JP6227681B2 - 車体構造 - Google Patents
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Description
また、スチフナーの根元部は、第2シート取付ブラケットとトンネルクロスメンバとの間に配置されているので、上下方向に拡がる力に対して強固に抗する力で支えられる。一方、スチフナーの根元部の他端側の先端は、部材の間には配置されていない。このため、スチフナーは片持ち梁状となっている。このスチフナーの片持ち梁状の先端の根元部側の近傍には、結合部が配設されているので、スチフナーを結合部を力点に、下方へ変位することができる。つまり、スチフナー及びクロスメンバを結合部を力点に、下方へV字形状に変位することができる。
本発明の実施形態について、図1〜図10を参照して詳細に説明する。説明において、同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。また、方向を説明する場合は、車両の運転者からみた前後左右上下に基づいて説明する。
車体10は、図2に示すように、クロスメンバ14と、シート取付ブラケット(ブラケットともいう)15と、スチフナー16とを備える。なお、シート取付ブラケット15は、請求項記載の第1シート取付ブラケットを構成する。
なお、車体10は、略左右対称構造を呈するので、以下の説明では車体10の左側の構造について主に説明し、車体の右側の構造については説明を省略する。
また、図1に示すように、クロスメンバ14とセンタトンネル部18との交差位置には、シート取付ブラケット15と左右で対となる右側のシート取付ブラケット15rが、クロスメンバ14及びセンタトンネル部18に接合されて配設されている。なお、右側のシート取付ブラケット15rは、請求項記載の第2シート取付ブラケットを構成する。
図5は、図4のA3−A3断面図である。図4に示すように、シート取付ブラケット15の内側壁15aは、結合部17を囲むように車幅外方へ凹み、この凹みが上下方向に溝形状に延びる縦溝形状部15mを有する。この縦溝形状部15mは、図5に示すように、上方から下方に向かって徐々に横幅が拡幅し、拡幅した下方側の凹溝部分で結合部17(図4参照)を車外側から円弧状に囲んでいる。なお、ブラケット15の上側壁15bの内側の上面15b3には、図示せぬ運転席シートを取り付けて固定するためのシート取付ナット20が固定されている。シート取付ナット20の取付位置は、図4に示すシート取付穴15cの位置に対応している。
次に、スチフナー16について図2と図6を参照して説明する。図6(a)は図2のA4−A4断面図、図6(b)は図2のA5−A5断面図である。
更に、スチフナー16について、図7及び図8(a)を参照して説明する。図7は車体下部においてスチフナーの外観構成を示す斜視図である。図8(a)は図7のA6−A6(車幅両端間)断面図である。
図2に示すように、サイドシル12とセンタトンネル部18との中間部分のフロアパネル11の上側に、クロスメンバ14と直交して2つのフロアメンバ19a,19bが、クロスメンバ14を挟んで前後に対向状態で配設されている。各フロアメンバ19a,19bは、このクロスメンバ14側の端部に山形に突出したフランジ部19f,19fをそれぞれ有している。フランジ部19f、19fは、クロスメンバ14の上面に対向状態に接合されている。これらのフロアメンバ19a,19bは、フランジ部19f1,19f1から離れるに従い、上面が下り坂に傾斜し、この下り方向の傾斜に応じて断面開口が狭まる形状となっている。
上述した各フロアメンバ19a,19bは、図2に示すように、各フロアメンバ19a,19bの長手方向に沿う両側において車両前後方向に延びるフランジ部19f2,19f2が、フロアパネル11の上面に結合されている。また、各フロアメンバ19a,19bの下方位置のフロアパネル11の下面には、各フロアメンバ19a,19bに沿って、図3に示すように下方フロアフレーム22が結合されている。
下方フロアフレーム22は、図9(a)に示すように、フロアパネル11の上面側に配設された破線枠で示すクロスメンバ14及びスチフナー16と直交状態に、フロアパネル11の下面に結合されている。図8(b)に示すように、下方フロアフレーム22は、車幅方向の断面視で上向きに開口するハット断面に形成されており、上端に設けられたフランジ部22f,22fがフロアパネル11の下面に接合されている。また、下方フロアフレーム22の下面側には、図9に示すように、燃料タンク24の車外側の側部が対向する状態に配置される。
図2に示すように、スチフナー16及びクロスメンバ14には、これらの上壁14a,16a{図6(a)及び(b)参照}の上面側に長手方向に沿って下方側に細長く凹んだ長手凹部14o,16o{図6(a)及び(b)参照}が設けられており、この長手凹部14o,16oに結合部17が配置されている。結合部17が配置されるシート取付ブラケット15のフランジ部15fには、図4にも示すように、長手凹部14o,16oの凹形状に沿って概略円形状に凹んだ凹部15oを有する。この凹部15oの中央部分に、クロスメンバ14及びスチフナー16を共に貫通するボルト穴17oが設けられており、ボルト穴17oにボルト17aが挿通されてナット17bで締結されている。なお、長手凹部14o,16oは、請求項記載の凹部を構成する。
図9(a)に示すように、フロアパネル11の下面側において、トンネルクロスメンバ18tの車幅方向車外側には燃料タンク24が配置されている。燃料タンク24は、センタトンネル部18の車幅方向車外側に隣接して配置され、且つ下方フロアフレーム22の下方側(地面側)に沿って配置されている。この燃料タンク24は、例えば樹脂製である場合、燃料タンク24にタスキ掛けに掛けられる固定バンド26で固定されている。また、燃料タンク24の車外側には、燃料タンク24をガードするガード部材25が配置されている。
次に、上述した本実施形態の車体構造における特徴構成1〜8の作用効果について説明する。
この車体構造は、フロアパネル11の上面にハット断面で接合され、車幅方向に延びてサイドシル12の内側壁12aに結合されたクロスメンバ14と、クロスメンバ14の端部上にサイドシル12の内側壁12aと合せて箱構造を形成するシート取付ブラケット15とを備える。更に、クロスメンバ14の下側に配置され、クロスメンバ14の上壁14aに沿って延設されたスチフナー16と、シート取付ブラケット15とスチフナー16とを、クロスメンバ14を間に挟んで結合して成る結合部17とを備える。そして、スチフナー16の車外側の先端16eが、第1シート取付ブラケット15の下方においてサイドシル12の内側壁12aから車内側に所定長さ離間している構成とした。
従って、図9に示したように、結合部17を、車両のフロアパネル11の下面(床下)の燃料タンク24や図示せぬ電池よりも、車幅方向の外側に所定長さ離間して設定する。この設定により、クロスメンバ14及びスチフナー16が結合部17で折れ曲がることで、燃料タンク24や電池に干渉して損傷することを確実に防止することができる。
図4に示すように、シート取付ブラケット15の内側壁15aに、結合部17を囲む状態の凹みが上下方向に溝形状に延びる縦溝形状部15mを備えた。また、結合部17は、ブラケット15、クロスメンバ14及びスチフナー16を、ボルト17a及びナット17bで締結するボルト締結とした。このため、ブラケット15の内側壁15aは縦溝形状部15mにより強固な構造となっており、縦溝形状部15mで囲まれる状態の結合部17も強固な締結構成となっている。
図6(a)及び(b)に示すように、スチフナー16は前後方向の断面視でコ字状又はU字状に形成され、クロスメンバ14の上壁14a、前壁14b及び後壁14cに結合している。このため、クロスメンバ14の強度及び剛性が高まり、上述した衝突エネルギーによるクロスメンバ14及びスチフナー16の変形時のエネルギー吸収量を増大させることができる。
図7及び図8(a)に示すように、スチフナー16の根元部を、クロスメンバ14を介したシート取付ブラケット15rと、トンネルクロスメンバ18tとの間に挟持した(配設した)片持ち梁状の構造とした。
図2に示すように、各シート取付ブラケット15,15r間のクロスメンバ14の中央部分で、車体前後方向に延び、互いに対向状態に配設された一対のフロアメンバ19a,19bを備え、一対のフロアメンバ19a,19bのクロスメンバ14側の端部は、当該クロスメンバ14の上面に結合されている構成とした。これによりフロアパネル11の剛性が向上すると共に、クロスメンバ14及びスチフナー16が中央で折れ曲がることがないので、上述したように結合部17で下方側に折り曲げることができる。
図2に示すように、一対のフロアメンバ19a,19bは、クロスメンバ14への結合部分を含まない車体前後方向に延びる部分が、フロアパネル11の上面に結合されており、当該結合されたフロアメンバ19a,19bに沿ってフロアパネル11の下面に結合された下方フロアフレーム22(図3)を更に備える構成とした。
図2に示すように、クロスメンバ14及びスチフナー16は、上壁14a,16aの上面側に長手方向に沿って長手状に凹む長手凹部14o,16o{図6(a)及び(b)参照}をそれぞれ備え、長手凹部14o,16oに結合部17が配置されている構成とした。
図9(a)に示すように、トンネルクロスメンバ18tの車幅方向車外側であって、フロアパネル11の下方に配置された燃料タンク24と、燃料タンク24の車外側に配置されたガード部材25とを更に備え、結合部17は、ガード部材25の車外側に配置されている構成とした。
11 フロアパネル
12 サイドシル
13 センタピラー
14 クロスメンバ
15,15r シート取付ブラケット
16 スチフナー
17 結合部
17a ボルト
17b ナット
18 センタトンネル部
18t トンネルクロスメンバ
19a,19b フロアメンバ
22 下方フロアフレーム
24 燃料タンク
25 ガード部材
Claims (4)
- フロアパネル上面にハット断面で接合され、車幅方向に延びてサイドシルの内側壁に結合されたクロスメンバと、
前記クロスメンバの端部上に前記サイドシルの内側壁と合せて箱構造を形成する第1シート取付ブラケットと、
前記クロスメンバの下側に配置され、前記クロスメンバの上壁に沿って延設されたスチフナーと、
前記第1シート取付ブラケットと前記スチフナーとを、前記クロスメンバを間に挟んで結合して成る結合部とを備え、
前記スチフナーの車外側の先端は、前記第1シート取付ブラケットの下方において前記サイドシルの内側壁から車内側に所定長さ離間し、
車幅の中央部分に車体前後方向に配設されたセンタトンネル部と、
前記センタトンネル部と前記クロスメンバとに接合された第2シート取付ブラケットと、
前記センタトンネル部の下方側に当該センタトンネル部に交差して配設されたトンネルクロスメンバと
を更に備え、
前記スチフナーの前記トンネルクロスメンバ側の根元部は、前記第2シート取付ブラケットと、当該トンネルクロスメンバとの間に配設されている
ことを特徴とする車体構造。 - 前記第1シート取付ブラケット及び前記第2シート取付ブラケット間の前記クロスメンバの中央部分で、車体前後方向に延び、互いに対向状態に配設された一対のフロアメンバを備え、
前記一対のフロアメンバの前記クロスメンバ側の端部は、当該クロスメンバの上面に結合されている
ことを特徴とする請求項1に記載の車体構造。 - 前記一対のフロアメンバは、前記クロスメンバへの結合部分を含まない前記車体前後方向に延びる部分が前記フロアパネルの上面に結合されており、
当該結合されたフロアメンバに沿って前記フロアパネルの下面に結合された下方フロアフレームを更に備える
ことを特徴とする請求項2に記載の車体構造。 - 前記トンネルクロスメンバの車幅方向車外側であって、前記フロアパネルの下方に配置された燃料タンクと、
前記燃料タンクの車外側に配置されたガード部材と
を更に備え、
前記結合部は、前記ガード部材の車外側に配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の車体構造。
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