JP6370344B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents

Description

本発明は、使い捨ておむつに関する。

使い捨ておむつとして、その外装の風合いを向上させるため、間欠的なパターン（ストライプ、ドット、スパイラル等）で外装不織布とバックシートとを貼り合わせたものが知られている。
例えば、特許文献１では、外装部材が内層シートと外層シートとを積層してなり、その内層シートと外層シートは、その前身頃と後身頃の両側縁部を除く領域に間欠的に施された接着剤層を介して接合されている、使い捨ておむつが記載されている。

また、特許文献２では、外層シートと内層シートとの間に、使い捨ておむつの横方向に沿って縦方向に間欠的に配された帯状接着剤を有する外装体を具備する使い捨ておむつが記載されている。この外装体の伸縮領域では、複数の弾性部材が使い捨ておむつの縦方向に間欠的に配され、縦方向に隣り合う弾性部材どうしの間毎に帯状接着剤が１本以上配され、帯状接着剤を介して外層シート及び内層シートが固定されて形成されていることが記載されている。

さらに、特許文献３では、レッグ用弾性部材を接着する接着剤塗布領域の全体にわたって、接着剤が左右方向に沿ってスパイラル状に塗布されたスパイラル状塗布部が複数列備えられている使い捨て吸収性物品が記載されている。

特開２０００−１３５２４０号公報 特開２０１６−２２２３５号公報 特開２００６−１３００４２号公報

しかしながら、これら技術は使い捨ておむつの外装の股下部における平坦な部分（弾性部材のない部分）の肌触りを向上させるものであり、弾性部材を配した部分の柔らかさ（肌触り）を向上させるには不十分であるという課題があった。

従って、本発明は、脚周りに配されるレッグ伸縮部の感触や見た目が向上した使い捨ておむつを提供することに関する。

本発明は、肌対向面側に配された表面シート、非肌対向面側に配された裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を備え、着用者の前後方向に沿う縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する使い捨ておむつであって、前記使い捨ておむつは、股下部の縦方向に沿う両側部にレッグ伸縮部を有し、前記レッグ伸縮部は、肌対向面側から順に弾性部材固定シート、弾性部材、内層シート及び外層シートを有しており、前記内層シート及び前記外層シートは、前記縦方向に延び、かつ前記横方向に間欠的に配置された複数の接合部において接合されており、前記弾性部材は、前記弾性部材固定シート及び前記内層シート間に位置し、かつ前記弾性部材は前記横方向において前記接合部と重ならないように配置されている、使い捨ておむつを提供するものである。

本発明によれば、脚周りに配されるレッグ伸縮部の感触や見た目が向上した使い捨ておむつを提供することができる。

図１は、本発明の使い捨ておむつの一実施形態を示す平面図である。 図２は、図１のＩＩ−ＩＩ線断面図である。 図３（ａ）〜図３（ｃ）は、図１に示す使い捨ておむつにおけるレッグ伸縮部の横方向に沿う断面（図１のＩＩ−ＩＩ線の位置における断面）の好ましい例を示す模式断面図である。 図４（ａ）は、図１に示す使い捨ておむつにおけるレッグ伸縮部の縦方向に沿う断面を示す模式断面図であり、図４（ｂ）は、従来の使い捨ておむつにおけるレッグ伸縮部の縦方向に沿う断面を示す模式断面図である。 図５は、図１に示す使い捨ておむつにおける外層シートと内層シートの接合態様を示す模式平面図である。

以下、本実施形態をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図１には、本発明の一実施形態である使い捨ておむつ１（以下、使い捨ておむつ１ともいう）の基本的な構造が示されている。使い捨ておむつ１は、図１に示すように、肌対向面側に配された液透過性の表面シート２、非肌対向面側に配された液不透過性の裏面シート３、及びこれら両シート２，３間に配置された吸収体４を備える。肌対向面は、使い捨ておむつ１及びその構成部材（例えば吸収体４）における、着用状態において着用者の肌側に向けられる面（相対的に着用者の肌に近い側）であり、非肌対向面は、使い捨ておむつ１及びその構成部材における、着用状態において着用者の肌側とは反対側に向けられる面（相対的に着用者の肌から遠い側）である。裏面シート３に関し、液不透過性とは、液難透過性も含む概念であり、裏面シート３が液を全く通さない場合の他、撥水性のシート等からなる場合等も含まれる。

使い捨ておむつ１は、着用時に着用者の前後方向に沿う縦方向Ｘと、使い捨ておむつ１を、図１に示すように平面状に広げた状態において、縦方向Ｘと直交する横方向Ｙとを有している。また、使い捨ておむつ１は、縦方向Ｘに、着用時に着用者の腹側に配される腹側部Ａ、着用時に着用者の背側に配される背側部Ｂ、及び腹側部Ａと背側部Ｂとの間に位置する股下部Ｃに有している。使い捨ておむつ１は、展開型の使い捨ておむつであり、背側部Ｂの両側縁部にファスニングテープ１７が設けられており、腹側部Ａの外表面に、そのファスニングテープ１７を止着するランディングゾーン１８が設けられている。

使い捨ておむつ１における吸収体４は、吸収性コア４ａと該吸収性コア４ａを包むコアラップシート４ｂとを備えている。吸収性コア４ａは、例えばパルプ繊維等の吸液性繊維の積繊体や、吸液性繊維と吸水性ポリマーとの混合積繊体から構成することができる。吸液性繊維としては、例えば、パルプ繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、酢酸セルロース等のセルロース系の親水性繊維が挙げられる。セルロース系の親水性繊維以外に、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド等の合成樹脂からなる繊維を界面活性剤等により親水化したものを用いることもできる。コアラップシート４ｂとしては、例えば、ティッシュペーパーや透水性の不織布が用いられる。コアラップシート４ｂは、１枚で吸収性コア４ａの全体を包んでいても良いし、２枚以上を組み合わせて吸収性コア４ａを包んでいても良い。裏面シート３としては、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等が用いられる。

使い捨ておむつ１は、図２に示すように、股下部Ｃの縦方向Ｘに沿って弾性体１５ａを有する立体ギャザー形成用シート１５が配されており、その弾性体１５ａの収縮により、着用状態における股下部Ｃに、着用者の肌側に向かって起立する立体ギャザーが形成される。

使い捨ておむつ１は、股下部Ｃの縦方向Ｘに沿う両側部にレッグ伸縮部１０を有しており、より具体的には、吸収体４の縦方向Ｘに沿う両側縁それぞれから横方向Ｙの外方に延出した両側部にレッグ伸縮部１０を有している。
レッグ伸縮部１０は、図２に示すように、肌対向面側から順に弾性部材固定シート５、弾性部材６、内層シート３１及び外層シート３２を有する。

レッグ伸縮部１０における内層シート３１及び外層シート３２は、縦方向Ｘに延び、かつ横方向Ｙに間欠的に配置された複数の接合部７において接合されている。複数の接合部７は、図３（ａ）〜図３（ｃ）に示すように、横方向Ｙにおいて、隣り合う接合部７どうしが離間した状態、つまり間欠的に配置されている。

接合部７は種々の手段で形成することができ、接着剤或いは熱融着等が利用される。用いられる接着剤としては、通常、使い捨ておむつ等の吸収性物品に用いられるものを特に制限なく用いることができ、例えば、ホットメルト接着剤を用いることができる。ホットメルト接着剤としては、例えばスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体（ＳＩＳ）、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体（ＳＢＳ）、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン共重合体（ＳＥＢＳ）等のブロックコポリマー系のホットメルト接着剤が挙げられる。熱融着としては、使い捨ておむつ等の吸収性物品に従来用いられる方法を特に制限なく用いることができ、例えば、ヒートシール、高周波シール、超音波シールを用いることができる。内層シート３１及び外層シート３２が、熱融着可能な材料から構成されている場合には、熱、超音波、高周波による融着で接合部７を形成することができる。

弾性部材６は、弾性部材固定シート５及び内層シート３１間に位置している。また、隣り合う接合部７間の横方向Ｙにおいて接合部７と重ならないように配置されている。弾性部材固定シート５及び内層シート３１間には、弾性部材６が使い捨ておむつ１の縦方向Ｘに沿って伸張状態で固定されており、これにより、使い捨ておむつ１の着用時におけるレッグ伸縮部１０には、弾性部材６の収縮により一対のレッグギャザーが形成される。また、弾性部材６は、例えば、弾性部材６に接着剤を塗ってから弾性部材固定シート５及び内層シート３１挟む方法、又は接着剤を塗布した弾性部材固定シート５及び内層シート３１の間に弾性部材６を挟む方法で固定することができる。本実施形態では、弾性部材６に接着剤を塗ってから弾性部材固定シート５及び内層シート３１で挟むことが好ましい。この場合、弾性部材６の周囲を取り囲むように接着剤を塗布することが好ましい。

また、弾性部材６は、横方向Ｙにおいて接合部７と重ならないように配置されている。横方向Ｙにおける接合部７及び弾性部材６の配置例を、図３（ａ）〜図３（ｃ）に示す。図３（ａ）〜図３（ｃ）は、レッグ伸縮部１０の厚み方向の断面図であり、いずれの図においても弾性部材６は横方向Ｙにおいて接合部７と重ならないように配置されている。このような配置にするため、接合部７は、コーターによりストライプ状の塗工パターンで接着剤を塗布し、形成することが好ましい。ストライプ状の塗工パターンとすると、塗工パターンがスパイラル状である場合に比べ、横方向Ｙにおいて弾性部材６と重ならないように接合部７を配置することが容易である。
股下部Ｃの両側部に存する２つのレッグ伸縮部１０が、それぞれ、複数の弾性部材６を有する場合、各レッグ伸縮部１０における複数の弾性部材６のうち少なくとも１つが、隣り合う接合部７間の横方向Ｙにおいて接合部７と重ならないように配置されていれば良く、好ましくは複数本のうちの一部の弾性部材６、より好ましくは全ての弾性部材６が、隣り合う接合部７間の横方向Ｙにおいて接合部７と重ならないように配置されている。

また、弾性部材固定シート５及び内層シート３１間では、弾性部材６は、図１に示すように縦方向Ｘに沿って伸張状態で固定されているが、着用時では弾性部材６は伸縮し、波を打つように変形する。しかし、上記のように弾性部材６及び接合部７を配置することで、弾性部材６の変形に外層シート３２が追随することを抑制できる。すなわち、図４（ａ）に示すように、横方向Ｙにおける弾性部材６の位置に接合部７がないため、内層シート３１と外層シート３２との間に生じた空間が、弾性部材６の変形に伴い外層シート３２が波打つように細かに変形することを抑制することで、外層シート３２は、なだらかに変形する。これにより、使い捨ておむつ１のレッグ伸縮部１０は、外層シート３２側の面に着用者の肌や親や介護者が触れた場合に柔らかな感触を与え、また、着用者、母親、介護者等に対して、脚周りが見た目にも柔らかい印象を与え、肌への優しさを想起させることができる。さらに、脚周りに対する過度の締め付けや、それによるゴム跡が生成されるおそれがないことを想起させることができる。
一方、接合部７間の横方向Ｙにおいて弾性部材６と接合部７とを重なるように配置して接合した使い捨ておむつでは、図４（ｂ）に示すように外層シート３２が弾性部材６に追随して変形し、レッグ伸縮部１０が硬そうな印象を与える場合がある。

本実施形態では、図３（ａ）〜図３（ｃ）に示すように、横方向Ｙにおいて弾性部材６は、隣り合う２つの接合部７間に位置している。弾性部材６を挟んでその両側に接合部７が存在することで、外層シート３２の柔らかさを確保しつつ、レッグ伸縮部１０を構成するシートどうしがずれることを防止することができる。
また、本実施形態では、内層シート３１が、吸収体４の側縁から横方向Ｙの外方へ延出した裏面シート３からなる。裏面シート３には、樹脂フィルムや樹脂フィルムと不織布等のラミネート体が使用され、感触が硬くなり易いが、裏面シート３の非肌対向面側に、前述の態様で外層シート３２が配されていることにより、裏面シート３による防漏性と外層シート３２による実際又は見た目の柔らかさとの両立が可能である。なお、レッグ伸縮部１０においては、弾性部材６が隣り合う２つの接合部７間に位置し、その弾性部材６が、横方向Ｙにおいて接合部７と重ならないように配置されていることが好ましいが、例えば、弾性部材６が隣り合う２つの接合部７間の外に位置してもよい。

また、横方向Ｙにおける接合部７どうしの間隔Ｌ１は、好ましくは０．５ｍｍ以上、より好ましくは０．７ｍｍ以上、更に好ましくは１．０ｍｍ以上であり、また好ましくは１０．０ｍｍ以下、より好ましくは７．０ｍｍ以下、更に好ましくは５．０ｍｍ以下であり、また好ましくは０．５ｍｍ以上１０．０ｍｍ以下、より好ましくは０．７ｍｍ以上７．０ｍｍ以下、更に好ましくは１．０ｍｍ以上５．０ｍｍ以下である。外層シートと内層シートがずれない程度に適度に外層シートに波打ち形状を与えることができるからである。なお、間隔Ｌ１は、図３（ａ）〜図３（ｃ）に示すように横方向Ｙにおける隣り合う接合部７間の最短距離である。また、各レッグ伸縮部１０に、横方向Ｙに間隔を開けて形成された３以上の接合部７を有する場合、隣り合う接合部７間の間隔のうちの一つ以上が上記の範囲にあることが好ましく、隣り合う総ての接合部７間の間隔が上記の範囲にあることがより好ましい。また、横方向Ｙにおける両者間に弾性部材６を有する状態で隣り合う一つ又は複数の接合部７間の間隔が上記の範囲にあることが好ましい。また、隣り合う複数の接合部７間の間隔は、相互に間隔Ｌ１が同じであっても異なっていてもよい。

また、横方向Ｙにおける弾性部材６と接合部７との間の距離Ｌ２は、好ましくは０．５ｍｍ以上、より好ましくは０．７ｍｍ以上、更に好ましくは１．０ｍｍ以上であり、また好ましくは１０．０ｍｍ以下、より好ましくは７．０ｍｍ以下、更に好ましくは５．０ｍｍ以下であり、また好ましくは０．５ｍｍ以上１０．０ｍｍ以下、より好ましくは０．７ｍｍ以上７．０ｍｍ以下、更に好ましくは１．０ｍｍ以上５．０ｍｍ以下である。使い捨ておむつ１の外観について、着用者、母親、介護者等に弾性部材６の伸縮を視認させない、すなわち外層シート３２は大きくなだらかに変形するため、使い捨ておむつの外層シート３２の柔らかさ（ふんわり感）をより発現することができるからである。なお、距離Ｌ２は、図３（ａ）〜図３（ｃ）に示すように、横方向Ｙにおける弾性部材６の一側面から最も近い接合部７の一側面との間の最短距離である。また、弾性部材６が隣り合う２つの接合部７間に位置する場合、弾性部材６の両側における距離Ｌ２の長さが、それぞれ、上記の範囲を満たすことが好ましい。また、弾性部材６が隣り合う２つの接合部７間に位置する場合、弾性部材６の両側における距離Ｌ２の長さは、同じであってもそれぞれ異なっていてもよい。
また、横方向Ｙにおける両者間に弾性部材６を有する状態で隣り合う複数の接合部７間を有する場合、少なくとも１本の弾性部材６とその両側に位置する接合部７との間の間隔が、上記の範囲であることが好ましく、複数又は総ての弾性部材６とその両側に位置する接合部７との間隔が、上記の範囲であることが好ましい。

また、横方向Ｙにおける接合部７の幅Ｗは、好ましくは０．５ｍｍ以上、より好ましくは０．７ｍｍ以上、更に好ましくは１．０ｍｍ以上であり、また好ましくは５．０ｍｍ以下、より好ましくは３．０ｍｍ以下、更に好ましくは２．０ｍｍ以下であり、また好ましくは０．５ｍｍ以上５．０ｍｍ以下、より好ましくは０．７ｍｍ以上３．０ｍｍ以下、更に好ましくは１．０ｍｍ以上２．０ｍｍ以下である。前記幅Ｗが上述した範囲であると、外層シート３２及び内層シート３１間の接着強度と、レッグ伸縮部１０の柔らかさとの両立が容易となる。なお、複数ある接合部７の幅Ｗは同じであってもそれぞれ異なっていてもよい。

本実施形態では、弾性部材６を２本以上有し、横方向Ｙにおける弾性部材６どうしの間に１以上の接合部７を有することが好ましい。例えば、横方向Ｙにおける弾性部材６どうしの間に、１つの接合部７を有する場合（図３（ｂ）参照）、または３つの接合部７を有する場合（図３（ｃ）参照）等が挙げられる。斯かる構成により、より効果的にレッグ伸縮部１０の柔らかさ（フワフワ感）を発現させることができる。

本実施形態は、展開型の使い捨ておむつであり、股下部Ｃの両側縁が横方向Ｙの内方に向かって凸の円弧状に形成されていることが好ましい。斯かる構成により、着用者の臀部を露にすることなく包みこむことができ、過度の締め付け感を抑制する効果が期待できる。
なお、「股下部Ｃの両側縁が横方向Ｙの内方に向かって凸の円弧状に形成されている」という表現には、その股下部Ｃの両側縁が、背側部Ｂ側の端部から腹側部Ａ側の端部に亘る全域が円弧状である場合の他、股下部Ｃの中央部に縦方向に延びるストレート部分を有する場合も含まれる。

本実施形態においては、図５に示すように、股下部Ｃは横方向Ｙの全域に亘って、内層シート３１及び外層シート３２を有しており、内層シート３１及び外層シート３２は、吸収体４と重なる領域においても、縦方向Ｘに延び、かつ横方向Ｙに間欠的に配置される複数の接合部（第２接合部）によって接合されている。斯かる構成により、おむつ全体のふんわり感がより向上し、脚周り部分の柔らかさの想起にもつながることが期待できる。なお、第２接合部は、レッグ伸縮部１０における接合部７と異なり、横方向Ｙにおいて弾性部材６との重なりを問わず配置されてもよい。すなわち、横方向Ｙにおいて、第２接合部は、弾性部材６と重なって配置されてもよく、又は重ならないように配置されてもよい。

弾性部材６の素材としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、ＥＶＡ、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材６の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、楕円形又は多角形状等の糸状（糸ゴム等）、若しくは紐状（平ゴム等）のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができ、糸ゴムを用いることが好ましい。
また、横方向Ｙにおける弾性部材６の幅は、レッグ伸縮部に伸縮性を付与する観点から、好ましくは０．１ｍｍ以上であり、横方向Ｙにおいて、弾性部材６と接合部７とを重ならないように配置することが容易とする観点から、好ましくは０．３ｍｍ以下であり、より好ましくは０．１ｍｍ以上０．３ｍｍ以下である。弾性部材６が糸ゴムである場合、横方向Ｙにおける弾性部材６の幅は糸ゴムの直径に相当する。

外層シートは、手触りや見た目の柔らかさの観点から、不織布であることが好ましい。不織布としては、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布等の各種製法によるものを特に制限なく用いることができる。
弾性部材６を、外層シート３２と内層シート３１との間に固定する方法としては、外層シート３２及び内層シート３１の何れか一方にホットメルト型接着剤等の接着剤を塗布し、該接着剤に弾性部材６を重ねた後、他方を重ねて加圧する方法や、弾性部材６にコームガン等で直接ホットメルト型接着剤等の接着剤を塗布し、該接着剤を介して外層シート３２及び内層シート３１の一方又は双方に接合する方法が挙げられるが、後者が好ましい。

上述した実施形態に関し、本発明は、さらに以下の使い捨ておむつを開示する。
＜１＞
肌対向面側に配された表面シート、非肌対向面側に配された裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を備え、着用者の前後方向に沿う縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する使い捨ておむつであって、
前記使い捨ておむつは、股下部の縦方向に沿う両側部にレッグ伸縮部を有し、
前記レッグ伸縮部は、肌対向面側から順に弾性部材固定シート、弾性部材、内層シート及び外層シートを有しており、
前記内層シート及び前記外層シートは、前記縦方向に延び、かつ前記横方向に間欠的に配置された複数の接合部において接合されており、
前記弾性部材は、前記弾性部材固定シート及び前記内層シート間に位置し、かつ前記横方向において前記接合部と重ならないように配置されている、使い捨ておむつ。

＜２＞
前記弾性部材は糸状である、前記＜１＞に記載の使い捨ておむつ。
＜３＞
前記弾性部材は、断面形状が、矩形、正方形、円形、楕円形又は多角形状である、前記＜２＞に記載の使い捨ておむつ。
＜４＞
前記横方向における前記弾性部材の幅が、好ましくは０．１ｍｍ以上であり、好ましくは０．３ｍｍ以下であり、より好ましくは０．１ｍｍ以上０．３ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜３＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜５＞
前記接合部は、接着剤、好ましくはホットメルト接着剤を用いて形成されている、前記＜１＞〜＜４＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜６＞
前記弾性部材固定シート及び前記内層シート間に、前記弾性部材が前記縦方向に沿って伸張状態で固定されている、前記＜１＞〜＜５＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜７＞
前記弾性部材の周囲を取り囲むように接着剤を塗布し、該弾性部材を前記弾性部材固定シート及び前記内層シートの間に挟むことにより、該弾性部材が、前記弾性部材固定シート及び前記内層シート間に固定されている、前記＜１＞〜＜６＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜８＞
前記接合部がストライプ状の塗工パターンで形成されている、前記＜１＞〜＜７＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。

＜９＞
前記横方向において、前記弾性部材は、隣り合う２つの前記接合部間に位置する、前記＜１＞〜＜８＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１０＞
前記弾性部材として、隣り合う２つの前記接合部間の外に位置する弾性部材を有している、前記＜１＞〜＜９＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１１＞
前記内層シートが前記吸収体の側縁から延出した裏面シートである、前記＜１＞〜＜１０＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１２＞
前記横方向における前記接合部どうしの間隔Ｌ１が、好ましくは０．５ｍｍ以上、より好ましくは０．７ｍｍ以上、更に好ましくは１．０ｍｍ以上であり、また好ましくは１０．０ｍｍ以下、より好ましくは７．０ｍｍ以下、更に好ましくは５．０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１１＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１３＞
前記横方向における前記接合部どうしの間隔が、０．５ｍｍ以上１０．０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１２＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１４＞
前記横方向において隣り合う前記弾性部材と前記接合部との間の距離Ｌ２が、好ましくは０．５ｍｍ以上、より好ましくは０．７ｍｍ以上、更に好ましくは１．０ｍｍ以上であり、また好ましくは１０．０ｍｍ以下、より好ましくは７．０ｍｍ以下、更に好ましくは５．０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１３＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１５＞
前記横方向において隣り合う前記弾性部材と前記接合部との間の距離Ｌ２が、０．５ｍｍ以上１０．０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１４＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１６＞
前記横方向において、隣り合う２つの前記接合部間に位置している前記弾性部材の両側における前記距離Ｌ２の長さが、それぞれ、好ましくは０．５ｍｍ以上、より好ましくは０．７ｍｍ以上、更に好ましくは１．０ｍｍ以上であり、また好ましくは１０．０ｍｍ以下、より好ましくは７．０ｍｍ以下、更に好ましくは５．０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１５＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１７＞
前記横方向における前記接合部の幅Ｗが、好ましくは０．５ｍｍ以上、より好ましくは０．７ｍｍ以上、更に好ましくは１．０ｍｍ以上であり、また好ましくは５．０ｍｍ以下、より好ましくは３．０ｍｍ以下、更に好ましくは２．０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１６＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１８＞
前記横方向における前記接合部の幅Ｗが、０．５ｍｍ以上５．０ｍｍ以下である、前記＜１＞〜＜１７＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜１９＞
前記レッグ伸縮部のそれぞれに前記弾性部材を２本以上有し、
前記横方向における前記弾性部材どうしの間に１以上の前記接合部を有する、前記＜１＞〜＜１８＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜２０＞
展開型の使い捨ておむつであり、前記股下部の両側縁が前記横方向の内方に向かって凸の円弧状に形成されている、前記＜１＞〜＜１９＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。
＜２１＞
前記股下部は横方向の全域に亘って、前記内層シート及び前記外層シートを有しており、
前記内層シート及び前記外層シートは、前記吸収体と重なる領域においても、前記縦方向に延び、かつ前記横方向に間欠的に配置される複数の接合部によって接合されている、前記＜１＞〜＜２０＞の何れか１に記載の使い捨ておむつ。

１ 使い捨ておむつ
１０ レッグ伸縮部
３ 裏面シート
４ 吸収体
５ 弾性部材固定シート
６ 弾性部材
７ 接合部
３２ 外層シート
３１ 内層シート

Claims (9)

1. 肌対向面側に配された表面シート、非肌対向面側に配された裏面シート及びこれら両シート間に配された吸収体を備え、着用者の前後方向に沿う縦方向及び該縦方向に直交する横方向を有する使い捨ておむつであって、
   前記使い捨ておむつは、股下部の縦方向に沿う両側部にレッグ伸縮部を有し、
   前記レッグ伸縮部は、肌対向面側から順に弾性部材固定シート、弾性部材、内層シート及び外層シートを有しており、
   前記内層シート及び前記外層シートは、前記縦方向に延び、かつ前記横方向に間欠的に配置された複数の接合部において接合されており、
   前記弾性部材は、前記弾性部材固定シート及び前記内層シート間に位置し、かつ前記横方向において前記接合部と重ならないように配置されている、使い捨ておむつ。
2. 前記横方向において、前記弾性部材は、隣り合う２つの前記接合部間に位置する、請求項１に記載の使い捨ておむつ。
3. 前記内層シートが前記吸収体の側縁から延出した裏面シートである、請求項１又は２に記載の使い捨ておむつ。
4. 前記横方向における前記接合部どうしの間隔が０．５ｍｍ以上１０．０ｍｍ以下である、請求項１〜３の何れか１項に記載の使い捨ておむつ。
5. 前記横方向において隣り合う前記弾性部材と前記接合部との間の距離が０．５ｍｍ以上１０．０ｍｍ以下である、請求項１〜３の何れか１項に記載の使い捨ておむつ。
6. 前記横方向における前記接合部の幅が０．５ｍｍ以上５．０ｍｍ以下である、請求項１〜５の何れか１項に記載の使い捨ておむつ。
7. 前記レッグ伸縮部のそれぞれに前記弾性部材を２本以上有し、
   前記横方向における前記弾性部材どうしの間に１以上の前記接合部を有する、請求項１〜６の何れか１項に記載の使い捨ておむつ。
8. 展開型の使い捨ておむつであり、前記股下部の両側縁が前記横方向の内方に向かって凸の円弧状に形成されている、請求項１〜７の何れか１項に記載の使い捨ておむつ。
9. 前記股下部は横方向の全域に亘って、前記内層シート及び前記外層シートを有しており、
   前記内層シート及び前記外層シートは、前記吸収体と重なる領域においても、前記縦方向に延び、かつ前記横方向に間欠的に配置される複数の接合部によって接合されている、請求項１〜８の何れか１項に記載の使い捨ておむつ。

Images