JP6355767B2 - 測量装置及びプログラム - Google Patents
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Description
そして、このような測量装置には、特許文献2に開示されているような、水平軸周りに望遠鏡を回転操作するための微動ねじと、鉛直軸周りに望遠鏡を支持する本体を回転操作するための微動ねじとを有する装置がある。
本実施形態に係る測量装置は、例えば、直交する2つの軸を中心として望遠鏡が回転自在とされているトータルステーション(以下、TSという。)である。ここで、TSとして、手動で操作するマニュアル型TS(すなわちMTS)やモータ駆動によって自動的に動作するモータ駆動型TS(すなわちSTS)等が挙げられる。さらに、モータ駆動型TSには、望遠鏡の視野に入った測量目標体であるターゲット(例えば反射プリズム)を自動的に視準する機能を持つ自動視準TS、又は移動するターゲットを自動的に追尾する機能を有した自動追尾TS等がある。例えば、自動追尾TSでは、一人の作業者による測量を実現できる。
本実施形態に係る測量装置は、以上のようなTSの何れかのTSとして構成されている。
図1は、本実施形態に係る測量装置1の外観の構成例を示す図である。
図1に示すように、測量装置1は、図示しない三脚上に整準装置2を介して設置されている。整準装置2は、三脚上に取り付けられる基盤(又は底板)3と、測量装置1が取り付けられる取り付け部4と、基盤3と取り付け部4との間に配置されて基盤3に対する取り付け部4の傾斜度合いを調整する整準ねじ5とを有している。例えば、作業者は、測量作業の開始に先立って、例えば取り付け部4に設けられた傾斜検出部をなす気泡管の気泡が所定の位置にくるように整準装置2の整準ねじ5を調整する。
また、測量装置1は、第1の軸O1に垂直な第2の軸O2を中心として本体6に対し回転自在な望遠鏡7を有している。この望遠鏡7は、本体6とともに第1の軸O1を中心として回転できるため、直交する第1の軸O1及び第2の軸O2それぞれを中心として自在に回動できる。
図2に示すように、測量装置1は、内部構成として、視準カメラ光学系11(又は、単に視準カメラともいう。)、広角カメラ光学系12(又は、単に広角カメラともいう。)12、測距部13、測角部30、水平回転モータ用ドライバ14、水平回転モータ15、鉛直回転モータ用ドライバ16、鉛直回転モータ17、表示部18、情報入力部19、入出力I/F(インターフェース)20、エンコーダ21,22、記憶部25、及び演算部40を有している。
広角カメラ光学系12は、広角レンズ9及び不図示の広角用CCDを有している。この広角カメラ光学系12は、広角レンズ9を介し広角用CCDによって撮像した撮像画像を演算部40に出力する。
ここで、一般的に、測距方式としては、反射プリズム等の反射体をターゲットして利用したプリズム方式や反射プリズムを利用しないノンプリズム方式等がある。プリズム方式では、例えば、反射プリズムにレーザー光を照射し、その反射光を受光するまでの時間差から距離を計測する。ここで、反射プリズム等のターゲットを備えるものとして、例えば、ミラー付ポールがある。また、ノンプリズム方式は、反射プリズムを利用せず、反射プリズムを設置する必要がないために、プリズム方式に比較して測量の自由度が高くなる。すなわち例えば、ノンプリズム方式では、現場に足を踏み入れることなく離れた場所から測量することが可能になる。例えば、本実施形態では、これら測距方式のうちの何れかを採用して測距部13が構成されている。
表示部18は、各種情報を文字、図形等によって各種情報を表示する。表示部18は、例えば、液晶ディスプレイ等である。この表示部18は、演算部40によって表示状態が制御される。
記憶部25は、ROMやRAM、HDD(Hard Disk Drive)等によって構成されている。この記憶部25には、各種プログラムや固定データ、演算部40が処理によって取得したデータ等が記憶される。記憶部25には、例えば、CAD等で作成された設計座標データが記憶されている。
補正処理部50は、水平微動ねじ23や鉛直微動ねじ24の回転量に対する望遠鏡7の回転量を、画角に応じて補正するための処理を行う。
図3に示すように、補正処理部50は、画角値取得部51及び操作量補正部52を有している。
ここで、画角値取得部51は、表示部18に表示される画像の画角値を取得する。具体的には、画角値取得部51は、視準カメラ光学系11及び広角カメラ光学系12のうちのどれを用いて撮像しているかを示す撮像カメラ選択情報や、視準カメラ光学系11による撮像時のズーム倍率値を基に、画角値を取得する。すなわち例えば、画角値取得部51は、撮像カメラ選択情報が視準カメラ光学系11による撮像中であることを示す場合、広角カメラ光学系12による撮像中の場合よりも小さい(すなわち狭い)画角値を取得する。また、画角値取得部51は、視準カメラ光学系11による撮像中には、ズーム倍率値が大きいほど、小さい画角値を取得する。
図4に示すように、画角値マップでは、画角値は、広角カメラ光学系12による撮像中よりも視準カメラ光学系11による撮像中の方が小さくなる。また、画角値マップでは、画角値は、ズーム倍率が大きいほど小さくなる。例えば、この画角値マップは、記憶部25に格納されている。画角値取得部51は、このような図4に示す画角値マップを参照して、撮像カメラ選択情報やズーム倍率値に対応する画角値を取得する。そして、画角値取得部51は、取得した画角値を操作量補正部52に出力する。
図5に示すように、補正係数マップでは、補正係数は、画角値が大きくなると比例して大きくなる。例えば、この補正係数マップは、記憶部25に格納されている。操作量補正部52は、このような図5に示す補正係数マップを参照して、画角値に対応する補正係数を取得する。これによって、操作量補正部52は、取得した補正係数と第1及び第2エンコーダ21,22の回転量検出値とを乗算することによって当該第1及び第2エンコーダ21,22の回転量検出値の補正を行う。そして、操作量補正部52は、補正した回転量検出値を駆動制御部43に出力する。
次に、測量作業における測量装置1の動作、作用等についての一例を説明する。
測量装置1は、作業者によって情報入力部19から入力された撮像カメラ選択情報を基に視準カメラ又は広角カメラによる撮像画像を表示部18に表示する。このとき、測量装置1は、視準カメラによって撮像することが作業者によって選択されていれば、情報入力部19から入力されたズーム倍率値を基に、視準カメラのズーム倍率を設定する。また、測量装置1は、作業者によって水平微動ねじ23や鉛直微動ねじ24が回転操作されると、その回転操作に応じて望遠鏡7を水平方向や鉛直方向に回転させる。
測量装置1は、情報入力部19から広角カメラを選択する撮像カメラ選択情報が入力されると、広角カメラによる撮像画像を表示部18に表示する。そして、作業者が、表示部18の画面内において測定対象物のターゲットがレクチル線の中心付近に移動するように水平微動ねじ23や鉛直微動ねじ24を回転操作すると、測量装置1は、その回転操作に応じて望遠鏡7を水平方向や鉛直方向に回転させる。
本実施形態では、望遠鏡7の向きを変化させたときの表示部18の画像の移動量が望遠鏡7の画角が異なっても異ならないように(すなわち、望遠鏡7の画角によらず表示部18の画像の移動量が常に同一となるように)、水平微動ねじ23や鉛直微動ねじ24の回転操作量に対する望遠鏡7の向きの変位量を制御している。これに対して、本実施形態では、望遠鏡7の画角を異なるものとしたときに、望遠鏡7の向きを変化させたときの表示部18の画像の移動量が(同一となるような厳密さを要求しないが)大きく変化しないように、水平微動ねじ23や鉛直微動ねじ24の回転操作量に対する望遠鏡7の向きの変位量を制御することもできる。すなわち、本実施形態では、望遠鏡7の画角が狭い場合の表示部18の画像の移動量が望遠鏡7の画角が広い場合の表示部18の画像の移動量よりも少なくなるように望遠鏡7の向きの変位量を制御すれば良い。
図10に示すように、補正係数マップでは、補正係数は、ズーム倍率値が大きくなると小さくなる。演算部40は、このような図10に示す補正係数マップを参照して、ズーム倍率値に対応する補正係数を取得する。これによって、演算部40は、取得した補正係数と第1及び第2エンコーダ21,22の回転量検出値とを乗算することによって当該第1及び第2エンコーダ21,22の回転量検出値の補正を行う。
また、本実施形態では、望遠鏡が、広角カメラ光学系12を有さず視準カメラ光学系11だけを有することもできる。
また、本実施形態は、トータルステーションの他に、セオドライトにも適用することができる。
Claims (8)
- 測量装置の鉛直軸周り及び水平軸周りに回転可能な望遠鏡と、
ユーザが操作可能な水平回転操作部と、
ユーザにより前記水平回転操作部が操作されたことに応じて、前記望遠鏡を前記鉛直軸周りに回転駆動する水平回転駆動部と、
ユーザが操作可能な鉛直回転操作部と、
ユーザにより前記鉛直回転操作部が操作されたことに応じて、前記望遠鏡を前記水平軸周りに回転駆動する鉛直回転駆動部と、
ズーム倍率を設定する設定部と、
ユーザにより前記水平回転操作部が操作された場合、前記ズーム倍率が大きい程前記鉛直軸周りにおける前記望遠鏡の水平回転量が小さくなるように、任意の前記ズーム倍率に応じて前記鉛直軸周りにおける前記望遠鏡の前記水平回転量を決定し、決定した前記水平回転量で前記望遠鏡を前記鉛直軸周りに回転駆動するよう前記水平回転駆動部を制御し、
ユーザにより前記鉛直回転操作部が操作された場合、前記ズーム倍率が大きい程前記水平軸周りにおける前記望遠鏡の鉛直回転量が小さくなるように、任意のズーム倍率に応じて前記水平軸周りにおける前記望遠鏡の前記鉛直回転量を決定し、決定した前記鉛直回転量で前記望遠鏡を前記水平軸周りに回転駆動するよう前記鉛直回転駆動部を制御する制御部とを備えること
を特徴とする測量装置。 - 請求項1に記載の測量装置において、
前記ズーム倍率は、光学ズームのズーム倍率であること
を特徴とする測量装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の測量装置において、
前記制御部は、前記望遠鏡が有するカメラで撮像した画像データに基づいて、前記ズーム倍率に応じた画像を表示部に表示するよう制御すること
を特徴とする測量装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の測量装置において、
前記ズーム倍率の値を基に前記表示部に表示される画像の画角値を取得する画角値取得部と、
前記画角値取得部が取得した画角値に応じて、前記回転量の検出値を補正する操作量補正部と、
更に、補正量係数マップを格納する記憶部と、を備え、
前記操作量補正部は、前記補正量係数マップを参照して、前記画角値取得部において取得した画角値に対応する補正係数を取得し、取得した補正係数を用いて前記回転量の検出値を補正すること
を特徴とする測量装置。 - 請求項3又は請求項4に記載の測量装置において、
前記制御部は、
ユーザにより前記水平回転操作部が操作された場合、前記ズーム倍率にかかわらず前記望遠鏡が前記鉛直軸周りに回転駆動する前後において前記表示部に表示される画像の移動量が同一となるように、前記望遠鏡を前記鉛直軸周りに回転駆動するよう前記水平回転駆動部を制御し、
ユーザにより前記鉛直回転操作部が操作された場合、前記ズーム倍率にかかわらず前記望遠鏡が前記水平軸周りに回転駆動する前後において前記表示部に表示される画像の移動量が同一となるように、前記望遠鏡を前記水平軸周りに回転駆動するよう前記鉛直回転駆動部を制御すること
を特徴とする測量装置。 - 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の測量装置において、
前記水平回転操作部は、ユーザが回転操作可能な水平微動ねじであり、
前記鉛直回転操作部は、ユーザが回転操作可能な鉛直微動ねじであり、
前記水平微動ねじの回転量を検出する第1エンコーダと、
前記鉛直微動ねじの回転量を検出する第2エンコーダとを更に備えること
を特徴とする測量装置。 - 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の測量装置において、
前記水平回転駆動部は、ユーザにより前記水平回転操作部が操作されたことに応じて、前記望遠鏡を前記鉛直軸周りに回転駆動する水平回転モータであり、
前記鉛直回転駆動部は、ユーザにより前記鉛直回転操作部が操作されたことに応じて、前記望遠鏡を前記水平軸周りに回転駆動する鉛直回転モータであること
を特徴とする測量装置。 - ズーム倍率を設定する設定ステップと、
ユーザにより水平回転操作部が操作された場合、前記ズーム倍率が大きい程測量装置の鉛直軸周りにおける望遠鏡の水平回転量が小さくなるように、任意の前記ズーム倍率に応じて前記鉛直軸周りにおける前記望遠鏡の前記水平回転量を決定し、決定した前記水平回転量で前記望遠鏡を前記鉛直軸周りに回転駆動するよう水平回転駆動部を制御し、
ユーザにより鉛直回転操作部が操作された場合、前記ズーム倍率が大きい程前記測量装置の水平軸周りにおける前記望遠鏡の鉛直回転量が小さくなるように、任意のズーム倍率に応じて前記水平軸周りにおける前記望遠鏡の前記鉛直回転量を決定し、決定した前記鉛直回転量で前記望遠鏡を前記水平軸周りに回転駆動するよう鉛直回転駆動部を制御する制御ステップをコンピュータに実行させること
を特徴とするプログラム。
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