JP6375767B2 - トルク測定装置付回転伝達装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車用自動変速機に組み込んで、トルクを伝達すると共に、伝達するトルクの大きさを測定する為に利用する、トルク測定装置付回転伝達装置の改良に関する。
自動車用自動変速機を構成する軸の回転速度と、この軸により伝達しているトルクの大きさとを測定し、その測定結果を当該変速機の変速制御又はエンジンの出力制御を行う為の情報として利用する事が、従来から行われている。又、トルクの大きさを測定する為に利用可能な装置として従来から、軸の弾性的な捩れ変形量を1対のセンサの出力信号の位相差に変換し、この位相差に基づいてトルクの大きさを測定する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。この様な従来構造に就いて、図3を参照しつつ説明する。
図3に示した従来構造の場合、運転時にトルクを伝達するトルク伝達軸1の軸方向2箇所位置に、1対のエンコーダ2、2を外嵌固定している。これら両エンコーダ2、2の外周面に設けた被検出面の磁気特性は、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化している。又、これら両被検出面の磁気特性が円周方向に関して変化するピッチは、これら両被検出面同士で互いに等しくなっている。又、これら両被検出面に、1対のセンサ3、3の検出部を対向させた状態で、これら両センサ3、3を、図示しないハウジングに支持している。これら両センサ3、3は、それぞれ自身の検出部を対向させた部分の磁気特性の変化に対応して、その出力信号を変化させるものである。
上述の様な前記両センサ3、3の出力信号は、前記トルク伝達軸1と共に前記両エンコーダ2、2が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸1の回転速度に見合った値をとる。この為、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸1によりトルクを伝達する事に伴って、このトルク伝達軸1が弾性的に捩れ変形すると、前記両エンコーダ2、2が回転方向に相対変位する。この結果、前記両センサ3、3の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。又、この位相差比は、前記トルク(前記トルク伝達軸1の弾性的な捩れ変形量)に見合った値をとる。この為、この位相差比に基づいて、前記トルクを求められる。
ところが、前記特許文献1には、従来構造のトルク測定装置付回転伝達装置に関して、前記ハウジングに対する前記トルク伝達軸1の具体的な支持構造に就いては開示されていない。この為、例えばこのトルク伝達軸1を前記ハウジングに対し、滑り軸受により回転自在に支持する事が考えられる。但し、この様な構成を採用した場合には、滑り軸受によるフリクションロスにより、前記トルク伝達軸1に加わるトルクの減少を招き、トルクの測定精度を悪化させてしまう。又、前記特許文献1には、前記トルク伝達軸1の具体的な構成(材料、熱処理の有無等)に就いては、何ら開示されていない。この為、例えば自動車用変速機等、前記トルク伝達軸1に繰り返し捩り応力が作用する用途に使用した場合に、このトルク伝達軸1の耐久性に問題を生じる可能性がある。
特開昭63−82330号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、トルクの測定精度を十分に確保できる、トルク測定装置付回転伝達装置の構造を実現すべく発明したものである。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置は、トルク伝達軸と、1対のエンコーダと、1対のセンサとを備える。
このうちのトルク伝達軸は、例えばハウジング等、使用時に回転しない部分に対し回転自在に支持され、使用時にトルクを伝達するものである。
又、前記1対のエンコーダは、それぞれの被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させたものであり、前記トルク伝達軸の軸方向に離隔した2箇所位置に直接又は他の部材を介して間接的にそれぞれ支持されている。
又、前記1対のセンサは、使用時にも回転しない部分に支持され、前記各エンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を、例えば径方向(又は軸方向)に対向させている。
又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置は、前記両センサの出力信号同士の位相差(位相差比)に基づき、前記トルク伝達軸に加わるトルクを測定可能とするものである。
特に本発明のトルク測定装置付回転伝達装置は、前記各エンコーダを、外周面に被検出面を有するエンコーダ本体と、該エンコーダ本体を支持する支持環とを有するものとする。
又、前記トルク伝達軸を、前記使用時にも回転しない部分に対し、1乃至複数の転がり軸受により回転自在に支持している。
又、前記両エンコーダのうち、少なくとも一方のエンコーダを、前記転がり軸受に隣接した位置に配置している。具体的には、前記少なくとも一方のエンコーダを構成する前記支持環を、前記転がり軸受を構成する内輪に支持し、前記少なくとも一方のエンコーダを構成する前記エンコーダ本体全体を、前記転がり軸受から軸方向に外れた位置に配置した態様で、前記少なくとも一方のエンコーダを、前記転がり軸受に隣接した位置に配置している。
上述した様な本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を実施する場合には、例えば請求項2に記載した発明の様に、前記転がり軸受に隣接した位置に配置されたエンコーダの被検出面にその検出部を対向させたセンサを、使用時にも回転しない部分に支持された前記転がり軸受を構成する外輪に支持する。
又、本発明を実施する場合には、前記トルク伝達軸に関して、例えば表面処理(焼入れ、焼き戻し処理等)を施す事により、表面硬さをHV400以上とし、且つ、表面炭素濃度を0.2重量%以上とする事が好ましい。
又、本発明を実施する場合には、例えばエンコーダを永久磁石製とすると共に、このエンコーダの被検出面にS極に着磁した部分とN極に着磁した部分とを円周方向に関して交互に設ける構成を採用できる他、エンコーダを単なる磁性金属製とし、このエンコーダの被検出面に透孔(又は凹部)と柱部(又は凸部)とを円周方向に関して交互に設ける構成を採用できる。又、エンコーダを磁性金属製とし、被検出面に透孔(又は凹部)と柱部(又は凸部)とを設ける構成を採用した場合には、この様なエンコーダと組み合わせるセンサ側に永久磁石を組み込む。
又、本発明を実施する場合に、前記トルク伝達軸にトルクを入力する為の入力部の位置(形成位置、設置位置)は特に限定されず、例えば軸方向一端部に設ける事もできるし、軸方向中間部、又は、軸方向他端部に設ける事もできる。又、入力部としては、例えば、前記トルク伝達軸の外周面又は内周面に、スプライン部(雄スプライン部又は雌スプライン部)、キー係合部、嵌合面部、螺子部を直接形成する構成を採用できる他、入力歯車、入力プーリ、入力スプロケット等を、前記トルク伝達軸と一体に設けたり、或いは、別体として結合固定する構成を採用できる。
又、同様に、前記トルク伝達軸からトルクを出力する為の出力部の位置(形成位置、設置位置)は特に限定されず、例えば軸方向一端部に設ける事もできるし、軸方向中間部、又は、軸方向他端部に設ける事もできる。又、出力部としては、例えば、前記トルク伝達軸の外周面又は内周面に、スプライン部(雄スプライン部又は雌スプライン部)、キー係合部、嵌合面部、螺子部を直接形成する構成を採用できる他、出力歯車、出力プーリ、出力スプロケット等を、前記トルク伝達軸と一体に設けたり、或いは、別体として結合固定する構成を採用できる。又、前記トルク伝達軸には、複数の出力部を設ける事も可能であり、この場合には、例えば歯数の異なる複数の出力歯車を設けたり、種類の異なる出力部(例えば出力プーリと出力歯車等)を設ける事ができる。
又、本発明を実施する場合に、前記トルク伝達軸を、ハウジング等の使用時にも回転しない部分に対し回転自在に支持する為の転がり軸受としては、例えば深溝型、アンギュラ型等の玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受、自動調心ころ軸受等を使用できる。又、複数の軸受を使用する場合には、種類の異なる軸受を採用する事もできるし、例えば、前記トルク伝達軸の軸方向中間部のうち、トルクの入力部と出力部との間部分を、回転自在に支持する事ができる。
又、本発明を実施する場合には、例えば、前記トルク伝達軸を、中実又は中空状(中空筒状)にする事ができる。又、このトルク伝達軸にトルクを入力する動力源の回転軸は、このトルク伝達軸と同軸、平行、又は直角に配置する事ができる。
上述の様に構成する本発明のトルク測定装置付回転伝達装置によれば、トルクの測定精度を十分に確保できる構造を実現できる。
即ち、本発明の場合には、トルク伝達軸を使用時にも回転しない部分に回転自在に支持する為の軸受として、転がり軸受を使用している為、例えば滑り軸受を使用した場合と比べて、軸受部で生じるフリクションロスを低減できる。この為、トルク伝達軸に加わるトルクが減少する事を防止でき、トルクの測定精度を確保できる。
又、本発明の場合には、少なくとも一方のエンコーダを、前記転がり軸受に隣接した位置に配置している為、このエンコーダの径方向に関する変位量を小さくできる。この為、このエンコーダの被検出面とセンサの検出部とのエアギャップ(対向間隔)の変動を抑制する事が可能になり、トルクの測定精度を十分に確保し易くなる。
又、請求項2に記載した発明の場合には、エンコーダとセンサとのエアギャップ変動を効果的に抑制できる為、トルク測定精度の向上を図れる。
又、トルク伝達軸に関して、表面硬さをHV400以上とし、且つ、表面炭素濃度を0.2重量%以上とすれば、前記トルク伝達軸の耐久性の向上を図れる為、自動車や風力発電装置等、特に耐久性が要求される用途に好ましく適用できる。
又、トルク伝達軸を中実状とすれば、このトルク伝達軸の強度を確保する上で有利になる。これに対し、このトルク伝達軸を中空状とすれば、このトルク伝達軸の円周方向に関する変位量(弾性的な捩り変形量)を大きく確保できる為、トルクの測定精度の更なる向上を図れる。
本発明に関する参考例を示す、トルク測定装置付回転伝達装置の断面模式図。 本発明の実施の形態の第1例を示す、図1と同様の図。 従来構造のトルク測定装置付回転伝達装置の1例を示す略側面図。
参考例
本発明に関する参考例に就いて、図1を参照しつつ説明する。本参考例のトルク測定装置付回転伝達装置4は、例えば自動車用の自動変速機に組み込んで使用する。この様なトルク測定装置付回転伝達装置4は、図示しないハウジング(ミッションケース)と、ベルト式CVT等のインプットシャフト(又はカウンタシャフト)として機能する中空状のトルク伝達軸5と、1対の転がり軸受6a、6bと、第一エンコーダ7と、第二エンコーダ8と、第一センサ9と、第二センサ10とを備える。
前記トルク伝達軸5は、炭素鋼の如き合金鋼により中空円筒状に造られたもので、軸方向中間部両端寄り部分を、前記ハウジングに対し、前記両転がり軸受6a、6bにより、回転自在に支持されている。この為、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸5は、両持ち式の支持構造となる。又、このトルク伝達軸5に、浸炭窒化処理、焼き入れ、焼き戻し処理等の熱処理を行い、このトルク伝達軸5の表面硬さをHV400以上とすると共に、表面炭素濃度を0.2重量%以上としている。又、前記トルク伝達軸5には、軸方向に関して離隔した位置に、図示しないトルクの入力部とトルクの出力部とをそれぞれ設けている。
トルクの入力部の具体的な構造としては、例えば、前記トルク伝達軸5の外周面又は内周面に、スプライン部(雄スプライン部又は雌スプライン部)、キー係合部、嵌合面部、螺子部を直接形成する構成を採用できる他、入力歯車、入力プーリ、入力スプロケット等を、前記トルク伝達軸と一体に設けたり、或いは、別体として結合固定する構成を採用できる。又、トルクの出力部の具体的な構造としては、前記トルク伝達軸の外周面又は内周面に、スプライン部(雄スプライン部又は雌スプライン部)、キー係合部、嵌合面部、螺子部を直接形成する構成を採用できる他、出力歯車、出力プーリ、出力スプロケット等を、前記トルク伝達軸と一体に設けたり、或いは、別体として結合固定する構成を採用できる。又、複数の出力部を設ける事も可能であり、この場合には、例えば歯数の異なる複数の出力歯車を設けたり、種類の異なる出力部(例えば出力プーリと出力歯車等)を設ける事ができる。
前記両転がり軸受6a、6bは、例えば深溝型、アンギュラ型等の玉軸受、円すいころ軸受、円筒ころ軸受、ラジアルニードル軸受、自動調心ころ軸受等(図示の例は深溝型の玉軸受)であり、それぞれが円環状の外輪及び内輪と、複数個の転動体とから構成されている。このうちの外輪は、前記ハウジングにそれぞれ内嵌固定されており、前記内輪は、前記トルク伝達軸6の軸方向中間部両端寄り部分にそれぞれ外嵌固定されている。前記各転動体は、前記外輪の内周面に形成された外輪軌道と、前記内輪の外周面に形成された内輪軌道との間に、保持器により保持された状態で、転動自在に設けられている。又、本参考例の場合には、前記両転がり軸受6a、6b同士で、互いの接触角を逆向きとしている。
前記第一エンコーダ7は、前記トルク伝達軸5の軸方向一端部に固定されている。この為、この第一エンコーダ7は、このトルク伝達軸5の軸方向一端部と共に(同期して)回転可能である。これに対し、前記第二エンコーダ8は、前記トルク伝達軸5の軸方向他端部に固定されている。この為、この第二エンコーダ8は、このトルク伝達軸5の軸方向他端部と共に(同期して)回転可能である。又、前記第一、第二両エンコーダ7、8は、前記トルク伝達軸5の軸方向端部に支持固定される、磁性金属板から造られた断面クランク形で円環状の支持環11、12と、これら各支持環11、12の外周面に固定された、円筒状の永久磁石製のエンコーダ本体13、14とから成る。
尚、エンコーダ本体13、14中に含有する磁性粉としては、例えば、ストロンチウムフェライト、バリウムフェライト等のフェライト系の磁性粉や、サマリウム−鉄、サマリウム−コバルト、ネオジウム−鉄−ボロン等の希土類元素の磁性粉を採用できる。そして、前記第一エンコーダ7を構成するエンコーダ本体13の外周面を、第一被検出面15とすると共に、前記第二エンコーダ8を構成するエンコーダ本体14の外周面を、第二被検出面16としている。これら第一、第二両被検出面15、16は、互いの直径が等しく、互いに同心に配置されている。又、これら第一、第二両被検出面15、16には、それぞれS極とN極とが、円周方向に関して交互に且つ等ピッチで配置されており、磁気特性を円周方向に関して交互に且つ等ピッチで変化させている。又、前記第一、第二両被検出面15、16の磁極(S極、N極)の総数は、互いに一致している。尚、第一エンコーダは、前記トルク伝達軸5の軸方向一端部に直接支持固定する構造に代えて、このトルク伝達軸5の軸方向中間部一端寄り部分を支持した転がり軸受6aを構成する内輪に支持固定する構造を採用しても良い。同様に、第二エンコーダを、前記トルク伝達軸5の軸方向他端部に直接支持固定する構造に代えて、このトルク伝達軸5の軸方向中間部他端寄り部分を支持した転がり軸受6bを構成する内輪に支持固定する構造を採用しても良い。
前記第一、第二両センサ9、10はそれぞれ、合成樹脂製のホルダ17、18と、これら各ホルダ17、18の先端部に包埋(保持)されたセンサ本体19、20と、ハーネス21、22とを備え、前記ハウジングに支持固定されている。前記各センサ本体19、20を構成するそれぞれの検出部(第一、第二検出部)には、ホール素子、ホールIC、MR素子(GMR素子、TMR素子、AMR素子を含む)等の磁気検出素子が組み込まれており、前記各ホルダ17、18を前記ハウジングに支持固定した状態で、前記第一センサ9の検出部(第一検出部)を前記第一被検出面15に、前記第二センサ10の検出部(第二検出部)を前記第二被検出面16に、それぞれ径方向に関する微小隙間を介して近接対向させている。この為、前記第一センサ9は、前記第一被検出面15の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させ、前記第二センサ10は、前記第二被検出面16の磁気特性変化に対応して出力信号を変化させる。本参考例の場合には、この様な前記第一、第二両センサ9、10の出力信号を、ハーネス21、22を通じて、それぞれ図示しない演算器に送信する。尚、第一センサは、前記ハウジングに支持固定する構造に代えて、前記転がり軸受6aを構成する外輪に支持固定する構造を採用しても良い。同様に、第二センサを、前記ハウジングに支持固定する構造に代えて、前記転がり軸受6bを構成する外輪に支持固定する構造を採用しても良い。
以上の様な構成を有する本参考例のトルク測定装置付回転伝達装置4の場合、第一、第二両センサ9、10の出力信号は、前記トルク伝達軸5と共に前記第一、第二両エンコーダ7、8が回転する事に伴い、それぞれ周期的に変化する。ここで、この変化の周波数(及び周期)は、前記トルク伝達軸5の回転速度に見合った値をとる。従って、これら周波数(又は周期)と回転速度との関係を予め調べておけば、この周波数(又は周期)に基づいて、この回転速度を求められる。又、前記トルク伝達軸5によりトルクを伝達する際には、前記トルクの入力部と前記トルクの出力部との間部分が弾性的に捩れ変形する事に伴い、前記トルク伝達軸5の軸方向両端部同士(第一、第二両エンコーダ7、8同士)が回転方向に相対変位する。そして、この様に第一、第二両エンコーダ7、8同士が回転方向に相対変位する結果、前記第一、第二両センサ9、10の出力信号同士の間の位相差比(=位相差/1周期)が変化する。ここで、この位相差比は、前記トルクに見合った値をとる。従って、これら位相差比とトルクとの関係を予め調べておけば、この位相差比に基づいて、このトルクを求められる。
特に本参考例のトルク測定装置付回転伝達装置4によれば、トルクの測定精度を良好に確保できる。
即ち、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸5を前記ハウジングに回転自在に支持する為の軸受として、1対の転がり軸受6a、6bを使用している為、例えば滑り軸受を使用して支持する場合と比べて、軸受部で生じるフリクションロスを低減できる。この為、前記トルク伝達軸5に加わるトルクが減少する事を防止でき、トルクの測定精度を確保できる。
又、本参考例の場合には、前記第一、第二両エンコーダ7、8を、前記トルク伝達軸5を回転自在に支持した前記各転がり軸受6a、6bに隣接した位置に配置している。この為、前記第一、第二両エンコーダ7、8の被検出面(第一、第二被検出面15、16)と、前記第一、第二両センサ9、10の検出部(第一、第二検出部)との、エアギャップの変動を抑制する事が可能になり、トルクの測定精度を十分に確保し易くなる。
更に、本参考例の場合には、前記トルク伝達軸5の表面硬さをHV400以上とすると共に、表面炭素濃度を0.2重量%以上としている為、このトルク伝達軸5の耐久性の向上を図れる。従って、本参考例のトルク測定装置付回転伝達装置4を、自動車や風力発電装置等、特に耐久性が要求される用途に好ましく適用できる。
又、前記第一、第二両センサ9、10を、それぞれハウジングに支持固定している為、このハウジングの変形時に、これら第一、第二両センサ9、10が、前記第一、第二エンコーダ7、8に対して同方向に変位する為、前記ハウジングの変形が、トルクの検出精度に与える影響を小さくできる。又、前記第一、第二両エンコーダ7、8を、前記トルク伝達軸5に対して直接支持固定している為、例えば、これら第一、第二両エンコーダ7、8を前記各転がり軸受6a、6bを構成する内輪に支持固定した場合に比べて、前記各支持環11、12を小型化する事が可能になり、製造コストの低減を図る上で有利になる。
[実施の形態の第例]
本発明の実施の形態の第例に就いて、図2を参照しつつ説明する。本例の場合には、トルク伝達軸5aに対し、このトルク伝達軸5aと平行に配置した中間軸23からトルクを伝達する様にしている。この為に、このトルク伝達軸5aの軸方向中間部他端側部分に、トルクを入力する為の入力部である、ベルト式の入力プーリ24を固設すると共に、前記トルク伝達軸5aの軸方向中間部一端側部分に、トルクを出力する為の出力部である、出力歯車25を固定している。又、前記中間軸23を、図示しないハウジングに対し1対の転がり軸受26a、26bにより回転自在に支持し、この中間軸23の軸方向中間部に固定した出力プーリ27と、前記入力プーリ24との間に、ベルト28を掛け渡している。又、本例の場合には、前記トルク伝達軸5aのうち、前記入力プーリ24及び前記出力歯車25が設置された部分を挟んだ両側部分(軸方向他端部及び軸方向一端部)を、1対の転がり軸受6a、6bにより、前記ハウジングに対し回転自在に支持している。尚、前記出力歯車25としては、平歯車やはすば歯車を採用できる。
又、本例の場合には、第一エンコーダ7aを構成する支持環11aを、前記転がり軸受6aを構成する内輪に支持固定すると共に、第二エンコーダ8aを構成する支持環12aを、前記転がり軸受6bを構成する内輪に支持固定している。尚、本例の場合にも、前記第一エンコーダ7aを構成するエンコーダ本体13の外周面(第一被検出面15a)に、その検出部(第一検出部)を対向させた第一センサ9を、前記ハウジングに支持固定すると共に、前記第二エンコーダ8aを構成するエンコーダ本体14の外周面(第二被検出面16a)に、その検出部(第二検出部)を対向させた第二センサ10を、前記ハウジングに支持固定している。
以上の様な構成を有する本例の場合には、前記第一、第二両エンコーダ7a、8aを、前記トルク伝達軸5aに比べて、寸法が小さく且つ重量の軽い、前記各転がり軸受6a、6bを構成する内輪にそれぞれ取り付けている。この為、前記第一、第二両エンコーダ7a、8aを、前記トルク伝達軸5aに直接取り付ける場合に比べて、これら第一、第二両エンコーダ7a、8aの取付作業性を良好にできる。又、これら第一、第二両エンコーダ7a、8aの被検出面(第一、第二被検出面15a、16a)と、前記第一、第二両センサ9、10の検出部(第一、第二検出部)との、エアギャップの変動を抑制する事が可能になり、トルクの測定精度を十分に確保し易くなる。又、本例の場合には、前記第一、第二両センサ9、10を、前記ハウジングに対し支持固定しているが、前記転がり軸受6a、6bを構成する外輪に支持固定しても良い。この様な構成を採用すれば、前記第一、第二両センサ9、10の検出部と、前記第一、第二両エンコーダ7a、8aの被検出面(第一、第二両被検出面15a、16a)との径方向に関するエアギャップをより厳密に管理する事が可能になる。尚、前記各プーリ24、27は、ベルト式無段変速機を構成するプーリとする事もできる。
その他の構成及び作用効果に就いては、前述した参考例の場合と同様である。
上述した実施の形態及び参考例の場合には、トルク伝達軸を、使用時にも回転しないハウジングに対し、1対の転がり軸受を用いて回転自在に支持する構造を例に説明したが、本発明を実施する場合には、前記トルク伝達軸を回転自在に支持する為の転がり軸受の数は、2個に限定されず、1個でも良いし、3個以上としても良い。更に、上述した実施の形態及び参考例の場合には、エンコーダを永久磁石製とすると共に、エンコーダの被検出面にN極とS極とを、円周方向に関して交互に配置する構成を採用している。但し、エンコーダを単なる磁性材製とすると共に、このエンコーダの被検出面に凸部、舌片、又は柱部等の充実部と、凹部、切り欠き、又は透孔等の除肉部とを、円周方向に関して交互に配置する構成を採用する事もできる。この様な構成を採用する場合には、センサ側に永久磁石を組み込む。更に、前述した実施の形態及び参考例の構造は、適宜組み合わせて実施する事ができる。
本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を構成するトルク伝達軸は、自動車のパワートレインを構成する回転軸に限らず、例えば、風車の回転軸(主軸、増速器の回転軸)、圧延機のロールネック、鉄道車両の回転軸(車軸、減速機の回転軸)、工作機械の回転軸(主軸、送り系の回転軸)、建設機械・農業機械・家庭用電気器具・モータの回転軸等、各種機械装置の回転軸を対象にする事ができる。又、自動車のパワートレインを構成する場合には、例えば、トルクコンバータからトルクが入力されるインプットシャフト(タービンシャフト)や、カウンタシャフトを対象とする事ができる。又、本発明のトルク測定装置付回転伝達装置を組み込んで変速機を構成する場合の変速機の形式は、特に限定されず、オートマチックトランスミッション(AT)、ベルト式やトロイダル式等の各種無段変速機(CVT)、オートメーテッドマニュアルトランスミッション(AMT)、デュアルクラッチトランスミッション(DCT)、トランスファー等、車側の制御により変速を行う変速機を採用できる。又、変速機の設置位置と駆動輪との関係は特に限定されず、前置エンジン前輪駆動車(FF車)、前置エンジン後輪駆動車(FR車)、及び、四輪駆動車等が対象となる。又、測定した回転速度及びトルクは、変速制御やエンジンの出力制御以外の車両制御を行う為に利用しても良い。又、前記変速機の上流側に置かれる動力源は、必ずしもガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関である必要はなく、例えばハイブリッド車や電気自動車に用いられる電動モータであっても良い。又、本発明を実施する場合に、トルクを測定する事は必須であるが、回転速度を測定する事は必須ではない。回転速度が必要であっても、別途簡易な構造により測定する事もできる。
1 トルク伝達軸
2 エンコーダ
3 センサ
4 トルク測定装置付回転伝達装置
5、5a トルク伝達軸
6a、6b 転がり軸受
7、7a 第一エンコーダ
8、8a 第二エンコーダ
9 第一センサ
10 第二センサ
11、11a 支持環
12、12a 支持環
13 エンコーダ本体
14 エンコーダ本体
15、15a 第一被検出面
16、16a 第二被検出面
17 ホルダ
18 ホルダ
19 センサ本体
20 センサ本体
21 ハーネス
22 ハーネス
23 中間軸
24 入力プーリ
25 出力歯車
26a、26b 転がり軸受
27 出力プーリ

Claims (2)

  1. 使用時に回転しない部分に対し回転自在に支持されトルクを伝達するトルク伝達軸と、
    このトルク伝達軸の軸方向に離隔した2箇所位置に直接又は他の部材を介して間接的にそれぞれ支持された、前記トルク伝達軸と共に回転する、それぞれの被検出面の特性を円周方向に関して交互に変化させた1対のエンコーダと、
    これら各エンコーダの被検出面にそれぞれの検出部を対向させた状態で、使用時にも回転しない部分に支持された1対のセンサとを備え、
    これら両センサの出力信号同士の位相差に基づき、前記トルク伝達軸に加わるトルクを測定可能なトルク測定装置付回転伝達装置であって、
    前記各エンコーダが、外周面に被検出面を有するエンコーダ本体と、該エンコーダ本体を支持する支持環とを有しており、
    前記トルク伝達軸が、前記使用時にも回転しない部分に対し、転がり軸受により回転自在に支持されており、
    前記両エンコーダのうち、少なくとも一方のエンコーダを構成する前記支持環を前記転がり軸受を構成する内輪に支持し、前記少なくとも一方のエンコーダを構成する前記エンコーダ本体全体を前記転がり軸受から軸方向に外れた位置に配置した態様で、前記少なくとも一方のエンコーダを、前記転がり軸受に隣接した位置に配置している事を特徴とするトルク測定装置付回転伝達装置。
  2. 前記転がり軸受に隣接した位置に配置されたエンコーダの被検出面にその検出部を対向させたセンサが、前記転がり軸受を構成する外輪に支持されている、請求項1に記載したトルク測定装置付回転伝達装置。
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