガス組成を互いに異ならせることで、残置対応部分9aに対しては親水化処理する一方、剥離対応部分9bに対しては撥水化処理してもよい。
接着剤の材質やプロセスガスの組成などによっては、剥離対応部分9bのプラズマ処理度を残置対応部分9aのプラズマ処理度より大きくしてもよく、残置対応部分9aはプラズマ処理せずに剥離対応部分9bだけをプラズマ処理してもよい。残置対応部分9aに保護マスク5を設けてもよい。
ガラス基板9に貼り付けられるフィルムは、偏光板7に限られず、位相差フィルムその他の光学フィルムであってもよく、更には保護フィルム、装飾フィルム、その他種々のフィルムであってもよい。
処理対象ないしはフィルム貼付対象のガラス基板9は、液晶パネル用マザーセルに限られず、液晶パネル自体のガラス基板、その他の光学ガラス基板であってもよく、更には汎用のガラス基板であってもよい。
被処理基板は、液晶パネルのマザーセルその他のガラス基板に限られず、光学フィルム、ウェハー等であってもよい。
本発明は、例えば液晶パネルの製造ラインに適用できる。
1,1B〜1E 表面処理装置
2 基板支持手段
4 レーザーカット機
5 マスク
7 偏光板(フィルム)
7a 残す部分
7b 剥がす部分
8 接着剤
9 ガラス基板(被処理基板)
9a 残置対応部分
9b 剥離対応部分
9c 切れ目
9s 被処理面(被貼付面)
10,10B〜10E 処理ヘッド
11,11H,11E 電極
12 電源
13 プロセスガス供給源
14,14B,14C 吹き出し口
20 移動手段

Claims (9)

  1. 残す部分と剥がす部分を含むフィルムが接着剤を介して被処理面に貼り付けられる被処理基板を、前記貼り付け前に表面処理する方法であって、
    プロセスガスをプラズマ化して前記被処理面に接触させるプラズマ処理工程と、
    前記プラズマ処理工程中又はその前後において、前記被処理面における、前記残す部分が貼られる残置対応部分と、前記剥がす部分が貼られる剥離対応部分との表面エネルギーを互いに相違させる処置を施す処置工程と、
    を備えたことを特徴とする表面処理方法。
  2. 前記被処理基板に対して相対移動可能な処理ヘッドから前記プラズマ化したプロセスガスを吹き出して前記被処理面に接触させ、
    前記処理ヘッドが前記残置対応部分へ向けられている時と前記剥離対応部分へ向けられている時のプラズマ処理度を互いに異ならせることを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  3. 前記被処理基板に対して相対移動可能な処理ヘッドから前記プラズマ化したプロセスガスを吹き出して前記被処理面に接触させ、
    前記処理ヘッドが前記残置対応部分へ向けられている時と前記剥離対応部分へ向けられている時のプロセスガスの組成を互いに異ならせることを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  4. 前記剥離対応部分及び残置対応部分の一方を保護マスクで覆ったうえで、前記プラズマ処理工程を行なうことを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  5. 前記プラズマ化したプロセスガスを前記被処理面の全域に均等に接触させた後、前記処置工程を行なうことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の表面処理方法。
  6. 撥水化マスクを前記剥離対応部分に設けたうえで、
    プラズマ化によって前記被処理面の表面エネルギーを高めるプロセスガスによって前記プラズマ処理工程を行ない、
    前記撥水化マスクは、前記プラズマ化されたプロセスガスとの相互作用によって表面エネルギーが低下することを特徴とする請求項1に記載の表面処理方法。
  7. 残す部分と剥がす部分を含むフィルムが接着剤を介して被処理面に貼り付けられる被処理基板を、前記貼り付け前に表面処理する装置であって、
    プロセスガスをプラズマ化して前記被処理面に接触させるプラズマ処理部と、
    前記プラズマ処理部による処理中又はその前後において、前記被処理面における、前記残す部分が貼られる残置対応部分と、前記剥がす部分が貼られる剥離対応部分との表面エネルギーを互いに相違させる処置を施す処置部と、
    を備えたことを特徴とする表面処理装置。
  8. 残す部分と剥がす部分を含むフィルムが接着剤を介して貼り付けられる被貼付面を有するガラス基板であって、
    前記被貼付面における、前記残す部分が貼られる残置対応部分と、前記剥がす部分が貼られる剥離対応部分との表面エネルギーが互いに異なることを特徴とするガラス基板。
  9. 前記残置対応部分の表面エネルギーが、前記剥離対応部分の表面エネルギーより高いことを特徴とする請求項に記載のガラス基板。
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