JP6256221B2 - 着色組成物、着色硬化膜、並びに表示素子及び固体撮像素子 - Google Patents

着色組成物、着色硬化膜、並びに表示素子及び固体撮像素子 Download PDF

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Description

本発明は、着色組成物、着色硬化膜、並びに表示素子及び固体撮像素子に関わり、より詳しくは、透過型あるいは反射型のカラー液晶表示素子、固体撮像素子、有機EL表示素子、電子ペーパー等に用いられる着色硬化膜の形成に用いられる着色組成物、当該着色組成物を用いて形成された着色硬化膜、並びに当該着色硬化膜を具備する表示素子及び固体撮像素子に関する。
着色感放射線性組成物を用いてカラーフィルタを製造するに当たっては、基板上に、顔料分散型の着色感放射線性組成物を塗布して乾燥したのち、乾燥塗膜を所望のパターン形状に放射線を照射(以下、「露光」という。)し、現像することにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素を基板上に配置する方法(例えば、特許文献1〜2参照。)が知られている。また、カーボンブラックを分散させた光重合性組成物を利用してブラックマトリックスを形成する方法(例えば、特許文献3参照。)も知られている。さらに、顔料分散型の着色樹脂組成物を用いてインクジェット方式により各色の画素を得る方法(例えば、特許文献4参照。)も知られている。
カラーフィルタの画素の形成に用いられる着色剤としては、耐熱性及び耐溶剤性の観点から、顔料が用いられることが多い。例えば、緑色画素を形成する場合には、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン58等の緑色顔料が用いられているが、緑色顔料のみでは所望の分光スペクトルを得にくいため、黄色顔料を組み合わせて分光スペクトルが調整されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平2−144502号公報 特開平3−53201号公報 特開平6−35188号公報 特開2000−310706号公報 特開2010−26268号公報
しかしながら、緑色顔料とともに、黄色顔料としてC.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185を用いた場合、着色力が低いという問題がある。そのため、着色力と輝度のバランスが良好な着色硬化膜の形成に好適な着色組成物の開発が強く求められているのが現状である。
したがって、本発明の課題は、着色力と輝度のバランスが良好な着色硬化膜の形成に好適な着色組成物を提供することにある。さらに、本発明の課題は、当該着色組成物を用いて形成された着色硬化膜、並びに該着色硬化膜を具備する表示素子及び固体撮像素子を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討の結果、C.I.ピグメントブルー16と共に特定の黄色着色剤を用いることによって、上記課題を解決できることを見出した。
即ち、本発明は、
(A)C.I.ピグメントブルー16を含む着色剤、
(B)バインダー樹脂、及び
(C)重合性化合物
を含有する着色組成物であって、
更に(A)着色剤としてC.I.ピグメントイエロー185を含み、
C.I.ピグメントイエロー185の含有量が全着色剤に対して16質量%以上65質量%以下である、着色組成物を提供するものである。
また、本発明は、C.I.ピグメントブルー16及びC.I.ピグメントイエロー185を含み、C.I.ピグメントイエロー185の含有量が全着色剤に対して16質量%以上65質量%以下である着色硬化膜、並びに該着色硬化膜を具備する表示素子及び固体撮像素子を提供するものである。ここでいう「着色硬化膜」とは、表示素子や固体撮像素子に用いられる各色画素を意味する。
本発明の着色組成物を用いれば、着色力と輝度のバランスが良好な着色硬化膜を形成することができるだけでなく、分光特性及び色分離性に優れた着色硬化膜を形成することも可能である。
したがって、本発明の着色組成物は、カラー液晶表示素子、有機EL表示素子、電子ペーパー等の表示素子、CMOSイメージセンサ等の固体撮像素子の作製に極めて好適に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
着色組成物
以下、本発明の着色組成物の構成成分について詳細に説明する。
−(A)着色剤−
本発明の着色組成物は、(A)着色剤として、C.I.ピグメントブルー16及びC.I.ピグメントイエロー185を含有することを必須とする。本発明の着色組成物を用いて形成された着色硬化膜は、着色力と輝度のバランスが良好で、分光特性及び色分離性にも優れるため、有機EL表示素子又は固体撮像素子のカラーフィルタに好適であり、とりわけ有機EL表示素子又は固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜の形成に好適である。
本発明の着色組成物は、C.I.ピグメントイエロー185の含有割合が全着色剤に対して16質量%以上65質量%以下であることを必須とするが、用途に応じて、C.I.ピグメントイエロー185の含有割合を以下の態様とすることが好ましい。
例えば、本発明の着色組成物を有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜の形成に用いる場合、C.I.ピグメントイエロー185の含有割合は、全着色剤に対して、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましく、35質量%以上が特に好ましく、40質量%以上が極めて好ましく、そして60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、50質量%以下が更に好ましい。このような態様により、着色力と輝度のバランスが極めて良好な着色硬化膜を形成することができる。
また、本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜の形成に用いる場合、C.I.ピグメントイエロー185の含有割合は、全着色剤に対して、20質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、そして40質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、30質量%以下が更に好ましい。このような態様により、分光特性及び色分離性の良好な固体撮像素子を作製することができる。
本発明の着色組成物を有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜形成に用いる場合、C.I.ピグメントブルー16の含有割合は、全着色剤に対して、4質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、7質量%以上が更に好ましく、そして15質量%以下が好ましく、14質量%以下がより好ましく、13質量%以下が更に好ましく、12質量%以下が特に好ましい。このような態様により、着色力と輝度のバランスが極めて良好な着色硬化膜を形成することができる。
また、本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜形成に用いる場合、C.I.ピグメントブルー16の含有割合は、全着色剤に対して、1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、そして10質量%以下が好ましく、7質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更に好ましい。このような態様により、分光特性及び色分離性の良好な固体撮像素子を作製することができる。
本発明の着色組成物は、C.I.ピグメントイエロー185以外の黄色着色剤を含有しても良い。
このような黄色着色剤としては、C.I.ピグメントイエロー185以外の黄色顔料、黄色染料が挙げられる。C.I.ピグメントイエロー185以外の黄色顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー129、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー179、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー211、C.I.ピグメントイエロー215等を挙げることができる。
黄色染料としては、アントラキノン染料、アゾ染料、ピリドンアゾ染料等の、黄色を呈する公知の染料を用いることができる。
C.I.ピグメントイエロー185以外の黄色着色剤を含有する場合のC.I.ピグメントイエロー185の含有割合は、有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜形成に用いる場合及び固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜形成に用いる場合のいずれにおいても、全黄色着色剤に対して60質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましく、85質量%以上であることが更に好ましく、90質量%以上であることが特に好ましい。このような態様により、着色力と輝度のバランスが極めて良好な着色硬化膜を具備する表示素子、又は、分光特性及び色分離性の良好な固体撮像素子を作製することができる。
本発明の着色組成物を緑色硬化膜の形成に用いる場合には、更に緑色着色剤を含むことが好ましい。
緑色着色剤としては、例えば、緑色顔料、緑色染料が挙げられる。緑色顔料としては、ハロゲン化金属フタロシアニン顔料が好ましく、例えば、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料、ハロゲン化アルミニウムフタロシアニン顔料等を挙げることができる。中でも、着色力及び輝度の観点から、ハロゲン化銅フタロシアニン顔料、ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料が好ましい。
ハロゲン化銅フタロシアニン顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン7等の塩素化銅フタロシアニン顔料、C.I.ピグメントグリーン36等の塩素化臭素化銅フタロシアニン顔料が挙げられる。ハロゲン化亜鉛フタロシアニン顔料としては、C.I.ピグメントグリーン58等の臭素化塩素化亜鉛フタロシアニン顔料が挙げられる。
中でも、塩素化銅フタロシアニン顔料、臭素化塩素化亜鉛フタロシアニン顔料が好ましく、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン58がより好ましい。
緑色染料としては、緑色を呈する公知の染料を用いることができる。
本発明の着色組成物を有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜の形成に用いる場合、緑色着色剤の含有割合は、全着色剤に対して、25質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、35質量%以上が更に好ましく、40質量%以上が特に好ましく、そして70質量%以下が好ましく、65質量%以下がより好ましく、60質量%以下が更に好ましい。このような態様により、着色力と輝度のバランスが極めて良好な着色硬化膜を形成することができる。
また、本発明の着色組成物を固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜の形成に用いる場合、緑色着色剤の含有割合は、全着色剤に対して、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、50質量%以上が更に好ましく、60質量%以上が特に好ましく、そして80質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましく、70質量%以下が更に好ましい。このような態様により、分光特性及び色分離性の良好な固体撮像素子を作製することができる。
本発明の着色組成物には、本発明の効果に影響を与えない程度に、上記以外の他の着色剤を含有しても良い。具体的には、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists 社発行)においてピグメントに分類されている有機顔料、レーキ顔料、染料を挙げることができる。
本発明の着色組成物は、緑色硬化膜の形成に好適に用いられる。
中でも、有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜の形成に用いることで、高輝度な緑色画素を有する有機EL表示素子を薄膜で作製することができる。また、固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜の形成に用いることで、分光特性及び色分離性の良好な緑色画素を有する固体撮像素子を薄膜で作製できる。
本発明においては、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントイエロー185及び任意に混合する他の顔料を、再結晶法、再沈殿法、溶剤洗浄法、昇華法、真空加熱法又はこれらの組み合わせにより精製して使用することもできる。また、これらの顔料は、所望により、その粒子表面を樹脂で改質して使用してもよい。顔料の粒子表面を改質する樹脂としては、例えば、特開2001−108817号公報に記載のビヒクル樹脂、又は市販の各種の顔料分散用の樹脂が挙げられる。また、有機顔料は、いわゆるソルトミリングにより、一次粒子を微細化して使用してもよい。ソルトミリングの方法としては、例えば、特開平08−179111号公報に開示されている方法を採用することができる。
また、本発明においては、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントイエロー185及び任意に混合する他の着色剤と共に、更に公知の分散剤及び分散助剤を含有せしめることもできる。
公知の分散剤としては、例えば、ウレタン系分散剤、ポリエチレンイミン系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル系分散剤、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル系分散剤、ポリエチレングリコールジエステル系分散剤、ソルビタン脂肪酸エステル系分散剤、ポリエステル系分散剤、(メタ)アクリル系分散剤等が挙げられ、市販品として、例えば、Disperbyk−2000、Disperbyk−2001、BYK−LPN6919、BYK−LPN21116、BYK−LPN22102(以上、ビックケミー(BYK)社製)等の(メタ)アクリル系分散剤、Disperbyk−161、Disperbyk−162、Disperbyk−165、Disperbyk−167、Disperbyk−170、Disperbyk−182(以上、ビックケミー(BYK)社製)、ソルスパース76500(ルーブリゾール(株)社製)等のウレタン系分散剤、ソルスパース24000(ルーブリゾール(株)社製)等のポリエチレンイミン系分散剤、アジスパーPB821、アジスパーPB822、アジスパーPB880、アジスパーPB881(以上、味の素ファインテクノ(株)社製)の他、BYK−LPN21324(ビックケミー(BYK)社製)等のポリエステル系分散剤を使用することができる。
本発明において、分散剤は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、分散剤の含有量は、(A)着色剤100質量部に対して、5〜300質量部が好ましく、10〜200質量部がより好ましく、20〜100質量部が更に好ましく、20〜50質量部がより更に好ましい。
また上記分散助剤としては、顔料誘導体等が挙げられる。顔料誘導体としては、具体的には、銅フタロシアニン、ジケトピロロピロール、キノフタロンのスルホン酸誘導体等を挙げることができる。
(A)着色剤の含有割合は、輝度が高く着色力に優れる画素を形成する点から、着色組成物の固形分中に、通常5〜70質量%、好ましくは5〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%であり、特に20〜50質量%が好ましい。ここで固形分とは、後述する溶媒以外の成分である。
−(B)バインダー樹脂−
本発明における(B)バインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、カルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸性官能基を有する樹脂であることが好ましい。中でも、カルボキシル基を有する重合体(以下、「カルボキシル基含有重合体」とも称する。)が好ましく、例えば、1個以上のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b1)」とも称する。)と他の共重合可能なエチレン性不飽和単量体(以下、「不飽和単量体(b2)」とも称する。)との共重合体を挙げることができる。
上記不飽和単量体(b1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート、p−ビニル安息香酸等を挙げることができる。
これらの不飽和単量体(b1)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
また、上記不飽和単量体(b2)としては、例えば、
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドの如きN−位置換マレイミド;
スチレン、α−メチルスチレン、p−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン、p−ビニルベンジルグリシジルエーテル、アセナフチレンの如き芳香族ビニル化合物;
メチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(重合度2〜10)モノ(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、グリセロールモノ(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド変性(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレート、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕オキセタン、3−〔(メタ)アクリロイルオキシメチル〕−3−エチルオキセタンの如き(メタ)アクリル酸エステル;
シクロヘキシルビニルエーテル、イソボルニルビニルエーテル、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−8−イルビニルエーテル、ペンタシクロペンタデカニルビニルエーテル、3−(ビニルオキシメチル)−3−エチルオキセタンの如きビニルエーテル;
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサンの如き重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー等を挙げることができる。
これらの不飽和単量体(b2)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
不飽和単量体(b1)と不飽和単量体(b2)の共重合体において、該共重合体中の不飽和単量体(b1)の共重合割合は、好ましくは5〜50質量%、更に好ましくは10〜40質量%である。このような範囲で不飽和単量体(b1)を共重合させることにより、アルカリ現像性及び保存安定性に優れた着色組成物を得ることができる。
不飽和単量体(b1)と不飽和単量体(b2)の共重合体の具体例としては、例えば、特開平7−140654号公報、特開平8−259876号公報、特開平10−31308号公報、特開平10−300922号公報、特開平11−174224号公報、特開平11−258415号公報、特開2000−56118号公報、特開2004−101728号公報等に開示されている共重合体を挙げることができる。
また、本発明においては、例えば、特開平5−19467号公報、特開平6−230212号公報、特開平7−207211号公報、特開平9−325494号公報、特開平11−140144号公報、特開2008−181095号公報等に開示されているように、側鎖に(メタ)アクリロイル基等の重合性不飽和結合を有するカルボキシル基含有重合体を、バインダー樹脂として使用することもできる。
本発明におけるバインダー樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略す。)(溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が、通常1,000〜100,000、好ましくは3,000〜50,000である。このような態様とすることで、被膜の残膜率、パターン形状、耐熱性、電気特性、解像度がより一層高められ、また塗布時の乾燥異物の発生を高水準で抑制することができる。
また、本発明におけるバインダー樹脂の重量平均分子量(Mw)と、数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜5.0、より好ましくは1.0〜3.0である。なお、ここでいう、Mnは、GPC(溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算の数平均分子量をいう。
本発明におけるバインダー樹脂は、公知の方法により製造することができるが、例えば、特開2003−222717号公報、特開2006−259680号公報、国際公開第2007/029871号パンフレット等に開示されている方法により、その構造やMw、Mw/Mnを制御することもできる。
本発明において、バインダー樹脂は単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、バインダー樹脂の含有量は、(A)着色剤100質量部に対して、通常10〜1,000質量部、好ましくは20〜500質量部、より好ましくは30〜150質量部である。このような態様とすることで、着色力及び輝度のより一層の向上に加え、アルカリ現像性、着色組成物の保存安定性、パターン形状、色度特性を高めることができる。
−(C)重合性化合物−
本発明において重合性化合物とは、2個以上の重合可能な基を有する化合物をいう。重合可能な基としては、例えば、エチレン性不飽和基、オキシラニル基、オキセタニル基、N−アルコキシメチルアミノ基等を挙げることができる。本発明において、重合性化合物としては、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物、又は2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物が好ましい。
2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物の具体例としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと多官能イソシアネートを反応させて得られる多官能ウレタン(メタ)アクリレート、水酸基を有する(メタ)アクリレートと酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
ここで、脂肪族ポリヒドロキシ化合物としては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールの如き2価の脂肪族ポリヒドロキシ化合物;グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールの如き3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物を挙げることができる。上記水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセロールジメタクリレート等を挙げることができる。上記多官能イソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等を挙げることができる。酸無水物としては、例えば、無水こはく酸、無水マレイン酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸の如き二塩基酸の無水物、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物の如き四塩基酸二無水物を挙げることができる。
また、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、特開平11−44955号公報の段落〔0015〕〜〔0018〕に記載されている化合物を挙げることができる。上記アルキレンオキサイド変性された多官能(メタ)アクリレートとしては、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたイソシアヌル酸トリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも1種により変性されたジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
また、2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物としては、例えば、メラミン構造、ベンゾグアナミン構造、ウレア構造を有する化合物等を挙げることができる。なお、メラミン構造、ベンゾグアナミン構造とは、1以上のトリアジン環又はフェニル置換トリアジン環を基本骨格として有する化学構造をいい、メラミン、ベンゾグアナミン又はそれらの縮合物をも含む概念である。2個以上のN−アルコキシメチルアミノ基を有する化合物の具体例としては、N,N,N',N',N'',N''−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミン、N,N,N',N'−テトラ(アルコキシメチル)ベンゾグアナミン、N,N,N',N'−テトラ(アルコキシメチル)グリコールウリル等を挙げることができる。
これらの重合性化合物のうち、3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性された多官能(メタ)アクリレート、多官能ウレタン(メタ)アクリレート、カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレート、N,N,N',N',N'',N''−ヘキサ(アルコキシメチル)メラミン、N,N,N',N'−テトラ(アルコキシメチル)ベンゾグアナミンが好ましい。3価以上の脂肪族ポリヒドロキシ化合物と(メタ)アクリル酸を反応させて得られる多官能(メタ)アクリレートの中では、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートが、カルボキシル基を有する多官能(メタ)アクリレートの中では、ペンタエリスリトールトリアクリレートと無水こはく酸を反応させて得られる化合物、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートと無水こはく酸を反応させて得られる化合物が、着色層の強度が高く、着色層の表面平滑性に優れ、かつ未露光部の基板上及び遮光層上に地汚れ、膜残り等を発生し難い点で特に好ましい。
本発明において、(C)重合性化合物は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明における(C)重合性化合物の含有量は、(A)着色剤100質量部に対して、10〜1,000質量部が好ましく、20〜500質量部がより好ましく、30〜150質量部が好ましい。このような態様とすることで、硬化性、アルカリ現像性がより高められ、着色力及び輝度のより一層の向上に加え、未露光部の基板上あるいは遮光層上に地汚れ、膜残り等の発生を高水準で抑制することができる。
−(D)光重合開始剤−
本発明の着色組成物には、光重合開始剤を含有せしめることができる。これにより、着色組成物に感放射線性を付与することができる。本発明に用いる光重合開始剤は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の露光により、上記重合性化合物の重合を開始しうる活性種を発生する化合物である。
このような光重合開始剤としては、例えば、チオキサントン化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物、O−アシルオキシム化合物、オニウム塩化合物、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、α−ジケトン化合物、多核キノン化合物、ジアゾ化合物、イミドスルホナート化合物等を挙げることができる。
本発明において、光重合開始剤は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。光重合開始剤としては、チオキサントン化合物、アセトフェノン化合物、ビイミダゾール化合物、トリアジン化合物、O−アシルオキシム化合物の群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
本発明における好ましい光重合開始剤のうち、チオキサントン化合物の具体例としては、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等を挙げることができる。
また、上記アセトフェノン化合物の具体例としては、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン、2−(4−メチルベンジル)−2−(ジメチルアミノ)−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン等を挙げることができる。
また、上記ビイミダゾール化合物の具体例としては、2,2'−ビス(2−クロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4−ジクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール、2,2'−ビス(2,4,6−トリクロロフェニル)−4,4',5,5'−テトラフェニル−1,2'−ビイミダゾール等を挙げることができる。
なお、光重合開始剤としてビイミダゾール化合物を用いる場合、水素供与体を併用することが、感度を改良することができる点で好ましい。ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。水素供与体としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール等のメルカプタン水素供与体、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のアミン水素供与体を挙げることができる。本発明において、水素供与体は、単独で又は2種以上を混合して使用することができるが、1種以上のメルカプタン水素供与体と1種以上のアミン水素供与体とを組み合わせて使用することが、さらに感度を改良することができる点で好ましい。
また、上記トリアジン化合物の具体例としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(5−メチルフラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(フラン−2−イル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−〔2−(3,4−ジメトキシフェニル)エテニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−n−ブトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル基を有するトリアジン化合物を挙げることができる。
また、O−アシルオキシム化合物の具体例としては、1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(O−ベンゾイルオキシム)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−〔9−エチル−6−(2−メチル−4−テトラヒドロフラニルメトキシベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)、エタノン,1−〔9−エチル−6−{2−メチル−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラニル)メトキシベンゾイル}−9H−カルバゾール−3−イル〕−,1−(O−アセチルオキシム)等を挙げることができる。O−アシルオキシム化合物の市販品としては、NCI−831、NCI−930(以上、株式会社ADEKA社製)、DFI−020、DFI−091(以上、ダイトーケミックス株式会社製)等を使用することもできる。
本発明において、アセトフェノン化合物等のビイミダゾール化合物以外の光重合開始剤を用いる場合には、増感剤を併用することもできる。このような増感剤としては、例えば、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4−ジエチルアミノアセトフェノン、4−ジメチルアミノプロピオフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロヘキサノン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノベンゾイル)クマリン、4−(ジエチルアミノ)カルコン等を挙げることができる。
本発明において、(D)光重合開始剤の含有量は、(C)重合性化合物100質量部に対して、0.01〜120質量部が好ましく、1〜100質量部がより好ましく、3〜40質量部が更に好ましい。このような態様とすることで、硬化性、被膜特性がより高められ、着色力、輝度をより一層向上させることができる。
−(E)溶媒−
本発明の着色組成物は、上記(A)〜(C)成分、及び任意的に加えられる他の成分を含有するものであるが、通常、溶媒を配合して液状組成物として調製される。
(E)溶媒としては、着色組成物を構成する(A)〜(C)成分や他の成分を分散又は溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
このような溶媒のうち、例えば、
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類;
乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸アルキルエステル類;
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノール、イソブタノール、t−ブタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、シクロヘキサノール等の(シクロ)アルキルアルコール類;
ジアセトンアルコール等のケトアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;
プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサンジオールジアセテート等のジアセテート類;
3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート等のアルコキシカルボン酸エステル類;
酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド又はラクタム類
等を挙げることができる。
これらの溶媒のうち、溶解性、顔料分散性、塗布性等の観点から、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル類、乳酸アルキルエステル類、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、他のエーテル類、ケトン類、ジアセテート類、アルコキシカルボン酸エステル類、他のエステル類が好ましく、特にプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、1,3−ブチレングリコールジアセテート、1,6−ヘキサンジオールジアセテート、乳酸エチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−アミル、酢酸i−アミル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸エチル等が好ましい。
本発明において、溶媒は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
(E)溶媒の含有量は、特に限定されるものではないが、着色組成物の溶媒を除いた各成分の合計濃度が、5〜50質量%となる量が好ましく、10〜40質量%となる量がより好ましい。このような態様とすることにより、分散性、安定性の良好な着色剤分散液、並びに塗布性、安定性の良好な着色組成物を得ることができる。
−添加剤−
本発明の着色組成物は、必要に応じて、種々の添加剤を含有することもできる。
添加剤としては、例えば、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリ(フロオロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,9−ビス[2−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−プロピオニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサ−スピロ[5.5]ウンデカン、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤;マロン酸、アジピン酸、イタコン酸、シトラコン酸、フマル酸、メサコン酸、2−アミノエタノール、3−アミノ−1−プロパノール、5−アミノ−1−ペンタノール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、2−アミノ−1,3−プロパンジオール、4−アミノ−1,2−ブタンジオール等の残渣改善剤;こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の現像性改善剤等を挙げることができる。
本発明の着色組成物は、適宜の方法により調製することができ、その調製方法としては、例えば、(A)〜(C)成分を、(E)溶媒や任意的に加えられる他の成分と共に、混合することにより調製することができる。中でも、C.I.ピグメントブルー16及びC.I.ピグメントイエロー185を含む(A)着色剤を(E)溶媒中、分散剤の存在下で、場合により(B)バインダー樹脂の一部と共に、例えばビーズミル、ロールミル等を用いて、粉砕しつつ混合・分散して顔料分散液とし、次いで、この顔料分散液に、(C)重合性化合物と、必要に応じて(B)バインダー樹脂、(D)光重合開始剤、更に追加の(E)溶媒や他の成分を添加し、混合することにより調製する方法が好ましい。
着色硬化膜及びその製造方法
本発明の着色硬化膜は、C.I.ピグメントブルー16及びC.I.ピグメントイエロー185を含み、C.I.ピグメントイエロー185の含有割合が全着色剤に対して16質量%以上65質量%以下であるものであって、本発明の着色組成物を用いて形成することができる。本発明の着色硬化膜としては、例えば、表示素子や固体撮像素子を構成するカラーフィルタに用いられる緑色硬化膜がある。
以下、カラーフィルタに用いられる着色硬化膜及びその形成方法について説明する。
カラーフィルタを構成する着色硬化膜を形成する方法としては、第一に次の方法が挙げられる。まず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層(ブラックマトリックス)を形成する。次いで、この基板上に、例えば、緑色の本発明の感放射線性着色組成物の液状組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶媒を蒸発させ、塗膜を形成する。次いで、この塗膜にフォトマスクを介して露光したのち、アルカリ現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。その後、ポストベークすることにより、緑色の画素パターン(着色硬化膜)が所定の配列で配置された画素アレイを形成する。
次いで、赤色又は青色の各感放射線性着色組成物を用い、上記と同様にして、各感放射線性着色組成物の塗布、プレベーク、露光、現像及びポストベークを行って、赤色の画素アレイ及び青色の画素アレイを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素アレイが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、本発明においては、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。
また、ブラックマトリックスは、スパッタや蒸着により成膜したクロム等の金属薄膜を、フォトリソグラフィー法を利用して所望のパターンとすることにより形成することができるが、黒色の顔料が分散された感放射線性着色組成物を用いて、上記画素の形成の場合と同様にして形成することもできる。
着色硬化膜を形成する際に使用される基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等を挙げることができる。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
感放射線性着色組成物を基板に塗布する際には、スプレー法、ロールコート法、回転塗布法(スピンコート法)、スリットダイ塗布法(スリット塗布法)、バー塗布法等の適宜の塗布法を採用することができるが、特に、スピンコート法、スリットダイ塗布法を採用することが好ましい。
プレベークは、通常、減圧乾燥と加熱乾燥を組み合わせて行われる。減圧乾燥は、通常50〜200Paに到達するまで行う。また、加熱乾燥の条件は、通常70〜110℃で1〜10分程度である。
有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの硬化膜とする場合の塗布厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.6〜8μm、好ましくは1.2〜5μmである。また固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの硬化膜とする場合の塗布厚さは、乾燥後の膜厚として、通常、0.3〜5μm、好ましくは0.5〜2μmである。
画素及びブラックマトリックスから選ばれる少なくとも1種を形成する際に使用される放射線の光源としては、例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンランプ、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀灯、低圧水銀灯等のランプ光源やアルゴンイオンレーザー、YAGレーザー、XeClエキシマーレーザー、窒素レーザー等のレーザー光源等を挙げることができる。露光光源として、紫外線LEDを使用することもできる。波長は、190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
放射線の露光量は、一般的には10〜10,000J/m2が好ましい。
また、上記アルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の水溶液が好ましい。
アルカリ現像液には、例えば、メタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。
現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。現像条件は、常温で5〜300秒が好ましい。
ポストベークの条件は、通常180〜280℃で10〜60分程度である。
このようにして形成された画素の膜厚は、通常0.5〜5μm、好ましくは1.0〜3μmである。
また、カラーフィルタを構成する着色硬化膜を形成する第二の方法として、特開平7−318723号公報、特開2000−310706号公報等に開示されている、インクジェット方式により各色の画素を得る方法を採用することができる。この方法においては、まず、基板の表面上に、遮光機能も兼ねた隔壁を形成する。次いで、形成された隔壁内に、例えば、緑色の本発明の熱硬化性着色組成物の液状組成物を、インクジェット装置により吐出したのち、プレベークを行って溶媒を蒸発させる。次いで、この塗膜を必要に応じて露光したのち、ポストベークすることにより硬化させ、緑色の画素パターンを形成する。
次いで、赤色又は青色の各熱硬化性着色組成物を用い、上記と同様にして、赤色の画素パターン及び青色の画素パターンを同一基板上に順次形成する。これにより、赤色、緑色及び青色の三原色の画素パターンが基板上に配置されたカラーフィルタが得られる。但し、本発明においては、各色の画素を形成する順序は、上記のものに限定されない。
なお、隔壁は、遮光機能のみならず、区画内に吐出された各色の熱硬化性着色組成物が混色しないための機能も果たしているため、上記した第一の方法で使用されるブラックマトリックスに比べ、膜厚が厚い。したがって、隔壁は、通常、黒色感放射線性組成物を用いて形成される。
着色硬化膜を形成する際に使用される基板や放射線の光源、また、プレベークやポストベークの方法や条件は、上記した第一の方法と同様である。このようにして、インクジェット方式により形成された画素の膜厚は、隔壁の高さと同程度である。
このようにして得られた画素パターン上に、必要に応じて保護膜を形成した後、透明導電膜をスパッタリングにより形成する。透明導電膜を形成した後、更にスペーサーを形成してカラーフィルタとすることもできる。スペーサーは、通常、感放射線性組成物を用いて形成されるが、遮光性を有するスペーサー(ブラックスペーサー)とすることもできる。この場合、黒色の着色剤が分散された着色感放射線性組成物が用いられる。
このようにして形成された本発明の着色硬化膜を含むカラーフィルタは、輝度、コントラスト及び着色力が極めて高いため、カラー液晶表示素子、カラー撮像管素子、カラーセンサー、有機EL表示素子、電子ペーパー等に極めて有用である。
表示素子
本発明の表示素子は、本発明の着色硬化膜を具備するものである。表示素子としては、カラー液晶表示素子、有機EL表示素子、電子ペーパー等を挙げることができる。
本発明の着色硬化膜を具備するカラー液晶表示素子は、透過型でも反射型でもよく、適宜の構造を採ることができる。例えば、カラーフィルタを、薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板とは別の基板上に形成して、駆動用基板とカラーフィルタを形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造を採ることができ、さらに薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板の表面上にカラーフィルタを形成した基板と、ITO(錫をドープした酸化インジュウム)電極を形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造を採ることもできる。後者の構造は、開口率を格段に向上させることができ、明るく高精細な液晶表示素子が得られるという利点を有する。なお、後者の構造を採用する場合、ブラックマトリックスやブラックスペーサーは、カラーフィルタを形成した基板側、並びにITO電極を形成した基板側のどちらに形成されていても良い。
本発明の着色硬化膜を具備するカラー液晶表示素子は、冷陰極蛍光管(CCFL:Cold Cathode Fluorescent Lamp)の他、白色LEDを光源とするバックライトユニットを具備することができる。白色LEDとしては、例えば、赤色LEDと緑色LEDと青色LEDを組み合わせて混色により白色光を得る白色LED、青色LEDと赤色LEDと緑色蛍光体を組み合わせて混色により白色光を得る白色LED、青色LEDと赤色発光蛍光体と緑色発光蛍光体を組み合わせて混色により白色光を得る白色LED、青色LEDとYAG系蛍光体の混色により白色光を得る白色LED、青色LEDと橙色発光蛍光体と緑色発光蛍光体を組み合わせて混色により白色光を得る白色LED、紫外線LEDと赤色発光蛍光体と緑色発光蛍光体と青色発光蛍光体を組み合わせて混色により白色光を得る白色LED等を挙げることができる。
本発明の着色硬化膜を具備するカラー液晶表示素子には、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、IPS(In−Planes Switching)型、VA(Vertical Alignment)型、OCB(Optically Compensated Birefringence)型等の適宜の液晶モードが適用できる。
また、本発明の着色硬化膜を具備する有機EL表示素子は、適宜の構造を採ることが可能であり、例えば、特開平11−307242号公報に開示されている構造を挙げることができる。
また、本発明の着色硬化膜を具備する電子ペーパーは、適宜の構造を採ることが可能であり、例えば、特開2007−41169号公報に開示されている構造を挙げることができる。
固体撮像素子
本発明の固体撮像素子は、本発明の着色硬化膜を具備するものである。また、本発明の固体撮像素子は適宜の構造を採ることができる。例えば、1つの実施の形態として、本発明の着色組成物を用いて、CMOS基板などの半導体基板上に、前述と同様の操作により着色画素(着色硬化膜)を形成することにより、特に分光特性及び色分離性に優れた固体撮像素子を作製することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態をさらに具体的に説明する。但し、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
<バインダー樹脂の合成>
合成例1
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100質量部を仕込んで窒素置換した。80℃に加熱して、同温度で、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100質量部、ベンジルメタクリレート25質量部、スチレン10質量部、N−フェニルマレイミド20質量部、グリセロールモノメタクリレート5質量部、メタクリル酸10質量部、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート30質量部及び2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3質量部の混合溶液を1時間かけて滴下し、この温度を保持して3時間重合した。その後、反応溶液の温度を100℃に昇温させ、さらに1時間重合することにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度40質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mwが9,800、Mnが6,000であった。このバインダー樹脂溶液を「バインダー樹脂溶液(B―1)」とする。
合成例2
冷却管と攪拌機を備えたフラスコに、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル3質量部およびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100質量部を仕込み、引き続きN−フェニルマレイミド12質量部、スチレン10質量部、メタクリル酸20質量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート15質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート29質量部、ベンジルメタクリレート14質量部及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)(堺化学工業(株)製)5質量部を仕込んで、窒素置換した。その後ゆるやかに撹拌して、反応溶液の温度を80℃に上昇させ、この温度を3時間保持して重合した。その後、反応溶液の温度を100℃に昇温させ、さらに1時間重合することにより、バインダー樹脂溶液(固形分濃度34質量%)を得た。得られたバインダー樹脂は、Mwが9,700、Mnが5,700であった。このバインダー樹脂溶液を「バインダー樹脂溶液(B―2)」とする。
<分散剤の合成>
合成例3
国際公開第2012/001945号パンフレットの実施例1に従って、ジメチルアミノエチルメタクリレート由来の繰り返し単位を有するAブロックと、ブチルメタクリレート、メチルメタクリレート及びメタクリル酸由来の繰り返し単位を有するBブロックからなるブロック共重合体を合成した。各繰り返し単位の共重合比は、ジメチルアミノエチルメタクリレート/ブチルメタクリレート/メチルメタクリレート/メタクリル酸=22/50/23/5であり、Mwが12,720、Mw/Mnが1.46である。このブロック共重合体を「分散剤(1)」とする。
<着色剤分散液の調製>
調製例1
着色剤としてC.I.ピグメントブルー16を12質量部、分散剤としてBYK−LPN21116(ビックケミー社製、固形分濃度=40質量%)を13質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B−1)を10質量部(固形分濃度40質量%)、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート57質量部及びプロピレングリコールモノエチルエーテル8質量部を用いて、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤分散液(B1)を調製した。
調製例2〜10
調製例1において、各成分の種類及び量を表1に示すように変更して、着色剤分散液を調製した。
Figure 0006256221
表1において、各成分は以下の通りである。
PB16 :C.I.ピグメントブルー16
PG7 :C.I.ピグメントグリーン7
PG36 :C.I.ピグメントグリーン36
PG58 :C.I.ピグメントグリーン58
PY129:C.I.ピグメントイエロー129
PY139:C.I.ピグメントイエロー139
PY150:C.I.ピグメントイエロー150
PY185:C.I.ピグメントイエロー185
LPN21116:BYK−LPN21116((メタ)アクリル系分散剤、ビックケミー社製、固形分濃度=40質量%)
α:キノフタロン系顔料誘導体
S5000:ソルスパースS5000
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
PGEE :プロピレングリコールモノエチルエーテル
<着色組成物の調製及び評価>
実施例1
着色剤として着色剤分散液(B1)50質量部、着色剤分散液(G1)206質量部及び着色剤分散液(Y4)244質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B−1)24.6質量部、重合性化合物としてジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(日本化薬株式会社製、商品名KAYARAD DPHA)29.9質量部、光重合開始剤として2−ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、商品名イルガキュア369)2.0質量部及びNCI−930(株式会社ADEKA社製)2.0質量部、フッ素系界面活性剤としてメガファックF−554(DIC株式会社製)0.31質量部、並びに、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート143.7質量部、3−メトキシブチルアセテート255質量部及びジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート42.5質量部を混合して、固形分濃度15質量%の着色組成物(GS−1)を調製した。なお、着色剤濃度は40質量%である。
膜厚及び輝度の評価
着色組成物(GS−1)を、ガラス基板上に、スリットダイコーターを用いて塗布した後、90℃のホットプレートで1分間プレベークを行って塗膜を形成した。スリットダイコーターの塗布条件を変えて同様の操作を行い、膜厚の異なる3枚の塗膜を形成した。
次いで、これらの基板を室温に冷却したのち、基板上の塗膜に、高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介さずに、365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を600J/m2の露光量で露光した。その後、これらの基板に対して、23℃の0.04%水酸化カリウム水溶液からなる現像液を現像圧1kgf/cm2(ノズル径1mm)で吐出することにより、シャワー現像を行った。その後、これらの基板を超純水で洗浄し、風乾した後、更に230℃のクリーンオーブン内で20分間ポストベークを行うことにより、緑色の硬化膜を作製した。
得られた3枚の緑色硬化膜について、カラーアナライザー(大塚電子(株)製MCPD2000)を用い、C光源、2度視野にて、CIE表色系における色度座標(x,y)及び刺激値(Y)を測定した。測定結果より、色度座標値y=0.690のときの刺激値(Y)を求めた。評価結果を表4に示す。
なお、刺激値(Y)が大きいほど輝度が高く、膜厚が薄いほど着色剤の着色力が大きいと言える。なお、色度座標値x=0.220であった。
<カラーフィルタの作製>
着色組成物(GS−1)を、ブラックマトリックスが形成されたガラス基板上に、スリットコーターを用いて塗布したのち、90℃のホットプレートで2分間プレベークを行って、塗膜を形成した。次いで、塗膜が形成された基板を室温に冷却したのち、高圧水銀ランプを用い、ストライプ状フォトマスクを介して、塗膜に365nm、405nm及び436nmの各波長を含む放射線を1,000J/m2の露光量で露光した。その後、アルカリ現像を行った後、超純水で洗浄し、更に230℃で20分間ポストベークを行うことにより、基板上に膜厚2.0μmの緑色のストライプ状着色層を形成した。
次いで、同様の方法により、後掲の赤色組成物(RS−1)を用いて、緑色のストライプ状着色層の隣に膜厚2.0μmの赤色のストライプ状着色層を形成した。更に、後掲の青色組成物(BS−1)を用いて同様に、緑色、赤色着色層と隣接した膜厚2.0μmの青色のストライプ状着色層を形成した。
次いで、色、緑色、青色の3色からなる着色層上に光硬化性樹脂組成物を用いて保護膜を形成した。このようにしてカラーフィルタ基板を作製した。
赤色組成物(RS−1)は以下の方法で調製した。
着色剤としてC.I.ピグメントレッド254を2.5質量部、C.I.ピグメントレッド177を9.8質量部、及びC.I.ピグメントイエロー150を0.8質量部、分散剤としてBYK−LPN22102(ビックケミー(BYK)社製)を6.3質量部(固形分濃度=40質量%)、バインダー樹脂溶液(B−2)を6.3質量部、並びに溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート63.0質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテル1.5質量部を用いて、ビーズミルにより混合・分散して、赤色の顔料分散液を調製した。
上記で調製した赤色の顔料分散液1600質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B−1)25質量部、重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(日本化薬株式会社製、商品名KAYARAD MAX−3510)70質量部、光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(BASF社製、商品名イルガキュア369)30質量部、2,4−ジエチルチオキサントン5質量部、ノニオン系界面活性剤エマルゲンA−60(花王株式会社製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5質量%溶液10質量部、並びに溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル650質量部とメトキシブチルアセテート890質量部を混合して、液状の赤色組成物(RS−1)を調製した。
なお、BYK−LPN22102は(メタ)アクリル系分散剤であり、該(メタ)アクリル系分散剤は変性(メタ)アクリル系ブロック共重合体のプロピレングリコールメチルエーテルアセテート/プロピレングリコールメチルエーテル=1/1(質量比)40質量%溶液である(酸価=0、アミン価=29mgKOH/g)。上記変性(メタ)アクリル系ブロック共重合体は、メタクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウムクロライド及びジメチルアミノエチルメタクリレート由来の繰り返し単位を有するブロックと、メチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート及びトリエチレングリコールエチルエーテルメタクリレート由来の繰り返し単位を有するブロックからなる。
青色組成物(BS−1)は以下の方法で調製した。
着色剤としてC.I.ピグメントブルー15:6を12.1質量部及び後掲の染料(1)を0.9質量部、分散剤としてBYK−LPN21116(ビックケミー(BYK)社製)を10.5質量部(固形分濃度=40質量%)、バインダー樹脂溶液(B−1)を12.5質量部、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート42.5質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル1.5質量部及び乳酸エチル21.0質量部を用いて、ビーズミルにより混合・分散して、青色の着色剤分散液を調製した。
上記で調製した青色の着色剤分散液330質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B−1)160質量部、重合性化合物としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートとジペンタエリスリトールペンタアクリレートの混合物(日本化薬株式会社製、商品名KAYARAD(登録商標) MAX−3510)70質量部、光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(BASF社製、商品名イルガキュア(登録商標)369)15質量部、2,4−ジエチルチオキサントン5質量部、ノニオン系界面活性剤エマルゲンA−60(花王株式会社製)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5質量%溶液10質量部、並びに溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル380質量部、メトキシブチルアセテート400質量部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート125質量部を混合して、液状の青色組成物(BS−1)を調製した。
なお、染料(1)は、特開2012−083652号公報の合成例1に従って合成した化合物No.1であり、C.I.ベーシックブルー7に由来するカチオン性トリアリールメタン発色団と、ビストリフルオロメタンスルホニルイミドアニオンとの塩である。
<有機EL表示素子の作製及び評価>
特表2010−527108号公報の実施例2を参考にして、白色光を発光する有機EL素子を作製した。得られた有機EL素子の発光スペクトルは、青色領域(460nm付近)、緑色領域(570nm付近)、黄色領域(610nm付近)及び赤色領域(660nm付近)に極大発光ピークを示した。この有機EL素子と上記カラーフィルタを貼り合わせ、有機EL表示素子を作製した。
そして、得られた有機EL表示素子の両電極間に電圧印加してカラーフィルタに光を照射し、色再現性と輝度について評価した。評価結果を表4に示す。
実施例2〜12及び比較例1〜12
実施例1において、各成分の種類及び量を表2〜3に示すように変更して、着色組成物(GS−2)〜(GS−24)を調製した。着色組成物(GS−2)〜(GS−24)における着色剤濃度は、いずれも40質量%である。
次いで、着色組成物(GS−1)に代えて、着色組成物(GS−2)〜(GS−24)を用いた以外は実施例1と同様にして着色組成物の評価を行った。なお、いずれも色度座標値はx=0.220である。評価結果を表4〜5に示す。
また、実施例1において、着色組成物(GS−1)に代えて、着色組成物(GS−2)〜(GS−24)を用いた以外は実施例1と同様にしてカラーフィルタを作製し、次いで有機EL表示素子を作製した。そして、得られた有機EL表示素子の両電極間に電圧印加してカラーフィルタに光を照射し、色再現性と輝度について評価した。評価結果を表4〜5に示す。
Figure 0006256221
Figure 0006256221
表2〜3において、各成分は以下の通りである。
C−1 :ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(日本化薬株式会社製、商品名KAYARAD DPHA)
D−1 :2−ベンジルー2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)ブタン−1−オン(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製、商品名イルガキュア369)
D−2 :NCI−831(株式会社ADEKA社製)
F−1 :メガファックF−554(DIC株式会社製)
MBA :3−メトキシブチルアセテート
DPMA:ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート
Figure 0006256221
Figure 0006256221
表4、5から、着色組成物(GS−1)〜(GS−12)を用いて形成された緑色硬化膜は膜厚が薄く輝度が高いため、着色力と輝度のバランスが良好であると言える。
また、着色組成物(GS−1)〜(GS−12)を用いて形成した緑色硬化膜を有するカラーフィルタを具備する有機EL表示素子は、いずれも優れた色再現性と輝度を示した。
<固体撮像素子用着色硬化膜の作製及び評価>
調製例101
(下地膜形成用組成物の調製)
フラスコ内を窒素置換した後、2,2'−アゾビスイソブチロニトリルを0.6質量部溶解したメチル−3−メトキシプロピオネート溶液を200質量部仕込んだ。引き続きtert−ブチルメタクリレートを37.5質量部、グリシジルメタクリレート62.5質量部を仕込んだ後、撹拌し、70℃にて6時間加熱した。冷却後、重合体を含有する樹脂溶液を得た。
次に、この樹脂溶液を33.3質量部(重合体を10部含有)、メチル−3−メトキシプロピオネートを31.9質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルを3.4質量部で希釈したのち、トリメリット酸を0.3質量部、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを0.5質量部、商品名「FC−4432」(住友スリーエム(株)製)0.005質量部を溶解し、下地膜形成用組成物を調製した。
<着色剤分散液の調製>
調製例102
着色剤としてC.I.ピグメントブルー16を0.36質量部、C.I.ピグメントグリーン58を8.16質量部、C.I.ピグメントイエロー185を3.48質量部、分散剤として分散剤(1)(固形分濃度=100質量%)を3質量部、分散助剤としてキノフタロン系顔料誘導体を0.6質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B―2)(固形分濃度34質量%)を8.82質量部、溶媒としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート75.58質量部を用いて、ビーズミルにより12時間混合・分散して、着色剤分散液(G11)を調製した。
調製例103〜106
調製例1において、各成分の種類及び量を表6に示すように変更して、着色剤分散液(G12)〜(G15)を調製した。
Figure 0006256221
実施例101
着色剤として着色剤分散液(G11)を12質量部、バインダー樹脂としてバインダー樹脂溶液(B―2)(固形分濃度34質量%)を1.481質量部、重合性化合物としてカヤラッドDPEA−12(日本化薬株式会社製、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)0.66質量部、光重合開始剤として1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、Irgacure OXE01)0.203質量部、フッ素系界面活性剤としてメガファックF−554(DIC株式会社製)の1質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液を0.102質量部、及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート5.554質量部を混合して、固形分濃度18質量%の着色組成物(GS−101)を得た。なお、着色組成物(GS−101)における着色剤濃度は40質量%である。
透過率の評価
ガラス基板上に、着色組成物(GS−101)をスピンコート法にて塗布した後、100℃で180秒間加熱し、塗膜を形成した。続いて、基板上の塗膜を全面露光(波長365nmにて1,000mJ/cm2の露光量)した。次いで、塗膜を、0.05質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含有する水溶液に15秒間接触させた後、塗膜を水洗した。その後、200℃のホットプレートにて300秒間加熱することにより、膜厚0.8μmの着色硬化膜を有するガラスウェハーを得た。
分光光度計(日本分光(株)製、V−7300)を用いて、上記着色硬化膜を有するガラスウェハーの透過率(%T)を測定し、以下の測定点における透過率を求めた。結果を表8に示す。ただし表8の透過率は、ガラス基板対比での値であり、膜厚は触針式段差計(ヤマト科学(株)製、アルファステップIQ)にて測定した値である。
評価方法
測定点1:450nmでの透過率。10%以下であれば紫色〜青色の光を効率よく遮光することができる。
測定点2:530nmでの透過率。90%以上であれば緑色の光を効率よく透過することができる。
測定点3:590nmでの透過率。50%以下であれば黄色〜橙色の光を効率よく遮光することができる。
測定点4:650nmでの透過率。10%以下であれば赤色の光を効率よく遮光することができる。
なお、測定点1〜4での評価基準を全て満たす緑色硬化膜であれば、分光特性の良好な固体撮像素子用の緑色硬化膜であると言える。
パターン形状及び残渣の評価
シリコンウェハー上に、着色組成物(GS−101)をスピンコート法にて塗布した後、100℃で180秒間加熱し、塗膜を形成した。マスクを介して縮小投影露光((株)ニコン製、NSR−2005i10D、波長365nmにて1,000mJ/cm2の露光量)にて露光した。次いで、塗膜を、0.05質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを含有する水溶液にて15秒間接触させて現像した。次いで、現像後の塗膜を有するシリコンウェハーを200℃のホットプレートにて300秒間加熱することにより、一辺3μmの正方形の着色硬化膜を有するシリコンウェハーを得た。
このシリコンウェハーを電子顕微鏡で観察することにより、着色組成物(GS−101)の解像性を評価した。評価基準は以下の通りであり、結果を表8に示す。
評価基準
○:パターンの断面形状が矩形であり、且つパターン間に残渣が認められない。
△:パターンの断面形状が矩形でないか、又はパターン間に残渣が認められる。
×:パターンの断面形状が矩形でなく、且つパターン間に残渣が認められる。
なお、評価結果が「○」又は「△」であれば、色分離性に優れる固体撮像素子用の緑色硬化膜であると言える。
実施例102及び比較例101〜104
実施例101において、各成分の種類及び量を表7に示すように変更して、着色組成物(GS−102)〜(GS−106)を調製した。着色組成物(GS−102)〜(GS−106)の固形分濃度はいずれも18質量%である。
次いで、着色組成物(GS−101)に代えて、着色組成物(GS−102)〜(GS−106)を用いた以外は実施例101と同様にして評価を行った。評価結果を表8に示す。
Figure 0006256221
表7において、各成分は以下の通りである。
C−2:カヤラッドDPEA−12(日本化薬株式会社製、エチレンオキサイド変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)
D−3:1,2−オクタンジオン,1−〔4−(フェニルチオ)フェニル〕−,2−(O−ベンゾイルオキシム)(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社製、Irgacure OXE01)
F−2:メガファックF−554(DIC株式会社製)の1質量%プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液
Figure 0006256221
表8から、実施例101〜102の緑色硬化膜は分光特性及び色分離性が良好であり、従って固体撮像素子に好適な緑色硬化膜であると言える。

Claims (11)

  1. (A)C.I.ピグメントブルー16を含む着色剤、(B)バインダー樹脂、及び(C)重合性化合物を含有する着色組成物であって、
    更に(A)着色剤としてC.I.ピグメントイエロー185及び緑色着色剤を含み、
    C.I.ピグメントイエロー185の含有割合が全着色剤に対して16質量%以上65質量%以下であり、かつ
    緑色着色剤の含有割合が全着色剤に対して22質量%以上74質量%以下である、
    有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜形成用着色組成物。
  2. 色着色剤の含有割合が全着色剤に対して30質量%以上70質量%以下である、請求項に記載の着色組成物。
  3. 緑色着色剤がC.I.ピグメントグリーン7及びC.I.ピグメントグリーン58よりなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の着色組成物。
  4. C.I.ピグメントイエロー185の含有割合が全黄色着色剤に対して60質量%以上である、請求項のいずれか1項に記載の着色組成物。
  5. C.I.ピグメントブルー16の含有割合が全着色剤に対して5質量%以上13質量%以下である、請求項のいずれか1項に記載の着色組成物。
  6. (A)C.I.ピグメントブルー16を含む着色剤、(B)バインダー樹脂、及び(C)重合性化合物を含有する着色組成物であって、
    更に(A)着色剤としてC.I.ピグメントイエロー185及び緑色着色剤を含み、
    C.I.ピグメントイエロー185の含有割合が全着色剤に対して20質量%以上30質量%以下であり、かつ
    緑色着色剤の含有割合が全着色剤に対して68質量%以上71質量%以下である、
    固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜形成用着色組成物。
  7. C.I.ピグメントブルー16の含有割合が全着色剤に対して1質量%以上5質量%以下である、請求項6に記載の着色組成物。
  8. C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントイエロー185及び緑色着色剤を含み、
    C.I.ピグメントイエロー185の含有割合が全着色剤に対して16質量%以上65質量%以下であり、かつ
    緑色着色剤の含有割合が全着色剤に対して22質量%以上74質量%以下である、
    有機EL表示素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜。
  9. C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントイエロー185及び緑色着色剤を含み、
    C.I.ピグメントイエロー185の含有割合が全着色剤に対して20質量%以上30質量%以下であり、かつ
    緑色着色剤の含有割合が全着色剤に対して68質量%以上71質量%以下である、
    固体撮像素子に用いられるカラーフィルタの緑色硬化膜。
  10. 請求項に記載の緑色硬化膜を具備する有機EL表示素子。
  11. 請求項9に記載の緑色硬化膜を具備する固体撮像素子。
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