次に、本発明に係る実施形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態における物理チャネルの一構成例を概念的に示す図である。下りリンクの物理チャネルは、物理報知チャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel)、物理マルチキャストチャネル(PMCH:Physical Multicast Channel)、物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH:Physical Control Format Indicator Channel)、物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネル(PHICH:Physical Hybrid ARQ Indicator Channel)によって構成される。上りリンクの物理チャネルは、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)、物理上りリンク制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)によって構成される。これらのチャネルは、基地局装置と移動局装置の間で送受される。
物理報知チャネル(PBCH)は、40ミリ秒間隔で報知チャネル(BCH)をマッピングする。40ミリ秒のタイミングは、ブラインド検出(blind detection)される。すなわち、タイミング提示のために、明示的なシグナリングを行なわない。また、物理報知チャネル(PBCH)を含むサブフレームは、そのサブフレームだけで復号できる(自己復号可能(self-decodable))。
物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)は、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH)のリソース割り当て、下りリンクデータに対するハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat Request)情報、および、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)のリソース割り当てである上りリンク送信許可を移動局装置に通知するために使用されるチャネルである。
移動局装置は、PDCCHに物理下りリンク共用チャネルのリソース割り当てが含まれる場合、基地局装置からのPDCCHによって指示されたリソース割り当てに応じて、物理下りリンク共用チャネル(PDSCH)を使用してデータ(下りリンクデータ、および/または、下りリンク制御データ)を受信する。すなわち、このPDCCHは、下りリンクに対するリソース割り当てを行なう信号(以下、「下りリンク送信許可信号」と呼称する。「下りリンクグラント」とも呼称される。)である。また、移動局装置は、PDCCHに物理上りリンク共用チャネルのリソース割り当てが含まれる場合、基地局装置からのPDCCHによって指示されたリソース割り当てに応じて、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)を使用してデータ(上りリンクデータ、および/または、上りリンク制御データ)を送信する。すなわち、このPDCCHは、上りリンクに対するデータ送信を許可する信号(以下、「上りリンク送信許可信号」と呼称する。「上りリンクグラント」とも呼称される。)である。
物理下りリンク共用チャネル(PDSCH)は、下りリンクデータ(下りリンク共用チャネル(DL−SCH))またはページング情報(ページングチャネル(PCH))を送信するために使用されるチャネルである。物理マルチキャストチャネル(PMCH)は、マルチキャストチャネル(MCH)を送信するために利用するチャネルであり、下りリンク参照信号、上りリンク参照信号、物理下りリンク同期信号が別途配置される。
ここで、下りリンクデータ(DL−SCH)とは、例えば、ユーザーデータの送信を示しており、DL−SCHは、トランスポートチャネルである。DL−SCHでは、HARQ、動的適応無線リンク制御がサポートされ、また、ビームフォーミングを利用可能である。DL−SCHは、動的なリソース割り当て、および、準静的なリソース割り当てがサポートされる。
物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)は、主に、上りリンクデータ(上りリンク共用チャネル(UL−SCH))を送信するために使用されるチャネルである。また、基地局装置が、移動局装置をスケジューリングした場合には、下記で説明する制御データもPUSCHを使用して送信される。制御データには、チャネル状態情報(下りリンクのチャネル品質識別子CQI(Channel Quality Indicator)、プレコーディングマトリックス識別子PMI(Precoding Matrix Indicator)、ランク識別子RI(Rank Indicator)、下りリンク送信に対するHARQ肯定応答(ACK:Positive Acknowledgement)/否定応答(NACK:Negative Acknowledgement)などがある。
ここで、上りリンクデータ(UL−SCH)とは、例えば、ユーザーデータの送信を示しており、UL−SCHは、トランスポートチャネルである。UL−SCHでは、HARQ、動的適応無線リンク制御がサポートされ、また、ビームフォーミングを利用可能である。UL−SCHは、動的なリソース割り当て、および、準静的なリソース割り当てがサポートされる。
また、上りリンクデータ(UL−SCH)および下りリンクデータ(DL−SCH)には、基地局装置と移動局装置の間でやり取りされる無線資源制御信号(以下、RRCシグナリング、Radio Resource Control Signalingと呼称する)、MAC(MAC:Medium Access Control)コントロールエレメントなどが含まれていても良い。
物理上りリンク制御チャネル(PUCCH)は、制御データを送信するために使用されるチャネルである。ここで制御データとは、例えば、移動局装置から基地局装置へ送信(フィードバック)されるチャネル状態情報(CQI、PMI、RI)、移動局装置が、上りリンクデータを送信するためのリソースの割り当てを要求する(UL−SCHでの送信を要求する)スケジューリング要求(SR: Scheduling Request)、下りリンク送信に対するHARQのACK/NACKなどが含まれる。
移動局装置から基地局装置へ送信(フィードバック)されるチャネル状態情報(CQI、PMI、RI)について説明する。基地局装置は、各移動局装置のチャネル品質(受信品質)に応じて、誤り訂正方式、誤り訂正の符号化率、データ変調多値数などの無線伝送パラメータ(以下、AMC(Adaptive Modulation and Coding)モードと称する。)を切り替えることによって、より効率的な通信を実現することができる。CQI(チャネル品質情報とも呼称される、Channel Quality Indicator)とは、AMCを切り替えるために、各移動局装置からフィードバックされるチャネル品質(受信品質)を示す情報であり、移動局装置は、基地局装置から受信した信号の品質を示すチャネル品質(受信品質)をCQIとして、基地局装置へフィードバックする。
また、基地局装置と移動局装置が、MIMO(Multiple Input Multiple Output)を利用したSDM(Space Division Multiplexing:空間多重技術)やSFBC(Space-Frequency Block Coding、CDD(Cycle Delay Diversity)といった送信ダイバーシティを利用することによって、通信路容量を増大することが可能となる。MIMOとは、多入力・多出力システムまたは技術の総称であり、送信側、受信側に複数のアンテナを用いて、電波の入出力の分岐数を複数にして伝送することを特徴とする。MIMO方式を利用して空間多重送信できる信号系列の単位をストリームと呼び、MIMO通信時において移動局装置が要求するストリームの数は、RI(Rank Indicator)として、移動局装置から基地局装置へ送信(フィードバック)される。また、下りリンクにおけるSDMの利用時については、各アンテナから送信される複数ストリームの情報を正しく分離するために、予め送信信号系列を前処理する(これを、「プレコーディング、Precoding」と呼称する)。このプレコーディングの情報は、移動局装置が推定したチャネル状況をもとに算出することができ、移動局装置から基地局装置へPMI(Precoding Matrix Indicator)として、送信(フィードバック)される。
このように、最適な品質での通信を実現するために、各移動局装置はPUCCHを使用してチャネル状態情報(CQI、PMI、RI)を基地局装置へ送信(フィードバック)する。例えば、移動局装置は、PUCCHを使用してチャネル状態情報を周期的に基地局装置へ送信(フィードバック)することができる。また、前述したとおり、基地局装置がスケジューリングした場合には、移動局装置は、PUSCHを使用してチャネル状態情報を基地局装置へ送信する。例えば、移動局装置は、基地局装置のスケジューリングによって、PUSCHを使用してチャネル状態情報を非周期的に送信(フィードバック)することができる。
物理制御フォーマット指示チャネル(PCFICH)は、PDCCHのために使用されるOFDMシンボル数を移動局装置に通知するために利用するチャネルであり、各サブフレームで送信される。物理ハイブリッド自動再送要求指示チャネル(PHICH)は、上りリンクデータのHARQに使用されるACK/NACKを送信するために利用するチャネルである。物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)は、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために使用されるチャネルであり、ガードタイムを持つ。
本実施形態に係る通信システムは、基地局装置100と、移動局装置200と、から構成される。
[基地局装置]
図2は、本発明の実施形態に係る基地局装置100の概略構成を示すブロック図である。基地局装置100は、データ制御部101と、送信データ変調部102と、無線部103と、スケジューリング部104と、チャネル推定部105と、受信データ復調部106と、データ抽出部107と、上位層108、アンテナ109と、を含んで構成される。ここで、無線部103、スケジューリング部104、チャネル推定部105、受信データ復調部106、データ抽出部107、上位層108およびアンテナ109で受信部を構成する。また、データ制御部101、送信データ変調部102、無線部103、スケジューリング部104、上位層108およびアンテナ109で送信部を構成している。
アンテナ109、無線部103、チャネル推定部105、受信データ復調部106、データ抽出部107で上りリンクの物理層の処理を行なう。アンテナ109、無線部103、送信データ変調部102、データ制御部101で下りリンクの物理層の処理を行なう。
データ制御部101は、スケジューリング部104からトランスポートチャネルを受信する。データ制御部101は、トランスポートチャネルと、スケジューリング部104から入力されるスケジューリング情報とに基づいて、物理層で生成される信号およびチャネルを、物理チャネルにマッピングする。以上のようにマッピングされた各データは、送信データ変調部102へ出力される。
送信データ変調部102は、送信データをOFDM方式に変調する。送信データ変調部102は、データ制御部101から入力されたデータに対して、スケジューリング部104からのスケジューリング情報(下りリンク物理リソースブロックPRB(Physical Resource Block)割り当て情報(例えば、周波数、時間から構成される物理リソースブロック位置情報))や、各PRBに対応する変調方式および符号化方式(例えば、変調方式:16QAM、符号化率:2/3コーディングレート)などを含む)に基づいて、データ変調、符号化、入力信号の直列/並列変換、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)処理、CP(Cyclic Prefix)挿入、並びに、フィルタリングなどの信号処理を行ない、送信データを生成して、無線部103へ出力する。
無線部103は、送信データ変調部102から入力された変調データを無線周波数にアップコンバートして無線信号を生成し、アンテナ109を介して、移動局装置200に送信する。また、無線部103は、移動局装置200からの上りリンクの無線信号を、アンテナ109を介して受信し、ベースバンド信号にダウンコンバートして、受信データをチャネル推定部105と受信データ復調部106とに出力する。
スケジューリング部104は、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)層の処理を行なう。スケジューリング部104は、論理チャネルとトランスポートチャネルのマッピング、下りリンクおよび上りリンクのスケジューリング(HARQ処理、トランスポートフォーマットの選択など)などを行なう。スケジューリング部104は、各物理層の処理部を統合して制御するため、スケジューリング部104と、アンテナ109、無線部103、チャネル推定部105、受信データ復調部106、データ制御部101、送信データ変調部102およびデータ抽出部107との間のインターフェースが存在する(ただし、図示しない)。
スケジューリング部104は、下りリンクのスケジューリングでは、移動局装置200から受信したフィードバック情報(上りリンクのチャネル状態情報(CQI、PMI、RI)や、下りリンクデータに対するACK/NACK情報など)、各移動局装置の使用可能なPRBの情報、バッファ状況、上位層108から入力されたスケジューリング情報などに基づいて、各データを変調するための下りリンクのトランスポートフォーマット(送信形態、例えば、物理リソースブロックの割り当ておよび変調方式および符号化方式など)の選定処理およびHARQにおける再送制御および下りリンクに使用されるスケジューリング情報の生成を行なう。これら下りリンクのスケジューリングに使用されるスケジューリング情報は、データ制御部101へ出力される。
また、スケジューリング部104は、上りリンクのスケジューリングでは、チャネル推定部105が出力する上りリンクのチャネル状態(無線伝搬路状態)の推定結果、移動局装置200からのリソース割り当て要求、各移動局装置200の使用可能なPRBの情報、上位層108から入力されたスケジューリング情報などに基づいて、各データを変調するための上りリンクのトランスポートフォーマット(送信形態、例えば、物理リソースブロックの割り当ておよび変調方式および符号化方式など)の選定処理および上りリンクのスケジューリングに使用されるスケジューリング情報の生成を行なう。これら上りリンクのスケジューリングに使用されるスケジューリング情報は、データ制御部101へ出力される。
また、スケジューリング部104は、上位層108から入力された下りリンクの論理チャネルをトランスポートチャネルにマッピングし、データ制御部101へ出力する。また、スケジューリング部104は、データ抽出部107から入力された上りリンクで取得した制御データとトランスポートチャンネルを、必要に応じて処理した後、上りリンクの論理チャネルにマッピングし、上位層108へ出力する。
チャネル推定部105は、上りリンクデータの復調のために、上りリンク復調用参照信号(DRS:Demodulation Reference Signal)から上りリンクのチャネル状態を推定し、その推定結果を受信データ復調部106に出力する。また、上りリンクのスケジューリングを行なうために、上りリンク測定用参照信号(SRS:Sounding Reference Signal)から上りリンクのチャネル状態を推定し、その推定結果をスケジューリング部104に出力する。
受信データ復調部106は、OFDM方式、および/または、SC−FDMA方式に変調された受信データを復調するOFDM復調部および/またはDFT−Spread−OFDM(DFT−S−OFDM)復調部を兼ねている。受信データ復調部106は、チャネル推定部105から入力された上りリンクのチャネル状態推定結果に基づいて、無線部103から入力された変調データに対し、DFT変換、サブキャリアマッピング、IFFT変換、フィルタリング等の信号処理を行なって、復調処理を施し、データ抽出部107に出力する。
データ抽出部107は、受信データ復調部106から入力されたデータに対して、正誤を確認するとともに、確認結果(肯定信号ACK/否定信号NACK)をスケジューリング部104に出力する。また、データ抽出部107は、受信データ復調部106から入力されたデータからトランスポートチャネルと物理層の制御データとに分離して、スケジューリング部104に出力する。分離された制御データには、移動局装置200から通知されたチャネル状態情報(CQI、PMI、RI)やACK/NACK情報、スケジューリング要求などが含まれている。
上位層108は、パケットデータ統合プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)層、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)層の処理を行なう。上位層108は、下位層の処理部を統合して制御するため、上位層108と、スケジューリング部104、アンテナ109、無線部103、チャネル推定部105、受信データ復調部106、データ制御部101、送信データ変調部102およびデータ抽出部107との間のインターフェースが存在する(ただし、図示しない)。
上位層108は、無線リソース制御部110(単に、「制御部」と呼称することもある。)を有している。また、無線リソース制御部110は、各種設定情報の管理、システム情報の管理、ページング制御、各移動局装置の通信状態の管理、ハンドオーバーなどの移動管理、移動局装置ごとのバッファ状況の管理、ユニキャストおよびマルチキャストベアラの接続設定の管理、移動局識別子(UEID)の管理などを行なっている。上位層108は、別の基地局装置への情報および上位ノードへの情報の授受を行なう。
[移動局装置]
図3は、本発明の実施形態に係る移動局装置200の概略構成を示すブロック図である。移動局装置200は、データ制御部201と、送信データ変調部202と、無線部203と、スケジューリング部204と、チャネル推定部205と、受信データ復調部206と、データ抽出部207と、上位層208、アンテナ209と、から構成されている。ここで、データ制御部201、送信データ変調部202、無線部203、スケジューリング部204、上位層208、アンテナ209で送信部を構成する。また、無線部203、スケジューリング部204、チャネル推定部205、受信データ復調部206、データ抽出部207、上位層208、アンテナ209で受信部を構成する。
データ制御部201、送信データ変調部202、無線部203、で上りリンクの物理層の処理を行なう。無線部203、チャネル推定部205、受信データ復調部206、データ抽出部207、で下りリンクの物理層の処理を行なう。
データ制御部201は、スケジューリング部204からトランスポートチャネルを受信する。トランスポートチャネルと、スケジューリング部204から入力されるスケジューリング情報に基づいて物理層で生成される信号およびチャネルを、スケジューリング部204から入力されるスケジューリング情報に基づいて、物理チャネルにマッピングする。このようにマッピングされた各データは、送信データ変調部202へ出力される。
送信データ変調部202は、送信データをOFDM方式、および/または、SC−FDMA方式に変調する。送信データ変調部202は、データ制御部201から入力されたデータに対し、データ変調、DFT(離散フーリエ変換)処理、サブキャリアマッピング、IFFT(逆高速フーリエ変換)処理、CP挿入、フィルタリングなどの信号処理を行ない、送信データを生成して、無線部203へ出力する。
無線部203は、送信データ変調部202から入力された変調データを無線周波数にアップコンバートして無線信号を生成し、アンテナ209を介して、基地局装置100に送信する。また、無線部203は、基地局装置100からの下りリンクのデータで変調された無線信号を、アンテナ209を介して受信し、ベースバンド信号にダウンコンバートして、受信データを、チャネル推定部205および受信データ復調部206に出力する。
スケジューリング部204は、媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)層の処理を行なう。スケジューリング部104は、論理チャネルとトランスポートチャネルのマッピング、下りリンクおよび上りリンクのスケジューリング(HARQ処理、トランスポートフォーマットの選択など)などを行なう。スケジューリング部204は、各物理層の処理部を統合して制御するため、アンテナ209、データ制御部201、送信データ変調部202、チャネル推定部205、受信データ復調部206、データ抽出部207および無線部203との間のインターフェースが存在する(ただし、図示しない)。スケジューリング部204は、下りリンクのスケジューリングでは、基地局装置100や上位層208からのスケジューリング情報(トランスポートフォーマットやHARQ再送情報)などに基づいて、トランスポートチャネルおよび物理信号および物理チャネルの受信制御、HARQ再送制御および下りリンクのスケジューリングに使用されるスケジューリング情報の生成を行なう。これら下りリンクのスケジューリングに使用されるスケジューリング情報は、データ制御部201へ出力される。
スケジューリング部204は、上りリンクのスケジューリングでは、上位層208から入力された上りリンクのバッファ状況、データ抽出部207から入力された基地局装置100からの上りリンクのスケジューリング情報(トランスポートフォーマットやHARQ再送情報など)、および、上位層208から入力されたスケジューリング情報などに基づいて、上位層208から入力された上りリンクの論理チャネルをトランスポートチャネルにマッピングするためのスケジューリング処理および上りリンクのスケジューリングに使用されるスケジューリング情報の生成を行なう。なお、上りリンクのトランスポートフォーマットについては、基地局装置100から通知された情報を利用する。これらスケジューリング情報は、データ制御部201へ出力される。
また、スケジューリング部204は、上位層208から入力された上りリンクの論理チャネルをトランスポートチャネルにマッピングし、データ制御部201へ出力する。また、スケジューリング部204は、チャネル推定部205から入力された下りリンクのチャネル状態情報(CQI、PMI、RI)や、データ抽出部207から入力されたCRC確認結果についても、データ制御部201へ出力する。また、スケジューリング部204は、データ抽出部207から入力された下りリンクで取得した制御データとトランスポートチャネルを、必要に応じて処理した後、下りリンクの論理チャネルにマッピングし、上位層208へ出力する。
チャネル推定部205は、下りリンクデータの復調のために、下りリンク参照信号(RS)から下りリンクのチャネル状態を推定し、その推定結果を受信データ復調部206に出力する。また、チャネル推定部205は、基地局装置100に下りリンクのチャネル状態(無線伝搬路状態)の推定結果を通知するために、下りリンク参照信号(RS)から下りリンクのチャネル状態を推定し、この推定結果を下りリンクのチャネル状態情報(CQI、PMI、RIなど)に変換して、スケジューリング部204に出力する。
受信データ復調部206は、OFDM方式に変調された受信データを復調する。受信データ復調部206は、チャネル推定部205から入力された下りリンクのチャネル状態推定結果に基づいて、無線部203から入力された変調データに対して、復調処理を施し、データ抽出部207に出力する。
データ抽出部207は、受信データ復調部206から入力されたデータに対して、CRCを行ない、正誤を確認するとともに、確認結果(肯定応答ACK/否定応答NACK)をスケジューリング部204に出力する。また、データ抽出部207は、受信データ復調部206から入力されたデータからトランスポートチャネルと物理層の制御データに分離して、スケジューリング部204に出力する。分離された制御データには、下りリンクまたは上りリンクのリソース割り当てや上りリンクのHARQ制御情報などのスケジューリング情報が含まれている。
上位層208は、パケットデータ統合プロトコル(PDCP:Packet Data Convergence Protocol)層、無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)層、無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)層の処理を行なう。上位層208は、下位層の処理部を統合して制御するため、上位層208と、スケジューリング部204、アンテナ209、データ制御部201、送信データ変調部202、チャネル推定部205、受信データ復調部206、データ抽出部207および無線部203との間のインターフェースが存在する(ただし、図示しない)。上位層208は、無線リソース制御部210(制御部とも言う)を有している。無線リソース制御部210は、各種設定情報の管理、システム情報の管理、ページング制御、自局の通信状態の管理、ハンドオーバーなどの移動管理、バッファ状況の管理、ユニキャストおよびマルチキャストベアラの接続設定の管理、移動局識別子(UEID)の管理を行なう。
(第1の実施形態)
次に、基地局装置100及び移動局装置200を用いた移動通信システムにおける第1の実施形態を説明する。本実施形態における移動通信システムでは、上りリンクの通信に使用する周波数帯域を複数のキャリア要素から構成し、下りリンクの通信に使用する周波数帯域を複数のキャリア要素または複数のキャリア要素を含むキャリア要素グループから構成し、複数の上りリンクのキャリア要素のそれぞれを複数の下りリンクのキャリア要素または複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのそれぞれと対応させて通信を行なうことができる。また、この際に、相互に対応するいずれか一組の下りリンクのキャリア要素および上りリンクのキャリア要素を用いて、基地局装置と移動局装置とが通信を行なうことができる。本実施形態では、周波数帯域は、帯域幅(Hz)で定義されているが、周波数と時間とで構成されるリソースブロックの数で定義されても良い。
本実施形態において、キャリア要素とは、(広帯域な)システム帯域を持った移動通信システムにおいて、基地局装置と移動局装置が通信を行なう際に使用する(狭帯域な)周波数帯域を示している。基地局装置と移動局装置は、複数のキャリア要素(例えば、20MHzの帯域幅を持った5つの周波数帯域)を集約する(周波数帯域集約:Spectrum aggregation、Frequency aggregation、Carrier aggregationなどとも呼ばれる)ことによって、(広帯域な)システム帯域(例えば、100MHzの帯域幅を持ったシステム帯域)を構成し、高速な通信(情報の送受信)を実現することができる。キャリア要素とは、この(広帯域な)システム帯域(例えば、100MHzの帯域幅を持った周波数帯域)を構成する(狭帯域な)周波数帯域(例えば、20MHzの帯域幅を持った周波数帯域)それぞれのことを示している。すなわち、下りリンクのキャリア要素は、基地局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有し、上りリンクのキャリア要素は、移動局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有している。また、キャリア要素は、ある特定の物理チャネル(例えば、PDCCH、PUCCHなど)が構成される単位として定義されてもよい。
また、この広帯域な周波数帯域を構成するキャリア要素自体が、さらに、複数のキャリア要素によって構成されていてもよい。本実施形態では、複数のキャリア要素(群)によって構成されるキャリア要素をキャリア要素グループと呼称する。例えば、本実施形態では、広帯域なシステム帯域(例えば、100MHzの帯域幅を持ったシステム帯域)を、2つのキャリア要素グループ(例えば、40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素グループと60MHzの帯域幅を持ったキャリア要素グループ)によって構成し、さらに、それら2つのキャリア要素グループそれぞれを、複数のキャリア要素によって構成することができる。例えば、40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素グループを、20MHzの帯域幅を持った2つのキャリア要素を集約することによって構成し、60MHzの帯域幅を持ったキャリア要素グループを、20MHzの帯域幅を持った3つのキャリア要素を集約することによって構成することができる。
また、キャリア要素およびキャリア要素グループは、連続な周波数帯域に配置されていても、不連続な周波数帯域に配置されていてもよく、連続および/または不連続な周波数帯域である複数のキャリア要素および/またはキャリア要素グループを集約することによって、広帯域なシステム帯域を構成することができる。さらに、キャリア要素および/またはキャリア要素グループによって構成される下りリンクの通信に使用されるシステム帯域、および、キャリア要素によって構成される上りリンクの通信に使用されるシステム帯域は、同じ帯域幅である必要はない。基地局装置と移動局装置は、下りリンクと上りリンクで異なる帯域幅を持ったシステム帯域を使用して通信を行なうことができる。
図4は、第1の実施形態を説明するための下りリンクおよび上りリンクの通信に使用する周波数帯域を示す図である。図4では、下りリンクの通信に使用する広帯域なシステム帯域、すなわち、システム内の下りリンクのキャリア要素を集約したシステム帯域(以下、「DLシステム帯域」と呼称する。)が、5つのキャリア要素(DL−1、DL−2、DL−3、DL−4、DL−5)によって構成されていることを示している。また、上りリンクの通信に使用する広帯域なシステム帯域、すなわち、システム内の上りリンクのキャリア要素を集約したシステム帯域(以下、「ULシステム帯域」と呼称する。)が、5つのキャリア要素(UL−1、UL−2、UL−3、UL−4、UL−5)によって構成されていることを示している。ここで、DLシステム帯域が、DL−1、DL−2、DL−3、DL−4、DL−5から構成されているということは、DLシステム帯域を、DL−1、DL−2、DL−3、DL−4、DL−5に分割することができるとも解釈することができる。また、ULシステム帯域が、UL−1、UL−2、UL−3、UL−4、UL−5から構成されているということは、ULシステム帯域を、UL−1、UL−2、UL−3、UL−4、UL−5に分割することができるとも解釈することができる。
第1の実施形態における移動通信システムでは、基地局装置と移動局装置は、キャリア要素から構成される下りリンク、および、上りリンクの広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なう際に、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれと、DLシステム帯域を構成する1つのキャリア要素または1つのキャリア要素グループと対応させて通信を行なうことができる。例えば、基地局装置と移動局装置は、UL−1とDL−1、UL−2とDL−2、UL−3とDL−3、UL−4とDL−4、UL−5とDL−5を対応させて、通信を行なうことができる。例えば、移動局装置は、基地局装置がDL−1を使用して送信した情報に対応する上りリンクの情報(例えば、DL−1を使用して送信した下りリンクデータに対するHARQのACK/NACK)を、対応するUL−1を使用して送信することができる。
さらに、第1の実施形態における移動通信システムでは、上記で対応させた上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素と下りリンクのシステム帯域を構成する1つのキャリア要素の組み合わせの中の1つの組み合わせを使用して、移動局装置が通信を行なうことができる。
すなわち、第1の実施形態における移動通信システムでは、キャリア要素によって構成される広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置は、上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素と下りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素またはキャリア要素グループの組み合わせの中のすべての組み合わせを使用して通信を行なうことができる。ここで、後述するように、広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置が、対応させたキャリア要素またはキャリア要素グループの1つの組み合わせを使用して通信を行なうこともできる。
また、上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素と下りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素またはキャリア要素グループの組み合わせの中の特定の複数の組み合わせを使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置は、その特定の複数の組み合わせを使用して、通信を行なうことができる。ここで、後述するように、上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素と下りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素またはキャリア要素グループの組み合わせの中の特定の複数の組み合わせを使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置が、対応させたキャリア要素の1つの組み合わせを使用して通信を行なうこともできる。
また、上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素と下りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素またはキャリア要素グループの組み合わせの中の1つのみの組み合わせを使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置は、そのキャリア要素の組み合わせを使用して、通信を行なうことができる。
以下、広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置が動作する移動通信システムをフルシステムとも呼称し、対応させたキャリア要素またはキャリア要素グループの1つの組み合わせを使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置が動作する移動通信システムをサブシステムとも呼称する。このように、移動通信システムをフルシステム、サブシステムから構成することによって、通信に使用する周波数帯域が異なる移動局装置(能力の異なる移動局装置)を、同じ周波数帯域を使用して効率的に共存させることができる。
また、第1の実施形態に示すような移動通信システムにおいて、能力を適応システム(LTE用移動局装置、LTE−A用移動局装置など)に対応させることもできる。つまり、複数のキャリア要素から構成されるDLシステム帯域とULシステム帯域を使用して、LTE−A用(LTE−Aに対する能力を持った)の移動局装置を動作させ、さらに、DL−1とUL−1(キャリア要素またはキャリア要素グループの少なくとも1つの組み合わせ)を使用して、LTE−A用(LTE−Aに対する能力を持った)の移動局装置およびLTE用(LTEに対する能力を持った)の移動局装置を動作させることが可能となる。
また、第1の実施形態に示すような移動通信システムにおいて、能力を移動局装置のリリースバージョン(Rel−8移動局装置、Rel−9移動局装置、Rel−10移動局装置など)に対応させることもできる。つまり、複数のキャリア要素から構成されるDLシステム帯域とULシステム帯域を使用して、Rel−10用の移動局装置を動作させ、さらに、DL−2とUL−2(キャリア要素またはキャリア要素グループの少なくとも1つの組み合わせ)を使用して、Rel−10用およびRel−9用の移動局装置を動作させ、DL−1とUL−1(キャリア要素またはキャリア要素グループの少なくとも1つの組み合わせ)を使用して、Rel−10用およびRel−9およびRel−8用の移動局装置を動作させることが可能となる。
図5および図6は、第1の実施形態を適用した移動通信システムの例を示す図である。図5Aには、下りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(DLシステム帯域)が100MHz、上りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(ULシステム帯域)が100MHzの移動通信システムを示している。また、図5Aに示す移動通信システムでは、DLシステム帯域が20MHzの帯域幅を持った5つのキャリア要素(DL−1、DL−2、DL−3、DL−4、DL−5)によって構成され、ULシステム帯域が20MHzの帯域幅を持った5つのキャリア要素(UL−1、UL−2、UL−3、UL−4、UL−5)によって構成されていることを示している。基地局装置と移動局装置は、DLシステム帯域を構成する5つのキャリア要素とULシステム帯域を構成する5つのキャリア要素を、それぞれ対応させて通信(情報の送受信)を行なうことができる。例えば、基地局装置と移動局装置は、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2、DL−3とUL−3、DL−4とUL−4、DL−5とUL−5を対応させて通信を行ない、基地局装置が、DL−1を使用して送信した情報(下りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、移動局装置が、UL−1を使用して送信することができる。また、移動局装置が、UL−1を使用して送信した情報(上りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、基地局装置が、DL−1を使用して送信することもできる。
ここで、図5Aに示す移動通信システムは、100MHzの帯域幅を持ったDLシステム帯域を、100MHzの帯域幅を持ったULシステム帯域を構成する20MHzの帯域幅を持ったキャリア要素の数(5つ)に対応させて、複数のキャリア要素に分割している(複数のキャリア要素によって構成している)移動通信システムであるとも解釈することができる。DLシステム帯域を、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数と同数のキャリア要素から構成することによって、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の対応を単純化することが可能となり、基地局装置と移動局装置の通信を効率的に行なうことができる。すなわち、図5Aに示す移動通信システムは、基地局装置と移動局装置が、キャリア要素から構成される広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なう際に、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数(例えば、5つ)に応じて、DLシステム帯域を複数のキャリア要素から構成し(例えば、5つのキャリア要素からDLシステム帯域を構成し)、それぞれのキャリア要素を対応させて(例えば、ULシステム帯域を構成するキャリア要素とDLシステム帯域を構成するキャリア要素を周波数が増加する方向に対応させて)、通信を行なうことができることを示している。
ここで、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つをどのように対応させるのかは、仕様等によって事前に定義することができる。すなわち、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つとの対応は仕様等によって定義することができ、基地局装置が、DL−1を使用して送信する情報に対応して、移動局装置が、どのキャリア要素(UL−1、UL−2、UL−3、UL−4、UL−5のいずれか)を使用して情報を送信するのかは、事前に定義することができる。例えば、前述したような、下りリンク、および、上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれの周波数位置に応じて(例えば、下りリンク、および、上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれを周波数が増加する方向に対応させて)、通信を行なえることが仕様等で事前に定義される。
また、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つをどのように対応させるのかは、情報(制御情報)として、基地局装置から移動局装置に通知されても良い。すなわち、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つとの対応は、情報(制御情報)として、基地局装置から移動局装置に送信することができる。
例えば、基地局装置は、報知チャネル(報知信号)を使用して、下りリンクと上りリンクの各キャリア要素の対応に関する情報(以下、キャリア要素対応情報)を、移動局装置に送信することができる。基地局装置が、報知チャネルを使用して、キャリア要素対応情報を報知することによって、基地局装置が制御(管理)するセル内に存在する全ての移動局装置に対して、セル固有のキャリア要素対応情報を設定することができる。すなわち、基地局装置は、報知チャネルを使用してキャリア要素対応情報をセル内に存在する全ての移動局装置に対して報知し、この信号を受信した移動局装置は、キャリア要素対応情報に従って、上りリンクの周波数帯域(ULシステム帯域)を構成するキャリア要素それぞれと、下りリンクの周波数帯域(DLシステム帯域)を構成するキャリア要素の1つとを対応させて通信する(情報の送受信を行なう)ことができる。
また、例えば、基地局装置は、キャリア要素対応情報を、無線資源制御信号(以下、RRCシグナリングとも称する)を使用して、移動局装置に送信することができる。基地局装置が、キャリア要素対応情報を含んだRRCシグナリングを移動局装置に送信することによって、移動局装置固有のキャリア要素対応情報を設定することができる。すなわち、基地局装置は、キャリア要素対応情報を含んだRRCシグナリングを移動局装置に送信し、その信号を受信した移動局装置は、キャリア要素対応情報に従って、上りリンクの周波数帯域(ULシステム帯域)を構成するキャリア要素それぞれと、下りリンクの周波数帯域(DLシステム帯域)を構成するキャリア要素の1つとを対応させて通信する(情報の送受信を行なう)ことができる。
また、DLシステム帯域および/またはULシステム帯域を、キャリア要素によってどのように構成するのかは、仕様等によって事前に定義することができる。例えば、図5Aでは、DLシステム帯域を、20MHzの帯域幅を持った5つのキャリア要素(DL−1、DL−2、DL−3、DL−4、DL−5)によって構成しているが、後述するように、40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−1)と60MHz帯域幅を持ったキャリア要素(DL−2)の2つのキャリア要素で構成したり、20MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−1)と20MHz帯域幅を持ったキャリア要素(DL−2)と40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−3)の3つのキャリア要素で構成したりすることができる。
その他にも、DLシステム帯域を、例えば、60MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−1)と40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−2)で構成したり、30MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−1)と70MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−2)によって構成したりすることができ、DLシステム帯域を、キャリア要素によって、どのように構成するのかは事前に定義することができる。同様に、ULシステム帯域についても、例えば、10MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(UL−1)と30MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(UL−2)で構成したり、30MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(UL−1)と10MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(UL−2)によって構成したりすることができ、ULシステム帯域を、キャリア要素によって、どのように構成するのかは事前に定義することができる。
また、DLシステム帯域および/またはULシステム帯域を、キャリア要素によってどのように構成するのかは、情報(制御情報)として、基地局装置から移動局装置に通知されても良い。例えば、基地局装置は、報知チャネル(報知信号)を使用して、キャリア要素による広帯域なシステム帯域の構成に関する情報(以下、広周波帯域構成情報)を、移動局装置に送信することができる。基地局装置が、報知チャネルを使用して、広周波帯域構成情報を報知することによって、基地局装置が制御(管理)するセル内に存在する全ての移動局装置に対して、セル固有の広周波帯域構成情報を設定することができる。すなわち、基地局装置は、報知チャネルを使用して広周波帯域構成情報をセル内に存在する全ての移動局装置に対して報知し、この信号を受信した移動局装置は、広周波帯域構成情報に従って、DLシステム帯域および/またはULシステム帯域をキャリア要素によって構成し、上りリンクの周波数帯域(ULシステム帯域)を構成するキャリア要素それぞれと、下りリンクの周波数帯域(DLシステム帯域)を構成するキャリア要素の1つとを対応させて通信する(情報の送受信を行なう)ことができる。
また、例えば、基地局装置は、広周波帯域構成情報を、無線資源制御信号(以下、「RRCシグナリング」とも呼称する。)を使用して、移動局装置に送信することができる。基地局装置が、広周波帯域構成情報を含んだRRCシグナリングを移動局装置に送信することによって、移動局装置固有の広周波帯域構成情報を設定することができる。すなわち、基地局装置は、広周波帯域構成情報を含んだRRCシグナリングを移動局装置に送信し、その信号を受信した移動局装置は、広周波帯域構成情報に従って、DLシステム帯域および/またはULシステム帯域を構成し、上りリンクの周波数帯域(ULシステム帯域)を構成するキャリア要素それぞれと、下りリンクの周波数帯域(DLシステム帯域)を構成するキャリア要素の1つとを対応させて通信する(情報の送受信を行なう)ことができる。
図5Bに記載している移動通信システムの構成について説明する。図5Bには、下りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(DLシステム帯域)が100MHz、上りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(ULシステム帯域)が40MHzの移動通信システムを示している。また、図5Bに示す移動通信システムでは、DLシステム帯域が40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−1)と、60MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−2)の2つのキャリア要素によって構成され、ULシステム帯域が20MHzの帯域幅を持った2つのキャリア要素(UL−1、UL−2)によって構成されていることを示している。基地局装置と移動局装置は、DLシステム帯域を構成する2つのキャリア要素とULシステム帯域を構成する2つのキャリア要素を、それぞれ対応させて通信(情報の送受信)を行なうことができる。例えば、基地局装置と移動局装置は、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2を対応させて通信を行ない、基地局装置が、DL−1を使用して送信した情報(下りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、移動局装置が、UL−1を使用することができる。また、移動局装置が、UL−1を使用して送信した情報(上りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、基地局装置が、DL−1を使用して送信することもできる。
ここで、図5Bに記載している移動通信システムは、100MHzの帯域幅を持ったDLシステム帯域を、40MHzの帯域幅を持ったULシステム帯域を構成する20MHzの帯域幅を持ったキャリア要素の数(2つ)に対応させて、複数のキャリア要素に分割している(複数のキャリア要素によって構成している)移動通信システムであるとも解釈することができる。DLシステム帯域を、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数と同数のキャリア要素から構成することによって、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の対応を単純化することが可能となり、基地局装置と移動局装置の通信を効率的に行なうことができる。すなわち、図5Bに示される移動通信システムでは、基地局装置と移動局装置が、キャリア要素から構成される広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なう際に、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数(例えば、2つ)に応じて、DLシステム帯域を複数のキャリア要素から構成し(例えば、2つのキャリア要素からDLシステム帯域を構成し)、それぞれのキャリア要素を対応させて(例えば、ULシステム帯域を構成するキャリア要素とDLシステム帯域を構成するキャリア要素を周波数が増加する方向に対応させて)、通信を行なうことができることも示している。
ここで、上述した通り、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つをどのように対応させるのかは、仕様等によって事前に定義することができる。すなわち、ULシステム帯域を構成するキャリア要素(UL−1、UL−2)とDLシステム帯域を構成するキャリア要素(DL−1、DL−2)の1つとの対応は、仕様等によって定義することができる。また、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つをどのように対応させるのかの情報(キャリア要素対応情報)は、基地局装置から移動局装置に通知されても良く、基地局装置が、報知チャネル(報知信号)やRRCシグナリングを使用して、キャリア要素対応情報を移動局装置に送信することによって、セル固有のキャリア要素対応情報、もしくは、移動局装置固有のキャリア要素対応情報を移動局装置に対して設定することができる。
また、上述した通り、DLシステム帯域および/またはULシステム帯域を、キャリア要素によってどのように構成するのかは、仕様等によって事前に定義することができる。すなわち、DLシステム帯域をキャリア要素によってどのように構成するのか、ULシステム帯域をキャリア要素によってどのように構成するのかは、仕様等によって事前に定義される。また、DLシステム帯域および/またはULシステム帯域を、キャリア要素によってどのように構成するのかの情報(広周波帯域構成情報)は、基地局装置によって移動局装置に通知されても良く、基地局装置が、報知チャネル(報知信号)やRRCシグナリングを使用して、広周波帯域構成情報を移動局装置に送信することによって、セル固有の広周波帯域構成情報、もしくは、移動局装置固有の広周波帯域構成情報を移動局装置に対して設定することができる。
図5Cに記載している移動通信システムの構成について説明する。図5Cには、下りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(DLシステム帯域)が80MHz、上りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(ULシステム帯域)が60MHzの移動通信システムを示している。また、図5Cに示す移動通信システムでは、DLシステム帯域が20MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−1)と、20MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−2)と、40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素(DL−3)の3つのキャリア要素によって構成され、ULシステム帯域が20MHzの帯域幅を持った3つのキャリア要素(UL−1、UL−2、UL−3)によって構成されていることを示している。基地局装置と移動局装置は、DLシステム帯域を構成する3つのキャリア要素とULシステム帯域を構成する3つのキャリア要素を、それぞれ対応させて通信(情報の送受信)を行なうことができる。例えば、基地局装置と移動局装置は、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2、DL−3とUL−3を対応させて通信を行ない、基地局装置が、DL−1を使用して送信した情報(下りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、移動局装置が、UL−1を使用して送信することができる。また、移動局装置が、UL−1を使用して送信した情報(上りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、基地局装置が、DL−1を使用して送信することもできる。
ここで、図5Cに記載している移動通信システムは、80MHzの帯域幅を持ったDLシステム帯域を、60MHzの帯域幅を持ったULシステム帯域を構成する20MHzの帯域幅を持ったキャリア要素の数(3つ)に対応させて、複数のキャリア要素に分割している(複数のキャリア要素によって構成している)移動通信システムであるとも解釈することができる。DLシステム帯域を、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数と同数のキャリア要素から構成することによって、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の対応を単純化することが可能となり、基地局装置と移動局装置の通信を効率的に行なうことができる。すなわち、図5Cに示される移動通信システムでは、基地局装置と移動局装置が、キャリア要素から構成される広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なう際に、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数(例えば、3つ)に応じて、DLシステム帯域を複数のキャリア要素から構成し(例えば、3つのキャリア要素からDLシステム帯域を構成し)、それぞれのキャリア要素を対応させて(例えば、ULシステム帯域を構成するキャリア要素とDLシステム帯域を構成するキャリア要素を周波数が増加する方向に対応させて)、通信を行なうことができることも示している。
また、上述した通り、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つをどのように対応させるのかは、仕様等によって事前に定義することができる。すなわち、ULシステム帯域を構成するキャリア要素(UL−1、UL−2、UL−3)とDLシステム帯域を構成するキャリア要素(DL−1、DL−2、DL−3)の対応は、仕様等によって定義することができる。また、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つをどのように対応させるのかの情報(キャリア要素対応情報)は、基地局装置から移動局装置に通知されても良く、基地局装置が、報知チャネル(報知信号)やRRCシグナリングを使用して、キャリア要素対応情報を移動局装置に送信することによって、セル固有のキャリア要素対応情報、もしくは、移動局装置固有のキャリア要素対応情報を移動局装置に対して設定することができる。
さらに、上述した通り、DLシステム帯域および/またはULシステム帯域を、キャリア要素によってどのように構成するのかは、仕様等によって事前に定義することができる。すなわち、DLシステム帯域をキャリア要素によってどのように構成するのか、ULシステム帯域をキャリア要素によってどのように構成するのかは、仕様等によって事前に定義される。また、DLシステム帯域および/またはULシステム帯域を、キャリア要素によってどのように構成するのかの情報(広周波帯域構成情報)は、基地局装置から移動局装置に通知されても良く、基地局装置が、報知チャネル(報知信号)やRRCシグナリングを使用して、広周波帯域構成情報を移動局装置に送信することによって、セル固有の広周波帯域構成情報、もしくは、移動局装置固有の広周波帯域構成情報を移動局装置に対して設定することができる。
さらに、第1の実施形態では、基地局装置と移動局装置は、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれと、DLシステム帯域を構成する複数のキャリア要素を含んだ(によって構成される)キャリア要素グループを対応させて通信を行なうことができる。すなわち、複数の上りリンクのキャリア要素のそれぞれを、複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのそれぞれと対応させて通信を行なうことができる。例えば、基地局装置と移動局装置は、図6Aに示すように、UL−1とDL−1に含まれる(を構成する)DL−1−1とDL−1−2、UL−2とDL−2に含まれる(を構成する)DL−2−1、DL−2−2、DL−2−3をそれぞれ対応させて通信を行なうことができる。
上記で説明した通り、第1の実施形態では、複数のキャリア要素(群)によって構成されるキャリア要素をキャリア要素グループと呼称する。すなわち、基地局装置と移動局装置は、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれと、DLシステム帯域を構成する複数のキャリア要素グループの中の1つのキャリア要素グループを対応させて通信を行なうことができる。
図6Aには、下りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(DLシステム帯域)が100MHz、上りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(ULシステム帯域)が40MHzの移動通信システムを示している。また、図6Aに示す移動通信システムは、DLシステム帯域を構成する40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素グループ(DL−1)が、さらに20MHzの帯域幅を持った2つのキャリア要素(DL−1−1、DL−1−2)によって構成され、また、DLシステム帯域を構成する60MHzの帯域幅を持ったキャリア要素グループ(DL−2)が、さらに20MHzの帯域幅を持った3つのキャリア要素(DL−1−1、DL−1−2、DL−1−3)によって構成されていることを示している。すなわち、DLシステム帯域は2つのキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)によって構成されている。
基地局装置と移動局装置は、ULシステム帯域を構成するキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれと、DLシステム帯域を構成する複数のキャリア要素グループ(DL−1:DL−1−1とDL−1−2、DL−2:DL−2−1とDL−2−2とDL−2−3)を対応させて通信(情報の送受信)を行なうことができる。例えば、基地局装置と移動局装置は、DL−1−1、DL−1−2とUL−1、DL−2−1、DL−2−2、DL−2−3とUL−2を対応させて通信を行ない、基地局装置が、DL−1−1、DL−1−2を使用して送信した情報(下りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、移動局装置が、UL−1を使用して送信し、さらに、基地局装置が、DL−2−1、DL−2−2、DL−2−2を使用して送信した情報(下りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、移動局装置が、UL−2を使用して送信することができる。また、移動局装置が、UL−1を使用して送信した情報(上りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、基地局装置が、DL−1−1、DL−1−2を使用して送信し、移動局装置が、UL−2を使用して送信した情報(上りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、基地局装置が、DL−2−1、DL−2−2、DL−2−3を使用して送信することができる。
ここで、図6Aに記載している移動通信システムは、100MHzの帯域幅を持ったDLシステム帯域を、ULシステム帯域を構成する20MHzの帯域幅を持ったキャリア要素の数(2つ)に対応させて、複数のキャリア要素グループに分割している(複数のキャリア要素グループによって構成している)移動通信システムであるとも解釈することができる。DLシステム帯域を、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数と同数のキャリア要素グループから構成することによって、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素グループ(複数のキャリア要素によって構成される)との対応を単純化することが可能となり、基地局装置と移動局装置の通信を効率的に行なうことができる。すなわち、図6Aに示される移動通信システムでは、基地局装置と移動局装置が、キャリア要素から構成される広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なう際に、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数(例えば、2つ)に応じて、DLシステム帯域を複数のキャリア要素グループから構成し(例えば、2つのキャリア要素グループからDLシステム帯域を構成し)、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれと、DLシステム帯域を構成するキャリア要素グループそれぞれを対応させて(例えば、ULシステム帯域を構成するキャリア要素とDLシステム帯域を構成するキャリア要素グループを周波数が増加する方向に対応させて)、通信を行なうことができることも示している。
同様に、図6Bには、下りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(DLシステム帯域)が80MHz、上りリンクの通信に使用する周波数帯域の帯域幅(ULシステム帯域)が60MHzの移動通信システムを示している。また、図6Bに示す移動通信システムは、DLシステム帯域が、20MHzの帯域幅を持った2つのキャリア要素(DL−1、DL−2)と40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素グループ(DL−3)によって構成され、さらに、40MHzの帯域幅を持ったキャリア要素グループ(DL−3)が、20MHzの帯域幅を持った2つのキャリア要素(DL−3−1、DL−3−2)によって構成されていることを示している。すなわち、DLシステム帯域は2つのキャリア要素(DL−1、DL−2)と1つのキャリア要素グループ(DL−3)によって構成されている。
基地局装置と移動局装置は、ULシステム帯域を構成するキャリア要素(UL−1、UL−2、UL−3)それぞれと、DLシステム帯域を構成するキャリア要素(DL−1、DL−2、DL−3(DL−3−1とDL−3−2))を対応させて通信(情報の送受信)を行なうことができる。例えば、基地局装置と移動局装置は、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2、DL−3−1、DL−3−2とUL−3を対応させて通信を行ない、基地局装置が、DL−1を使用して送信した情報(下りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、移動局装置が、UL−1を使用して送信し、さらに、基地局装置が、DL−3−1、DL−3−2を使用して送信した情報(下りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、移動局装置が、UL−3を使用して送信することができる。また、例えば、移動局装置が、UL−1を使用して送信した情報(上りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、基地局装置が、DL−1を使用して送信し、移動局装置が、UL−3を使用して送信した情報(上りリンクデータ)に対応するACK/NACKを、基地局装置が、DL−3−1、DL−3−2を使用して送信することができる。
同様に、図6Bに記載している移動通信システムは、80MHzの帯域幅を持ったDLシステム帯域を、ULシステム帯域を構成する20MHzの帯域幅を持ったキャリア要素の数(3つ)に対応させて、複数のキャリア要素およびキャリア要素グループに分割している(複数のキャリア要素およびキャリア要素グループによって構成している)移動通信システムであるとも解釈することができる。DLシステム帯域を、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数と同数のキャリア要素およびキャリア要素グループから構成することによって、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素およびキャリア要素グループそれぞれとの対応を単純化することが可能となり、基地局装置と移動局装置の通信を効率的に行なうことができる。
すなわち、図6Bに示される移動通信システムでは、基地局装置と移動局装置が、キャリア要素から構成される広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なう際に、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数(例えば、3つ)に応じて、DLシステム帯域を複数のキャリア要素およびキャリア要素グループから構成し(例えば、2つのキャリア要素と1つのキャリア要素グループからDLシステム帯域を構成し)、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれと、DLシステム帯域を構成するキャリア要素、および、複数のキャリア要素を含んだキャリア要素グループのそれぞれを対応させて(例えば、ULシステム帯域を構成するキャリア要素とDLシステム帯域を構成するキャリア要素、および、複数のキャリア要素を含んだキャリア要素グループを周波数が増加する方向に対応させて)、通信を行なうことができることも示している。
上述した通り、図6A、図6Bで示す移動通信システムにおいても、DLシステム帯域を構成するキャリア要素およびキャリア要素グループと、ULシステム帯域を構成するキャリア要素をどのように対応させるのかは、仕様等によって事前に定義することができる。また、DLシステム帯域を構成するキャリア要素およびキャリア要素グループと、ULシステム帯域を構成するキャリア要素をどのように対応させるのかの情報(キャリア要素グループ対応情報)は、基地局装置によって移動局装置に通知されても良い。基地局装置が、報知チャネル(報知信号)やRRCシグナリングを使用して、キャリア要素グループ対応情報を移動局装置に送信することによって、セル固有のキャリア要素グループ対応情報、もしくは、移動局装置固有のキャリア要素グループ対応情報を移動局装置に対して設定することができる。
ここで、第1の実施形態における移動通信システムでは、基地局装置と移動局装置が通信を行なうために対応させた下りリンクのキャリア要素グループと上りリンクのキャリア要素の組み合わせの中の1つの下りリンクのキャリア要素と上りリンクのキャリア要素の組み合わせを使用して、移動局装置が通信を行なうことができる。図6Aに示す移動通信システムを使用して説明すると、移動局装置は、キャリア要素グループDL−1内のDL−1−1とUL−1、DL−1−2とUL−1、キャリア要素グループDL−2内のDL−2−1とUL−2、DL−2−2とUL−2、DL−2−3とUL−2のキャリア要素の組み合わせの中から、1つのキャリア要素の組み合わせを使用して通信を行なうことができる。ここで、移動局装置が通信に使用する1つのキャリア要素の組み合わせは、移動通信システムに存在する移動局装置ごとに異なってよく、基地局装置は、移動局装置ごとに異なるキャリア要素の組み合わせ(移動局装置ごとに異なる1つのキャリア要素の組み合わせ)を使用して、それぞれの移動局装置と通信を行なうことができる。
さらに、対応させたキャリア要素の組み合わせの中の1つのキャリア要素の組み合わせを使用して通信を行なう移動局装置の中で、特定の移動局装置に対して、上りリンクのキャリア要素に対応する下りリンクのキャリア要素が下りリンクのキャリア要素グループ内で1つとなるように制限することができる(通信できるキャリア要素の組み合わせを制限することができる)。図6Aに示す移動通信システムを使用して説明すると、キャリア要素グループDL−1内のDL−1−1とUL−1、DL−1−2とUL−1、キャリア要素グループDL−2内のDL−2−1とUL−2、DL−2−2とUL−2、DL−2−3とUL−2のキャリア要素の組み合わせの中から、1つのキャリア要素の組み合わせを使用して通信を行なう移動局装置の中で、特定の移動局装置に対して、通信を行なうことのできるキャリア要素の組み合わせを、それぞれのキャリア要素グループの中で1つのキャリア要素の組み合わせ(例えば、DL−1−1とUL−1、DL−2−1とUL−2)だけに制限することができる。
このように、移動局装置が通信を行なうために対応させた下りリンクのキャリア要素と上りリンクのキャリア要素の組み合わせを、キャリア要素グループ内で1対1に制限することによって、従来から存在している移動局装置(上記の、1つのキャリア要素の組み合わせを使用して通信を行なう移動局装置の中での特定の移動局装置、例えば、20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なう移動局装置)を、広帯域なシステム帯域(例えば、100MHzの帯域幅を持った周波数帯域)を使用して通信を行なう移動通信システムの上で、柔軟に動作させることが可能となり、周波数数帯域を効率的に使用することができる。
上記までに記載した内容から、第1の実施形態において、LTE−A用(LTE−Aに対する能力を持った)の移動局装置とLTE用(LTEに対する能力を持った)の移動局装置が、どのように動作するのかを説明する。
例えば、図5Aに示す移動通信システムにおいて、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:100MHz)と下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:100MHz)を、それぞれ20MHzの帯域幅を持った5つのキャリア要素によって構成し、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つを対応させて(例えば、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2、DL−3とUL−3、DL−4とUL−4、DL−5とUL−5を対応させて)LTE−A用の移動局装置を動作させることができる(LTE−A用の移動局装置を、フルシステムの上で動作させることができる)。
さらに、図5Aに示す移動通信システムにおいて、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:100MHz)を構成する5つのキャリア要素と下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:100MHz)を構成する5つのキャリア要素との組み合わせの中から1つのキャリア要素の組み合わせを使用して(例えば、DL−1とUL−1を使用して)、DL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE用の移動局装置を動作させることができる(LTE用の移動局装置を、サブシステムの上で動作させることができる)。ここで、それぞれの移動局装置によって使用する1つのキャリア要素の組み合わせは異なり、例えば、DL−1とUL−1を使用する移動局装置、DL−2とUL−2を使用する移動局装置、DL−3とUL−3を使用する移動局装置、DL−4とUL−4を使用する移動局装置、DL−5とUL−5を使用する移動局装置のそれぞれと、基地局装置が通信できる。
同様に、図5Bに示すように、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:40MHz)を、20MHzの帯域幅を持った2つのキャリア要素から構成し、下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:100MHz)を、40MHzと60MHzの帯域幅を持った2つのキャリア要素から構成し、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つを対応させて(例えば、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2を対応させて)LTE−A用の移動局装置を動作させることができる(LTE−A用の移動局装置を、フルシステムの上で動作させることができる)。
さらに、図5Bに示す移動通信システムにおいて、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:40MHz)を構成する2つのキャリア要素と下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:100MHz)を構成する2つのキャリア要素の組み合わせの中から1つのキャリア要素の組み合わせを使用して(例えば、DL−1とUL−1を使用して)、DL:40MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE−A用の移動局装置を動作させることができる(LTE−A用の移動局装置を、サブシステムの上で動作させることができる)。ここで、それぞれの移動局装置によって使用する1つのキャリア要素の組み合わせは異なり、例えば、DL−1とUL−1を使用するDL:40MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置、DL−2とUL−2を使用するDL:60MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置のそれぞれと、基地局装置が通信できる。
同様に、図5Cに示すように、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:60MHz)を、20MHzの帯域幅を持った3つのキャリア要素から構成し、下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:80MHz)を、20MHzと20MHzと40MHzの帯域幅を持った3つのキャリア要素から構成し、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素の1つを対応させて(例えば、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2、DL−3とUL−3を対応させて)LTE−A用の移動局装置を動作させることができる(LTE−A用の移動局装置を、フルシステムの上で動作させることができる)。
さらに、図5Cに示す移動通信システムにおいて、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:60MHz)を構成する3つのキャリア要素と下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:100MHz)を構成する3つのキャリア要素との組み合わせの中から1つのキャリア要素の組み合わせを使用して(例えば、DL−1とUL−1を使用して)、DL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE用の移動局装置を動作させることができる(LTE用の移動局装置を、サブシステムの上で動作させることができる)。ここで、それぞれの移動局装置によって使用する1つのキャリア要素の組み合わせは異なり、例えば、DL−1とUL−1を使用するDL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置、DL−2とUL−2を使用するDL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置、DL−3とUL−3を使用するDL:40MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置のそれぞれと、基地局装置が通信できる。
同様に、図6Aに示すように、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:40MHz)を、20MHzの帯域幅を持った2つのキャリア要素から構成し、下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:100MHz)を、20MHzの帯域幅を持った5つのキャリア要素によって構成し、40MHzと60MHzのキャリア要素グループから構成し、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素グループの1つを対応させて(例えば、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2を対応させて)DL:100MHzおよびUL:40MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE−A用の移動局装置を動作させることができる(LTE−A用の移動局装置を、フルシステムの上で動作させることができる)。
さらに、図6Aに示す移動通信システムにおいて、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:40MHz)を構成する2つのキャリア要素と、下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:100MHz)を構成する2つのキャリア要素グループに含まれる5つのキャリア要素の組み合わせの中から、いずれか一組の下りリンクのキャリア要素と上りリンクのキャリア要素の組み合わせを使用して(例えば、DL−1−1とUL−1またはDL−2−1とUL−2を使用して)、DL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE用の移動局装置を動作させることができる(LTE用の移動局装置を、サブシステムの上で動作させることができる)。ここで、それぞれの移動局装置によって使用する1つのキャリア要素の組み合わせは異なり、例えば、DL−1−1とUL−1を使用して通信を行なうLTE用の移動局装置、DL−2−1とUL−2を使用して通信を行なうLTE用の移動局装置のそれぞれと、基地局装置が通信できる。
さらに、LTE用に使用される上りリンクのキャリア要素と下りリンクのキャリア要素グループに含まれるキャリア要素のいずれか一組の組み合わせ以外のキャリア要素の組み合わせを使用して(例えば、DL−1−2とUL−1またはDL−2−2とUL−2−3を使用して)、DL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE−A用の移動局装置を動作させることができる。ここで、それぞれの移動局装置によって使用される1つのキャリア要素の組み合わせは異なり、例えば、DL−1−2とUL−1を使用して通信を行なうLTE−A用の移動局装置、DL−2−2とUL−2を使用して通信を行なうLTE−A用の移動局装置、DL−2−3とUL−2を使用して通信を行なうLTE−A用の移動局装置のそれぞれと、基地局装置が通信できる。すなわち、ここでのLTE−A用の移動局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素(キャリア要素グループ)と組み合わせされた上りリンクのキャリア要素で通信可能な移動局装置と解釈できる。LTE用の移動局装置は、1つの下りリンクキャリア要素と組み合わされた上りリンクのキャリア要素で通信可能な移動局装置と解釈できる。
同様に、図6Bに示すように、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:60MHz)を、20MHzの帯域幅を持った3つのキャリア要素から構成し、下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:80MHz)を、20MHzの帯域幅を持った4つのキャリア要素から構成し、20MHzと20MHzと40MHzのキャリア要素またはキャリア要素グループを構成し、ULシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれとDLシステム帯域を構成するキャリア要素またはキャリア要素グループの1つを対応させて(例えば、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2、DL−3とUL−3を対応させて)DL:80MHzおよびUL:60MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE−A用の移動局装置を動作させることができる(LTE−A用の移動局装置を、フルシステムの上で動作させることができる)。
さらに、図6Bに示す移動通信システムにおいて、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域:60MHz)を構成する3つのキャリア要素と、下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域:80MHz)を構成する2つのキャリア要素、および、1つのキャリア要素グループに含まれるキャリア要素の組み合わせの中から1つのキャリア要素の組み合わせを使用して(例えば、DL−3−1とUL−3を使用して)DL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE用の移動局装置を動作させることができる(LTE用の移動局装置を、サブシステムの上で動作させることができる)。ここで、それぞれの移動局装置によって使用する1つのキャリア要素の組み合わせは異なり、例えば、DL−1とUL−1を使用して通信を行なう移動局装置、DL−2とUL−2を使用して通信を行なう移動局装置、DL−3−1とUL−3を使用して通信を行なう移動局装置のそれぞれと、基地局装置が通信できる。
さらに、LTE用に使用される上りリンクのキャリア要素と下りリンクのキャリア要素グループに含まれるキャリア要素のいずれか一組の組み合わせ以外のキャリア要素の組み合わせを使用して(例えば、DL−3−2とUL−3を使用して)、DL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持ったLTE−A用の移動局装置を動作させることができる。ここで、それぞれの移動局装置によって使用される1つのキャリア要素の組み合わせは異なり、例えば、DL−3−1とUL−3を使用して通信を行なうLTE−A用の移動局装置、DL−3−2とUL−3を使用して通信を行なうLTE−A用の移動局装置それぞれと基地局装置が通信できる。すなわち、ここでのLTE−A用の移動局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素(キャリア要素グループ)と組み合わせされた上りリンクのキャリア要素で通信可能な移動局装置と解釈できる。LTE用の移動局装置は、1つの下りリンクキャリア要素と組み合わされた上りリンクのキャリア要素で通信可能な移動局装置と解釈できる。
ここで、図5Bと図6A、または、図5Cと図6Bをそれぞれ同時にシステムとして動作することも可能である。すなわち、図6Aのシステム上で、例えば、DL−1とUL−1を使用するDL:40MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置、DL−2とUL−2を使用するDL:60MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置のそれぞれと基地局装置が通信できる。図6Bのシステム上で、例えば、DL−1とUL−1を使用するDL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置、DL−2とUL−2を使用するDL:20MHzおよびUL:20MHzの帯域幅を持った移動局装置、DL−3とUL−3を使用するDL40MHzおよびUL20MHzの帯域幅を持った周波数帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置のそれぞれと基地局装置が通信できる。
さらに、第1の実施形態に示す移動通信システムでは、キャリア要素から構成される広帯域なシステム帯域(DLシステム帯域、ULシステム帯域)を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置が、対応させたキャリア要素の組み合わせの中の1つの組み合わせを使用して通信を行なうことができる。すなわち、広帯域なシステム帯域を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置が、1つのキャリア要素の組み合わせを使用して通信を行なう能力を持った移動局装置として動作することができる。すなわち、広帯域なシステム帯域(DLシステム帯域、ULシステム帯域)を使用して動作することのできる移動局装置が、対応させたキャリア要素の1つの組み合わせを使用して通信を行なうことを認識することによって、1つのキャリア要素の組み合わせのみを使用して通信を行なうことができる。
例えば、図6Aに示す移動通信システムにおいて、DLシステム帯域、および、ULシステム帯域を使用して通信を行なうことができる移動局装置が、DL−1−1とUL−1を使用して通信を行なうことを認識することによって、DL−1−1とUL−1を使用して通信を行なう移動局装置として動作することができる。具体的には、DLシステム帯域、および、ULシステム帯域を使用して通信を行なうことができるLTE−A用の移動局装置が、DL−1−1とUL−1を使用して通信を行なうことを認識することによって、DL−1−1とUL−1を使用してLTE用の移動局装置として動作することができる(LTE―A用の移動局装置を、サブシステムの上で、LTE用の移動局装置として動作させることができる)。
ここで、移動局装置に対して、対応させたキャリア要素の1つの組み合わせ(例えば、DL−1−1とUL−1)を使用して通信を行なうことを認識させる制御情報(制御信号)は、基地局装置によって送信することができる。すなわち、基地局装置は、LTE−A用の移動局装置に対して、制限された周波数帯域(例えば、DL−1−1とUL−1)を使用して通信を行なうための制御情報(制御信号)を送信し、この信号を受信したLTE−A用の移動局装置は、制限された周波数帯域(例えば、DL−1−1とUL−1)を使用して、LTE用の移動局装置として通信を行なうことができる(基地局装置は、制御信号によって、LTE―A用の移動局装置を、サブシステムの上で、LTE用の移動局装置として動作させることができる)。
上記までに示したように、第1の実施形態では、キャリア要素および/またはキャリア要素グループから構成される広帯域なシステム帯域(ULシステム帯域、DLシステム帯域)を使用して基地局装置と移動局装置が通信を行なう際に、上りリンクの通信に使用する周波数帯域(ULシステム帯域)を構成する複数のキャリア要素それぞれと下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域)を構成するキャリア要素および/またはキャリア要素グループのそれぞれを対応させて通信を行なうことにより、基地局装置から移動局装置への制御情報(制御信号)を増加させることなく、基地局装置と移動局装置が効率的に通信を行なうことができる。
また、対応させたULシステム帯域のキャリア要素とDLシステム帯域のキャリア要素および/またはキャリア要素グループの中のいずれか一組のキャリア要素の組み合わせを使用して、(異なる能力を持った)移動局装置を動作させることによって、広帯域の周波数帯域(例えば、100MHzの帯域幅を持った周波数帯域)を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置と、狭帯域の周波数帯域(例えば、20MHzの帯域幅を持った周波数帯域)を使用して通信を行なうことができる能力を持った移動局装置を、同じ周波数帯域を使用して柔軟に共存させることができ、効率的な移動通信システムを実現することができる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態について説明する。本発明の第2の実施形態は、第1の実施例で説明したような下りリンクのシステム帯域が複数のキャリア要素および/またはキャリア要素グループ、上りリンクのシステム帯域が複数のキャリア要素によって構成され、下りリンクのキャリア要素および/またはキャリア要素グループそれぞれと上りリンクのキャリア要素それぞれを対応させて通信を行なう移動通信システム、基地局装置、および、移動局装置に適用可能である。ここでは、例として、図6Aに示すような移動通信システムについて説明するが、第2の実施形態は、第1の実施形態が適用できる全ての移動通信システム、基地局装置、および、移動局装置に適用が可能である。
図7に、図6Aに示した移動通信システムと同様の移動通信システムを示す。第1の実施形態で説明した通り、図7で示す移動通信システムにおいて、基地局装置と移動局装置は、上りリンクのシステム帯域を構成する複数のキャリア要素それぞれと、下りリンクのシステム帯域を構成する複数のキャリア要素を含んだ複数のキャリア要素グループの1つを対応させて通信を行なう。
図7では、基地局装置と移動局装置が、ULシステム帯域(100MHz)を構成する2つのキャリア要素(UL−1:20MHz、UL−2:20MHz)と、DLシステム帯域(100MHz)構成する2つのキャリア要素グループ(DL−1:40MHz、DL−2:60MHz)を、DL−1とUL−1、DL−2とUL−2を対応させて通信を行なうことを示している。ここで、キャリア要素グループは複数のキャリア要素によって構成されて、図7に示すとおり、キャリア要素グループDL−1は、キャリア要素DL−1−1とDL−1−2によって構成され、キャリア要素グループDL−2は、キャリア要素DL−2−1とDL−2−2とDL−2−3によって構成されている。以下、第2の実施形態では、キャリア要素および/またはキャリア要素グループの組み合わせの一例として、このような組み合わせについて説明するが、第2の実施形態は、どのようなキャリア要素および/またはキャリア要素グループ組み合わせにも適用することができ、例えば、図5Aに示すような移動通信システムにおいても、第2の実施形態を適用することができる。
以下、第2の実施形態では、説明を明確にするために、下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域)は、複数のキャリア要素を含む(複数のキャリア要素によって構成される)複数のキャリア要素グループによって構成されると表現するが、第2の実施形態を、図5Aに示すような移動通信システムに適用する際には、下りリンクの通信に使用する周波数帯域(DLシステム帯域)は、複数のキャリア要素によって構成されると表現される。
図7に示す移動通信システムにおいて、移動局装置から基地局装置への上りリンクの通信に使用されるULシステム帯域には、右上がりの斜線で示される物理上りリンク共用チャネル(以下、PUSCH)、および、右下がりの斜線で示される物理上りリンク制御チャネル(以下、PUCCH)が配置される。ここで、PUSCHとPUCCHは、ULシステム帯域を構成するキャリア要素(UL−1、および、UL−2)それぞれに対して配置される。また、図7では、PUCCHは、キャリア要素それぞれの両端部分(エッジ部分)に分散して配置している。
図7に示すように、第2の実施形態に示す移動通信システムにおいて、移動局装置から基地局装置へデータ(以下、データとは、上りリンクデータ(UL−SCH)、および/または、制御データを示す)を送信するために使用されるPUSCHの数、および、制御データを送信するために使用されるPUCCHの数の合計数は、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数と同数となり、ULシステム帯域を構成するキャリア要素の数に応じて変化する。
以下、基地局装置と移動局装置の動作について説明する。基地局装置は移動局装置に対して、複数のキャリア要素によって構成される下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)それぞれで、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)を使用して、下りリンク共用チャネル(PDSCH)のリソース割り当て、および、物理上りリンク共用チャネル(PUSCH)のリソース割り当て情報を含む上りリンク送信許可信号を送信する。すなわち、基地局装置は、同一サブフレームで下りリンクの複数のキャリア要素グループの数と同数のPDCCHを使用して、PDSCHのリソース割り当て、および、上りリンク送信許可信号の送信を行なうことができる。基地局装置から上りリンク送信許可信号を受信した移動局装置は、上りリンク送信許可信号に含まれるリソース割り当て情報に従って、データを、対応する上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれのPUSCHを使用して送信する。すなわち、移動局装置は、同一サブフレームで上りリンクの複数のキャリア要素の数と同数のPUSCH(データ)を送信することができる。これは、基地局装置と移動局装置が、下りリンクの複数のキャリア要素グループ、または、上りリンクの複数のキャリア要素と同数の上りトランスポートチャネル(UL−SCH)を送受信することができるとも言える。また、基地局装置は、移動局装置から送信された上りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを、対応する下りリンクの複数のキャリア要素グループそれぞれで、PHICHを使用して送信する。すなわち、基地局装置は、同一サブフレームで上りリンクの複数のキャリア要素に対応した下りリンクの複数のキャリア要素グループと同数のHARQのACK/NACK(PHICH)を送信することができる。
上述の通り、図7に示される移動通信システムにおいて、基地局装置は、DL−1の(DL−1に配置されたとも言う)PDCCHを使用して上りリンク送信許可信号を送信し、この信号を受信した移動局装置は、DL−1に対応したUL−1の(UL−1に配置されたとも言う)PUSCHを使用してデータを送信する。同様に、基地局装置は、DL−2の(DL−2に配置されたとも言う)PDCCHを使用して上りリンク送信許可信号を送信し、この信号を受信した移動局装置は、DL−2に対応したUL−2の(UL−2に配置されたとも言う)PUSCHを使用してデータを送信する。また、基地局装置は、同一サブフレームでDL−1、および、DL−2のPDCCHを使用して上りリンク送信許可信号を送信し、移動局装置は、同一サブフレームで対応するUL−1、および、UL−2のPUSCHを使用してデータを送信する。
さらに、基地局装置は移動局装置に対して、複数のキャリア要素によって構成される下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)それぞれで、PDSCHを使用して下りリンクデータ(例えば、下りユーザーデータ)を送信する。すなわち、基地局装置は、同一サブフレームで下りリンクのキャリア要素グループの数と同数のPDSCH(下りリンクデータ)を送信することができる。基地局装置から下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)それぞれで送信された下りリンクデータを受信した移動局装置は、下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを、対応する上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれのPUCCHを使用して送信する。すなわち、移動局装置は、同一サブフレームで上りリンクの複数のキャリア要素の数と同数のACK/NACKを送信することができる。これは、基地局装置と移動局装置が、下りリンクの複数のキャリア要素グループ、または、上りリンクの複数のキャリア要素と同数の下りトランスポートチャネル(DL−SCH)を送受信することができるとも言える。
上述の通り、図7に示される移動通信システムにおいて、基地局装置は、DL−1の(DL−1に配置されたとも言う)PDSCHを使用して下りリンクデータを送信し、移動局装置は、DL−1に対応するUL−1の(UL−1に配置されたとも言う)PUCCHを使用して下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを送信する。同様に、基地局装置は、DL−2の(DL−2に配置されたとも言う)PDSCHを使用して下りリンクデータを送信し、移動局装置は、DL−2に対応するUL−2の(UL−2に配置されたとも言う)PUCCHを使用して下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを送信する。また、基地局装置は、同一サブフレームでDL−1、および、DL−2のPDSCHを使用して下りリンクデータを送信し、移動局装置は、同一サブフレームで対応するUL−1、および、UL−2のPUCCHを使用して下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを送信する。
ここで、図8を使用して、移動局装置が、下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)に対応する上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれのPUCCHを使用して下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを送信しようとした際に、基地局装置が、上りリンクのキャリア要素(UL−1、および/または、UL−2)のPUSCHに対するリソース割り当てを行なった場合について説明する。図8では説明を分かりやすくするために、上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれにPUCCHを1つずつ記載している(この図8は、あるスロットにおける、ある移動局装置の上りリンクについて説明している。システム全体としては、PUCCHは、上りリンクのキャリア要素それぞれの両端部分(エッジ部分)に分散して配置されている)。
移動局装置は、基地局装置から下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)それぞれで送信される下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを、対応する上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれのPUCCHを使用して送信する際に、基地局装置によって、上りリンクのキャリア要素(UL−1、および/または、UL−2)のPUSCHのリソースに対する割り当てがあった場合、割り当てられたPUSCHのリソースを使用してACK/NACKを送信する。すなわち、基地局装置は下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)それぞれで上りリンクデータ(UL−SCH)を送信するためのPUSCHのリソースを上りリンク送信許可信号によって割り当て、この信号を受信した移動局装置は、対応する上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれのPUCCHで送信しようとしていたACK/NACKを上りリンク送信許可信号によって割り当てられたPUSCHのリソースを使用して送信する。
この際、下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)それぞれで使用される上りリンク送信許可信号として、異なるフォーマットを定義し、上りリンクの複数のキャリア要素を使用して上りリンクデータ(UL−SCH)を送信するためのPUSCHのリソースを割り当てることができる。
上記に記載した通り、移動局装置は、基地局装置からDL−1で送信された下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを対応するUL−1のPUCCHを使用して送信しようとする際に、基地局装置からUL−1のPUSCHに対するリソース割り当てがあった場合、UL−1のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACKを、UL−1のPUSCHを使用して送信する。同様に、移動局装置は、基地局装置からDL−2で送信された下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを対応するUL−2のPUCCHを使用して送信しようとする際に、基地局装置からUL−2のPUSCHに対するリソース割り当てがあった場合、UL−2のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACKを、UL−2のPUSCHを使用して送信する。また、基地局装置は、同一サブフレームでUL−1、および、UL−2のPUSCHのリソースを上りリンク送信許可信号によって割り当て、移動局装置は、同一サブフレームでUL−1、および、UL−2のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACKを、上り送信許可信号によって割り当てられたPUSCHのリソースを使用して送信することができる。ここで、移動局装置は、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUSCHを使用して、ACK/NACKのみ、もしくは、上りリンクデータとACK/NACKを共に送信することができる。
図8に記載しているPUCCHのリソースからPUSCHのリソースに伸びている矢印は、上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれのPUCCHを使用して下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを送信しようとした移動局装置が、基地局装置からのPUSCHのリソース割り当てに応じて、ACK/NACKを送信しようとしていたPUCCHが配置されているキャリア要素と同じキャリア要素内に配置されたPUSCHのリソースを使用してACK/NACKを送信していることを示している。すなわち、移動局装置は、下りリンクデータに対するHARQのACK/NACKを送信すべきキャリア要素において、基地局装置によるPUSCHのリソース割り当てがあった場合、割り当てられたPUSCHのリソースを使用してACK/NACKを基地局装置へ送信する。
図7に戻り、基地局装置は移動局装置に対して、複数のキャリア要素から構成される下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかを使用して、チャネル状態情報、および/または、スケジューリング要求を送信するために使用される物理上りリンク制御チャネル(以下、PUCCH)のリソースを無線資源制御信号(以下、RRCシグナリング)によって割り当てる。この信号を受信した移動局装置は、チャネル状態情報および/またはスケジューリング要求を、割り当てられた上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用して送信する。すなわち、基地局装置は下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信するRRCシグナリングによって、複数の上りリンクのキャリア要素(UL−1およびUL−2)に対するPUCCHのリソースを割り当てることができる。
この際、基地局装置は、移動局装置が上りリンクのどのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)を使用して、チャネル状態情報および/またはスケジューリング要求を送信するのかを指示する上りリンクキャリア要素指示情報を、RRCシグナリングに含めて送信することができる。すなわち、基地局装置は、移動局装置がUL−1のPUCCH、もしくは、UL−2のPUCCH、もしくは、UL−1とUL−2のPUCCHを使用して、チャネル状態情報および/またはスケジューリング要求を送信するのかを指示する上りリンクキャリア要素指示情報をRRCシグナリングに含めて送信することができる。ここで、この上りリンクキャリア要素指示情報は、単純にキャリア要素の番号を明示的に示しても良いし、キャリア要素に依存せずに番号付けられたそれぞれのPUCCHの周波数リソースに付与された連続番号によって暗示的に示されても良い。すなわち、移動局装置は、複数のキャリア要素から構成される下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信されたRRCシグナリングに含まれる上りリンクキャリア要素指示情報に従って、チャネル状態情報および/またはスケジューリング要求を、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用して送信する。この際、それぞれの上りリンクのキャリア要素に割り当て可能なPUCCHは1つであり、異なるキャリア要素であれば同時に複数のPUCCHを使用するように指定することが可能である。
図7に示される移動通信システムにおいて、基地局装置は、DL−1、DL−2のいずれかを使用して、上りリンクキャリア要素指示情報を含んだRRCシグナリングを移動局装置に送信し、この信号を受信した移動局装置は、RRCシグナリングに含まれる上りリンクキャリア要素指示情報に従って、UL−1、もしくは、UL−2、もしくはUL−1およびUL−2のPUCCHを使用して、チャネル状態情報および/またはスケジューリング要求を基地局装置に送信する。
ここで、移動局装置が、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用して、チャネル状態情報を送信しようとした際に(送信しようとしたサブフレームと同一のサブフレームで)、基地局装置によって対応する上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUSCHに対するリソース割り当てがあった場合について、図8を使用して説明する。
図8に示すように、移動局装置は、基地局装置からのRRCシグナリングに従って、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用してチャネル状態情報を送信しようとする際に、基地局装置によって、対応するキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUSCHに対するリソース割り当てがあった場合、移動局装置は、割り当てられたPUSCHのリソースを使用してチャネル状態情報を送信する。すなわち、移動局装置は、UL−1のPUCCHを使用してチャネル状態情報を送信しようとしたサブフレームと同一のサブフレームで、基地局装置からの上りリンク送信許可信号によって、UL−1のPUSCHでの送信が指示された場合、上りリンク送信許可信号によって割り当てられたUL−1のPUSCHのリソースを使用してチャネル状態情報を送信し、UL−1のPUCCHでのチャネル状態情報は送信しない。
同様に、移動局装置は、UL−2のPUCCHを使用してチャネル状態情報を送信しようとしたサブフレームと同一のサブフレームで、基地局装置からの上りリンク送信許可信号によってUL−2のPUSCHでの送信が指示された場合、上りリンク送信許可信号によって割り当てられたUL−2のPUSCHのリソースを使用して、チャネル状態情報を送信し、UL−2のPUCCHでのチャネル状態情報は送信しない。さらに、移動局装置は、UL−1とUL−2のPUCCHを使用してチャネル状態情報を送信しようとしたサブフレームと同一のサブフレームで、基地局装置からの上りリンク送信許可信号によってUL−1のPUSCHでの送信が指示された場合、上りリンク送信許可信号によって割り当てられたUL−1のPUSCHのリソースと、RRCシグナリングによって割り当てられたUL−2のPUCCHのリソースを使用して、チャネル状態情報を送信し、UL−1のPUCCHでのチャネル状態情報は送信しない。
この際、移動局装置は、UL−1のPUSCHとUL−2のPUCCHを使用して、同一のサブフレームでチャネル状態情報を送信する。同様に、移動局装置は、基地局装置からのRRCシグナリングによって、UL−1とUL−2のPUCCHを使用してチャネル状態情報を送信しようとしたサブフレームと同一のサブフレームで、基地局装置からの上りリンク送信許可信号によってUL−2のPUSCHでの送信が指示された場合、RRCシグナリングによって割り当てられたUL−1のPUCCHのリソースと、上りリンク送信許可信号によって割り当てられたUL−2のPUSCHのリソースを使用してチャネル状態情報を送信し、UL−2のPUCCHでのチャネル状態情報は送信しない。この際、移動局装置は、UL−1のPUCCHとUL−2のPUSCHを使用して、同一のサブフレームでチャネル状態情報を送信する。
また、移動局装置は、基地局装置からのRRCシグナリングによって、UL−1とUL−2のPUCCHを使用してチャネル状態情報を送信しようとしたサブフレームと同一のサブフレームで、基地局装置からの上りリンク送信許可信号によってUL−1およびUL−1のPUSCHでの送信が指示された場合、上りリンク送信許可信号によって割り当てられたUL−1およびUL−2のPUSCHのリソースを使用して、チャネル状態情報を送信し、UL−1およびUL−2のPUCCHでのチャネル状態情報は送信しない。この際、移動局装置は、UL−1およびUL−2のPUSCHを使用して、同一のサブフレームでチャネル状態情報を送信する。ここで、移動局装置は、上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれのPUSCHを使用して、チャネル状態情報のみ、もしくは、上りリンクデータとチャネル状態情報を共に送信することができる。
図8に記載しているPUCCHのリソースからPUSCHのリソースに伸びている矢印は、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用してチャネル状態情報を送信しようとした移動局装置が、基地局装置からのPUSCHのリソース割り当てに応じて、チャネル状態情報を送信しようとしていたPUCCHが配置されているキャリア要素と同じキャリア要素内に配置されたPUSCHのリソースを使用してチャネル状態情報を送信していることを示している。すなわち、移動局装置は、チャネル状態情報を送信すべきキャリア要素において、基地局装置によるPUSCHのリソース割り当てがあった場合、割り当てられたPUSCHのリソースを使用してチャネル状態情報を基地局装置へ送信する。
ここで、移動局装置から基地局装置へ上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用して送信されるチャネル状態情報とスケジューリング要求について、さらに説明する(上記で説明した通り、チャネル状態情報は、上りリンクキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCH、および、PUSCHのいずれかを使用して送信することができる)。
まず、チャネル状態情報について説明する。基地局装置から、下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信されるRRCシグナリングによって、チャネル状態情報を送信するように指示された移動局装置は、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用して、複数のキャリア要素グループから構成される下りリンクの(全)システム帯域に対するチャネル状態情報を基地局装置へ送信する。すなわち、移動局装置は、下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)によって構成される下りリンクの(全)システム帯域(DLシステム帯域)に関するチャネル状態情報を算出し、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCH(上述したように、基地局装置による割り当てが発生した場合にはPUSCH)を使用して送信することができる。これは、移動局装置が、基地局装置から下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信されたRRCシグナリングに従って、少なくとも一つの上りリンクのキャリア要素(UL−1もしくはUL−2)のPUCCHを使用して、下りリンクの(全)システム帯域(DLシステム帯域)に関するチャネル状態情報を送信することができるとも言える。また、移動局装置が、基地局装置から下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信されたRRCシグナリングに従って、複数の上りリンクのキャリア要素(UL−1およびUL−2)のPUCCHを使用して、下りリンクの(全)システム帯域(DLシステム帯域)に関するチャネル状態情報を送信することができるとも言える。すなわち送信されるチャネル状態情報は、キャリア要素ごとではなく移動局装置単位で要求される。
続いて、スケジューリング要求について説明する。基地局装置から、下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信されるRRCシグナリングによって、スケジューリング要求を送信することができるサブフレームを指示された移動局装置は、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用して、複数のキャリア要素から構成される上りリンクの(全)システム帯域に対するスケジューリング要求(UL−SCH送信の要求)を基地局装置へ送信することができる。これは、移動局装置が、基地局装置から下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信されたRRCシグナリングに従って、少なくとも一つの上りリンクのキャリア要素(UL−1もしくはUL−2)のPUCCHを使用して、上りリンクの(全)システム帯域(ULシステム帯域)に関するスケジューリング要求を送信することができるとも言える。また、移動局装置が、基地局装置から下りリンクの複数のキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信されたRRCシグナリングに従って、複数の上りリンクのキャリア要素(UL−1およびUL−2)のPUCCHを使用して、上りリンクの(全)システム帯域(ULシステム帯域)に関するスケジューリング要求を送信することができるとも言える。すなわち送信されるスケジューリング要求は、キャリア要素ごとではなく移動局装置単位で要求される。
図9A〜Dは、上記までに説明したことを踏まえて、移動局装置がデータ(上りリンクデータ(UL−SCH)、および/または、制御データ)を送信することができる上りリンクのチャネル(PUSCH、PUCCH)の組み合わせを示した図である。
上記までに説明した通り、移動局装置は、基地局装置からのRRCシグナリング、および、上りリンク送信許可信号に応じて、同一サブフレームにて、UL−1でのPUSCH送信とUL−2でのPUSCH送信、UL−1でのPUCCH送信とUL−2でのPUSCH送信、UL−1でのPUSCH送信とUL−2でのPUCCH送信、UL−1でのPUCCH送信とUL−2でのPUCCH送信を行なうことができる。ここで、基地局装置からのRRCシグナリングは、下りリンクのキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかを使用して送信される。また、下りリンクのキャリア要素グループ(DL−1、DL−2、これらは、上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)でもある)に対応した数の上りリンク送信許可信号が送信される。
それぞれのケースについて説明する。図9Aは、UL−1 PUSCHおよびUL−2 PUSCHの同一サブフレームでの送信を示している。移動局装置は、基地局装置から下りリンクのキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)それぞれで送信される上りリンク送信許可信号に応じて、対応する上りリンクのキャリア要素(UL−1、UL−2)それぞれのPUSCHを使用してデータ(上りリンクデータ(UL−SCH)、および/または、制御データ)を送信する。すなわち、移動局装置は、DL−1で送信された上りリンク送信許可信号に応じて、UL−1のPUSCHを使用してデータを基地局装置に送信し、DL−2で送信された上りリンク送信許可信号に応じて、UL−2のPUSCHを使用してデータを基地局装置に送信する。
また、UL−1およびUL−2のPUCCHを使用してACK/NACK、および/または、チャネル状態情報および/または、スケジューリング要求を送信しようとした際に、基地局装置が、DL−1、DL−2で上りリンク送信許可信号によって、UL−1PUSCHおよびUL−2 PUSCHでの送信を指示した場合にも、UL−1 PUSCHおよびUL−2PUSCHでのデータの送信が行なわれる。この際、UL−1のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACK、および/または、チャネル状態情報、および/または、スケジューリング要求は、UL−1 PUSCHで送信され、UL−2のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACK、および/または、チャネル状態情報および/または、スケジューリング要求は、UL−2 PUSCHで送信される。
また、図9Bは、UL−1 PUCCHおよびUL−2PUSCHの同一サブフレームでの送信を示している。移動局装置は、下りリンクのキャリア要素グループ(ここでは、DL−2)で送信される上りリンク送信許可信号に応じて、対応したUL−2のPUSCHを使用してデータを送信する。また、UL−1および/またはUL−2のPUCCHを使用してACK/NACK、および/または、チャネル状態情報、および/または、スケジューリング要求を送信しようとした際に、基地局装置が、DL−2で上りリンク送信許可信号によって、UL−2 PUSCHでの送信を指示した場合には、UL−1PUCCHおよび/またはUL−2PUSCHでのデータの送信が行なわれる。この際、UL−1のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACK、および/または、チャネル状態情報、および/または、スケジューリング要求は、UL−1 PUCCHで送信され、UL−2のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACK、および/または、チャネル状態情報および/または、スケジューリング要求は、UL−2 PUSCHで送信される。
図9Cは、UL−1 PUSCHおよびUL−2PUCCHの同一サブフレームでの送信を示している。移動局装置は、下りリンクのキャリア要素グループ(ここでは、DL−1)で送信される上りリンク送信許可信号に応じて、UL−1のPUSCHを使用してチャネル状態情報やスケジューリング要求を送信する。また、UL−1および/またはUL−2のPUCCHを使用してACK/NACK、および/または、チャネル状態情報、および/または、スケジューリング要求を送信しようとした際に、基地局装置が、DL−1で上りリンク送信許可信号によって、UL−1 PUSCHでの送信を指示した場合には、UL−1PUSCHおよび/またはUL−2 PUSCHでのデータの送信が行なわれる。この際、UL−1のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACK、および/または、チャネル状態情報、および/または、スケジューリング要求は、UL−1 PUSCHで送信され、UL−2のPUCCHを使用して送信しようとしていたACK/NACK、および/または、チャネル状態情報および/または、スケジューリング要求は、UL−2 PUCCHで送信される。
図9Dは、UL−1 PUCCHおよびUL−2PUCCHの同一サブフレームでの送
信を示している。移動局装置は、基地局装置から下りリンクのキャリア要素グループ(DL−1、DL−2)のいずれかで送信されるRRCシグナリングに応じて、上りリンクのキャリア要素(UL−1および/またはUL−2)のPUCCHを使用してチャネル状態情報やスケジューリング要求を送信する。すなわち、移動局装置は、RRCシグナリングに応じて、UL−1のPUCCHおよび/またはUL−2のPUCCHを使用して、チャネル状態情報やスケジューリング要求を送信する。移動局装置は、UL−1へのPUSCHのリソース割り当てがない場合は、UL−1のPUCCHを使用して、UL−2へのPUSCHのリソース割り当てがない場合は、UL−2のPUCCHを使用して、ACK/NACK、および/または、チャネル状態情報、および/または、スケジューリング要求を送信する。
さらに詳細を説明する。図10A〜Dは、図9A〜Dと同様に、移動局装置が、上りリンクのチャネル(PUSCH、PUCCH)を使用して、データ(上りリンクデータ(UL−SCH)、および/または、制御データ)を送信している様子を示す図である。図10A〜Dは、図9A〜Dにそれぞれ対応している。
図10A〜Dは、移動局装置が、サブフレーム#nにおいて、上りリンクのチャネル(PUSCH、PUCCH)を使用して、どのようにデータを送信するのかを示す図である。図10A〜Dに示すように、サブフレーム#nは、2つのスロット(ここでは、スロット#a、スロット#a+1とする)から構成され、移動局装置は、PUSCH、および/または、PUCCHに配置されたデータを、1サブフレーム(同一のサブフレーム)を使用して送信する。例えば、1サブフレーム(サブフレーム#n)は、1msであり、0.5msの2つのスロット(スロット#a、スロット#a+1)によって構成される。PUCCHには、スロット間ホッピングが適用され、スロットごとにPUCCHの周波数位置が変更される。PUSCHにもスロット間ホッピングが適用される場合もある。ただし、スロットごとの時間で見た場合、図9A〜Dで示されるパターンは維持される。
それぞれのケースについて説明する。図9Aに対応して、図10Aは、UL−1 PUSCHおよびUL−2 PUSCHでの同一サブフレームでの送信を示している。図9Bに対応して、図10Bは、UL−1PUCCHおよびUL−2 PUSCHでの同一サブフレームでの送信を示している。図9Cに対応して、図10Cは、UL−1PUSCHおよびUL−2 PUCCHでの同一サブフレームでの送信を示している。図9Dに対応して、図10Dは、UL−1PUCCHおよびUL−2 PUCCHでの送信を示している。
ここで、移動局装置は、サブフレーム#nで、UL−1および/またはUL−2のPUCCHを使用して、情報(ACK/NACKやチャネル状態情報やスケジューリング情報)を送信する際に、2つのスロット(スロット#a、スロット#a+1)に対応して、キャリア要素(UL−1)の両端部分(エッジ部分)に配置されたPUCCH間を移動(スロット間ホッピングと呼ばれる)しながら、送信を行なうことができる。すなわち、移動局装置は、サブフレーム#nでUL−1および/またはUL−2のPUCCHを使用して情報を送信する際に、スロット#aで、キャリア要素(UL−1および/またはUL−2)の両端部分(エッジ部分)に配置されたPUCCHの片側(図10では、UL−1の低周波数側に配置されたPUCCH、および、UL−2の高い周波数側に配置されたPUCCH)を使用し、スロット#a+1で、その反対側(図10では、UL−1の高周波数側に配置されたPUCCH、および、UL−2の低周波数側に配置されたPUCCH)を使用して情報を送信できる。
このように、移動局装置が、スロット間ホッピングを使用して、情報(ACK/NACKやチャネル状態情報やスケジューリング情報)を基地局装置に送信することによって、移動局装置から基地局装置へ送信される情報を、伝搬路の変動に対してより強くして(ダイバーシティ効果を持たせて)送信することができる。
図10A〜Dでは、移動局装置は、UL−1の低周波数側に配置されたPUCCH、および、UL−2の高周波数側に配置されたPUCCHから先に情報を送信したが、どちら側に配置されたPUCCHを先に使用して情報を送信するのかは、基地局装置からのPUCCHのリソース割り当てに応じて異なる。
上記までに示したように、本実施形態では、キャリア要素および/またはキャリア要素グループから構成される広帯域な周波数帯域(ULシステム帯域、DLシステム帯域)を使用して基地局装置と移動局装置が通信を行なう際に、基地局装置が、下りリンクの複数のキャリア要素グループ(もしくは、キャリア要素)それぞれを使用して上りリンク送信許可信号を送信し、この信号を受信した移動局装置が、下りリンクの複数のキャリア要素グループ(もしくは、キャリア要素)に対応する上りリンクのキャリア要素それぞれのPUSCHを使用してデータ(上りリンクデータ(UL−SCH)、および/または、制御データ)を送信することによって、下りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素グループ(もしくは、キャリア要素)それぞれと上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれを対応させて通信を行なうことが可能となり、基地局装置から移動局装置への制御情報(制御信号)を増加させることなく通信を行なうことができる。
また、基地局装置が、下りリンクの複数のキャリア要素グループ(もしくは、キャリア要素)のいずれかを使用して上りリンクキャリア要素指示情報を含んだRRCシグナリングを送信し、この信号を受信した移動局装置が、RRCシグナリングに含まれる上りリンクキャリア要素指示情報に従って、上りリンクのキャリア要素のPUCCHを使用してチャネル状態情報やスケジューリング情報を送信することによって、下りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素グループ(もしくは、キャリア要素)それぞれと上りリンクのシステム帯域を構成するキャリア要素それぞれを対応させて通信を行なうことが可能となり、基地局装置から移動局装置への制御情報(制御信号)を増加させることなく通信を行なうことができる。
このように、基地局装置が、下りリンクのキャリア要素グループ(もしくは、キャリア要素)を使用して上りリンク送信許可信号、および/または、RRCシグナリング送信し、移動局装置が、対応する上りリンクのキャリア要素を使用して上りリンクデータ、および/または、制御データを基地局装置へ送信することによって、基地局装置から移動局装置への制御情報(制御信号)を増加させることなく、下りリンク/上りリンクの通信を効率的に行なうことができる。
本実施形態では、以下のような形態を採ることも可能である。すなわち、本実施形態の移動通信システムは、基地局装置および移動局装置から構成される移動通信システムであって、前記移動局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有する複数の上りリンクのキャリア要素のそれぞれを、前記基地局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有する複数の下りリンクのキャリア要素または複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのそれぞれと対応させることによって、前記基地局装置と前記移動局装置とが通信を行なうことを特徴としている。
このように、移動局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有する複数の上りリンクのキャリア要素のそれぞれを、前記基地局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有する複数の下りリンクのキャリア要素または複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのそれぞれと対応させることによって、前記基地局装置と前記移動局装置とが通信を行なうので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報(制御信号)を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムは、相互に対応するいずれか一組の下りリンクのキャリア要素および上りリンクのキャリア要素を用いて、前記基地局装置と前記移動局装置とが通信を行なうことを特徴としている。
このように、相互に対応するいずれか一組の下りリンクのキャリア要素および上りリンクのキャリア要素を用いて、前記基地局装置と前記移動局装置とが通信を行なうので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムは、前記基地局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素それぞれで上りリンク送信許可信号を前記移動局装置に対して送信し、前記移動局装置は、前記上りリンク送信許可信号に従って、前記複数の下りリンクのキャリア要素に対応する上りリンクのキャリア要素それぞれで上りリンクの情報を前記基地局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、前記基地局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素それぞれで上りリンク送信許可信号を前記移動局装置に対して送信し、前記移動局装置は、前記上りリンク送信許可信号に従って、前記複数の下りリンクのキャリア要素に対応する上りリンクのキャリア要素それぞれで上りリンクの情報を前記基地局装置に対して送信するので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムは、前記基地局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループそれぞれで上りリンク送信許可信号を前記移動局装置に対して送信し、前記移動局装置は、前記上りリンク送信許可信号に従って、前記複数の下りリンクのキャリア要素グループに対応する上りリンクのキャリア要素それぞれで上りリンクの情報を前記基地局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、前記基地局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループそれぞれで上りリンク送信許可信号を前記移動局装置に対して送信し、前記移動局装置は、前記上りリンク送信許可信号に従って、前記複数の下りリンクのキャリア要素グループに対応する上りリンクのキャリア要素それぞれで上りリンクの情報を前記基地局装置に対して送信するので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記基地局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素のいずれかで無線資源制御信号を前記移動局装置に対して送信し、前記移動局装置が複数の上りリンクのキャリア要素で上りリンクの情報を送信するための物理上りリンク制御チャネルのリソースを割り当てることを特徴としている。
このように、前記基地局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素のいずれかで無線資源制御信号を前記移動局装置に対して送信し、前記移動局装置が複数の上りリンクのキャリア要素で上りリンクの情報を送信するための物理上りリンク制御チャネルのリソースを割り当てるので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、基地局装置から複数の下りリンクのキャリア要素のいずれかで送信される無線資源制御信号に従って、複数の上りリンクのキャリア要素の物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンクの情報を送信することを特徴としている。
このように、前記移動局装置は、基地局装置から複数の下りリンクのキャリア要素のいずれかで送信される無線資源制御信号に従って、複数の上りリンクのキャリア要素の物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンクの情報を送信するので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記基地局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのいずれかで無線資源制御信号を前記移動局装置に対して送信し、前記移動局装置が複数の上りリンクのキャリア要素で上りリンクの情報を送信するための物理上りリンク制御チャネルのリソースを割り当てることを特徴としている。
このように、前記基地局装置は、複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのいずれかで無線資源制御信号を前記移動局装置に対して送信し、前記移動局装置が複数の上りリンクのキャリア要素で上りリンクの情報を送信するための物理上りリンク制御チャネルのリソースを割り当てるので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、基地局装置から複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのいずれかで送信される無線資源制御信号に従って、複数の上りリンクのキャリア要素の物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンクの情報を送信することを特徴としている。
このように、前記移動局装置は、基地局装置から複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのいずれかで送信される無線資源制御信号に従って、複数の上りリンクのキャリア要素の物理上りリンク制御チャネルを使用して上りリンクの情報を送信するので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記無線資源制御信号は、複数の上りリンクのキャリア要素のうち、前記移動局装置が上りリンクの情報を送信するために使用するいずれかの上りリンクのキャリア要素を指示する上りリンクキャリア要素指示情報を含むことを特徴としている。
このように、前記無線資源制御信号は、複数の上りリンクのキャリア要素のうち、前記移動局装置が上りリンクの情報を送信するために使用するいずれかの上りリンクのキャリア要素を指示する上りリンクキャリア要素指示情報を含むので、基地局装置は、無線資源制御信号によって、移動局装置に対してどのキャリア要素を使うのかを指示することが可能となる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、物理上りリンク共用チャネルを使用して、上りリンクの情報を前記基地局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、移動局装置は、物理上りリンク共用チャネルを使用して、上りリンクの情報を基地局装置に対して送信することによって、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、物理上りリンク制御チャネルを使用して、上りリンクの情報を前記基地局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、移動局装置は、物理上りリンク制御チャネルを使用して、上りリンクの情報を基地局装置に対して送信することによって、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記基地局装置は、物理下りリンク共用チャネルを使用して、下りリンクの情報を前記移動局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、基地局装置は、物理下りリンク共用チャネルを使用して、下りリンクの情報を移動局装置に対して送信することによって、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記基地局装置は、物理下りリンク制御チャネルを使用して、下りリンクの情報を前記移動局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、基地局装置は、物理下りリンク制御チャネルを使用して、下りリンクの情報を前記移動局装置に対して送信することによって、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、上りリンクのキャリア要素の同一のサブフレームで、物理上りリンク共用チャネルおよび物理上りリンク制御チャネルでの送信が発生した場合は、物理上りリンク共用チャネルを使用して、上りリンクの情報を前記基地局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、前記移動局装置は、上りリンクのキャリア要素の同一のサブフレームで、物理上りリンク共用チャネルおよび物理上りリンク制御チャネルでの送信が発生した場合は、物理上りリンク共用チャネルを使用して、上りリンクの情報を前記基地局装置に対して送信することによって、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、複数のキャリア要素および/または複数のキャリア要素グループから構成される下りリンクのシステム帯域に対するチャネル状態情報を、少なくとも1つの上りリンクのキャリア要素を用いて、前記基地局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、前記移動局装置は、複数のキャリア要素および/または複数のキャリア要素グループから構成される下りリンクのシステム帯域に対するチャネル状態情報を、少なくとも1つの上りリンクのキャリア要素を用いて、前記基地局装置に対して送信することによって、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の移動通信システムにおいて、前記移動局装置は、複数のキャリア要素から構成される上りリンクのシステム帯域に対するスケジューリング要求情報を、少なくとも1つの上りリンクのキャリア要素を用いて、前記基地局装置に対して送信することを特徴としている。
このように、前記移動局装置は、複数のキャリア要素から構成される上りリンクのシステム帯域に対するスケジューリング要求情報を、少なくとも1つの上りリンクのキャリア要素を用いて、前記基地局装置に対して送信することによって、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
また、本実施形態の通信方法は、基地局装置および移動局装置から構成される移動通信システムの通信方法であって、前記移動局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有する複数の上りリンクのキャリア要素のそれぞれを、前記基地局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有する複数の下りリンクのキャリア要素または複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのそれぞれと対応させることによって、前記基地局装置と前記移動局装置とが通信を行なうことを特徴としている。
このように、移動局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有する複数の上りリンクのキャリア要素のそれぞれを、前記基地局装置が使用可能な周波数帯域の中の一部の帯域幅を有する複数の下りリンクのキャリア要素または複数の下りリンクのキャリア要素を含む複数の下りリンクのキャリア要素グループのそれぞれと対応させることによって、前記基地局装置と前記移動局装置とが通信を行なうので、基地局装置から移動局装置へ通知する制御情報(制御信号)を増加させることなく、効率的な情報の通信を実現することができる。
以上説明した実施形態において、基地局装置内の各機能や、移動局装置内の各機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより基地局装置や移動局装置の制御を行なっても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、更に前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。