JP5552879B2 - 車両用シートの連結装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用シートの連結装置に関する。詳しくは、車両用シートを構成する第1の部材と第2の部材とを互いに相対回転可能な状態に連結する車両用シートの連結装置に関する。
従来、車両用シートのリクライニング装置(連結装置)として、下記特許文献1に開示されたものが知られている。この連結装置は、互いに相対回転可能な状態に組み付けられた円盤状のラチェットとガイドとの間に、これらの相対回転をロック可能なポールが組み付けられている。詳しくは、ポールは、ガイドに対して半径方向の内外方にのみ移動可能となるように組み付けられ、ガイドの中心部にセットされた操作カムの回転により外側に押し出されて、その外周歯がラチェットの内周歯と噛合して、ラチェットとガイドとの相対回転をロックするようになっている。また、ガイドの中心部には、円弧状に突出する2つの突片が互いに円周を形作るように向かい合わせに形成されており、前述した操作カムの回転軸が上記2つの突片によって回転可能に軸支された構成となっている。
特開2003−250650号公報
しかし、上記開示の従来技術では、ガイドの盤面上をスライドするポールを操作カムによって押し出し操作するために、上記2つの突片は、これらの間の隙間から操作カムを半径方向の外方側に突出させられるように、互いに円周方向に隙間を空けて形成されている。上記2つの突片は、ガイドの熱処理時にガイドを歪みにくくする補強部として機能するが、互いに離間した配置となっているために、十分な補強機能が発揮できないものとなっている。
本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、操作カムを支持する突片をガイドに対して高い補強機能を発揮させられるように形成することにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートの連結装置は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、車両用シートを構成する第1の部材と第2の部材とを互いに相対回転可能な状態に連結する車両用シートの連結装置であって、ラチェットと、ガイドと、ポールと、操作カムと、ヒンジカムと、を有する。ラチェットは、第1の部材に固定され、内周面に内歯の形成された円筒部を有する。ガイドは、第2の部材に固定され、ラチェットに回転可能に組み付けられる。ポールは、ガイドに組み付けられ、ラチェットの内歯と噛合可能な外歯を有する。操作カムは、ガイドに組み付けられ、ポールをラチェットの内歯と噛合させてラチェットとガイドとの相対回転をロックしたり、噛合から外してロックを解除したりするよう操作する。ヒンジカムは、ガイド又はラチェットの少なくとも一方に軸回転可能に組み付けられ、ガイド又はラチェットの少なくとも一方に軸線方向に挿通される操作軸と一体に連結されて、操作軸により操作される回転により操作カムを操作してポールをロック又は解除方向に操作する。ガイドには、軸線方向に突出して操作カムを内周側から支持する環状の支持突起が形成されている。ヒンジカムは、支持突起と軸線方向に並んで配設されて、操作カムと回転力を伝達可能な状態に連結されている。
この第1の発明によれば、ヒンジカムをガイドの支持突起と軸線方向に並べて配設し、操作カムと回転力を伝達可能な状態に連結することにより、操作カムを支持突起によって内周側から支持しつつ、操作カムを操作軸の操作によってヒンジカムを介して操作できる構成とすることができる。したがって、上記環状の支持突起によって、ガイド自体の構造強度を高めてガイド成形時の熱処理時にガイドを歪ませにくくすることができ、かつ、操作カムを支持するガイドの支持強度を高めて、ポールをラチェットに噛合させるロック強度を高めることができる。
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、ヒンジカムは、操作カムと軸線方向に並んで配設されて、操作カムと軸線方向の凹凸の嵌合により回転力を伝達可能な状態に連結されているものである。
この第2の発明によれば、ヒンジカムを操作カムと軸線方向に並べて配設し、操作カムと軸線方向の凹凸の嵌合により回転力を伝達可能な状態に連結する構成としたことにより、ヒンジカムと操作カムとを回転力を伝達可能な状態に連結する構成を具現化することができる。
次に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、支持突起が円筒状に突出して形成されており、操作カムが支持突起により軸回転可能に支持されて回転によりポールを操作する構成となっており、ヒンジカムはその一部が支持突起の内部に挿通されて支持突起によって軸回転可能に支持されているものである。
この第3の発明によれば、支持突起を円筒状にすることで、支持突起をバーリング加工によって簡便に成形できるようになる。また、円筒状の支持突起によって操作カムを軸回転可能に支持する構成とすることで、支持突起によって操作カムを内周側から全周支持することができ、操作カムの支持強度を更に高めることができる。
実施例1のリクライニング装置の構成を示した分解斜視図である。 車両用シートの全体斜視図である。 リクライニング装置の正面図である。 図3のIV-IV線断面図である。 リクライニング装置のロック状態を図4のV-V線で切断して示した部分断面図である。 リクライニング装置の解除状態を示した断面図である。 フリーゾーンにおけるリクライニング装置の解除状態を示した断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シートの連結装置の構成について、図1〜図7を用いて説明する。本実施例の車両用シートの連結装置は、図2に示すように、車両用シート1に設けられて、シートバック2をシートクッション3に対して背凭れ角度調整可能に連結するリクライニング装置4として構成されている。これらリクライニング装置4は、シートバック2の左右両サイドの下端部とシートクッション3の左右両サイドの後端部とをそれぞれ回転可能に軸連結しており、それぞれ、シートバック2の回転移動をロックすることのできる機能を備えた構成となっている。
具体的には、各リクライニング装置4は、常時は附勢によってロックした状態に保持されており、シートバック2の背凭れ角度を固定した状態となっている。そして、各リクライニング装置4は、シートクッション3のアウター側部に設けられた操作レバー5の引き上げ操作を行うことにより、それらのロック状態が一斉に解除操作されるようになっている。ここで、各リクライニング装置4の中心部には、各リクライニング装置4のロック・解除の切り換え操作を行う操作軸4cが挿通されている。
これら操作軸4cは、連結ロッド4rによって互いに一体に連結されており、アウター側部の操作軸4cに連結された操作レバー5が引き上げ操作されることにより、互いが一体的となって軸回転して、各リクライニング装置4のロック状態を解除するようになっている。そして、各操作軸4cは、操作レバー5の引き上げ操作が解除されることにより、各リクライニング装置4を附勢によってロック状態に戻すようになっている。
ここで、シートバック2は、常時はシートクッション3との間に掛着された図示しない附勢ばねの附勢力によって、前倒れ回転する方向に附勢されている。これにより、シートバック2は、車両用シート1に人が座っていない状態で、操作レバー5の引き上げ操作を行い、各リクライニング装置4のロック状態を解除することにより、附勢によって前倒れ回転して、シートクッション3の上面部に畳み込まれるようになっている。
ここで、各リクライニング装置4は、通常、シートバック2が背凭れとして使用される角度領域(ロックゾーン)内の位置にある時には、操作レバー5の引き上げ操作をやめることにより、附勢によってロック状態に戻されるようになっている。しかし、各リクライニング装置4は、シートバック2が背凭れとして使用されない前倒れ姿勢の角度領域(フリーゾーン)まで傾くことにより、操作レバー5の引き上げ操作をやめても、ロック状態には戻されないようになっている。
したがって、シートバック2をシートクッション3の上面部に倒し込む際には、操作レバー5の引き上げ操作を行って、各リクライニング装置4のロック状態を解除し、シートバック2がロックゾーンを越える位置まで前傾したら、あとは操作レバー5から手を離しても、シートバック2はシートクッション3の上面部に畳み込まれる位置まで自然と前倒しされていくようになっている。
以下、上記した各リクライニング装置4の具体的な構成について詳しく説明していく。なお、各リクライニング装置4は、互いに左右対称の構成となっているが、実質的な構成は同じものとなっている。したがって、以下ではこれらを代表して、図2の紙面向かって右側に示されているアウター側部のリクライニング装置4の構成についてのみ説明することとする。
リクライニング装置4は、図1に示すように、円盤形状のラチェット10及びガイド20と、これらの間に挟まれて配置される4個のポール30と、これらポール30を移動操作する回転カム40と、回転カム40を移動操作するヒンジカム50と、ヒンジカム50を一の回転方向に附勢する渦巻きばね60と、ラチェット10とガイド20とを板合わせ方向(軸線方向)に組み付けた状態に保持する外周リング70とが一つに組み付けられて構成されている。ここで、回転カム40が本発明の操作カムに相当する。
詳しくは、ラチェット10は、上述したように円盤状に形成されており、その円盤部11の外周部に、ガイド20への組み付け方向となる板厚方向(軸線方向)に円筒状に突出する円筒部12が形成されている。この円筒部12は、ラチェット10が板厚方向に半抜き加工されて形成されており、その内周面には内歯12aが全周に亘って形成されている。また、上記円盤部11と円筒部12との間の縁部には、これら円盤部11と円筒部12との間に全周に亘って段差を形成する環状の段差部15が形成されている。この段差部15の内周部には、その円周方向の一部に、半径方向の内方側に円弧状に突出する乗上げ棚15aが形成されている。
この乗上げ棚15aは、その内周面が、段差部15の他の内周面よりも半径方向の内方側に突出した湾曲面となって形成されている。上記ラチェット10は、図4に示すように、その円盤部11の外側盤面がシートバック2の骨格を成す長板状のバックフレーム2f(本発明の第1の部材に相当する。)の板面に一体に接合されて固定されている。ここで、図1に示すように、ラチェット10の円盤部11には、その外側盤面から円筒状に突出する6個のダボ13が形成されている。
これらダボ13は、円盤部11の同一円周上の位置に円周方向に等間隔に並んで配置形成されている。一方、図4に示すように、バックフレーム2fには、上記各ダボ13を軸線方向に受け入れて嵌合させることのできる6個のダボ孔2aが板厚方向に貫通して形成されている。上記ラチェット10は、各ダボ13をバックフレーム2fの各ダボ孔2a内にそれぞれ嵌合させて、各嵌合部を溶着して接合することにより、バックフレーム2fに強固に一体的に連結されている。
ところで、図1及び図7に示すように、上記乗上げ棚15aは、上記4個のポール30がそれぞれ回転カム40の回転により半径方向の外方側に押し出された際に、このうちの1つのポール30(図示上方側に配されたポール30)に軸線方向に突出形成された突起33を当接させて、同ポール30の移動を阻止し、これにより、回転カム40の動きを止めて、他の全てのポール30の動きも止めて各ポール30の外歯30aがラチェット10の内歯12aと噛合するのを阻止するようになっている。
上記乗上げ棚15aは、図5に示すように、上記図示上方側に配されたポール30の突起33と円周方向の配置が重ならない状態となっている時には、各ポール30が各外歯30aをラチェット10の内歯12aと噛合させる位置まで半径方向の外方側まで移動することを許容する。したがって、ラチェット10がガイド20に対して回転する回転角度領域のうち、上記乗上げ棚15aと図示上方側のポール30の突起33との円周方向の配置が重ならない角度領域が、各ポール30をラチェット10の内歯12aに噛合させてラチェット10とガイド20との相対回転をロックすることのできるロックゾーンとして設定される。
また、図7に示すように、上記ラチェット10の回転角度領域のうち、乗上げ棚15aと図示上方側のポール30の突起33との円周方向の配置が重なる角度領域が、上記のように各ポール30のラチェット10の内歯12aに対する噛合移動が阻止されて、ラチェット10とガイド20との相対回転が解除された状態に保持されるフリーゾーンとして設定される。上記突起33が乗上げ棚15aに乗り上げた状態では、ラチェット10は、乗上げ棚15a上で突起33を摺動させる態様でガイド20に対して回転することができる状態とされる。
ところで、図4に示すように、上記ラチェット10の円盤部11の中心部には、後述するヒンジカム50の円筒部51を軸線方向に挿通して軸回転可能な状態に支持する軸孔14が貫通して形成されている。また、バックフレーム2fにも、上記軸孔14と同軸線上の位置に、上記ヒンジカム50の円筒部51内に挿通される操作軸4cを挿通させられるようにする軸孔2cが板厚方向に貫通して形成されている。
次に、図1に戻って、ガイド20の構成について説明する。ガイド20は、上述したラチェット10と同じ外径をもつ円盤形状に形成されており、その円盤部21の中心部に、ラチェット10への組み付け方向となる板厚方向(軸線方向)に円筒状に突出する円筒部22が形成されている。ここで、円筒部22が本発明の支持突起に相当する。この円筒部22は、バーリング加工によって形成されており、その内部には、上述したヒンジカム50の円筒部51を軸線方向に挿通して軸回転可能な状態に支持する軸孔25が貫通して形成されている。
上記したガイド20は、シートクッション3の骨格を成すクッションフレーム3fに一体的に接合されて固定されている。ここで、クッションフレーム3fが本発明の第2の部材に相当する。ここで、図1及び図3に示すように、上記したガイド20の円盤部21には、その外側盤面から円筒状に突出する4個のダボ27が形成されている。これらダボ27は、円盤部21の同一円周上の位置に円周方向に等間隔に並んで配置形成されている。一方、図4に示すように、クッションフレーム3fには、上記各ダボ27を軸線方向に受け入れて嵌合させることのできる4個のダボ孔3aが板厚方向に貫通して形成されている。
上記ガイド20は、各ダボ27をクッションフレーム3fの各ダボ孔3a内にそれぞれ嵌合させて、各嵌合部を溶着して接合することにより、クッションフレーム3fに強固に一体的に連結されている。上記クッションフレーム3fには、上記ガイド20に形成された軸孔25と同軸線上の位置に、上記ヒンジカム50の円筒部51内に挿通される操作軸4cを挿通させられるようにする軸孔3cが板厚方向に貫通して形成されている。この軸孔3cは、後述するガイド20の外側盤面上に組み付けられる渦巻きばね60もその内部に収められるように、ガイド20に形成されたばね収納溝26と同程度の大きさを有して形成されている。
ところで、図1に戻って、上記ガイド20の円盤部21には、その内側盤面上に、板厚方向に交差状に凹んだガイド溝24が形成されている。このガイド溝24は、円盤部21が板厚方向に半抜き加工されて形成されており、その四方に延びる各溝部が、各ポール30をそれぞれ半径方向の内外方にのみスライド可能な状態となるようにセットすることのできるポール収容溝24aとして形成されている。また、ガイド溝24の中央の交差部を形成する溝部は、後述する回転カム40を軸回転可能な状態にセットすることのできるカム収容溝24bとして形成されている。
上記した各ポール収容溝24aは、図5に示すように、それぞれ板厚方向に凹んで形成されていることにより、それらの両側面に立ち壁状の案内壁23a,23b,23c,23dが形成されている。これにより、各ポール収容溝24a内にセットされた各ポール30は、それぞれ、各案内壁23a,23b,23c,23dによるガイドによって、各ポール収容溝24aの溝形状に沿ってガイド20に対して半径方向の内外方にのみ移動可能となるように円周方向に支えられるようになっている。
一方、カム収容溝24bは、前述した各ポール収容溝24aと面一状に凹んで形成されており、その中央部に、前述した円筒部22が軸線方向に突出して形成されている。上記回転カム40には、その中央部に、上記円筒部22を内部に差し込んで軸回転可能な状態に嵌合させることのできる軸孔41が形成されている。これにより、回転カム40は、図4〜図5に示すように、その軸孔41内に上記ガイド20の円筒部22を差し込んでカム収容溝24b内にセットされることにより、その軸孔41の内周面全体が円筒部22によって軸回転可能に支持された状態となってカム収容溝24b内にセットされるようになっている。
ところで、図1に戻って、ガイド20の円盤部21の外側盤面の中央部には、後述する渦巻きばね60をセットするための円形状に凹んだばね収納溝26が形成されている。このばね収納溝26の周縁部には、渦巻きばね60の外端62を引掛けるためのばね掛溝26aが円周方向の一箇所に形成されている。
次に、4個の各ポール30の構成について説明する。各ポール30は、前述したようにガイド20の円盤部21上に凹み形成された各ポール収容溝24a内にセットされることにより、ガイド20に対して半径方向の内外方にのみ移動可能な状態に組み付けられるようになっている。これらポール30の半径方向の外方側の外周面上には、前述したラチェット10の円筒部12の内歯12aと噛合可能な外歯30aが形成されている。
これにより、上記各ポール30は、図5に示すように、後述する回転カム40によって半径方向の内方側から外方側へそれぞれ押圧されることにより、それらの外歯30aをラチェット10の内歯12aと噛合させるようになっている。そして、この噛合により、各ポール30がラチェット10と互いに円周方向に一体的となった状態となるため、これら噛合状態となった各ポール30を介して、ラチェット10とガイド20とが互いに円周方向に一体的となった状態にロックされて保持されるようになる。
すなわち、各ポール30は、前述したように、ガイド20との関係においては、半径方向の内外方にしか移動できないように円周方向に支えられた状態となっているため、ラチェット10と噛合してラチェット10と回転方向に一体的な状態となることにより、ガイド20とラチェット10との間の相対回転をロックするようになっている。これらラチェット10とガイド20との相対回転がロックされた状態は、図6に示すように、各ポール30が半径方向の内方側に操作されて、ラチェット10との噛合状態から外されることによって解除される。
次に、上述した各ポール30を半径方向の内外方に移動操作する回転カム40の構成について説明する。回転カム40は、図5〜図6に示すように、ガイド20の中心部に配設されて各ポール30の半径方向の内方側に位置しており、その外周部上の複数箇所に、各ポール30を半径方向の内外方に向けて押引操作する肩部42や腕部43が形成されている。各肩部42は、回転カム40の外周部上から半径方向の外方側に突出して形成されている。
詳しくは、上記各肩部42は、回転カム40の外周部上から滑らかに突出する形に形成されており、図5に示すように、回転カム40が後述する渦巻きばね60の附勢力によって図示反時計回り方向に回転する動きに伴って、各腕部43と共にそれらの滑らかに突出する傾斜面上に各ポール30の脚部32をそれぞれ乗り上げさせる格好で各ポール30を半径方向の外方側に押し出して、各ポール30の外歯30aをラチェット10の内歯12aに押し当てて噛合させた状態に保持するようになっている。
また、各腕部43は、回転カム40の外周部上から図示時計回り方向に腕を外側へ延出させる形に形成されており、回転カム40が図示反時計回り方向に回転する動きに伴って、各ポール30の内周面をそれぞれ半径方向の外方側に押し出すようになっている。また、各腕部43は、図6に示すように、回転カム40が上記図5の状態から図示時計回り方向に回転操作されることにより、各ポール30の内周部に形成された掛部31に引っ掛けられて、各ポール30を半径方向の内方側に引き込んでラチェット10との噛合状態から外すようになっている。
次に、図1に戻って、上述した回転カム40を回転操作するヒンジカム50の構成について説明する。ヒンジカム50は、前述した操作軸4cと一体に連結される円筒部51と、前述した回転カム40と軸線方向に向かい合わせた状態となって組み付けられる円板部52と、を有する。円筒部51は、図4に示すように、その一端がラチェット10の軸孔14内に差し込まれ、他端がガイド20の円筒部22内の軸孔25内に差し込まれて、それぞれ軸回転可能に支持された状態となって組み付けられる。そして、円筒部51は、その内部に操作軸4cが挿通されることにより、操作軸4cと回転方向に一体に連結されるようになっている。
上記円筒部51のガイド20の円筒部22内に差し込まれた先の端部は、ガイド20の外側盤面側に突出し、その外周部が四角状に形成されたばね掛部51aとして形成されて(図1参照)、渦巻きばね60の内端61が掛着されて固定されている。これにより、ヒンジカム50は、上記渦巻きばね60のばね附勢力を受けて、常時、ガイド20に対して図5に示す反時計回り方向に回転附勢された状態となっている。次に、円板部52は、図1、図4及び図5に示すように、その円板面が回転カム40及びガイド20の円筒部22と軸線方向に向かい合わされた状態にセットされて、その外周部の3箇所に軸線方向に貫通して形成された各嵌合孔52a内に、回転カム40から軸線方向に突出形成された各嵌合突起44が嵌め込まれて、回転カム40と回転方向に一体に連結された状態となって組み付けられる。
上記連結により、ヒンジカム50は、図5に示すように、渦巻きばね60(図4参照)から受けるばね附勢力を回転カム40へと伝えて、回転カム40を常時図示反時計回り方向に回転附勢したり、操作軸4cが操作レバー5(図1参照)の操作によって上記の附勢に抗した方向(図示時計回り方向)に回転操作された際に、この回転操作力を回転カム40に伝えて、回転カム40を図示時計回り方向に回転させたり(図6参照)するようになっている。
続いて、図1に戻って、外周リング70の構成について説明する。外周リング70は、薄い鋼板がリング状に打ち抜かれて形成されており、更にその円板部が板厚方向(軸線方向)に半抜き加工されることにより、その内周部に軸線方向に面を向けたフランジ状の座面部71が形成され、外周部に軸線方向に円筒状に延びる円筒部72が形成された形となっている。上記円筒部72の端面部には、その円周方向の四箇所の位置に、軸方向に円弧状に延出するかしめ片73が形成されている。
上記外周リング70は、その円筒内部にラチェット10及びガイド20を軸線方向に嵌め込むことにより、その座面部71にラチェット10の円筒部12の外側盤面が軸線方向に当てがわれる(図4参照)。詳しくは、外周リング70は、ガイド20に対し、ガイド20の外周部の円周方向の四箇所の位置に形成された各外周凹部21a内に各かしめ片73が軸線方向に挿通された状態として組み付けられる。そして、この状態で、ガイド20の外側盤面側に突出した各かしめ片73を、半径方向の内方側に折り曲げてガイド20の外側盤面に軸線方向に当てがわせる(図3参照)ことにより、ラチェット10とガイド20とが外周リング70の座面部71とかしめ片73とによって軸線方向に挟み込まれた状態となって外れ止めされた状態に保持される。
このように、本実施例のリクライニング装置4(車両用シートの連結装置)によれば、ヒンジカム50を、その円板部52がガイド20の円筒部22(支持突起)と軸線方向に並ぶように配設し、回転カム40(操作カム)に回転力を伝達できる状態に連結した構成としたことにより、回転カム40を円筒部22によって内周側から支持しつつ、回転カム40を操作軸4cの操作によってヒンジカム50を介して操作できる構成とすることができる。したがって、上記環状の円筒部22によって、ガイド20自体の構造強度を高めてガイド20の成形時の熱処理時にガイド20を歪ませにくくすることができ、かつ、回転カム40を支持するガイド20の支持強度を高めて、ポール30をラチェット10に噛合させるロック強度を高めることができる。
また、円筒部22を円筒状にしたことにより、多角状や異形の筒形状となっているものと比べて、円筒部22をバーリング加工によって簡便に成形することができる。また、円筒状の円筒部22によって回転カム40を軸回転可能に支持する構成としたことにより、円筒部22によって回転カム40を内周側から全周支持することができ、回転カム40の支持強度を良好に高めることができる。
以上、本発明の実施形態を一つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施できるものである。例えば、上記実施例では、車両用シートの連結装置として、シートバック2をシートクッション3に対して背凭れ角度調整可能に連結するリクライニング装置4を例示したが、本発明の車両用シートの連結装置は、車両用シートを構成する第1の部材と第2の部材とを互いに相対回転可能な状態に連結する用途のものであれば、様々な用途に適用することができるものである。例として、オットマンをシートクッション3の前部に回転可能に連結するものなどが挙げられる。
また、上記実施例では、ポール30を移動操作する操作カムとして回転タイプのカム(回転カム40)を例示したが、ポール30が2個の場合には、特開2002−360368号公報に開示されているような、直線方向へのスライドによって2個のポールを互いに相反する半径方向に押引操作するスライドタイプのカムを適用することもできる。この場合には、ヒンジカムの回転力をスライドカムに直線運動させる力として伝達するために、これらの連結構造を、ピンと長孔との嵌合構造などを用いて、力の伝達方向を変換させられる構造にする必要がある。
また、上記実施例では、ヒンジカム50と回転カム40(操作カム)とを互いに動力伝達可能な状態に連結する構造として、ヒンジカム50に形成した嵌合孔52a内に回転カム40に形成した嵌合突起44を軸線方向に嵌め込んで回転方向に一体に連結した構成を例示したが、回転カムに孔を形成し、ヒンジカムに上記孔に嵌合する突起を形成したものであってもよい。また、ガイドの支持突起と軸線方向に並ぶように配設したヒンジカムに対し、操作カムを軸線方向に延出させた形にしてヒンジカムと互いに半径方向に係合させて回転力を伝達可能な状態に連結したものであってもよい。また、ヒンジカムや操作軸は、ガイド又はラチェットの少なくとも一方に軸線方向に挿通されて設けられるものであればよく、上記実施例で示したように両者に跨って挿通されて設けられていなくてもよい。
1 車両用シート
2 シートバック
2f バックフレーム(第1の部材)
2a ダボ孔
2c 軸孔
3 シートクッション
3f クッションフレーム(第2の部材)
3a ダボ孔
3c 軸孔
4 リクライニング装置(車両用シートの連結装置)
4c 操作軸
4r 連結ロッド
5 操作レバー
10 ラチェット
11 円盤部
12 円筒部
12a 内歯
13 ダボ
14 軸孔
15 段差部
15a 乗上げ棚
20 ガイド
21 円盤部
21a 外周凹部
22 円筒部(支持突起)
23a〜23d 案内壁
24 ガイド溝
24a ポール収容溝
24b カム収容溝
25 軸孔
26 ばね収納溝
26a ばね掛溝
27 ダボ
30 ポール
30a 外歯
31 掛部
32 脚部
33 突起
40 回転カム(操作カム)
41 軸孔
42 肩部
43 腕部
44 嵌合突起
50 ヒンジカム
51 円筒部
51a ばね掛部
52 円板部
52a 嵌合孔
60 渦巻きばね
61 内端
62 外端
70 外周リング
71 座面部
72 円筒部
73 かしめ片

Claims (2)

  1. 車両用シートを構成する第1の部材と第2の部材とを互いに相対回転可能な状態に連結する車両用シートの連結装置であって、
    前記第1の部材に固定され、内周面に内歯の形成された円筒部を有するラチェットと、
    前記第2の部材に固定され、前記ラチェットに回転可能に組み付けられるガイドと、
    該ガイドに組み付けられ、前記ラチェットの内歯と噛合可能な外歯を有するポールと、
    前記ガイドに組み付けられ、前記ポールを前記ラチェットの内歯と噛合させて前記ラチェットと前記ガイドとの相対回転をロックしたり噛合から外してロックを解除したりするよう操作する操作カムと、
    前記ガイド又は前記ラチェットの少なくとも一方に軸回転可能に組み付けられ、前記ガイド又は前記ラチェットの少なくとも一方に軸線方向に挿通される操作軸と一体に連結されて該操作軸により操作される回転により前記操作カムを操作して前記ポールをロック又は解除方向に操作するヒンジカムと、を有し、
    前記ガイドには軸線方向に突出して前記操作カムを内周側から支持する環状の支持突起が形成され、前記ヒンジカムは前記支持突起と軸線方向に並んで配設されて前記操作カムと回転力を伝達可能な状態に連結されており、
    前記支持突起は円筒状に突出して形成され、前記操作カムは前記支持突起により軸回転可能に支持されて回転により前記ポールを操作する構成とされ、前記ヒンジカムはその一部が前記支持突起の内部に挿通されて該支持突起によって軸回転可能に支持されていることを特徴とする車両用シートの連結装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートの連結装置であって、
    前記ヒンジカムは前記操作カムと軸線方向に並んで配設されて該操作カムと軸線方向の凹凸の嵌合により回転力を伝達可能な状態に連結されていることを特徴とする車両用シートの連結装置。
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