JP5901338B2 - 感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物及びこれを用いた皮革様材料の製造方法 - Google Patents
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Description
皮革様材料の製造方法としては、例えば、有機溶媒系ポリウレタン樹脂を含浸又は塗布させた繊維基材を、ポリウレタン樹脂の貧溶媒であり、且つ、該有機溶媒と相溶性のある凝固液中で凝固させ、次いで水洗、乾燥させて、皮革用材料を製造する湿式凝固法がある。
また、感熱凝固法に使用される水系ポリウレタン樹脂組成物は、保存安定性に劣るという問題点がある。
また、本発明の第2の目的は、マイグレーション防止性、耐クラック性、風合い及び耐熱水性に優れた皮革様材料の製造方法を提供することにある。
但し、上記式(1)中のR1、R2及びR3は、それぞれ独立して炭素数が1〜8のアルキル基、R4は炭素数が1〜8のアルキル基、又は、下記一般式(2)で表される基であり、X−は塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオンである。
但し、上記式(2)中のa及びbは下記関係式を満たす整数である。
0≦a≦3、
5≦a+b≦50、及び
a/(a+b)<0.2。
更に、前記アニオン性基導入剤の配合量は、前記ポリオール、ポリイソシアネート及びアニオン性基導入剤からなるウレタンプレポリマーにおける、アニオン性基導入剤のアニオン性基に基づく酸価が5〜50mgKOH/gとなる量であることが好ましい。
また、前記(A)成分は、更に、前記アニオン性基1当量に対し、0.2〜2.0当量のアニオン性基中和剤を含有することが好ましい。
また、前記式(1)中のR4は、前記一般式(2)で表される基、前記一般式(2)のaが0であり、bが10〜20であることが好ましく、前記(B)成分の含有量は、前記(A)成分100質量部に対して5〜20質量部であることが好ましい。
ポリウレタン樹脂(A)の組成及び製造方法は特に限定されることはないが、例えば以下の方法により製造する方法が挙げられる。
(1)ポリオール、ポリイソシアネート及びアニオン性基導入剤を反応させてウレタンプレポリマーを製造し、プレポリマー及び/又は水中にアニオン性基中和剤を添加した後、必要に応じてアニオン性基中和剤及び/又は乳化剤を含む水中にプレポリマーを加えて分散させる(プレポリマーミキシング法)。
(2)ポリオール、ポリイソシアネート及びアニオン性基導入剤を反応させてウレタンプレポリマーを製造し、プレポリマー及び/又は水中にアニオン性基中和剤を添加した後、プレポリマー中に、必要に応じてアニオン性基中和剤及び/又は乳化剤を含む水を加えて分散させる(転相法)。
(1)又は(2)の方法により水分散させたウレタン樹脂を、水中で鎖伸長剤を用いて鎖伸長させる。
また、プレポリマーの製造においては、必要に応じて反応に不活性であって、且つ、水との親和性が大きい溶媒を用いてもよい。
これらのポリオールの数平均分子量は、500〜3000であることがより好ましい。
また、本発明においては、前記ポリオール類と分子量200未満の低分子ポリオール類等を併用することができる。
更に、入手容易性の観点から、カルボキシル基を含有するポリオール類を使用することが好ましく、特に、ジメチロールプロピオン酸を使用することが好ましい。
一方、(NCO/OH)が2.5を超えると、プレポリマーの水分散時におけるイソシアネート基と水との反応に伴う二酸化炭素の生成による急激な発泡等の製造問題や、塗膜の基材に対する接着性が劣るといった問題を生じる場合がある。
これらの中でも、入手容易性及び反応容易性の観点から、ジアミン類、ヒドラジン類又は水を使用することが好ましく、特にエチレンジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、水加ヒドラジン又は水を使用することが特に好ましい。
上記式(1)中のR1、R2及びR3は、それぞれ独立して炭素数が1〜8のアルキル基である。更に、得られる感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物の水溶性を良好にするためには、R1、R2及びR3は炭素数が1〜4のアルキル基であることが好ましく、特にメチル基又はエチル基であることが好ましい。
0≦a≦3
a/(a+b)<0.2
更に、a及びbは下記の関係式を満たすことが必要である。
5≦a+b≦50
上記関係式の値が5より小さいと、水系ポリウレタン樹脂の保存安定性が劣る傾向となり、また、50を超えると感熱性が悪くなる傾向がある。
また、本発明においては、aが0であると共に、bが10〜20の整数であることが好ましい。
該添加剤の具体例としては、例えば、架橋剤、各種耐候剤(ヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤及び酸化防止剤)、基材に対する密着性を特に強固にするシランカップリング剤、コロイダルシリカ又はコロイダルアルミナ等の無機質コロイドゾル、テトラアルコキシシラン及びその縮重合物、キレート剤、エポキシ化合物、顔料、染料、造膜助剤、硬化剤、外部架橋剤、粘度調整剤、レベリング剤、消泡剤、凝固防止剤、ラジカル捕捉剤、耐熱性付与剤、無機又は有機の充填剤、可塑剤、滑剤、フッ素系又はシロキサン系等の帯電防止剤、補強剤、触媒、揺変剤、ワックス類、防曇剤、抗菌剤、防カビ剤、防腐触剤、及び防錆剤等を挙げることができる。
本発明の皮革様材料の製造方法に使用する繊維基材は、特に限定されるものではなく、例えば、不織布や編織布を使用することができる。
不織布は、補強等の目的で編織布等が内部又は表面に積層されたものでもよく、繊維材料としては、天然繊維、化学繊維のいずれでもよい。
特に、天然の皮革に近い風合い及び品位が得られることから、ポリアミド繊維又はポリエステル繊維を使用することが好ましい。
塗布の方法としては、ナイフコーティング、エアーナイフコーティング、ロールコーティング及びスプレーコーティング等を用いる方法が挙げられる。
また、含浸の方法としては、例えば、感熱凝固性ポリウレタン樹脂組成物を不織布へ含浸させ、プレスロール等で絞ること又はドクターナイフ等を使用することによって適量の含浸量とする方法が挙げられる。
感熱凝固時における樹脂の温度は、40〜90℃であることが必要であり、50〜80℃であることが好ましく、55〜75℃であることが特に好ましい。樹脂の温度が40℃未満では感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物の保存安定性が悪くなり、90℃を超えると、ポリウレタン樹脂のマイグレーションが生じやすく、皮革様材料の風合いが低下する。
上記凝固方法としては、伝熱速度が高く、水系ポリウレタン樹脂を均一に瞬間的に凝固させることができ、樹脂のマイグレーションをより良好に防止することができるという観点から、70℃以上の熱水浴中で凝固させる方法、又は、スチーム雰囲気下で凝固させる方法を使用することが好ましい。
より具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル及びポリカーボネート等のプラスチック用コーティング剤、ガラス繊維集束剤、ラミネート用接着剤、農業用フィルムコーティング剤、感熱紙コーティング剤、インクジェット記録紙用バインダー、グラビア用印刷インキのバインダー剤、鋼板用塗料、ガラス、スレート、コンクリート等の無機系構造材用の塗料、木材用塗料、繊維処理剤、繊維コーティング剤、電子材料部品コーティング剤、スポンジ、パフ、手袋、コンドーム等が挙げられる。
[製造例1:水系ポリウレタン樹脂PUD−1の製造]
<ウレタンプレポリマー製造工程>
ポリオールとして、ネオペンチルグリコールとアジピン酸とを反応させてなる、数平均分子量1000のポリエステルポリオール350g(0.350モル)、ポリイソシアネートとしてジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)221g(0.844モル)、アニオン性基導入剤としてジメチロールプロピオン酸28.7g(0.214モル)、溶媒としてメチルエチルケトン150g、並びに、触媒としてオクチル錫ジラウレート0.018gを配合して窒素雰囲気下85〜95℃で2時間反応させ、イソシアネート含有量(NCO%)が3.1%となったことを確認し、ウレタンプレポリマーUP−1とした。
水560g中に消泡剤((株)ADEKA製、製品名アデカノールB1016)0.1g、トリエチルアミン14.4g(0.142モル)を添加し、前記UP−1を500g加え、20〜40℃で15分間撹拌した後、鎖伸長剤として、(エチレンジアミン/水)質量比が1/3の混合液18.0g(エチレンジアミン0.075モル)を滴下し、20〜40℃で10分間攪拌した。
更に、鎖伸長剤として(アジピン酸ジヒドラジド/水)質量比が1/3の混合液52.4g(アジピン酸ジヒドラジド0.075モル)を添加し、20〜40℃で1〜2時間、NCO基が消失するまで撹拌を継続した後、メチルエチルケトン溶媒を留去し、固形分40%の水系ポリウレタン樹脂PUD−1を得た。
<ウレタンプレポリマー製造工程>
ポリオールとして、ネオペンチルグリコールとアジピン酸とを反応させてなる、数平均分子量1000のポリエステルポリオール246g(0.246モル)、ポリイソシアネートとしてジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)294g(1.12モル)、N−メチルジエタノールアミン60g(0.50モル)、溶媒としてメチルエチルケトン150gを配合して窒素雰囲気下85〜95℃で3時間反応させ、イソシアネート含有量(NCO%)が4.2%となったことを確認しウレタンプレポリマーUP−2を得た。
水571g中に消泡剤((株)ADEKA製、製品名アデカノールB1016)0.2g、酢酸30.2g(0.503モル)を添加し、前記ウレタンプレポリマーUP−2を500g加え、20〜40℃で2〜3時間、NCO基が消失するまで撹拌した後、メチルエチルケトン溶媒を留去し、固形分40%の水系ポリウレタン樹脂PUD−2を得た。
<ウレタンプレポリマー製造工程>
ポリオールとして、ネオペンチルグリコールとアジピン酸とを反応させてなる、数平均分子量1000のポリエステルポリオール431g(0.431モル)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(水添MDI)169g(0.645モル)、溶媒としてメチルエチルケトン150g、並びに、触媒としてオクチル錫ジラウレート0.018gを配合して窒素雰囲気下85〜95℃で2時間反応させ、イソシアネート含有量(NCO%)が2.4%となったことを確認し、ウレタンプレポリマーUP−3を得た。
水538g中に乳化剤((株)ADEKA製、製品名アデカプルロニックL−64)41.5g、を添加し、前記UP−3を500g加え、20〜40℃で15分間撹拌した後、鎖伸長剤として、(エチレンジアミン/水)質量比が1/3の水溶液14.0g(エチレンジアミン0.058モル)を滴下し、20〜40℃で10分間攪拌した。
更に、鎖伸長剤として(アジピン酸ジヒドラジド)/(水)質量比が1/3の混合液40.0g(アジピン酸ジヒドラジド0.057モル)を添加し、20〜40℃でNCO基消失まで、1〜2時間撹拌を継続した後、メチルエチルケトン溶媒を留去し、固形分40%の水系ポリウレタン樹脂PUD−3を得た。
前記水系ポリウレタン樹脂PUD−1のポリウレタン樹脂固形分100質量部に対して、下記の第4級アンモニウム塩化合物−1の50質量%水溶液を、該化合物−1が5質量部になるように配合し、水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−1を得た。
前記第4級アンモニウム塩化合物−1は、前記一般式(1)におけるR1及びR3がエチル基、R2がメチル基、R4が前記一般式(2)で表わされる基であり、一般式(2)におけるaが0、bが15である化合物である。
第4級アンモニウム塩化合物−1の代わりに下記の第4級アンモニウム塩化合物−2を使用したこと以外は、実施例1−1と同様の方法により水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−2を得た。
前記第4級アンモニウム塩化合物−2は、前記一般式(1)におけるR1及びR3がエチル基、R2がメチル基、R4が前記一般式(2)で表わされる基であり、一般式(2)におけるaが2、bが30である化合物である。
第4級アンモニウム塩化合物−1の代わりに下記の第4級アンモニウム塩化合物−3を使用したこと以外は、実施例1−1と同様の方法により水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−3を得た。
前記第4級アンモニウム塩化合物−3は、前記一般式(1)におけるR1及びR3がエチル基、R2がメチル基、R4が前記一般式(2)で表わされる基であり、一般式(2)におけるaが0、bが10である化合物である。
第4級アンモニウム塩化合物−1の代わりにテトラメチルアンモニウムクロライドを使用したこと以外は、実施例1−1と同様の方法により水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−4を得た。
水系ポリウレタン樹脂PUD−1の固形分100質量部の代りに、水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−2の固形分100質量部を使用したこと以外は、実施例1−1と同様の方法により、水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−5を得た。
水系ポリウレタン樹脂PUD−1のポリウレタン樹脂固形分100質量部の代りに、前記水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−3のポリウレタン樹脂固形分100質量部を使用したこと以外は、実施例1−1と同様の方法により水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−6を得た。
第4級アンモニウム塩化合物−1の代りに、第4級アンモニウム塩化合物−4を使用したこと以外は、実施例1−1と同様の方法により水系ポリウレタン樹脂PUD−1−7を製造したが、製造直後に凝集物が発現したため、良好な水系樹脂を得ることができなかった。
前記第4級アンモニウム塩化合物−4は、前記一般式(1)におけるR1及びR3がエチル基、R2がメチル基、R4が前記一般式(2)で表わされる基であり、一般式(2)中のaは0、bは2である化合物である。
第4級アンモニウム塩化合物−1の代りに、第4級アンモニウム塩化合物−5を使用したこと以外は、実施例1−1と同様の方法により水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−8を得た。
前記第4級アンモニウム塩化合物−5は、前記一般式(1)におけるR1及びR3がエチル基、R2がメチル基、R4が前記一般式(2)で表わされる基であり、一般式(2)中のaは5、bは15である化合物である。
第4級アンモニウム塩化合物−1をテトラメチルアンモニウムヒドロキシドに替えこと以外は、実施例1−1と同様の方法により水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−9を製造したが、製造直後に凝集物が発現したため、良好な水系樹脂組成物を得ることができなかった。
第4級アンモニウム塩化合物−1を硫酸アンモニウム20%水溶液に替えたこと以外は、実施例1−1と同様の方法により水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−10を得た。
30℃の雰囲気下に3ヶ月間放置し、分離状態を目視にて評価した。
○ : 全く分離なし
△ : 分離又は樹脂の沈降が僅かにあり
× : 分離又は樹脂の沈降が多くあり
100mlビーカー中に、PUD−1−1〜PUD−1−10それぞれを50g入れ、これを95℃熱水浴中で撹拌しながら徐々に加熱し、水系樹脂が凝固するときの温度を測定した。
また、比較例1−6の結果からも、前記第4級アンモニウム塩化合物を使用した水系ポリウレタン樹脂組成物は、汎用の感熱凝固剤を使用した水系ポリウレタン樹脂組成物よりも、保存安定性に優れていることが確認された。
また、PUD−1−5(比較例1−1)及びPUD−1−6(比較例1−2)については、90℃を超えても凝固しなかったことから、前記特定の第4級アンモニウム塩化合物とアニオン性基を有していないウレタン樹脂を組み合わせても、感熱凝固性を有する樹脂組成物が得られないことが確認された。
これらの結果から明らかなように、上記PUD−1−5〜PUD−1−7及びPUD−1−9を感熱凝固性水系ウレタン樹脂組成物として使用することは不可能であるから、以下の比較例2及び3においては、これらの樹脂組成物を使用しなかった。
不織布100質量部に対し、感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−1〜PUD−1−4を、それぞれ200質量部で含浸させた後、熱風乾燥機を用いて、100℃で5分間、次いで150℃で3分間乾燥し、皮革様材料を得た。
実施例2−1〜2−4の皮革様材料の乾燥後のポリウレタン樹脂の付着量は、それぞれ不織布100質量部に対し、23、21、24、20質量部であった。
感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物PUD−1−8及びPUD−1−10を使用したこと以外は、実施例2と同様の方法で皮革様材料を得た。
比較例2−1及び2−2の皮革様材料の乾燥後のポリウレタン樹脂の付着量は、それぞれ不織布100質量部に対し、19、18質量部であった。
各皮革様シートの断面を、電子顕微鏡(日本電子(株)製:JSM−6390LA)を用いてマイグレーションの有無を観察し、下記基準に基づき評価した。
○:マイグレーションなし
△:マイグレーションが若干発生
×:マイグレーションが多く発生
皮革様シートの表面を下記基づき目視評価した。
○:クラックの発生なし
△:一部にクラックが発生
×:全体的にクラックが発生
触感により皮革様シートの柔軟性を観察し、下記基準に基づき風合いを評価した。
○:天然皮革と同様の柔軟性
△:天然皮革よりやや劣る柔軟性
×:天然皮革よりかなり劣る柔軟性
ガラス板上に感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂PUD−1−1〜PUD−1−4を、バーコーターを用いて乾燥状態で厚さ100μmとなるように塗布し、100℃で5分間、次いで120℃で2時間乾燥させ、塗膜を作製した。
[比較例3−1、3−2]
水系ポリウレタン樹脂をPUD−1−8及びPUD−1−10に替えたこと以外は、実施例3と同様にして塗膜を作製した。
得られた塗膜を90℃の熱水に30分間浸漬した後、塗膜の面積膨潤率を測定し、下記基準に基づいて耐熱水性を評価した。結果を表3に示す。
○:面積膨潤率3%未満
△:面積膨潤率3〜5%
×:面積膨潤率5%超
Claims (7)
- (A)分子内にカルボキシル基及びスルホン酸基から選択される少なくとも1種のアニオン性基を有するポリウレタン樹脂、並びに、(B)感熱凝固剤を含有する感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物であって、前記(B)成分が下記一般式(1)で表される第4級アンモニウム塩化合物であり、前記(A)成分100質量部に対して前記(B)成分が0.1〜50質量部配合されてなることを特徴とする感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物;
但し、上記式(1)中のR1、R2及びR3は、それぞれ独立して炭素数が1〜8のアルキル基、R4は炭素数が1〜8のアルキル基、又は、下記一般式(2)で表される基であり、X−は塩素イオン、臭素イオン又はヨウ素イオンである;
但し、上記式(2)中のa及びbは下記関係式を満たす整数である;
0≦a≦3、
5≦a+b≦50、及び
a/(a+b)<0.2。 - 前記(A)成分が、ポリオール、ポリイソシアネート及びアニオン性基導入剤からなるポリウレタン樹脂であって、該ポリオール、ポリイソシアネート及びアニオン性導入剤が、ポリオール及びアニオン性基導入剤の全水酸基当量に対するポリイソシアネートの全イソシアネート基当量の比(NCO/OH)が1.1〜2.5となるように配合されている、請求項1に記載された感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記アニオン性基導入剤の配合量が、前記ポリオール、ポリイソシアネート及びアニオン性基導入剤からなるウレタンプレポリマーにおける、アニオン性基導入剤のアニオン性基に基づく酸価が5〜50mgKOH/gとなる量である、請求項2に記載された感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記(A)成分が、更に、前記アニオン性基1当量に対し、0.2〜2.0当量のアニオン性基中和剤を含有する、請求項1〜3の何れかに記載された感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記式(1)中におけるR4が前記一般式(2)で表される基であり、該一般式(2)におけるaが0であり、bが10〜20である、請求項1〜4の何れかに記載された感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 前記(B)成分の含有量が、前記(A)成分100質量部に対して、5〜20質量部である、請求項1〜5の何れかに記載された感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物。
- 請求項1〜6の何れかに記載された感熱凝固性水系ポリウレタン樹脂組成物を、繊維基材に塗布した後、又は含浸させた後、感熱凝固させることを特徴とする皮革様材料の製造方法。
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