JP5549344B2 - 基板接合装置、基板ホルダ、基板接合方法、デバイス製造方法および位置合わせ装置 - Google Patents

基板接合装置、基板ホルダ、基板接合方法、デバイス製造方法および位置合わせ装置 Download PDF

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Description

本発明は、基板重ね合わせ装置、基板ホルダ、基板重ね合わせシステム、基板重ね合わせ方法およびデバイス製造方法に関する。
特許文献1には、積層する一対の基板のそれぞれにアライメントマークを設けて、相互のアライメントマークを指標として一対の基板を位置合わせすることが記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]米国特許第6214692号明細書
アライメントマークを位置合わせすべく、一対の基板を、回転を含むあらゆる方向に相対移動させても、一部のアライメントマークを合わせ切れない場合がある。また、位置合わせに多大な時間を要する場合がある。
そこで、上記課題を解決すべく、本発明の第一態様として、第一基板および第二基板の少なくとも一方に作用力を作用させる作用力制御部と、前記作用力により前記第一基板および前記第二基板の少なくとも一方に生じた変形を維持しつつ、前記第一基板および前記第二基板を相互に位置合わせして重ね合わせる重ね合わせ部とを備える基板重ね合わせ装置が提供される。
また、本発明の第二態様として、基板を吸着して保持する保持面と、複数の領域に分割された前記保持面に対応して設けられる、前記基板を吸着する複数の吸着部と、複数の領域に分割された前記保持面に対応して設けられる、前記基板の面方向に伸縮する複数の作用力発生部とを備える基板ホルダが提供される。
更に、本発明の第三態様として、第一基板を吸着して保持する第一基板ホルダと、前記第一基板に対向する第二基板を吸着して保持する第二基板ホルダと、前記第一基板ホルダおよび前記第二基板ホルダの少なくとも一方に設けられた作用力発生部を制御することにより前記第一基板および前記第二基板の少なくとも一方を変形させる作用力制御部と、前記第一基板ホルダおよび前記第二基板ホルダの少なくとも一方に設けられた吸着部を制御することにより、前記変形を維持しつつ相互に位置合わせして重ね合わせる重ね合わせ部とを備える基板重ね合わせシステムが提供される。
更に、本発明の第四態様として、第一基板および第二基板の少なくとも一方に作用力を作用させて変形を生じさせる作用力発生ステップと、前記変形を維持しつつ、前記第一基板および前記第二基板を相互に位置合わせして重ね合わせる重ね合わせステップとを含む基板重ね合わせ方法が提供される。
また更に、本発明の第五態様として、第一基板と第二基板を重ね合わせて製造されるデバイスの製造方法であって、前記第一基板と前記第二基板を重ね合わせる工程は、第一基板および第二基板の少なくとも一方に作用力を作用させて、当該基板に面方向の変形を生じさせる作用力発生ステップと、前記変形を維持しつつ、前記第一基板および前記第二基板を相互に位置合わせして重ね合わせる重ね合わせステップとを含むデバイス製造方法デバイス製造方法が提供される。
上記発明の概要は、この発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これら特徴群のサブコンビネーションも発明となり得る。
接合装置100の平面図である。 基板ホルダ220を見下ろした斜視図である。 基板ホルダ220を見上げた斜視図である。 アライナ160の縦断面図である。 アライナ160の縦断面図である。 アライナ160の縦断面図である。 加圧装置130の縦断面図である。 基板210の状態遷移を示す断面図である。 基板210の状態遷移を示す断面図である。 基板210の状態遷移を示す断面図である。 基板210の状態遷移を示す断面図である。 アライメントマーク216による位置合わせ方法を説明する図である。 アライナ160における位置合わせの手順を示すフローチャートである。 加圧装置130における位置合わせの手順を示すフローチャートである。 加圧装置130の部分拡大図である。 位置合わせの手順を示すフローチャートである。 基板210の温度変化を示すグラフである。 基板210の形態を示す斜視図である。 基板ホルダ220の構造を示す断面図である。 基板ホルダ220の動作を説明する断面図である。 基板ホルダ220の動作を説明する断面図である。 基板ホルダ220の動作を説明する断面図である。 基板ホルダ220の機能を示す斜視図である。 基板ホルダ220の構造を示す断面図である。 基板ホルダ220の機能を示す斜視図である。 基板ホルダ220の動作を説明する断面図である。 基板ホルダ220の動作を説明する断面図である。 基板ホルダ220の動作を説明する断面図である。 基板ホルダ220の動作を説明する断面図である。 基板ホルダ220の動作を説明する断面図である。 基板ホルダ220の構造を示す断面図である。 基板ホルダ220の機能を示す斜視図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定しない。実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[実施例1]
図1は、接合装置100の全体的な構造を模式的に示す平面図である。接合装置100は、筐体110と、筐体110に収容されたローダ120、加圧装置130、ホルダストッカ140、プリアライナ150およびアライナ160を備える。また、筐体110の外面には、複数のFOUP(Front Opening Unified Pod)101が装着される。
FOUP201は複数の基板210を収容して、筐体110に対して個別に取り外しできる。FOUP201を用いることにより、複数の基板210を一括して接合装置100に装填できる。また、基板210を貼り合わせて作製した積層基板212を、FOUP201に回収して一括して搬出できる。
なお、ここでいう基板210は、シリコン単結晶基板、化合物半導体基板等の半導体基板の他、ガラス基板等でもあり得る。また、貼り合わせに供される基板210は、複数の素子を含む場合がある。更に、また、貼り合わせに供される基板210自体が、既に積層して貼り合わされた積層基板212である場合もある。
筐体110は、ローダ120、加圧装置130、ホルダストッカ140、プリアライナ150およびアライナ160を気密に包囲する。これにより、接合装置100における基板210の通過経路は清浄な環境に保たれる。なお、筐体110内の空気を窒素等のパージガスと置換して、不活性雰囲気下で基板210を取り扱う場合もある。また、筐体110の内部またはその一部を排気して、真空環境で基板210を取り扱う場合もある。
ローダ120は、フォーク122、落下防止爪124およびフォールディングアーム126を有する。フォールディングアーム126の一端は、筐体110に対して回転自在に支持される。フォールディングアーム126の他端は、フォーク122および落下防止爪124を、垂直軸および水平軸の回りに回転自在に支持する。
フォーク122は、搭載した基板210または基板ホルダ220を吸着して保持する。これにより、ローダ120は、それ自体の屈曲および回転を組み合わせて、フォーク122に保持された基板210または基板ホルダ220を任意の位置に移動する。
落下防止爪124は、フォーク122が反転して基板210または基板ホルダ220を下側に保持した場合に、フォーク122の下方に差し出される。これにより、基板210または基板ホルダ220が、筐体110内の床まで落下することを防止する。フォーク122が反転しない場合、落下防止爪124は、フォーク122上の基板210および基板ホルダ220と干渉しない位置まで退避する。
このようなローダ120は、FOUP201からプリアライナ150、プリアライナ150からアライナ160、アライナ160から加圧装置130へと基板210および基板ホルダ220を搬送できる。更に、ローダ120は、基板210を貼り合わせた積層基板212をFOUP201に搬送する。
ホルダストッカ140は、基板210を保持する基板ホルダ220を収容して待機させる。基板ホルダ220は、ローダ120により1枚ずつ取り出され、それぞれが基板210を一枚ずつ保持する。基板210を保持した基板ホルダ220は、接合装置100の内部において基板210と一体的に取り扱われる。これにより、薄く脆弱な基板210を保護して、接合装置100の内部における基板210の取り扱いを容易にする。
なお、基板ホルダ220は、積層基板212が接合装置100から搬出される場合に、積層基板212から分離されてホルダストッカ140に戻される。これにより、少なくとも接合装置100が稼働している期間は、基板ホルダ220は接合装置100の外部に取り出されることがない。
プリアライナ150は、位置合わせ精度よりも処理速度を重視した位置合わせ機構を有する。プリアライナ150は、例えば、ローダ120に対する基板210または基板ホルダ220の搭載位置のばらつきを、予め定められた範囲に収まるように調整する。これにより、後述するアライナ160における位置合わせに要する時間を短縮する。
なお、接合装置100の仕様によっては、プリアライナ150において、基板210を基板ホルダ220に位置合わせして保持させ、更に、基板210を保持した基板ホルダ220をローダ120に搭載する場合がある。また、プリアライナ150においては、基板210および基板ホルダ220を、専らローダ120に対して位置合わせをして、アライナ160等の他の場所で基板210を基板ホルダ220に保持させる場合もある。
更に、プリアライナ150は、基板210の配向方向を、ローダ120に対して一定の向きに揃える回転補正部も有してもよい。これにより、後述するアライナ160における調整量を減少させ、アライナ160における作業時間を短縮する。
アライナ160は、それぞれが基板ホルダ220に保持された一対の基板210を相互に位置合わせした後に重ね合わせる。アライナ160に求められる位置合わせ精度は高く、例えば、素子が形成された半導体基板を位置合わせする場合には、サブミクロンレベルの精度が求められる。アライナ160の構造および動作については後述する。
加圧装置130は、アライナ160において位置合わせされて重ね合わされた一対の基板210を加圧して、基板210どうしを接着する。これにより基板210は恒久的に積層された積層基板212となる。加圧装置130の構造および動作については後述する。
図2は、基板ホルダ220を斜め上方から見下ろした斜視図である。基板ホルダ220は、保持面222、フランジ部224および貫通穴226を有する。
基板ホルダ220は、全体として円板状をなして、基板210を保持する平坦な保持面222を中央に有する。フランジ部224は、保持面222に隣接して、保持面222の周囲に配される。保持面222およびフランジ部224の間には段差223が形成され、保持面222は、フランジ部224に対して僅かに隆起する。
貫通穴226は、プッシュアップピンを挿通する目的で設けられており、プッシュアップピンを用いない接合装置100で使用される基板ホルダ220では省かれる場合もある。貫通穴226を設ける場合は、保持面222を避けてフランジ部224に三つ以上設けられる。フランジ部224の側周面には、基板ホルダ220の周囲を一周する溝221が形成される。溝221の用途については後述する。
図3は、基板ホルダ220を下方から見上げた斜視図である。基板ホルダ220の下面には、貫通穴226および給電用接点228が配される。また、フランジ部224の側周面に配された溝221も見える。
給電用接点228は、基板ホルダ220の下面と共通の面をなして、基板ホルダ220の内部に埋設された内部電極に接続される。これにより、給電用接点228を介して内部電極に電圧を印加することにより基板210を保持面222に静電吸着して保持できる。
なお、内部電極は、ひとつの基板ホルダ220に複数設けられる場合があり、給電用接点228も、内部電極に対応して複数設けられる場合がある。また、給電用接点228の一部を、信号伝達用に用いてもよい。更に、基板ホルダ220は、セラミックス、金属等の剛性の高い材料により一体成形されるが、少なくとも給電用接点228に対しては絶縁される。
図4は、アライナ160単独の構造と動作を示す模式的な縦断面図である。アライナ160は、枠体162と、枠体162の内側に配された駆動部180、下ステージ170および上ステージ190とを備える。
枠体162は、それぞれが水平で互いに平行な底板161および天板165と、底板161および天板165を結合する複数の支柱163とを有する。底板161、支柱163および天板165はそれぞれ高剛性な材料により形成され、アライナ160の動作に伴う反力が作用した場合も枠体162は変形しない。
枠体162の天板165の下面からは、上ステージ190および顕微鏡191が懸下される。上ステージ190および顕微鏡191は、天板165に対して固定されて移動しない。
ただし、上ステージ190および天板165の間には、複数のロードセル197が挟まれる。これにより、上ステージ190またはそれに保持された基板210が押し上げられた場合には、基板210に印加された負荷を検出できる。
また、上ステージ190は、反射鏡198を有する。反射鏡198は、上ステージ190に対して固定され、図示していない干渉計の出射光を反射する。これにより、干渉計は、上ステージ190の絶対的な位置を基準として、他の測定対象の位置を検知できる。
更に、上ステージ190は、その下面に熱源193を有する。熱源193は、熱を発生または吸収して、搭載された基板ホルダ220および基板210を加熱または冷却する。熱源193からの熱的な影響が上ステージ190自体に及ばないように、熱源193および上ステージ190の間には断熱材195が挟まれる。
熱源193としては、ペルチェ効果素子のように発熱および吸熱を両方するものと、抵抗加熱ヒータ、誘導加熱ヒータ等のように専ら加熱するものとをいずれも利用できる。また、外部から供給される熱媒または冷媒を循環させて温度調節する器具を用いることもできる。この種の器具は、循環させる媒体を変更または温度調節することにより、加熱にも冷却にも使用できる。
上ステージ190は下向きの搭載面を有して、例えば真空吸着、静電吸着等による吸着機構により、基板210を保持した基板ホルダ220を、熱源193を介して保持する。これにより、上ステージ190に保持した基板210の温度を、熱源193により制御できる。また、上ステージ190に保持された基板210は、後述する下ステージ170に保持された基板210と対向する。
枠体162の底板161の上面には、駆動部180に搭載された下ステージ170が載置される。駆動部180は、底板161上に積層された、X方向駆動部184およびY方向駆動部186を含む。
X方向駆動部184は、底板161上に固定されたガイドレール182に案内されつつ、図中に示すX方向に移動する。Y方向駆動部186は、X方向駆動部184によりX方向に搬送されつつ、X方向と直交するY方向に移動する。Y方向駆動部186は、下ステージ170を支持する支持板172を支持する。
また、支持板172は、垂直駆動部177および球面座176を介して下ステージ170を支持する。支持板172と下ステージ170の周縁部近傍との間には、複数の揺動駆動部174が配される。揺動駆動部174は個別に伸縮して、下ステージ170を上昇または降下させる。これにより、下ステージ170は、支持板172上で、球面座176を揺動軸として揺動する。
垂直駆動部177は、下ステージ170を垂直に上昇または下降させる。垂直駆動部177が下ステージ170を昇降させる場合、下ステージ170は、揺動駆動部174により設定された傾斜を維持したまま上昇または降下する。
下ステージ170の搭載面は、例えば真空吸着、静電吸着等による吸着機構を有して、搭載された基板ホルダ220を、熱源173等を介して吸着して保持する。これにより、搭載された基板ホルダ220が下ステージ170上で変位することが防止される。
よって、X方向駆動部184およびY方向駆動部186の動作を合わせて、下ステージ170に保持した基板210を任意の方向に水平移動させることができる。また、揺動駆動部174を動作させることにより、下ステージ170に保持した基板210の傾きを変化させることができる。
更に、垂直駆動部177を動作させることにより下ステージ170を上昇させて、下ステージ170に保持した基板210を、上ステージ190に保持した基板210に接合できる。ただし、アライナ160で基板210にかける圧力は、後述する加圧装置130に比較すると小さいので、基板210の仮接合を恒久的に維持することは望めない。
なお、図示は省いたが、アライナ160は回転駆動部も備える。回転駆動部は、底板161に直交する垂直軸の回りに下ステージ170を回転させる。これにより、アライナ160は、下ステージ170に保持した基板210を、垂直軸の回りについて回転させることもできる。
また、下ステージ170は、顕微鏡171、熱源173および反射鏡178を有する。顕微鏡171および反射鏡178は、下ステージ170に対して固定され、下ステージ170と共に変位する。顕微鏡171は、上ステージ190に保持された基板210のアライメントマーク216を観察することにより、その基板210と下ステージ170との相対的な位置を検知する場合に用いられる。
反射鏡178は、図示していない干渉計の出射光を反射して、下ステージ170の絶対的な位置を測定する場合に用いられる。また、反射鏡178は、下ステージ170が移動した場合に、その移動量を検出する場合に使用される。
熱源173は、熱を発生または吸収して、搭載された基板ホルダ220を介して基板210を加熱または冷却する。熱源173の熱的な影響が下ステージ170自体に及ばないように、熱源173および下ステージ170の間には断熱材175が挟まれる。
なお、熱源173としては、ペルチェ効果素子のように発熱および吸熱を両方するものと、抵抗加熱ヒータ、誘導加熱ヒータ等のように専ら加熱するものとをいずれも利用できる。また、外部から供給される熱媒または冷媒を循環させて温度調節する器具を用いることもできる。この種の器具は、循環させる媒体を変更または温度調節することにより、加熱にも冷却にも使用できる。
上記のようなアライナ160は、制御部167の制御の下に動作する。即ち、制御部167は、後述するように、下ステージ170および上ステージ190に搭載された一対の基板210の位置ずれを検出し、当該位置ずれを解消すべく、アライナ160の各部を動作させる。なお、制御部167は、接合装置100全体を制御する。
図5は、アライナ160の動作を説明する図である。まず、X方向駆動部184およびY方向駆動部186を動作させて、下ステージ170および上ステージ190に保持させた一対の基板210を、互いに概ね対向させる。この状態で、図示していないカメラ等で側方から観察しつつ揺動駆動部174を個別に動作させて、下ステージ170および上ステージ190に保持された一対の基板210の対向する面を平行にすることができる。
また、X方向駆動部184およびY方向駆動部186を動作させて、下ステージ170に保持された基板210のアライメントマーク216を上側の顕微鏡191の視野に入れて観察する。これにより、当該基板210の上ステージ190に対する相対位置が測定できる。同様に、上ステージ190に保持された基板210のアライメントマーク216を下ステージ170の顕微鏡171で観察して、当該基板210と下ステージ170との相対位置を測定する。
これら測定に基づいて、一対の基板210の、水平方向の相対位置ずれ量を検出できる。そこで、検出された位置ずれを解消するいわば位置合わせ量を算出して、算出した位置合わせ量に応じて、下ステージ170を移動させることにより、一対の基板210の位置を位置合わせすることができる。
更に、下ステージ170および上ステージ190は、それぞれ熱源173、193を有する。よって、保持した基板210および基板ホルダ220を個別に加熱または冷却して、一対の基板210に温度差を発生させることができる。
温度差が生じた基板210は、それぞれの温度に応じて熱膨張または熱収縮する。よって、より温度の高い基板210では、複数のアライメントマーク216の間隔が広くなる。
なお、温度差を生じさせるという観点からは、下ステージ170および上ステージ190のいずれか一方に加熱装置または冷却装置があれば足りる。しかしながら、双方に熱源173、193を設けることにより、雰囲気温度の影響を受けることなく、正確な温度差を発生させやすくなる。
また、多くの場合、基板ホルダ220に比較すると基板210は圧倒的に薄いので、両者の熱容量差は著しく大きい。よって、基板ホルダ220の温度を管理することにより、実質的に基板210の温度を管理できる。
図6は、アライナ160の他の動作を示す図である。上記の通り、互いに平行であって、且つ、水平方向の位置ずれがなくなった一対の基板210は、下ステージ170を上昇させることにより、その一方を他方に当接させて仮接合できる。仮接合された一対の基板210においては、基板210の各々の表面に形成された複数のパッドが相互に結合され、一対の基板210両方を通じて一体的な回路が形成される。なお、一対の基板210を接合させる場合は、ロードセル197の検出値を監視して、基板210に過大な負荷がかからないように管理することが好ましい。
このように、アライナ160においては、下ステージ170および上ステージ190がそれぞれ熱源173、193を備える。よって、一対の基板210を個別に加熱または冷却して温度差を発生させた状態のまま下ステージ170を上ステージ190に接近させて、一対の基板210を接合させることができる。
図7は、加圧装置130の模式的な縦断面図である。加圧装置130は、筐体132の底部から順次積層された定盤138および加熱プレート136と、筐体132の天井面から垂下された圧下部134および加熱プレート136とを有する。加熱プレート136の各々はヒータを内蔵する。また、筐体132の側面のひとつには装入口131が設けられる。
加圧装置130には、既に位置合わせして重ね合わされた基板210が、基板ホルダ220および基板ホルダ220と共に搬入される。搬入された基板210および基板ホルダ220は、定盤138の加熱プレート136上面に載置される。
加圧装置130は、加熱プレート136を昇温すると共に、圧下部134を降下して上側の加熱プレート136を押し下げる。これにより、加熱プレート136の間に挟まれた基板210並びに基板ホルダ220および基板ホルダ220が加熱および加圧され、基板210は恒久的に貼り合わされた本接合の状態となる。
また、加熱プレート136は、制御部167の制御の下に、個別に加熱温度を設定される。これにより、一対の基板ホルダ220および基板210に、温度差を発生させることができる。
なお、図示は省いたが、加熱、加圧した後に、基板210を冷却する冷却部を加圧装置130に設けてもよい。これにより、室温までに至らなくても、ある程度冷却した基板210を搬出して、迅速にFOUP201に戻すことができる。
また、加熱プレート136による加熱温度が高い場合は、基板210の表面が雰囲気と科学的に反応する場合がある。そこで、基板210を加熱加圧する場合は、筐体132の内部を排気して真空環境とすることが好ましい。このため、装入口131を気密に閉鎖する、開閉可能なシャッタを設けてもよい。一方、加熱プレート136を省略して、鏡面研磨した基板210を常温で接合させる場合もある。
図8、図9、図10および図11は、接合装置100における基板210の状態の変遷を示す図である。以下、これらの図面を参照しつつ、接合装置100の動作を説明する。
貼り合わせに供される基板210は、FOUP201に収容された状態で接合装置100に装填される。接合装置100においては、まず、ローダ120が、ホルダストッカ140から搬出した基板ホルダ220を、プリアライナ150に載置する。
プリアライナ150において、基板ホルダ220はローダ120に対する搭載位置を調整される。これにより、ローダ120は、比較的高い精度で、基板ホルダ220をアライナ160に搬入できる。
次に、ローダ120は、FOUP201から1枚ずつ搬出した基板210を、プリアライナ150に搬送する。プリアライナ150において、基板210も、ローダ120に対する搭載位置を調整される。これにより、ローダ120は、比較的高い精度で基板210を、アライナ160内の基板ホルダ220に搭載できる。
基板ホルダ220に載せられた基板210は、静電吸着等により、基板ホルダ220に保持される。上ステージ190および下ステージ170に各々搭載されるので、基板210を保持した基板ホルダ220は、少なくとも2つ用意される。
こうして、図8に示すように、基板210を保持した基板ホルダ220が用意される。以下の工程において、基板210および基板ホルダ220は一体的に取り扱われる。
ローダ120は、基板210を保持した基板ホルダ220を、アライナ160に順次搬送する。例えば、最初に搬送された基板ホルダ220は、ローダ120により反転されて上ステージ190に保持される。また、次に搬入された基板ホルダ220は、そのままの向きで下ステージ170に保持される。これら基板ホルダ220に保持された基板210は、図9に示すように、相互に位置合わせして仮接合される。
ここで、アライナ160において仮接合された一対の基板210はまだ本接合されていないので、図10に示すように、基板ホルダ220の溝221にクリップ230が嵌められる。これにより、アライナ160による位置合わせを保持したまま、位置合わせした基板210を挟んだ一対の基板ホルダ220を一体的に搬送できる。
続いて、ローダ120は、仮接合された1対の基板210を挟んだ基板ホルダ220を、加圧装置130に搬送する。加圧装置130において加熱、加圧された1対の基板210は本接合され、図11に示すように、恒久的な積層基板212となる。
更に、ローダ120は、基板ホルダ220および積層基板212を分離する。基板ホルダ220はホルダストッカ140に搬送される。また、積層基板212は、FOUP201に回収される。
図12は、上記のように位置合わされる基板210表面の状態を模式的に示す図である。基板210は、ノッチ214により一部が欠けた円形を有し、表面にそれぞれ複数のアライメントマーク216および素子領域218を有する。
ノッチ214は、基板210の結晶配向性等に対応して形成されている。よって、基板210を取り扱う場合に、ノッチ214を指標として基板210の方向を知ることができる。素子領域218には、基板210を加工して形成された素子が配される。
基板210上には、複数の素子領域218が配される。素子領域218は、何らかの接続端子を備え、貼り合わされる他の基板210の素子領域218と電気的に結合される。
アライメントマーク216は、基板210に素子領域218を形成する場合に、素子領域218と共に作り込まれる。このため、アライメントマーク216を位置合わせすることにより、素子領域218も位置合わせできる。
なお、図中では素子領域218およびアライメントマーク216を大きく描いているが、300mmφの大型の基板210に形成される素子領域218の数は数百以上にも及ぶ場合がある。また、それに応じて、1枚の基板210に配されるアライメントマーク216の数も多くなる。
また、図示の十字型のアライメントマーク216は一例に過ぎず、アライメントマーク216は様々な形状で形成される。更に、素子領域218またはその周辺に形成された配線パターン等がアライメントマーク216として利用される場合もある。
図13は、アライナ160における基板210の位置合わせの手順を示すフローチャートである。一対の基板210は、それぞれ基板ホルダ220に保持された状態でアライナ160に搬入される。
搬入された基板210および基板ホルダ220は、まず、図4に示したように、下ステージ170および上ステージ190にそれぞれ保持され、更に、図5に示したように互いに対向した状態で位置合わせが開始される(ステップS101)。
基板ホルダ220による基板210の保持は、例えば静電吸着による。また、上ステージ190および下ステージ170による基板ホルダ220の保持は、例えば真空吸着による。しかしながら、これらの方法に限定されるわけではなく、基板210および基板ホルダ220並びに上ステージ190または下ステージ170が互いに一体となり、以下の位置合わせ作業において位置ずれを生じない方法で固定される。
次に、揺動駆動部174を動作させて、上ステージ190に保持された基板210と下ステージに保持された基板210とを互いに平行にする(ステップS102)。以下の位置合わせ作業は、一対の基板210の平行を維持したまま継続される。
続いて、顕微鏡171、191により、それぞれ対向する基板210のアライメントマーク216を観察する。これにより、例えば、固定された顕微鏡191の位置を基準にして、位置合わせ対象となる複数のアライメントマーク216の位置を測定する(ステップS103)。
更に、アライメントマーク216の位置を基板210の各々に対して測定することにより、一対の基板210相互の位置ずれ量を検知する(ステップS104)。次いで、制御部167は、当該位置ずれを解消する位置合わせ量を、算出部169に算出させる(ステップS105)。ここで、算出部169が算出する位置合わせ量は、位置ずれ量を零にすべく基板210に与える移動量δx、δy、回転量θおよび倍率γを含む。
移動量δx、δyは、X方向駆動部184およびY方向駆動部186により、下ステージ170に保持された基板210に与えられる。回転量θは、回転駆動部により下ステージ170に保持された基板210に与えられる。倍率γは、熱源173、193により、下ステージ170および上ステージ190に保持させた一対の基板210に発生させた温度差として与えることができる。
即ち、位置ずれ量が統計的に最小になるように、下ステージ170を平行移動させ、且つ、回転させても、結局は一対の基板210のアライメントマーク216の多くが一致しない場合がある。これは、アライメントマーク216および素子領域218を形成する過程で、アライメントマーク216および素子領域218に転写されるパターンの縮小率にばらつきが生じたことが原因と考えられる。
そこで、算出部169による位置合わせ量の算出要素として、アライメントマーク216の倍率γの要素を導入する。倍率γを含む位置合わせ量の要素相互の関係は、下記の式1により表すことができる。
Figure 0005549344
算出部169は、一対の基板210の倍率γの差が統計的に最小になるように、一方の他方に対する拡大率または縮小率を算出する。また、そのような拡大率または縮小率で基板を拡大または縮小するために求められる目標温度差を算出する。算出部169は、熱源173、193を利用して、ある仮目標温度差で生じた位置ずれの統計と、他の仮目標温度差で生じた位置ずれの統計とを比較して、より精度の高い目標温度差を算出することもできる。
また、上記の形態では、アライナ160に熱源173、193を設けて位置合わせ量としての倍率λを算出する場合を示したが、ステップ103において計測したアライメントマーク216の位置から、計算により位置合わせ量としての倍率γを算出することもできる。その場合は、アライナ160の熱源173、193は省略できる。
こうして、目標温度差を含む位置合わせ量が算出されると、制御部167は、まず、下ステージ170を移動量δx、δyで移動させる(ステップS106)。次に、制御部167は、下ステージ170を、回転量θで回転させる(ステップS107)。
こうして、制御部167は、垂直駆動部177を動作させて、下ステージ170に保持された基板210を上昇させる。これにより、平行移動および回転により位置合わせされた一対の基板210は仮接合される(ステップS108)。仮接合された一対の基板210は、基板ホルダ220にクリップ230を嵌めることにより、位置合わせした状態を保存される(ステップS109)。
こうして、平行移動および回転により位置合わせした状態を保存された一対の基板210は、ローダ120によりアライナ160から搬出される(ステップS110)。アライナ160から搬出された一対の基板210は、ローダ120により搬送されて、加圧装置130に搬入される。
図14は、一対の基板210を搬入された加圧装置130の動作手順を示すフローチャートである。仮接合された基板210を搬入された加圧装置130は、まず、圧下部134を降下させて、一対の基板210および基板ホルダ220を固定する(ステップS201)。ただし、この時点で基板210にかける圧力は、基板210を固定するに足る圧力にとどめる。よって、基板210はまだ本接合されない。
次に、基板210を固定した状態で、制御部167は、加熱プレート136にそれぞれ個別の温度を設定し、算出部169が算出した目標温度差を一対の基板210に発生させる(ステップS202)。これにより、一対の基板210には、目標温度差に応じて異なる熱膨張を生じ、一対の基板210に残った倍率γの差に起因する位置ずれが解消される。
こうして、平行移動、回転、倍率による位置ずれが解消された基板210に対して、加圧装置130は、高い圧力をかけて基板210を本接合させる(ステップS203)。また、制御部167は、加熱プレート136の温度を大幅に上昇させて、位置ずれが解消された状態の基板210を本接合させる。
図15は、加圧装置130の一部を拡大して示す図である。なお、図7と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
定盤138上の加熱プレート136の表面が平坦であるのに対して、圧下部134に保持された加熱プレート136の下面は、中央が下側に隆起した球面をなす。これにより、圧下部134が降下して基板ホルダ220の上面を押した場合、基板ホルダ220および基板210は中央を強く押される。
これにより、基板210および基板ホルダ220の中央は、加熱プレート136に強く押されて固定される。また、温度差が発生した場合には、基板210および基板ホルダ220の周縁部は、放射状に膨張する。よって、算出部169が倍率γによる位置合わせ量を算出する場合に、基板210の中央を基準にすることにより、より精度の高い目標温度差を算出できる。
なお、上記の例では、基板210は一貫して基板ホルダ220と一体的に取り扱われる。しかしながら、基板ホルダ220を用いることなく、基板210を直接に取り扱う接合装置においても、温度差による位置合わせができることはいうまでもない。
[実施例2]
図16は、アライナ160における基板210の位置合わせの手順を示すフローチャートである。一対の基板210は、それぞれ基板ホルダ220に保持された状態でアライナ160に搬入される。
搬入された基板210および基板ホルダ220は、まず、図4に示したように、下ステージ170および上ステージ190にそれぞれ保持され、更に、図5に示したように互いに対向した状態で位置合わせが開始される(ステップS301)。
基板ホルダ220による基板210の保持は、例えば静電吸着による。また、上ステージ190および下ステージ170による基板ホルダ220の保持は、例えば真空吸着による。しかしながら、これらの方法に限定されるわけではなく、基板210および基板ホルダ220並びに上ステージ190または下ステージ170が互いに一体となり、以下の位置合わせ作業において位置ずれを生じない方法で固定される。
次に、制御部167は、揺動駆動部174を動作させて、上ステージ190に保持された基板210と下ステージ170に保持された基板210とを互いに平行にする(ステップS302)。以下の位置合わせ作業は、一対の基板210の平行を維持したまま継続される。
続いて、制御部167は、顕微鏡171、191により、それぞれ対向する基板210のアライメントマーク216を観察する。これにより、例えば、固定された顕微鏡191の位置を基準にして、位置合わせ対象となる複数のアライメントマーク216の位置を測定できる(ステップS303)。
更に、制御部167は、アライメントマーク216の位置を基板210の各々に対して測定することにより、一対の基板210相互の位置ずれ量を検知できる(ステップS304)。次に、制御部167は、検知された位置ずれ量が、予め与えられた許容範囲に収まっているか否かを検査する(ステップS305)。
検知された位置ずれ量が許容範囲に収まっている場合(ステップS305:YES)、制御部167は、下ステージ170の基板210と上ステージ190の基板とを正対させるべく、下ステージ170を並進させる(ステップS310)。また、制御部167は、基板210相互のアライメントマーク216が対応する位置になるように、下ステップ170を回転させる(ステップS311)。
更に、制御部167は、垂直駆動部177を動作させて下ステージ170を上昇させる。これにより、一対の基板210は位置ずれが許容範囲内にある状態で接合される(ステップS312)。接合された基板210は、基板ホルダ220にクリップ230を嵌めることにより、位置合わせした状態を保存される(ステップS313)。こうして、アライナ160における作業が終了する。
一方、ステップS305において位置ずれ量が許容範囲に収まっていない場合(ステップS305:NO)、制御部167は、当該位置ずれを解消する位置合わせ量を、算出部169に算出させる(ステップS306)。ここで、算出部169が算出する位置合わせ量は、位置ずれ量を零にすべく基板210に与える移動量δx、δy、回転量θおよび倍率γを含む。
移動量δx、δyは、X方向駆動部184およびY方向駆動部186により、下ステージ170に保持された基板210に与えられる。回転量θは、回転駆動部により下ステージ170に保持された基板210に与えられる。倍率γは、熱源173、193により、下ステージ170および上ステージ190に保持させた一対の基板210に発生させた温度差として与えられる。
即ち、位置ずれ量が統計的に最小になるように、下ステージ170を平行移動させ、且つ、回転させても、結局は一対の基板210のアライメントマーク216の多くが一致しない場合がある。これは、アライメントマーク216および素子領域218を形成する過程で、アライメントマーク216および素子領域218に転写されるパターンの縮小率にばらつきが生じたことが原因と考えられる。
そこで、算出部169による位置合わせ量の算出要素として、アライメントマーク216の倍率γの要素を導入する。倍率γを含む位置合わせ量の要素相互の関係は、下記の式1により表すことができる。
Figure 0005549344
算出部169は、一対の基板210の倍率γの差が統計的に最小になるように、一方の他方に対する拡大率または縮小率を算出する。また、そのような拡大率または縮小率で基板を拡大または縮小するために求められる目標温度差を算出する。
こうして、目標温度差を含む位置合わせ量が算出されると、制御部167は、まず、下ステージ170を移動量δx、δyで移動させる(ステップS307)。次に、制御部167は、下ステージ170を、回転量θで回転させる(ステップS308)。更に、制御部167は、熱源173、193により一対の基板210に目標温度差を発生させる(ステップS309)。
なお、一対の基板210に目標温度差を発生させた場合には、アライナ160全体で管理している温度目標からの温度偏差を、双方の基板210に等しく割り振ることが好ましい。即ち、例えば、温度環境を室温に管理しているアライナ160内においてΔT℃の温度差を発生させる場合、一方の基板210を(室温−ΔT/2)℃、他方の基板210を(室温+ΔT/2)℃とすることにより、温度差ΔT℃を発生させることが好ましい。これにより、基板210に温度差ΔT℃を発生させつつも、アライナ160の環境温度に与える影響を最小限に留めることができる。
ただし、用いられる熱源173、193が加熱装置であるような場合には、専ら加熱により温度差を発生させる。よって、一対の基板210の双方を、アライナ160の管理温度に対して高くすることにより位置ずれを修正する場合もある。
上記のように位置合わせされた一対の基板210に対して、再び、顕微鏡171、191によるアライメントマーク216の位置測定を実行する(ステップS303)。更に、ステップS303において測定されたアライメントマーク216の位置から、基板210相互の位置ずれを再び検出する(ステップS304)。こうして得られた一対の基板210の位置ずれ量が、予め定められた許容範囲に収まっているか否かを調べる(ステップS305)。
こうして、位置ずれ量が許容範囲に収まるまで位置ずれの測定と位置合わせとが繰り返され、位置ずれ量が許容範囲に収まった一対の基板210(ステップS305:YES)は、既に説明した通り、相互に接合される(ステップS312)。接合された基板210は、基板ホルダ220にクリップ230を嵌めることにより、位置合わせした状態を保存される(ステップS315)。
なお、上記のように位置ずれ検出と位置合わせとのサイクル(ステップS303〜ステップS309)を繰り返す場合、算出部169は、あるサイクルの目標温度差で生じた位置ずれの統計と、次のサイクルの目標温度差で生じた位置ずれの統計とを比較して、より精度の高い目標温度差を算出できる。
位置合わせされた上でその状態を保存された一対の基板210は、基板ホルダ220と共にアライナ160から搬出される。搬出された基板210および基板ホルダ220は加圧装置130に搬入され、加熱、加圧される。これにより、位置合わせされた基板210が、その状態を保持したまま恒久的に接合される。
図17は、温度差を発生された一対の基板210の温度変化を示すグラフである。図示のように、熱源173、193に加熱されて目標温度差を発生した基板210の温度は、アライナ160から搬出されると、時間の経過と共に温度が徐々に降下する。
基板210および基板ホルダ220の温度が低下する場合、雰囲気温度との温度差が大きい方が温度の低下速度が早い。このため、一対の基板210の温度差は徐々に小さくなる。
そこで、加圧装置130において加圧される時点で一対の基板210の温度差が目標温度差となるように、アライナ160においては、目標温度差よりも大きめの温度差を発生させておくことが好ましい。
また、アライナ160から搬出されて熱源173、193による温度制御が及ばなくなってから、加圧装置130において加圧されるまでの時間が一定になるように、制御部167が管理することも好ましい。即ち、制御部167は、加圧装置130の状態を監視して、加圧装置130が基板210および基板ホルダ220を搬入し得る状態になってから基板210に温度差を発生させて搬出させる。これにより、加圧装置130で加圧するまでの温度低下を正確に予測して、それを見込んだ温度差を発生させることができる。
更に、アライナ160から加圧装置130に搬送される基板210および基板ホルダ220を保温して、設定した温度差が維持されるようにしてもよい。更に、基板ホルダ220に電力等を供給して、アライナ160から搬出された基板210および基板ホルダ220が加圧装置130において加圧されるまでの間、基板210に設定された温度差を維持し続けてもよい。これにより、基板210は、正確な目標温度差を有する状態で、加圧装置130において加圧される。
なお、上記の例では、基板210は一貫して基板ホルダ220と一体的に取り扱われる。しかしながら、基板ホルダ220を用いることなく、基板210を直接に取り扱う接合装置においても、温度差による位置合わせができることはいうまでもない。
[実施例3]
図18は、これから重ね合わせようとする一対の基板210が互いに対向した状態を示す斜視図である。図12に示した基板210と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図示の例では、素子領域218を下面に有する上側の基板210においては、基板210全体を位置合わせする場合に参照される6つのアライメントマーク2161〜2166が、点線Gで示す互いに直交したガイドライン上に配されている。これに対して、素子領域218を上面に有する下側の基板210においては、ひとつのアライメントマーク2161が他のアライメントマーク2162〜2166から想定される基準位置に対して、基板210の内側に寄った位置にある。
上記のように位置がずれたアライメントマーク2161の周辺では、素子領域218の位置も、アライメントマーク2161と同様にずれている。このようなアライメントマーク2161の位置ずれは、例えば、基板210上に素子領域218を形成する過程で生じる。
一部のアライメントマーク2161の位置が他のアライメントマーク2162〜2166に対してずれている場合、いずれかの基板210全体を拡大または縮小させて倍率を調整しても、アライメントマーク2161〜2166を一致させて一対の基板210を重ね合わせることが難しい。あるいは、算出部169の算出処理に多大な時間を要する。
そこで、算出部169は、まず、位置のずれた一部のアライメントマーク2161を除いて、残りのアライメントマーク2162〜2166を位置合わせすべく位置合わせ量を算出する。これにより、算出部169は、基板210相互のアライメントマーク2162〜2166を高い精度で位置合わせできる位置合わせ量を迅速に算出できる。
次に、算出部169は、既に位置合わせ量が算出されたアライメントマーク2162〜2166に対して、位置のずれたアライメントマーク2161をフィットさせるべく、アライメントマーク2161の位置合わせ量を算出する。次に、制御部167は、算出部169のこれら算出結果に応じて、まず、アライメントマーク2161の位置を修正し、続いて、基板210を位置合わせする。
図示の例では、図中に斜線で示す一部領域Hを例えば加熱することにより、基板210の一部領域Hを他に対して相対移動させて、アライメントマーク2161の位置を修正できる。即ち、基板210の一部領域Hを加熱した場合、この領域において基板210は膨張して、ずれていたアライメントマーク2161は基板210の中心から遠ざかる。これにより、アライメントマーク2161の位置を他のアライメントマーク2161〜2165に合わせることができる。アライメントマーク2161の位置が修正された後は、基板210を相互に位置合わせすることにより、一方の基板210上のすべてのアライメントマーク2161〜2166を他方の基板210のアライメントマーク2161〜2166精度よく位置合わせできる。
なお、上記のようなアライメントマーク216を位置合わせする場合の目標である基準位置は、上記のように、接合装置100における接合の対になる基板210の、対応するアライメントマーク216であってもよい。また、設計通りに理想的に製造された仮想の基板210におけるアライメントマーク216の位置を基準位置として、調整対象となる基板210のアライメントマーク216の位置をそれぞれ合わせてもよい。
こうして、基板210の高精度な位置合わせと、それに要する処理時間の短縮とを両立させることができる。なお、このようにしてもなお基板210上のすべてのアライメントマーク216を調整し切れない場合は、調整できるアライメントマーク2161〜2166を調整して基板210の一部を活かすようにしてもよい。
基板210を部分的に加熱する方法としては、基板ホルダ220等、基板210に接する部材に発熱体を設けて熱を伝える方法がある。また、温風または冷風を基板210に吹きつけることにより温度を変化させる方法もある。更に、赤外線等の熱線を基板210の一部領域Hに対して照射する方法もある。
例えばシリコン単結晶基板である基板210に熱線を照射する場合、照射する熱線の波長を、基板210において電子の直接遷移による吸収が生じる1100nmから400nm程度とすることにより効率よく加熱できる。また、シリコン単結晶基板には格子による吸収が6μm〜25μmぐらいにあるので、赤外領域の熱線でも有効に加熱ができる。
[実施例4]
図19は、基板210を部分的に加熱する機能を有する他の基板ホルダ2201の構造を示す断面図である。図2および図3に示した基板ホルダ2201と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
基板ホルダ2201は、保持面222の直下に配列された、複数の電熱材料部225を有する。電熱材料部225は、絶縁性および断熱性を有する分離部229により、電気的および熱的に相互に分離される。電熱材料部225の各々は、個別のスイッチ235を介して電流源236に結合される。よって、スイッチ235の断続により電熱材料部225に通電した場合は、電熱材料部225を個別に発熱させることができる。
また、電熱材料部225の各々は、埋設電極227を有する。埋設電極227の各々は、個別のスイッチ237を介して電圧源238に結合される。よって、スイッチ237の断続により、埋設電極227の各々に個別に電圧を印加できる。埋設電極227に電圧を印加した領域では、電熱材料部225の表面に静電力が生じる。これにより、電熱材料部225の表面において基板210を吸着する静電チャックが形成される。
なお、電流源236および電圧源238は、基板ホルダ2201の外部に配置して、給電用接点228等を介して基板ホルダ2201に電流または電圧を供給してもよい。スイッチ235、237は、基板ホルダ2201の内部に配しても外部に配してもよい。
スイッチ235、237を基板ホルダ2201の内部に配した場合は、給電用接点228の一部を利用して、スイッチ235、237を制御する制御信号を基板ホルダ2201に送信できる。また、電熱材料部225に、ペルチェ効果素子等を配することにより、当該領域Rを冷却することもできる。
図20および図21は、基板ホルダ2201の動作を説明する部分断面図である。図19と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
図20に示す状態では、直線的に配列された6つの領域Rが描かれる。6つの領域のうち、図中左側の2つの領域Rでは、スイッチ237が投入され、埋設電極227に電圧が印加される。これにより、電圧が印加された埋設電極227を含む領域Rでは基板ホルダ2201の表面に静電力が発生して、基板210が保持面222に吸着される。なお、基板210の表面には、一対のアライメントマーク216が、間隔Lをおいて配される。
図21に示す状態では、上記の状態に続いて、中央の3つの領域Rにおいてスイッチ235が投入され、これらの領域Rで電熱材料部225に抵抗熱が発生する。よって、これらの領域Rにおいては基板210の温度が上昇して熱膨張を生じる。
既に説明したように、図中左側の領域Rでは、基板210が基板ホルダ2201に吸着されている。よって、基板210が熱膨張した場合、図中右側の領域Rがより右に移動する。よって、この領域に形成されたアライメントマーク216も右側に移動し、一対のアライメントマーク216の間隔はLに拡大する。
図22に示す状態では、上記の状態に続いて、全ての領域Rにおいてスイッチ237が投入され、基板210が保持面222に吸着される。また、スイッチ235はすべて遮断され、電熱材料部225の発熱は停止する。よって、基板210の部分的な熱膨張も解消される。
しかしながら、基板210は、基板ホルダ2201に全面にわたって吸着されているので、熱膨張が解消しても、熱膨張により変位したアライメントマーク216の位置は維持される。よって、埋設電極227への電圧の印加を継続することにより、基板210において修正されたアライメントマーク216の位置が維持される。
基板ホルダ2201による基板210の吸着は、埋設電極227が電圧源238から切り離された場合も、短時間であれば残留電圧により継続される。よって、基板210を搬送等する場合に、基板210を基板ホルダ2201に保持させたまま、基板ホルダ2201と共に取り扱うことにより、アライメントマーク216の修正した位置を保持し続けることができる。
なお、上記のような用途に鑑みて、基板ホルダ2201による基板210の吸着力は、熱膨張が解消された基板210の復元力に抗して基板210の変形を保持し得る強さを有する。また、基板ホルダ2201は、基板210の復元力により変形しない剛性を有する。
上記のような一部のアライメントマーク216の位置修正を、図14から図17までを参照して説明した基板210全体の拡大または縮小と組み合わせてもよい。これにより、より精密に位置合わせして基板210を重ね合わせることができる。更に、アライメントマーク216の位置を専ら熱膨張により調節することを目的として、温度差を設けつつも、一対の基板210を両方加熱してもよい。
図23は、上記の基板ホルダ2201の斜視図である。図示のように、電熱材料部225の各々が占める領域Rは、保持面222全体に二次元的に配置される。また、電熱材料部225の各々は、個別の領域Rにおいて、図中に矢印Wにより示すように、二次元的に拡大または縮小する。よって、この基板ホルダ2201に保持された基板210の任意の領域において、アライメントマーク216の位置を修正できる。
[実施例5]
図24は、基板ホルダ2202の他の構造を示す断面図である。図19に示した基板ホルダ2202と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
基板ホルダ2202は、保持面222の直下に配列された、複数の圧電材料部234を有する。圧電材料部234は、絶縁性を有する分離部229により電気的に分離される。
圧電材料部234の各々は、個別のスイッチ235を介して電圧源239に結合される。よって、スイッチ235の断続により圧電材料部234に電圧を印加した場合、圧電材料部234を個別に伸長させることができる。圧電材料部234の各々は、基板ホルダ2202の面方向に分極してその方向に伸長する。
また、圧電材料部234の各々は埋設電極227を有する。埋設電極227の各々は、個別のスイッチ237を介して電圧源238に結合される。よって、スイッチ237の断続により、埋設電極227の各々に個別に電圧を印加できる。
埋設電極227に電圧を印加した個々の領域Rでは、圧電材料部234の表面に静電力が生じる。これにより、圧電材料部234の表面において基板210を吸着する静電チャックが形成される。
なお、電圧源238、239は、基板ホルダ2202の外部に配置して、給電用接点228等を介して基板ホルダ2202に電流または電圧を供給してもよい。スイッチ235、237は、基板ホルダ2202の内部に配しても外部に配してもよい。スイッチ235、237を基板ホルダ2202の内部に配した場合は、給電用接点228の一部を利用して、スイッチ235、237を制御する制御信号を基板ホルダ2202に送信できる。
図25は、基板ホルダ2202の機能を説明する斜視図である。基板ホルダ2202において、個々の領域Rを形成する圧電材料部234は、保持面222に二次元的に配列される。
圧電材料部234の各々は、隣接する他の領域Rと異なる方向に分極されている。これにより、保持面222の任意の領域を任意の方向に変形を発生させることができる。
図26および図27は、基板ホルダ2202の動作を説明する部分的な断面図である。図24および図25と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。また、説明を簡潔にする目的で、図示の圧電材料部234はすべて同じ方向に分極しているものとする。
基板ホルダ2202を用いて、基板210のアライメントマーク216の位置を修正する場合について説明する。まず、図26に示すように、基板210を基板ホルダ2202に搭載した上で、図中左側のスイッチ235と、図中中央のスイッチとを投入する。これにより、基板210は、図中右側の部分を除いて、基板ホルダ2202に吸着される。基板210の表面には、間隔Lをおいて一対のアライメントマーク216が配される。
次に、スイッチ235のうち図中中央の2つを投入して、対応する圧電材料部234に電圧を印加する。これにより、図27に示すように、電圧を印加された圧電材料部234が水平に伸長する。基板210の図中左側および図中中央は基板ホルダ2202に吸着されているので、圧電材料部234の伸長に伴って、基板210の図中右側の部分がより右方に移動する。
これにより、基板210上の一方のアライメントマーク216も移動して、一対のアライメントマーク216の間は間隔Lまで拡がる。このようなアライメントマーク216の間隔Lは、スイッチ235、237の個々の開閉状態を維持して基板210の変形を維持する限り保持される。
なお、基板ホルダ2202の上記機能に鑑みて、基板ホルダ2202は、それ自体の変形に伴って基板210を弾性変形の範囲で変形させ得る保持力を有する。また、基板ホルダ2202は、基板210に弾性変形を生じる作用力の範囲では変形しない剛性を有する。
また、上記のように、圧電材料部234の作用力を作用させて伸長または収縮させることにより基板210を変形する期間は基板210の一部領域の吸着を停止し、基板210が伸長または収縮した後に当該一部領域を吸着する方法は、基板ホルダ220を用いることなく、例えば下ステージ170に直接に基板210を吸着させる場合にも適用できる。
この場合、圧電材料部234の伸長または収縮により基板210が変形する間は、基板210において変形が生じる領域に隣接する領域において、下ステージ170による基板210の吸着を停止する。これにより、基板210は円滑に変形する。
また、基板210が変形した後に、吸着を停止していた領域において基板210を吸着してもよい。これにより、基板210に生じた変形を、下ステージ170に維持させることができる。
図28、図29および図30は、基板ホルダ2202の他の動作を説明する部分的な断面図である。ここでは、基板ホルダ2202を用いて、基板210のアライメントマーク216の間隔Lを、より狭い間隔Lに縮める修正をする。なお、図26および図27と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。
まず、図28に示すように、スイッチ237をすべて開放した状態で、スイッチ235の一部を投入する。これにより、図中中央の圧電材料部234が水平に伸長するが、基板210は基板ホルダ2202に吸着されていないので変形は生じない。換言すれば、この段階では、基板ホルダ2202に基板210をのせなくてもよい。
次に、図29に示すように、圧電材料部234を伸長させた状態のまま、スイッチ237をすべて投入する。これにより、基板210は全体に、基板ホルダ2202に吸着される。このとき、基板210上には、間隔Lをおいて一対のアライメントマーク216が配される。
次に、図30に示すように、投入されていた一部のスイッチ235を開放して、圧電材料部234への電圧印加を停止する。これにより、伸長していた圧電材料部234は当初の幅に戻る。基板210は静電力により基板ホルダ2202に吸着されているので、圧電材料部234の初期状態への復元と共に、基板ホルダ2202の面方向に短縮される。
これにより、一対のアライメントマーク216は間隔Lまで接近する。この状態は、スイッチ237の投入を継続して、基板ホルダ2202が基板210の復元力に抗して基板210を吸引し続けることにより維持される。
なお、圧電材料部234は、印加電圧の極性を反転させると、それ自体が収縮する変形も生じる。よって、図26および図27に示した動作と同様に、基板ホルダ2202に基板210を吸着させた状態で圧電材料部234を収縮させることもできる。
しかしながら、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の酸化物系圧電材料の多くは引っ張り強度が圧縮強度よりも低い。そこで、図28、図29及び図30に示したような手順で基板210を収縮させることにより、圧電材料部234の伸長動作を用いて基板210を収縮させることができる。なお、圧電材料部234に作用する引っ張り力に対向させる目的で、分離部229に抗張力部材を兼ねさせてもよい。
[実施例6]
図31は、基板ホルダ2203の他の構造を示す断面図である。基板ホルダ2203は、保持面222の直下に配された圧電材料部234および埋設電極227を有する。
圧電材料部234は、分離部229により電気的に分離された複数の領域を含む。単一の埋設電極227は、複数の圧電材料部234に共通に埋設される。
圧電材料部234の各領域は、可変減衰器233およびスイッチ235を介して電圧源239に個別に結合される。埋設電極227は、スイッチ237を介して電圧源238に結合される。
スイッチ235を投入して電圧が印加された場合、圧電材料部234は基板ホルダ2203の面方向に伸長する。その伸長量は、可変減衰器233により決定された印加電圧の多寡に応じて変化する。スイッチ237を投入して埋設電極227に電圧が印加された場合、埋設電極227は、基板ホルダ2203の保持面222に静電力を発生する。
図32は、基板ホルダ2203の機能を示す斜視図である。基板ホルダ2203において、圧電材料部234の各領域は、分離部229によりセクタ状に分離されている。また、圧電材料部234の各々は、基板ホルダ2203の径方向に分極されている。よって、圧電材料部234の各々に電圧が印加された場合、基板ホルダ2203は保持面222を拡大する。
また、埋設電極227に電圧を印加した場合、保持面222は、発生した静電力により基板210を吸着して保持する。よって、基板ホルダ2203に基板210を保持させた状態ですべての圧電材料部234に電圧を印加して、基板210を拡大変形させることができる。
これにより、保持した基板210の倍率差によるアライメントマークの位置ずれを補正できる。更に、一部の圧電材料部234に限って電圧を印加することにより、保持した基板210を面方向に変形させることもできる。
また更に、図31および図32に示した基板210全体の変形と、図28、図29および図30に示した基板210の部分的な変形とを組み合わせてもよい。これにより、様々なアライメントマーク216の位置ずれを修正できる。また、アライメントマーク216の位置合わせに要する処理時間を短縮できる。
なお、上記のような基板ホルダ220、2201、2202、2203により生じる基板210の変形は、基板210の弾性変形の範囲で生じる微細な変形なので、変形により基板210が破壊されることはない。ただし、重ね合わせに供される一対の基板210の一方が、既に積層構造を有する積層基板212である場合は、積層構造を有していない他方の基板210を積層基板212に合わせることにより変形することが好ましい。これにより、積層基板212が変形等により剥がれることを未然に防止できる。
また、上記の例では、電熱材料部225、圧電材料部234等を有する基板ホルダ220、2201、2202、2203により基板210を変形させる作用力を発生する場合について説明した。しかしながら、作用力の発生は基板ホルダ220、2201、2202、2203に限られるわけではない。
例えば、アライナ160の下ステージ170または上ステージ190に電熱材料部225、圧電材料部234等を設けてもよい。また、プリアライナ150等の他の部材に同様の機能を組み込んでもよい。
更に、電熱材料部225および圧電材料部234を混在させて、目的に応じて使い分けてもよい。例えば、基板210全体の倍率調整に電熱材料部225を用い、一部のアライメントマーク216の位置調整には圧電材料部234を用いる構造にしてもよい。
また更に、アライメントマーク216の位置を調整する場合の目標を、重ね合わせの対象となる基板210のアライメントマーク216ではなく、基板210にアライメントマーク216を形成する場合に想定されていた仕様としてもよい。これにより、重ね合わせ対象の基板210のアライメントマーク216の配置を個別に計測する段階を省いて、即座にアライメントマーク216の修正を開始できる。よって、重ね合わせ処理のスループットを向上させることができる。
更に、接合装置100においては、すべての基板210を、電熱材料部225または圧電材料部234を有する基板ホルダ220、2201、2202、2203を用いて保持しなくてもよい。即ち、プリアライナ150、アライナ160等においてアライメントマーク216に大きなずれが検出された場合に限って、アライメントマーク216の位置調整機能を有する基板ホルダ220、2201、2202、2203に基板210を積み替えてもよい。これにより、多くの基板210に対しては、電熱材料部225または圧電材料部234を有していない廉価な基板ホルダ220を使用でき、高コストになりがちな基板ホルダ220のコストを抑制できる。
なお、上記した実施例1および実施例2においては、貼り合わせ対象となる一対の基板210のうち、一方の基板210のアライメントマーク216を基準位置として他方の基板210のアライメントマーク216をそれに合わせた。しかしながら、例えば、設計通りに理想的に製造された仮想の基板210におけるアライメントマーク216の位置を基準位置として、調整対象となる基板210のアライメントマーク216の位置をそれぞれ個別に基準位置に合わせてもよい。
また、上記した実施例1および実施例2においては、基板ホルダ220が基板210を吸着して保持した状態で基板210を加熱して膨張させる例について説明した。しかしながら、例えば、加熱または冷却により基板210が膨張または収縮する間は基板210に対する吸着を解除して、基板210が膨張または収縮する妨げにならないようにしてもよい。更に、膨張または収縮後の基板210を吸着することにより、基板ホルダ220に、基板210の熱膨張または熱収縮を維持させてもよい。
更に、実施例1および実施例2において、基板ホルダ220を用いることなく、例えば下ステージ170に直接に基板210を吸着させて保持させる場合に、基板210の加熱前後または冷却前後に、基板210の吸着停止または再吸着してもよい。この場合、加熱または冷却により基板210が膨張または収縮する間は、基板210において膨張または収縮による変形が生じる領域に対応する下ステージ170の吸着領域において、基板210の吸着を停止する。これにより、基板210は円滑に膨張または収縮する。
また、膨張後または収縮後の基板210は、吸着を停止していた吸着領域においても吸着してよい。これにより、膨張または収縮による基板210の変形を、下ステージ170に維持させることができる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
なお、特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップおよび段階等の各処理の実行順序は、「より前に」、「先立って」等と明示している場合、あるいは、前の処理の出力を、後の処理で用いる場合を除いて任意の順序で実現し得る。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず」、「次に」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するとは限らない。
100 接合装置、110、132 筐体、120 ローダ、122 フォーク、124 落下防止爪、126 フォールディングアーム、130 加圧装置、131 装入口、134 圧下部、136 加熱プレート、138 定盤、140 ホルダストッカ、150 プリアライナ、160 アライナ、161 底板、162 枠体、163 支柱、165 天板、167 制御部、169 算出部、170 下ステージ、171、191 顕微鏡、172 支持板、173、193 熱源、174 揺動駆動部、175、195 断熱材、176 球面座、177 垂直駆動部、178、198 反射鏡、180 駆動部、182 ガイドレール、184 X方向駆動部、186 Y方向駆動部、190 上ステージ、197 ロードセル、201 FOUP、210 基板、212 積層基板、214 ノッチ、216、2161〜2166 アライメントマーク、218 素子領域、220、2201、2202、2203 基板ホルダ、221 溝、222 保持面、223 段差、224 フランジ部、225 電熱材料部、226 貫通穴、227 埋設電極、228 給電用接点、229 分離部、230 クリップ、233 可変減衰器、234 圧電材料部、235、237 スイッチ、236 電流源、238、239 電圧源

Claims (61)

  1. 第1半導体基板および第2半導体基板を互いに重ね合わせて接合する基板接合装置であって、
    前記第1半導体基板および前記第2半導体基板にそれぞれ設けられた複数の位置合わせ指標の位置ずれを算出する算出部と、
    前記位置ずれを補正すべく、少なくとも前記第1半導体基板を変形させる変形部と、
    前記変形部による変形が維持された状態で前記第1半導体基板を搬送する搬送部と、
    前記搬送部により搬送された前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とを互いに重ね合わせる重ね合わせ部と、
    を備える基板接合装置。
  2. 前記搬送部による搬送過程で前記変形を維持する維持部を備える請求項1に記載の基板接合装置。
  3. 変形した前記第1半導体基板を保持する保持部を有し、前記搬送部により前記第1半導体基板と共に前記重ね合わせ部に搬送される基板ホルダを備え、
    前記維持部は、前記保持部であり、前記保持部の保持力により前記変形が維持される請求項2に記載の基板接合装置。
  4. 前記保持力は静電吸着力である請求項3に記載の基板接合装置。
  5. 前記変形部は、少なくとも、前記基板ホルダに設けられ、保持した前記第1半導体基板に作用力を作用させる作用力発生部である請求項3または4に記載の基板接合装置。
  6. 前記保持部は、前記作用力発生部により前記作用力を生じさせているときは、前記変形が生じる領域に隣接する領域において前記基板ホルダの吸着領域の保持を解除する請求項5に記載の基板接合装置。
  7. 前記基板ホルダは、複数の領域に分割された保持面を有し、
    前記作用力発生部は、前記複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、それぞれ個別に制御される請求項5または6に記載の基板接合装置。
  8. 前記変形部は、前記第1半導体基板に作用力を作用させる作用力制御部を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  9. 前記作用力制御部は、前記第1半導体基板の一部の領域に前記作用力を作用させる請求項8に記載の基板接合装置。
  10. 前記作用力制御部は、前記算出部による算出結果に基づいて前記一部の領域を決定する請求項9に記載の基板接合装置。
  11. 前記算出部は、前記複数の位置合わせ指標のうち前記一部の領域に含まれる位置合わせ指標、および、対応する前記第2半導体基板の位置合わせ指標を除いて目標位置を算出する請求項10に記載の基板接合装置。
  12. 前記作用力制御部は、前記複数の位置合わせ指標のうち前記一部の領域に含まれる位置合わせ指標の、対応する前記第2半導体基板の位置合わせ指標に対する位置ずれ量に基づいて、前記作用力を決定する請求項10または11に記載の基板接合装置。
  13. 前記作用力制御部は、前記第1半導体基板の前記一部の領域を吸着しつつ伸長または収縮させることにより前記作用力を作用させる請求項9から12のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  14. 前記作用力制御部は、前記第2半導体基板の全体を吸着しつつ伸長または収縮させることにより前記作用力を作用させる請求項13に記載の基板接合装置。
  15. 前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を互いに位置合わせして重ね合わせる位置合わせ部を備え、
    前記位置合わせ部は、前記変形が維持された状態で前記第1半導体基板および前記第2半導体基板の位置合わせおよび重ね合わせを行う請求項1から4および8から14のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  16. 前記変形部は、前記位置合わせ部による位置合わせ結果に基づいて変形量を設定し、前記位置合わせ部により前記第1半導体基板および前記第2半導体基板が互いに重ね合される前に前記変形を生じさせる請求項15に記載の基板接合装置。
  17. 前記位置合わせ部は、前記第1半導体基板を保持する第1ステージと、前記第2半導体基板を保持する第2ステージとを備え、
    前記第1ステージは、その保持力により前記第1半導体基板の前記変形を維持する請求項15または16に記載の基板接合装置。
  18. 前記第1ステージは、少なくとも前記変形部により前記変形を生じさせているときは、前記第1半導体基板の前記変形が生じる領域に対応する保持領域による保持を解除する請求項17に記載の基板接合装置。
  19. 前記搬送部は、前記位置合わせ部により互いに重ね合された前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を前記重ね合わせ部に搬送し、
    前記重ね合わせ部は、互いに重ね合された前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を接合する請求項15から18のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  20. 前記位置合わせ部は前記重ね合わせ部であり、
    前記搬送部は、前記変形部により変形された前記第1半導体基板を前記変形部から前記位置合わせ部に搬送する請求項15から18のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  21. 前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を互いに位置合わせして重ね合わせる位置合わせ部を備え、
    前記位置合わせ部は、前記変形が維持された状態で前記第1半導体基板および前記第2半導体基板の位置合わせおよび重ね合わせを行う請求項5から7のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  22. 重ね合わされた前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を加圧して、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板を接合する接合部を備える請求項1から4および8から20のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  23. 前記接合部は、前記変形を維持しつつ重ね合わされた前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を加圧した後、前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を加熱する請求項22に記載の基板接合装置。
  24. 前記第1半導体基板および前記第2半導体基板が接合されるまで、前記変形が維持される請求項22または23に記載の基板接合装置。
  25. 前記第1半導体基板と前記第2半導体基板の間に温度差を生じさせる温度制御部を更に備え、
    前記温度制御部は、前記温度差により前記第1半導体基板および前記第2半導体基板の少なくとも一方に変形を生じさせる請求項1から24のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  26. 前記接合部は前記重ね合わせ部であり、
    前記搬送部は、前記変形部により変形された前記第1半導体基板を前記変形部から前記接合部に搬送する請求項22から24のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  27. 重ね合わされた前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を加圧して、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板を接合する接合部を備える請求項5から7のいずれか一項に記載の基板接合装置。
  28. 前記変形部は、前記第1半導体基板を温調することにより前記第1半導体基板を変形させ、
    前記維持部は、前記第1半導体基板の温度を保つ保温部を有する請求項2に記載の基板接合装置。
  29. 基板を保持し、複数の領域に分割された保持面と、
    前記複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、前記基板を吸着する複数の吸着部と、
    前記複数の領域のそれぞれに対応して設けられ、前記基板の面方向に伸縮する複数の作用力発生部と、
    を備え、前記複数の作用力発生部は、前記保持面に保持して前記複数の吸着部に吸着された前記基板の少なくとも一部の領域を伸縮して変形させる基板ホルダ。
  30. 前記複数の吸着部による前記基板の吸着力は、前記複数の作用力発生部の少なくともひとつにより変形された前記基板の変形を維持する請求項29に記載の基板ホルダ。
  31. 第1半導体基板および第2半導体基板を互いに重ね合わせて接合する基板接合方法であって、
    前記第1半導体基板および前記第2半導体基板にそれぞれ設けられた複数の位置合わせ指標の位置ずれを算出する算出ステップと、
    前記位置ずれを補正すべく、少なくとも前記第1半導体基板を変形させる変形ステップと、
    前記変形ステップによる変形が維持された状態で前記第1半導体基板を搬送する搬送ステップと、
    前記搬送ステップにより搬送された前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とを互いに重ね合わせる重ね合わせステップと、
    を含む基板接合方法。
  32. 前記搬送ステップによる搬送過程で前記変形を維持する維持ステップを含む請求項31に記載の基板接合方法。
  33. 前記搬送ステップで前記第1半導体基板と共に重ね合わせ部に搬送される基板ホルダに、変形した前記第1半導体基板を保持する保持ステップを含み、
    前記維持ステップは、前記基板ホルダの保持力により前記変形を維持する請求項32に記載の基板接合方法。
  34. 前記保持力は静電吸着力である請求項33に記載の基板接合方法。
  35. 前記変形ステップは、前記基板ホルダに設けられた作用力発生部を制御することにより前記第1半導体基板に作用力を作用させる請求項33または34に記載の基板接合方法。
  36. 前記変形ステップで前記作用力を生じさせているときは、前記変形が生じる領域に隣接する領域において前記基板ホルダの吸着領域の保持を解除する請求項35に記載の基板接合方法。
  37. 前記変形ステップは、複数の領域に分割された前記基板ホルダの保持面の前記複数の領域のそれぞれに対応して設けられた複数の前記作用力発生部をそれぞれ個別に制御する請求項35または36に記載の基板接合方法。
  38. 前記変形ステップは、前記第1半導体基板に作用力を作用させる作用力制御ステップを含む請求項31から34のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  39. 前記作用力制御ステップは、前記第1半導体基板の一部の領域に前記作用力を作用させる請求項38に記載の基板接合方法。
  40. 前記作用力制御ステップは、前記算出ステップによる算出結果に基づいて前記一部の領域を決定する請求項39に記載の基板接合方法。
  41. 前記算出ステップは、前記複数の位置合わせ指標のうち前記一部の領域に含まれる位置合わせ指標、および、対応する前記第2半導体基板の位置合わせ指標を除いて目標位置を算出する請求項40に記載の基板接合方法。
  42. 前記作用力制御ステップは、前記複数の位置合わせ指標のうち前記一部の領域に含まれる位置合わせ指標の、対応する前記第2半導体基板の位置合わせ指標に対する位置ずれ量に基づいて、前記作用力を決定する請求項40または41に記載の基板接合方法。
  43. 前記作用力制御ステップは、前記第1半導体基板の前記一部の領域を吸着しつつ伸長または収縮させることにより前記作用力を作用させる請求項39から42のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  44. 前記作用力制御ステップは、前記第2半導体基板の全体を吸着しつつ伸長または収縮させることにより前記作用力を作用させる請求項43に記載の基板接合方法。
  45. 前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を互いに位置合わせして重ね合わせる位置合わせステップを含み、
    前記位置合わせステップは、前記変形が維持された状態で前記第1半導体基板および前記第2半導体基板の位置合わせおよび重ね合わせを行う請求項31から34および38から44のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  46. 前記変形ステップは、前記位置合わせステップによる位置合わせ結果に基づいて変形量を設定し、前記位置合わせステップにより前記第1半導体基板および前記第2半導体基板が互いに重ね合される前に前記変形を生じさせる請求項45に記載の基板接合方法。
  47. 前記位置合わせステップは、前記第1半導体基板を保持する第1ステージの保持力により前記第1半導体基板の前記変形を維持する請求項45または46に記載の基板接合方法。
  48. 少なくとも前記変形ステップにより前記変形を生じさせているときは、前記第1半導体基板の前記変形が生じる領域に対応する保持領域による保持を解除する請求項47に記載の基板接合方法。
  49. 前記搬送ステップは、互いに重ね合された前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を前記重ね合わせステップを行う重ね合わせ部に搬送し、
    前記重ね合わせステップでは、互いに重ね合された前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を接合する請求項45から48のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  50. 前記位置合わせステップは前記重ね合わせステップであり、
    前記搬送ステップは、前記変形ステップにより変形された前記第1半導体基板を、前記変形ステップを行う変形部から前記位置合わせステップを行う位置合わせ部に搬送する請求項45から48のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  51. 前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を互いに位置合わせして重ね合わせる位置合わせステップを含み、
    前記位置合わせステップは、前記変形が維持された状態で前記第1半導体基板および前記第2半導体基板の位置合わせおよび重ね合わせを行う請求項35から37のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  52. 重ね合わされた前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を加圧して、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板を接合する接合ステップを含む請求項31から34および38から50のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  53. 前記接合ステップは、前記変形を維持しつつ重ね合わされた前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を加圧した後、前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を加熱する請求項52に記載の基板接合方法。
  54. 前記第1半導体基板および前記第2半導体基板が接合されるまで、前記変形が維持される請求項52または53に記載の基板接合方法。
  55. 前記第1半導体基板と前記第2半導体基板の間に温度差を生じさせる温度制御ステップを更に含み、
    前記温度制御ステップは、前記温度差により前記第1半導体基板および前記第2半導体基板の少なくとも一方に変形を生じさせる請求項31から54のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  56. 前記接合ステップは前記重ね合わせステップであり、
    前記搬送ステップは、前記変形ステップで変形された前記第1半導体基板を、前記変形ステップを行う変形部から前記接合ステップを行う接合部に搬送する請求項52から54のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  57. 重ね合わされた前記第1半導体基板および前記第2半導体基板を加圧して、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板を接合する接合ステップを含む請求項35から37のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  58. 前記変形ステップは、前記第1半導体基板と前記第2半導体基板が単層基板と積層基板であるときに、前記単層基板を変形させる請求項31から57のいずれか一項に記載の基板接合方法。
  59. 前記変形ステップは、前記第1半導体基板を温調することにより前記第1半導体基板を変形させ、
    前記維持ステップは、前記第1半導体基板の温度を保つ保温部を有する請求項32に記載の基板接合方法。
  60. 第1半導体基板と第2半導体基板を重ね合わせて接合することにより製造されるデバイス製造方法であって、
    前記第1半導体基板および前記第2半導体基板にそれぞれ設けられた複数の位置合わせ指標の位置ずれを算出する算出ステップと、
    前記位置ずれを補正すべく、少なくとも前記第1半導体基板を変形させる変形ステップと、
    前記変形ステップによる変形が維持された状態で前記第1半導体基板を搬送する搬送ステップと、
    前記搬送ステップにより搬送された前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とを互いに重ね合わせる重ね合わせステップと、
    を含むデバイス製造方法。
  61. 第1半導体基板および第2半導体基板を互いに位置合わせする位置合わせ装置であって、
    前記第1半導体基板および前記第2半導体基板にそれぞれ設けられた複数の位置合わせ指標の位置ずれを算出する算出部と、
    前記位置ずれを補正すべく、少なくとも前記第1半導体基板を変形させる変形部と、
    前記第1半導体基板に生じた変形が維持された状態で前記第1半導体基板および前記第2半導体基板の位置合わせを行う位置合わせ部と、
    を備える位置合わせ装置。
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