JP6812924B2 - 印字処理プログラム及び印刷装置 - Google Patents

印字処理プログラム及び印刷装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6812924B2
JP6812924B2 JP2017147138A JP2017147138A JP6812924B2 JP 6812924 B2 JP6812924 B2 JP 6812924B2 JP 2017147138 A JP2017147138 A JP 2017147138A JP 2017147138 A JP2017147138 A JP 2017147138A JP 6812924 B2 JP6812924 B2 JP 6812924B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dot
raster
dots
procedure
print
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017147138A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019025763A (ja
Inventor
英治 荒川
英治 荒川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2017147138A priority Critical patent/JP6812924B2/ja
Publication of JP2019025763A publication Critical patent/JP2019025763A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6812924B2 publication Critical patent/JP6812924B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electronic Switches (AREA)
  • Printers Characterized By Their Purpose (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)

Description

本発明は、印字処理プログラム及び印刷装置に係わり、特に、搬送される感熱型の被印字媒体に対して印字処理を実施するための印字処理プログラム及び印刷装置に関する。
印字データに基づいて被印刷媒体に画像を形成する印刷装置は、所定の印字処理プログラムに基づいて駆動制御される。ここで、非感熱型の被印刷媒体(例えば、普通紙)にトナー画像を転写・定着させる印刷装置の場合、印字データに応じて画像形成処理(以下、「印字処理」と統一して称する。)が実施される。
この際、印字データには、例えば、ユーザがパーソナルコンピュータを用いて設定したトナー濃度に基づいて、所定の書体に対して細線補正を行うといった補正データをプリンタドライバの機能によって含ませることも可能となっている(例えば、特許文献1参照)。
例えば、プリンタドライバは、線を太くする場合、細線補正の必要性を判断したうえで細線補正した印字データを生成する。例えば、ユーザがパーソナルコンピュータを用いてトナー濃度の設定として−1(薄く)が選択された場合、プリンタドライバは、1ドットで印字処理が実施される線に対して細線補正した2ドットで印字処理を実施する。
特開2013−131082号公報
しかしながら、上述したプリンタドライバの場合、単純に、1ドットで印字処理が実施される線に対応する印字データに対して2ドットに太くするという細線補正した印字データを生成するのみであるうえ、ユーザがパーソナルコンピュータを用いてトナー濃度の変更をした場合に、細線補正した印字データにより印字処理を実施するものであった。
したがって、ユーザがトナー濃度の変更をしない場合、元の1ドットの線はそのまま1ドットで印字処理が実施される。ここで、トナーを用いた印刷装置は、感光体に静電潜像を形成してトナー画像を形成したうえで、そのトナー画像を被印刷媒体に転写・定着させる印字処理を実施する。したがって、このような印刷装置の場合、もともと再現性が高いため、例え高速印刷モードによって印字処理を実施してもドット抜けのような問題が発生し難く、印字処理を実施した後の文字等の識別性も高く維持される。
これに対し、サーマル方式で感熱型の被印字媒体に対して印字処理を実施する印刷装置の場合、特に、サーマルラインヘッドの発熱素子の配列方向をラスター方向とするドットパターンの印字処理を実施すると、ラスター方向と直交する直交方向の直線部分の印字が細くなって見え難くなる場合があった。
また、例えば、和文フォントにおける明朝体(欧文フォントにおけるセリフ体やローマン体に相当)では、例えば、数字の「1」のように文字に向かって正対した状態を基準としたときの文字上下端部に直線部分から斜めに分岐する部分、すなわち、文字の横方向(=ラスター方向)に広がる線や飾り(以下、「ひげ飾り」と称する。)が存在する。
このようなひげ飾りは、例えば、数字の「1」の場合、最上位のドットは1ドットであっても、次位のドットは2ドット、さらに次位のドットは1ドットのようなドット構成となる。
このため、単純に1ドットを2ドットに増やした場合、例えば、ひげ飾りと同方向に増やした場合にはひげ飾りが無くなってしまい、ひげ飾りと逆方向に増やした場合にはドット抜けのようになってしまい、見た目上の文字としての形が損なわれてしまうという問題が生じる。
本発明の目的は、見た目上の文字としての形を、より美しくすることができる印字処理プログラム及び印刷装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、搬送される感熱型の被印字媒体に対して印字解像度に区分してなる各印字ライン上にドットをそれぞれ形成する、複数の発熱素子を備えたサーマルラインヘッドと、印字データに応じて、前記複数の発熱素子の駆動を選択的に制御する通電手段と、を有する印刷装置を操作するための操作端末に備えられた演算手段に対し、前記印字データに対応した、前記複数の発熱素子の配列方向をラスター方向とし、印字形成するオンドットと印字形成しないオフドットとを含む2値化ドットパターンを生成するドットパターン生成手順と、前記生成された2値化ドットパターンのうち、1ラスター分のドット列に着目し、その着目した着目ドット列を含むNラスター分(N:2以上の整数)の全ドットそれぞれの前記2値化後の値を、ラスター方向と直交する直交方向に1ラスターごとにそれぞれ乗算し、1ラスター分の乗算後ドット列を生成する乗算手順と、前記乗算手順で生成した前記乗算後ドット列に基づき、前記Nラスター分のドット列のいずれかに前記ラスター方向に孤立する孤立オンドットが含まれるか否かを判定する第1判定手順と、前記第1判定手順で前記孤立オンドットが含まれていたと判定した場合に、前記着目ドット列中の前記孤立オンドットに対応する第1ドットに前記ラスター方向に隣接する第2ドットと、前記Nラスター分の全ドットのうち前記着目ドット列を除く全ドット中において前記第2ドットに前記直交方向に並んだ位置にある第3ドットと、をすべてオンドットとする第1ドット処理手順と、前記乗算手順、前記第1判定手順、及び前記第1ドット処理手順を、前記着目ドット列を前記直交方向に1ラスターずつずらしつつ繰り返して実行する、ドット補強手順と、を実行させる。
サーマルラインヘッドの発熱素子の配列方向をラスター方向とするドットパターンの印字を行う場合、ラスター方向と直交する直交方向となる、上下方向の直線部分が細くなって見えにくくなる場合がある。これを回避するために、上記直線部分を構成する複数の孤立ドットのそれぞれにラスター方向に隣接するオフドットをオンドット化することで、上記直交方向の直線部分を太くすることが考えられる。
しかしながらこの場合、和文フォントの明朝体における数字「1」のように、上記直線部分から斜めに分岐する部分がある文字の場合、分岐した直後の部分は、ラスター方向に2個のオンドットが並ぶことから上記オンドット化の対象とはならず、太くならない。この結果、見た目上、文字としての形があまり美しくならない場合がある。
そこで本願発明においては、操作端末の演算手段により、乗算手順と、第1判定手順と、が実行される。まず乗算手順では、印字データに対応した全2値化ドットパターンの中の1ラスター分のドット列にまず着目し、その着目ドット列を含むNラスター分(N:2以上の整数。例えばN=3)の全ドットそれぞれの2値化後の値を、上記直交方向に1ラスターごとにそれぞれ乗算(AND)する(=1ラスター分の乗算後ドット列の生成)。そして、第1判定手順では、その乗算後ドット列において(上記2値化後の値でみて)上記孤立オンドットに相当するものがあるか否か(言い替えれば、上記Nラスター分のドット列のいずれかに孤立オンドットが含まれるか否か)が判定される。
そして、その後の第1ドット処理手順では、まず、上記着目ドット列においては、上記孤立オンドットに対応するドット(第1ドット。上記の例では数字「1」の頂点)にラスター方向に隣接するドット(第2ドット。上記の例では例えば数字「1」の頂点の右隣りのドット)がオンドット化される。そして、これに加えて、上記Nラスター分のドット列の残りの全ドットにおける、上記第2ドットに直交方向に並んだ位置にあるドット(第3ドット。上記の例では例えば数字「1」の頂点の右隣りのドットから下にある全ドット)がオンドット化される。そして、上記乗算手順、上記第1判定手順、及び上記第1ドット処理手順が、上記着目ドット列を直交方向に1ラスターずつずらしつつ繰り返して実行される。
このような処理の結果、上述の手法と異なり、数字「1」のように直線部分から斜めに分岐する部分がある場合でも、分岐した直後のラスター方向に2個のオンドットが並ぶ部分に対しても上記オンドット化の対象となり、太くすることができる。この結果、見た目上の文字としての形を、より美しくすることができる。
本発明によれば、見た目上の文字としての形を、より美しくすることができる。
本発明の一実施形態に係る印刷装置としての印字ラベル作成装置の外観を表す斜視図である。 印字ラベル作成装置にロールシートホルダが装着された状態を開閉カバーを開けて示す斜視図である。 ロールシートホルダを印字ラベル作成装置に装着した状態を示す側断面図である。 印字ラベル作成装置の制御系を表す機能ブロック図である。 通電状態の切り替わりがない状態で複数の印字ラベルを作成する第1比較例における、ラベル作成挙動を表す説明図である。 太らせ処理を実施ない状態の概略のドットパターンの一例を示す説明図である。 1ドット部分のみを単純に2ドットに太らせ処理した状態の概略のドットパターンの一例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る印刷装置によって太らせ処理した状態の概略のドットパターンの一例を示す説明図である。 図6に示すドットパターンによって印字処理を実施した場合の印字結果の説明図である。 図7に示すドットパターンによって印字処理を実施した場合の印字結果の説明図である。 図8に示すドットパターンによって印字処理を実施した場合の印字結果の説明図である。 本発明の一実施形態に係る印刷装置によって太らせ処理を実施する過程を時系列で示す説明図である。 本発明の一実施形態に係る印刷装置におけるメイン処理ルーチンを示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係る印刷装置における太らせ処理ルーチンを示すフロー図である。 (A)〜(G)は孤立ドットの有効・無効の一例を示す説明図である。
以下、本発明の一実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
本実施形態は、本発明を印刷装置としてのサーマル印字方式の印字ラベル作成装置1に適用したものである。まず、本実施形態に係る印字ラベル作成装置1の概略構成について説明する。
<印字ラベル作成装置の概略構造>
図1及び図2に示すように、印字ラベル作成装置1は、印字ラベル作成装置1の外郭の一部を構成する樹脂製の筐体2を備える。筐体2は、所定幅のロールシート3A(被印字媒体に相当)が巻回されたロールシートホルダ3を収納するロールシートホルダ収納部4を備える。シートホルダ収納部4の上側は、後部側左右一対のヒンジ部60を介して開閉自在に取り付けられた透明樹脂製の開閉カバー5によって開閉可能となっている。
ロールシート3Aは、長さ方向に複数のページを備えた長尺状のシート等で構成され、ロールシートホルダ3に巻回されている。特にこの例では、剥離紙3a(後述の図4参照)の一方側の面に、予め所定の大きさにそれぞれ分離され自己発色性を有する感熱層3cを備えた複数のラベル台紙Sを、長さ方向に互いに離間させつつ連続的に配列した、いわゆるダイカットテープである(後述の図4参照)。
開閉カバー5は、回動可能となるようにヒンジ部60を介して筐体2に支持され、当該回動によりロールシートホルダ収納部4上方の開口部OPを開閉する。
また、開閉カバー5の前側のフロントカバー6には、印字処理が実施(以下、単に「印刷」)とも称する。)されたロールシート3Aを外部に排出するシート排出口6Aが形成されている。また、このシート排出口6Aの上側の前面部には電源ボタン7A、押下することによってシート排出口6Aの内側に設けられたカッターユニット80(後述の図3参照)を駆動させてロールシート3Aを切断し印字ラベル(図示せず)を生成するカットボタン7B、押下している間ロールシート3Aを搬送方向に排出するフィードボタン7C、その他のボタン7Dの合計4個のボタンが略水平に配置されている(以下適宜、これらを単に「操作部7」と総称する)。さらに、フロントカバー6における電源ボタン7Aと制御ボタン7Dそれぞれの近傍には、例えばLEDからなる表示部8が配置されている。
また、筐体2の背面部には外部電源装置に接続されるACアダプタ207(後述の図4参照)からの電源コード9(後述の図4参照)が接続されるインレット10が配設されると共に、その横側には操作端末としてのパーソナルコンピュータ(図示せず)等が接続されるUSBコネクタ11が設けられている。
操作端末としてのパーソナルコンピュータは、公知のデスクトップ型やノートブック型の他、タブレット端末やスマートフォン等のように、所定のアプリケーションをインストールして操作可能であれば特に限定はされない。したがって、USBコネクタ11に変えて、他の有線(メモリカード等のダイレクト挿入を含む)又は無線通信によって印字データの送受信が可能なものであれば、その形態は限定されるものではない。なお、操作端末にインストールされたアプリケーションには、本発明を実現するためのプリンタドライバを含むものとする。
パーソナルコンピュータの制御回路は、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラム(アプリケーション)に従って信号処理を行う。また、制御回路は、例えば、表示モニタ、キーボードやマウス等の操作部、等に接続されている。
なお、RAMには、例えば、ユーザがワードプロセッサ等の各種アプリケーションを用いて作成したテキスト文書(区点コード)等を含む印字データを格納するテキストメモリ領域、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンを格納する印字バッファ領域、各種演算データを格納するパラメータ記憶領域等が設けられている。
<ロールシートホルダ収納部の詳細>
ロールシートホルダ収納部4の底面部には、例えば、プッシュ式のマイクロスイッチ等から構成されて、ロールシート3Aの種別、材質、ロールシート幅等を判別するための複数個のシート判別センサ(図示せず)が設けられている。この各シート判別センサは、プランジャーとマイクロスイッチ等から構成される公知の機械式スイッチをからなり、そのオン・オフ信号によりロールシートホルダ3に装着されたロールシート3Aの種別、材質、ロールシート幅等を検出する。
<サーマルラインヘッド・カッターユニット等の内部機器>
そして、図3に示すように、開口部OPのロールシート搬送方向奥側には、プラテンローラ35(搬送手段に相当)が回転自在に軸支されている。また、サーマルラインヘッド32(印字手段に相当)が、押圧バネ36によって上方に付勢されているヘッド支持部材37の上面に固定されている。
また、プラテンローラ35及びサーマルラインヘッド32から、ロールシート3Aの搬送方向下流側(図3中左側)には、カッターユニット80が設けられている。このカッターユニット80は、図3に示すように、固定刃80Aと可動刃80Bとを有している。前述したカットボタン7Bが押下された場合には、可動刃80BがDCモータ等で構成される切断用モータ80Cにより上下方向に往復移動される。これにより、サーマルラインヘッド32による印字がなされた後のロールシート3Aが固定刃80Aと可動刃80Bとによって所望の長さに切断されて印字ラベルが生成され、シート排出口6Aから排出される。
一方、ロールシートホルダ収納部4の下側には、制御基板(電源基板等を含む)40、後述の電池BTを収納する電池収納部(図示省略)等が設けられている。制御基板40には、外部のパーソナルコンピュータ等からの指令によりサーマルラインヘッド32等の各機構部を駆動制御する制御回路210(後述の図4参照)が配置されると共に、上記シート判別センサが電気的に接続されている。制御基板40は、例えば、電源回路211A、通信回路211B(後述の図4参照)等が配置されている。
<ラベル作成装置の制御系>
次に、ラベル作成装置1の制御系を図4を用いて説明する。
図4において、ラベル作成装置1には、ロールシート3Aをシート排出口6Aへと搬送し送出するプラテンローラ35と、プラテンローラ35を駆動するプラテンローラ用モータ208(駆動手段に相当)を制御するプラテンローラ駆動回路209と、サーマルラインヘッド32の複数の発熱素子に対して選択的に通電制御を行う印刷駆動回路205と、カッターユニット80を駆動する切断用モータ80Cを制御する切断駆動回路206と、印刷駆動回路205、プラテンローラ駆動回路209、切断駆動回路206、等を介し、ラベル作成装置1の全体動作を制御するための制御回路210と、が設けられている。
制御回路210は、いわゆるマイクロコンピュータであり、詳細な図示を省略するが、中央演算処理装置であるCPU、ROM、及びRAM等から構成され、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラム(アプリケーション)に従って信号処理を行う。また、制御回路210は、表示部8、操作部7、及び通信回路211Bに接続されている。制御回路210は、通信回路211Bを介し適宜の通信回線に接続されることで、この通信回線に接続された図示しないルートサーバ、他の端末、汎用コンピュータ、及び情報サーバ等との間で情報のやりとりが可能となっている。
なお、RAMには、例えば、テキストメモリ領域、印字バッファ領域、パラメータ記憶領域等が設けられている。テキストメモリ領域には、パーソナルコンピュータから送信された印字データが格納される。印字バッファ領域には、複数の文字や記号等の印字用ドットパターンがドットパターンデータ(印字データ)として格納され、サーマルラインヘッド23はこの印字バッファに記憶されているドットパターンデータに従ってドット印字(印刷処理)を実施する。パラメータ記憶領域には、各種演算データが記憶される。
また、制御回路210は、電源回路211Aに接続されている。この電源回路211Aは、外部電源装置に接続されるACアダプタ207に接続され、印字ラベル作成装置1の電源のオン・オフ処理を行う。またこのとき、制御回路210には、上記電池収納部に収納された電池BT(例えばリチウムイオン充電池)に接続され、電池BTの出力電圧値を測定(検出)するためのA/D入力回路219が設けられている。これにより、プラテンローラ駆動回路209、印刷駆動回路205、切断駆動回路206は、ACアダプタ207を介した外部電源による給電又は電池BTによる給電のいずれかが選択的に実行可能となっている。
なお、この例では、上記電池収納部に電池BTが収納された状態で、電源コード9及びACアダプタ207により外部電源に接続された場合は公知の手法により自動的に外部電源による給電が選択され、外部電源への接続が解消された(電源コード11やACアダプタ207が抜かれた等)場合には公知の手法により自動的に電池BTによる給電となる。
一方、図4に示すように、ロールシートホルダ3に巻回されたロールシート3Aは、前述したように、各ラベル台紙Sの感熱層3c側が、サーマルラインヘッド32により印字Rが形成される印字領域となっている。このとき、各ラベル台紙Sの感熱層3c側には、印字形成後の各ラベル台紙Sを剥離紙3aから引き剥がすための略矩形状のハーフカットラインHCが形成されている。すなわち、ハーフカットラインHCに囲まれた各ラベル台紙Sに、印字データに基づく所望の印字Rが印刷される。印刷後は、ハーフカットラインHCを介してラベル台紙Sが剥離紙3aから剥離され、各ラベル台紙Sの裏面の粘着剤層によって被着体に接着される。
この例では、剥離紙3aの(感熱層3cとは反対側の)表面に、各ラベル台紙Sにそれぞれ対応した複数のマークMが形成されている。このマークMは、光学センサ110によって検出され、この検出結果を利用してラベル台紙Sの搬送時の位置決めが行われる。なお、本実施形態では、上記印刷時において、プラテンローラ駆動回路209を介した制御回路210のCPUの制御により、プラテンローラ用モータ208は、複数ページのラベル台紙Sに対する印刷を途中停止することなく行う(ノンストップ印刷)。また、マークMに代えて、ラベル台紙Sの端面を構成するハーフカットラインHCでのエッジを検出するようにしてもよい。上記のようにして印字Rが形成されたロールシート3Aは前述のようにカットボタン7Bが操作されることでカッターユニット80にて切断され、印字ラベルが生成される。
<サーマルラインヘッドの通電制御>
ここで、印刷駆動回路205によるサーマルラインヘッド32の通電制御について詳細に説明する。サーマルラインヘッド32は、搬送方向と直交する方向に配列された上記複数の発熱素子(図示省略)を備えている。それら複数の発熱素子は、ロールシート3Aの各印字ライン上に上記印字データに対応したドットを形成することにより、印字Rを形成する。具体的には、制御回路210のCPUが、操作部7を介したユーザ(操作者)の操作により取得された例えば文字列情報から、発熱素子でドットを形成するための上記印字データを生成する。すなわち、CPUは入力された文字列とROM内のCG−ROM(図示せず)等に予め格納されていたドットパターンとに基づいて、印刷対象とする印字データ(ドット単位のデータで構成されたイメージデータ)を生成し、更にその印字データを、サーマルラインヘッド32に列設された上記発熱素子で印刷される1ライン単位に分割する。例えば、印刷解像度が360dpiに設定されている場合には1インチ当たり360ラインに分割したライン印字データが生成される。そして、印刷駆動回路205が、CPUからの上記ライン印字データに基づき、サーマルラインヘッド32に駆動信号を供給し、サーマルラインヘッド32の駆動態様を制御する。すなわち、印刷駆動回路205は、発熱素子毎に対応付けられたデータレジスタに上記ライン印字データを書き込んだ後、ストローブ信号に基づいて、各発熱素子の通電の時間と周期を制御することで、サーマルラインヘッド32の1ライン単位での各発熱素子の発熱態様をオン・オフ制御する。なお、以下の説明において、発熱素子が通電されている状態を「オンドット」、発熱素子が通電されていない状態を「オフドット」とも称する。
ここで、サーマルラインヘッド32への通電により、ロールシート3Aの各印字ライン上にドットが形成される過程について詳述する。ここで印字ラインとは、一列の発熱素子に一印刷周期の通電がなされることによりロールシート3Aの幅方向に一列のドットが形成されるラインであり、ロールシート3Aの搬送方向の単位長さを解像度により分割した間隔ごとにある。また、一印刷周期とは、ロールシート3Aの幅方向(以下、「ラスター方向」とも称する。)に一列のドットを形成するために必要な時間である。なお、一印刷周期の長さは解像度とテープ103等の搬送速度により変わる。例えば、360dpi、40mm/sでの印刷時の一印刷周期は、360dpiでの印字ライン間(例えば約0.07mm)を40mm/sで通過するのに必要な時間(例えば約1.8ms)である。
したがって、ロールシート3Aの幅方向に1列のドットを形成するに当たり、サーマルラインヘッド32にはCPUが生成した1印字ライン分のライン印字データが転送され、転送された1印字ライン分のライン印字データに基づいて、対応する発熱素子が通電される。1印字ライン分のライン印字データとは、一列の発熱素子に一印刷周期の通電がなされることによりロールシート3Aの幅方向に一列のドットが形成されるための印字データである。よって1印字ライン分のライン印字データに基づいて通電された発熱素子は感熱層3cを発色させるのに必要な発色温度まで発熱する。その結果、感熱層3cのうちサーマルラインヘッド32と接触する箇所が発熱素子の加熱により発色し、1印字ライン分のドットがロールシート3A上において形成される。そして、ロールシート3Aを予め定められた所定の搬送速度で搬送しつつ、上記加熱発色の処理を1印字ラインずつ繰り返し実行する。サーマルラインヘッド32に配列された多数の発熱素子はその都度、CPUから転送される各印字ライン分の印字データに基づいて選択的かつ間欠的に通電される。その結果、ロールシート3Aには、上述した、操作部7を介したユーザの操作に対応した、ユーザが所望するドット画像(テキスト文字など)が印字Rとして形成される。
上記のようにして、ロールシート3Aが搬送されて発熱素子の位置をロールシート3Aの印字ラインが順次通過していくのに対応して、発熱素子の通電態様がライン印字データごとに順次切り替えられる。これにより、サーマルラインヘッド32は、ロールシート3Aの搬送速度に合わせた印刷周期(言いかえれば印刷速度)で、印刷を行うことができる。
上記ドットパターンデータの印字が終了したら、ロールシート3Aの搬送が停止され、切断用モータ80Cが切断駆動回路206を介して駆動されることでカッターユニット80によりロールシート3Aの切断が行われ、印字ラベルが生成される。
<印字パラメータ>
本実施形態のラベル作成装置1においては、各印字ライン上に、印字手段の発熱素子によりドットが形成されることで、所望の画像の印刷が行われる。そのドット形成時に使用される印字パラメータ(例えば印刷速度や、上記発熱素子の通電時間等)は、制御回路210のCPUによって算出される。
ここで、印字ラベル作成装置1は、前述したように、電池収納部に収納された電池BTによる通電状態(第1通電状態)、及び、ACアダプタ207を介した外部電源による通電状態(第2通電状態)、のいずれにおいても動作可能である。その際、例えば上記第2通電状態で動作中にACアダプタ207を外部電源に接続するプラグや電源コード11がアクシデントで抜けてしまったり、逆に電源コード11をインレット10から抜いた第1通電状態での動作中に、ユーザが意図的に電源コード11をインレット10に挿入し外部電源に接続したり、等により、通電状態が切り替わる場合があり得る。前述の印字パラメータは、電池BTによる第1通電状態用と上記外部電源による第2通電状態用とで大きく値が異なることから、例えば切り替わり前の通電状態に対応した印字パラメータを用いて、切り替わり後もそのまま印刷を続行した場合、切り替わり後に印刷された全ページにおいて印字品質が大きく低下するおそれがある。そのような場合の例を図5を用いて説明する。
図5(a)〜図5(b)は、上記外部電源による第2通電状態のままで(通電状態が切り替わることなく)連続的にロールシート3Aの複数のラベル台紙Sに同一の印字オブジェクト(この例ではテキスト「123」の印字R)が形成される場合を示したものである。すなわちこの場合、幅方向であるラスター方向と直行する直行方向である長さ方向に搬送(白矢印参照)されるロールシート3Aにおいて、サーマルラインヘッド32によって、図5(a)に示すように1番目(すなわち1ページ目。以下同様)のラベル台紙S1に対し「123」の印字Rが形成される。その後さらに、図5(b)に示すように、2番目(2ページ目)のラベル台紙S2、3番目(3ページ目)のラベル台紙S3、・・に対しても同一の「123」の印字Rが形成される。
本実施形態の要旨は、搬送される感熱型のロールシータ3Aに対して印字解像度に区分してなる各印字ライン上にドットをそれぞれ形成する複数の発熱素子を備えたサーマルラインヘッド32と、印字データに応じて複数の発熱素子の駆動を選択的に制御する印刷駆動回路205と、を有するラベル作成装置1を操作するための操作端末(例えば、パーソナルコンピュータ)に備えられた演算手段ににより、プリンタドライバを制御することによって、自動で太らせ処理を実行するものである。
例えば、上述したテキスト「123」が和文フォント等による明朝体であった場合、図6に示す数字の「1」を印字するためのドットパターンは、文字に向かって正対した状態の上下方向に1ドットの線が直線状に延びるとともに、その上端付近と下端付近とにラスター方向の片側若しくは両側に1つ以上のドットによるひげ飾りが存在している。なお、以下の説明において、文字又はドットに関する上下方向並びに左右方向(ラスター方向)は、特に断りのない限り、文字に向かって正対した状態を基準として説明する。また、図6,図7,図8に示すドットパターンは、説明の便宜上、概略で示す。
このようなドットパターンを用いてそのまま印字処理を実施すると、図9に示すような印字結果となり、場合によって1ドットで上下に延びる線分が見え難くなってしまう。
そこで、図7に示すように、単純に1ドットの部分を2ドットに太らせ処理をしたドットパターンとすると、上述したひげ飾り、特に上端付近のように見掛け上で片側に斜めに伸びるひげ飾りが存在している場合、その部分のドットがラスター方向に2つ以上で隣接しているため、ドットが追加されず、図10に示すように、見た目上の文字としての形を損なってしまうという問題が発生する。なお、この図7及び図10に示す印字処理が、特許請求の範囲における第2判定手順及び第2ドット処理手順に相当する。
そこで、本実施形態では、図8に示すように、このようなたたかもドット抜けのような見栄えを解消するドットパターンとすることにより、図11に示すように、線の細さに起因する見え難さを解消すると同時にドット抜けを解消して見た目上の文字としての形を美しくする印字結果を得るようにしたものである。
具体的にプリンタドライバは、印刷処理プログラムに基づいて、印字データに対応した複数の発熱素子の配列方向をラスター方向とし、印字形成するオンドットと印字形成しないオフドットとを含む2値化ドットパターンを生成する(図6参照)。なお、この処理が特許請求の範囲のドットパターン生成手順に相当する。
また、プリンタドライバは、生成された2値化ドットパターンのうち1ラスター分のドット列に着目した着目ドット列を含むNラスター分(N:2以上の整数)の全ドットそれぞれの2値化後の値をラスター方向と直交する直交方向(数字「1」の縦方向)に1ラスターごとにそれぞれ乗算して1ラスター分の乗算後ドット列を生成する。
そのうえで、プリンタドライバは、生成した乗算後ドット列に基づき、Nラスター分のドット列のいずれかにラスター方向に孤立する孤立オンドットが含まれるか否かを判定したうえで、孤立オンドットが含まれていたと判定した場合には着目ドット列中の孤立オンドットに対応する第1ドットにラスター方向に隣接する第2ドットと、Nラスター分の全ドットのうち着目ドット列を除く全ドット中において第2ドットに直交方向に並んだ位置にある第3ドットと、をすべてオンドットとする。そして、上記のドット処理手順を着目ドット列を直交方向に1ラスターずつずらしつつ繰り返して実行する(図8参照)。
次に、上述したドット処理の具体例を、図12を参照して説明する。なお、以下の説明では、1ドット=1ビットでオンドット又はオフドットの2値化を実行し、8ビットを1単位(1バイト)としてプリンタドライバがラスター方向に順次処理するものとして説明する。したがって、サーマルラインヘッド32の発熱素子のラスター方向への配列個数も、8の倍数(16,24,32、・・・)とするのが望ましい。また、以下においては、数字「1」の場合における太らせ処理について説明するが、説明の便宜上、図4,図5に示した印字の順番、すなわち、文字に向かって正対した状態の下側から順に1ラスター列(ラスター方向と直行する直行方向)ごとに印刷した場合とは逆に、文字に向かって正対した状態で上側から順に処理するものとして説明する。さらに、以下に示す2値化とは、各ビットにおいて、オンドットの場合の信号を「1」、オフドットの場合の信号を「0」とする。したがって、オンドットの場合は塗り潰し有り(図の「■」で示す)、オフドットの場合は塗り潰しなし(図の「□」で示す)となる。
図12に示すように、プリンタドライバは、数字「1」の指定フォント種類(例えば、明朝体)に対応して生成されたドットパターンに対し、例えば、最初にオンドットを有するラスター列を最初の着目ドット列として、着目ドット列から3ラスター列分の2値化データを取り出す。この例では、第1ラスター列目の1バイト(8ビット)のビット信号は00010000、第2ラスター列目の信号は00110000、第3ラスター列目の信号は第1ラスター列目と同じ00010000、となる。
次に、プリンタドライバは、上記ラスター方向と直行する直行方向で3列となる、3ラスター列分の論理和(AND)を算出し、孤立ドットが存在するか否かを識別する。この例では、4ビット目のみがオンドットとなる00010000、となるため、孤立ドットが存在していることとなる。
次に、プリンタドライバは、着目ドット列中の孤立ドットに対して、隣接する5ビット目である右隣ドット及び残り2ラスター分の同じ並び(5ビット目)の全ドットをオンドット化したのち、着目ドット列を1ラスター列分ずらす。
そして、上記と同様に、ずらした後の着目ドット列に対し、着目ドット列から3ラスター列分の2値化データを取り出す。この例では、第1ラスター列目の1バイト(8ビット)のビット信号は00011100、第2ラスター列目の信号は00011000、第3ラスター列目の信号は00010000、となる。
次に、プリンタドライバは、上記ラスター方向と直行する直行方向で3列となる、3ラスター列分の論理和(AND)を算出し、孤立ドットが存在するか否かを識別する。この例では、4ビット目のみがオンドットとなる00010000、となるため、孤立ドットが存在していることとなる。
次に、プリンタドライバは、着目ドット列中の孤立ドットに対して、隣接する5ビット目である右隣ドット及び残り2ラスター分の同じ並び(5ビット目)の全ドットをオンドット化したのち、着目ドット列を1ラスター列分ずらす。なお、既にオンドット化している部分はそのままとする。以降、着目ドット列を1ラスター列ずらし、同様の処理を実施する。
そして、プリンタドライバは、最後のラスター列が3ラスター列目に含むまで、着目ドット列をずらしていく。から3ラスター分の2値化データを取り出す。図12の下段では、最後のラスター列を含まない一つ手前の場合を示している。ここでは、3ラスター分の論理和(AND)を算出し、孤立ドットが存在するか否かを識別した際、孤立ドットが存在しないので、特にオンドット化は行わない。
次に、図13及び図14のフロー図に基づいて、プリンタドライバの処理ルーチンを説明する。このルーチンは、例えば、サーマルラインヘッド32の発熱素子が、8ビット×4バイト=32ドット(32ビット)である場合で説明する。
図13に示すように、ステップS1では、プリンタドライバは着目ドット列の1ラスター列分(32ビット分)の情報を上記パーソナルコンピュータのRAMに設けたテキストバッファ領域から取り出し、例えば、上記パーソナルコンピュータのRAMに設けた印字バッファ領域に保存する。その後、プリンタドライバは、ステップS2へ処理を移す。なお、このステップS1におけるルーチンが、上述したドットパターン生成手順に対応する。
ステップS2では、プリンタドライバは、印字バッファ領域に保存したラスター列が3ラスター列分あるか否かを判定し、3ラスター列分あれば(Yes)処理をステップS3へ移し、3ラスター列分無ければ(No)、3ラスター列分の各ビット情報を上記パーソナルコンピュータのRAMに設けたテキストバッファ領域から取り出し、パーソナルコンピュータのRAMに設けた印字バッファ領域に保存するまで、このルーチンを繰り返す。その後、プリンタドライバは、ステップS3へ処理を移す。
ステップS3では、プリンタドライバは、注目ラスター列を印字バッファ領域に保存した3ラスター列の1ラスター列目として、ステップS4へ処理を移す。
ステップS4では、1バイト目から、各ビットのオンドット位置の確認処理を実行する。その後、プリンタドライバは、ステップS5へ処理を移す。
ステップS5では、1バイト目の3ラスター列分の各ビットのオンドット位置に基づいて、AND処理を実行する。その後、プリンタドライバは、ステップS6へ処理を移す。なお、このステップS5におけるルーチンが特許請求の範囲における乗算手順に相当する。
ステップS6では、プリンタドライバは、1バイト目の3ラスター列分のAND処理結果に基づいて、太らせ処理ルーチンを実施する。その後、プリンタドライバは、ステップS7へ処理を移す。
ステップS7では、プリンタドライバは、各ビットのオンドット位置の確認処理対象を1バイト目から2バイト目に移したうえで、バイト数のカウントアップを実施することで最終バイト(4バイト目)まで太らせ処理を実施したか否かを判定し、最終バイトまで太らせ処理が終了していれば(Yes)、処理をステップS8へ移す。プリンタドライバは、最終バイトまで太らせ処理が終了していなければ(No)、最終バイトまで太らせ処理を実施する。その後、プリンタドライバは、ステップS8へ処理を移す。
ステップS8では、プリンタドライバは、最終ラスター列まで太らせ処理を実施したか否を判定し、最終ラスター列まで太らせ処理を実施したらば(Yes)ステップS9へ処理を移す。プリンタドライバは、最終ラスター列まで太らせ処理を実施していなければ(No)、最終ラスター列まで処理を繰り返す。なお、ここでの最終ラスター列とは、最終ラスター列を注目ラスター列の3ラスター列目に達したときを意味する。その後、プリンタドライバは、ステップS9へ処理を移す。なお、このステップS8におけるルーチンが特許請求の範囲におけるドット補強手順に相当する。
ステップS9では、プリンタドライバは、太らせ処理を実施した状態のドットパターンを印刷装置1に出力してこのルーチンを終了する。
次に、太らせ処理ルーチンの詳細を図14のフロー図に基づいて説明する。
ステップS61では、プリンタドライバは、バイト値が孤立ドットを表しているか否かを判定する。プリンタドライバは、バイト値が孤立ドットを表していると判定した場合(Yes)には、処理をステップS62へと移す。プリンタドライバは、バイト値が孤立ドットを表していると判定しなかった場合(No)には、このルーチンを終了し、太らせ処理は実施しない。なお、この孤立ドットを表しているか(含まれているか)を判定するこのステップS61におけるルーチンが特許請求の範囲における第1判定手順に相当する。
ステップS62では、プリンタドライバは、孤立ドットが有効か、すなわち、孤立ドットの位置が予め設定した所定の無効条件にあてはまるか否かを判定し、所定の無効条件にあてはまらない場合には孤立ドットは有効(Yes)と判定してステップS63へと処理を移す。一方、プリンタドライバは、所定の無効条件にあてはまる場合には孤立ドットは有効ではない(No)と判定してこのルーチンを終了する。
ここで、所定の無効条件とは、例えば、図15に示すような場合が想定される。例えば、図15(A)に示すように、1バイト中の1ビット目又は8ビット目の少なくとも何れか一方がオンドットである場合には、隣接するバイトに太らせ処理が跨るため、太らせ処理は実行しない。また、図15(B)に示すように、2つのオンドットの間にオフドットが存在している場合には、太らせ処理を実施すると4オンドット連続するため、太らせ処理は実行しない。以下、同様に、隣接するバイトに太らせ処理が跨ってしまうような図15(C)〜(D)に示すように前後のバイトの端部ビットがオンドットであって、結果的に太らせ処理を実行すると3ドット以上連続してしまうような場合には、太らせ処理は実行しない。なお、図15(E)〜(G)は、逆に、前後のバイトの端部を考慮したときに、3ドット以上連続しないとして太らせ処理を実施する場合を示す。
なお、このルーチンは、一旦太らせ処理を実施(下記ステップS63)した後に、取り消しルーチンとしてもよい。したがって、ステップS62のルーチン又はステップS63とルーチンを逆にした場合の取り消しルーチンが特許請求の範囲における取り消し処理手順に相当する。
これにより、上述の手法でオンドットを追加すると連続して3個のオンドットが続く場合には、当該オンドットの追加を取りやめることで、上記追加によりかえって美観を損ねるのを防止することができる。
ステップS63では、上述した特に各バイトのビット端部が孤立ドットであると判定した場合を除き、孤立ドットの判定は有効であるとして、太らせ処理を実施する。なお、このステップS63のルーチンが特許請求の範囲における第1ドット処理手順に相当する。
このように、操作端末の演算手段(プリンタドライバ)により、乗算手順と、第1判定手順と、が実行される。まず乗算手順では、印字データに対応した全2値化ドットパターンの中の1ラスター分のドット列にまず着目し、その着目ドット列を含むNラスター分(N:2以上の整数。例えばN=3)の全ドットそれぞれの2値化後の値を、上記直交方向に1ラスターごとにそれぞれ乗算(AND)する(=1ラスター分の乗算後ドット列の生成)。そして、第1判定手順では、その乗算後ドット列において(上記2値化後の値でみて)上記孤立オンドットに相当するものがあるか否か(言い替えれば、上記Nラスター分のドット列のいずれかに孤立オンドットが含まれるか否か)が判定される。
そして、その後の第1ドット処理手順では、まず、上記着目ドット列においては、上記孤立オンドットに対応するドット(第1ドット。上記の例では数字「1」の頂点)にラスター方向に隣接するドット(第2ドット。上記の例では例えば数字「1」の頂点の右隣りのドット)がオンドット化される。そして、これに加えて、上記Nラスター分のドット列の残りの全ドットにおける、上記第2ドットに直交方向に並んだ位置にあるドット(第3ドット。上記の例では例えば数字「1」の頂点の右隣りのドットから下にある全ドット)がオンドット化される。そして、上記乗算手順、上記第1判定手順、及び上記第1ドット処理手順が、上記着目ドット列を直交方向に1ラスターずつずらしつつ繰り返して実行される。
このような処理の結果、数字「1」のように直線部分から斜めに分岐するひげ飾り等がある場合でも、分岐した直後のラスター方向に2個のオンドットが並ぶ部分に対しても上記オンドット化の対象となり、太くすることができる。この結果、見た目上の文字としての形を、より美しくすることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、操作端末は、上述したテキストに限定されず、ビットマップ形式(等の画像形式)で印字データが展開されるイメージバッファを備えており、ドットパターン生成手順では、イメージバッファに展開されている印字データに対応した、2値化ドットパターンを生成することも可能である。
これにより、ビットマップ形式(等の画像形式)で展開された印字データを2値化したドットパターンに基づいて太らせ処理を実施することができる。
また、以上において、印刷装置1に印字ラベル用テープを用いた場合で説明したが、サーマル方式であれば、例えば、感熱記録紙をロール状に収納した印刷装置への適用も可能である。
また、以上においては、左から右(以下、「右側」)に太らせる処理を行う場合で説明したが、文字の種類、例えば、英字の「L」のように、一方のラスター方向に連続するドットが多数(ひげ飾りではなく線分のように)存在する場合には、他方側である右から左(以下、「左側」)に太らせるように各文字単位で個別に処理を行ってもよい。
この際、例えば、上記第1ドット処理手順において、第2ドットして、第1ドットに対しラスター方向の一方側(例えば、右側)に隣接するドットをオンドットとする一方側モードと、上記第1ドット処理手順において、第2ドットして、第1ドットに対しラスター方向の他方側(例えば、左側)に隣接するドットをオンドットとする他方側モードと、をユーザの選択により切替可能としてもよい。
すなわち、上記のように直線部分を太くする場合に、例えば、上下方向の直線部分を含む文字に向かって正対した状態で右側に太くしたほうがよい美観が得られる場合と、左側に太くしたほうがよい美観が得られる場合と、がある。また、ユーザの好みとして、右側に太くした外観を好む場合と、左側に太くした外観を好む場合と、があり得る。
そこで、これらに対応し、上記第1ドットに対しラスター方向一方側(例えば、右側)に隣接するドットをオンドットとするモード(一方側モード)と、その逆にラスター方向の他方側(例えば、左側)に隣接するドットをオンドットとするモード(他方側モード)と、を備えていれば、上記の左側・右側のいずれにも太くすることができるので、確実に所望の美観を得ることができる。なお、上記の一方・他方のモードは、強制的に一方・他方側のみを太らせるモードとしてもよいし、例えば、数字の場合には一方側、英字の場合には他方側、漢字フォントの偏(へん)の場合には他方側(左側)、漢字フォントの旁(つくり)の場合には一方側(右側)、のように優先モードとしてもよい。
なお、印字全体を90°又は180°に回転させたり、表裏を反転させた場合においても、回転又は反転させた状態の文字にラスター方向が1ドットである線分の場合にも適用可能である。
さらに、図8及び図11に示した印字処理の実施、すなわち、ドットパターン生成手順(ステップS1)と、乗算手順(ステップS5)と、第1判定手順(ステップS61)と、第1ドット処理手順(ステップS63)と、ドット補強手順(ステップS8)と、を第1モードとすることにより、図7及び図10に示した処理を、ドットパターン生成手順と、乗算手順と、生成された2値化ドットパターンにラスター方向に孤立する孤立オンドットが含まれるか否かを判定する第2判定手順と、第2判定手順で孤立オンドットが含まれていたと判定した場合に、2値化ドットパターン中において孤立オンドットに対しラスター方向に隣接する第4ドットをすべてオンドットとする第2ドット処理手順と、を実行する第2モードとして、ユーザの指定等によって切り替え可能とすることも可能である。
これにより、本願発明本来の手法を実行したい場合のモード(第1モード)と、従来手法を実行したい場合のモード(第2モード)とを、所望に切り替えて実行することができ、利便性が向上する。
なお、以上において、図4に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図13、図14に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
さらに、上記実施の携帯では、プリンタドライバによって太らせ処理を実施する場合で説明したが、パーソナルコンピュータからは、元のテキストデータ(ユーザが作成したままのドットパターン)の状態で出力され、そのドットパターンに基づいて印刷装置1のCPUによって太らせ処理を実施することも可能である。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
1 印刷装置
32 サーマルラインヘッド

Claims (6)

  1. 搬送される感熱型の被印字媒体に対して印字解像度に区分してなる各印字ライン上にドットをそれぞれ形成する、複数の発熱素子を備えたサーマルラインヘッドと、印字データに応じて、前記複数の発熱素子の駆動を選択的に制御する通電手段と、を有する印刷装置を操作するための操作端末に備えられた演算手段に対し、
    前記印字データに対応した、前記複数の発熱素子の配列方向をラスター方向とし、印字形成するオンドットと印字形成しないオフドットとを含む2値化ドットパターンを生成するドットパターン生成手順と、
    前記生成された2値化ドットパターンのうち、1ラスター分のドット列に着目し、その着目した着目ドット列を含むNラスター分(N:2以上の整数)の全ドットそれぞれの前記2値化後の値を、ラスター方向と直交する直交方向に1ラスターごとにそれぞれ乗算し、1ラスター分の乗算後ドット列を生成する乗算手順と、
    前記乗算手順で生成した前記乗算後ドット列に基づき、前記Nラスター分のドット列のいずれかに前記ラスター方向に孤立する孤立オンドットが含まれるか否かを判定する第1判定手順と、
    前記第1判定手順で前記孤立オンドットが含まれていたと判定した場合に、前記着目ドット列中の前記孤立オンドットに対応する第1ドットに前記ラスター方向に隣接する第2ドットと、前記Nラスター分の全ドットのうち前記着目ドット列を除く全ドット中において前記第2ドットに前記直交方向に並んだ位置にある第3ドットと、をすべてオンドットとする第1ドット処理手順と、
    前記乗算手順、前記第1判定手順、及び前記第1ドット処理手順を、前記着目ドット列を前記直交方向に1ラスターずつずらしつつ繰り返して実行する、ドット補強手順と、
    を実行させるための、印字処理プログラム。
  2. 請求項1記載の印字処理プログラムにおいて、
    前記操作端末は、
    ビットマップ形式で前記印字データが展開されるイメージバッファを備えており、
    前記ドットパターン生成手順では、
    前記イメージバッファに展開されている前記印字データに対応した、前記2値化ドットパターンを生成する
    ことを特徴とする印字処理プログラム。
  3. 請求項1又は請求項2記載の印字処理プログラムにおいて、
    前記第1ドット処理手順において、前記第2ドットして、前記第1ドットに対し前記ラスター方向の一方側に隣接するドットをオンドットとする一方側モードと、
    前記第1ドット処理手順において、前記第2ドットして、前記第1ドットに対し前記ラスター方向の他方側に隣接するドットをオンドットとする他方側モードと、
    が切替可能に備えられている
    ことを特徴とする印字処理プログラム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の印字処理プログラムにおいて、
    前記ドットパターン生成手順と、前記乗算手順と、前記第1判定手順と、前記第1ドット処理手順と、前記ドット補強手順と、を実行する第1モードと、
    前記ドットパターン生成手順と、前記乗算手順と、前記生成された2値化ドットパターンに前記ラスター方向に孤立する孤立オンドットが含まれるか否かを判定する第2判定手順と、前記第2判定手順で前記孤立オンドットが含まれていたと判定した場合に、前記2値化ドットパターン中において前記孤立オンドットに対し前記ラスター方向に隣接する第4ドットをすべてオンドットとする第2ドット処理手順と、を、実行する第2モードと、
    が切替可能に備えられている
    ことを特徴とする印字処理プログラム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の印字処理プログラムにおいて、
    前記演算手段に対し、さらに、
    前記第1ドット処理手順における前記第2ドット及び前記第3ドットのうち少なくとも一方のオンドット化によって、任意の1ラスター分のドット列において、ラスター方向に3個連続のオンドットが生じる場合には、当該3個連続のオンドットの原因となる、少なくとも一方の前記オンドット化を取り消す、取り消し処理手順
    を実行させることを特徴とする印字処理プログラム。
  6. 感熱型の被印字媒体を搬送させるための搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送される前記被印字媒体に対して印字解像度に区分してなる各印字ライン上にドットをそれぞれ形成する、複数の発熱素子を備えたサーマルラインヘッドと、
    印字データに応じて、前記複数の発熱素子の駆動を選択的に制御する通電手段と、
    を有する印刷装置であって、
    前記印字データに対応した、前記複数の発熱素子の配列方向をラスター方向とする2値化ドットパターンを生成するドットパターン生成手段と、
    前記生成された2値化ドットパターンのうち、1ラスター分の着目ドット列を含むNラスター分(N:2以上の整数)の全ドットそれぞれの前記2値化後の値を、ラスター方向と直交する直交方向に1ラスターごとにそれぞれ乗算し、1ラスター分の乗算後ドット列を生成する乗算手段と、
    前記乗算手段により生成された前記乗算後ドット列に基づき、前記Nラスター分のドット列のいずれかに前記ラスター方向に孤立する孤立オンドットが含まれるか否かを判定する第1判定手段と、
    前記第1判定手段により前記孤立オンドットが含まれていたと判定された場合に、前記着目ドット列中の前記孤立オンドットに対応する第1ドットに前記ラスター方向に隣接する第2ドットと、前記Nラスター分の全ドットのうち前記着目ドット列を除く全ドット中において前記第2ドットに前記直交方向に並んだ位置にある第3ドットと、をすべてオンドットとする第1ドット処理手段と、
    前記乗算手段、前記第1判定手段、及び前記第1ドット処理手段による各処理を、前記着目ドット列を前記直交方向に1ラスターずつずらしつつ繰り返して実行する、ドット補強手段と、
    を有することを特徴とする印刷装置。
JP2017147138A 2017-07-28 2017-07-28 印字処理プログラム及び印刷装置 Active JP6812924B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017147138A JP6812924B2 (ja) 2017-07-28 2017-07-28 印字処理プログラム及び印刷装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017147138A JP6812924B2 (ja) 2017-07-28 2017-07-28 印字処理プログラム及び印刷装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019025763A JP2019025763A (ja) 2019-02-21
JP6812924B2 true JP6812924B2 (ja) 2021-01-13

Family

ID=65477344

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017147138A Active JP6812924B2 (ja) 2017-07-28 2017-07-28 印字処理プログラム及び印刷装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6812924B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019025763A (ja) 2019-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2006289954A (ja) テープカセット及びテープ印字装置
KR101272863B1 (ko) 테이프 인쇄 장치, 테이프 인쇄 장치의 제어 방법 및, 프로그램이 기록된 기록 매체
JP5391956B2 (ja) 記録装置、記録装置の制御方法、及び、プログラム
JP5910050B2 (ja) 定型印字情報処理プログラム、定型印字情報処理方法、及び記録媒体
US8587821B2 (en) Tape printer, method for controlling tape printer, and computer program product
JP4321071B2 (ja) ラベル作成システム、
JP5548992B2 (ja) 印字装置、印字方法、印字制御プログラム
JP6812924B2 (ja) 印字処理プログラム及び印刷装置
US10137714B2 (en) Printer and printing program
US10457054B2 (en) Preventing deterioration in aesthetic appearance of a printed result without reduction of printing speed
JP4494502B2 (ja) ラベルプリンタ
JP2009223846A (ja) 面付印刷制御装置、面付印刷システム、面付印刷方法およびプログラム
EP0656595B1 (en) Tape printing apparatus
US20110135367A1 (en) Tape printer, method for controlling tape printer, and computer program product
JP6303692B2 (ja) 印刷装置、印刷方法及びプログラム
JP6988123B2 (ja) 印刷装置、印刷システム、印刷制御方法、及び、プログラム
JP2012121216A (ja) テープ印刷装置、テープ印刷装置の制御方法、およびプログラム
JP2011251484A (ja) テープ印刷装置、テープ印刷装置の制御方法、およびプログラム
JP2003136785A (ja) 印字装置
JP2011240505A (ja) テープ印刷装置、テープ印刷装置の制御方法、およびプログラム
JP2022025149A (ja) 印刷処理プログラム
JP2009220307A (ja) 印刷装置及びその制御方法
JPH08108578A (ja) テープ状ラベル作成装置
JP3601307B2 (ja) 印字装置
JP2001301236A (ja) テープ印刷装置およびテープカートリッジ並びにラベル作成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200109

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20200221

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20200221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201110

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6812924

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150