以下、本発明について特にその好ましい形態を中心に具体的に説明する。なお、本明細書において、「〜」はその前後の数値を含む範囲を意味するものとする。
本発明の毛髪化粧料に用いられる成分(A)(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体は、少なくとも、下記(a)、(b)、(c)及び(d)のラジカル重合性モノマーを反応させて得られる重合体であり、その他、(a)〜(d)以外の共重合可能なモノマーを加えて反応させて得られる重合体を包含する。
本発明において(メタ)アクリルとは、アクリル及びメタアクリルを包含することを意味する。
本発明の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体は、25℃において99.5%エタノール中に50質量%以上溶解するものである。
各モノマーの仕込割合は、本発明の効果を奏する限り制限はないが、(a)〜(d)のモノマーの全体に対して、(a)=20〜50質量%、(b)=0.5〜4質量%、(c)及び(d)=46〜79.5質量%であり、(c)/(d)=0.5〜1.5であることが好ましい。
(a)〜(d)以外の共重合可能なモノマーを使用する場合は、(a)〜(d)のモノマーの合計は、全体の66.5質量%以上であることが好ましい。
なお、本発明において、モノマーの仕込割合とは共重合体中のそれらの組成割合と略同義である。
本発明の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体は、共重合体を20質量%となるように99.5%エタノールに溶解させたときのエタノール溶液の、25℃においてB型回転粘度計を用いて測定した粘度(単位mPa・s=CS)は、50〜250、好ましくは、70〜150である。
また、本発明の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体のTgは、好ましくは、−10〜40℃、さらに好ましくは0〜30℃である。
ここで、Tgは下記のFoxの式で算出したTgの値を示す。 1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn 上記式において、W1からWnは、毛髪化粧料用基剤の合成に使用されるn種のモノマーの各重量分率を示し、Tg1からTgnは、各モノマーのみが重合して得られるホモポリマーのガラス転移温度を示す。
さらに、本発明の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体等の種々の形態を包含する。
以下に、共重合体の原料であるモノマーについて説明する。
(a)一般式(I)で表されるラジカル重合性モノマー
式中、Meはメチル基、R1は水素原子又はメチル基を表す。 R2は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜10の2価の飽和炭化水素基を表し、1又は2個のエーテル結合を含んでいてもよい。具体的には、−CH2−,−(CH2)2,−(CH2)5−,−(CH2)10−、−CH2−CH(CH3)−CH2−,−CH2CH2OCH2CH2CH2−,−CH2CH2OCH2(CH3)CH2−,−CH2CH2OCH2CH2CH2OCH2CH2CH2−などが例示される。 R3は炭素数1〜10の飽和炭化水素基を表し、具体的には、 メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基等の炭素数1〜10のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロドデシル基等の炭素数1〜10のシクロアルキル基;シクロプロピルメチル基、2−シクロプロピルエチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、3−シクロペンチルプロピル基、シクロへキシルメチル基、2−シクロヘキシルエチル基、シクロヘプチルメチル基、シクロオクチルメチル基等の炭素数1〜10のシクロアルキルアルキル基が挙げられる。 mは5〜100の整数を表す。
この式(I)で表わされるモノマーは、たとえば、式(1−a)
で表わされる(メタ)アクリレート置換クロロシラン化合物と式(1−b)
で表わされる片末端水酸基置換ポリシロキサンとを常法に従い、脱塩酸反応させることにより得ることができるが、合成方法は、これに限定されるものではない。
式(I)で表されるモノマーとしては、具体例には以下のものが挙げられる。なお以下の式中、Meはメチル基を、n−Buはn−ブチル基を示す。
(b)式(II)又は式(III)で表されるラジカル重合性モノマー
(b)成分は、下記式(II)又は式(III)で表されるカチオン性化合物から選ばれる少なくとも1種である。
式(II)中、R4は水素原子又はメチル基を表す。 R5、R6、R7は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基が例示される。 Xは−O−、−NH−、−O−CH2−又は−O−CH2CH(OH)−を表す。 Yは直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜4の2価の飽和炭化水素基を表し、−CH2−,−(CH2)2,−(CH2)3−,−(CH2)4−,−CH2−CH(CH3)−CH2−等が例示される。 Z−は対アニオンであり、例えば、塩素イオン、臭素イオン、硫酸水素イオン、硝酸イオン、過塩素酸イオン、四フッ化ホウ素イオン、六フッ化リンイオン等が例示される。
式(III)中、R8、R9は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表し、炭素数1〜4のアルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基が例示される。
R10、R11は同一又は異なっていてもよく、水素原子又は炭素数1〜18のアルキル基を表し、炭素数1〜18のアルキル基としては、 メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、s−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ノニル基、イソノニル基、n−デシル基、ラウリル基、トリデシル基、ミリスチル基、n−ペンタデシル基、パルミチル基、ヘプタデシル基、ステアリル基等が例示される。
(c)式(IV)で表されるラジカル重合性モノマー
式中、R12は水素原子又はメチル基を表す。
R13は水素原子又は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜3のアルキル基を表し、直鎖状又は分岐鎖状の炭素数1〜3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基が例示される。
(d)式(V)で表されるラジカル重合性モノマー
式中、R14は水素原子又はメチル基を表す。
R15は炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表し、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基等が例示される。
(e)その他の共重合可能なモノマー
その他の共重合可能なモノマーとしては、以下の物が例示される。
((メタ)アクリル系モノマー)
(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸n−へキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸ミリスチル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸へプタデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸イソステアリル、(メタ)アクリル酸オレイル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、直鎖状、分岐鎖状又は脂環式の炭化水素基を有する(メタ)アクリル酸エステル;アクリロニトリル;アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド;2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等のスルホン酸基含有(メタ)アクリルアミド;アミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、メチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド等のジアルキルアミノアルキル(メタ)メタアクリルアミド;(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸グリシジル等の、環式化合物とメタ)アクリル酸のエステル類;(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル等の(メタ)アクリル酸アルコキシアルキルエステル;ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート等のポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸とのモノエステル類;スルホン酸基含有(メタ)アクリルエステル;(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート等のメタアクリロイルオキシアルキルリン酸モノエステル;(メタ)アクリル酸グリセリル、2−メタアクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、アクリロイルオキシエチルサクシネート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルテトラヒドロフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸;1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン(n=2〜50)グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレン(n=2〜50)グリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド、ビスフェノールF
EO変性(n=2〜50)ジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA EO変性(n=2〜50)ジアクリレート、ビスフェノールS EO変性(n=2〜50)ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリカプロラクトネートトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールヘキサントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジグリセリンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラカプロラクトネート、テトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールエタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールブタンテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールヘキサンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールオクタ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する(メタ)アクリレート等が例示される。
((メタ)アクリル系以外のモノマー)
クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;スチレン等の芳香族ビニル化合物;イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸;マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸モノアルキルエステル、イタコン酸モノアルキルエステル等の不飽和ジカルボン酸のモノアルキルエステル;スルホン酸基含有単量体としては、例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸等のアルケンスルホン酸;α−メチルスチレンスルホン酸等の芳香族ビニル基含有スルホン酸;(メタ)アリルアミン等の1〜3級アミノ基含有不飽和化合物;N,N−ジメチルアミノスチレン等のアミノ基含有芳香族ビニル系化合物;ジビニルベンゼン、ジイソプロペニルベンゼン、トリビニルベンゼン等のエチレン性不飽和二重結合を2個以上有する化合物;エチレン性不飽和二重結合を2個以上有するウレタンオリゴマー;エチレン性不飽和二重結合を2個以上有するシリコーン化合物;酢酸ビニル、ビニルピロリドン等が例示される。
本発明の毛髪化粧料における成分(A)の配合量は、特に限定されないが、好ましくは組成物全量中0.01〜10質量%(以下、単に「%」と略す)、さらに好ましくは0.05〜6%であり、フレーキングのなさやべたつきのなさといった効果に好適である。
本発明に用いられる成分(B)ノニオン性、両性、カチオン性の皮膜形成性高分子は、セット力等に主に寄与する成分であり、通常、毛髪化粧料に用いられるものであれば特に限定されないが、次のようなものが例示できる。
ノニオン性高分子としては、例えばポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリウレタンが挙げられ、ルビスコールK(BASF社製)、PVP/VA(ISP社製)、ゴーセノールシリーズ(日本合成社製)、クラレポバールシリーズ(クラレ)、アコーンシリーズ(大阪有機化学工業社製)等の市販品を使用することができる。
両性高分子としては、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体、アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体等を例示することができ、ユカフォーマーシリーズ(三菱化学社製)、アンフォマーシリーズ(ナショナルスターチ社製)、マーコートプラス3330、マーコート280(カルゴン社製)等の市販品を使用することができる。
カチオン性高分子としては、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体ジエチル硫酸塩、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化グリシジルトリメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体等が例示され、ガフコート734、同755(ISP社製)、カチナールシリーズ(東邦化学工業社製)、セルコートシリーズ(ナショナルスターチ社製)、マーコート100、同550(カルゴン社製)、H.C.ポリマー(大阪有機化学工業社製)、カチナールシリーズ(東邦化学工業社製)等の市販品を使用することができる。
本発明に用いられる成分(B)ノニオン性、両性、カチオン性から選ばれる一種以上の皮膜形成性高分子は、一種または二種以上を組み合わせて配合することも可能である。また、これらの中でもポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体であれば、セット力を発揮するのに好適である。
本発明に用いられる成分(B)ノニオン性、両性、カチオン性から選ばれる一種以上の皮膜形成性高分子の配合量は特に限定されないが、0.1〜30%が好ましく、より好ましくは、1〜20%であることがよい。配合量が1〜15%の範囲であれば、フレーキングのなさを実現するために好適である。
本発明に用いられる成分(B)ノニオン性、両性、カチオン性の皮膜形成性高分子の配合量は特に限定されないが、前記成分(A)と成分(B)の含有質量比が、(A):(B)=1:10〜2:1の範囲内であれば、セット力とフレーキングのなさを両立するのに好適である。
本発明に用いられる成分(C)一価の低級アルコールは、前記成分(A)の溶剤として配合されるものであり、通常、毛髪化粧料に用いられるものであれば特に限定されず、例えば、エタノールやイソプロパノールが挙げられ、特にエタノールが好適である。
本発明に用いられる成分(C)一価の低級アルコールの配合量は特に限定されるものではないが、概ね10〜99%の範囲で配合することができる。また、成分(C)は一種または二種以上を組み合わせて配合することも可能である。
本発明に用いられる成分(D)ポリアルキレングリコールは、再整髪性を実現するために配合されるものであり、プロピレンオキシド構成単位が重合したポリプロピレングリコール、エチレンオキシド構成単位が重合したポリエチレングリコール、ブチレンオキサイド構成単位が重合したポリブチレングリコール、あるいはこれらが共重合したもの等があげられる。本品の用いるポリアルキレングリコールの数平均分子量は、特に限定されるものではない。また25℃における性状も、液状であっても、固体状であっても、それらの混合物であってもいずれも用いることが可能である。なお、数平均分子量は、医薬部外品原料規格に記載の平均分子量試験により、末端基定量法によって、具体的には滴定によって得られる水酸基価によって、測定される。このような本発明で用いられるポリアルキレングリコールは特に限定されるものではなく、市販品のものを用いることができる。例えば、PEG200、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1000、PEG1500、PEG2000、PEG4000、PEG6000、PEG11000、PEG20000(以上、日油株式会社製または東邦化学社製)、D−1000、ユニオールD−2000(以上、日油株式会社)等が例示でき、中でもポリエチレングリコールが最適である。
上記ポリエチレングリコールにおいて、特に好ましいものは、数平均分子量が200〜1000の範囲にあるものであり、さらに好ましくは、300〜600であり、もっとも好ましいものは、ポリエチレングリコール400である。
本発明に用いられる成分(D)は、一種または二種以上を組み合わせて配合することができる。成分(E)の配合量は、毛髪化粧料において0.1〜20%が好ましく、より好ましくは2〜10%である。
本発明に用いられる成分(E)糖アルコールは、主として再整髪性等に寄与する成分であるが、通常、化粧料に用いられるものであれば特に限定されるものではなく、その由来物質、製法等も特に問われない。具体的には、ソルビトール、エリスリトール、マルトース、マルチトール、キシリトール、リビトール、アラビトール、ガラクチトール、トレハロース、イノシトール、グルコース、マンニトール、ペンタエリスリトール、還元パラチノース、乳糖等が挙げられる。より好ましい糖アルコールは、再整髪性の点からソルビトール、マルチトールである。本発明で用いられる糖アルコールは特に限定されるものではなく、市販品のものを用いることができる。例えば、ソルビトールS(日研化成社製)、アマルティシロップ(マビット)(三菱商事フードテック社製)等が例示できる。
本発明に用いられる成分(E)は、一種または二種以上を組み合わせて配合することができる。成分(E)の配合量は、毛髪化粧料において0.1〜20%が好ましく、より好ましくは2〜10%である。
本発明において、成分(D)と成分(E)は特定の質量比で組合わせることにより、成分(D)のフレーキングやべたつきを抑える効果と、成分(E)のセット効果をより高めることが可能となる。このような配合質量割合(D)/(E)は、0.25〜4、より好ましくは、(D)/(E)=0.5〜2の範囲内であれば、フレーキングのなさや再整髪性に優れるだけでなく、毛髪へのツヤ感の付与効果に特に好適である。
本発明の毛髪化粧料の形態は、特に限定されないが、25℃の粘度が1000mPa・s以下であれば、毛髪への塗布のしやすさから好適である。さらに霧状に噴霧して使用することができる容器に収容されていれば、毛髪への塗布量が均一になり、また塗布が容易であるため、最も好適である。ここで粘度は、芝浦システム社製単一円筒型回転粘度計ビスメトロンVS−A1で測定している。
本発明の毛髪化粧料には、上記成分以外に、本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で、通常、化粧品や医薬部外品、外用医薬品等の製剤に使用される成分、すなわち水(精製水、温泉水、深層水等)、界面活性剤、油剤、ゲル化剤、粉体、アルコール類、水溶性高分子、樹脂、溶接化合物、保湿剤、抗菌剤、香料、消臭剤、塩類、キレート剤、紫外線吸収剤、pH調整剤、清涼剤、植物抽出物、ビタミン類、アミノ酸等の美容成分等を配合できる。
界面活性剤としては、上記以外のアニオン性界面活性剤として、ポリオキシレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ポリオキシレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン等のポリオキシレンラウリルエーテル硫酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン等のアルキル硫酸塩;テトラデセンスルホン酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸カリウム等のα−オレフィンスルホン酸塩;N−ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、N−ラウロイルイセチオン酸カリウム等のアシルイセチオン酸塩;N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、N−ラウロイルメチルタウリンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム、ラウロイル加水分解シルクナトリウム等のN−アシルポリペプチド塩;スルホコハク酸ナトリウムなどのスルホコハク酸等が挙げられる。両性界面活性剤としては、酢酸ベタイン型界面活性剤としてはオクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、セチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン、セチルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられ、また、イミダゾリン型界面活性剤としてはN−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、N−ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム等が挙げられる。また、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム等も挙げられる。カチオン性界面活性剤として、アルキルアミン塩、ポリアミン及びアミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩、芳香族四級アンモニウム塩、ピリジウム塩、イミダゾリウム塩等で、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジベヘニルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジラウリルジメチルアンモニウム、塩化ジポリオキシエチレン(15EO)ヤシ油アルキルメチルアンモニウム、塩化ジポリオキシエチレン(4EO)ラウリルエーテルジメチルアンモニウム、ジココイルエチルヒドロキシエチルモニウムサルフェート、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジステアロイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、ジパルミトイルエチルヒドロキシエチルモニウムメトサルフェート、パルミタミドプロピルトリモニウムクロリドが挙げられる。;非イオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ノモエタノールアミド、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸ノモエタノールアミド、ラウリン酸モノイソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド、ポルオキシプロピレンヤシ油脂肪酸モノイソプロパノールアミド、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
油剤としては、高級アルコール、炭化水素油、エステル油、油脂、シリコーンなどの油性成分を使用できる。例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、シトステロール、ラノステロール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)等の高級アルコール類、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等の炭化水素類、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、リンゴ酸ジイソステアリル等のエステル油類、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、鯨ロウ等のロウ類、パーム油、パーム核油、オリーブ油、サフラワー油,大豆油、綿実油等に代表される植物油脂、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、硬化油、タートル油、豚脂、馬脂、ミンク油、肝油、卵黄油等の動物油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル等のラノリン誘導体、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキルメチルポリシロキサン・メチルポリシロキサン共重合体、アルコキシ変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、架橋型オルガノポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、グリセリン変性ポリシロキサン、高級アルコキシ変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、シリコーン樹脂、シリコンゴム、シリコーンレジン等が挙げられる。
ゲル化剤としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー等の有機変性粘土鉱物等が挙げられる。
粉体としては、通常の化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、針状、板状、等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば、無機粉体としては、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、合成雲母、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、モンモリロナイト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、ナイロンパウダー、12ナイロンパウダー、6ナイロンパウダー、スチレン・アクリル酸共重合体パウダー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体パウダー、ビニル樹脂パウダー、尿素樹脂パウダー、フェノール樹脂パウダー、フッ素樹脂パウダー、ケイ素樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、メラミン樹脂パウダー、エポキシ樹脂パウダー、ポリカーボネイト樹脂パウダー、微結晶繊維パウダー、ラウロイルリジン等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した複合粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体で、これらの粉体を複合化したり、油剤やシリコーン、又はフッ素化合物等で表面処理を行なった粉体でも良い。
アルコール類としては、グリセリン、ジグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の多価アルコール等がある。
水溶性高分子としては、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸、ムチン、デルマタン硫酸、ヘパリン及びケラタン硫酸から選ばれるムコ多糖類及びその塩、アラビアゴム、トラガカント、ガラクタン、キャロブガム、グアーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナン等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース等のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリエチレンイミン、ベントナイト、ラポナイト、ヘクトライト等の無機系水溶性高分子等がある。また、セット剤として汎用されるアニオン性高分子としては、例えばアクリル酸・アクリル酸エチル・N−tert−ブチルアクリルアミド共重合体、アクリル樹脂アルカノールアミン、ビニルメチルエーテル・マレイン酸エチル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸ブチル共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸共重合体等を例示することができる。また両性高分子としては、N−メタクリロイルエチルN,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル・アクリル酸オクチルアミド共重合体、アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体等を例示することができる。カチオン性高分子としては、ビニルピロリドン・N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体ジエチル硫酸塩、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化グリシジルトリメチルアンモニウム・ヒドロキシエチルセルロース、塩化ジメチルジアリルアンモニウム重合体、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体等が例示することができる。非イオン性高分子としては、例えばポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリウレタン等を例示することができる。
抗菌剤としては、安息香酸、安息香酸ナトリウム、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、ビス(2−ピリジルチオ−1−オキシド)亜鉛、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられ、防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、モノエタノールアミン等、清涼剤としては、L−メントール、カンフル等が挙げられる。
ビタミン類としては、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB及びその誘導体、ビタミンC及びその誘導体、ビタミンE及びその誘導体、リノレン酸及びその誘導体等のビタミンF類;フィトナジオン、メナキノン、メナジオン、メナジオール等のビタミンK類;エリオシトリン、ヘスペリジン等のビタミンP類;その他、ビオチン、カルチニン、フェルラ酸等が挙げられる。
また、アミノ酸類、アミノ酸誘導体、ペプタイド類、上記(E)以外の糖類及びその誘導体、毛髪脂質成分、リン脂質及びその誘導体やこれらの成分を配合する植物抽出物等が挙げられる。具体的には、アミノ酸類としては、例えばアラニン、バリン、イソロイシン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、アルギニン、シスチン、システイン、アセチルシステイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、オルニチン、シトルリン、テアニン、クレアチン、クレアチニン等が挙げられる。アミノ酸誘導体としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(2−オクチルドデシル)等が挙げられる。ペプタイド類としては、動物、魚、貝、植物由来のいずれでもよく具体的には、コラーゲン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、エラスチン及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ケラチン及びその誘導体又はそれらの分解物、コムギタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物、ダイズタンパク及びその誘導体又はそれらの加水分解物等が挙げられる。糖類としては、果糖、蔗糖およびそのエステル、デキストリン及びその誘導体、ハチミツ、黒砂糖抽出物等が挙げられる。毛髪脂質成分としては、セラミド及びその誘導体、18−メチルエイコサン酸等が挙げられる。リン脂質及びその誘導体としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質などが挙げられ、これらの類似物あるいはこれらのものを配合する組成物、すなわち大豆レシチン、卵黄レシチン、あるいはそれらの水素添加物等も挙げられ、リン脂質誘導体としては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの単独重合体または、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンと疎水性モノマーとの共重合体等が挙げられる。
本発明の毛髪化粧料の製造方法は、特に制限はなく、常法により調製される。即ち、上記成分(A)〜(E)及び必要に応じ上記任意成分を加え、これを混合することにより調製することができる。
斯くして得られる本発明の毛髪化粧料は、良好なセット力とフレーキングのなさを両立し、再整髪性が高く、さらにべたつきが少なく、エアゾール容器、トリガー容器、アトマイザー容器、ボトル容器、チューブ容器、ポンプ容器等の容器に入れて使用することができる。特に霧状に噴霧して使用することができる容器に収容されて用いる毛髪化粧料とすることにより、毛髪への塗布が均一となることから、本発明の効果を得る上で好ましい。また他の成分との併用により、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状、ムース状等の種々の形態で実施することは可能であるが、なかでも液状の水系や可溶化系、アルコール系とすることが本発明の効果を得る上で好ましい。この場合の整髪化粧料の粘度は、1000mPa・s以下のものであることが使用性において優れたものとなる。なお、本発明における粘度測定は、ビスメトロン粘度計VDA2(芝浦システム株式会社製)を用いて行った。測定は、特に記載がない限り25℃測定値である。
次に実施例をもって本発明をより詳細に説明するが、発明はこれらにより、何ら限定されるものではない。
1 (メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体の製造[参考製造例1] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:31:27:40(注1)IPA 関東化学株式会社製(注2)V−601 和光純薬工業株式会社製(注3)X−24−8201 信越化学工業社製 (注4)EA 関東化学株式会社社製(注5)HEMA 関東化学株式会社社製(注6)MAPTAC エボニック・デグサ・ジャパン株式会社製,50%水溶液
[参考製造例2] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174DX)(注7)40g、エチルアクリレート(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)4g、イソプロパノール(注1)170gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を90g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174DX=2:31:27:40(注7)X−22−174DX 信越化学工業社製
[参考製造例3] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174ASX)(注8)40g、エチルアクリレート(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)27g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を83g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174ASX=2:31:27:40(注8)X−22−174ASX 信越化学工業社製
[参考製造例4] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40.4g、エチルアクリレート(注4)27.3g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)31.3g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:27.3:31.3:40.4
[参考製造例5] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(注4)26g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)30g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)8g、イソプロパノール(注1)120gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を83g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=4:26:30:40
[参考製造例6] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)20g、エチルアクリレート(注4)41.5g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)36.5g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:41.5:36.5:20
[参考製造例7] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(注1)50gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)50g、エチルアクリレート(注4)23g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(注5)25g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(注6)4g、イソプロパノール(注1)100gを3〜4時間かけて添加した。次いで、IPAに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を96g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:23:25:50
[参考製造例8] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)31g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)27g、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド(DADMAC)(注9)3.34g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 DADMAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:31:27:40(注9)DADMAC 東京化成工業株式会社製,60%水溶液
[参考製造例9] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)30g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)27g
、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)6g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を89g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=3:30:27:40
[参考製造例10] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)30g、エチルアクリレート(EA)(注4)35g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)6g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=3:35:32:30
[参考製造例11] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)30g、エチルアクリレート(EA)(注4)36g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=2:36:32:30
[参考製造例12] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)30g、エチルアクリレート(EA)(注4)37g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を90g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、10℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:37:32:30
[参考製造例13] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−22−174DX)(注7)30g、エチルアクリレート(EA)(注4)36g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)32g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)4g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を86g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、11℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−22−174DX=2:36:32:30
[参考製造例14] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)16g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)42g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を91g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、30℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:16.2:42.4:40.4
[参考製造例15] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)40g、エチルアクリレート(EA)(注4)27g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)31g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を88g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、15℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:27.3:31.3:40.4
[参考製造例16] 3つ口フラスコ内、窒素雰囲気下で、イソプロパノール(IPA)(注1)100gを攪拌下、70〜80℃にて、ジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V−601)(注2)4g、片末端メタクリレート置換ジメチルポリシロキサン(X−24−8201)(注3)20.2g、エチルアクリレート(EA)(注4)65.7g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(注5)13.1g、3−トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロライド(MAPTAC)(注6)2g、イソプロパノール(注1)50gを3〜4時間かけて添加した。次いで、イソプロパノールに溶解したジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(注2)1gを添加し、70〜80℃の温度範囲内で5時間反応させ、粘稠な溶液を得た。この溶液を精製水に注ぎ
込み、グラフトポリマーを沈殿析出させた後、沈殿物を濾別し、80℃にて減圧乾燥させて透明ゴム状物を87g得た。 赤外吸収スペクトルにて、得られたゴム状物が目的とする(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体であることを確認した(この生成物は、赤外吸収スペクトルによりジメチルポリシロキサン、アミド結合、エステル結合、アルキル基、水酸基を有するポリマーであることが確認された)。 また、EA、HEMAから理論的に計算されるガラス転移温度(Tg)は、−10℃である。 モノマーの仕込割合は以下のとおりである。 MAPTAC:EA:HEMA:X−24−8201=1:65.7:13.1:20.2
実施例1 本発明品1〜17及び比較品1〜8:毛髪化粧料
表1〜3に示す組成の毛髪化粧料を下記製造方法により調製し、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「毛髪へのツヤ感の付与」、「ふんわり感」の各項目について、以下に示す評価方法及び判定基準により評価判定し、結果を併せて表1〜3に示した。
(製造方法)
A:成分1〜23を均一に混合する。
B:Aをアトマイザー容器に充填し、毛髪化粧料を得た。
〔評価項目の評価方法〕
化粧品評価専門パネル20名に、前記発明品及び比較品の毛髪化粧料を使用してもらい、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「毛髪へのツヤ感の付与」、「ふんわり感」の各項目について、各自が以下の評価基準に従って5段階評価し、更に全パネルの評点の平均点を、小数点1桁目を二捨三入、七捨八入して、0.5ごとに記載した。
以下に、本発明の毛髪化粧料を使用した際の評価基準を示す。なお、評価は効果を非常に感じる場合を5点、効果を全く感じない場合を1点として、5段階の評点を記入することで行った。
<評価基準>:フレーキングのなさ
[評価結果] :[評点]
フレーキングが全くない : 5点
フレーキングがあまりない : 4点
フレーキングはややある : 3点
フレーキングがある : 2点
フレーキングが非常にある : 1点
<評価基準>:再整髪性
[評価結果] :[評点]
再整髪性が非常にある : 5点
再整髪性がある : 4点
再整髪性はややある : 3点
再整髪性があまりない : 2点
再整髪性が全くない : 1点
<評価基準>:毛髪へのツヤ感の付与
[評価結果] :[評点]
ツヤ感が非常にある : 5点
ツヤ感がある : 4点
ツヤ感はややある : 3点
ツヤ感があまりない : 2点
ツヤ感が全くない : 1点
<評価基準>:毛髪へのふんわり感の付与
[評価結果] :[評点]
ふんわり感が非常にある : 5点
ふんわり感がある : 4点
ふんわり感はややある : 3点
ふんわり感があまりない : 2点
ふんわり感が全くない : 1点
評点の判定基準
[判定] :評点の平均点
◎ :評点4点以上
○ :評点3点以上4点未満
△ :評点2点以上3点未満
× :評点2点未満
表1〜表3の結果から明らかなように、本発明品1〜17の毛髪化粧料は、「フレーキングのなさ」、「再整髪性」、「毛髪へのツヤ感の付与」、「ふんわり感」の全ての項目に優れた毛髪化粧料であった。
これに対して、成分(A)を配合せずに製造した比較品1では、「ふんわり感」「毛髪へのツヤ感の付与」が良好ではなかった。成分(B)を配合せずに製造した比較品2、成分(C)を配合せずに製造した比較品3では、「再整髪」が良好ではなく、また「毛髪へのツヤ感の付与」や「ふんわり感」においても満足できるものではなかった。成分(D)を配合せずに製造した比較品4は、「毛髪へのツヤ感の付与」において満足できるものではなかった。また、成分(C)の代わりにグルコースを配合した比較品5は「再整髪性」に優れず、成分(B)の代わりにアニオン性高分子を配合した比較品6〜8は、均一な毛髪化粧料を得ることができなかった。これは、アルギン酸NaやカルボキシメチルセルロースNa等のアニオン性の物質が、成分(A)と製造時に不溶性物質を生成し分離したためである。
実施例2 ヘアジェル
(処方) (%)
1 ポリビニルピロリドン 5.0
2 ポリウレタン−14 2.0
3 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 0.5
4 イソステアリン酸ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.2
5 香料 0.2
6 ヒドロキシプロピルメチルセルロース 0.5
7 グリセリン 2.0
8 1,3−ブチレングリコール 2.0
9 ポリエチレングリコール(数平均分子量6000) 2.0
10 ソルビトール 1.0
11 パラオキシ安息香酸エステル 0.1
12 フェノキシエタノール 0.1
13 加水分解ダイズタンパク 0.5
14 グリシン 0.5
15 エタノール 30.0
16 精製水 残量
(製造方法)
A:成分4,5,15を均一に混合する。
B:A以外の成分を加熱し、均一に混合する。
C:BとCを混合し、ヘアジェルを得た。
実施例2のヘアジェルは、ふんわり感に優れながらも、再整髪性とフレーキングのなさを両立し、さらに毛髪に対してツヤ感を付与することに優れたものであった。
実施例3 ヘアスプレー
(処方)
原液 (%)
1 アクリルアミド/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/メトキシ
PEGメタクリレート共重合体 5.0
2 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 1.0
3 ポリエチレングリコール(数平均分子量20000) 3.0
4 ポリエチレングリコール(数平均分子量400) 1.0
5 マルチトール 1.0
6 メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 1.0
7 サリチル酸エチルヘキシル 1.0
8 ジメチルポリシロキサン(10cs) 2.0
9 ラベンダー油 1.0
10 イソプロパノール 2.0
11 エタノール 残量
ガス (%)
1 LPG 60.0
2 ジメチルエーテル 40.0
(製造方法)
A:成分1〜10を均一に混合する。
B:Aの原液60部に対し、ガス40部をエアゾール容器に充填し、ヘアスプレーを得た。
実施例3のヘアスプレーは、ふんわり感に優れながらも、再整髪性とフレーキングのなさを両立し、さらに毛髪に対してツヤ感を付与することに優れたものであった。
実施例4 ヘアムース
(処方)
原液 (%)
1 ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体 2.0
2 参考製造例1の(メタ)アクリルシリコーン系グラフト共重合体 2.0
3 ポリエチレングリコール(数平均分子量1000) 2.0
4 ポリエチレングリコール(数平均分子量2000000) 1.0
5 ソルビトール 1.0
6 プロピレングリコール 1.0
7 ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル 0.2
8 メチルフェニルポリシロキサン 2.0
9 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.2
10 スクレロチウムガム 0.2
11 シア脂 1.0
12 エタノール 2.0
13 精製水 残量
ガス (%)
LPG 100.0
(製造方法)
A:成分1〜12を均一に混合する。
B:Aの原液95部に対し、ガス5部をエアゾール容器に充填し、ヘアムースを得た。
実施例4のヘアムースは、ふんわり感に優れながらも、再整髪性とフレーキングのなさを両立し、さらに毛髪に対してツヤ感を付与することに優れたものであった。