JP5895780B2 - 大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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C :0.05〜0.12%
Si:0.3%以下
Mn:1.0〜2.0%
P :0.015%以下
S :0.006%以下
B :0.0005〜0.0020%
V :0.02〜0.10%
Al:0.01〜0.07%
Ti:0.005〜0.02%
N :0.002〜0.007%
O :0.004%以下
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼成分であり、
下記式(1)の炭素当量Ceqが0.34〜0.45%であり、
下記式(2)の有効ボロン量eBが0.0001%以上、含有B量の1/2以下であり、下記式(3)の有効チタン量eTiが0.005%以上であり、
下記式(6)のBpが0.028〜0.24%であり、
板厚が50〜100mmであり、
溶接入熱量≧20kJ/mmでもvE(0℃)≧70Jとなる良好な大入熱溶接HAZ靭性を有し、
降伏強度が325〜650MPaであり、
引張強度が490〜720MPaである
ことを特徴とする大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板。
ここで、
Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 ・・・(1)
eB=B−0.77{N−0.29(Ti−2OTi)} ・・・(2)
eTi=Ti−2OTi ・・・(3)
Bp=(884×[C]×(1−0.3×[C]2)+294)×eB ・・・(6)
ただし、OTiは下記式(4)による。
OTi=O−0.4Ca−0.66Mg−0.17REM−0.89Al ・・・(4)ここで、式(4)のOTiが負の値の場合、式(2)および式(3)のOTiを0%とし、
N−0.29(Ti−2OTi)が負の値の場合、式(2)のN−0.29(Ti−2OTi)を0%とし、
式(1)、式(2)、式(3)、式(4)および式(6)に示す元素は、鋼中に含有されているそれぞれの元素の含有量(質量%)とし、不可避的不純物として混入した元素も計算に含める。
Mg:0.0003〜0.004%
Ni:0.03〜0.80%
Cu:0.03〜1.2%
Cr:0.03〜0.80%
Mo:0.03〜0.4%
Nb:0.003〜0.03%
REM:0.0003〜0.01%
のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする、(1)に記載の大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板。
Ca:0.0003〜0.004%を含有し、かつ、前記式(1)の炭素当量Ceqが0.435以下であり、かつ、前記式(2)の有効ボロン量eBが0.0002%以上であることを特徴とする、(1)又は(2)に記載の大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板。
1000℃を超えて1300℃以下に加熱した後、鋼表面温度が850℃以上で累積圧下量が50%以上の圧延を行い、次いで鋼表面温度が800℃以上から加速冷却を適用して500℃以下まで冷却することを特徴とする大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板の製造方法。
上述した二つの制約、つまり、有効ボロン量(eB)が0.0001%以上、含有B量の1/2以下でCeqが0.45%以下である場合に、残る技術課題である厚手高強度化のための技術を説明する。
Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14
・・・(1)
炭素当量Ceqが0.34%未満の低い焼入性では、eBを制御し微量の固溶Bを利用する本発明においても板厚100mmの下で325MPa以上の降伏強度と490MPa以上の引張強度を安定的に確保するのは難しいので、炭素当量Ceqを0.34%以上とした。一方、HAZの硬化とMA生成を抑制するために、Ceqを0.45%以下するが、0.41%以下または0.39%以下に制限してもよい。したがって、炭素当量Ceqを0.34〜0.45%とした。
以下に本発明における鋼板(および鋼板の製造に用いられる連続鋳造スラブ)の化学成分についての限定理由を説明する。
Cは、強度向上のために重要な元素である。低温加熱、低温圧延を徹底したTMCP型厚手鋼板において、所定の強度を安定確保するために、0.05%以上のCを含有させる必要がある。好ましくは、0.06%以上または0.07%以上のCを含有させることにより、より安定して強度を高めることができる。また、後述する理由から、本発明ではNb、Ni、Moの含有量を必要最小限に抑える必要があるので、これらの元素を増加して高強度化することは困難である。したがって、Cは非常に重要な強化元素である。さらに、Cは大入熱HAZにおけるV(C、N)変態核の析出を促す効果もある。しかしながら、良好なHAZ靭性を安定確保するためには、Cを0.12%以下に抑える必要がある。Cを0.11%以下または0.10%以下に制限してもよい。
Siは、脱酸作用を有するが、強力な脱酸元素であるAlが十分に含有されている場合には不要である。母材を強化する作用もあるが、他の元素に比べるとその効果は相対的に小さい。比較的高い炭素当量Ceqが必要となる本発明の大入熱溶接HAZでは、SiはMA生成を助長する危険性が高いため、0.3%以下に抑える必要がある。HAZ靭性の観点からSiを極力低くすることが好ましく、0.20%以下、0.16%以下または0.13%以下に制限してもよい。
Mnは、経済的に強度を確保するために1.0%以上の含有量が必要である。ただし、2.0%を超えてMnを含有させると、スラブの中心偏析の有害性が顕著となる上、大入熱溶接HAZの硬化とMA生成を助長して脆化させるため、これを上限とする。強度を確保するためには、Mnを1.1%以上または1.2%以上に制限してもより。大入熱溶接HAZの硬化とMA生成を抑制するために、1.8%以下、1.6%以下または1.5%以下に制限してもよい。
Pは、不純物元素であり、良好な脆性破壊伝播停止特性と大入熱溶接HAZ靭性を安定的に確保するために、0.015%以下に低減する必要がある。
Sは、0.005%以下に抑える必要がある。Sが0.006%を超えると、硫化物の一部が粗大化して破壊起点として有害性をもたらし、母材と大入熱溶接HAZの靭性が劣化する。靭性向上のため、Sを0.004%以下または0.003%以下に制限してもよい。
Bは、本発明の特徴的な元素である。すでに詳述したように、本発明では母材と大入熱溶接HAZの両方において、γ中に一部を固溶Bとして存在させるとともに、一部をBNとして析出させるため、下記式(2)で示す有効ボロン量eBを0.0001%以上、含有B量の1/2以下に制御する。γ中に析出させたBNは変態核として作用し、HAZの組織微細化、硬さ低減、MA低減を通じて靭性を高める。これらのために、Bを0.0005%以上含有させる必要がある。必要に応じて、Bを0.0008%以上に制限しても良い。一方、0.0020%を超えてBを含有させると、粗大なB析出物が生成してHAZ靭性が劣化するため、これを上限とする。過剰な固溶B、すなわち過度な焼入性制御とHAZ靭性向上を高位安定して両立させるため、Bを0.0015%以下に制限しても良い。
eB=B−0.77{N−0.29(Ti−2OTi)} ・・・(2)
Vは、本発明の特徴的な元素である。すでに詳述したように、Vは本発明のTMCP条件において母材を効果的に強化する。その一方で、Vは本発明の大入熱溶接HAZにおいて硬化やMA増加を抑えると同時に、γ中に析出させたVNやV(C,N)は変態核として作用し、HAZ組織を微細化して靭性を高める。この効果を発揮するためには、0.02%以上のVが必要である。HAZの靭性をより高めるために、Vを0.03%以上に制限することがより好ましい。しかしながら、Vが0.10%を超えると、HAZの組織微細化効果が飽和すると同時にHAZの硬化が著しくなるので、HAZ靭性が劣化する。したがって、Vの含有量を0.10%以下にする必要がある。必要に応じて、Vを0.07%以下に制限してもよい。
Alは、脱酸を担い、O(酸素)を低減して鋼の清浄度を高めるために必要である。Al以外のSi、Ti、Ca、Mg、REM等も脱酸作用があるが、たとえこれらの元素が含有される場合でも、0.01%以上のAlがないと安定的にOを0.004%以下に抑えることは難しい。ただし、Alが0.07%を超えるとアルミナ系粗大酸化物がクラスター化する傾向を強め、破壊起点としての有害性が顕在化するため、これを上限とする。Alを0.06%以下、0.04%または0.03%以下に制限することがより好ましい。
「N:窒素」0.002〜0.007%、
「eB:有効ボロン量」0.0001%以上、含有B量の1/2以下、
Tiは、Nと結合してTiNを形成し、スラブ再加熱時と大入熱溶接HAZでピン止め粒子として作用し、γ細粒化を介して母材やHAZの組織を微細化して靭性を高める。そして、TiNを形成した残りのNはBと結合してBNを形成し、さらにγ中に固溶Bとしても存在させ、B焼入性をも活用する。以上の効果を同時に発揮するために、Tiを0.005〜0.02%、Nを0.002〜0.007%、eBを0.0001%以上、含有B量の1/2以下とする必要がある。TiとNが、それぞれ0.005%、0.002%に満たないと、TiNによるピン止め効果が十分に発揮されず、母材とHAZの靭性が劣化する。TiとNがそれぞれ0.02%、0.007%を超えると、TiC析出や固溶N増加によって母材とHAZの靭性が劣化する。さらに、TiとNが適正範囲にあっても。eBが含有B量の1/2を超えると、γ中の固溶B量が過剰となってB焼入性が過度に発現し、母材強度のばらつきやHAZの硬化(脆化)をもたらす。Tiは0.015%以下に制限することがより好ましい。なお、N量は、含有量の前記の範囲に限定するが、後述するeB、eTiを制御する上で自ずと制約されるものである。
各元素の添加量、熱力学的な反応順序、生成物質の化学量論組成に基づいたeBの計算方法について以下に説明する。
OTi(%)=O−0.4Ca−0.66Mg−0.17REM−0.89Al ・・・ (4)
ただし、上記式(4)において、不可避的不純物扱いの成分元素も計算に含める。また、OTiが0%より小さい場合、残存酸素量OTiを0%とみなす。
eTi=Ti−2OTi ・・・ (3)
Nr(%)=N−0.29(Ti−2OTi) ・・・(5)
ここで、Nrが正の値の場合には窒素が残存していることを、Nrが0または負の値の場合にはNが残存していないことを意味する。
Nr>0の場合:Nが残る
Nr≦0の場合:Nが残らない
eB(%)=B−0.77{N−0.29(Ti−2OTi)} ・・・(2)
有効ボロン量eB(%)=成分B量−(B as BN)
→(B as BN)=0.77{N−(N as TiN)}
→(N as TiN)=0.29{(Ti−(Ti as Ti2O3)}
→(Ti as Ti2O3)=2{O−(O as CaO)−(O as MgO)−(O as REM2O3}−(O as ZrO2)−(O as Al2O3)}
→(O as CaO)=0.4Ca
→(O as MgO)=0.66Mg
→(O as REM2O3)=0.17REM
→(O as Al2O3)=0.89Al
Oとの化学的親和力の強い順にCaO→MgO→REM2O3→Al2O3の反応が生じ、溶鋼中の溶存Oが減少していく。これで脱酸が完了する場合は、OTi≦0で表される。脱酸が完了せずに溶存Oが残る場合は、OTi>0、Tief=Ti−2OTi≧0.005(%)で表され、Alより弱脱酸元素であるTiがTi2O3として脱酸に寄与し、成分Tiから脱酸で消費されたTi as Ti2O3を差し引いた残りの有効チタン量eTiが0.005%以上となる。
Nとの化学的親和力の強い順にTiN→BN→AlNの反応が生じ、固相γ中の固溶Nが減少していく。まず、脱酸で消費された残りのTiが脱窒反応を起こす。これで脱窒が完了する場合は、N−0.29(Ti−2OTi)≦0で表され、γ中に固溶Nが存在しないので、BがBNを形成せずにすべてが固溶Bとして存在する。一方、Tiによって脱窒が完了せず、固溶Nが残る場合は、N−0.29(Ti−2OTi)>0で表され、Bの一部がBNを生成して残りが固溶Bとなる。
この場合、Tiは脱酸では消費されない。TiがTiNを形成し、Nが残る場合は下記式を満たす。
この際のeBは下記式で計算される。
TiがTiNを形成し、Nが残らない場合は下記式を満たす。
この際のeBは下記式で計算される。
ここで、Ti−2OTiは、有効チタン量eTiである。
Bp=(884×[C]×(1−0.3×[C]2)+294)×eB ・・・(6)
Oは、0.004%以下に抑える必要がある。Oが0.004%を超えると、酸化物の一部が粗大化して破壊起点として有害性をもたらし、母材と大入熱溶接HAZの靭性が劣化する。一方で、HAZのピン止め効果を利用する際には、Oは0.001%以上確保する必要がある。その理由は、HAZの溶融線近傍において、HAZ靭性を高めるためにCaやMgの適正添加によって微細な酸化物を多数分散させた場合に、ピン止め効果を強化してγ細粒化を図るためである。Oが0.001%未満だと、酸化物個数が不足して十分なピン止め効果が得られない場合がある。
「Mg:マグネシウム」0.0003〜0.004%、
Ca、Mgは、溶鋼への添加順序を考慮しつつ、一方あるいは両方を0.0003%以上含有させることで、CaやMgを含有する10〜500nmの酸化物や硫化物を1000個/mm2以上確保することができる。CaやMgが0.0003%未満だと、大入熱溶接HAZのピン止め粒子である酸化物や硫化物の個数が不足する場合がある。しかしながら、それぞれ0.004%超含有させると、酸化物や硫化物が粗大化してピン止め粒子の個数が不足すると同時に、破壊起点としての有害性も顕著となり、良好なHAZ靭性が得られない場合がある。なお、Nbを添加する場合には、大入熱溶接HAZのピン止め効果による細粒化効果を併用が好ましいので、Mgを添加することが望ましい。
Niは、靭性の劣化を抑えて強度を確保するために有効である。そのためには0.03%以上のNiを含有させることが好ましい。しかしながら、Niは合金コストが非常に高い上に、表面疵の手入れ工程が発生するという問題がある。したがって、Niは0.80%以下に抑えることが好ましい。また、Niの含有量は極力低くすることが好ましく、0.70%以下、0.50%以下または0.30%以下に制限しても良い。
「Cr:クロム」0.03〜0.80%
「Mo:モリブデン」0.03〜0.4%
Cu、Cr、Moは、強度を確保するために有効であり、その効果を享受するため少なくとも0.03%以上の含有が必要である。一方、大入熱溶接HAZ靭性を劣化させる観点から、それぞれ1.2%、0.80%、0.4%が上限である。MoはNi同様に高価な元素であり、さらにHAZのMA生成を助長する危険性も高いので、Moの含有量はNi同様に極力低くすることが好ましい。HAZ靭性向上のため、Cu、Crを0.5%以下または0.3%以下に、Moを0.3%以下または0.1%以下に制限しても良い。
Nbは、焼入性と析出の両面から強度を確保するために有効である。しかし、圧延γ再結晶化や大入熱溶接HAZ靭性に対してNbは有害である。Nbの強度向上効果を享受するためには、0.003%以上のNbを含有させることが好ましい。より好ましくは、0.008%以上含有させると良い。しかし、多過ぎる添加は圧延γ再結晶化や大入熱溶接HAZ靭性に対するNbの有害さが顕在化するため、本発明では0.03%以下の微量Nbしか含有させないことが好ましい。0.02%以下、0.01%以下に抑えることがより好ましい。他の元素添加により強度確保が可能であれば、Nbを含有しないことがHAZ靭性の観点からさらに好ましい。
REM(希土類元素)は、脱酸と脱硫に関与して、中心偏析部の粗大な延伸MnSの生成を抑えて硫化物を球状無害化し、母材と大入熱溶接HAZの靭性を改善する。これらの効果を発揮するためには、少なくとも0.0003%である。ただし、含有量を増やしても効果は飽和するため、経済性の観点から上限は0.01%である。なお、本発明で含有するREMとは、LaやCeなどのランタノイド系元素である。
なお、鋼成分の残部はFeおよび不可避不純物である。
製鋼工程において溶鋼の脱酸・脱硫と鋼成分を制御し、連続鋳造によって表1に示す鋼成分のスラブを作製した。そして、前記スラブを表2に示す製造条件で板厚50〜100mmの厚鋼板を作製した。
Claims (5)
- 質量%で、
C :0.05〜0.12%
Si:0.3%以下
Mn:1.0〜2.0%
P :0.015%以下
S :0.006%以下
B :0.0005〜0.0020%
V :0.02〜0.10%
Al:0.01〜0.07%
Ti:0.005〜0.02%
N :0.002〜0.007%
O :0.004%以下
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼成分であり、
下記式(1)の炭素当量Ceqが0.34〜0.45%であり、
下記式(2)の有効ボロン量eBが0.0001%以上、含有B量の1/2以下であり、下記式(3)の有効チタン量eTiが0.005%以上であり、
下記式(6)のBpが0.028〜0.24%であり、
板厚が50〜100mmであり、
溶接入熱量≧20kJ/mmでもvE(0℃)≧70Jとなる良好な大入熱溶接HAZ靭性を有し、
降伏強度が325〜650MPaであり、
引張強度が490〜720MPaである
ことを特徴とする大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板。
ここで、
Ceq=C+Si/24+Mn/6+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 ・・・(1)
eB=B−0.77{N−0.29(Ti−2OTi)} ・・・(2)
eTi=Ti−2OTi ・・・(3)
Bp=(884×[C]×(1−0.3×[C]2)+294)×eB ・・・(6)
ただし、OTiは下記式(4)による。
OTi=O−0.4Ca−0.66Mg−0.17REM−0.89Al ・・・(4)ここで、式(4)のOTiが負の値の場合、式(2)および式(3)のOTiを0%とし、
N−0.29(Ti−2OTi)が負の値の場合、式(2)のN−0.29(Ti−2OTi)を0%とし、
式(1)、式(2)、式(3)、式(4)および式(6)に示す元素は、鋼中に含有されているそれぞれの元素の含有量(質量%)とし、不可避的不純物として混入した元素も計算に含める。 - 前記鋼成分が、さらに、質量%で、
Mg:0.0003〜0.004%
Ni:0.03〜0.80%
Cu:0.03〜1.2%
Cr:0.03〜0.80%
Mo:0.03〜0.4%
Nb:0.003〜0.03%
REM:0.0003〜0.01%
のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする、請求項1に記載の大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板。 - 前記鋼成分が、さらに、質量%で、
Ca:0.0003〜0.004%を含有し、かつ、前記式(1)の炭素当量Ceqが0.435以下であり、かつ、前記式(2)の有効ボロン量eBが0.0002%以上であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板の製造方法であって、請求項1〜3のいずれか1項に記載の成分組成の連続鋳造スラブを、
1000℃を超えて1300℃以下に加熱した後、鋼表面温度が850℃以上で累積圧下量が50%以上の圧延を行い、次いで鋼表面温度が800℃以上から加速冷却を適用して500℃以下まで冷却する
ことを特徴とする大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板の製造方法。 - 前記加速冷却の後、さらに、350〜700℃で5〜60分の焼き戻し熱処理を施すことを特徴とする、請求項4に記載の大入熱溶接熱影響部靭性に優れた鋼板の製造方法。
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