JP6350259B2 - 芳香族化合物異性体の製造方法 - Google Patents
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Description
少なくとも2つのアルキル基および/またはハロゲン基で置換された芳香族化合物異性体の混合物から、少なくとも2種類の異性体を分離する芳香族化合物異性体の製造方法であって、芳香族化合物異性体混合物中の目的成分濃度を異性化反応によって高める反応工程、反応工程から得られる反応液から目的成分を多く含む第1流れと、目的外の成分を主成分とする第2流れに分離する第1分離工程、第1分離工程で得られた第1流れを第1目的成分を含む第3流れと、第2目的成分を含む第4流れに分離する第2分離工程、第2分離工程から得られる第4流れから第2目的成分を含む第5流れと、目的外成分および/または第1目的成分を含む第6流れを分離する第3分離工程、第1分離工程で得られた第2流れを異性化反応工程へ循環する工程、第3分離工程から得られた第6流れを第1分離工程に循環する工程を含むことを特徴とする2種類の芳香族化合物異性体の製造方法。
以下に本発明の代表的な実施形態をDCBを一例として説明する。図1に代表的な実施形態のプロセスフロー図を示す。
本発明では異性化反応によって反応液中の目的成分の割合を高める。異性化反応は平衡反応であり、異性化工程においては触媒を用いて、供給された原料を平衡組成に近づけ、反応液中の目的成分の割合を増加させることによって、供給液中と反応液中の目的成分濃度の差分だけ目的成分が生成される。芳香族化合物としてDCBを用いる場合、異性化を行う触媒としては例えば特開平11−319573号公報に記載されているゼオライト触媒などを用いることができる。
異性化工程で得られる反応液中には、反応によって副生した低高沸成分が含まれ、そのまま異性化工程や分離工程に供給した場合、異性化触媒や、分離工程で用いられる吸着剤の性能を劣化させる可能性がある。そのため、異性化工程で得られる反応液から蒸留などにより低沸成分、高沸成分を除去することが望ましい。
本発明において、第1分離工程では目的成分と目的外成分を分離する。分離方法としては任意の方法が適用できるが、DCBの場合は蒸留が好ましい。第1目的成分がm−DCB、第2目的成分がp−DCBの場合は、目的外成分であるo−DCBを缶出液として分離され、第2流れとして異性化工程へ供給される。第2分離工程に供給される第1流れ中には、目的成分のm−DCB、p−DSCが含まれ、目的外成分のo−DCB濃度は0.1質量%以上15.0質量%以下、好ましくは1.0質量%以上5.0質量%以下であり、m−DCB濃度は40.0質量%以上80.0質量%以下が好ましく、p−DCB濃度は20.0質量%以上60.0質量%以下が好ましい。
本発明において第2分離工程では第1流れに含まれる第1目的成分と第2目的成分を分離する。分離方法としては任意の方法が適用できるが、この実施形態の場合、吸着分離が好ましく採用され、擬似移動床吸着分離や、圧力スイング吸着分離などが好ましい。擬似移動床吸着分離を用いる場合、たとえば特開平4−330025号公報に示されるような分離方法を適用することができる。
本発明では、第2分離工程で第1目的成分を分離した残りの第4流れを第3分離工程に供し、第2目的成分を分離する。第3分離工程の分離方法としては任意の方法が適用できるが、DCBの場合、晶析分離または擬似移動床吸着分離が望ましい。
特表2004−502746などで示されているように、従来、目的成分を取り除いた後の残液は異性化工程へ再供給されるのが一般的であった。しかしながら、キシレンの例では、異性化工程から得られる反応液におけるパラキシレンの割合は最高でも約22質量%であり、パラキシレン分離後の残液中の残存パラキシレン濃度が高いと、異性化によるパラキシレン生産効率が大きく損なわれる。そこで、パラキシレン分離のためには大がかりな設備を用いて多くのエネルギーを投入し、可能な限りパラキシレンを回収する必要があった。また、ジクロロベンゼンにおいても同様に、異性化工程から得られる反応液中のp−DCBの割合は最高でも約28質量%であり、異性化工程へ供給されるp−DCB濃度を下げる必要がある。
図3に実施例1のブロックフロー図を示す。原料としてo−DCB 90%,p−DCB 10%を含むmix−DCB溶液を異性化工程に供給し、低沸点成分蒸留塔、高沸点成分蒸留塔、o−DCB精留塔、吸着分離工程によりm−DCBを得て、晶析工程を経てp−DCBを製品として得た。晶析残液はo−DCB精留塔に、o−DCB精製塔の缶出液は異性化工程にリサイクルした。各工程の詳細は以下のとおり。
図4に比較例1のブロックフロー図を示す。晶析残液を異性化工程にリサイクルした以外は実施例1と同様の方法で実施した。結果を表3に示す。
図5に実施例2のブロックフロー図を示す。原料としてo−DCB 80%,p−DCB 20%を含むmix−DCB溶液をo−DCB精留塔に供給した以外は実施例1と同様の方法で実施した。結果を表4に示す。
図6に比較例2のブロックフロー図を示す。晶析残液を異性化工程にリサイクルした以外は実施例2と同様の方法で実施した。結果を表5に示す。
2 第2流れ
3 第3流れ
4 第4流れ
5 第5流れ
6 第6流れ
7 原料
8 反応液
9 第2流れ(目的外成分:o−DCB)
10 第3流れ(第1目的成分:m−DCB)
11 第4流れ(晶析入)
12 第5流れ(第2目的成分:p−DCB)
13 第6流れ(晶析残液)
Claims (9)
- 少なくとも2つのアルキル基および/またはハロゲン基で置換された芳香族化合物異性体の混合物から、少なくとも2種類の異性体を分離する芳香族化合物異性体の製造方法であって、芳香族化合物異性体混合物中の目的成分濃度を異性化反応によって高める反応工程、反応工程から得られる反応液から目的成分を含む第1流れと、目的外の成分を含む第2流れに分離する第1分離工程、第1分離工程で得られた第1流れを第1目的成分を含む第3流れと、第2目的成分を含む第4流れに分離する第2分離工程、第2分離工程から得られる第4流れから第2目的成分を含む第5流れと、目的外成分および/または第1目的成分を含む第6流れを分離する第3分離工程、第1分離工程で得られた第2流れを異性化反応工程へ循環する工程、第3分離工程から得られた第6流れを第1分離工程に循環する工程を含むことを特徴とする2種類の芳香族化合物異性体の製造方法。
- 第1分離工程が蒸留分離であることを特徴とする請求項1記載の芳香族化合物異性体の製造方法。
- 蒸留分離の留出液である第1流れから低沸成分を除去する請求項2記載の芳香族化合物異性体の製造方法。
- 蒸留分離の缶出液である第2流れから高沸成分を除去する請求項2記載の芳香族化合物異性体の製造方法。
- 第2分離工程が吸着分離であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の芳香族化合物異性体の製造方法。
- 第3分離工程が晶析分離または吸着分離であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の芳香族化合物異性体の製造方法。
- 異性化反応工程へ循環する第1分離工程で得られた第2流れの目的外成分の濃度が70質量%以上であることを特徴とする1〜6のいずれか記載の芳香族化合物異性体の製造方法。
- 第2分離工程から得られる第4流れ中の第2目的成分濃度が50質量%以上であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか記載の芳香族化合物異性体の製造方法。
- 芳香族化合物がジクロロベンゼンまたはキシレンであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか記載の芳香族化合物異性体の製造方法。
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