JP6753415B2 - 共重合体およびこれを含む組成物 - Google Patents

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Description

本発明は共重合体、および該共重合体を含む組成物に関する。
エチレンに由来する単位とテトラフルオロエチレンに由来する単位とを有する共重合体(以下、ETFE系共重合体とも記す。)は、耐熱性、耐薬品性、耐候性、電機絶縁性、機械的特性等に優れており、電線被覆層、シート、ホース、シート等の成形品の材料として用いられている。
ETFE系共重合体において、エチレンおよびテトラフルオロエチレンに加えて第3の単量体を共重合させることにより、成形品における耐クラック性等の機械的強度を向上させることが可能であるが、第3の単量体の導入は耐熱性の低下を引き起こしやすい(例えば、特許文献1の[0003][0008]。)。
かかる問題に対して特許文献1には、ETFE系共重合体において、エチレンおよびテトラフルオロエチレンの他に、側鎖長が比較的長い特定の含フッ素ビニルモノマーを0.8〜2.5モル%共重合させ、CH指数を特定の範囲に制御することにより、フィルムを高温で長時間熱した後の繰り返し折り曲げに対する強度を向上できることが記載されている。
特許第5445583号公報
しかしながら、本発明者等の知見によれば、特許文献1に記載のETFE系共重合体の成形品は、高温下で振動や衝撃等の応力を断続的に受けるような過酷な環境で使用されたときに割れが生じる場合があり、必ずしも強度が十分とは言えない。
本発明は、高温下での強度に優れた成形品を製造できる共重合体、および該共重合体を含む組成物を提供することを目的とする。
本発明者等は、高温下で応力を受ける環境での使用に耐え得るための特性として、高温での弾性限界伸度に着目した。また、更なる特性として引張破断強度に着目した。
そして、これらの特性の向上について鋭意検討した結果、ETFE系共重合体の、エチレンに由来する単位とテトラフルオロエチレンに由来する単位とのモル比、全単位に対する他の単量体に由来する単位の含有量、および融点がそれぞれ特定の範囲となるように各単位の割合を厳密に制御するとともに、該共重合体のMFR(分子量)を特定の範囲に制御することにより、高温での弾性限界伸度を向上できるとともに、高温でも十分な引張破断強度を得られることを見出し、本発明に至った。
本発明は、以下の[1]〜[12]の態様を有する。
[1]エチレンに由来する単位と、テトラフルオロエチレンに由来する単位と、エチレンおよびテトラフルオロエチレン以外の単量体である他の単量体に由来する単位とからなる共重合体であり、
前記エチレンに由来する単位と前記テトラフルオロエチレンに由来する単位との合計に対する前記エチレンに由来する単位の割合が、49〜40モル%であり、前記テトラフルオロエチレンに由来する単位の割合が、51〜60モル%であり、
前記共重合体の全単位に対する前記他の単量体に由来する単位の割合が、2.6〜6.0モル%であり、
融点が230℃以上であり、かつ
ASTM D3159に準拠し、温度:297℃、荷重:49Nの条件下で測定されたメルトフローレートが、1〜15g/10分である、共重合体。
[2]前記他の単量体に由来する単位が、CH=CX(CFY(ただし、XおよびYはそれぞれ独立に水素原子またはフッ素原子であり、nは2〜8の整数である。)で表される化合物に由来する単位を含む、[1]の共重合体。
[3]前記CH=CX(CFYにおいて、nが3〜7である、[2]の共重合体。
[4]前記[1]〜[3]のいずれかの共重合体と、熱安定剤とを含む組成物。
[5]前記組成物が、さらに、エチレンに由来する単位と、テトラフルオロエチレンに由来する単位と、エチレンおよびテトラフルオロエチレン以外の単量体である他の単量体に由来する単位とからなる共重合体であって、かつ[1]の共重合体以外の共重合体を含む、[4]の組成物。
[6]前記[1]の共重合体以外の共重合体が、極性官能基を有し、フッ素原子を有していない単量体に由来する単位を含む共重合体である、[5]の組成物。
[7]前記[1]の共重合体100質量部に対する前記[1]の共重合体以外の共重合体の含有量が、30質量部以下である、[5]または[6]の組成物。
[8]200℃における弾性限界伸度が8.5%以上であり、[1]〜[3]のいずれかの共重合体または[4]〜[7]のいずれかの組成物を成形してなる成形品。
[9]前記弾性限界伸度が20%以下である、[8]の成形品。
[10]200℃における引張破断強度が3MPa以上であり、[1]〜[3]のいずれかの共重合体または[4]〜[7]のいずれかの組成物を成形してなる成形品。
[11]前記引張破断強度が10MPa以下である、[10]の成形品。
[12]200℃における弾性限界伸度が8.5%以上かつ200℃における引張破断強度が3MPa以上であり、[1]〜[3]のいずれかの共重合体または[4]〜[7]のいずれかの組成物を成形してなる成形品。
本発明の共重合体、および該共重合体を含む組成物は、高温下での強度に優れた成形品を製造できる。
本発明において、「融点」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解による吸熱ピークにおける温度を意味する。
本発明において、「メルトフローレート(MFR)」は、ASTM D3159に準拠し、温度:297℃、荷重:49Nの条件下で測定した、直径:2mm、長さ:8mmのオリフィスから10分間に流れ出す重合体の質量を意味する。
<共重合体>
本発明の共重合体は、エチレンに由来する単位(以下、E単位とも記す。)と、テトラフルオロエチレン(以下、TFEとも記す。)に由来する単位(以下、TFE単位とも記す。)と、エチレンおよびテトラフルオロエチレン以外の単量体である他の単量体に由来する単位(以下、他の単位とも記す。)とからなる共重合体である。なお、他の単位は、重合体を処理することによって該単位の一部が別の構造に変換されたものであってもよい。
(他の単量体)
他の単量体としては、以下の単量体(1)〜(7)が挙げられる。本発明の共重合体中の他の単位は1種でもよく、2種以上でもよい。
単量体(1):CH=CX(CFY(ただし、XおよびYはそれぞれ独立に水素原子またはフッ素原子であり、nは2〜8の整数である。)で表される化合物。具体例は後述する。
単量体(2):フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、トリフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブチレン等の不飽和基に水素原子を有するフルオロオレフィン。
単量体(3):ヘキサフルオロプロピレン等の不飽和基に水素原子を有しないフルオロオレフィン(ただし、TFEを除く。)。
単量体(4):ペルフルオロ(メチルビニルエーテル)、ペルフルオロ(エチルビニルエーテル)、ペルフルオロ(プロピルビニルエーテル)、ペルフルオロ(ブチルビニルエーテル)等のペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)。
単量体(5):CF=CFOCFCF=CF、CF=CFO(CFCF=CF等の不飽和結合を2個有し、かつ環化重合しうるペルフルオロ(ビニルアルケニルエーテル)類。
単量体(6):ペルフルオロ(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール)、2,2,4−トリフルオロ−5−トリフルオロメトキシ−1,3−ジオキソール、ペルフルオロ(2−メチレン−4−メチル−1,3−ジオキソラン)等の脂肪族環構造を有する含フッ素モノマー類。
単量体(7):極性官能基を有し、フッ素原子を有していない単量体(以下、極性官能基含有単量体とも記す。)。極性官能基は接着性の向上に寄与する。
極性官能基としては、水酸基、カルボキシ基、エポキシ基、酸無水物残基が挙げられ、中でも、酸無水物残基が好ましい。
極性官能基含有単量体の具体例としては、水酸基とエポキシ基を有するビニルエーテル類、不飽和カルボン酸類(マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、ウンデシレン酸等)、不飽和多価カルボン酸無水物類(無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ハイミック酸等)が挙げられる。
他の単量体として、上記単量体(1)〜(7)の中でも、エチレンおよびテトラフルオロエチレンとの反応性が良く、高温下での耐クラック性の改善効果が大きい点で単量体(1)が好ましい。単量体(1)の具体例としては、CH=CF(CFF、CH=CF(CFH、CH=CH(CFF、CH=CH(CFH等が挙げられ、特にCH=CH(CFFが好ましい。単量体(1)における整数nは2〜8であり、3〜7が好ましく、4〜6がより好ましい。
本発明の共重合体は、他の単位として、少なくとも単量体(1)に由来する単位(1)を含むことが好ましい。
該共重合体中の他の単位の合計に対する単位(1)の割合は85モル%以上であることが好ましく、87モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましい。100モル%でもよい。
(各単位の割合)
本発明の共重合体において、E単位とTFE単位との合計に対して、E単位の割合は49〜40モル%であり、48〜43モル%が好ましく、47〜45モル%がより好ましい。TFE単位の割合は51〜60モル%であり、52〜57モル%が好ましく、53〜55モル%がより好ましい。
E単位の割合が49モル%以下であると、共重合体において、比較的熱分解しやすいE単位とE単位との連鎖の割合が低くなりやすいため、高温下でも長期間優れた強度を保持できる。
E単位が40モル%以上であると、成形品の良好な機械的特性が得られやすい。
本発明の共重合体における他の単位の含有割合は、共重合体の全単位に対して、2.6〜6.0モル%であり、2.8〜5.0モル%が好ましく、3.0〜5.0モル%がより好ましく、3.3〜4.5モル%が特に好ましい。
該他の単位の含有量が2.6モル%以上であると、高温での優れた強度が得られやすい。特に高温での弾性限界伸度の向上効果が充分に得られる。他の単位の導入は成形体の高温下における弾性の向上に寄与すると考えられる。
一方、該他の単位の含有量が6.0モル%以下であると、他の単位の導入による共重合体の融点の低下が小さく抑えられ、高温下における良好な機械的特性が得られやすい。
(融点)
本発明の共重合体の融点は230℃以上であり、234℃以上が好ましく、240℃以上が特に好ましい。該融点が230℃以上であると、良好な耐熱性が得られ、成形品が高温下で使用されるときにも良好な強度が得られる。該融点の上限は特に限定されないが、溶融成形性に優れる点で280℃以下が好ましく、250℃以下がより好ましい。
該融点は、E単位とTFE単位のモル比によって変化する。E単位とTFE単位との合計に対するTFE単位の割合が60モル%以下のETFE系共重合体において、E単位:TFE単位のモル比が50:50に近いほど融点は高くなり、これよりE単位の比率が大きくなっても、小さくなっても融点は低くなる傾向にある。
また、該融点は他の単位の含有割合によっても変化する。他の単位の含有割合が多いほど、融点は低くなる傾向にある。
例えば、共重合体の融点が230〜280℃の範囲、好ましくは234〜260℃の範囲、より好ましくは234〜250℃の範囲内となるように、各単位の割合を設計することが好ましい。
(MFR)
本発明の共重合体のメルトフローレート(MFR)は、1〜15g/10分であり、3〜13g/10分が好ましく、5〜10g/10分がより好ましい。共重合体のMFRが前記範囲の下限値以上であると、溶融成形性に優れ、前記範囲の上限値以下であると、高温での優れた強度が得られやすい。
共重合体のMFRは分子量によって調整できる。分子量が大きいほどMFRは小さい。
(共重合体の製造方法)
本発明の共重合体は、公知の重合法によってエチレン、TFEおよび他の単量体を重合させることによって製造される。重合法としては、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法等が挙げられ、懸濁重合法、溶液重合法が好ましく、溶液重合法がより好ましい。
溶液重合法としては、たとえば、重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤の存在下に、重合媒体中にてエチレン、テトラフルオロエチレンおよび他の単量体を重合させる方法が挙げられる。
重合媒体としては、ペルフルオロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ハイドロフルオロエーテル等が挙げられる。
重合開始剤としては、アゾ化合物、ペルオキシジカーボネート、ペルオキシエステル、非フッ素系ジアシルペルオキシド、含フッ素ジアシルペルオキシド、含フッ素ジアルキルペルオキシド、無機過酸化物等が挙げられる。
連鎖移動剤としては、連鎖移動定数が大きく、使用量が少なくてすむ点から、アルコール、ハイドロカーボン、ハイドロフルオロカーボン、ケトン、メルカプタン、エステル、エーテルが好ましく、連鎖移動定数がさらに大きく、共重合体の末端基の安定性が高い点から、アルコール、ハイドロカーボン、ハイドロフルオロカーボンがより好ましく、アルコール、ハイドロカーボンがさらに好ましい。アルコールとしては、水に溶解しやすく、製造後に共重合体と分離しやすい点から、メタノール、エタノールが好ましい。ハイドロカーボンとしては、連鎖移動定数がさらに大きく、共重合体の末端基の安定性が高く、沸点が室温よりも充分に高く、かつ100℃以下である点から、n−ペンタン、シクロヘキサンが好ましい。
重合温度は、0〜100℃が好ましく、20〜90℃がより好ましい。
重合圧力は、0.1〜10MPaが好ましく、0.5〜3MPaがより好ましい。
重合時間は、1〜30時間が好ましく、2〜20時間がより好ましい。
<組成物>
本発明の組成物は、本発明の共重合体を含む。
本発明の組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において、本発明の共重合体以外の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、他の樹脂、添加剤等が挙げられる。
他の樹脂としては、本発明の共重合体以外のTFE単位とE単位を含む共重合体、TFE単位とE単位を含む共重合体以外の溶融成形可能なフッ素樹脂等が挙げられる。
添加剤としては、熱安定剤、顔料、紫外線吸収剤、充填剤、架橋剤、架橋助剤、有機過酸化物等が挙げられる。
組成物(100質量%)のうち、本発明の共重合体の含有量は、50質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
(他の樹脂)
本発明の組成物としては、他の樹脂の少なくとも一部として、本発明の共重合体以外のTFE単位とE単位を含む共重合体(以下、「他のETFE系共重合体」と記す。)が好ましい。他のETFE系共重合体としては、前記他の単位を含む共重合体が好ましく、特に下記の共重合体(7)が好ましい。他のETFE系共重合体において、下記単位(7)を含めた他の単位の含有割合は、全単位に対して6.0モル%以下が好ましい。
共重合体(7):E単位とTFE単位と他の単位とからなる共重合体であって、他の単位の少なくとも一部が、上記単量体(7)に由来する単位(7)を含む共重合体(ただし、本発明の共重合体は除く。)。他の単位としては、単位(7)以外に前記単位(1)も含まれることが好ましい。
単量体(7)は極性官能基含有単量体であり、本発明の組成物が共重合体(7)を含む場合、共重合体(7)は組成物の接着性の向上に寄与する。
共重合体(7)の全単位に対する単位(7)の割合は0.01〜5モル%が好ましく、0.05〜3モル%がより好ましく、0.1〜1モル%がさらに好ましい。単位(7)の割合が前記の範囲内であると、充分な接着性向上効果が得られやすい。
本発明の組成物が他のETFE系共重合体を含む場合、本発明の共重合体100質量部に対しする他のETFE系共重合体の含有量は30質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましい。下限値は特に限定されないが、充分な添加効果が得られ易い点で1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。
本発明の組成物が他の樹脂を含む場合、本発明の組成物に含まれる他の樹脂の合計に対する他のETFE系共重合体の割合は50〜100質量%が好ましく、70〜100質量%がより好ましく、80〜100質量%がさらに好ましい。
(熱安定剤)
本発明の組成物は、熱安定剤を含むことが好ましい。
熱安定剤としては、酸化第一銅(酸化銅(I))、酸化第二銅(酸化銅(II))、ヨウ化第一銅、ヨウ化第二銅が好ましい。熱安定剤としては、湿度の高い空気中でも安定性に優れる点から、酸化第二銅がより好ましい。
熱安定剤の含有量は、本発明の共重合体の100質量部に対して、0.00015〜0.02質量部が好ましく、0.0002〜0.005質量部がより好ましく、0.0003〜0.002質量部が特に好ましい。熱安定剤の含有量が前記範囲内であれば、本発明の組成物を成形して得られる成形品が高温下で使用されたときにも、良好な強度が得られ、着色も抑制される。
(成形品)
本発明の共重合体および本発明の組成物は溶融成形性を有し、射出成形、押出成形、熱プレス等の公知の成形方法によって各種形状の成形品を製造できる。
本発明の共重合体および本発明の組成物を成形して得られる成形品は、特に高温下での強度に優れる。
例えば200℃での引張破断強度が3MPa以上であり、かつ200℃における弾性限界伸度が8.5%以上である成形品が得られる。試験方法は後述する。
上記の引張破断強度および弾性限界伸度を満たせば、例えば100〜200℃程度の高温下で振動や衝撃等の応力を断続的に受ける環境で使用されても割れが生じ難い。
高温での弾性限界伸度が大きい方が、高温下で成形体が振動等で応力を受けて変形する場合に、弾性変形から塑性変形へと移行するまでの伸度が大きいため、成形体が塑性変形しにくくなる。成形体が塑性変形して厚みが変わってしまうと、断続的な振動等の応力をうけて成形体が破断しやすくなる。よって、高温での弾性限界伸度が大きい方が、高温下で成形体に応力が加わる状況において耐久性に優れる。
本発明の成形品が、高温下で振動や衝撃等の応力を断続的に受ける環境で使用される場合、成形品は微小な伸縮を繰り返すことになる。この伸縮における伸度が弾性限界伸度を超えると、成形品は塑性変形してしまう。成形品が塑性変形して肉厚が変化すると、断続的に応力を受ける場合は成形品の強度が低下し、割れが生じやすくなる。つまり、弾性限界伸度が大きい方が、成形品が塑性変形し難く、割れが生じ難くなり、耐久性に優れるため好ましい。
また、通常の使用状況下では引張破断伸度まで成形体が変形することは無いため、引張破断伸度は弾性限界伸度ほど重要ではないものの、通常の使用条件を逸脱した状態における成形体の耐久性を考える上では、引張破断強度も重要である。
引張破断強度が大きい方が、成形品が破断に至るまでの許容応力が大きくなるので好ましい。
前記弾性限界伸度は8.5%以上が好ましく、9.0%以上がより好ましい。上限は特に限定されないが現実的には20%以下程度である。
前記引張破断強度は3MPa以上が好ましく、3.5MPa以上がより好ましく、4.5MPa以上が最も好ましい。上限は特に限定されないが現実的には10MPa以下程度である。
<用途>
本発明の共重合体または組成物は、常温で使用される各種成形品だけでなく、高温下で使用される成形品の材料として好適である。
例えば、チューブ、ホース、タンク、シール、ワイヤー、ケーブル、フィルム、シート、ボトル、繊維等の材料として好適である。
チューブまたはホース類としては、薬液チューブまたはホース、農薬用チューブまたはホース、飲料用チューブまたはホース、油圧チューブまたはホース、自動車燃料配管用チューブまたはホース、自動車のラジエーターホース、ターボホース、ブレーキホース、エアコンホース、燃料電池用ホース、電気部品用、果汁、ペースト状食品等の輸送用等の工業用ホース、ケミカルチューブ、空圧チューブまたはホース、ガソリン、軽油、アルコール等の燃料輸送用ホース、給湯用ホースが挙げられる。
タンク類としては、自動車のラジエータータンク、薬液タンク、薬液バッグ、薬液保存容器向けの多層ボトル、燃料タンク、半導体用薬液等の酸・アルカリ等の腐食性、侵食性の強い薬液の容器や研磨材のスラリー用の容器、ディーゼルエンジン排ガスに尿素水を噴霧してNOXを低減するシステムにおける尿素水用容器等が挙げられる。
シール類としては、LIBアルミラミネート用シール層、燃料ポンプのOリング等の各種自動車用シール、化学薬品用ポンプや流量計のシール等の化学関係のシール、油圧機器のシール等の各種機械関係シール等が挙げられる。
ワイヤー、ケーブル等の電線被覆材としては、ラッピング電線、自動車用電線、航空機用電線、ロボット用電線、モーターコイルの電線、発泡電線等に好適に使用できる。
フィルム、シート類としては、以下の用途で単層または少なくともその一部に用いた多層フィルム(または積層体とも呼ばれる)が挙げられる。電子基板用層間絶縁フィルム、建材や溶剤、溶液保管用製罐などに用いられる鋼板ラミネート用フィルム、軟質防湿包装としてアルミニウムなどの金属箔を積層したリチウムイオン電池などの電池包装、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体などと積層した医療または化学薬液軟質包装材、輸液バック及び血液バック用積層フィルム、農業用ハウスや膜構造物等の工業用フィルム、離型フィルム、具体的にはキャストフィルム製造用の単層または多層離型フィルム、配線基板やICチップ製造用離型フィルム、ポリエチレンテレフタレート等との積層体からなる離型フィルム、発光ダイオード封止材料のモールド成形に用いられる離型フィルム等が挙げられる。食品包装用またはラッピングフィルム、ダイヤフラムポンプのダイヤフラムや各種パッキン等の高度の耐薬品性が要求される摺動部材、ベルトコンベア、電線の絶縁被覆用フィルム、ステンレス鋼シートとの積層体からなる飲料用缶材料、調理器具表面保護板、内外装用の化粧板保護フィルム、加湿器の蒸気出口部品被覆フィルム、ポリカーボネート等との積層板からなる外装材及び屋根材、ウレタン樹脂またはガラスクロス等との積層体からなるベルト、アラミド織布等との積層体からなる気球材料、ポリアミド、エチレン酢酸ビニル樹脂、ゴム等との積層体からなる膜構造物用フィルム、アルミニウムシートとの積層体からなる太陽電池用表面材料、アルミ箔等との積層体からなるヒートシール包装材料、ホワイトボード用多層フィルム、高速道路防音壁用保護フィルム、シャワー遮蔽カーテン用積層フィルム、壁紙用積層フィルム、耐熱パウチ用フィルム、合わせガラス中間膜、農業ハウス用フィルム、接着用フィルム、ゴム栓用耐薬品性被覆フィルム、太陽電池用保護フィルム、モーター絶縁用フィルム、含フッ素重合体フィルムを積層してなるオフィースオートメーション(OA)用ロールやOA用ベルト、含フッ素重合体とポリイミドとの積層体に更に銅箔など金属箔と積層体を用いたプリント配線板、あるいは含フッ素重合体と繊維基材との複合積層体も金属箔と積層体を用いたプリント配線板、高周波特性が必要なレーダー、ネットワークのルーター、バックプレーン、無線インフラ等の工業分野で用いられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
例1〜、8は実施例であり、例4は参考例であり、例5、6、7は比較例である。
<測定方法>
(MFR)
メルトインデクサー(テクノセブン社製)を用い、ASTM D3159に準拠し、温度:297℃、荷重:49Nの条件下で直径:2mm、長さ:8mmのオリフィスから10分間に流出する共重合体の質量(g)を測定し、MFR(g/10分)とした。
(融点)
走査型示差熱分析器(SII社製、DSC7020)を用い、空気雰囲気下にて、共重合体の5mgを300℃まで10℃/分で加熱して5分間保持した後、150℃まで10℃/分で冷却して5分間保持し、再び300℃まで10℃/分で加熱した際の融解による吸熱ピークにおける温度を融点(℃)とした。
(各単位の割合)
全フッ素量測定の結果および溶融F−NMR測定の結果から算出した。
(弾性限界伸度)
厚さ1mmのプレスフィルムを、ASTM D 638 TYPE Vに定める形状(ダンベル片)に打ち抜いた試験片を使用し、JIS K 7161に準拠する方法により、試験速度200mm/minで引張試験を行った際に得られる応力−ひずみ曲線において、弾性限界点におけるつかみ具間距離の伸度を弾性限界伸度とした。
該応力−ひずみ曲線は、材料への荷重が増加すると、それに対応してひずみ(伸び)が増加するがはじめのうちは応力とひずみは一定の比例関係を保ち、応力−ひずみ曲線は弾性限界点まで直線状となるから、これにより弾性限界点を決定する。
(引張破断強度)
弾性限界伸度を求める方法と同様の条件で引張試験を行った際に得られる応力−ひずみ曲線において、試験片破壊時の応力を引張破断強度とした。
(例1)
内容積1.2Lのジャケット付きステンレス製重合槽内に、真空引きにより、CH=CH(CFF(以下、PFBEとも記す。)の19.4g、メタノールの5.41g、CF(CFHの1332.6gを仕込み、重合槽内を撹拌しながら66℃に加熱した。重合槽に、TFEの163.6g、エチレンの9.4gを仕込み、これにtert−ブチルペルオキシピバレートの4質量%を含むCF(CFH溶液の6.7mLを加えて重合を開始した。重合反応中、内圧(ゲージ圧)が1.54MPaGを保持するようにTFEとエチレンの比(以下、TFE/Eとも記す)=54/46(モル比)の混合ガスを連続的に供給すると同時に、該混合ガスに対して4モル%に相当するPFBEを連続的に供給した。該混合ガスを110g仕込んだ時点でガスの供給を停止し、重合槽を冷却し、残モノマーガスをパージして共重合体のスラリーを得た。
得られたスラリーをフラスコに移し、スラリーと同体積の水を加え、加熱しながら溶媒を除去し、共重合体を得た。
得られた共重合体について、表1に示す項目を上記の方法で測定した。結果を表1に示す(以下、同様。)。
(例2)
内容積1.2Lのジャケット付きステンレス製重合槽内に、真空引きにより、PFBEの19.4g、メタノールの4.47g、CF(CFHの1334.6gを仕込み、重合槽内を撹拌しながら66℃に加熱した。重合槽に、TFEの163.6g、エチレンの9.4gを仕込み、これにtert−ブチルペルオキシピバレートの4質量%を含むCF(CFH溶液の6.7mLを加えて重合を開始した。重合反応中、内圧(ゲージ圧)が1.52MPaGを保持するようにTFE/E=54/46(モル比)の混合ガスを連続的に供給すると同時に、該混合ガスに対して4モル%に相当するPFBEを連続的に供給した。該混合ガスを110g仕込んだ時点でガスの供給を停止し、重合槽を冷却し、残モノマーガスをパージして共重合体のスラリーを得た。
得られたスラリーをフラスコに移し、スラリーと同体積の水を加え、加熱しながら溶媒を除去し、共重合体を得た。
(例3)
内容積:21.3Lのジャケット付きステンレス製重合槽を真空引きした。重合槽に、PFBEの366g、メタノールの60.8g、CF(CFHの20922gを仕込み、重合槽内を撹拌しながら66℃に加熱した。重合槽に、TFEの2467g、エチレンの142gを仕込み、これにtert−ブチルペルオキシピバレートの9.3質量%を含むCF(CFH溶液の60mLを加えて重合を開始した。重合中、内圧が重合開始時の圧力1.54MPaGを保持するようにTFE/E=54/46(モル比)の混合ガスを連続的に追加供給すると同時に、PFBEを連続的に追加供給した。追加供給されるエチレンとTFEとの合計に対する追加供給されるPFBEの割合は5モル%とした。TFE/E=54/46(モル比)の混合ガスを1670g仕込んだ時点でガスの供給を停止し、重合槽を冷却し、未反応の混合ガスをパージして共重合体のスラリーを得た。
得られたスラリーをフラスコに移し、スラリーと同体積の水を加え、加熱しながら溶媒を除去し後処理を行うことで、共重合体を得た。
(例4)
内容積1.2Lのジャケット付きステンレス製重合槽内に、真空引きにより、PFBEの14.6g、メタノールの6.76g、CF(CFHの1329.7gを仕込み、重合槽内を撹拌しながら66℃に加熱した。重合槽に、TFEの163.6g、エチレンの9.4gを仕込み、これにtert−ブチルペルオキシピバレートの2質量%を含むCF(CFH溶液の8.7mLを加えて重合を開始した。重合反応中、内圧(ゲージ圧)が1.56MPaGを保持するようにTFE/E=54/46(モル比)の混合ガスを連続的に供給すると同時に、該混合ガスに対して3モル%に相当するPFBEを連続的に供給した。該混合ガスを110g仕込んだ時点でガスの供給を停止し、重合槽を冷却し、残モノマーガスをパージして共重合体のスラリーを得た。
得られたスラリーをフラスコに移し、スラリーと同体積の水を加え、加熱しながら溶媒を除去し、共重合体を得た。
(例5)
内容積1.2Lのジャケット付きステンレス製重合槽内に、真空引きにより、PFBEの6.7g、メタノールの12.78g、CF(CFHの1216.1gを仕込み、重合槽内を撹拌しながら66℃に加熱した。重合槽に、TFEの146.3g、エチレンの8.7gを仕込み、これにtert−ブチルペルオキシピバレートの1質量%を含むCF(CFH溶液の9.6mLを加えて重合を開始した。重合反応中、内圧(ゲージ圧)が1.50MPaGを保持するようにTFE/E=54/46(モル比)の混合ガスを連続的に供給すると同時に、該混合ガスに対して1.4モル%に相当するPFBEを連続的に供給した。該混合ガスを100g仕込んだ時点でガスの供給を停止し、重合槽を冷却し、残モノマーガスをパージして共重合体のスラリーを得た。
得られたスラリーをフラスコに移し、スラリーと同体積の水を加え、加熱しながら溶媒を除去し、共重合体を得た。
(例6)
内容積1.2Lのジャケット付きステンレス製重合槽内に、真空引きにより、PFBEの7.3g、メタノールの6.8g、CF(CFHの1346.5gを仕込み、重合槽内を撹拌しながら66℃に加熱した。重合槽に、TFEの182.3g、エチレンの4.7gを仕込み、これにtert−ブチルペルオキシピバレートの1質量%を含むCF(CFH溶液の7.7mLを加えて重合を開始した。重合反応中、内圧(ゲージ圧)が1.46MPaGを保持するようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスを連続的に供給すると同時に、該混合ガスに対して1.5モル%に相当するPFBEを連続的に供給した。該混合ガスを100g仕込んだ時点でガスの供給を停止し、重合槽を冷却し、残モノマーガスをパージして共重合体のスラリーを得た。
得られたスラリーをフラスコに移し、スラリーと同体積の水を加え、加熱しながら溶媒を除去し、共重合体を得た。
(例7)
内容積1.3Lのジャケット付きステンレス製重合槽内に、真空引きにより、PFBEの22.7g、1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパン(AK225cb 旭硝子社製)の22.7g、CF(CFHの1156.5gを仕込み、重合槽内を撹拌しながら66℃に加熱した。重合槽に、TFEの187.6g、Eの6.5gを仕込み、これにtert−ブチルペルオキシピバレートの2.5質量%を含むCF(CFH溶液の10.6mLを加えて重合を開始した。重合反応中、内圧(ゲージ圧)が1.5MPaGを保持するようにTFE/E=60/40(モル比)の混合ガスを連続的に供給すると同時に、該混合ガスに対して4.0モル%に相当するPFBEを連続的に供給した。該混合ガスを100g仕込んだ時点でガスの供給を停止し、重合槽を冷却し、残モノマーガスをパージして共重合体のスラリーを得た。
得られたスラリーをフラスコに移し、スラリーと同体積の水を加え、加熱しながら溶媒を除去し、共重合体を得た。
(例8)
内容積が430リットルの撹拌機付き重合槽を脱気し、CFCHO(CFHの417.9kg、メタノールの1.7kg、PFBEの4.41kgを仕込み、重合槽内を66℃に昇温し、TFEとエチレンの混合ガス(TFE/E=83/17(モル比))で、1.5MPa/Gまで昇圧した。重合開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレートの2%CFCHO(CFH溶液の1789gを仕込み、重合を開始させた。重合中、圧力が一定になるようにTFEとエチレンのモノマー混合ガス(TFE/E=54/46(モル比))を連続的に仕込んだ。また、重合中に仕込むTFEとエチレンの合計モル数に対して2.8モル%に相当する量のPFBEを連続的に仕込んだ。重合開始259分後、モノマー混合ガスの22kgを仕込んだ時点で、重合槽内温を室温まで降温するとともに、常圧までパージした。
得られたスラリー状の共重合体(8−1)を、水の340kgを仕込んだ860Lの造粒槽に投入し、撹拌下に105℃まで昇温して溶媒を留出除去しながら造粒した。得られた造粒物を150℃で15時間乾燥することにより、24.3kgの共重合体(8−1)の乾燥造粒物が得られた。
内容積が430リットルの撹拌機付き重合槽を脱気し、CFCHO(CFHの370.3kg、メタノールの1.73kg、CH=CH(CFF(以下、PFEEとも記載する)の1.73kgを仕込み、重合槽内を66℃に昇温し、TFEとエチレンの混合ガス(TFE/E=89/11(モル比))で、1.5MPa/Gまで昇圧した。重合開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレートの4%CFCHO(CFH溶液の1629gを仕込み、重合を開始させた。重合中、圧力が一定になるようにTFEとエチレンのモノマー混合ガス(TFE/E=59/41(モル比))を連続的に仕込んだ。また、重合中に仕込むTFEとエチレンの合計モル数に対して2.3モル%に相当する量のPFEEと0.6モル%に相当する量のイタコン酸無水物(以下、IAHとも記載する)を連続的に仕込んだ。重合開始278分後、モノマー混合ガスの33kgを仕込んだ時点で、重合槽内温を室温まで降温するとともに、常圧までパージした。
得られたスラリー状の共重合体(8−2)を、水の340kgを仕込んだ860Lの造粒槽に投入し、撹拌下に105℃まで昇温して溶媒を留出除去しながら造粒した。得られた造粒物を150℃で15時間乾燥することにより、34.8kgの共重合体(8−2)の乾燥造粒物が得られた。
共重合体(8−2)についての、溶融NMR分析、フッ素含有量分析および赤外吸収スペクトル分析の結果から、当該共重合体(8−2)は、TFE単位/E単位/PFEEに単位/IAHに単位の比が、55.2/42.0/2.2/0.6(モル比)であった。なお、共重合体(8−2)は前記他の共重合体であり、前記共重合体(7)に該当する。
造粒物(8−1)の80質量部と造粒物(8−2)の20質量部とをドライブレンドした後、二軸押出機を用いて滞留時間2分で溶融混練し、共重合体のペレットを作製した。
Figure 0006753415
Figure 0006753415
表1および表2の結果に示されるように、本発明の要件を満たす例1〜4および例8の共重合体は、200℃における弾性限界伸度が高い値を示すとともに、引張破断強度も十分な値を示し、高温下での強度に優れている。
これに対して、例5、6の共重合体は200℃における弾性限界伸度が劣っていた。また、例7の共重合体は、融点が低く、高温下での強度が劣っていた。
なお、2015年11月13日に出願された日本特許出願2015−223047号の明細書、特許請求の範囲および要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (12)

  1. エチレンに由来する単位と、テトラフルオロエチレンに由来する単位と、エチレンおよびテトラフルオロエチレン以外の単量体である他の単量体に由来する単位とからなる共重合体であり、
    前記エチレンに由来する単位と前記テトラフルオロエチレンに由来する単位との合計に対する前記エチレンに由来する単位の割合が、49〜40モル%であり、前記テトラフルオロエチレンに由来する単位の割合が、51〜60モル%であり、
    前記共重合体の全単位に対する前記他の単量体に由来する単位の割合が、2.8〜6.0モル%であり、
    融点が230℃以上であり、かつ
    ASTM D3159に準拠し、温度:297℃、荷重:49Nの条件下で測定されたメルトフローレートが、1〜13g/10分である、共重合体。
  2. 前記他の単量体に由来する単位が、CH=CX(CFY(ただし、XおよびYはそれぞれ独立に水素原子またはフッ素原子であり、nは2〜8の整数である。)で表される化合物に由来する単位を含む、請求項1に記載の共重合体。
  3. 前記CH=CX(CFYにおいて、nが3〜7である、請求項2に記載の共重合体。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の共重合体と、熱安定剤とを含む組成物。
  5. 前記組成物が、さらに、エチレンに由来する単位と、テトラフルオロエチレンに由来する単位と、エチレンおよびテトラフルオロエチレン以外の単量体である他の単量体に由来する単位とからなる共重合体であって、かつ請求項1に記載の共重合体以外の共重合体を含む、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記請求項1に記載の共重合体以外の共重合体が、極性官能基を有し、フッ素原子を有していない単量体に由来する単位を含む共重合体である、請求項5に記載の組成物。
  7. 前記請求項1に記載の共重合体100質量部に対する前記請求項1に記載の共重合体以外の共重合体の含有量が、30質量部以下である、請求項5または6に記載の組成物。
  8. 200℃における弾性限界伸度が8.5%以上であり、請求項1〜3のいずれか一項に記載の共重合体または請求項4〜7のいずれか一項に記載の組成物を成形してなる成形品。
  9. 前記弾性限界伸度が20%以下である、請求項8に記載の成形品。
  10. 200℃における引張破断強度が3MPa以上であり、請求項1〜3のいずれか一項に記載の共重合体または請求項4〜7のいずれか一項に記載の組成物を成形してなる成形品。
  11. 前記引張破断強度が10MPa以下である、請求項10に記載の成形品。
  12. 200℃における弾性限界伸度が8.5%以上かつ200℃における引張破断強度が3MPa以上であり、請求項1〜3のいずれか一項に記載の共重合体または請求項4〜7のいずれか一項に記載の組成物を成形してなる成形品。
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