JP5882953B2 - 画像形成装置及び濃度検知装置及び濃度検知方法 - Google Patents

画像形成装置及び濃度検知装置及び濃度検知方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像の濃度補正を行う、主に電子写真方式、静電記憶方式の複写機、プリンタ等の画像形成装置に関する。また、画像の濃度検知を行う濃度検知装置及び濃度検知方法に関する。
従来、カラー画像を形成する画像形成装置において、画質の安定性向上の要求が高まっている。そこで、画像形成装置における、駆動部材や画像形成部材の継続使用による経時変化、画像形成装置が設置された環境の変化、画像形成装置内の温度変化等による濃度変動を補正するための濃度補正制御が行われている。
濃度制御の一例として、特許文献1に以下のような方法が開示されている。まず、濃度制御用のトナー像(以下、テスト画像とも呼ぶ)を、中間転写ベルト等の回転体上に形成する。形成したテスト画像を、発光部と発光部から照射された光の正反射光を受光する受光部と発光部から照射された光の乱反射光を受光する受光部とから成る検知手段によって検知する。そして、検知手段で検知した検知結果に応じて、画像を形成する際の濃度が適切になるように、例えば、潜像形成時の露光量、潜像形成時の面積比率、帯電電圧、現像電圧等を制御して濃度補正を行う。
特開2006−145679
しかしながら、画像形成装置の状態によっては、テスト画像を形成する主走査方向(像担持体の回転(周)方向と直交する長手方向)の位置によって濃度が異なることがある。これは、例えば現像ローラと現像剤塗布ブレードとの間の当接圧が主走査方向で差があることや、感光ドラムの光感度や表面電位が主走査方向でばらつきがあること等に起因する。このようなばらつきに対応するために、例えば主走査方向の複数の位置に同じ階調のテスト画像を形成し、検知結果を平均化することが考えられる。
上記のような方法で、ばらつきを抑制しようとすると、複数のテスト画像を形成するために複数の検知手段としてのセンサが必要となる。よって、複数のテスト画像の検知結果を平均化することで濃度補正制御の精度を向上させることができるものの、テスト画像の数に応じてセンサの数も増えてしまいコストアップとなってしまうという課題があった。
本出願に係る発明は、上記のような状況を鑑みてなされたものであり、濃度補正制御の精度を向上させつつ、コストアップを抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、像担持体と、前記像担持体にトナー像である第1の検知用画像及び第2の検知用画像を形成する形成手段と、第1の発光素子から前記像担持体に形成された前記第1の検知用画像に向けて発光され、前記像担持体から正反射した正反射光を受光する第1の受光素子のみを有する第1の検知手段と、第2の発光素子から前記像担持体に形成された前記第2の検知用画像に向けて発光され、前記第2の検知用画像から乱反射した乱反射光を受光する第2の受光素子のみを有する第2の検知手段と、前記第1の検知手段により検知された第1の検知結果と前記第2の検知手段により検知された第2の検知結果とに基づき、前記形成手段により画像を形成する際の画像形成条件を制御する制御手段と、を備え、前記第1の検知用画像及び前記第2の検知用画像は階調の異なる複数のパッチを含み、前記第1の検知用画像として形成される複数のパッチと、前記第2の検知用画像として形成される複数のパッチとにおいて、階調の変化の順序が同じであることを特徴とする。
本発明の構成によれば、濃度補正制御の精度を向上させつつ、コストアップを抑制することができる。
画像形成装置の概略構成図 画像形成装置の動作を制御するための制御ブロック図 センサL208及びセンサR212の断面図 中間転写ベルト80上に形成されたテスト画像とセンサを示した斜視図 中間転写ベルト80上に形成されたテスト画像234、235の詳細を示す図 センサL208及びセンサR212によるセンサ出力の特性を示す図 トナー量と中間転写ベルト80からの反射率の関係を表す特性線を示す図 ンサL208の出力とセンサR212の出力との平均化の精度について示した図 濃度制御を説明するフローチャート センサL208及びセンサR212の断面図 センサL208及びセンサR212の断面図 センサL208及びセンサR212によるセンサ出力の特性を示す図 センサL208及びセンサR212の断面図
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
(第1の実施形態)
[画像形成装置の説明]
図1は、画像形成装置の概略構成図である。本実施形態で説明する画像形成装置では、第1ステーションをイエロー(Y)色のトナー画像形成用のステーションとしている。以下、第2ステーションをマゼンタ(M)色のトナー画像形成用のステーション、第3ステーションをシアン(C)色のトナー画像形成用のステーション、第4ステーションをブラック(K)色のトナー画像形成用のステーションとしている。なお、図中の参照符号の末尾にa、b、c及びdを付与した部材は、夫々イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナー像を中間転写ベルト80に形成するための部材を示している。しかしながら、以下の説明において色を区別する必要が無い場合には、末尾のa、b、c及びdを除いた参照符号を使用する。
まず、4つのステーションのうち第1ステーションについて説明する。なお、各ステーションとも同様の構成であるため、末尾の符号は省略する。像担持体としての感光ドラム1は、金属円筒上に感光して電荷を生成するキャリア生成層、発生した電荷を輸送する電荷輸送層などからなる機能性有機材料が複数層積層されたものである。最外層は電気的導電性が低くほぼ絶縁である。帯電手段として帯電ローラ2は感光ドラム1に当接される。感光ドラム1の回転に伴い、従動回転しなから感光ドラム1の表面を均一に帯電する。帯電ローラ2には直流電圧又は交流電圧を重畳した電圧が印加される。帯電ローラ2と感光ドラム1の表面の当接ニップ部から上下流側の微小な空気ギャップで放電が発生することにより感光ドラム1は帯電される。
クリーニングユニット3aは、感光ドラム1上の残留トナーをクリーニングする。現像手段としての現像ユニット8aは、現像ローラ4a、非磁性一成分トナー5a、現像剤塗布ブレード7aからなり、感光ドラム1上に形成された静電潜像を現像する。上記符号1乃至8で示した部材は、画像形成装置から着脱自在な一体型のプロセスカートリッジ9となっている。露光手段11は、レーザー光を多面鏡によって走査させるスキャナユニット又はLEDアレイから構成され、画像信号に基づいて変調された露光光12を感光ドラム1上に照射する。
また、帯電ローラ2は帯電ローラ2への電圧供給手段である帯電バイアス電源20に接続されている。また、現像ローラ4は現像ローラ4への電圧供給手段である現像バイアス電源21に接続されている。また、一次転写ローラ81は一次転写ローラ81への電圧供給手段である一次転写バイアス電源84に接続されている。以上が第1ステーションの構成であり、第2、第3、第4ステーションも同様の構成となっている。第1ステーションと同一の機能を有する部品は同一の符号を付し、符号の後ろにステーションごとにb、c、dの記号を付している。
中間転写ベルト80は、張架部材として二次転写対向ローラ15、テンションローラ14、補助ローラ86の3本のローラにより支持されている。テンションローラ14にバネで中間転写ベルト80を張る方向の力が加えられており、中間転写ベルト80に適当なテンション力が維持されるようになっている。二次転写対向ローラ15は駆動源からの駆動力を受けて回転駆動し、二次転写対向ローラ15の回転駆動によって外周に張架された中間転写ベルト80が回動する。中間転写ベルト80は感光ドラム1に対して順方向に略同速度で移動する。また、中間転写ベルト80は、矢印方向に回転する。一次転写ローラ81は中間転写ベルト80を挟んで感光ドラム1と反対側に配置されており、中間転写ベルト80の移動に伴い従動回転する。検知手段としての検知部90は、テンションローラ14に対向する位置に設けられ、中間転写ベルト80上に形成されたテスト画像に光を照射し、反射された光を受光することで検知を行う。なお、検知部90は、後述するセンサL208とセンサR212を含む。
一次転写ローラ81の中間転写ベルト80の回転方向の下流側には除電部材23が配置されている。補助ローラ86、テンションローラ14、二次転写対向ローラ15、除電部材23は電気的に接地されている。なお、一次転写ローラ81、除電部材23は第2、第3、第4ステーションも第1ステーションと同様の構成となっている。第1ステーションと同一の機能を有する部品は同一の符号を付し、符号の後ろにステーションごとにb、c、dの記号を付している。
次に画像形成動作を説明する。待機状態から印刷指令を受けると、画像形成動作がスタートする。感光ドラム1や中間転写ベルト80等は所定のプロセススピードで矢印方向に回転を始める。感光ドラム1は帯電ローラ2によって一様に帯電される。帯電された感光ドラム1上を露光手段11からの露光光12によって走査されることで、画像情報に従った静電潜像が形成される。ここで単位時間あたりに露光手段11が平均的に発光している比率(点灯比率)を面積階調といい、面積階調を変えると画像濃度が変わる。
現像ユニット8内のトナー5は、現像剤塗布ブレード7によって負極性に帯電されて現像ローラ4に塗布される。そして、現像ローラ4は、現像バイアス電源21より−300Vのバイアスが供給される。感光ドラム1が回転して感光ドラム1上に形成された静電潜像が現像ローラ4に到達すると、静電潜像は負極性のトナーによって可視化され、第1ステーションにおいてはYのトナー像が形成される。第2ステーションではM、第3ステーションではC、第4ステーションではKのトナー像が形成される。各色の一次転写位置間の距離に応じて、色毎で一定のタイミングで時間差をつけてコントローラから画像の書き出し信号を受ける。書き出し信号が遅れて送信されることで、各感光ドラム1上に形成されたトナー像が一次転写ローラ81により順に中間転写ベルト80に転写されると、中間転写ベルト80上に多重トナー像が形成される。なお、一次転写ローラ81には、トナー像と逆極性のDCバイアスが印加される。
トナー像の形成動作に合わせて、記録材Pの搬送を行う。カセット16に積載されている記録材Pは、給紙ローラ17によりピックアップされ、搬送ローラによりレジストローラ18にまで搬送される。記録材Pは、中間転写ベルト80上に形成されたトナー像に同期して、レジストローラ18によって中間転写ベルト80と二次転写ローラ82とのニップ部である二次転写部へ搬送される。二次転写ローラ82には二次転写バイアス電源85により、トナー像と逆極性のバイアスが印加され、中間転写ベルト80上に形成された4色の多重トナー像は記録材P上に二次転写される。二次転写された後、中間転写ベルト80上に残留した残留トナーは、中間転写ベルト80上に当接するように配置された残留トナー帯電ローラ88により帯電される。帯電された残留トナーは、中間転写ベルト80から感光ドラム1へと転写され、ステーション内の廃トナー容器に回収される。
トナー像が二次転写された記録材Pは定着手段としての定着器19へと搬送される。定着器19で加熱及び加圧されてトナー像が定着された記録材Pは画像形成装置外へと排出される。
[制御ブロック図の説明]
図2は画像形成装置の動作を制御するための制御ブロック図である。ホストコンピュータであるPC201は、画像形成装置202の内部にあるフォーマッタ203に対して印刷指令を出し、印刷画像の画像データをフォーマッタ203に送信する。フォーマッタ203はPC201からの画像データを露光データに変換し、DCコントローラ204内にある露光制御部207に転送する。露光制御部207はCPU206の指示により、露光データに基づき露光手段11から発光される露光光12のオンオフの制御を行う。
CPU206はフォーマッタ203からの印刷指令を受け取ると画像形成シーケンスをスタートさせる。DCコントローラ204にはCPU206、メモリ205等が搭載されており、予めプログラムされた動作を行う。CPU206は帯電高圧210、現像高圧209を制御して静電潜像の形成や、現像されたトナー像の転写等を制御することで画像形成を行う。
また、CPU206は、検知部90のセンサL208、センサR212からの検知結果を受信し、キャリブレーション制御を行う。センサL208、センサR212は、テスト画像として濃度制御用パターンを検知することができる。検知部90によって濃度制御用パターンを検知した際の濃度制御について説明する。濃度制御は画像濃度を調整するために行われ、画像形成装置が設置された環境の温湿度条件や、各色の画像形成ステーションの使用度合いに応じて変化する画像濃度を補正することを目的としている。濃度制御を行う際には、テスト画像としての濃度制御用パターンを中間転写ベルト80上に形成して、検知部90によりトナーの濃度に関する値を検知する。なお、トナーの濃度に関する値としての代表的な指標は、例えば濃度が挙げられる。また、それ以外にも単位面積当たりのトナーの付着量、定着後のトナーの色度、トナーの面積被覆率、トナーがある状態での中間転写ベルト80の反射率等、様々な指標のいずれを用いてもよい。
検知結果に基づき、CPU206は、形成する画像に所望の特性が得られるよう、露光データ、帯電電圧、現像電圧等の補正を行うための補正データを求める。中間転写ベルト80上のテスト画像がセンサL208及びセンサR212で検知された結果は、電気信号としてCPU206に伝えられ、CPU206によってアナログ値からデジタル値に変換され、メモリ205に蓄えられ、補正値の算出に用いられる。
[センサの説明]
図3は、センサL208及びセンサR212の断面図である。図3(a)は、本実施形態におけるセンサL208の断面図、図3(b)はセンサR212の断面図である。
まず、図3(a)を用いて、センサL208について説明する。センサL208の内部には発光素子であるLED242、受光素子であるフォトトランジスタ241が、センサハウジング243に取りつけられている。LED242から出射された光は、発光側の導光路245を通り、測定対象であるテスト画像234に照射される。LED242は先端が球面であるレンズ構造を有し、内蔵チップから出射した光が光軸としての中心線250の方向への放射強度が強くなるよう集光されている。中間転写ベルト80で反射した正反射光とテスト画像234で散乱反射した乱反射光が、受光側の導光路244を通りフォトトランジスタ241で受光される。受光された光は、光量に応じて、その強弱が電気信号に変換される。
発光側の導光路245の中心線250と受光側の導光路244の中心線240は、中間転写ベルト80の鉛直方向246に対して同じ15°の角度で法線に対して対称に設けられている。このような配置にすることで、中間転写ベルト80で反射された直接反射光(正反射光)をなるべく効率良く受光側の導光路244に取り込むことができる。
次に、図3(b)を用いて、センサR212について説明する。センサR212の内部には発光素子であるLED252、受光素子であるフォトトランジスタ253が、センサハウジング256に取りつけられている。LED252から出射された光は、発光側の導光路254を通り、測定対象であるテスト画像235に照射される。LED242は先端が球面であるレンズ構造を有し、内蔵チップから出射した光が中心線250方向への放射強度が強くなるよう集光されている。テスト画像235で周囲の様々な方向に散乱反射した乱反射光の一部が受光側の導光路255を通りフォトトランジスタ253で受光される。受光された光は、光量に応じて、その強弱が電気信号に変換される。
受光側の導光路258の中心線は、中間転写ベルト80の鉛直方向251に対して45°の角度が設けられている。さらに、受光側の導光路258は、直接反射光が反射する方向とは逆側の位置に設けられている。このような配置にすることで、LED252から照射された光のうち、中間転写ベルト80からの直接反射光が受光側の導光路255になるべく入らないようにすることができる。
なお、ここでは一例として、センサL208が正反射光を、センサR212が乱反射光を受光する構成を説明したが、これに限られるものではなく、センサL208が乱反射光を、センサR212が正反射光を受光するような構成であってもよい。また、センサL208及びセンサR212を一体として濃度検知装置とすることもできる。この場合、濃度検知装置内にCPU等の制御手段を備えることも可能である。
図4は、中間転写ベルト80上に形成されたテスト画像とセンサを示した斜視図である。濃度制御を行う際に、中間転写ベルト80上に、2列のテスト画像234、235を形成する。形成された夫々のテスト画像234、235は、中間転写ベルト80の移動方向に直交した方向に互いに重複しないように形成される。そして、中間転写ベルト80の移動方向に直交した方向に設けられたセンサL208とセンサR212によって順次検知される。中間転写ベルト80は、二次転写対向ローラ15が回転することで駆動され、矢印236の方向に移動している。中間転写ベルト80に適度なテンションを懸けているテンションローラ14は、中間転写ベルト80の移動に伴って、矢印の方向に従動回転している。
テンションローラ14の円筒曲面に対向する位置に、センサL208及びセンサR212が配置されている。テンションローラ14とセンサL208及びセンサR212との距離は略一定になるように、テンションローラ軸受に対して略一定の距離でセンサL208及びセンサR212は位置決めされている。中間転写ベルト80上に形成された濃度制御用パターンであるテスト画像234、235は、センサL208、センサR212の検知位置を通過する際に検知される。
センサL208及びセンサR212に発光された光は、発光側の導光路を介して中間転写ベルト80の表面、又はテスト画像234、235に照射される。中間転写ベルト80の表面、又はテスト画像234、235から反射された反射光は、受光側の導光路を介して、センサL208及びセンサR212に受光される。中間転写ベルト80が矢印236方向に移動することで、テスト画像が順次センサL208及びセンサR212の検知領域に移動される。なお、中間転写ベルト80は、直接反射光を増やすために光沢度が高いことが好ましく、散乱反射を少なくするために黒色であることが好ましい。また、発光素子であるLEDの発光波長はブラックのテスト画像には吸収され、カラーのテスト画像には散乱反射される波長であれば、紫外から赤外まで任意の波長を用いることができる。
[パッチの説明]
図5は、中間転写ベルト80上に形成されたテスト画像234、235の詳細を示す図である。なお、図5に示されているパッチの符号の後に記した添え字が、夫々のパッチの色を表している。yはイエロー、mはマゼンタ、cはシアン、kはブラックのトナーからなるパッチであることを表している。
テスト画像234、235は夫々中間転写ベルト80の両端に形成される。パッチ323yから336cからなるテスト画像234は、センサL208によって検知される検知領域(図中の点線で示す位置)を含むように形成されている。また、パッチ300yから314cからなるテスト画像235は、センサR212によって検知される検知領域(図中の点線で示す位置)を含むように形成されている。中間転写ベルト80が図中の矢印方向に移動することで、パッチ323yとパッチ300yから順次センサL208、センサR212に夫々検知される。
次に、形成されている夫々のパッチについて詳細に説明する。なお、ここでは説明の便宜上、イエローのパッチについて説明するが、他の色のパッチも同様である。パッチ302y、303y、304yは、濃度の計測対象となるパッチである。夫々、イエロー色の淡い階調、中間の階調、濃い階調と同じイエローでも単位面積当たりのトナー量が異なるパッチが形成される。同様に、パッチ324y、325y、326yも、濃度の計測対象となるパッチである。夫々、イエロー色の淡い階調、中間の階調、濃い階調と同じイエローでも単位面積当たりのトナー量が異なるパッチが形成される。
他の色についても同様に濃度の計測対象となる単位面積当たりのトナー量が異なる3種類のパッチが形成される。これら3種類のパッチをセンサL208、センサR212によって検知し、トナーの濃度に関する値を求める。また、例えば左右に並んだパッチ302yと324yは、夫々同じ面積階調のイエロー色のパッチである。同じ面積階調として形成された複数のパッチは、中間転写ベルト80の移動方向に直交する方向において、略同一のタイミングで検知される位置に形成される。これは、他の色のパッチ又は他の階調のパッチについても同様である。なお、パッチの階調の数は一例として3種類の場合で説明したが、求めたい検知精度に応じて複数種類のパッチを形成することができる。パッチ300y、323yは、画像データが100%(面積階調が100%)のいわゆるベタ画像のパッチである。パッチ300y、323yは、センサL208とセンサR212の間の感度差を補正するために用いられるパッチである。
また、例えばパッチ302yと324yのように、イエロー色の淡い階調として形成されたパッチの単位面積当たりのトナー量は略同一となる。また、単位面積当たりのトナー量が略同一となる複数のパッチは、中間転写ベルト80の移動方向に直交する方向において、略同一のタイミングで検知される位置に形成される。これは、他の色のパッチ又は他の階調のパッチについても同様である。
[トナーの濃度に関する値を求める原理]
次に、本実施形態におけるトナーの濃度に関する値を求める原理について説明する。図6は、センサL208及びセンサR212によるセンサ出力(電圧)の特性を示す図である。
特性線400は、センサL208(図3(a)の構成)により、異なるトナー量が付着する中間転写ベルト80上を検知した際のセンサ出力の特性を示している。つまり、中間転写ベルト80上にトナーがない状態から、ベタ画像、さらにベタ画像以上のトナー量で形成された画像が形成された状態までのセンサ出力となる。実際は、後述するように中間転写ベルト80の位置によってセンサ出力が異なり、且つセンサ出力はオフセットを持っているが、中間転写ベルト80上の位置による出力変動やオフセットを補正した後の概念的な出力の特性を示している。
トナーが中間転写ベルト80上に無い時(407)は、中間転写ベルト80からの正反射光が最も大きくなるため、センサ出力が最も高くなる。トナー量が増えるにつれて中間転写ベルト80からの正反射光が減少するため、センサ出力は低下していく。一方、トナー量が増えるにつれて徐々にトナーからの乱反射光が増加するため、センサ出力はあるトナー量を境に増加し始める。
特性線401は、センサR212(図3(b)の構成)により、異なるトナー量が付着する中間転写ベルト80上を検知した際のセンサ出力の特性を示している。つまり、中間転写ベルト80上にトナーがない状態から、ベタ画像が形成された状態までのセンサ出力となる。センサR212は、中間転写ベルト80からの正反射光はほとんど検知せず、主にトナーからの散乱反射光を検知するため、トナー量とほぼ比例してセンサ出力が増加する。
次に、ベタ画像を検知している際のセンサ出力について説明する。ベタ画像は面積印字率が100%の画像であり、画像を形成した部分は中間転写ベルト80の表面を1〜2層のトナーでほぼ隙間なく覆うため、中間転写ベルト80からの正反射光が略ゼロとなる。正反射光が略ゼロとみなせる単位面積当たりのトナー量としては0.35mg/平方センチメートル以上必要である。ベタ画像を検知した際のセンサL208のセンサ出力は405、センサR212のセンサ出力は404である。いずれも中間転写ベルト80からの正反射光がほぼなく、トナーからの散乱反射光のみを検知している状態である。そのため、ベタ画像を検知した際のセンサ出力の比を求めることで、センサL208とセンサR212のLEDが異なることによる光量の差等の左右センサの感度差を補正することができる。
感度差を補正するための係数をβとすると、
β=センサL208によりベタ画像を検知した際のセンサ出力/センサR212によりベタ画像を検知した際のセンサ出力・・・(1)
により求めることができる。特性線403は、センサR212で得られたセンサ出力である特性線401をβ倍したものである。特性線403はセンサL208のセンサ出力に含まれる散乱反射光のセンサ出力分を表しており、405で特性線400と接する。中間転写ベルト80からの正反射光が略ゼロになるトナー量(405)よりもトナー量を増やすと、以降は中間転写ベルト80からの正反射光はゼロのまま乱反射光が線形に増える。よって、特性線401と特性線403は共にトナー量に対して略線形にセンサ出力が増える。
特性線406は、特性線400と特性線403の差分である。特性線406は、センサL208に検知された中間転写ベルト80から反射された正味の正反射光のセンサ出力分を表しており、トナーの濃度に関する値である。トナーが中間転写ベルト80上に無い時(407)のセンサ出力で、特性線406を規格化すると、図7に示すトナー量と中間転写ベルト80からの正味の正反射光の反射率の関係を表す特性線となる。この正味の正反射光の反射率とトナーの濃度とが1対1で対応しており、濃度、色度等のトナーの濃度と相関がある任意の値(トナーの濃度に関する値)に変換することができる。また、このような規格化を行うことで、発光素子であるLEDの光量バラツキ、照射スポットの大きさのバラツキ、受光素子であるフォトトランジスタの感度バラツキ、センサの汚れ等による、センサL208全体の感度バラツキをほぼ無くすように抑制できる。補正係数βによって補正を行うことで、センサL208により正反射光を検知するための光源と、センサR212により乱反射光を検知するための光源が異なることにより、どちらかの出力値の重みが大きくなってしまい検知精度が低下することを抑制できる。
以下に具体的な数式を一例として、トナーの濃度に関する値の計算方法を説明する。中間転写ベルト80の表面からの出力は、中間転写ベルト80上の位置によって異なるため、テスト画像を形成する前にテスト画像を形成する下地となる位置からの出力を予め検知する。また、センサ出力はオフセット電圧を持っているため、LEDをオフした状態でオフセット量を計測し、LEDをオンしたセンサ出力から減算する。
中間転写ベルト80の下地をセンサL208で検知したセンサ出力をVsbとする。また、中間転写ベルト80の下地をセンサR212で検知したセンサ出力をVrbとする。また、315上のテスト画像(例えば324y)をセンサL208で検知したセンサ出力をVst、316上のテスト画像(例えば302y)をセンサR212で検知したセンサ出力をVrtとする。VstとVrtは同じ色で同じ階調のパッチを検知した時の値である。また、ベタ画像(例えば323y)をセンサL208で検知したセンサ出力をVsk、ベタ画像(例えば300y)をセンサR212で検知したセンサ出力をVrkとする。VskとVrkは同じ色のベタ画像を検知した時の値である。Vst、Vrt、Vsk、Vrk、Vsb、Vrbは、いずれもセンサL208及びセンサR212で検知した電圧信号をサンプリングしてAD変換した値であり、且つLEDをオフした時のセンサ電圧(オフセット電圧)を引いた後の値である。324yと302yは同一階調であり、その階調のパッチを検知した際の中間転写ベルト80からの正味の正反射光の反射率は、以下の式で求めることができる。
正味の正反射光の反射率=(Vst−Vsk/Vrk・Vrt)/(Vsb−Vsk/Vrk・Vrb)・・・(2)
つまり、上記の式(2)は、VstからVrtを補正係数Vsk/Vrkで補正した算出値を、VsbからVrbを補正係数Vsk/Vrkで補正した算出値で規格化しているとも言える。前述の正味の正反射光の反射率とトナーの濃度に関する値(例えば、濃度、単位面積当たりのトナーの付着量、定着後のトナーの色度、トナーの面積被覆率)とは1対1の関係がある。予め用意されたルックアップテーブルによりトナーの濃度に関する値に変換することができる。
図8は、本実施形態におけるセンサL208の出力とセンサR212の出力との平均化の精度について示した図である。本実施形態における検知結果の算出方法の精度を確認するために、センサL208とセンサR212で検知するテスト画像の濃度が異なる場合における正味の正反射光の反射率を求めた結果を示したグラフである。
まず、同じ色で現像特性が異なるトナー(現像剤)が収容された2本のカートリッジを用意した。同じ階調のテスト画像を形成しようと同様の潜像を形成した際において、一方のカートリッジを用いて現像したテスト画像は、他方のカートリッジを用いて現像したテスト画像より濃くなる。濃いカートリッジは薄いカートリッジに対して現像ローラのトナー塗布量が10%多くなる。また、さらに濃度差を出すために、濃いカートリッジの潜像電位(感光ドラムの電位)が薄いカートリッジよりも濃くなるように帯電、現像電位を変更した。また、中間転写ベルト80上に形成した左右のテスト画像に濃度差を出すようにし、現像ローラのトナー塗布量が長手方向で異なる場合や感光ドラムのコート膜厚差で長手方向の感度が異なり、潜像電位が異なることを模擬した。
センサL208によって検知されるテスト画像を濃いカートリッジで現像し、センサR212によって検知されるテスト画像を薄いカートリッジで現像する。上記で説明したように、複数の階調からなるテストパッチを形成し、センサL208とセンサR212の検知結果からの正味の正反射光の反射率を求めた結果が特性線423となる。また、センサL208によって検知されるテスト画像も、センサR212によって検知されるテスト画像も濃いカートリッジで現像した際の正味の正反射光の反射率を求めた結果が特性線422となる。また、センサL208によって検知されるテスト画像を薄いカートリッジで現像し、センサR212によって検知されるテスト画像を濃いカートリッジで現像した際の正味の正反射光の反射率を求めた結果が特性線421となる。また、センサL208によって検知されるテスト画像も、センサR212によって検知されるテスト画像も薄いカートリッジで現像した際の正味の正反射光の反射率を求めた結果が特性線420となる。
これらの特性線から、特性線422よりも特性線423の方が同じ階調でも反射率が高い、すなわちトナー量が少ないという結果となっていることがわかる。よって、センサR212によって検知されるテスト画像の濃度が薄くなると、トナーの濃度に関する値も下がる傾向がわかる。また、特性線420よりも特性線421の方が同じ階調でも反射率が低い、すなわちトナー量が多いという結果となっていることがわかる。よって、センサR212によって検知されるテスト画像の濃度が濃くなると、トナーの濃度に関する値も上がる傾向がわかる。また、特性線421と423は、特性線420と422の間となる。例えば、経時変化などの影響により左右同じ階調のテスト画像を形成しようとしても、左右のテスト画像にバラツキが生じてしまう場合でも、本実施形態におけるトナーの濃度に関する値の求め方により、左右のバラツキを平均化する効果が得られることがわかる。
図9は、本実施形態の濃度制御を説明するフローチャートである。S101において、CPU206は、濃度制御を行うための準備動作を開始する。通常の画像形成動作を行う際と同様に各アクチュエータの動作を開始させ、高圧の制御を行う。そして、センサL208とセンサR212のLEDを消灯した状態におけるセンサ出力(以後、暗電圧とも呼ぶ)を検知させる。次に、センサL208とセンサR212のLEDを所定光量で発光させる。LEDの光出力が安定するまで数秒必要であるため、検知を開始する充分前からLEDの発光を開始させることが好ましい。
S102において、CPU206はテスト画像を形成させる前に、中間転写ベルト80上のテスト画像を形成する領域(下地)の信号レベルの計測を行う。中間転写ベルト80の移動方向において、中間転写ベルト80の略1周に渡って一定間隔でセンサL208及びセンサR212によって計測させる。夫々のセンサで検知した電気信号は定期的にCPU206によりでAD変換され、電気信号が量子化されたデジタルデータであるサンプリング値として記憶手段であるメモリ205に記憶される。これによりテスト画像を形成する領域、つまり中間転写ベルト80上にトナーが無い状態における反射光を検知することができる。
S103において、CPU206は中間転写ベルト80上にテスト画像を形成させる。S104において、CPU206は、センサL208及びセンサR212によって検知された検知結果としてのサンプリング値の記憶を行う。センサL208及びセンサR212の両方において、テスト画像が検知領域に到達する前のタイミングから検知を開始し、サンプリング値の記憶を行う。そして、テスト画像の全てが検知領域を通過するまでの間、サンプリング値をメモリ205に記憶する。
S105において、CPU206は濃度制御に使用する値を決定する。カートリッジの個体差、画像形成装置の個体差、画像形成装置の稼働状況等による色ずれの影響によって、各画像形成ステーションで形成されるテスト画像の中間転写ベルト80上での位置は一定とならない。そこで、面積被覆率が高く、精度良く検知しやすいベタ画像を検知して出力が大きく変化したことを基準としてテスト画像の位置を特定する。このテスト画像の特定によって記憶されたサンプリング値のうちから濃度制御に使用するサンプリング値を決定する。また、同様に記憶された下地データのうちから濃度制御に使用する下地データを決定する。
S106において、CPU206はテスト画像を検知した際の中間転写ベルト80の正味の正反射光の反射率を演算する。演算の方法については、上述した通りである。正味の正反射光の反射率からトナーの濃度に関する値を演算する。なお、トナー濃度、トナー量、紙からの色差等、計測したいパラメータに関し、正味の正反射光の反射率との関係を示すルックアップテーブルを用意し、算出することもできる。S107において、CPU206はトナーの濃度に関する値をフォーマッタ203に報知する。フォーマッタ203は、例えば各画像データとトナーの濃度に関する値の相関関係(以後γカーブと呼ぶ)から狙いのγカーブを得るためのγ補正テーブルを作成する。以後の印刷において、画像信号はγ補正テーブルによって画像データが補正されてCPU206に送られる。これにより画像データと印刷画像とのγカーブを所望の特性となるように制御することができる。なお、γ補正テーブルの作成は、CPU206によって行ってもよい。以上で濃度制御の動作を終了する。
このように、正反射光を受光する一つの受光素子を有するセンサと乱反射光を受光する一つの受光素子を有するセンサとを用いて、濃度制御を行うことにより、センサを複数にしたことによるコストアップを抑制することができる。また、一つの受光素子を有する複数のセンサを用いてテストパッチを検知する構成においても、ベタ画像を検知した際のセンサ出力の比を求めるようにした。これにより、センサL208とセンサR212の発光素子としてのLEDが異なることによる光量の差等の左右センサの感度差を補正することができる。よって、濃度補正制御の精度を向上させつつ、コストアップを抑制することができる。
(第2の実施形態)
先の第1の実施形態においては、砲弾型LEDから光が照射されるセンサを一例として説明した。本実施形態においては、チップ型LEDから光が照射されるセンサを用いて濃度制御を行う系について説明する。なお、先の第1の実施形態と同様の構成については、ここでの詳しい説明は省略する。
[センサの説明]
図10は、センサL208及びセンサR212の断面図である。図3(a)は、本実施形態におけるセンサL208の断面図、図3(b)はセンサR212の断面図である。
まず、図10(a)を用いてセンサL208について説明する。センサL208は、中間転写ベルト80又はテスト画像234からの正反射光を検知する。チップLED263及びチップ受光素子264は、回路基板262上にマウントし、半田付けされている。ハウジング265は、チップLED263とチップ受光素子264の夫々の導光路を形成している。夫々の光路の中心線267及び266は、中間転写ベルト80の鉛直方向268に対して対称に15°の角度を成すように設けられている。このような配置にすることで、先の第1の実施形態と同様に、中間転写ベルト80又はテスト画像234で反射された直接反射光(正反射光)をなるべく効率良く受光側の導光路に取り込むことができる。
次に、図10(b)を用いて、センサR212について説明する。センサR212は、テスト画像235からの乱反射光を検知する。チップLED272及びチップ受光素子273は、回路基板上にマウントし、半田付けされている。ハウジング277は、チップLED272とチップ受光素子273の夫々の導光路を形成している。発光側の光路の中心線275は、中間転写ベルト80の鉛直方向274に対して15°の角度を成すように設けられている。また、受光側の光路の中心線276は、中間転写ベルト80の鉛直方向274に対して45°の角度を成すように設けられている。このように配置することで、先の第1の実施形態と同様に、中間転写ベルト80からの直接反射光が受光側の導光路になるべく入らないようにすることができる。
なお、ここでは一例として、センサL208が正反射光を、センサR212が乱反射光を受光する構成を説明したが、これに限られるものではなく、センサL208が乱反射光を、センサR212が正反射光を受光するような構成であってもよい。
図10に示した構成では、発光素子であるLEDや受光素子(フォトトランジスタ又はフォトダイオード)に樹脂モールドタイプの光学素子を用いている。リードフレームがあるため、リードフレームを折り曲げる角度を変えることで発光素子や受光素子の向きをある程度自由に変えることができるため、配置角度や配置位置に関して自由度が高いという特徴がある。これにより、光学的な特性が優れる方向(例えば、LEDは発光強度が強い方向、受光素子は受光感度が高い方向)を測定対象に向けることができる。これにより、測定対象に照射する光の強度、反射光を受光する感度に関して、発光素子及び受光素子の能力を十分に生かすことができる。しかし、リードフレームがあることによって、発光素子及び受光素子から回路基板まで一定の体積が必要となり、センサ全体としては、少し大型化してしまう。
そこで、センサの小型化を鑑みると、図11のようなセンサを用いることも可能である。図11のセンサは、回路基板面に直接チップを実装する表面実装タイプの光学素子を用いており、リードフレームがないため、図10のセンサより小型化を図ることができる。面実装タイプの光学素子は、光学的な特性が優れる方向が光学素子の実装面の鉛直方向である。よって、光学素子の実装面の鉛直方向に対して光路の角度が大きくなるほど、LEDは発光強度が低下、受光素子は受光感度が低下してしまう。この点を鑑み、図11センサは光学素子を配置している。
まず、図11(a)を用いてセンサL208について説明する。センサL208は、中間転写ベルト80又はテスト画像234からの正反射光を検知するセンサであり、先の図10(a)の構成と同様のため、ここでの詳しい説明は省略する。
次に、図11(b)を用いて、センサR212について説明する。センサR212は、テスト画像235からの乱反射光を検知する。面実装タイプの光学素子を使用しているため、発光強度又は受光感度を向上させるために、なるべく光学素子の導光路を発光素子の実装面の鉛直方向に近づけることが好ましい。図11(b)では、発光素子としてのLED351の光路の中心線は、中間転写ベルト80の鉛直方向353と同じ方向となっており、受光素子352の光路の中心線は、中間転写ベルト80の鉛直方向353に対して20°の角度を成すように設けられている。このような構成にすることで、発光素子の発光強度を向上させることができる。しかし、受光側の導光路が中間転写ベルト80からの正反射光の反射域に近いため、中間転写ベルト80からの正反射光が一部受光側入りこむ可能性がある。よって、LED351の光路の中心線を中間転写ベルト80の鉛直方向353に対して20°の角度を成すようにし、受光素子352の光路の中心線を中間転写ベルト80の鉛直方向353と同じ方向とすることもできる。
[トナーの濃度に関する値を求める原理]
次に、本実施形態におけるトナーの濃度に関する値を求める原理について説明する。図12は、センサL208及びセンサR212によるセンサ出力の特性を示す図である。
特性線410は、センサL208(図11(a)の構成)により、異なるトナー量が付着する中間転写ベルト80上を検知した際のセンサ出力の特性を示している。つまり、中間転写ベルト80上にトナーがない状態から、ベタ画像が形成された状態までのセンサ出力となる。先の第1の実施形態の図6で説明した正反射光センサと同様に、トナー量が増えるにつれて中間転写ベルト80からの正反射光が減少するため、センサ出力は低下していく。一方、トナー量が増えるにつれて徐々にトナーからの乱反射光が増加するため、センサ出力はあるトナー量を境に増加し始める。
特性線411は、センサR212(図11(b)の構成)により、なるトナー量が付着する中間転写ベルト80上を検知した際のセンサ出力の特性を示している。つまり、中間転写ベルト80上にトナーがない状態から、ベタ画像が形成された状態までのセンサ出力となる。図11(b)のセンサR212は、トナー量がゼロのときに中間転写ベルト80から有る程度正反射光を検知するため出力がゼロにならない。このようなセンサ出力の場合においても、先の第1の実施形態と同様にベタ画像を検知した際のセンサ出力の比を求めることで、センサL208とセンサR212のLEDが異なることによる光量の差等の左右センサの感度差を補正することができる。感度差を補正するための補正係数βは、先の第1の実施形態と同様にして求めることができる。
ベタ画像を検知しているときは、センサL208及びセンサR212共に乱反射のみを検知しているため、補正係数βを特性線411に乗じた後の特性線414は特性線410と比較すると含まれる乱反射光の成分は同じで正反射分の成分が異なる。よって、特性線410と特性線414の差分をとることで、特性線415を求めることができ、正反射成分のみを抽出することができる。また、特性線415においてトナー量がゼロの時の出力で規格化することで、先の第1の実施形態の図7と同様に、トナー量と中間転写ベルト80からの反射率の関係を表す特性線を得ることができる。具体的な算出方法は、先の第1の実施形態と同様である。
トナーがゼロの状態で検知した正反射のセンサ出力と、ベタ画像を形成したときの正反射のセンサ出力(中間転写ベルト80からの正反射が略ゼロになる)との比を正乱比とする。これは、中間転写ベルト80とセンサの複合特性として正反射光の取り込み量と乱反射光の取り込み量の比を表す値である。図10(b)のセンサは、正乱比が0である。一方、図11(a)のセンサは、正乱比が4、図11(b)のセンサは、正乱比が約1である。このように、正反射比の異なるセンサを用いる際にも、感度差を補正するための補正係数βを用いてセンサ出力の補正を行うことで、精度良く濃度制御を行うことができる。
センサL208とセンサR212の正乱比の差が大きいほど、正反射光を抽出した際のセンサ出力がより大きくなるため、判別精度を向上させることができる。本実施形態の一例として、良好な判別精度を得るために、正反射を検知するセンサL208の正乱比をx、乱反射を検知するセンサR212の正乱比をyとすると、y/xは0.8以下、より好ましくは0.5以下とする。このような条件にすることで、ダイナミックレンジを広げることができ、判別精度を向上させることができる。
なお、センサL208とセンサR212の光学的な光路を異ならせることで、センサL208とセンサR212の正乱比の差を大きくすることができる。具体的には、発光素子としてのLEDの光軸の角度、受光素子としてのトランジスタの光軸の角度のいずれかをセンサL208とセンサR212で異ならせることで、正反射を検知する量を調整することができる。その際、正反射を検知するセンサL208は、正反射をなるべく取り込むようにLED側の光軸と受光側の光軸の角度を中間転写ベルト80の鉛直方向に対して対称とする。また、乱反射を検知するセンサR212は、正反射をなるべく取り込まないようにLED側の光軸と受光側の光軸の角度を中間転写ベルト80の鉛直方向に対して対称としないことが好ましい。また、ハウジングで形成する導光路の孔の断面積をセンサL208とセンサR212で異ならせることで、正乱比に差を持たせることもできる。
このように、正反射光を受光する一つの受光素子を有するセンサと乱反射光を受光する一つの受光素子を有するセンサとを用いて、濃度制御を行うことにより、センサを複数にしたことによるコストアップを抑制することができる。また、一つの受光素子を有する複数のセンサを用いてテストパッチを検知する構成においても、ベタ画像を検知した際のセンサ出力の比を求めるようにした。これにより、センサL208とセンサR212の発光素子としてのLEDが異なることによる光量の差等の左右センサの感度差を補正することができる。よって、濃度補正制御の精度を向上させつつ、コストアップを抑制することができる。
(第3の実施形態)
先の第1又は第2の実施形態においては、砲弾型LED又はチップ型LEDを用いたセンサを一例として説明した。本実施形態においては、偏光手段としてのビームスプリッタを用いたセンサを用いて濃度制御を行う系について説明する。なお、先の第1及び第2の実施形態と同様の構成については、ここでの詳しい説明は省略する。
[センサの説明]
図13は、センサL208及びセンサR212の断面図である。図13(a)は、本実施形態におけるセンサL208の断面図、図13(b)はセンサR212の断面図である。
まず、図13(a)を用いてセンサL208について説明する。センサL208は、中間転写ベルト80又はテスト画像234からの正反射光を検知する。発光素子としてのLED280から発光された光は、ビームスプリッタ281を介して、中間転写ベルト80又はテスト画像234に照射される。LED280から発光されたP偏光の光とS偏光の光とを含んだ光は、ビームスプリッタ281によってS偏光成分がカットされ、P偏光成分のみが中間転写ベルト80又はテスト画像234に照射される。
テスト画像234に照射された光は、トナーの表面で一部が反射し、一部が吸収される。一部の光がトナー層を透過し、その一部は中間転写ベルト80で反射され、一部は吸収される。テスト画像234の表面で反射した光は偏光が乱れ、P偏光の光とS偏光の光とを含むようになる。また、中間転写ベルト80で反射された光は乱れることなくP偏光の光のままである。このように中間転写ベルト80又はテスト画像234から正反射した光は、ビームスプリッタ283によって、S偏光成分がカットされ、P偏光成分のみが受光素子としてのフォトダイオード282によって、P波光(正反射光)として受光される。
LED280の光路の中心線284及びフォトダイオード282の光路の中心線286は、中間転写ベルト80の鉛直方向285に対して対称に30°の角度を成すように設けられている。このような配置にすることで、先の第1及び第2の実施形態と同様に、中間転写ベルト80又はテスト画像234で反射された直接反射光(正反射光)をなるべく効率良く取り込むことができる。
次に、図13(b)を用いて、センサR212について説明する。センサR212は、テスト画像235からの乱反射光を検知する。発光素子としてのLED290から発光された光は、ビームスプリッタ291を介して、テスト画像235に照射される。LED290から発光されたP偏光の光とS偏光の光とを含んだ光は、ビームスプリッタ291によってS偏光成分がカットされ、P偏光成分のみがテスト画像235に照射される。
テスト画像235に照射された光は、トナーの表面で一部が反射し、一部が吸収される。テスト画像235の表面で反射した光は偏光が乱れ、P偏光の光とS偏光の光とを含むようになる。このようにテスト画像235から乱反射した光は、ビームスプリッタ293によって、P偏光成分がカットされ、S偏光成分のみが受光素子としてのフォトダイオード292によって、S波光(乱反射光)として受光される。
LED290の光路の中心線294及びビームスプリッタ293の光路の中心線296は、中間転写ベルト80の鉛直方向295に対して対称に30°の角度を成すように設けられている。このような配置にすることで、テスト画像235から反射された光をなるべく効率よく取り込むことができ、且つビームスプリッタ293によって抽出されたS波光をフォトダイオード292で受光することができる。
なお、センサL208及びセンサR212によって検知したセンサ出力を用いて、濃度補正を行う方法は、先の第1及び第2の実施形態で説明した方法と同様であるため、ここでの詳しい説明は省略する。
このように、正反射光を受光する一つの受光素子を有するセンサと乱反射光を受光する一つの受光素子を有するセンサとを用いて、濃度制御を行うことにより、センサを複数にしたことによるコストアップを抑制することができる。また、一つの受光素子を有する複数のセンサを用いてテストパッチを検知する構成においても、ベタ画像を検知した際のセンサ出力の比を求めるようにした。これにより、センサL208とセンサR212の発光素子としてのLEDが異なることによる光量の差等の左右センサの感度差を補正することができる。よって、濃度補正制御の精度を向上させつつ、コストアップを抑制することができる。
(応用例)
先の各実施形態においては、センサL208によって正反射を検知し、センサR212によって乱反射を検知する構成を一例として説明した。しかし、これに限られるものではなく、センサL208によって乱反射を検知し、センサR212によって正反射を検知する構成としてもよい。その場合、先の式(1)、式(2)で説明したパラメータの、正反射成分と乱反射成分を入れ替えて計算すれば良い。また、説明の便宜上、2つのセンサを用いて説明を行ったが、2つ以上の複数のセンサを用いて、同様の制御を行うことも可能である。
また、センサL208とセンサR212は必ずしも同じタイプのセンサであることに限られるものではない。センサL208とセンサR212の正乱比に、十分な判別精度を出すだけの差があれば良く、例えばセンサL208を図3(a)の構成とし、センサR212を図10(b)の構成にする等、任意の組み合わせにすることが可能である。各実施形態で説明した図3(a)、図10(a)、図11(a)、図13(a)の構成のセンサは、中間転写ベルト80からの正反射を検知するセンサである。図3(b)、図10(b)、図11(b)、図13(b)の構成のセンサは、テスト画像235からの乱反射を検知するセンサである。上記のような正反射を検知するタイプのセンサと、乱反射を検知するタイプのセンサの組み合わせであれば、いずれの組み合わせでもよい。
また、先の各実施形態においては、ベタ画像のセンサ出力値を用いて、センサL208とセンサR212のLEDの光量差等の感度差を補正している。しかし、予め補正係数βを求めることができるように、関連するパラメータを記憶手段としてのメモリに記憶しておく構成にすると、校正用のベタ画像を形成することなく、感度差の補正を行うことができる。このような構成にすることで、感度差を補正するためのベタ画像を形成しなくてもよいため、濃度補正にかかるダウンタイムを抑制することができる。
具体的には例えば、予めベタ画像、又はベタ画像と同等の効果があるように、正反射光が略ゼロになる基準板等の基準物をセンサL208とセンサR212で検知した検知結果をメモリに記憶させる。又は、検知結果の比率、検知を行った時の光量の設定、電気回路の増幅率の設定等、補正係数βを求めるためのパラメータをメモリに記憶させ、補正係数β又はVsk/Vrkを求めることができる。また、求めた補正係数βをメモリに記憶させてもよい。基準物には、表面粗さがLEDから照射される光の波長よりも大きく、平滑でない表面を有するものがよい。このような構成によって、正反射が小さい、且つ乱反射を大きい出力を得ることができる。また、少なくともいずれか一方のセンサの感度を調整する機構を設けて、補正係数β、又はVsk/Vrkが特定の定数になるように、製造段階で感度を調整しておき、濃度制御時の演算では補正係数β又はVsk/Vrkを特定の定数を用いる構成でもよい。
また、先の各実施形態においては、トナーに含有される色材が照射される光の波長に対して反射する特性を有するトナーを用いた場合についての特性を例示した。一方、トナーに含有される色材が照射される光の波長に対して吸収する特性を有するトナー(例えば、黒トナーや照射される光が可視光の場合の照射色の補色となる色のトナー)であってもよい。この場合、特性線の形状は異なるが、各実施形態で説明した方法と同様の求め方でトナーの濃度に関する値を求めることができる。その場合、補正係数βを算出する際には、黒トナーのベタ画像を検知した時のセンサ出力を用いると散乱反射光が少なくなり、出力値が小さくなる。それにより、センサの感度差の補正に誤差が生じてしまう可能性がある。よって、黒トナーの補正係数βを求める場合でも、他の色トナーのベタ画像を検知した時の補正係数βを記憶しておき、黒トナーの補正係数βとして使用することで、センサの感度差の補正の誤差を抑制することができる。
また、先の各実施形態においては、回転体としての中間転写ベルト80上にテスト画像を形成する場合を例示したが、これに限られるものではない。テスト画像が形成される回転体としては、感光ドラムや記録材を搬送する静電搬送ベルト等、形成されたテスト画像が検知可能なものであればよい。
80 中間転写ベルト
206 CPU
208 センサL
212 センサR
234、235 テスト画像

Claims (38)

  1. 像担持体と、
    前記像担持体にトナー像である第1の検知用画像及び第2の検知用画像を形成する形成手段と、
    第1の発光素子から前記像担持体に形成された前記第1の検知用画像に向けて発光され、前記像担持体から正反射した正反射光を受光する第1の受光素子のみを有する第1の検知手段と、
    第2の発光素子から前記像担持体に形成された前記第2の検知用画像に向けて発光され、前記第2の検知用画像から乱反射した乱反射光を受光する第2の受光素子のみを有する第2の検知手段と、
    前記第1の検知手段により検知された第1の検知結果と前記第2の検知手段により検知された第2の検知結果とに基づき、前記形成手段により画像を形成する際の画像形成条件を制御する制御手段と、を備え
    前記第1の検知用画像及び前記第2の検知用画像は階調の異なる複数のパッチを含み、前記第1の検知用画像として形成される複数のパッチと、前記第2の検知用画像として形成される複数のパッチとにおいて、階調の変化の順序が同じであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1の検知手段により検知された第1の検知結果と前記第2の検知手段により検知された第2の検知結果とに基づき、トナーの濃度に関する値を求め、前記トナーの濃度に関する値に基づき、前記形成手段により画像を形成する際の画像形成条件を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、前記第1の検知結果と、前記第2の検知結果を補正係数により補正した補正結果とに基づき、前記トナーの濃度に関する値を求めることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段によって、ベタ画像を検知した検知結果、又は正反射光が略ゼロとなる基準物を検知した検知結果に基づき、前記補正係数を求めることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記補正係数を記憶する記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記補正係数により前記第2の検知結果を補正することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の検知手段と前記第2の検知手段は、前記像担持体が移動する方向と直交する方向において、夫々の検知領域が重複しないように配置されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、前記像担持体が移動する方向と直交する方向において、複しないように形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、有彩色であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、無彩色であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、単位面積あたりのトナー量が略同一となるように形成されることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、同じ色であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記第1の検知結果から、前記第2の検知結果を前記補正係数で補正した補正結果を減じることで求めた第1の算出結果に基づき、前記トナーの濃度に関する情報を求めることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、検知用画像が形成されていない前記像担持体の位置から反射した正反射光を第1の検知手段によって検知した第3の検知結果の値から、検知用画像が形成されていない前記像担持体の位置から反射した乱反射光を前記第2の検知手段によって検知した第4の検知結果を前記補正係数で補正した値を減じることで求めた第2の算出結果で、前記第1の算出結果を規格化した結果に基づき、前記トナーの濃度に関する値を求めることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記第1の発光素子及び前記第2の発光素子は、砲弾型LED又はチップ型LEDからなることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記第1の受光素子及び前記第2の受光素子に反射光が受光される前に、反射光を偏光する偏光手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記制御手段は、前記第1の検知結果を前記第2の検知結果で補正した補正結果に基づき、前記形成手段により画像を形成する際の画像形成条件を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  17. 画像形成装置に用いられる濃度検知装置であって、
    第1の発光素子から像担持体に形成されたトナー像である第1の検知用画像に向けて発光され、前記像担持体から正反射した正反射光を受光する第1の受光素子のみを有する第1の検知手段と、
    第2の発光素子から前記像担持体に形成されたトナー像である第2の検知用画像に向けて発光され、前記第2の検知用画像から乱反射した乱反射光を受光する第2の受光素子のみを有する第2の検知手段と、
    前記第1の検知手段により検知された第1の検知結果と前記第2の検知手段により検知された第2の検知結果とに基づき、画像を形成する際の画像形成条件を制御する制御手段と、を備え
    前記第1の検知用画像及び前記第2の検知用画像は階調の異なる複数のパッチを含み、前記第1の検知用画像として形成される複数のパッチと、前記第2の検知用画像として形成される複数のパッチとにおいて、階調の変化の順序が同じであることを特徴とする濃度検知装置。
  18. 前記制御手段は、前記第1の検知手段により検知された第1の検知結果と前記第2の検知手段により検知された第2の検知結果とに基づき、トナーの濃度に関する値を求め、前記トナーの濃度に関する値に基づき、画像を形成する際の画像形成条件を制御することを特徴とする請求項17に記載の濃度検知装置。
  19. 前記制御手段は、前記第1の検知結果と、前記第2の検知結果を補正係数により補正した補正結果と、に基づき、前記トナーの濃度に関する値を求めることを特徴とする請求項18に記載の濃度検知装置。
  20. 前記制御手段は、前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段によって、ベタ画像を検知した検知結果、又は正反射光が略ゼロとなる基準物を検知した検知結果に基づき、前記補正係数を求めることを特徴とする請求項19に記載の濃度検知装置。
  21. 前記補正係数を記憶する記憶手段を備え、
    前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記補正係数により前記第2の検知結果を補正することを特徴とする請求項19又は20に記載の濃度検知装置。
  22. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、有彩色であることを特徴とする請求項17乃至21のいずれか1項に記載の濃度検知装置。
  23. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、無彩色であることを特徴とする請求項17乃至21のいずれか1項に記載の濃度検知装置。
  24. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、単位面積あたりのトナー量が略同一となるように形成されることを特徴とする請求項17乃至23のいずれか1項に記載の濃度検知装置。
  25. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、同じ色であることを特徴とする請求項17乃至24のいずれか1項に記載の濃度検知装置。
  26. 前記第1の検知結果から、前記第2の検知結果を前記補正係数で補正した補正結果を減じることで求めた第1の算出結果に基づき、前記トナーの濃度に関する情報を求めることを特徴とする請求項19に記載の濃度検知装置。
  27. 前記制御手段は、検知用画像が形成されていない前記像担持体の位置から反射した正反射光を第1の検知手段によって検知した第3の検知結果から、検知用画像が形成されていない前記像担持体の位置から反射した乱反射光を前記第2の検知手段によって検知した第4の検知結果を前記補正係数で補正した補正結果を減じることで求めた第2の算出結果で、前記第1の算出結果を規格化した結果に基づき、前記トナーの濃度に関する値を求めることを特徴とする請求項26に記載の濃度検知装置。
  28. 前記第1の発光素子及び前記第2の発光素子は、砲弾型LED又はチップ型LEDからなることを特徴とする請求項17乃至27のいずれか1項に記載の濃度検知装置。
  29. 前記第1の受光素子及び前記第2の受光素子に反射光が受光される前に、反射光を偏光する偏光手段を、さらに備えることを特徴とする請求項17乃至27のいずれか1項に記載の濃度検知装置。
  30. 前記制御手段は、前記第1の検知結果を前記第2の検知結果で補正した補正結果に基づき、画像を形成する際の画像形成条件を制御することを特徴とする請求項17に記載の濃度検知装置。
  31. 像担持体と、
    前記像担持体にトナー像である第1の検知用画像及び第2の検知用画像を形成する形成手段と、
    第1の発光素子から前記像担持体に形成された前記第1の検知用画像に向けて発光され、前記像担持体から正反射した正反射光を受光する第1の受光素子のみを有する第1の検知手段と、
    第2の発光素子から前記像担持体に形成された前記第2の検知用画像に向けて発光され、前記第2の検知用画像から乱反射した乱反射光を受光する第2の受光素子のみを有する第2の検知手段と、
    前記第1の検知手段により検知された第1の検知結果と前記第2の検知手段により検知された第2の検知結果とに基づき、前記形成手段により画像を形成する際の画像形成条件を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1の検知結果から、前記第2の検知結果を補正係数で補正した補正結果を減じることで求めた第1の算出結果と、検知用画像が形成されていない前記像担持体の位置から反射した正反射光を第1の検知手段によって検知した第3の検知結果の値から、検知用画像が形成されていない前記像担持体の位置から反射した乱反射光を前記第2の検知手段によって検知した第4の検知結果を前記補正係数で補正した値を減じることで求めた第2の算出結果と、を求め、
    前記第1の算出結果と前記第2の算出結果に基づき、前記トナーの濃度に関する値を求め、前記トナーの濃度に関する値に基づき、前記形成手段により画像を形成する際の画像形成条件を制御することを特徴とする画像形成装置。
  32. 前記制御手段は、前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段によって、ベタ画像を検知した検知結果、又は正反射光が略ゼロとなる基準物を検知した検知結果に基づき、前記補正係数を求めることを特徴とする請求項31に記載の画像形成装置。
  33. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、単位面積あたりのトナー量が略同一となるように形成されることを特徴とする請求項31又は32に記載の画像形成装置。
  34. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、同じ色であることを特徴とする請求項31乃至33のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  35. 画像形成装置に用いられる濃度検知装置であって、
    第1の発光素子から像担持体に形成されたトナー像である第1の検知用画像に向けて発光され、前記像担持体から正反射した正反射光を受光する第1の受光素子のみを有する第1の検知手段と、
    第2の発光素子から前記像担持体に形成されたトナー像である第2の検知用画像に向けて発光され、前記第2の検知用画像から乱反射した乱反射光を受光する第2の受光素子のみを有する第2の検知手段と、
    前記第1の検知手段により検知された第1の検知結果と前記第2の検知手段により検知された第2の検知結果とに基づき、画像を形成する際の画像形成条件を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記第1の検知結果から、前記第2の検知結果を前記補正係数で補正した補正結果を減じることで求めた第1の算出結果と、検知用画像が形成されていない前記像担持体の位置から反射した正反射光を第1の検知手段によって検知した第3の検知結果の値から、検知用画像が形成されていない前記像担持体の位置から反射した乱反射光を前記第2の検知手段によって検知した第4の検知結果を前記補正係数で補正した値を減じることで求めた第2の算出結果と、を求め、
    前記第1の算出結果と前記第2の算出結果に基づき、前記トナーの濃度に関する値を求め、前記トナーの濃度に関する値に基づき、画像を形成する際の画像形成条件を制御することを特徴とする濃度検知装置。
  36. 前記制御手段は、前記第1の検知手段及び前記第2の検知手段によって、ベタ画像を検知した検知結果、又は正反射光が略ゼロとなる基準物を検知した検知結果に基づき、前記補正係数を求めることを特徴とする請求項35に記載の濃度検知装置。
  37. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、単位面積あたりのトナー量が略同一となるように形成されることを特徴とする請求項35又は36に記載の濃度検知装置。
  38. 前記第1の検知用画像と前記第2の検知用画像は、同じ色であることを特徴とする請求項35乃至37のいずれか1項に記載の濃度検知装置。
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