JP5921049B1 - 低温保管システム - Google Patents
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Abstract
【課題】簡素な構造で、保管ラックの浮き上がりを確実に防止し、更にメンテナンスや停電時に容易に保管ラックを取り出すことが可能な低温保管システムを提供すること。【解決手段】低温格納庫20とラックステージ30と浮き上がり防止機構40と駆動機構50とを備え、浮き上がり防止機構40は、保管ラックRの上方位置に移動可能な押え部44を含む可動部材41と、可動部材41を移動可能に支持する移動支持手段45とを有し、駆動機構50は、可動部材41から独立して設けられ、可動部材41に対して接触して力を加えることで可動部材41を移動させる駆動部材51Aと、低温格納庫20の外部に配置され、駆動部材51Aを駆動する駆動源とを有している低温保管システム10。【選択図】図3
Description
本発明は、低温下で保管対象を保管する低温保管システムに関し、特に、医学、生物工学および薬学において薬剤を発見したり設計したりするプロセスにおいて用いられる創薬用試料を低温下で保管する低温保管システムに関する。
従来、医学、生物工学および薬学において薬剤を発見したり設計したりするプロセスにおいて用いられる創薬用試料を注入した複数のチューブを収容した保管ラックを、その内部に注入された液体窒素によって内部温度を−150℃等の低温で維持した低温格納庫内で保管する低温保管システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
この特許文献1に記載の低温保管システムでは、低温格納庫内に、回転ステージが上下に複数配置され、これら複数の回転ステージのうち少なくとも一部の回転ステージに、保管ラックを保管する保管領域が設けられるとともに、最上段の回転ステージに、保管ラックに保持されたチューブを上方に抜き出して他の保管ラックに移し替えるためのピッキング領域が設けられている。
ところが、特許文献1に記載の低温保管システムでは、低温格納庫内でピッキング作業を行うことによってピッキング時にチューブの温度が上昇することを回避しているが、ピッキング作業を行う場合、チューブを上方に抜きだす時チューブが引っ掛かり保管ラックを持ち上げてしまう恐れがある。
そこで、上述したような保管ラックの浮き上がりを防止する一案として、特許文献2に記載されるような保管ラックの浮き上がり防止機能を備えたラックステージをピッキング領域に設置することが考えられる。
この特許文献2に記載のラックステージでは、ラック収容保持部の周囲に、固定式浮き上がり防止爪および可動式浮き上がり防止爪を設置し、アクチュエータによって可動式浮き上がり防止爪を水平方向に駆動することにより、固定式浮き上がり防止爪および可動式浮き上がり防止爪を保管ラックに係合させ、保管ラックの浮き上がりを防止している。
しかしながら、−150℃等の超低温で維持された低温格納庫内のピッキング領域に、特許文献2に記載のラックステージを設置しようとした場合、可動式浮き上がり防止爪を駆動するアクチェータを良好に作動させることが難しく、アクチュエータの動作を保証することができないという問題があった。
また、可動式浮き上がり防止爪を保管ラックに係合させた状態で、停電が生じた場合やメンテナンスを行おうとした場合には、保管ラックに対する可動式浮き上がり防止爪の係合を容易には解除することができないという問題もある。
そこで、本発明は、これらの問題点を解決するものであり、簡素な構造で、保管ラックの浮き上がりを確実に防止し、更にメンテナンスや停電時に容易に保管ラックを取り出すことが可能な低温保管システムを提供することを目的とするものである。
本発明は、複数の保管対象を保持した保管ラックを低温下で保管する低温保管システムであって、低温格納庫と、前記低温格納庫内で前記保管ラックを上方から受け入れて保持するラックステージと、前記ラックステージに保持された前記保管ラックの浮き上がりを防止する浮き上がり防止機構と、前記浮き上がり防止機構を駆動する駆動機構とを備え、前記浮き上がり防止機構は、前記保管ラックの上方位置に移動可能な押え部を含む可動部材と、前記可動部材を移動可能に支持する移動支持手段とを有し、前記駆動機構は、前記可動部材から独立して設けられ、前記可動部材に対して接触して力を加えることで前記可動部材を移動させる駆動部材と、前記低温格納庫の外部に配置され、前記駆動部材を駆動する駆動源とを有していることにより、前記課題を解決するものである。
本請求項1に係る発明によれば、ラックステージに保持された保管ラックの浮き上がりを防止する浮き上がり防止機構が、保管ラックの上方位置に移動可能な押え部を含む可動部材と、可動部材を移動可能に支持する移動支持手段とを有し、浮き上がり防止機構を駆動する駆動機構が、可動部材から独立して設けられ、可動部材に対して接触して力を加えることで可動部材を移動させる駆動部材と、低温格納庫の外部に配置され、駆動部材を駆動する駆動源とを有していることにより、簡素な構造で、低温環境に起因して駆動源に不具合が生じることを回避し、浮き上がり防止機構の良好な動作を確保することができるばかりでなく、駆動源が発生する熱によって低温格納庫内の温度が上昇することを防止することができる。また、駆動部材を駆動する駆動源を低温格納庫の外部に配置することにより、保管ラックの保管領域を低温格納庫内により広く確保することができる。
更に、本請求項1に係る発明によれば、可動部材が駆動部材から独立して設けられていることにより、可動部材の押え部によって保管ラックの浮き上がりを防止した状態で、停電が生じた場合やメンテナンスを行おうとした場合であっても、低温格納庫の外部から可動部材に力を加えてその解除位置に移動させればよいため、メンテナンスや停電時においても、保管ラックを容易に取り出すことができる。
更に、本請求項1に係る発明によれば、可動部材が駆動部材から独立して設けられていることにより、可動部材の押え部によって保管ラックの浮き上がりを防止した状態で、停電が生じた場合やメンテナンスを行おうとした場合であっても、低温格納庫の外部から可動部材に力を加えてその解除位置に移動させればよいため、メンテナンスや停電時においても、保管ラックを容易に取り出すことができる。
本請求項2に係る発明によれば、駆動部材が、その待機状態で低温格納庫の外部に配置されることにより、駆動部材が低温下に曝される時間を短くすることが可能であるため、駆動部材の良好な動作を維持することができる。
本請求項3に係る発明によれば、駆動機構が、保管ラックを搬送するラックハンドリング機構を兼ねることにより、保管ラックを搬送するラックハンドリング機構とは別途に、浮き上がり防止機構を駆動する駆動機構を設ける必要がなく、装置構造を簡素化することができる。
本請求項4に係る発明によれば、ラックステージおよび浮き上がり防止機構が、保管ラックに保持された保管対象を他の保管ラックに移し替えるためのピッキング領域に配置されていることにより、保管対象のピッキング時に保管対象の温度が上昇することを回避しつつ、保管ラックの浮き上がりを防止して保管対象の円滑かつ確実なピッキング作業を実現することができる。
本請求項5に係る発明によれば、低温格納庫の上面に開口部を設けることにより、低温格納庫内の冷気が外部に漏れ出すことを抑制できるばかりでなく、移動支持手段が、可動部材を少なくとも水平方向の一方向に沿って移動可能に支持することにより、可動部材を移動先で停止させるための機構を必要としないため、装置構造を簡素化することができる。
本請求項6に係る発明によれば、可動部材の被押圧部が、可動部材のベース部よりも上方に位置していることにより、駆動部材の上下方向におけるストロークを短く設定することができるとともに、ラックステージによって保持された保管ラックに対する駆動部材の干渉を容易に回避することができる。
本請求項7に係る発明によれば、可動部材は、移動支持手段によって支持されるベース部と、ベース部から水平方向の一方向に向けて突出する一対の押え部とを有し、一対の押え部が、水平方向の一方向に直交する水平方向の他方向に離間して形成されていることにより、保管ラックの対向する二端縁を押え部によって押えることが可能であるため、ラックステージによって保持された保管ラックからの保管対象の抜き出しを阻害することなく、保管ラックの浮き上がりを確実に防止することができる。
本請求項8に係る発明によれば、移動支持手段がスライドレールを有し、可動部材が、スライドレールを挿通させる筒状のブシュ部を有していることにより、可動部材の移動構造を簡素化し、低温環境に起因して可動部材の移動に不具合が生じることを回避して、可動部材の良好な動作を確保することができる。
本請求項3に係る発明によれば、駆動機構が、保管ラックを搬送するラックハンドリング機構を兼ねることにより、保管ラックを搬送するラックハンドリング機構とは別途に、浮き上がり防止機構を駆動する駆動機構を設ける必要がなく、装置構造を簡素化することができる。
本請求項4に係る発明によれば、ラックステージおよび浮き上がり防止機構が、保管ラックに保持された保管対象を他の保管ラックに移し替えるためのピッキング領域に配置されていることにより、保管対象のピッキング時に保管対象の温度が上昇することを回避しつつ、保管ラックの浮き上がりを防止して保管対象の円滑かつ確実なピッキング作業を実現することができる。
本請求項5に係る発明によれば、低温格納庫の上面に開口部を設けることにより、低温格納庫内の冷気が外部に漏れ出すことを抑制できるばかりでなく、移動支持手段が、可動部材を少なくとも水平方向の一方向に沿って移動可能に支持することにより、可動部材を移動先で停止させるための機構を必要としないため、装置構造を簡素化することができる。
本請求項6に係る発明によれば、可動部材の被押圧部が、可動部材のベース部よりも上方に位置していることにより、駆動部材の上下方向におけるストロークを短く設定することができるとともに、ラックステージによって保持された保管ラックに対する駆動部材の干渉を容易に回避することができる。
本請求項7に係る発明によれば、可動部材は、移動支持手段によって支持されるベース部と、ベース部から水平方向の一方向に向けて突出する一対の押え部とを有し、一対の押え部が、水平方向の一方向に直交する水平方向の他方向に離間して形成されていることにより、保管ラックの対向する二端縁を押え部によって押えることが可能であるため、ラックステージによって保持された保管ラックからの保管対象の抜き出しを阻害することなく、保管ラックの浮き上がりを確実に防止することができる。
本請求項8に係る発明によれば、移動支持手段がスライドレールを有し、可動部材が、スライドレールを挿通させる筒状のブシュ部を有していることにより、可動部材の移動構造を簡素化し、低温環境に起因して可動部材の移動に不具合が生じることを回避して、可動部材の良好な動作を確保することができる。
以下に、本発明の一実施形態に係る低温保管システム10について、図面に基づいて説明する。
低温保管システム10は、創薬用試料を入れたキャップ付きのチューブCを複数収容した保管ラックRを低温下で保管するものである。保管ラックRは、図2に示すように、チューブCを上方から抜き差し可能であるように、複数のチューブCを水平方向の縦横に格子状に収容するように形成されている。
低温保管システム10は、図1〜図5に示すように、その内部が低温に保たれた低温格納庫20と、低温格納庫20内に配置される複数の円板状の回転ステージ(図示しない)と、複数の回転ステージを回転させるステージ駆動機構(図示しない)と、低温格納庫20内のピッキング領域22に設置された複数のラックステージ30と、ラックステージ30に設置された保管ラックRの浮き上がりを防止する浮き上がり防止機構40と、保管ラックRを搬送するラックハンドリング機構50と、保管ラックRに保持されたチューブCを他の保管ラックRに移し替えるピッキング機構(図示しない)とを備えている。
低温格納庫20は、その内部に注入された液体窒素によって−150℃等の超低温下で保管ラックRを保管する丸型の真空断熱容器であり、図1に示すように、その上面に開口部21を有し、開口部21には開閉扉が設けられている。
複数の回転ステージ(図示しない)は、共通の垂直軸を中心として互いに独立して回転可能な状態で、低温格納庫20内で上下に配置されている。各回転ステージには、保管用トレイ(図示しない)が配置される複数の保管領域が設けられている。各保管領域には、保管用トレイの両側部を支持するフレームと、両側部のフレーム間に形成された上下方向に貫通する通過スリットとが設けられている。保管用トレイ上には、複数のラック設置部が設けられ、各ラック設置部には、保管ラックRが着脱可能に設置される。各回転ステージには、上下方向に貫通するスリットが設けられている。スリットは、保管用トレイおよび後述する板状部材を通過させることが可能な形状および大きさを有している。
また、最上段の回転ステージには、保管ラックRに保持されたチューブCを他の保管ラックRに移し替えるためのピッキング領域22が設けられており、このピッキング領域22には、略扇型板状のピッキング用トレイ23が配置されている。これにより、チューブCを他の保管ラックRに移し替えるピッキング作業を低温格納庫20内において行うことが可能であるため、チューブCに収容された試料の温度を低温に維持できる。
ステージ駆動機構(図示しない)は、各回転ステージを互いに独立して回転させるものであり、回転ステージから独立して設けられた(すなわち、回転ステージに接続されることなく設けられた)板状部材と、板状部材を上下方向に移動させる昇降ユニットと、垂直軸を中心として板状部材を旋回させる旋回ユニットと、モータやアクチュエータ等から構成され昇降ユニットや旋回ユニットを駆動する駆動源とを有している。当該駆動源は、低温格納庫20の外部に配置されている。
また、ステージ駆動機構は、上述した回転ステージを回転させる機能以外に、保管用トレイを上下方向に移送する機能を有している。すなわち、ステージ駆動機構は、移送対象となる保管用トレイの下方に板状部材を移動させ、回転ステージの通過スリットを通して板状部材によって保管用トレイを掬い上げ、回転ステージのスリットを通して保管用トレイを上下に移送する。
ラックステージ30は、ピッキング用トレイ23上に設置され、保管ラックRを上方から受け入れて、保管ラックRを水平方向に位置決めした状態で保持するものである。本実施形態では、ピッキング用トレイ23上には、図2および図3に示すように、第1のラックステージ30Aおよび第2のラックステージ30Bが設置され、第1のラックステージ30Aは、移し替え元の保管ラックRを保持するものであり、第2のラックステージ30Bは、移し替え先の保管ラックRを保持するものである。
浮き上がり防止機構40は、チューブCのピッキング時に、第1のラックステージ30Aに保持された保管ラックRの浮き上がりを防止するものである。浮き上がり防止機構40は、図2〜図5に示すように、可動部材41と、水平方向の縦方向(一方向)に沿って可動部材41を移動可能に支持する一対のスライドレール46を有した移動支持手段45とを備えている。
可動部材41は、図2〜図5に示すように、スライドレール46によって水平方向の縦方向に沿ってスライド可能に支持されるベース部42と、後述する第1の挟持ハンド51A(駆動部材)によって押される被押圧部43と、ベース部42から水平方向の縦方向に向けて突出する一対の押え部44とを有している。
ベース部42は、一対のスライドレール46を挿通させる筒状のブシュ部42aを有している。
一対の押え部44は、水平方向の縦方向に直交する横方向(他方向)に離間して形成されており、可動部材41によって保管ラックRの浮き上がりを防止する際には、第1のラックステージ30Aに保管ラックRの横方向の両側縁の上方に配置され、保管ラックRの上方への浮き上がりを阻止する。
被押圧部43は、ベース部42よりも上方に位置しており、換言すると、可動部材41のうち最も上方に位置している。
一対の押え部44は、水平方向の縦方向に直交する横方向(他方向)に離間して形成されており、可動部材41によって保管ラックRの浮き上がりを防止する際には、第1のラックステージ30Aに保管ラックRの横方向の両側縁の上方に配置され、保管ラックRの上方への浮き上がりを阻止する。
被押圧部43は、ベース部42よりも上方に位置しており、換言すると、可動部材41のうち最も上方に位置している。
ラックハンドリング機構50は、保管ラックRを挟持して搬送するものであり、図6〜図10に示すように、保管ラックRを挟持する一対の挟持ハンド51と、一対の挟持ハンド51を互いに接近・離間させるハンド駆動手段(図示しない)と、挟持ハンド51を上下方向および水平方向の2方向(縦方向・横方向)に移動させるアクチュエータ(図示しない、駆動源)とを有している。
一対の挟持ハンド51は、水平方向の縦方向に離間して配置され、水平方向の縦方向に接近・離間するように構成されている。一対の挟持ハンド51は、第1のラックステージ30A側に位置する第1の挟持ハンド51Aと、その反対側に位置する第2の挟持ハンド51Bとを有している。
第1の挟持ハンド51Aは、可動部材41から独立して設けられ(すなわち、可動部材41に接続されることなく設けられ)、可動部材41に対して接触して力を加えることで可動部材41を水平方向の縦方向に沿って移動させる駆動部材として機能する。このように、ラックハンドリング機構50は、浮き上がり防止機構40を駆動する駆動機構としても機能する。一対の挟持ハンド51は、その待機状態で、低温格納庫20の外部に配置され、保管ラックRを搬送する際には、低温格納庫20内に進入するように構成されている。また、アクチュエータは、低温格納庫20の外部に常設されている。
ピッキング機構(図示しない)は、上下方向および水平方向の2方向(縦方向・横方向)に移動可能に設けられ、第1のラックステージ30Aに保持された保管ラックRからチューブCを抜き出すとともに、抜き出したチューブCを第2のラックステージ30Bに保持された保管ラックRに挿入するピッキング部材(図示しない)を有している。
以下に、第1のラックステージ30Aに対する保管ラックRの設置方法の一例について、図6〜図8に基づいて説明する。
まず、第1のラックステージ30Aに保管ラックRを設置する際には、図6(a)〜(b)に示すように、保管ラックRを挟持した一対の挟持ハンド51を下方および水平方向の縦方向に移動させ、第1の挟持ハンド51Aによって可動部材41の被押圧部43を水平方向の縦方向に押すことで、第1のラックステージ30Aの上方から可動部材41を退避させる。
なお、上記工程は、初期状態で可動部材41が第1のラックステージ30Aの上方に位置している場合のみ必要とするものであり、初期状態で可動部材41が第1のラックステージ30Aの上方に位置していない場合には省略してもよい。
なお、上記工程は、初期状態で可動部材41が第1のラックステージ30Aの上方に位置している場合のみ必要とするものであり、初期状態で可動部材41が第1のラックステージ30Aの上方に位置していない場合には省略してもよい。
次に、図6(c)〜図7(d)に示すように、保管ラックRを挟持した一対の挟持ハンド51を、第1のラックステージ30Aの上方に移動させた後、下方に移動させることで、第1のラックステージ30Aに保管ラックRを設置する。
次に、図7(e)〜図8(i)に示すように、一対の挟持ハンド51を上下方向および水平方向の縦方向に移動させ、第1の挟持ハンド51Aによって可動部材41の被押圧部43を水平方向の縦方向に押すことで、第1のラックステージ30Aに保持された保管ラックRの上方に、可動部材41の一対の押え部44を移動させ、第1のラックステージ30Aに対する保管ラックRの設置を完了する。
ここで、保管ラックRに保持されたチューブCを他の保管ラックRに移し替えるピッキング作業を行う際には、上述したように、可動部材41の一対の押え部44によって第1のラックステージ30Aに保持された保管ラックRの浮き上がりを防止した状態で、ピッキング機構(図示しない)によってピッキング作業を行う。
以下に、第1のラックステージ30Aからの保管ラックRの取り外し方法の一例について、図9および図10に基づいて説明する。
まず、第1のラックステージ30Aから保管ラックRを取り外す際には、図9(a)〜(c)に示すように、一対の挟持ハンド51を下方および水平方向の縦方向に移動させ、第1の挟持ハンド51Aによって可動部材41の被押圧部43を水平方向の縦方向に押すことで、第1のラックステージ30Aに保持された保管ラックRの上方から可動部材41を退避させる。
次に、図10(d)〜(f)に示すように、一対の挟持ハンド51を上下方向および水平方向の縦方向に移動させ、一対の挟持ハンド51によって保管ラックRを挟持して持ち上げることで、第1のラックステージ30Aから保管ラックRを取り外す。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行なうことが可能である。
例えば、上述した実施形態では、保管対象がチューブであるものとして説明したが、保管対象の具体的態様はチューブに限定されない。
また、保管対象であるチューブの内容物についても、上述した生体細胞等の創薬用試料に限定されず、低温下で保管する必要があるものであれば如何なるものでもよい。
また、上述した実施形態では、低温格納庫の構成が、保管領域を有した複数の回転ステージがその内部に設置され、各回転ステージに形成された移送用スリットを合わせることで上下方向に延びる移送路を形成するものとして説明した。しかしながら、低温格納庫の具体的態様は、上記に限定されず、保管対象用の保管領域や開口部を有するものであれば、如何なるものでもよい。
また、上述した実施形態では、ラックハンドリング機構を構成する挟持ハンドが可動部材を移動させる駆動部材として機能するものとして説明したが、駆動部材の具体的態様はこれに限定されず、例えば、挟持ハンドとは別途に、可動部材を移動させる駆動部材を設けてもよく、また、上述したピッキング部材を駆動部材として利用してもよい。
また、上述した実施形態では、低温格納庫がその内部に注入された液体窒素による−150℃等の超低温で保管対象を保管するものとして説明したが、低温格納庫内の温度や、低温格納庫内を冷却する冷却方法の具体的態様はこれに限定されず、例えば、低温格納庫内の温度を−60°や−80°に設定してもよく、また、低温格納庫の冷却方法は電気によるものでもよく、また、炭酸ガス等の他のガスを冷却手段として用いてもよい。
また、保管対象であるチューブの内容物についても、上述した生体細胞等の創薬用試料に限定されず、低温下で保管する必要があるものであれば如何なるものでもよい。
また、上述した実施形態では、低温格納庫の構成が、保管領域を有した複数の回転ステージがその内部に設置され、各回転ステージに形成された移送用スリットを合わせることで上下方向に延びる移送路を形成するものとして説明した。しかしながら、低温格納庫の具体的態様は、上記に限定されず、保管対象用の保管領域や開口部を有するものであれば、如何なるものでもよい。
また、上述した実施形態では、ラックハンドリング機構を構成する挟持ハンドが可動部材を移動させる駆動部材として機能するものとして説明したが、駆動部材の具体的態様はこれに限定されず、例えば、挟持ハンドとは別途に、可動部材を移動させる駆動部材を設けてもよく、また、上述したピッキング部材を駆動部材として利用してもよい。
また、上述した実施形態では、低温格納庫がその内部に注入された液体窒素による−150℃等の超低温で保管対象を保管するものとして説明したが、低温格納庫内の温度や、低温格納庫内を冷却する冷却方法の具体的態様はこれに限定されず、例えば、低温格納庫内の温度を−60°や−80°に設定してもよく、また、低温格納庫の冷却方法は電気によるものでもよく、また、炭酸ガス等の他のガスを冷却手段として用いてもよい。
10 ・・・ 低温保管システム
20 ・・・ 低温格納庫
21 ・・・ 開口部
22 ・・・ ピッキング領域
23 ・・・ ピッキング用トレイ
30 ・・・ ラックステージ
30A ・・・ 第1のラックステージ
30B ・・・ 第2のラックステージ
40 ・・・ 浮き上がり防止機構
41 ・・・ 可動部材
42 ・・・ ベース部
42a ・・・ ブシュ部
43 ・・・ 被押圧部
44 ・・・ 押え部
45 ・・・ 移動支持手段
46 ・・・ スライドレール
50 ・・・ ラックハンドリング機構(駆動機構)
51 ・・・ 挟持ハンド
51A ・・・ 第1の挟持ハンド(駆動部材)
51B ・・・ 第2の挟持ハンド
R ・・・ 保管ラック
C ・・・ チューブ
20 ・・・ 低温格納庫
21 ・・・ 開口部
22 ・・・ ピッキング領域
23 ・・・ ピッキング用トレイ
30 ・・・ ラックステージ
30A ・・・ 第1のラックステージ
30B ・・・ 第2のラックステージ
40 ・・・ 浮き上がり防止機構
41 ・・・ 可動部材
42 ・・・ ベース部
42a ・・・ ブシュ部
43 ・・・ 被押圧部
44 ・・・ 押え部
45 ・・・ 移動支持手段
46 ・・・ スライドレール
50 ・・・ ラックハンドリング機構(駆動機構)
51 ・・・ 挟持ハンド
51A ・・・ 第1の挟持ハンド(駆動部材)
51B ・・・ 第2の挟持ハンド
R ・・・ 保管ラック
C ・・・ チューブ
Claims (8)
- 複数の保管対象を保持した保管ラックを低温下で保管する低温保管システムであって、
低温格納庫と、前記低温格納庫内で前記保管ラックを上方から受け入れて保持するラックステージと、前記ラックステージに保持された前記保管ラックの浮き上がりを防止する浮き上がり防止機構と、前記浮き上がり防止機構を駆動する駆動機構とを備え、
前記浮き上がり防止機構は、前記保管ラックの上方位置に移動可能な押え部を含む可動部材と、前記可動部材を移動可能に支持する移動支持手段とを有し、
前記駆動機構は、前記可動部材から独立して設けられ、前記可動部材に対して接触して力を加えることで前記可動部材を移動させる駆動部材と、前記低温格納庫の外部に配置され、前記駆動部材を駆動する駆動源とを有していることを特徴とする低温保管システム。 - 前記駆動部材は、その待機状態で、前記低温格納庫の外部に配置されることを特徴とする請求項1に記載の低温保管システム。
- 前記駆動機構は、前記保管ラックを搬送するラックハンドリング機構を兼ねることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の低温保管システム。
- 前記低温格納庫内には、前記保管ラックに保持された保管対象を他の保管ラックに移し替えるためのピッキング領域が設けられ、
前記ラックステージおよび前記浮き上がり防止機構は、前記ピッキング領域に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の低温保管システム。 - 前記低温格納庫の上面には、開閉可能な開口部が設けられ、
前記移動支持手段は、前記可動部材を少なくとも水平方向の一方向に沿って移動可能に支持し、
前記駆動部材は、少なくとも前記水平方向の一方向および上下方向に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の低温保管システム。 - 前記可動部材は、前記移動支持手段によって支持されるベース部と、前記駆動部材によって押される被押圧部とを有し、
前記被押圧部は、前記ベース部よりも上方に位置していることを特徴とする請求項5に記載の低温保管システム。 - 前記可動部材は、前記移動支持手段によって支持されるベース部と、前記ベース部から前記水平方向の一方向に向けて突出する一対の前記押え部とを有し、
前記一対の押え部は、前記水平方向の一方向に直交する水平方向の他方向に離間して形成されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の低温保管システム。 - 前記移動支持手段は、スライドレールを有し、
前記可動部材は、前記スライドレールを挿通させる筒状のブシュ部を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の低温保管システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015071153A JP5921049B1 (ja) | 2015-03-31 | 2015-03-31 | 低温保管システム |
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