JP6179332B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
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Description
この場合に、入力側ディスク2のボールスプラインを径の小さい内周面側に設けるより、径の大きな外周面側に設ける方が構造的に有利であり、ボール数の削減等を図ることができる。
図5に示すように、シールリング44が嵌められる入力軸1のシールリング溝45の断面形状は、一般的なシールリング用溝の形状として、概略矩形状とされる可能性が高く、また、シールリング溝45の底面46とその前後の壁面(側面)47,48との間の隅部分が断面円弧状に形成されることになる。すなわち、シールリング溝45の底面46と側面47,48との間の隅部に小さなR(小さな丸み)が付けられる。
背面側に前記油圧室が配置された出力側ディスクまたは入力側ディスクの前記軸が貫通する孔の内周面と、前記軸の外周面との間にシールリングが設けられ、前記軸の外周面に前記シールリングを固定するシールリング溝が全周に渡って設けられ、
前記軸の外周面でかつ前記シールリング溝の近傍に追加溝が全周に渡って設けられていることを特徴とする。
また、軸に追加溝を設けることにより軸自体の軽量化を図ることもできる。
このような構成によれば、少なくとも一対の追加溝がシールリング溝を挟んで設けられているので、シールリング溝で発生する応力をバランスよく効果的に緩和することができる。また、軸自体の軽量化も効果的に行えるとともに、軸のバランス性もよい。
また、溝の底Rが前記シールリング溝の溝底Rより大きいとは、溝の底Rの曲率半径が溝底Rの曲率半径より大きいことを意味する。
軸に追加溝を設けると、当該追加溝にも高応力が発生するが、前記構成によれば、追加溝の溝の底Rがシールリング溝の溝底Rより大きいので、追加溝の溝底に発生する応力がシールリング溝の溝底に発生する応力より低い応力となるため、追加溝に起因する軸の耐久性低下は小さく、問題となることはない。
このような構成によれば、追加溝に熱処理後仕上げ加工が施されているので、仕上げ加工を施していないシールリング溝の許容応力よりも追加溝の許容応力を高めることができ、軸としての耐久性が向上する。
このような構成によれば、ギヤードニュートラル付近で大きな軸力が軸に負荷されるため、軸のシールリング溝により大きな応力が発生するおそれがあるが、追加溝によって、シールリング溝で発生する応力を緩和することができる。したがって、ギヤードニュートラルモードを備えているトロイダル型無段変速機に本発明を好適に適用できる。
また、ギヤードニュートラルモードがないレイアウトに比べ、ギヤードニュートラルモードを備えたものは、ギヤードニュートラルモード時に動力循環により入力軸や出力軸等の軸(シャフト)にエンジン以上のトルクが入る。そのため、同一エンジンの場合、ギヤードニュートラルモードを備えたレイアウトの方が、より大きな引張荷重がシャフトにかかることになる。そのため、従来ではシャフト径を上げる必要があったが、本発明ではシャフト径を上げずにシールリング溝に発生する応力を制御することが可能となる。
なお、この実施形態のトロイダル型無段変速機の特徴は、入力軸に形成されたシールリング溝の近傍に追加溝を設けたことにあり、その他の構成および作用は前述した従来の構成および作用と略同様であるため、以下においては、この実施の形態の特徴部分についてのみ言及し、それ以外の部分については、図3および図4と同一の符号を付して簡潔に説明するに留める。
このロイダル型無段変速機においては、上述の従来の一対の出力側ディスク3,3と出力歯車4とが一体に形成され、一体型出力側ディスク34とされている。
上述のシリンダ71は、有底円筒状に設けられ、底部の中央部に入力軸1が貫通されるとともに、入力軸1に一体的に回転可能に結合している。また、シリンダ71の円筒部分の底部と反対側の開口部には、入力側ディスク2が挿入された状態となっており、入力側ディスク2がシリンダ71の開口を塞いでいる。このシリンダ71の内周面と、入力側ディスク2の外周面とは、一体的に回転可能に係合している。また、押圧装置12A側の入力側ディスク2の孔の内周面と、入力軸1の外周面との間には、ポールスプライン構造が設けられておらず、入力側ディスク2の円柱状の孔に、円柱状の入力軸1が貫通した状態となっている。
また、第1ピストン75の内周面と、第2ピストン76の円筒部分の外周面との間にシールリング89が設けられ、このシールリング89は、第1ピストン75の内周面に形成された溝に固定されている。
第1油圧室70a内には、第1のピストン75と入力側ディスク2の背面との間に上述の皿ばね8と同様の機能を有する皿ばね8aが設けられている。
また、第1のピストン75は、シリンダ71の内周面に固定されたストッパ72により、入力軸の軸方向に沿って入力側ディスク2から離れる側(シリンダ71の底部分に近づく側)への移動が規制されている。
なお、第1のピストン75と第2のピストン76との間には、大気に開放された空気室が設けられている。
このシールリング溝45の断面形状は概略矩形状となっており、当該シールリング溝45の底面46とその前後の壁面(側面)47,48との間の隅部46aが断面円弧状に形成されている。すなわち、シールリング溝45の底面46の隅部46aに小さな溝底R(小さな丸み)が付けられている。
前記溝の底Rは、前記シールリング溝45の溝底Rより十分に大きなものとなっている。つまり、追加溝90の溝の底Rの曲率半径がシーリング溝45の溝底Rの曲率半径より大きくなっている。
また、追加溝90はシールリング溝45より深さが若干浅くなっているが、追加溝90の深さが深いほど(応力が高いほど)、シールリング溝45の応力緩和が期待できる一方、追加溝90が深くなるにしたがって、入力軸1の強度が低下する。したがって、追加溝90の深さは、入力軸1に必要とされる強度や、シールリング溝45に期待される応力緩和の程度を勘案して決定する必要がある。
さらに、シールリング溝45より追加溝90の方が発生応力が大きい場合、追加溝90の方が許容応力が高くなってもよい。例えば、シールリング溝45は熱処理後仕上げ加工未実施とし、追加溝90は熱処理後仕上げ加工実施としてもよい。
また、入力軸1に追加溝90,90を設けることにより入力軸1自体の軽量化を図ることもできる。
加えて、追加溝90の溝の底Rがシールリング溝45の溝底Rより大きいので、追加溝90の溝底に発生する応力がシールリング溝45の溝底に発生する応力より低い応力となるため、追加溝90に起因する入力軸の耐久性低下は小さく、問題となることはない。
また、シールリング溝45より追加溝90の方が発生応力が大きい場合に、追加溝90に熱処理後仕上げ加工を施しているので、仕上げ加工を施していないシールリング溝45の許容応力よりも追加溝90の許容応力を高めることができ、入力軸1としての耐久性が向上する。
また、本実施の形態のトロイダル型無段変速機は、ギヤードニュートラルモードを備えたものに適用するのが好ましい。この場合、ギヤードニュートラル付近で大きな軸力が軸に負荷されるため、軸のシールリング溝により大きな応力が発生するおそれがあるが、追加溝によって、シールリング溝で発生する応力を緩和することができる。
また、シングルキャビティ式とした場合も、入力側ディスク2の背面に押圧装置12Aを設けてもよいし、出力側ディスク3の背面に押圧装置12Aを設けてもよい。
また、入力軸1に入力側ディスク2と出力側ディスク3を支持させてもよいし、出力軸に入力側ディスク2と出力側ディスク3を支持させてもよい。また、出力側ディスク3の背面に押圧装置12Aが設けられる場合に、例えば、出力側ディスク3の内周面と、出力軸の外周面との間にシールリング44が設けられる。上述のように出力軸に入力側および出力側ディスク2,3が支持される場合に、出力軸に上述のシールリング溝45および追加溝90が設けられることになる。
2 入力側ディスク
11 パワーローラ
12A 押圧装置
34 一体型出力側ディスク(出力側ディスク、出力歯車)
70 油圧室
44 シールリング
45 シールリング溝
90 追加溝
Claims (6)
- それぞれの内側面同士を互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これら入力側ディスクおよび出力側ディスクの中心部を貫通してこれら入力側ディスクおよび出力側ディスクを支持する軸と、前記入力側ディスクと前記出力側ディスクとの間に挟持されたパワーローラと、前記入力側ディスクまたは前記出力側ディスクの背面側に油圧室を有し、前記入力側ディスク、前記出力側ディスクおよび前記パワーローラに押し付け力を付与する油圧式押圧装置とを備えるトロイダル型無段変速機において、
背面側に前記油圧室が配置された出力側ディスクまたは入力側ディスクの前記軸が貫通する孔の内周面と、前記軸の外周面との間にシールリングが設けられ、前記軸の外周面に前記シールリングを固定するシールリング溝が全周に渡って設けられ、
前記軸の外周面でかつ前記シールリング溝の近傍に、追加溝が全周に渡って設けられていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。 - 前記追加溝が前記シールリング溝を挟んで少なくとも一対設けられていることを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記追加溝の溝の底Rが前記シールリング溝の溝底Rより大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記シールリング溝より前記追加溝の方が発生応力が大きい場合に、前記追加溝に熱処理後仕上げ加工が施されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- ギヤードニュートラルモードを備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
- 前記出力側ディスクと、この出力側ディスクから動力を受ける出力歯車とが一体に形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のトロイダル型無段変速機。
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