JP6455840B2 - スクイズピン動作判定装置及びスクイズピン動作判定方法 - Google Patents

スクイズピン動作判定装置及びスクイズピン動作判定方法 Download PDF

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Description

本発明はスクイズピン動作判定装置及びスクイズピン動作判定方法に関する。
特許文献1に従来のアルミダイカスト製品の製造装置が開示されている。この製造装置は、金型のキャビティ内に充填された溶湯をスクイズピンによって局所的に加圧する加圧動作を行って加圧鋳造品を製造する。すなわち、キャビティ内に充填された溶湯は、凝固する過程で収縮することにより巣等の鋳造欠陥が生じ易い。スクイズピンは、そのような部位を局所的に加圧し、鋳造欠陥の発生を抑制する。この際、スクイズピンは、予め算定されている溶湯の凝固界面移動速度によって得られる凝固界面の移動に追随し、凝固完了時点まで押込み続けられるように制御される。
特開2008−55473号公報
ところで、上記従来のアルミダイカスト製品の製造装置では、加圧鋳造品の量産時に安定的な品質を得るために、スクイズピンが初期位置からキャビティ内に最も進入するフルストローク深さ又はその近傍に到達した場合の加圧鋳造品を全て不良品と判定すると、収率の向上が難しいという問題がある。
なお、特許文献1には、上記従来のアルミダイカスト製品の製造装置によって製造される加圧鋳造品の良品判定については明記されていない。特許文献1の0010段落及び0031段落等には、加圧動作においてスクイズピンがフルストローク深さに到達する条件では、量産時に安定的な品質を得ることが難しく、避けたほうが望ましいことが開示されている。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、加圧鋳造品の収率を向上させることができるスクイズピン動作判定装置及びスクイズピン動作判定方法を提供することを解決すべき課題としている。
本発明のスクイズピン動作判定装置は、金型のキャビティ内に充填された溶湯をスクイズピンによって局所的に加圧する加圧動作を行って加圧鋳造品を製造するダイカストマシンに用いられ、前記スクイズピンの動作を判定するスクイズピン動作判定装置であって、
前記スクイズピンが初期位置から前記キャビティ内に最も進入するフルストローク深さ以下である第1深さと、前記第1深さよりも小さい第2深さと、前記スクイズピンが前記第1深さに到達し、又は前記第1深さを通過する場合における基準時間とを設定する設定手段と、
前記加圧動作において、前記スクイズピンが前記初期位置から変位して前記溶湯の凝固によって停止する到達深さを測定する到達深さ測定手段と、
前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さ未満かつ前記第2深さ以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さ以下かつ前記第2深さ以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断する第1判断手段と、
前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さと等しければ、前記スクイズピンが前記初期位置から前記第1深さに到達するまでの所要時間を測定するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さよりも大きければ、前記所要時間を測定する所要時間測定手段と、
前記所要時間が前記基準時間以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断する第2判断手段とを備え
前記基準時間は、前記キャビティ内に前記溶湯がない状態において前記スクイズピンが前記初期位置から前記フルストローク深さに到達する空打ち時間よりも長く設定されていることを特徴とする。
本発明のスクイズピン動作判定装置では、所要時間測定手段は、第1深さがフルストローク深さと等しく設定されている場合において到達深さが第1深さと等しければ、スクイズピンが初期位置から第1深さに到達するまでの所要時間を測定するとともに、第1深さがフルストローク深さよりも小さく設定されている場合において到達深さが第1深さよりも大きければ、所要時間を測定する。そして、第2判断手段は、所要時間が基準時間以上であれば、加圧鋳造品を良品であると判断する。
つまり、第2判断手段は、溶湯の凝固の進行に合わせてスクイズピンがフルストローク深さ又はその近傍に到達することによってスクイズピンの局所的な加圧が凝固する間際の溶湯全体に確実に伝播していると推測できる条件に基づいて、スクイズピンがフルストローク深さ又はその近傍に到達した場合の加圧鋳造品の中から良品を選別することができる。
したがって、本発明のスクイズピン動作判定装置では、加圧鋳造品の収率を向上させることができる。
本発明のスクイズピン動作判定装置において、ダイカストマシンは、加圧動作においてスクイズピンが初期位置から変位し始めるまでの待ち時間を制御するタイミングタイマを備えていることが望ましい。そして、スクイズピン動作判定装置は、第1深さがフルストローク深さと等しく設定されている場合において到達深さが第1深さと等しく、かつ所要時間が基準時間よりも短ければ、待ち時間を長くするための遅延信号をタイミングタイマに対して送信するとともに、第1深さがフルストローク深さよりも小さく設定されている場合において、到達深さが第1深さよりも大きく、かつ所要時間が基準時間よりも短ければ、遅延信号をタイミングタイマに対して送信する一方、到達深さが第2深さよりも小さければ、待ち時間を短くするための短縮信号をタイミングタイマに対して送信する調整手段をさらに備えていることが望ましい。この場合、調整手段により、スクイズピンの実際の動作状況に応じて、加圧動作を開始するタイミングを好適に調整できるので、加圧鋳造品の収率を一層向上させることができる。
基準時間は、キャビティ内に溶湯がない状態においてスクイズピンが初期位置からフルストローク深さに到達する空打ち時間よりも長く設定されている。この場合、基準時間を好適に設定でき、良品判定をより正確に行うことができる。
第1深さは、フルストローク深さの90%以上となるように設定されていることが望ましい。この場合、第1深さが鋳造欠陥の発生を効果的に抑制可能な加圧動作の条件に近くなることにより、加圧鋳造品の収率を一層向上させることができる。
本発明のスクイズピン動作判定装置は、加圧動作においてスクイズピンが初期位置から到達深さまで変位する際の時系列データをグラフ表示するととともに、基準時間と所要時間とを時系列データに重ねてグラフ表示する表示部をさらに備えていることが望ましい。この場合、ダイカストマシンの操作者が良品判定の状況を容易に認識できる。また、最新の時系列データを過去の時系列データに重ねて表示することにより、操作者が良品判定の傾向も容易に認識できる。
本発明のスクイズピン動作判定方法は、金型のキャビティ内に充填された溶湯をスクイズピンによって局所的に加圧する加圧動作を行って加圧鋳造品を製造するダイカスト工程において実施され、前記スクイズピンの動作を判定するスクイズピン動作判定方法であって、
前記スクイズピンが初期位置から前記キャビティ内に最も進入するフルストローク深さ以下である第1深さと、前記第1深さよりも小さい第2深さと、前記スクイズピンが前記第1深さに到達し、又は前記第1深さを通過する場合における基準時間とを設定する設定ステップと、
前記加圧動作において、前記スクイズピンが前記初期位置から変位して前記溶湯の凝固によって停止する到達深さを測定する到達深さ測定ステップと、
前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さ未満かつ前記第2深さ以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さ以下かつ前記第2深さ以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断する第1判断ステップと、
前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さと等しければ、前記スクイズピンが前記初期位置から前記第1深さに到達するまでの所要時間を測定するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さよりも大きければ、前記所要時間を測定する所要時間測定ステップと、
前記所要時間が前記基準時間以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断する第2判断ステップとを備え
前記基準時間は、前記キャビティ内に前記溶湯がない状態において前記スクイズピンが前記初期位置から前記フルストローク深さに到達する空打ち時間よりも長く設定されていることを特徴とする。
本発明のスクイズピン動作判定方法では、所要時間測定ステップが実行されると、第1深さがフルストローク深さと等しく設定されている場合において到達深さが第1深さと等しければ、スクイズピンが初期位置から第1深さに到達するまでの所要時間を測定するとともに、第1深さがフルストローク深さよりも小さく設定されている場合において到達深さが第1深さよりも大きければ、所要時間を測定する。そして、第2判断ステップが実行されると、所要時間が基準時間以上であれば、加圧鋳造品を良品であると判断する。
つまり、第2判断ステップによれば、溶湯の凝固の進行に合わせてスクイズピンがフルストローク深さ又はその近傍に到達することによってスクイズピンの局所的な加圧が凝固する間際の溶湯全体に確実に伝播していると推測できる条件に基づいて、スクイズピンがフルストローク深さ又はその近傍に到達した場合の加圧鋳造品の中から良品を選別することができる。
したがって、本発明のスクイズピン動作判定方法では、加圧鋳造品の収率を向上させることができる。
本発明のスクイズピン動作判定装置及びスクイズピン動作判定方法では、加圧鋳造品の収率を向上させることができる。
図1は、実施例のスクイズピン動作判定装置が用いられるダイカストマシンの模式断面図である。 図2は、実施例のスクイズピン動作判定装置の模式構成図である。 図3は、射出プランジャによってキャビティ内に溶湯が充填された状態を示すダイカストマシンの部分模式断面図である。 図4は、スクイズピンによる加圧動作が行われた状態を示すダイカストマシンの部分模式断面図である。 図5は、金型が開かれた状態を示すダイカストマシンの部分模式断面図である。 図6は、加圧鋳造品が脱型された状態を示すダイカストマシンの部分模式断面図である。 図7は、スクイズピン動作判定装置が行う良品/不良品判定のフローチャートである。 図8は、スクイズピン動作判定装置が行う良品/不良品判定のフローチャートである。 図9は、スクイズピンの変位の時系列データと、良品/不良品判定との関係を説明するグラフである。 図10は、スクイズピンの変位の時系列データと、良品/不良品判定との関係を説明するグラフである。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。
(実施例)
図1及び図2に示すように、実施例のスクイズピン動作判定装置1は、加圧鋳造品を製造するダイカストマシン10に用いられる。スクイズピン動作判定装置1は、本発明の「スクイズピン動作判定装置」の具体的態様の一例である。また、ダイカストマシン10による加圧鋳造品の製造工程において、スクイズピン動作判定装置1によって実施されるスクイズピン4の加圧動作を判定する方法は、本発明の「スクイズピン動作判定方法」の具体的態様の一例である。ダイカストマシン10によって製造される加圧鋳造品は、本実施例では、圧縮機を構成するハウジングやロータ等のアルミダイカスト製品である。なお、本発明は、圧縮機以外の機械を構成する加圧鋳造品や、アルミニウム以外の金属を素材とする加圧鋳造品にも適用可能である。
図1に示すように、ダイカストマシン10は、金型11、油圧シリンダ5、スクイズピン4、流量センサ6及びダイカストマシン制御部10Cを備えている。
図1及び図3〜図6に示すように、金型11は、固定金型12と可動金型13とからなる。固定金型12と可動金型13とは、図示しない型締装置に保持されている。可動金型13は、図示しない型締装置が作動することにより、固定金型12に対して当接及び離間する。図1、図3及び図4に示すように、図示しない型締装置によって固定金型12と可動金型13とが型締された状態では、固定金型12と可動金型13との間にキャビティ11Aが形成される。
図1及び図3〜図6に示すように、固定金型12には、プランジャスリーブ15及び射出プランジャ16が設けられている。プランジャスリーブ15は、円筒状をなして固定金型12に接続されている。プランジャスリーブ15の内部空間は、キャビティ11Aに連通している。射出プランジャ16は、プランジャスリーブ15内に進退可能に収容されている。
可動金型13には、押し出しピン13Aが進退可能に設けられている。図6に示すように、押し出しピン13Aは、キャビティ11A内に突出可能となっている。
図1及び図3〜図6に示すように、油圧シリンダ5は、固定金型12に設けられている。油圧シリンダ5は、シリンダ室5Aとピストン5Bとを有している。シリンダ室5Aにおけるキャビティ11Aとは反対側には、油圧配管5Cの一端が接続されている。シリンダ室5Aにおけるキャビティ11A側には、油圧配管5Dの一端が接続されている。図1に示すように、油圧配管5Cの他端と油圧配管5Dの他端とは、油圧制御回路10Dに接続されている。油圧制御回路10Dは、図示しない流路切替弁、油圧ポンプ及び作動油タンク等によって構成されている。ピストン5Bは、シリンダ室5A内に進退可能に収容されている。ピストン5Bにおけるキャビティ11A側の前面と、ピストン5Bにおけるキャビティ11Aとは反対側の背面とによって、シリンダ室5Aが2つに分割されている。
スクイズピン4は、ピストン5Bに一体に形成された略円柱軸体である。スクイズピン4は、ピストン5Bの前面からキャビティ11Aに向かって突出している。
図4に示すように、ピストン5Bの背面とシリンダ室5Aとによって区画される空間に油圧配管5Cを経由して作動油が供給される一方で、ピストン5Bの前面とシリンダ室5Aとによって区画される空間から油圧配管5Dを経由して作動油が排出されることにより、スクイズピン4がキャビティ11A内に突出する。
図6に示すように、ピストン5Bの前面とシリンダ室5Aとによって区画される空間に油圧配管5Dを経由して作動油が供給される一方で、ピストン5Bの背面とシリンダ室5Aとによって区画される空間から油圧配管5Cを経由して作動油が排出されることにより、スクイズピン4が後退する。
図1、図3及び図6は、スクイズピン4が最も後退した状態を示している。図1、図3及び図6に示すスクイズピン4の位置を初期位置とする。
図4及び図5は、スクイズピン4が初期位置からキャビティ11A内に最も進入した状態を示している。図4及び図5に示すスクイズピン4の位置をフルストローク位置とする。ここで、スクイズピン4が初期位置からキャビティ11A内に最も進入する深さを「フルストローク深さLf」とする。本実施例では、フルストローク深さLfは、15.0mmである。フルストローク深さLf=15.0mmは本発明の一形態であって、この数値に限定するものではなく、例えば、フルストローク深さLf=20.mmもあり得る。
図1に示すように、流量センサ6は、油圧配管5Dの途中に設けられている。流量センサ6は、油圧配管5D内を流通する作動油の流量に応じたパルス信号を出力する。パルス信号のパルス間隔は、作動油の流量に応じて長くなったり短くなったりする。流量センサ6のパルス信号は、スクイズピン動作判定装置1に送信される。
ダイカストマシン制御部10Cは、スクイズピン4が初期位置にあるか否か、また、スクイズピン4がフルストローク位置にあるか否かを図示しない位置検出センサによって検出する。なお、ダイカストマシン制御部10Cは、流量センサ6のパルス出力と、油圧制御回路10Dの流路切替弁の位置とに基づいて、スクイズピン4が初期位置にあるか否か、また、スクイズピン4がフルストローク位置にあるか否かを間接的に検出することもできる。
図1及び図3〜図6に示すように、ダイカストマシン制御部10Cは、図示しない型締装置、射出プランジャ16、油圧制御回路10D及び押し出しピン13A等を制御して、加圧鋳造品A2の製造を行う。
具体的には、図1に示すように、ダイカストマシン制御部10Cは、図示しない型締装置によって、固定金型12と可動金型13とを所定の型締力で型締する状態で、ラドル15Aによって、プランジャスリーブ15内に溶湯A1を供給する。
次に、図3に示すように、ダイカストマシン制御部10Cは、射出プランジャ16をプランジャスリーブ15内でキャビティ11Aに向かって前進させることにより、キャビティ11A内に溶湯A1を射出する。図3は、射出プランジャ16が溶湯A1の射出を完了し、キャビティ11A内に溶湯A1が充填された状態を示している。図3に示す射出プランジャ16の位置を射出完了位置とする。
次に、図4に示すように、ダイカストマシン制御部10Cは、油圧制御回路10Dによって油圧シリンダ5を作動させ、キャビティ11A内に充填された溶湯A1をスクイズピン4によって局所的に加圧する加圧動作を行う。
ここで、図2に示すように、ダイカストマシン制御部10Cは、タイミングタイマ10Tを有している。タイミングタイマ10Tは、加圧動作においてスクイズピン4が初期位置から変位し始めるまでの待ち時間Twを制御する。待ち時間Twは、後述するように、スクイズピン動作判定装置1から送信される短縮信号又は遅延信号によって適宜調整される。
ダイカストマシン制御部10Cは、図示しない位置検出センサにより、射出プランジャ16が図3に示す射出完了位置に到達したことを検知すると、タイミングタイマ10Tの計時を開始する。そして、ダイカストマシン制御部10Cは、タイミングタイマ10Tが待ち時間Twに達すると、スクイズピン4を図3に示す初期位置から変位させ、キャビティ11A内に進入させる。この際、図2に示すように、ダイカストマシン制御部10Cからスクイズスタート信号がスクイズピン動作判定装置1に送信される。図4に示すように、キャビティ11A内に進入するスクイズピン4は、凝固する過程で収縮する溶湯Aを局所的に加圧し、巣等の鋳造欠陥の発生を抑制する。そして、スクイズピン4は、溶湯A1の凝固によって停止する。ここで、スクイズピン4が初期位置から変位して溶湯A1の凝固によって停止する深さを「到達深さLa」とする。
スクイズピン4が実際にどのように動作したかを示すデータ、すなわち、スクイズピン4の変位の時系列データは、後述するように、スクイズピン動作判定装置1によって監視される。図9及び図10に示す曲線P1〜P8は、スクイズピン4の変位の時系列データの一例である。時系列データP1〜P8を比較して判るように、スクイズピン4の変位の時系列データは、金型11及び溶湯A1の温度のばらつきや、タイミングタイマ10Tの待ち時間Twの長短等の各種製造条件のばらつきにより変化する。
次に、図5に示すように、ダイカストマシン制御部10Cは、図示しない型締装置によって、可動金型13を固定金型12から離間させる。
次に、図6に示すように、ダイカストマシン制御部10Cは、押し出しピン13Aをキャビティ11A内に突出させて、加圧鋳造品A2をキャビティ11Aから脱型させる。また、ダイカストマシン制御部10Cは、油圧制御回路10Dによって油圧シリンダ5を作動させ、スクイズピン4を初期位置に復帰させる。
図1に示すように、金型11の近傍には、製品取り出し機20が設置されている。製品取り出し機20は、ダイカストマシン10に連動して動作する。図6に示すように、ダイカストマシン10において、可動金型13が固定金型12から離間し、押し出しピン13Aによってキャビティ11Aから加圧鋳造品A2が脱型されると、製品取り出し機20は、その加圧鋳造品A2を取り出す。そして、製品取り出し機20は、以下に説明するスクイズピン動作判定装置1の良品/不良品判定の結果に基づいて、取り出した加圧鋳造品A2を良品置き場、又は不良品置き場に選別して移送する。
図1及び図2に示すように、スクイズピン動作判定装置1は、ダイカストマシン制御部10Cとは別体の装置であって、ダイカストマシン制御部10Cとの間で各種信号を送受信可能に構成されている。なお、スクイズピン動作判定装置1をダイカストマシン制御部10の一部として構成することも可能である。
図2及び図7〜図10に示すように、スクイズピン動作判定装置1は、スクイズピン4の加圧動作を判定することによって加圧鋳造品A2の良品/不良品判定を行い、製品取り出し機20に良品と不良品とを選別させる。また、スクイズピン動作判定装置1は、ダイカストマシン制御部10Cのタイミングタイマ10Tの待ち時間Twを調整する。
スクイズピン動作判定装置1は、CPU等の演算処理装置や、ROM、RAM、HDD等の記憶装置を備えてなり、それらが連携動作することによって、図2に示すように、第1処理部51、第2処理部52、第3処理部53及び第4処理部54のような複数の処理を行うことが可能となっている。
また、スクイズピン動作判定装置1は、表示部9を備えている。表示部9は、LCD等の表示画面を有するユーザインタフェースである。表示部9には、第1〜4処理部51〜54によって処理されたり、記憶されたりするデータ等が適宜表示される。また、表示部9には、スクイズピン4の変位の時系列データ、具体的には、図9及び図10に示す時系列データP1〜P8や、後述する基準時間Tg及び所要時間Ta1がユーザの操作に応じて、単独で、又は重ねてグラフ表示される。
スクイズピン動作判定装置1が行う加圧鋳造品A2の良品/不良品判定について、以下に説明する。スクイズピン動作判定装置1は、ダイカストマシン10による加圧鋳造品A2の製造工程に連携し、1ショット毎に、図7及び図8に示す「良品/不良品判定」プログラムを繰り返し実行する。
まず、図7に示すステップS101において、第1深さL1、第2深さL2及び基準時間Tgを設定する。
第1深さL1は、スクイズピン4の到達深さLaの目標範囲上限となる深さである。第1深さL1は、フルストローク深さLf以下に設定される。第2深さL2は、スクイズピン4の到達深さLaの目標範囲下限となる深さである。第2深さL2は、第1深さL1よりも小さく設定される。
図9の例では、第1深さL1は、フルストローク深さLf(15.0mm)よりも小さい14.5mmに設定されている。第2深さL2は、第1深さL1よりも小さい10.0mmに設定されている。一方、図10の例では、第1深さL1は、フルストローク深さLfと等しい15.0mmに設定されている。第2深さL2は、第1深さL1よりも小さい10.0mmに設定されている。
つまり、本実施例では、第1深さL1は、フルストローク深さLfの90%以上となるように設定されている。
このような第1深さL1及び第2深さL2の設定は、図2に示す第3処理部53によって行われる。第3処理部53には、フルストローク深さLfが保持されるとともに、設定された第1深さL1及び第2深さL2が保持される。
基準時間Tgは、スクイズピン4が第1深さL1に到達し、又は第1深さL1を通過する場合において、後述する所要時間Ta1に基づいて判断する際の基準である。図9に示す時系列データP1、P2は、スクイズピン4が第1深さL1を通過する場合である。図10に示す時系列データP5、P6は、スクイズピン4が第1深さL1に到達する場合である。
基準時間Tgは、以下のように設定されている。図9及び図10に示すように、キャビティ11A内に溶湯A1がない状態においてスクイズピン4が初期位置からフルストローク深さLfに到達する時間を「空打ち時間Te」とする。図9及び図10に二点鎖線で示す時系列データPeは、スクイズピン4を空打ちした際の実際のデータであり、空打ち時間Teはそのデータから求められる。本実施例では、空打ち時間Teは、3秒である。時系列データPeとフルストローク深さLfとの交点Ceを図9及び図10に示す。そして、基準時間Tgは、空打ち時間Teよりも長く設定されている。本実施例では、基準時間Tgは、空打ち時間Teより長い4秒に設定されている。
このような基準時間Tgの設定は、図2に示す第4処理部54によって行われる。第4処理部54には、空打ち時間Teが保持されるとともに、設定された基準時間Tgが保持される。
次に、ステップS102に移行して、スクイズピン4が初期位置にあるか否かを判断する。この際、スクイズピン動作判定装置1は、ダイカストマシン制御部10Cからスクイズピン4が初期位置にあるか否かを示す情報を受信する。
ステップS102において「No」であれば、スクイズピン4が加圧動作を開始する前提条件が満たされていないことを意味するので、ステップS112に移行する。そして、ステップS112において、製品取り出し機20に対して不良品信号を発信し、このプログラムを終了する。不良品信号を受信した製品取り出し機20は、取り出した加圧鋳造品A2を不良品置き場に選別して移送する。
その一方、ステップS102において「Yes」であれば、ステップS103に移行する。そして、ステップS103において、ダイカストマシン制御部10Cからスクイズスタート信号を受信すると、ステップS104に移行する。
ステップS104では、流量センサ6のパルス出力を変換し、スクイズピン4の時系列データ、例えば、図9及び図10に示す時系列データP1〜P8を測定する。この測定は、図2に示す第1処理部51によって行われる。そして、ステップS105に移行する。
ステップS105では、スクイズピン4が初期位置から変位して溶湯A1の凝固によって停止する到達深さLaを測定する。到達深さLaは、ステップS104で測定されたスクイズピン4の時系列データにおける変位の最大値である。この測定は、図2に示す第1処理部51によって行われる。
次に、ステップS106に移行して、到達深さLaが第2深さL2未満であるか否かを判断する。この判断は、図2に示す第3処理部53によって行われる。
ステップS106において「Yes」であれば、溶湯A1の凝固の進行に対してスクイズピン4の変位が遅れて、スクイズピン4の局所加圧を十分に行えていないと推測できるので、ステップS113に移行する。図9に示す時系列データP4及び図10に示す時系列データP8がこの場合に相当する。そして、ステップS113において、製品取り出し機20に対して不良品信号を発信した後、ステップS114に移行して、ダイカスト制御部10Cのタイミングタイマ10Tに対して短縮信号を発信し、このプログラムを終了する。不良品信号を受信した製品取り出し機20は、取り出した加圧鋳造品A2を不良品置き場に選別して移送する。図2に示すように、短縮信号を受信したタイミングタイマ10Tは、待ち時間Twを短くする。
その一方、ステップS106において「No」であれば、ステップS107に移行する。そして、ステップS107において、第1深さL1がフルストローク深さLfよりも小さく設定されているか否かを判断する。この判断は、図2に示す第3処理部53によって行われる。
ステップS107において「No」であれば、図10に示すように、第1深さL1がフルストローク深さLfと等しく設定されているので、図8に示すステップS121に移行する。ステップS121以降の処理については後述する。
その一方、図7に示すステップS107において「Yes」であれば、ステップS108に移行する。そして、ステップS108において、到達深さLaが第1深さL1以下であるか否かを判断する。この判断は、図2に示す第3処理部53によって行われる。
ステップS108において「Yes」であれば、溶湯A1の凝固の進行に合わせてスクイズピン4が変位し、スクイズピン4の局所加圧を十分に行えていると推測できるので、ステップS111に移行する。図9に示す時系列データP3がこの場合に相当する。そして、ステップS111において、製品取り出し機20に対して良品信号を発信した後、このプログラムを終了する。良品信号を受信した製品取り出し機20は、取り出した加圧鋳造品A2を良品置き場に選別して移送する。
その一方、ステップS108において「No」であれば、ステップS109に移行する。そして、ステップS109において、スクイズピン4が初期位置から第1深さL1に到達するまでの所要時間Ta1を算出する。所要時間Ta1は、スクイズスタート信号の受信タイミング、及びステップS104で測定されたスクイズピン4の時系列データに基づいて算出される。この処理は、図2に示す第2処理部52によって行われる。
次に、ステップS110に移行して、所要時間Ta1が基準時間Tg以上であるか否かを判断する。この判断は、図2に示す第4処理部54によって行われる。
ステップS110において「Yes」であれば、溶湯A1の凝固の進行に合わせてスクイズピン4がフルストローク深さLf又はその近傍に到達することによってスクイズピン4の局所的な加圧が凝固する間際の溶湯A1全体に確実に伝播していると推測できるので、ステップS111に移行する。図9に示す時系列データP2がこの場合に相当する。時系列データP2と第1深さL1との交点C2を図9に示す。交点C2は、基準時間Tgよりも時間の長い側に位置している。そして、ステップS111において、製品取り出し機20に対して良品信号を発信した後、このプログラムを終了する。良品信号を受信した製品取り出し機20は、取り出した加圧鋳造品A2を良品置き場に選別して移送する。
その一方、ステップS110において「No」であれば、溶湯A1の凝固の進行に対してスクイズピン4の変位が早すぎて、スクイズピン4の局所加圧を十分に行えていないと推測できるので、ステップS115に移行する。図9に示す時系列データP1がこの場合に相当する。時系列データP1と第1深さL1との交点C1を図9に示す。交点C1は、基準時間Tgよりも時間の短い側に位置している。そして、ステップS115において、製品取り出し機20に対して不良品信号を発信した後、ステップS116に移行して、ダイカスト制御部10Cのタイミングタイマ10Tに対して遅延信号を発信し、このプログラムを終了する。不良品信号を受信した製品取り出し機20は、取り出した加圧鋳造品A2を不良品置き場に選別して移送する。図2に示すように、遅延信号を受信したタイミングタイマ10Tは、待ち時間Twを長くする。
図7に示すステップS107から図8に示すステップS121に移行すると、到達深さLaが第1深さL1(=フルストローク深さLf)未満であるか否かを判断する。この判断は、図2に示す第3処理部53によって行われる。
ステップS121において「Yes」であれば、溶湯A1の凝固の進行に合わせてスクイズピン4が変位し、スクイズピン4の局所加圧を十分に行えていると推測できるので、ステップS124に移行する。図10に示す時系列データP7がこの場合に相当する。そして、ステップS124において、製品取り出し機20に対して良品信号を発信した後、このプログラムを終了する。良品信号を受信した製品取り出し機20は、取り出した加圧鋳造品A2を良品置き場に選別して移送する。
その一方、ステップS121において「No」であれば、ステップS122に移行する。そして、ステップS122において、所要時間Ta1を算出する。所要時間Ta1の算出は、ステップS109と同様である。
次に、ステップS123に移行して、所要時間Ta1が基準時間Tg以上であるか否かを判断する。この判断は、ステップS110と同様である。
ステップS123において「Yes」であれば、溶湯A1の凝固の進行に合わせてスクイズピン4がフルストローク深さLfに到達することによってスクイズピン4の局所的な加圧が凝固する間際の溶湯A1全体に確実に伝播していると推測できるので、ステップS124に移行する。図10に示す時系列データP6がこの場合に相当する。時系列データP6と第1深さL1との交点C6を図10に示す。交点C6は、基準時間Tgよりも時間の長い側に位置している。そして、ステップS124において、製品取り出し機20に対して良品信号を発信した後、このプログラムを終了する。良品信号を受信した製品取り出し機20は、取り出した加圧鋳造品A2を良品置き場に選別して移送する。
その一方、ステップS123において「No」であれば、溶湯A1の凝固の進行に対してスクイズピン4の変位が早すぎて、スクイズピン4の局所加圧を十分に行えていないと推測できるので、ステップS125に移行する。図10に示す時系列データP5がこの場合に相当する。時系列データP5と第1深さL1との交点C5を図10に示す。交点C5は、基準時間Tgよりも時間の短い側に位置している。そして、ステップS125において、製品取り出し機20に対して不良品信号を発信した後、ステップS126に移行して、ダイカスト制御部10Cのタイミングタイマ10Tに対して遅延信号を発信し、このプログラムを終了する。不良品信号を受信した製品取り出し機20は、取り出した加圧鋳造品A2を不良品置き場に選別して移送する。図2に示すように、遅延信号を受信したタイミングタイマ10Tは、待ち時間Twを長くする。
こうして、スクイズピン動作判定装置1は、そのショットにおける良品/不表品判定プログラムを終了すると、次のショットの開始時に、そのプログラムを再度実行する。
<発明特定事項との関係>
図2に示す第3処理部53及び第4処理部54と、図7に示すステップS101とは、本発明の「設定手段」の一例である。また、図7に示すステップS101は、本発明の「設定ステップ」の一例である。
図2に示す第1処理部51と、図7に示すステップS105とは、本発明の「到達深さ測定手段」の一例である。また、図7に示すステップS105は、本発明の「到達深さ測定ステップ」の一例である。
図2に示す第3処理部53と、図7に示すステップS106、S108と、図8に示すステップS121とは、本発明の「第1判断手段」の一例である。また、図7に示すステップS106、S108と、図8に示すステップS121とは、本発明の「第1判断ステップ」の一例である。
図2に示す第2処理部52と、図7に示すステップS109と、図8に示すステップS122とは、本発明の「所要時間測定手段」の一例である。また、図7に示すステップS109と、図8に示すステップS122とは、本発明の「所要時間測定ステップ」の一例である。
図2に示す第4処理部54と、図7に示すステップS110と、図8に示すステップS123とは、本発明の「第2判断手段」の一例である。また、図7に示すステップS110と、図8に示すステップS123とは、本発明の「第2判断ステップ」の一例である。
図2に示す第3処理部53及び第4処理部54と、図7に示すステップS114、S116と、図8に示すステップS126とは、本発明の「調整手段」の一例である。
<作用効果>
実施例のスクイズピン動作判定装置1及びスクイズピン動作判定方法では、図7〜図10に示すように、図2に示す第2処理部52は、図7に示すステップS109及び図8に示すステップS122において、スクイズピン4が初期位置から第1深さL1に到達するまでの所要時間Ta1を測定する。
そして、図2に示す第4処理部54は、図7に示すステップS110及び図8に示すステップS123において、所要時間Ta1が基準時間Tg以上であれば、加圧鋳造品A2を良品であると判断する。
つまり、このスクイズピン動作判定装置1では、図2に示す第4処理部54と、図7に示すステップS110と、図8に示すステップS123とにより、溶湯A1の凝固の進行に合わせてスクイズピン4がフルストローク深さLf又はその近傍に到達することによってスクイズピン4の局所的な加圧が凝固する間際の溶湯A1全体に確実に伝播していると推測できる条件に基づいて、スクイズピン4がフルストローク深さLf又はその近傍に到達した場合の加圧鋳造品A2の中から良品を選別することができる。具体的には、図9に示す時系列データP1、P2、及び図10に示す時系列データP5、P6に係る複数の加圧鋳造品A2の中から、時系列データP2、P6に係る加圧鋳造品A2を良品として選別する一方、時系列データP1、P5に係る加圧鋳造品A2を不良品として選別することができる。
したがって、実施例のスクイズピン動作判定装置1及びスクイズピン動作判定方法では、加圧鋳造品A2の収率を向上させることができる。
また、このスクイズピン動作判定装置1では、図7に示すステップS114において、待ち時間Twを短くするための短縮信号をタイミングタイマ10Tに対して送信する。また、図7に示すステップS116、及び図8に示すステップS125において、待ち時間Twを長くするための遅延信号をタイミングタイマ10Tに対して送信する。こうして、このスクイズピン動作判定装置1では、スクイズピン4の実際の動作状況に応じて、スクイズピン4の加圧動作を開始するタイミングを好適に調整できるので、加圧鋳造品A2の収率を一層向上させることができる。
さらに、このスクイズピン動作判定装置1では、図9及び図10に示すように、基準時間Tgは、スクイズピン4の空打ち時間Teよりも長く設定されている。このため、このスクイズピン動作判定装置1では、基準時間Tgを好適に設定でき、良品/不良品判定をより正確に行うことができる。
また、このスクイズピン動作判定装置1では、第1深さL1は、フルストローク深さLfの90%以上となるように設定されている。このため、このスクイズピン動作判定装置1では、第1深さL1が鋳造欠陥の発生を効果的に抑制可能な加圧動作の条件に近くなることにより、加圧鋳造品A2の収率を一層向上させることができる。
さらに、このスクイズピン動作判定装置1では、図9及び図10に示すように、スクイズピン4の変位の時系列データ、例えば、時系列データP1〜P8が表示部9にグラフ表示されるととともに、基準時間Tgと所要時間Ta1とがそれらの時系列データに重ねて表示部9にグラフ表示される。これにより、このスクイズピン動作判定装置1では、ダイカストマシン10の操作者が良品/不良品判定の状況を容易に認識できる。また、最新の時系列データを過去の時系列データに重ねて表示することにより、操作者が良品/不良品判定の傾向も容易に認識できる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。
本発明は、アルミダイカスト品の製造に限定されず、各種の金属を素材とする加圧鋳造品の製造に適用することができる。
本発明はダイカストマシン及びダイカスト工程に利用可能である。
1…スクイズピン動作判定装置
4…スクイズピン
5…油圧シリンダ
6…流量センサ
9…表示部
10…ダイカストマシン
11…金型
11A…キャビティ
10T…タイミングタイマ
A1…溶湯
A2…加圧鋳造品
Lf…フルストローク深さ
L1…第1深さ
L2…第2深さ
Tg…基準時間
La…到達深さ
Ta1…スクイズピンが初期位置から第1深さに到達するまでの所要時間
Tw…加圧動作においてスクイズピンが初期位置から変位し始めるまでの待ち時間
Te…空打ち時間

Claims (5)

  1. 金型のキャビティ内に充填された溶湯をスクイズピンによって局所的に加圧する加圧動作を行って加圧鋳造品を製造するダイカストマシンに用いられ、前記スクイズピンの動作を判定するスクイズピン動作判定装置であって、
    前記スクイズピンが初期位置から前記キャビティ内に最も進入するフルストローク深さ以下である第1深さと、前記第1深さよりも小さい第2深さと、前記スクイズピンが前記第1深さに到達し、又は前記第1深さを通過する場合における基準時間とを設定する設定手段と、
    前記加圧動作において、前記スクイズピンが前記初期位置から変位して前記溶湯の凝固によって停止する到達深さを測定する到達深さ測定手段と、
    前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さ未満かつ前記第2深さ以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さ以下かつ前記第2深さ以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断する第1判断手段と、
    前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さと等しければ、前記スクイズピンが前記初期位置から前記第1深さに到達するまでの所要時間を測定するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さよりも大きければ、前記所要時間を測定する所要時間測定手段と、
    前記所要時間が前記基準時間以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断する第2判断手段とを備え
    前記基準時間は、前記キャビティ内に前記溶湯がない状態において前記スクイズピンが前記初期位置から前記フルストローク深さに到達する空打ち時間よりも長く設定されていることを特徴とするスクイズピン動作判定装置。
  2. 前記ダイカストマシンは、前記加圧動作において前記スクイズピンが前記初期位置から変位し始めるまでの待ち時間を制御するタイミングタイマを備え、
    前記スクイズピン動作判定装置は、前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さと等しく、かつ前記所要時間が前記基準時間よりも短ければ、前記待ち時間を長くするための遅延信号を前記タイミングタイマに対して送信するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において、前記到達深さが前記第1深さよりも大きく、かつ前記所要時間が前記基準時間よりも短ければ、前記遅延信号を前記タイミングタイマに対して送信する一方、前記到達深さが前記第2深さよりも小さければ、前記待ち時間を短くするための短縮信号を前記タイミングタイマに対して送信する調整手段をさらに備えている請求項1記載のスクイズピン動作判定装置。
  3. 前記第1深さは、前記フルストローク深さの90%以上となるように設定されている請求項1又は2記載のスクイズピン動作判定装置。
  4. 前記加圧動作において前記スクイズピンが前記初期位置から前記到達深さまで変位する際の時系列データをグラフ表示するととともに、前記基準時間と前記所要時間とを前記時系列データに重ねてグラフ表示する表示部をさらに備えている請求項1乃至のいずれか1項記載のスクイズピン動作判定装置。
  5. 金型のキャビティ内に充填された溶湯をスクイズピンによって局所的に加圧する加圧動作を行って加圧鋳造品を製造するダイカスト工程において実施され、前記スクイズピンの動作を判定するスクイズピン動作判定方法であって、
    前記スクイズピンが初期位置から前記キャビティ内に最も進入するフルストローク深さ以下である第1深さと、前記第1深さよりも小さい第2深さと、前記スクイズピンが前記第1深さに到達し、又は前記第1深さを通過する場合における基準時間とを設定する設定ステップと、
    前記加圧動作において、前記スクイズピンが前記初期位置から変位して前記溶湯の凝固によって停止する到達深さを測定する到達深さ測定ステップと、
    前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さ未満かつ前記第2深さ以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さ以下かつ前記第2深さ以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断する第1判断ステップと、
    前記第1深さが前記フルストローク深さと等しく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さと等しければ、前記スクイズピンが前記初期位置から前記第1深さに到達するまでの所要時間を測定するとともに、前記第1深さが前記フルストローク深さよりも小さく設定されている場合において前記到達深さが前記第1深さよりも大きければ、前記所要時間を測定する所要時間測定ステップと、
    前記所要時間が前記基準時間以上であれば、前記加圧鋳造品を良品であると判断する第2判断ステップとを備え
    前記基準時間は、前記キャビティ内に前記溶湯がない状態において前記スクイズピンが前記初期位置から前記フルストローク深さに到達する空打ち時間よりも長く設定されていることを特徴とするスクイズピン動作判定方法。
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