JP5685926B2 - 光電気複合基板及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光電気複合基板及びその製造方法に関する。
情報容量の増大に伴い、幹線やアクセス系といった通信分野のみならず、ルータやサーバ内の情報処理にも光信号を用いる光インタコネクション技術の開発が進められている。具体的には、ルータやサーバ装置内のボード間あるいはボード内の短距離信号伝送に光を用いるために、電気配線板に光伝送路を複合した光電気複合基板の開発がなされている。光伝送路としては、光ファイバーに比べ、配線の自由度が高く、かつ高密度化が可能な光導波路を用いることが望ましく、中でも、加工性や経済性に優れたポリマー材料を用いた光導波路が有望である。
この光電気複合基板の製造においては、光伝送路の位置と光素子の実装位置との関係が高精度であることが必要であり、このような技術としては、例えば、特許文献1には、光素子の搭載溝パターンと、光素子搭載時の目印となる電極パターンや位置合わせマーカーとを同一のフォトマスクで形成する技術が開示されている。しかしながら、この方法は光ファイバーと光素子との位置関係を制御するものであり、コア及びクラッドからなる光導波路の位置と光素子の実装位置との位置合わせに応用できるものではない。
また、特許文献2には、光導波路のコア部と光素子の位置決めの基準点として用いるマーカーとを同一のマスクを用いて形成する方法が開示されている。しかしながらこの方法では、基板に形成された位置合わせマーカーが、その後の種々のプロセスにより熱履歴などに起因する位置ずれを起こすことがあった。
特開平10−170773 特開平11−190811
本発明は、前記の課題を解決するためなされたもので、光導波路と配線パターンとの位置ずれの少ない光電気複合基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンを設けるとともに拡大配線パターン上にレジスト用コアパターンを設け、拡大配線パターンのレジスト用コアパターンに覆われていない部分を除去して得られる光電気複合基板により、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
1.基材上に、パターニングされた下部クラッド層、光信号伝達用コアパターン、レジスト用コアパターン、該レジスト用コアパターンとの配線パターン、及び上部クラッド層を有する光電気複合基板であって、該配線パターンが、下部クラッド層のパターン形状の開口部に設けられ、かつ、積層方向において基材とレジスト用コアパターンとに挟持されていることを特徴とする光電気複合基板、
2.レジスト用コアパターン及び配線パターンが外部に露出している上記1に記載の光電気複合基板、
3.レジスト用コアパターンが、光信号伝達用コアパターンと同一の材料からなる上記1又は2に記載の光電気複合基板、
4.配線パターンがレジスト用コアパターンに接している上記1又は2に記載の光電気複合基板、
5.(A)基材上に拡大配線パターンを形成する工程と、(B)拡大配線パターンの開口部にパターニングされた下部クラッド層を形成する工程と、(C)下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンを形成するとともに、拡大配線パターン上に、より幅の狭いレジスト用コアパターンを積層する工程と、(D)光信号伝達用コアパターンを覆うように上部クラッド層を形成する工程と、(E)拡大配線パターンの、レジスト用コアパターンが積層されていない部分を除去して配線パターンを形成する工程とを有する上記1〜4のいずれかに記載の光電気複合基板の製造方法、
6.工程(A)〜工程(D)、(D’)上部クラッド層をパターニングし、レジスト用コアパターン及び拡大配線パターンを露出させる工程、工程(E)をこの順に行う上記5に記載の光電気複合基板の製造方法、
7.工程(A)〜工程(C)、工程(E)、工程(D)をこの順に行う上記5に記載の光電気複合基板の製造方法、
8.前記工程(E)が、エッチング処理により行われる上記5〜7のいずれかに記載の光電気複合基板の製造方法、
9.(A)基材上に拡大配線パターンを形成する工程と、(B’)拡大配線パターン上にパターニングされた下部クラッド層を形成する工程と、(C)下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンを形成するとともに、拡大配線パターン上により幅の狭いレジスト用コアパターンを積層する工程と、(D)光信号伝達用コアパターンを覆うように上部クラッド層を形成する工程と、(E)拡大配線パターンの、レジスト用コアパターンが積層されていない部分を除去して配線パターンを形成する工程とを有する上記1〜4のいずれかに記載の光電気複合基板の製造方法、
10.工程(A)、工程(B’)、工程(C)、工程(D)、(D’)上部クラッド層をパターニングし、レジスト用コアパターン及び拡大配線パターンを露出させる工程、工程(E)をこの順に行う上記9に記載の光電気複合基板の製造方法、
11.工程(A)、工程(B’)、工程(C)、工程(E)、工程(D)をこの順に行う上記9に記載の光電気複合基板の製造方法、及び
12.前記工程(E)が、エッチング処理により行われる上記9〜11のいずれかに記載の光電気複合基板の製造方法、
を提供するものである。
本発明の光電気複合基板によれば、光導波路と配線パターンとの位置ずれの少ない光電気複合基板得ることができる。
本発明の光電気複合基板の一態様を示す断面図である。 本発明の光電気複合基板の一態様を示す断面図である。 本発明の光電気複合基板の第一の製造方法の一態様の各工程を示す断面図である。 本発明の光電気複合基板の第一の製造方法の一態様の各工程を示す断面図である。 本発明の光電気複合基板の第二の製造方法の一態様の各工程を示す断面図である。 本発明の光電気複合基板の第二の製造方法の一態様の各工程を示す断面図である。
本発明の光電気複合基板は、図1及び図2に示すように、基材1上に、パターニングされた下部クラッド層2、光信号伝達用コアパターン3、レジスト用コアパターン4、レジスト用コアパターンとの配線パターン5、及び上部クラッド層6を有する光電気複合基板であって、該配線パターン5が、下部クラッド層2のパターン形状の開口部に設けられ、かつ、積層方向において基材1とレジスト用コアパターン4とに挟持されていることを特徴とする。
ここで、下部クラッド層2のパターン形状の開口部に、配線パターン5が設けられているとは、配線パターン5の少なくとも一部が、下部クラッド層2のパターン形状の開口部に形成されている状態を示す。
また、配線パターン5が積層方向において基材1とレジスト用コアパターン4とに挟持されているとは、基材1、配線パターン5及びレジスト用コアパターン4がこの順に積層している状態を示す。
なお、本発明の光電気複合基板は、基材1と下部クラッド層2との間に後述する拡大配線パターン5aが部分的に残存していてもよい。
また、本発明の第一の光電気複合基板の製造方法は、図3及び図4に示すように、(A)基材上に拡大配線パターンを形成する工程と、(B)拡大配線パターンの開口部に下部クラッド層を形成する工程と、(C)下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンを形成するとともに、拡大配線パターン上に、より幅の狭いレジスト用コアパターンを積層する工程と、(D)光信号伝達用コアパターンを覆うように上部クラッド層を形成する工程と、(E)拡大配線パターンの、レジスト用コアパターンが積層されていない部分を除去して配線パターンを形成する工程とを有する。
工程(A)〜工程(E)を実施する順序は、工程(A)〜工程(D)、後述する工程(D’)、工程(E)の順で行うと、工程(D)において光信号伝達用コアパターンが上部クラッド層によって覆われるため、工程(E)のエッチング工程においてコアパターンが着色することを防ぐことができる点で好ましい。一方、工程(A)〜工程(C)、工程(E)、工程(D)の順で行うと、製造工程が簡略化される点で好ましい。
さらに、本発明の第二の光電気複合基板の製造方法は、図5及び図6に示すように、(A)基材上に拡大配線パターンを形成する工程と、(B’)拡大配線パターン上にパターニングされた下部クラッド層を形成する工程と、(C)下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンを形成するとともに、拡大配線パターン上により幅の狭いレジスト用コアパターンを積層する工程と、(D)光信号伝達用コアパターンを覆うように上部クラッド層を形成する工程と、(E)拡大配線パターンの、レジスト用コアパターンが積層されていない部分を除去して配線パターンを形成する工程とを有する。
工程(A)〜工程(E)を実施する順序は、工程(A)、工程(B’)、工程(C)、工程(D)、後述する工程(D’)、工程(E)の順で行うと、工程(D)において光信号伝達用コアパターンが上部クラッド層によって覆われるため、工程(E)のエッチング工程においてコアパターンが着色することを防ぐことができる点で好ましい。一方、工程(A)、工程(B’)、工程(C)、工程(E)、工程(D)の順で行うと、製造工程が簡略化される点で好ましい。
<工程(A)>
工程(A)では、基材1上に拡大配線パターン5aを形成する。
(基材)
基材1としては、工程(A)〜工程(E)において各層の積層に耐え得る十分な強度を有するものであれば特に限定されず、例えば、ガラスエポキシ樹脂基板、セラミック基板、ガラス基板、シリコン基板、プラスチック基板、金属基板、樹脂層付き基板、金属層付き基板、プラスチックフィルム、樹脂層付きプラスチックフィルム、金属層付きプラスチックフィルムなどが挙げられる。
基板1として柔軟性及び強靭性のある基材、例えば、後述のクラッド形成用樹脂フィルム及びコア層形成用樹脂フィルムのキャリアフィルムを基板として用いることもできる。
(拡大配線パターン)
拡大配線パターン5aとしては、工程(E)において、レジスト用コアパターンをレジストとして配線パターン5を形成し得るものとする必要があるため、配線パターン5よりも幅広なものが設けられる。材料やパターニング方法は特に限定されるものではなく、例えば、銅層をエッチング等の常法により回路を形成したものが挙げられる。
本発明の第二の製造方法においては、図5及び図6に示すように、銅層を全面に残しておいても良い。
<工程(B)>
本発明の第一の製造方法における工程(B)では、拡大配線パターン5aの開口部にパターニングされた下部クラッド層2を形成する。
(下部クラッド層)
拡大配線パターン5aの開口部に下部クラッド層2を形成する方法は、特に限定されず公知の方法によれば良く、例えば、基材1及び拡大配線パターン5a上にクラッド層形成用樹脂を塗布したり、クラッド層形成用樹脂フィルムをラミネートして全面にクラッド層を形成した後、パターニングすることで形成することができる。塗布による場合には、その方法は限定されず、クラッド層形成用樹脂をスピンコート法等の常法により塗布すれば良い。また、ラミネートに用いるクラッド層形成用樹脂フィルムは、例えば、前記樹脂を溶媒に溶解して、キャリアフィルムに塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。
本発明で用いるクラッド層形成用樹脂としては、光信号伝達用コアパターン3より低屈折率で、光又は熱により硬化する樹脂組成物であれば特に限定されず、熱硬化性樹脂組成物や感光性樹脂組成物を好適に使用することができる。より好適にはクラッド層形成用樹脂が、(A)ベースポリマー、(B)光重合性化合物及び(C)光重合開始剤を含有する樹脂組成物により構成されることが好ましい。なお、クラッド形成用樹脂に用いる樹脂組成物は、下部クラッド層2、上部クラッド層6において、該樹脂組成物に含有する成分が同一であっても異なっていてもよく、該樹脂組成物の屈折率が同一であっても異なっていてもよい。
ここで用いる(A)ベースポリマーはクラッドを形成し、該クラッドの強度を確保するためのものであり、該目的を達成し得るものであれば特に限定されず、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルアミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン等、あるいはこれらの誘導体などが挙げられる。これらのベースポリマーは1種単独でも、また2種以上を混合して用いてもよい。上記で例示したベースポリマーのうち、耐熱性が高いとの観点から、主鎖に芳香族骨格を有することが好ましく、特にフェノキシ樹脂が好ましい。また、3次元架橋し、耐熱性を向上できるとの観点からは、エポキシ樹脂、特に室温で固形のエポキシ樹脂が好ましい。さらに、後に詳述する(B)光重合性化合物との相溶性が、クラッド層形成用樹脂の透明性を確保するために重要であるが、この点からは上記フェノキシ樹脂及び(メタ)アクリル樹脂が好ましい。なお、ここで(メタ)アクリル樹脂とは、アクリル樹脂及びメタクリル樹脂を意味するものである。
フェノキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA、ビスフェノールA型エポキシ化合物又はそれらの誘導体、及びビスフェノールF、ビスフェノールF型エポキシ化合物又はそれらの誘導体を共重合成分の構成単位として含むものは、耐熱性、密着性及び溶解性に優れるため好ましい。ビスフェノールA又はビスフェノールA型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。また、ビスフェノールF又はビスフェノールF型エポキシ化合物の誘導体としては、テトラブロモビスフェノールF、テトラブロモビスフェノールF型エポキシ化合物等が好適に挙げられる。ビスフェノールA/ビスフェノールF共重合型フェノキシ樹脂の具体例としては、東都化成(株)製「フェノトートYP−70」(商品名)が挙げられる。
室温で固形のエポキシ樹脂としては、例えば、東都化学(株)製「エポトートYD−7020、エポトートYD−7019、エポトートYD−7017」(いずれも商品名)、ジャパンエポキシレジン(株)製「エピコート1010、エピコート1009、エピコート1008」(いずれも商品名)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂が挙げられる。
次に、(B)光重合性化合物としては、紫外線等の光の照射によって重合するものであれば特に限定されず、分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物や分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物などが挙げられる。
分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物としては、(メタ)アクリレート、ハロゲン化ビニリデン、ビニルエーテル、ビニルピリジン、ビニルフェノール等が挙げられるが、これらの中で、透明性と耐熱性の観点から、(メタ)アクリレートが好ましい。
(メタ)アクリレートとしては、1官能性のもの、2官能性のもの、3官能性以上の多官能性のもののいずれをも用いることができる。なお、ここで(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートを意味するものである。
分子内に2つ以上のエポキシ基を有する化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能芳香族グリシジルエーテル、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂等の2官能又は多官能脂肪族グリシジルエーテル、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂等の2官能脂環式グリシジルエーテル、フタル酸ジグリシジルエステル等の2官能芳香族グリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル等の2官能脂環式グリシジルエステル、N,N−ジグリシジルアニリン等の2官能又は多官能芳香族グリシジルアミン、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート等の2官能脂環式エポキシ樹脂、2官能複素環式エポキシ樹脂、多官能複素環式エポキシ樹脂、2官能又は多官能ケイ素含有エポキシ樹脂などが挙げられる。これらの(B)光重合性化合物は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
次に(C)成分の光重合開始剤としては、特に制限はなく、例えば(B)成分にエポキシ化合物を用いる場合の開始剤として、アリールジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリルセレノニウム塩、ジアルキルフェナジルスルホニウム塩、ジアルキル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウム塩、スルホン酸エステルなどが挙げられる。発光性の光重合開始剤を用いると発光性のクラッド層を得ることもできる。
また、(B)成分に分子内にエチレン性不飽和基を有する化合物を用いる場合の開始剤としては、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン、2−エチルアントラキノン等のキノン類、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル化合物、ベンゾイン等のベンゾイン化合物、ベンジルジメチルケタール等のベンジル誘導体、2−(o−クロロフェニル)−4,5−ジフェニルイミダゾール二量体等の2,4,5−トリアリールイミダゾール二量体、2−メルカプトベンゾイミダゾール等のベンゾイミダゾール類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、N−フェニルグリシン、N−フェニルグリシン誘導体、クマリン系化合物などが挙げられる。また、ジエチルチオキサントンとジメチルアミノ安息香酸の組み合わせのように、チオキサントン系化合物と3級アミン化合物とを組み合わせてもよい。なお、クラッド層の透明性を向上させる観点からは、上記化合物のうち、芳香族ケトン及びフォスフィンオキサイド類が好ましい。
これらの(C)光重合開始剤は、単独で又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
(A)ベースポリマーの配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量に対して、5〜80質量%とすることが好ましい。また、(B)光重合性化合物の配合量は、(A)及び(B)成分の総量に対して、95〜20質量%とすることが好ましい。
この(A)成分及び(B)成分の配合量として、(A)成分が5質量%以上であり、(B)成分が95質量%以下であると、樹脂組成物を容易にフィルム化することができる。一方、(A)成分が80質量%以下あり、(B)成分が20質量%以上であると、(A)ベースポリマーを絡み込んで硬化させることが容易にでき、パターン形成性が向上し、かつ光硬化反応が十分に進行する。以上の観点から、この(A)成分及び(B)成分の配合量として、(A)成分10〜85質量%、(B)成分90〜15質量%がより好ましく、(A)成分20〜70質量%、(B)成分80〜30質量%がさらに好ましい。
(C)光重合開始剤の配合量は、(A)成分及び(B)成分の総量100質量部に対して、0.1〜10質量部とすることが好ましい。この配合量が0.1質量部以上であると、光感度が十分であり、一方10質量部以下であると、露光時に感光性樹脂組成物の表層での吸収が増大することがなく、内部の光硬化が十分となる。さらに、後述するコア層として使用する際には、重合開始剤自身の光吸収の影響により光伝搬損失が増大することもなく好適である。以上の観点から、(C)光重合開始剤の配合量は、0.2〜5質量部とすることがより好ましい。
また、このほかに必要に応じて、クラッド層形成用樹脂中には、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤などのいわゆる添加剤を本発明の効果に悪影響を与えない割合で添加してもよい。また、該添加剤に発光性があれば、発光性のクラッド層を得ることもできる。
クラッド層形成用樹脂フィルムの製造過程で用いられるキャリアフィルムは、その材料については特に制限されるものではないが、例えば、FR−4基板、ポリイミド基板、半導体基板、シリコン基板やガラス基板等を用いることができ、可撓性があるフレキシブルな材質でも、非可撓性の固い材質のものであっても良い。
また、キャリアフィルムに可撓性を有する素材を用いることにより、光電気複合基板10にフレキシブル性を付与することができる。可撓性を有する素材の材料としては、特に限定されないが、柔軟性、強靭性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルサルファイド、ポリアリレート、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどが好適に挙げられる。
キャリアフィルムの厚さは、目的とする柔軟性により適宜変えてよいが、5〜250μmであることが好ましい。5μm以上であると強靭性が得易いという利点があり、250μm以下であると十分な柔軟性が得られる。
ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は30〜80質量%程度であることが好ましい。
クラッド層の厚さに関しては、乾燥後の厚さで、5〜500μmの範囲が好ましい。5μm以上であると、光の閉じ込めに必要な厚さが確保でき、500μm以下であると、膜厚を均一に制御することが容易である。以上の観点から、クラッド層の厚さは、さらに10〜100μmの範囲であることがより好ましい。
また、クラッド層の厚さは、下部クラッド層2、上部クラッド層6において、同一であっても異なってもよいが、光信号伝達用コアパターン3を埋め込むために、上部クラッド層6の厚さは、光信号伝達用コアパターン3の厚さよりも厚くすることが好ましい。
(パターニング方法)
下部クラッド層2のパターニング方法は、通常、下部クラッド層2をパターン露光し、次いで未硬化部分を現像除去することによって行われる。
露光方法は特に限定されるものはなく、露光部分がパターンとして残るネガ型や、未露光部分がパターンとして残るポジ型のどちらでも良く、使用するクラッド層形成用樹脂組成物の性質によって決めて良い。
<工程(B’)>
本発明の第二の製造方法における工程(B’)では、拡大配線パターン5a上にパターニングされた下部クラッド層2を形成する。
下部クラッド層2の形成方法、パターニング方法等は、上述の工程(B)と同様である。
<工程(C)>
工程(C)では、下部クラッド層2上に光信号伝達用コアパターン3を形成するとともに、拡大配線パターン5a上に、より幅の狭いレジスト用コアパターン4を積層する。
ここで、光信号伝達用コアパターン3とレジスト用コアパターン4とは、同一のフォトマスクを用いて形成されるため、これらを別々のフォトマスクを用いて形成した従来のものと異なり、フォトマスクの位置合わせに起因する位置ずれを有しない。また、光信号伝達用コアパターン3とレジスト用コアパターン4とは、通常、同一の材料を用いて形成される。
光信号伝達用コアパターン3及びレジスト用コアパターン4の形成方法は特に限定されず公知の方法によれば良く、例えば、下部クラッド層2及び拡大配線パターン5a上に、下部クラッド層2より屈折率の高いコア層を形成した後、上述のパターニング方法と同様にして形成することができる。
光信号伝達用コアパターン3と接する下部クラッド層2は、光信号伝達用コアパターン3との密着性の観点から、光信号伝達用コアパターン3積層側の表面において段差がなく平坦であることが好ましい。また、クラッド形成用樹脂フィルムを用いることにより、下部クラッド層2の表面平坦性を確保することができる。
レジスト用コアパターン4としては、少なくとも配線パターン5と同一形状の部分を有していればよく、さらに、位置認識用マーカ(図示せず)を形成し得る形状の部分を有していてもよい。位置認識用マーカは、円形でもリング形状としてもよく、また、レジスト用コアパターン4で開口部を形成し、この開口部において拡大配線パターン5aが除去された穴形状としたり、さらに、2つの拡大配線パターン5aが、線状の開口部において分断され、2つの配線パターンとなるように形成してもよい。
以上より、本発明の光電気複合基板においては、配線パターン5が、少なくとも下部クラッド層2のパターン形状の開口部中において、積層方向において基材1とレジスト用コアパターン4とに挟持されていれば良い。
下部クラッド層2及び拡大配線パターン5a上に積層するコア層の形成方法は特に限定されず、例えば、コア層形成用樹脂の塗布又はコア層形成用樹脂フィルムのラミネートにより形成すれば良い。
コア層形成用樹脂としては、コア層がクラッド層より高屈折率であるように設計され、活性光線によりコア層を形成し得る樹脂組成物を用いることができ、且つ下部クラッドからの発光波長によって硬化する感光性樹脂組成物、又は下部クラッドからの発光波長によって重合を開始させる光重合開始剤を含むコア層形成用樹脂が好適である。具体的には、前記クラッド層形成用樹脂で用いたのと同様の樹脂組成物を用いることが好ましい。
塗布による場合には、方法は限定されず、前記樹脂組成物を常法により塗布すれば良い。
以下、ラミネートに用いるコア形成用樹脂フィルムについて詳述する。
コア層形成用樹脂フィルムは、前記樹脂組成物を溶媒に溶解してキャリアフィルム上に塗布し、溶媒を除去することにより容易に製造することができる。ここで用いる溶媒としては、該樹脂組成物を溶解し得るものであれば特に限定されず、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等の溶媒又はこれらの混合溶媒を用いることができる。樹脂溶液中の固形分濃度は、通常30〜80質量%であることが好ましい。
コア層形成用樹脂フィルムの厚さについては特に限定されず、乾燥後のコア層の厚さが、通常は10〜100μmとなるように調整される。該フィルムの厚さが10μm以上であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバーとの結合において位置合わせトレランスが拡大できるという利点があり、100μm以下であると、光導波路形成後の受発光素子又は光ファイバーとの結合において、結合効率が向上するという利点がある。以上の観点から、該フィルムの厚さは、さらに30〜70μmの範囲であることが好ましい。
コア層形成用樹脂の製造過程で用いるキャリアフィルムは、コア層形成用樹脂を支持するキャリアフィルムであって、その材料については特に限定されないが、(キャリアフィルム)の項目で前述したフィルム材が好適に挙げられる。また、コア層形成用樹脂を剥離することが容易であり、かつ、耐熱性及び耐溶剤性を有するとの観点から、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレンなどが好適に挙げられる。
キャリアフィルムの厚さは、5〜50μmであることが好ましい。5μm以上であると、キャリアフィルムとしての強度が得やすいという利点があり、50μm以下であると、パターン形成時のマスクとのギャップが小さくなり、より微細なパターンが形成できるという利点がある。以上の観点から、キャリアフィルムの厚さは10〜40μmの範囲であることがより好ましく、15〜30μmであることが特に好ましい。
本発明の製造方法においては、コア層及びクラッド層を複数層積層して多層構造を有する光電気複合基板を製造してもよい。
<工程(D)>
工程(D)では、光信号伝達用コアパターン3を覆うように上部クラッド層6を形成する。
上部クラッド層6の形成方法は特に限定されず、例えば、パターニング前の下部クラッド層2と同様の方法で形成すれば良い。
<工程(D’)>
工程(D’)は必要に応じて実施され、上部クラッド層6をパターニングし、レジスト用コアパターン4及び拡大配線パターン5aを露出させる。
上部クラッド層6のパターニング方法は特に限定されず、例えば、下部クラッド層2と同様にして行うことができる。
<工程(E)>
工程(E)では、拡大配線パターン5aの、レジスト用コアパターン4が積層されていない部分を除去して配線パターン5を形成する。
このような除去方法としては、エッチングが好ましく用いられる。レジスト用コアパターン4が積層されていない部分を除去することで配線パターン5が残存し、ここに各種部品を実装することが可能となる。
上述のように、光信号伝達用コアパターン3とレジスト用コアパターン4とは、同一のフォトマスクを用いて形成されるため、フォトマスクの位置合わせに起因する位置ずれを有しないが、配線パターン5もまた、工程(E)においてレジスト用コアパターン4によってマスキングされている部分が残存するため、光信号伝達用コアパターン3との位置合わせが良好なものとなる。
以下に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
[クラッド層形成用樹脂フィルムの作製]
(a)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)48質量部、(b)光重合性化合物として、アリサイクリックジエポキシカルボキシレート(商品名:KRM−2110、分子量:252、旭電化工業株式会社製)50質量部、(c)光重合開始剤として、トリフェニルスルホニウムヘキサフロロアンチモネート塩(商品名:SP−170、旭電化工業株式会社製)2質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を広口のポリ瓶に秤量し、メカニカルスターラ、シャフト及びプロペラを用いて、温度25℃、回転数400rpmの条件で、6時間撹拌し、クラッド層形成用樹脂ワニスAを調合した。その後、孔径2μmのポリフロンフィルタ(商品名:PF020、アドバンテック東洋株式会社製)を用いて、温度25℃、圧力0.4MPaの条件で加圧濾過し、さらに真空ポンプ及びベルジャーを用いて減圧度50mmHgの条件で15分間減圧脱泡した。
上記で得られたクラッド層形成用樹脂ワニスAを、ポリアミドフィルム(東レ(株)製、商品名「ミクトロン」、厚さ12μm)のコロナ処理面に塗工機(マルチコーターTM−MC、株式会社ヒラノテクシード製)を用いて塗布し、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤乾燥させクラッド層形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで、任意に調整可能であり、ここでは硬化後の膜厚が70μmとなるように調節した。これにより、上部クラッド層6形成用樹脂フィルムを得た。
上記で得られたクラッド層形成用樹脂ワニスAを、離型ポリエチレンテレフタレート(以下、「PET」という)フィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)上に塗工機(マルチコーターTM−MC、株式会社ヒラノテクシード製)を用いて塗布し、80℃、10分、その後100℃、10分で溶剤乾燥させ下部クラッド層2形成用樹脂フィルムを得た。このとき樹脂層の厚さは、塗工機のギャップを調節することで、任意に調整可能であり、ここでは硬化後の膜厚が15μmとなるように調節した。これにより下部クラッド層2形成用樹脂フィルムを得た。
[コア層形成用樹脂フィルムの作製]
(a)ベースポリマーとして、フェノキシ樹脂(商品名:フェノトートYP−70、東都化成株式会社製)26質量部、(b)光重合性化合物として、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン(商品名:A−BPEF、新中村化学工業株式会社製)36質量部、及びビスフェノールA型エポキシアクリレート(商品名:EA−1020、新中村化学工業株式会社製)36質量部、(c)光重合開始剤として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア819、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア2959、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製)1質量部、有機溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート40質量部を用いたこと以外は上記と同様の方法及び条件でコア層形成用樹脂ワニスBを調合した。その後、上記と同様の方法及び条件で加圧濾過さらに減圧脱泡した。
上記で得られたコア層形成用樹脂ワニスBを、PETフィルム(商品名:コスモシャインA1517、東洋紡績株式会社製、厚さ:16μm)の非処理面上に、上記と同様な方法で塗布乾燥し、次いで保護フィルムとして離型PETフィルム(商品名:ピューレックスA31、帝人デュポンフィルム株式会社、厚さ:25μm)を離型面が樹脂側になるように貼り付け、コア層形成用樹脂フィルムを得た。ここでは硬化後の膜厚が50μmとなるよう、塗工機のギャップを調整した。
[工程(A)]
基材(FR−4、日立化成工業株式会社製、商品名:MCL−E−679F(b)、厚さ:0.6mm)上に、所定の配線パターンよりも幅の広い拡大配線パターン5aを形成した。
[工程(B)]
上記で得た下部クラッド層2形成用樹脂フィルムの樹脂面を、基材(FR−4、日立化成工業株式会社製、商品名:MCL−E−679F(b)、厚さ:0.6mm)の拡大配線パターン5a側に真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。次に、幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、下部クラッド層2形成用樹脂フィルム側から紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外線(波長365nm)を0.8J/cm2で照射し、次いで80℃で12分間露光後加熱を行った。その後、下部クラッド層2形成用樹脂フィルムのキャリアフィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(シクロヘキサノン)を用いて、拡大配線パターン5aの開口部に下部クラッド層2のパターン形状を現像した。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥した。
[工程(C)]
下部クラッド層2及び拡大配線パターン5a上にコア層形成用樹脂フィルムの樹脂面をロールラミネータ(日立化成テクノプラント株式会社製、HLM−1500)を用い圧力0.4MPa、温度50℃、ラミネート速度0.2m/minの条件で、ラミネートした。次に、幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、コア層形成用樹脂フィルム側から紫外線露光機(株式会社オーク製作所製、EXM−1172)にて紫外線(波長365nm)を0.8J/cm2照射し、次いで80℃で12分間露光後加熱を行った。その後、コア層形成用樹脂フィルムのキャリアフィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート/N,N−ジメチルアセトアミド=7/3、質量比)を用いて、光信号伝達用コアパターン3及びレジスト用コアパターン4を現像した。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥した。
[工程(D)]
上部クラッド層6形成用樹脂フィルムの樹脂面を、光信号伝達用コアパターン3及びレジスト用コアパターン4上に真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。
[工程(D’)]
次に幅50μmのネガ型フォトマスクを介し、上部クラッド層6形成用樹脂フィルム側から上記紫外線露光機にて紫外線(波長365nm)を3.0J/cm2照射し、次いで、次いで80℃で12分間露光後加熱を行った。その後、上部クラッド層6形成用樹脂フィルムのキャリアフィルムであるPETフィルムを剥離し、現像液(シクロヘキサノン)を用いて、レジスト用コアパターン4及び拡大配線パターン5aが露出するように上部クラッド層6のパターン形状を現像した。続いて、洗浄液(イソプロパノール)を用いて洗浄し、100℃で10分間加熱乾燥した。
[工程(E)]
拡大配線パターン5aの、レジスト用コアパターン4が積層されていない部分をエッチングにより除去し、光電気複合基板を作製した。
下部クラッド層と基材上に残った拡大配線パターン(図示せず)と下部クラッド層上に形成したコアパターンとの位置ズレ量を測定したところ7.5μmであった。下部クラッド層開口部に形成された配線パターンと下部クラッド層上に形成したコアパターンとの位置ズレ量を測定したところ0μmであった。
実施例2
工程(A)〜(C)の後に、工程(E)と同様にしてエッチング処理を行った後、上部クラッド層6形成用樹脂フィルムの樹脂面を、光信号伝達用コアパターン3、レジスト用コアパターン4及び拡大配線パターン5a上に真空加圧式ラミネータ(株式会社名機製作所製、MVLP−500)を用い、500Pa以下に真空引きした後、圧力0.4MPa、温度70℃、加圧時間30秒の条件にて加熱圧着した。
下部クラッド層と基材上に残った拡大配線パターン(図示せず)と下部クラッド層上に形成したコアパターンとの位置ズレ量を測定したところ8μmであった。下部クラッド層開口部に形成された配線パターンと下部クラッド層上に形成したコアパターンとの位置ズレ量を測定したところ0.1μmであった。
本発明の製造方法により得られた光電気複合基板及び光電気複合モジュールは、各種光学装置、光インタコネクション等の幅広い分野に適用可能である。
1 基材
2 下部クラッド層
3 光信号伝達用コアパターン
4 レジスト用コアパターン
5 配線パターン
5a 拡大配線パターン
6 上部クラッド層
10 光電気複合基板

Claims (12)

  1. 基材上に、パターニングされた下部クラッド層、光信号伝達用コアパターン、配線パターン、該配線パターンと同一形状の部分を有しているレジスト用コアパターン、及び上部クラッド層を有する光電気複合基板であって、該配線パターンが、下部クラッド層のパターン形状の開口部に設けられ、かつ、積層方向において基材とレジスト用コアパターンとに挟持されていることを特徴とする光電気複合基板。
  2. レジスト用コアパターン及び配線パターンが外部に露出している請求項1に記載の光電気複合基板。
  3. レジスト用コアパターンが、光信号伝達用コアパターンと同一の材料からなる請求項1又は2に記載の光電気複合基板。
  4. 配線パターンがレジスト用コアパターンに接している請求項1又は2に記載の光電気複合基板。
  5. (A)基材上に拡大配線パターンを形成する工程と、(B)拡大配線パターンの開口部にパターニングされた下部クラッド層を形成する工程と、(C)下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンを形成するとともに、拡大配線パターン上に、該拡大配線パターンより幅の狭いレジスト用コアパターンを積層する工程と、(D)光信号伝達用コアパターンを覆うように上部クラッド層を形成する工程と、(E)拡大配線パターンの、レジスト用コアパターンが積層されていない部分を除去して配線パターンを形成する工程とを有する請求項1〜4のいずれかに記載の光電気複合基板の製造方法。
  6. 工程(A)〜工程(D)、(D')上部クラッド層をパターニングし、レジスト用コアパターン及び拡大配線パターンを露出させる工程、工程(E)をこの順に行う請求項5に記載の光電気複合基板の製造方法。
  7. 工程(A)〜工程(C)、工程(E)、工程(D)をこの順に行う請求項5に記載の光電気複合基板の製造方法。
  8. 前記工程(E)が、エッチング処理により行われる請求項5〜7のいずれかに記載の光電気複合基板の製造方法。
  9. (A)基材上に拡大配線パターンを形成する工程と、(B')拡大配線パターン上にパターニングされた下部クラッド層を形成する工程と、(C)下部クラッド層上に光信号伝達用コアパターンを形成するとともに、拡大配線パターン上に該拡大配線パターンより幅の狭いレジスト用コアパターンを積層する工程と、(D)光信号伝達用コアパターンを覆うように上部クラッド層を形成する工程と、(E)拡大配線パターンの、レジスト用コアパターンが積層されていない部分を除去して配線パターンを形成する工程とを有する請求項1〜4のいずれかに記載の光電気複合基板の製造方法。
  10. 工程(A)、工程(B')、工程(C)、工程(D)、(D')上部クラッド層をパターニングし、レジスト用コアパターン及び拡大配線パターンを露出させる工程、工程(E)をこの順に行う請求項9に記載の光電気複合基板の製造方法。
  11. 工程(A)、工程(B')、工程(C)、工程(E)、工程(D)をこの順に行う請求項9に記載の光電気複合基板の製造方法。
  12. 前記工程(E)が、エッチング処理により行われる請求項9〜11のいずれかに記載の光電気複合基板の製造方法。
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