JP6355609B2 - 熱式流量計 - Google Patents

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Description

本発明は空気等の気体の流量を測定する熱式流量計に関するものである。
空気等の気体の流量を計測する熱式流量計は流量を計測するための流量検出部を備え、流量検出部と計測対象である気体との間で熱伝達を行うことにより、気体の流量を計測するように構成されている。熱式流量計が計測する流量は色々な装置の重要な制御パラメータとして広く使用されている。熱式流量計の特徴は、他の方式の流量計に比べ相対的に高い精度で気体の流量、例えば質量流量を計測できることである。
ところで、この熱式流量計においては更に気体流量の計測精度の向上が望まれている。例えば、内燃機関を搭載した車両では、省燃費の要望や排気ガス浄化の要望が非常に高い。これら要望に応えるには、内燃機関の主要パラメータである吸入空気量を高い精度で計測することが求められている。
内燃機関に導かれる吸入空気量を計測する熱式流量計は、吸入空気量の一部を取り込む副通路と、この副通路に配置された流量検出部とを備え、流量検出部が空気との間で熱伝達を行うことにより、副通路を流れる空気の流量を計測して、内燃機関に導かれる吸入空気量を表す電気信号を出力する。また、副通路は、入口から流入した流れをバイパス出口とダスト排出口に向って分岐させる構造を有しており、入口から流入したダストをダスト排出口から排出する。それにより、ダストが流量検出部に衝突して流量検出部が損傷することを回避している。
例えば、特開2012−202755号公報(特許文献1)では、段落0023及び図1に示すように、バイパス流路は、吸気路に対し吸気主流の上流側に向かって開口する吸気の入口と、吸気路に対し吸気主流の下流側に向かって開口する吸気の出口と、入口から直線的に伸び、吸気路における吸気主流と同じ方向に向かって吸気を直進させる直進路と、直進路を直進してきた吸気を周回させて出口に向かわせる周回路とを有する。なお、直進路には、ダストを排出するためのダスト排出路が直線的に接続しており、ダスト排出路の下流端は、吸気路に対し吸気主流の下流側に向かって開口するダスト排出口を形成している
また、特開2013−190447号公報(特許文献2)では、段落0020〜0028及び図1、2に示すように、空気流量測定装置は、バイパス流路の途中に分岐するサブバイパス流路内に流量センサが配されている。そして、バイパス出口の開口面に垂直な線が、分岐から遠ざかる方向へ向かうように設けられている。つまり、開口面は主流下流方向を真っ直ぐに向くのではなく、主流下流方向に対して高さ方向下側に傾いた方向を向くように形成されている。第3壁面の下流端よりも第2壁面の下流端がバイパス流の上流側に位置することになるため、第3壁面に衝突して跳ね返ったダストが第2壁面に衝突する可能性が低くなり、第3壁面に衝突したダストもバイパス出口から排出されやすくなる。このため、ダストの流量センサへの到達を防ぐことができる。
特開2012−202755号公報 特開2013−190447号公報
しかしながら、特許文献1、2共に、ダスト排出口やバイパス出口が主通路に開口する開口面の重心点を含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面を基準として、熱式流量計の差し込み方向と吸気管内流れ方向に直交する方向の熱式流量計の厚さが対称に設けられているため、吸気主流が上流側から下流側に順流する条件においては、熱式流量計の計測部本体の下端面側に生じる一対の後流渦もほぼ対称形となる。その結果、それらの後流渦が両者の中間位置で合流し、熱式流量計の計測部本体の下端面側に向う逆流を生じる。この逆流が、ダスト排出口やバイパス出口から流出する空気流れに対向して流出を阻害するため、ダストの排出効果を低下させたり、質量流量の計測誤差を悪化させる課題がある。
本発明の目的は、少なくともダスト排出口から流出する流れが、熱式流量計の計測部本体の下端面側の後流渦によって生じる逆流によって阻害されることを抑制した熱式流量計を提供することにある。
本発明の特徴は、ダスト排出口が形成された計測部本体の下端面に生じる後流渦によって形成される逆流に対して、少なくとも、ダスト排出口の開口が逆流方向からずらされた位置に配置されている、ことを特徴としている。
本発明によれば、吸気管内の主流が上流側から下流側に順方向に流れる条件において、ダスト排出口から流出する空気流れが、計測部本体の下流側の後流渦によって生じる逆流と正面から対向することが避けられ、その結果、ダストの排出効果の低下、或いは質量流量の計測誤差の悪化を抑制できるようになる。
本発明に係る熱式流量計を使用した内燃機関制御システム図である。 本発明の第1の実施形態になる熱式流量計の外観を示す正面図である。 図2Aに示す熱式流量計の左側面図である。 図2Aに示す熱式流量計の背面図である。 図2Aに示す熱式流量計の右側面図である。 図2Aに示す熱式流量計から表カバーを取り外したハウジング内の構造を示す正面図である。 図2Aに示す熱式流量計から裏カバーを取り外したハウジング内の構造を示す背面図である。 図2AのA−A断面図である。 図2DのB−B断面の模式的概念図である。 本発明の第2の実施形態になる熱式流量計の通路構成を示した模式図である。 図6に示す熱式流量計を左側面からみた模式図である。 図7のC−C断面図である。 本発明の第3の実施形態になる熱式流量計の通路構成を示した模式図である。 図9に示す熱式流量計を左側面からみた模式図である。 図10のD−D断面図である。 本発明の第4の実施形態になる熱式流量計の通路構成を示した模式図である。 図12に示す熱式流量計を左側面からみた模式図である。 図13のE−E断面図である。 本発明の第5の実施形態になる熱式流量計の通路構成を示した模式図である。 図15のF−F断面図である。 本発明の第6の実施形態になる熱式流量計の通路構成を示した模式図である。 図17のG−G断面図である。
次に、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されることなく、本発明の技術的な概念の中で種々の変形例や応用例をもその範囲に含むものである。
本発明の実施形態を説明する前に、内燃機関制御システムの構成について説明する。図1は、電子燃料噴射方式の内燃機関制御システムの構成を示している。
図1に示すように、シリンダ112とピストン114を備える内燃機関110の動作に基づき、吸入空気が被計測気体IAとしてエアクリーナ122から吸入され、主通路124が形成された管路である吸気管71を含む例えば吸気ボディ、スロットルボディ126、吸気マニホールド128を介してシリンダ112の燃焼室に導かれる。
燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体IAの流量は、熱式流量計30で計測され、計測された流量に基づいて燃料噴射弁152より燃料が供給され、吸入空気である被計測気体IAと共に混合気の状態で燃焼室に導かれる。なお、本実施形態では、燃料噴射弁152は内燃機関の吸気ポートに設けられ、吸気ポートに噴射された燃料が吸入空気である被計測気体IAと共に混合気を成形し、吸気弁116を介して燃焼室に導かれ、燃焼して機械エネルギを発生する。
熱式流量計30は、図1に示す内燃機関の吸気ポートに燃料を噴射する方式だけでなく、各燃焼室に燃料を直接噴射する方式にも同様に使用できる。両方式とも熱式流量計30の使用方法を含めた制御パラメータの計測方法及び燃料供給量や点火時期を含めた内燃機関の制御方法の基本概念は略同じであり、両方式の代表例として吸気ポートに燃料を噴射する方式を図1に示している。
燃焼室に導かれた燃料および空気は、燃料と空気の混合状態を形成しており、点火プラグ154の火花着火により、爆発的に燃焼し、機械エネルギを発生する。燃焼後の気体は排気弁118から排気管に導かれ、排気EAとして排気管から排出される。燃焼室に導かれる吸入空気である被計測気体IAの流量は、アクセルペダルの操作に基づいてその開度が変化するスロットルバルブ132により制御される。燃焼室に導かれる吸入空気の流量に基づいて燃料供給量が制御され、運転者はスロットルバルブ132の開度を制御して燃焼室に導かれる吸入空気の流量を制御することにより、内燃機関が発生する機械エネルギを制御することができる。
エアクリーナ122から取り込まれ主通路124を流れる吸入空気である被計測気体IAの流量、湿度及び温度が、熱式流量計30により計測され、熱式流量計30から吸入空気の流量、湿度及び温度を表す電気信号が制御装置200に入力される。また、スロットルバルブ132の開度を計測するスロットル角度センサ144の出力が制御装置200に入力され、更に内燃機関のピストン114や吸気弁116や排気弁118の位置や状態、更に内燃機関の回転速度を計測するために、回転角度センサ146の出力が、制御装置200に入力される。排気EAの状態から燃料量と空気量との混合比の状態を計測するために、酸素センサ148の出力が制御装置200に入力される。
制御装置200は、熱式流量計30の出力である吸入空気の流量、湿度、及び温度、及び回転角度センサ146からの内燃機関の回転速度に基づいて燃料噴射量や点火時期を演算する。これら演算結果に基づいて、燃料噴射弁152から供給される燃料量、また点火プラグ154により点火される点火時期が制御される。燃料供給量や点火時期は、実際には更に熱式流量計30で計測される吸気温度やスロットル角度の変化状態、エンジン回転速度の変化状態、酸素センサ148で計測された空燃比の状態に基づいて制御されている。制御装置200はさらに内燃機関のアイドル運転状態において、スロットルバルブ132をバイパスする空気量をアイドルエアコントロールバルブ156により制御し、アイドル運転状態での内燃機関の回転速度を制御する。
内燃機関の主要な制御量である燃料供給量や点火時期はいずれも熱式流量計30の出力を主パラメータとして演算される。従って熱式流量計30の計測精度の向上や経時変化の抑制、信頼性の向上が、車両の制御精度の向上や信頼性の確保に関して重要である。特に近年、車両の省燃費に関する要望が非常に高く、また排気ガス浄化に関する要望が非常に高い。これらの要望に応えるには熱式流量計30により計測される吸入空気である被計測気体IAの流量の計測精度の向上が極めて重要である。
ところで、従来の熱式流量計30においては、ダスト排出口やバイパス出口が主通路に開口する開口面の重心点を含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面を基準として、熱式流量計の差し込み方向と吸気管内流れ方向に直交する方向の熱式流量計の厚さが対称(略同じ長さ)に設けられているため、吸気主流が上流側から下流側に順流する条件においては、熱式流量計の下流側に生じる一対の後流渦もほぼ対称形となる。その結果、それらの後流渦が両者の中間位置で合流し、熱式流量計の計測部本体の下端面に向う逆流を生じる。この逆流が、ダスト排出口やバイパス出口から流出する流れに対向し、流出を阻害するため、ダストの排出効果を低下させたり、質量流量の計測誤差を悪化させる課題がある。
そこで、本発明では、少なくともダスト排出口から流出する空気流れが、計測部本体の下端面の後流渦によって生じる逆流によって阻害されることを抑制する構成の熱式流量計を提案するものである。以下、その具体的な実施形態について説明する。
図2A〜図2Dは本発明の第1の実施形態になる熱式流量計30の外観を示している。図2Aは熱式流量計30の正面図、図2Bは左側面図、図2Cは背面図、図2Dは右側面図である。
熱式流量計30はハウジング302と表カバー303と裏カバー304とを備えている。ハウジング302は、熱式流量計30を、主通路を構成する吸気ボディに固定するためのフランジ312と、外部機器との電気的な接続を行うための外部端子を有する外部接続部(コネクタ部)305と、空気流量を計測するための計測部本体310を備えている。計測部本体310の内部には、副通路を作るための副通路溝が設けられている。
計測部本体310は、ハウジング302と表カバー303と裏カバー304より構成されており、ハウジング302を表カバー303と裏カバー304を覆うことにより、副通路が形成されたケーシングとなる。計測部本体310の内部には、主通路を流れる被計測気体IAの流量を計測するための流量検出部602や主通路を流れる被計測気体IAの温度を計測するための温度検出部452を備える回路パッケージ400が設けられている(図3A、3B参照)。
熱式流量計30は、フランジ312を管路である吸気管(吸気通路)71に固定することにより、計測部本体310が主通路内に片持ち状に支持される。図2Aでは、熱式流量計30と吸気管71との位置関係を明確にするため、仮想線で吸気管71を示している。したがって、熱式流量計30は、計測部本体310を主通路124に直交する方向に差し込まれて固定されることになる。
熱式流量計30の計測部本体310は、フランジ312から主通路124の径方向の中心方向に向かって長く延びる形状を成し、その上端面側の先端部には吸入空気などの被計測気体IAの一部を副通路に取り込むための主取込口350(図2B参照)が設けられ、また副通路から被計測気体IAを主通路124に戻すためのバイパス出口352(図2D参照)が計測部本体310の下端面に設けられている。
熱式流量計30の計測部本体310の上端面(被計測気体IAが流れ込んでくる側)には主取込口350が形成されている。つまり、フランジ312から主通路124の径方向の中心方向に向かって延びる計測部本体310の先端側に設けられることにより、主通路124の内壁面から離れた部分の気体を副通路に取り込むことができる。これにより、主通路の内壁面の温度の影響を受け難くなり、気体の流量や温度の計測精度の低下を抑制できる。
また、主通路124の内壁面近傍では流体抵抗が大きく、主通路の平均的な流速に比べ、流速が低くなる。本実施例の熱式流量計30では、フランジ312から主通路の中央に向かって延びる薄くて長い計測部310の先端部に主取込口350が設けられているので、主通路中央部の流速の速い気体を副通路(計測用通路)に取り込むことができる。また、副通路のダスト排出口355も計測部本体310の先端部の下端面側に設けられているので、副通路内を流れた気体を流速の速い主通路124の中央部近傍に戻すことができる。
計測部本体310は主通路124の外壁から中央に向かう軸に沿って長く延びる形状を成しているが、計測部本体310の幅(空気の流れ方向の長さ)は、図2B及び図2Dに記載の如く、狭い形状を成している。すなわち、熱式流量計30の計測部本体310は、側面の幅が薄く正面が略長方形の形状を成している。これにより、熱式流量計30は、被計測気体IAに対しては流体抵抗を小さくして、十分な長さの副通路を備えることができる。
ハウジング302は、吸気管71を流れる空気の流れに沿って上端面と下端面を備えており、図2B、図2Dにある通り、上端面には主取込口350が開口され、下端面にはダスト排出口355、バイパス出口352が開口されている。
被計測気体IAの温度を計測するための温度検出部452が、計測部本体310の中央部で、計測部本体310内の上流側外壁が下流側に向かって窪んだ位置に、上流側外壁から上流側に向かって突出する形状を成して設けられている。
表カバー303および裏カバー304は、薄い板状に形成されて、広い冷却面を備える形状を成している。このため熱式流量計30は、空気抵抗が低減され、さらに主通路124を流れる被計測気体により冷却されやすいという効果を有している。
外部接続部305の内部には、図示しない外部端子と補正用端子とが設けられている。外部端子は、計測結果である流量と温度を出力するための端子と、直流電力を供給するための電源端子とで構成される。補正用端子は熱式流量計30に関する補正値を、熱式流量計30内部のメモリに記憶するのに使用する端子である。
次に、図3Aおよび図3Bを用いて、ハウジング302内に構成される副通路及び回路パッケージの構成について説明する。図3A、3Bは熱式流量計30から表カバー303または裏カバー304を取り外したハウジング302の内部の構成を示している。図3Aは、熱式流量計30から表カバー303を取り外したハウジング302の内部構成を示す正面図であり、図3Bは、熱式流量計30から裏カバー304を取り外したハウジング302の内部構成を示す背面図である。
ハウジング302には、計測部本体310の先端側に副通路を成形するための副通路溝が設けられている。副通路は、主通路124を流れる被計測気体の一部を取り込むために熱式流量計30内に形成さされた通路である。本実施例ではハウジング302の表裏両面に副通路溝331、332が設けられている。表カバー303及び裏カバー304をハウジング302の表面及び裏面にかぶせることにより、ハウジング302の両面に連続した副通路が形成される。このような構造とすることで、ハウジング302の成形時(樹脂モールド工程)にハウジング302の両面に設けられる金型を使用して、裏側副通路溝331と表側副通路溝332の両方をハウジング302の一部に形成し、これらを繋ぐようにハウジング302を貫通した貫通部382を形成し、この貫通部382に回路パッケージ400の流量検出素子(流量検出部)602を配置することができる。
図3Bに示すように、主通路を流れる被計測気体IAの一部は、主取込口350から入口溝351を介して裏側副通路溝331内に取り込まれ、裏側副通路溝331内を流れる。裏側副通路溝331に裏カバー304を覆うことにより、熱式流量計30には、副通路のうち、第1の通路31と第2の通路32の上流側の一部が形成される。
第1の通路31は、主通路124を流れる被計測気体IAを取り込む主取込口350から、取り込んだ被計測気体IAの一部を排出するダスト排出口355まで形成された、汚損物質を慣性分離する排出用通路である。第2の通路32は、第1の通路31に流れる被計測気体IAを取り込む副取込口34から、流量検出部602に向かって形成された流量計測用通路である。主取込口350は、計測部本体310の上端面側で主通路124の上流側に面して開口しており、ダスト排出口355は、計測部本体310の下端面側で主通路124の下流側に面して開口しており、ダスト排出口355の開口面積は、主取込口350の開口面積よりも小さい。これにより、主取込口350からの被計測気体IAを第2の通路32にも流れ易くすることができる。
裏面副通路溝331のうち、第2の通路32(流量検出部602までの通路)の通路溝は、流れ方向に進むにつれて深くなる形状をしており、溝に沿って流れるにつれ表側の方向に被計測気体IAは徐々に移動する。裏側副通路溝334には回路パッケージ400の上流部342で急激に深くなる急傾斜部347が設けられている。質量の小さい空気の一部は急傾斜部347に沿って移動し、図4に示すように回路パッケージ400の貫通部382のうち上流部342で計測用流路面430の方を流れる。一方質量の大きい異物は遠心力によって急激な進路変更が困難なため、急傾斜部347に沿って流れることができず、図4に示す計測用流路裏面431の方を流れる。その後、貫通部382のうち下流部341を通り、図3Aに示す表側副通路溝332を流れる。
上述した如く、回路パッケージ400の計測用流路面430を含む部分は、貫通部382の空洞内に配置され、この貫通部382は計測用流路面430を有する回路パッケージ400の左右両側で裏側副通路溝334と表側副通路溝332とが繋がっている。
図3Aに示すように、貫通部382において、上流部342から被計測気体IAである空気は計測用流路面430に沿って流れる。このとき、流量検出部602に設けられた熱伝達面を介して流量を計測するための流量検出部602との間で熱伝達が行われ、流量の計測が行われる。なお、この流量の計測原理は、熱式流量計として一般的な検出原理であってよく、本実施例の如く、回路パッケージ400の流量検出部602が計測した計測値に基づいて主通路を流れる被計測気体の流量を検出することができるものであれば、検出するための構成は特に限定されるものではない。
計測用流路面430を通過した被計測気体IAや回路パッケージ400の下流部341から表側副通路溝332に流れてきた空気は共に表側副通路溝332に沿って流れ、第2の通路32のバイパス出口352を形成する出口溝353から主通路124に排出される。
この実施例では、裏側副通路溝334で構成される第2の通路は曲線を描きながらハウジング302の先端部からフランジ方向に向かい、フランジ側に最も近い位置では副通路を流れる被計測気体IAは主通路124の流れに対して逆方向の流れとなる。この逆方向の流れの部分となる貫通部382で、ハウジング302の一方側に設けられた第2の通路32のうち裏面側に設けられたセンサ上流側通路32aが、他方側に設けられた第2の通路32の表面側に設けられたセンサ下流側通路32bに繋がる。
この実施例では、回路パッケージ400の先端側は貫通部382の空洞内に配置される。回路パッケージ400の上流側に位置する上流部342の空間と回路パッケージ400の下流側に位置する下流部341の空間は、この貫通部382に含まれることになり、貫通部382は、上述した如く、ハウジング302の表面側と裏面側とを貫通するように刳り貫かれている。これにより、上述した如く、貫通部382で、ハウジング302の表面側の表側副通路溝334により形成されたセンサ上流側通路32aと、裏面側の裏側副通路溝332により形成された下流側副通路32bとが連通する。
尚、図4に示すように、計測用流路面430側の空間と計測用流路裏面431側の空間とは、ハウジング302にインサートされた回路パッケージ400によって区分されており、ハウジング302によっては区分されていない。上流部342の空間と、下流部341の空間と、計測用流路面430側の空間と、計測用流路裏面431側の空間とによって形成される一つの空間が、ハウジング302の表面と裏面とに連続して形成されており、この一つの空間にハウジング302にインサートされた回路パッケージ400が片持ち状で突出している。このような構成とすることで、1回の樹脂モールド工程でハウジング302の両面に副通路溝を成形でき、また両面の副通路溝を繋ぐ構造を合わせて成形することが可能となる。
尚、回路パッケージ400はハウジング302の固定部372、373、376に樹脂モールドにより埋設して固定されている。このような固定構造は、ハウジング302の樹脂モールド成形と同時に、回路パッケージ400をハウジング302にインサート成形することにより、熱式流量計30に実装することができる。
なお、図3Bに示すように、裏側副通路溝334は、対向して形成された第1通路用壁395と、裏側副通路内周壁(第2通路用壁)392と裏側副通路外周壁(第2通路用壁)391とにより形成されている。これら裏側副通路内周壁392と裏側副通路外周壁391とのそれぞれの高さ方向の先端部と裏カバー304の内側面とが密着することで、ハウジング302の第1の通路31と第2の通路32のセンサ上流側通路32aが成形される。
一方、図3Aに示すように、表側副通路溝332の両側には、表側副通路内周壁(第2通路用壁)393と表側副通路外周壁(第2通路用壁)394が設けられ、これら副通路内周壁393と副通路外周壁394の高さ方向の先端部と表カバー303の内側面とが密着することで、ハウジング302の下流側副通路が形成される。
主取込口350から取り込まれ、裏側副通路溝334により構成される第1の通路31を流れた被計測気体IAは、図3Bの右側から左側に向かって流れる。ここで第1の通路31から分岐するように形成された第2の通路32の副取込口34に、取込んだ被計測気体IAの一部が、分流して流れる。図4に示しているように、流れた被計測気体IAは、貫通部382の上流部342を介して、回路パッケージ400の計測用流路面430の表面と表カバー303に設けられた突起部356で作られる流路386の方を流れる。
他の被計測気体IAは計測用流路裏面431と裏カバー304で作られる流路387の方を流れる。その後、流路387を流れた被計測気体IAは、貫通部382の下流部341を介して表側副通路溝332の方に移り、流路386を流れている被計測気体IAと合流する。合流した被計測気体IAは、表側副通路溝332を流れ、バイパス出口352から主通路に排出される。
裏側副通路溝334から貫通部382の上流部342を介して流路386に導かれる被計測気体IAの方が、流路387に導かれる流路よりも曲りが大きくなるように、副通路溝が形成されている。これにより、被計測気体IAに含まれるごみなどの質量の大きい物質は、曲りの少ない流路387の方に集まる。
流路386では、突起部356は絞りを形成しており、被計測気体IAを渦の少ない層流にする。また突起部356は被計測気体IAの流速を高める。これにより、計測精度が向上する。突起部356は、計測用流路面430に設けた流量検出部602の熱伝達面露出部436に対向する方のカバーである表カバー303に形成されている。
図3Aおよび図3Bに示すように、ハウジング302には、フランジ312と副通路溝が形成された部分との間に空洞部336が形成されている。この空洞部336の中に、回路パッケージ400の接続端子412と外部接続部305の外部端子の内端361とを接続する端子接続部320が設けられている。接続端子412と内端361とは、スポット溶接あるいはレーザ溶接などにより、電気的に接続される。
次に、本実施形態になる、ダストの排出効果の低下や質量流量の計測誤差の悪化を抑制する、構成について説明する。
図5は、図2DのB−B断面の概略図である。吸気主流が、被計測気体IAとして上流側から下流側に順流する条件においては、図5のように上側から下側に向って流れる。その際、熱式流量計の計測部本体310下流側(下端面)において、その厚さ方向に存在する表カバー303と裏カバー304の端面に一対の後流渦IBがほぼ対称形をなして生じる。これらの後流渦IBは両者の中間位置で合流し、熱式流量計の計測部本体310の下端面に向う逆流ICを形成する。この逆流ICはダスト排出口355やバイパス出口352から流出する空気流れに対向して流出を阻害する作用を及ぼすため、ダストの排出効果を低下させたり、質量流量の計測誤差を悪化させる。
これに対して、本実施形態では、図2D、図5に示すように、ダスト排出口355の位置における熱式流量計の差し込み方向と吸気管内流れ方向に直交する方向の熱式流量計の計測部本体310の厚さ(w1+w2)は、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(重心平面Cという)を基準として異なる長さ(w1≠w2)となっている。
本実施形態では、重心平面Cと裏カバー304までの長さW1と、重心平面Cと表カバー303までの長さW2との間には、W1<W2の関係を有している。
尚、本実施例では重心平面Cを基準にして説明しているが、これ以外にダスト排出口355の中央付近から裏カバー304までの長さW1と、またダスト排出口355の中央付近から表カバー303までの長さW2との間には、W1<W2の関係を有するようにしても良いものである。
これによって逆流ICの逆流方向に対して、ダスト排出口355から排出される空気流れIDの排出方向をずらすことができる。つまり、逆流ICの逆流方向の位置は、表カバー303と裏カバー304の間の厚さ方向の中間付近で生じているので、この中間付近の位置を避けてダスト排出口355を開口すれば、逆流の影響を受けにくいものとなるからである。すなわち、計測部本体310の下端面に形成された排出口355は、表カバー303と裏カバー304の間の厚さ方向の中間位置から表カバー303、或いは裏カバー304側に寄せて配置されている。言い換えれば、下流側正面からみた計測部本体310の下端面の厚さ方向の投影面において、ダスト排出口355の開口の位置を、厚さ方向の投影面の中心から離間した位置に設けるようにしているものである。
更に述べると、計測部本体310の下端面に生ずる後流渦によって形成される逆流ICの流線ベクトルに対して、排出口355から排出された空気流れIDの流線ベクトルが相互に正面から対向しない位置に排出口355を設けた構成となっている。
このように、ダスト排出口355から下流側に向って排出される空気流れIDが生じるが、空気流れIDが逆流ICと正面から対向しないため、空気流れIDの流出が逆流ICによって阻害されにくく、ダストの排出効果の低下の抑制が可能である。
このような作用、効果を得るためには、少なくとも熱式流量計の計測部本体310の下端面に形成したダスト排出口355の開口範囲(図2D中にhで示した範囲)において、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(重心平面C)を基準として異なる長さ(w1≠w2)となっている必要がある。言い換えれば、逆流ICが進行してくる逆流方向に対して、ずらした位置にダスト排出口355を開口すれば良いものである。
本実施形態によれば、吸気管内の主流が上流側から下流側に順方向に流れる条件において、ダスト排出口から流出する流れが、熱式流量計の計測部本体の下端面側の後流渦によって生じる逆流と正面から対向することが避けられ、その結果、ダストの排出効果の低下を抑制できるようになる。
次に本発明の第2の実施形態を図6〜図8を用いて説明する。
図6は、表カバー303を取り外したハウジング302の副通路部分の拡大図であり、一部の構成を簡略化或いは省略している。本実施形態では、出口溝353の形状が実施例1と異なっている。即ち、表側副通路溝332両側の表側副通路内周壁(第2通路用壁)393と表側副通路外周壁(第2通路用壁)394の形状が異なっており、その結果、バイパス出口352の高さ方向の位置が異なっている。
図7は、右側面図の拡大図であり、一部の構成を簡略化或いは省略している。ダスト排出口位置における熱式流量計の差し込み方向と吸気管内流れ方向に直交する方向の熱式流量計の計測部本体310の厚さ(w1+w2)は、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(重心平面C)を基準として異なる長さ(w1≠w2)となっている。これは実施例1と同様である。
そして、バイパス出口352は、ダスト排出口355の近傍に隣り合うように並列に配置されており、その開口位置は、計測部本体310の表カバー303と裏カバー304の間の長さ(厚さ方向)の中間付近より表カバー303側に配置されている。したがって、バイパス出口352とダスト排出口35は、逆流ICの逆流方向に対して、ずらされた位置に配置されている。
図8は、図7のC−C断面図である。本実施形態では、ダスト排出口355から排出される空気流IDの他に、バイパス出口352からも下流側に向って流出する空気流れIEが生じる。上述したように、バイパス出口352も逆流ICの逆流方向に対して、ずらされた位置に配置されているので、空気流れIEも逆流ICと正面から対向しないようになる。このため、空気流れIEが逆流ICによって阻害されにくく、質量流量の計測誤差の悪化が抑制することが可能である。更に、空気流れIEの一部が空気流れIDに合流するため、合流して強さ(動圧)を増した流れが、空気流れIDの前方の後流渦IBを下流側に押し戻す作用が増加する。その結果、空気流れIDが後流渦IBによって阻害されにくく、ダストの排出効果の低下や、質量流量の計測誤差の悪化の抑制が可能である。
次に本発明の第3の実施形態を図9〜図11を用いて説明する。
図9は、表カバーを取り外したハウジングの状態を示す正面図の副通路部分の拡大図であり、一部の構成を簡略化或いは省略している。本実施例では、出口溝353の形状が実施例2と異なっている。即ち、表側副通路溝332両側の表側副通路内周壁(第2通路用壁)393と表側副通路外周壁(第2通路用壁)394の形状が異なっており、バイパス出口352に向って通路面積が縮小する形状を有している。
図10は、右側面図の拡大図であり、一部の構成を簡略化或いは省略している。ダスト排出口位置における熱式流量計の差し込み方向と吸気管内流れ方向に直交する方向の熱式流量計の計測部本体310の厚さ(w1+w2)は、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(重心平面C)を基準として異なる長さ(w1≠w2)となっている。これは実施例1と同様である。
そして、バイパス出口352は、ダスト排出口355の近傍に隣り合うように並列して配置されており、その開口位置は、計測部本体310の表カバー303と裏カバー304の間の長さ(厚さ方向)の中間付近より表カバー303側に配置されている。したがって、バイパス出口352とダスト排出口35は、逆流ICの逆流方向に対して、ずらされた位置に配置されている。
図11は、図10のD−D断面図である。本実施例では、出口溝353が出口352に向って通路面積が縮小する形状であるため、流れが絞られることで強さを増すようにある。これにより、空気流れIEの一部と空気流れIDが合流した流れがより一層強さ(動圧)を増すため、空気流れID前方の後流渦IBを下流側に押し戻す作用が更に増加する。その結果、空気流れIDが後流渦IBによってより阻害されにくく、ダストの排出効果の低下や、質量流量の計測誤差の悪化の抑制がより容易となる。
次に本発明の第4の実施形態を図12〜図14を用いて説明する。
図12は、表カバーを取り外したハウジングの状態を示す正面図の副通路部分の拡大図であり、一部の構成を簡略化或いは省略している。実施例1〜3と異なり、回路パッケージ400の下流側で、バイパス出口352が熱式流量計の側面に開口しており、副通路の終端となっている。
図13は、右側面図の拡大図であり、一部の構成を簡略化或いは省略している。ダスト排出口位置における熱式流量計の差し込み方向と吸気管内流れ方向に直交する方向の熱式流量計の計測部本体310の厚さ(w1+w2)は、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(重心平面C)を基準として異なる長さ(w1≠w2)となっている。これは実施例1と同様である。
そして、ダスト排出口355の開口位置は実施例1と同様であり、ダスト排出口35は逆流ICの逆流方向に対して、ずらされた位置に配置されている。
図14は、図13のE−E断面の概略図である。吸気主流が被計測気体IAとして上流側から下流側に順流する条件においては、図14のように上側から下側に向って流れる。その際、熱式流量計の下流側において、一対の後流渦IBがほぼ対称形をなして生じる。それらの後流渦IBは両者の中間位置で合流し、計測部本体310の下端面に向う逆流ICを形成する。一方、ダスト排出口355からは、下流側に向って排出される空気流れIDが生じる。尚、ダスト排出口355に向かう第1の通路(副通路)31の断面積は傾斜面によってダスト排出口355に向かうにつれで減少されるようになっており、この部分を通過する空気の流速を高めている。
このように、空気流れIDが逆流ICと正面から対向しないため、空気流れIDが逆流ICによって阻害されにくく、ダストの排出効果の低下や、質量流量の計測誤差の悪化の抑制が可能である。
次に本発明の第5の実施形態を図15〜図16を用いて説明する。
本実施形態における副通路構造は実施例4と類似であるが、排出通路および熱式流量計の外形形状が異なっているだけで、実質的に同じ構成である。
図15は、右側面図の拡大図であり、一部の構成を簡略化或いは省略している。ダスト排出口位置における熱式流量計の差し込み方向と吸気管内流れ方向に直交する方向の熱式流量計の計測部本体310の厚さ(w1+w2)は、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(点線C)を基準として異なる長さ(w1≠w2)となっている。これは実施例1と同様である。
図16は、図15のF−F断面の概略図である。ダスト排出口355に向う通路の形状は、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(重心平面C)を基準として対称であるが、熱式流量計の外形は非対称となっている。外形が非対称となっているため、熱式流量計の下流側において生じる一対の後流渦IBも非対称形をなして生じる。
このため、それらの後流渦IBは上記平面(重心平面C)からずれた位置で合流し、熱式流量計に向う逆流ICを形成する。一方、ダスト排出口355からは、下流側に向って排出される空気流れIDが生じるが、この流れは上記平面(重心平面C)にほぼ沿って流れる。その結果、空気流れIDが逆流ICと正面から対向しないため、空気流れIDが逆流ICによって阻害されにくく、ダストの排出効果の低下や、質量流量の計測誤差の悪化の抑制が可能である。
尚、ダスト排出口355に向かう第1の通路(副通路)31の断面積は傾斜面によってダスト排出口355に向かうにつれで減少されるようになっており、この部分を通過する空気の流速を高めている。
次に本発明の第6の実施形態を図17〜図18を用いて説明する。
本実施例における副通路構造は実施例4と類似であるが、排出通路および熱式流量計の外形が異なっているだけで、実質的に同じ構成である。
図17は、右側面図の拡大図であり、一部の構成を簡略化或いは省略している。熱式流量計の最大厚み位置における熱式流量計の差し込み方向と吸気管内流れ方向に直交する方向の熱式流量計の計測部本体310の厚さ(w1+w2)は、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(重心平面C)を基準として異なる長さ(w1≠w2)となっている。これは実施例1と同様である。
図18は、図17のG−G断面の概略図である。ダスト排出口355に向う通路の形状は、ダスト排出口355が主通路に開口する開口面の重心点Pを含み、その開口面と垂直かつ熱式流量計の差し込み方向に平行な平面(重心平面C)を基準として非対称であり、かつ熱式流量計の外形も非対称となっている。外形が非対称となっているため、熱式流量計の下流側において生じる一対の後流渦IBも非対称形をなして生じる。ここで、本実施形態ではダスト排出口355は裏カバー304側に偏向されているが、熱式流量計の厚さの最大厚み位置(w1+w2)において、重心平面Cを基準として異なる長さ(w1≠w2)となっている。
このため、それらの後流渦IBは上記平面(重心平面C)からずれた位置で合流し、熱式流量計に向う逆流ICを形成する。一方、ダスト排出口355からは、下流側に向って排出される空気流れIDが生じる。空気流れIDが逆流ICと正面から対向しないため、排出流IDが逆流ICによって阻害されにくく、ダストの排出効果の低下や、質量流量の計測誤差の悪化の抑制が可能である。
尚、ダスト排出口355に向かう第1の通路(副通路)31の断面積は傾斜面によってダスト排出口355に向かうにつれで減少されるようになっており、この部分を通過する空気の流速を高めている。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は、前記の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱しない範囲で、種々の設計変更を行うことができるものである。例えば、前記した実施の形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
30…熱式流量計、31…第1の通路、32…第2の通路、34…副取込口、35…流動抵抗部、36…突出部、37…絞り部、302…ハウジング、303…表カバー、304…裏カバー、310…計測部本体、350…主取込口、352…バイパス出口、355…ダスト排出口、602…流量検出部。

Claims (9)

  1. 管路を流れる被計測気体の一部を汚損物質と共に取り込み、取り込まれた前記被計測気体の一部を前記管路を流れる前記被計測気体の流れ方向に排出する第1の副通路と、前記第1の副通路から分岐し前記被計測気体の流量を計測する計測部を備えた第2の副通路とを備えた計測部本体を有する熱式流量計であって、
    前記計測部本体の下端面に生ずる後流渦によって形成される前記被計測気体の逆流の流線ベクトルに対して、前記第1の副通路から排出される前記被計測気体の流線ベクトルが相互に正面から対向しない位置に、前記第1の副通路の排出口を設け、更に、前記後流渦によって形成される前記被計測気体の逆流の流線ベクトルに対して、前記第2の副通路から排出される前記被計測気体の流線ベクトルが相互に正面から対向しない位置に、前記第2の副通路の出口を設けると共に、
    前記第1の副通路の前記排出口を前記計測部本体の厚さ方向の一方の面に寄せ、前記第2の副通路の前記出口を前記計測部本体の厚さ方向の他方の面に寄せて、互いに隣り合うように並列に配置したことを特徴とする熱式流量計。
  2. 請求項1に記載の熱式流量計において、
    前記排出口の開口面の重心点を含み、前記開口面と垂直かつ前記計測部本体の差し込み方向に平行な平面を基準として、前記計測部本体の厚さ方向の両端面までの長さを異なった長さにしたことを特徴とする熱式流量計。
  3. 請求項1に記載の熱式流量計において、
    前記第1の副通路の前記排出口が形成されている下流側正面からみた投影面において、
    前記第1の副通路の前記排出口の開口位置を前記投影面の中心から離間した位置に設けたことを特徴とする熱式流量計。
  4. 請求項1に記載の熱式流量計において、
    前記排出口の開口面の重心点を含み、前記開口面と垂直かつ前記計測部本体の差し込み方向に平行な平面を基準として、前記排出口の開口範囲において前記計測部本体の厚さ方向の両端面までの長さを異なった長さにしたことを特徴とする熱式流量計。
  5. 請求項1に記載の熱式流量計において、
    前記第1の副通路は、前記第1の副通路の前記排出口に向かって通路断面積が減少していることを特徴とする熱式流量計
  6. 吸気通路を流れる空気の一部を取り込むと共に、取り込まれた前記空気の一部を前記吸気通路を流れる前記空気の流れ方向に排出する第1の副通路と、前記第1の副通路の途中から分岐し取り込まれた前記空気の流量を計測する計測部を備えた第2の副通路とを備えた計測部本体を有する熱式流量計において、
    前記計測部本体は、前記第1の副通路と前記第2の副通路を形成し、前記吸気通路を流れる前記空気の流れ方向に沿って上端面と下端面が形成されたハウジングを備え、前記ハウジングの前記下端面に前記第1の副通路の排出口と前記第2の副通路の出口を形成し、
    前記第1の副通路の前記排出口と前記第2の副通路の前記出口の開口面は、前記ハウジングの前記下端面に生じる前記吸気通路を流れる前記空気の後流渦によって形成される、前記下端面側に向かう前記空気の逆流の方向に対して、ずらされた位置に形成されていると共に、
    前記第1の副通路の前記排出口を前記計測部本体の厚さ方向の一方の面に寄せ、前記第2の副通路の前記出口を前記計測部本体の厚さ方向の他方の面に寄せて、互いに隣り合うように並列に配置したことを特徴とする熱式流量計。
  7. 請求項6に記載の熱式流量計において、
    前記計測部本体は、前記第1の副通路と前記第2の副通路を覆うように前記ハウジングの両側端に固定された、前記一方の面を形成する表カバーと前記他方の面を形成する裏カバーと備え、前記第1の副通路の前記排出口の中央付近から前記表カバーまでの長さと、前記第1の副通路の前記排出口の中央付近から前記裏カバーまでの長さを異なった長さにしたことを特徴とする熱式流量計。
  8. 請求項7に記載の熱式流量計において、
    前記計測部本体の前記下端面に形成された前記排出口は、前記表カバーと前記裏カバーの間の厚さ方向の中間位置から前記表カバー側に寄せて配置され、前記出口は、前記表カバーと前記裏カバーの間の厚さ方向の中間位置から前記裏カバー側に寄せて配置されていることを特徴とする熱式流量計。
  9. 請求項8に記載の熱式流量計において、
    前記第1の副通路は、前記第1の副通路の前記排出口に向かって通路断面積が減少していることを特徴とする熱式流量計。
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