JP5434142B2 - Control device for variable nozzle turbocharger - Google Patents
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Description
本発明は、可変ノズルを備えた容量可変型の可変ノズルターボ過給機の制御装置に関する。 The present invention relates to a control device for a variable-nozzle variable turbocharger having a variable nozzle.
エンジンの排気エネルギーにより駆動されて吸気の過給を行うターボ過給機として、可変ノズルを備えた容量可変型のものが知られている。特許文献1には、排気流量を表す吸入空気量と燃料噴射量とから排気エネルギーを求め、この排気エネルギーに基づいて過渡時の可変ノズルの目標開度を設定している。
2. Description of the Related Art As a turbocharger that is driven by engine exhaust energy and supercharges intake air, a variable displacement type equipped with a variable nozzle is known. In
しかしながら、実際に排気タービンが受けることとなる排気タービンの上流側の排気エネルギー、すなわちタービン入口エネルギーは、同じ排気流量であってもエンジン運転状態に応じて変化する。例えば、加速時や減速時のように機関負荷が変化する過渡時と機関負荷が変化しない定常時とでは、排気タービンの上流側の温度や圧力が異なるために、同じ排気流量であってもタービン入口エネルギーは異なるものとなる。従って、排気流量のみから排気タービンに供給される排気エネルギーを正確に予測することはできず、この排気エネルギーから可変ノズルの目標開度を設定しても、その設定精度が低いものとなる。 However, the exhaust energy upstream of the exhaust turbine that is actually received by the exhaust turbine, that is, the turbine inlet energy, changes according to the engine operating state even at the same exhaust flow rate. For example, the temperature and pressure on the upstream side of the exhaust turbine are different between a transient state where the engine load changes, such as during acceleration and deceleration, and a steady state where the engine load does not change. The entrance energy will be different. Therefore, the exhaust energy supplied to the exhaust turbine cannot be accurately predicted only from the exhaust flow rate, and even if the target opening of the variable nozzle is set from the exhaust energy, the setting accuracy is low.
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものである。すなわち、本発明に係る可変ノズルターボ過給機は、エンジンの排気通路に設けられた排気タービンと、この排気タービンの入口側開口部に設けられ、ターボ過給機の容量を調整する可変ノズルと、開度目標値に応じて上記可変ノズルを駆動するアクチュエータと、を備えている。そして、本発明の制御装置は、排気流量と、上記排気タービンの上流側のタービン入口温度と、上記排気タービンの上流側のタービン入口圧力と、に基づいてタービン入口エネルギーを算出し、このタービン入口エネルギーに基づいて、上記開度目標値を設定することを特徴としている。 The present invention has been made in view of such problems. That is, a variable nozzle turbocharger according to the present invention includes an exhaust turbine provided in an exhaust passage of an engine, a variable nozzle provided in an opening on the inlet side of the exhaust turbine, and adjusting a capacity of the turbocharger. And an actuator that drives the variable nozzle in accordance with the target opening value. The control device of the present invention calculates turbine inlet energy based on the exhaust flow rate, the turbine inlet temperature upstream of the exhaust turbine, and the turbine inlet pressure upstream of the exhaust turbine, and the turbine inlet The opening degree target value is set based on energy.
排気流量(質量流量)は、例えばエアフローメーターにより検出される吸気流量(質量流量)と燃料噴射量とを加算することにより求められる。タービン入口温度は、例えば排気タービンの上流側に設けられるタービン入口温度センサのセンサ出力値を利用し、好ましくは、この温度センサの応答遅れを補償するように、燃料噴射量の変化を考慮して求められる。タービン入口圧力は、例えば排気タービンの上流側に設けられるタービン入口圧力センサにより検出される。 The exhaust flow rate (mass flow rate) is obtained, for example, by adding the intake flow rate (mass flow rate) detected by an air flow meter and the fuel injection amount. The turbine inlet temperature uses, for example, a sensor output value of a turbine inlet temperature sensor provided on the upstream side of the exhaust turbine, and preferably takes into account changes in the fuel injection amount so as to compensate for the response delay of this temperature sensor. Desired. The turbine inlet pressure is detected by, for example, a turbine inlet pressure sensor provided on the upstream side of the exhaust turbine.
本発明によれば、排気流量の他、排気タービンの上流側のタービン入口温度とタービン入口圧力とを考慮して、排気タービンに供給されるタービン入口エネルギーを正確に推定することができ、このタービン入口エネルギーに基づいて可変ノズルの開度目標値を精度良く設定することができる。 According to the present invention, the turbine inlet energy supplied to the exhaust turbine can be accurately estimated in consideration of the exhaust flow rate, the turbine inlet temperature upstream of the exhaust turbine, and the turbine inlet pressure. Based on the inlet energy, the target opening value of the variable nozzle can be set with high accuracy.
以下、この発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の一実施例が適用されるディーゼルエンジン1の全体的構成を示している。排気を吸気通路3へ供給するように排気通路2と吸気通路3のコレクタ部3aとを結ぶEGR通路4に、図外の圧力制御弁からの制御圧力に応動するダイヤフラム式のEGR弁6を備えている。上記EGR弁6は、上記圧力制御弁を介してコントロールユニット5によって制御され、運転条件に応じた所定のEGR率(排気還流量/(吸入空気量+排気還流量))を得るようになっている。たとえば、低速低負荷域ではEGR率が最大となり、回転速度、負荷が高くなるに従い、EGR率が減少していく。上記吸気通路3の吸気ポート近傍には、吸入空気量(新気量)を調整する電制のスロットルバルブ9が設けられ、このスロットルバルブ9の開度はコントロールユニット5により制御される。
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. FIG. 1 shows an overall configuration of a
また、このディーゼルエンジン1は、コモンレール式の燃料噴射装置10を備えている。このコモンレール式の燃料噴射装置10においては、サプライポンプ11により加圧された燃料が高圧燃料供給通路12を介して蓄圧室(コモンレール)13にいったん蓄えられたあと、この蓄圧室13から各気筒の燃料噴射ノズル14に分配され、各燃料噴射ノズル14の開閉に応じてそれぞれ噴射される。上記蓄圧室13内の燃料圧力は、図示せぬプレッシャレギュレータによって可変的に調整されるようになっており、蓄圧室13には、燃料圧力を検出するために燃料圧力センサ15が設けられている。
The
更に、このディーゼルエンジン1は、排気タービン22とコンプレッサ23とを同軸上に備えた可変ノズルターボ過給機21を有している。上記排気タービン22は、排気通路2のEGR通路4の分岐点つまり排気取入口4Aよりも下流側に位置し、かつこの排気タービン22の入口側開口部つまりスクロール入口に、ターボ過給機の容量を調整する可変ノズル24を備えた容量可変型の構成となっている。すなわち、可変ノズル24の開度を小さくした状態では、低速域のような排気流量の少ない条件に適した小容量の特性となり、可変ノズル24の開度を大きくした状態では、高速域のような排気流量の多い条件に適した大容量の特性となる。上記可変ノズル24は、制御圧力(制御負圧)に応動するダイヤフラム式のアクチュエータ25によって駆動され、かつ上記制御圧力は、デューティ制御される圧力制御弁26を介して生成される。
The
排気タービン22の下流側の排気通路2には、排気ガスを浄化する触媒として、上流側より順に、酸化触媒27と、排気中のNOxを吸着及び脱離・浄化するNOx浄化触媒28と、排気中の排気微粒子(PM)をトラップし、堆積したPMを燃焼などの方法により定期的に除去すなわち再生する排気後処理装置としての微粒子捕捉フィルタすなわちDPF29と、が設けられている。
In the
また、吸気通路3に介装された上記コンプレッサ23の上流側には、吸入空気量つまり新気量を検出するエアフローメーター31が配設され、さらにその上流に、エアクリーナ32が位置している。上記コンプレッサ23とコレクタ部3aとの間には、過給された高温の空気を冷却するインタークーラ33が設けられている。
An
上記の圧力制御弁26などを制御するコントロールユニット5には、上述のエアフローメーター31の検出信号のほかに、過給圧を検出する過給圧センサ41、冷却水温を検出する水温センサ42、アクセルペダルの踏込量を検出するアクセル開度センサ43、吸気温度を検出する吸気温度センサ44、エンジン回転速度を検出する回転速度センサ45、排気通路2における排気タービン22の上流側に設けられ、タービン入口圧力RPTINを検出するタービン入口圧力センサ46、排気通路2における排気タービン22の上流側に設けられ、タービン上流温度に対応するセンサ出力値RTTINを出力するタービン入口温度センサ52、排気通路2における酸化触媒27の上流側の酸素濃度を検出する第1酸素センサ47、排気通路2におけるNOx浄化触媒28とDPF29との間の酸素温度を検出する第2酸素センサ48、DPF29の入口温度を検出する入口温度センサ49、DPF29の出口温度を検出する出口温度センサ50、DPF29の前後の差圧を検出するDPF差圧センサ51などのセンサ類の検出信号が入力されている。
The
なお、タービン入口圧力センサ46やタービン入口温度センサ52は、EGR通路4の排気取出口4Aの近傍に配置されており、これらのセンサ信号は、後述するタービン入口エネルギーの演算の他、実際のEGR率の検出・推定にも用いられる。
The turbine
そして本実施例では、排気タービン22に供給される排気エネルギーである、排気タービン22の上流側のタービン入口エネルギーEN_TINを算出し、このタービン入口エネルギーEN_TINとEGR率とに基づいて、可変ノズル24の開度目標値を設定している。この開度目標値となるノズル開度が得られるように、可変ノズル24のアクチュエータ25が駆動される。図2に示すように、ノズル開度目標値は、基本的にはタービン入口エネルギーが高くなるほど開き側とされ、EGR率が大きくなるほど閉じ側とされる。なお、実際にアクチュエータ25へ出力される信号は、制御圧力(負圧)を生成する圧力制御弁26を駆動するパルス信号のONデューティ比の形で与えられ、これに対応した圧力信号つまり制御圧力がアクチュエータ25へ出力されることになる。
In this embodiment, the turbine inlet energy EN_TIN on the upstream side of the
ここで、タービン入口エネルギーEN_TINは、下式(1)で表される。
EN_TIN=CP×EQH_EXH×ETTIN+1/2u2×EQH_EXH…(1)
『CP』は定圧比熱、『ETTIN』はタービン入口温度、『u』は排気タービン22の上流側の流速である。『EQH_EXH』は排気流量(質量流量)であり、エアフローメーター31により検出される吸気流量(質量流量)と燃料噴射量とを加算して求められる。
Here, the turbine inlet energy EN_TIN is expressed by the following formula (1).
EN_TIN = CP × EQH_EXH × ETTIN + 1 / 2u 2 × EQH_EXH (1)
“CP” is a constant pressure specific heat, “ETTIN” is the turbine inlet temperature, and “u” is the flow velocity upstream of the
排気タービン22の上流側に設けられる温度センサ52と圧力センサ46のうち、一般的に、温度センサは過渡時の応答性が低く、その検出精度が低いのに対し、圧力センサ46は過渡時の応答性に優れ、検出精度が高い。そこで、タービン入口エネルギーEN_TINの推定精度を向上させるために、上記の式(1)を下式(2)に変形し、圧力センサ46により検出されるタービン入口圧力RPTINを敢えて用いるものとした。また、排気タービン22の入口部分の流速は遅いので、上記『1/2u2』は非常に小さな値となり、推定精度への影響は小さいので省略している。
Of the
EN_TIN=CV×EQH_EXH×ETTIN+RPTIN×V …(2)
『CV』は定容比熱であり、エンジン固有の固定値である。『V』はシリンダの体積流量であり、シリンダ体積KVCEとエンジン回転速度NEとを乗算することで求められる。右辺の『CV×EQH_EXH×ETTIN』が温度エネルギーに相当し、『RPTIN×V』が圧力エネルギーに相当する。
EN_TIN = CV × EQH_EXH × ETTIN + RPTIN × V (2)
“CV” is a constant volume specific heat, which is a fixed value unique to the engine. “V” is a volume flow rate of the cylinder, and is obtained by multiplying the cylinder volume KVCE and the engine speed NE. “CV × EQH_EXH × ETTIN” on the right side corresponds to temperature energy, and “RPTIN × V” corresponds to pressure energy.
図3は、このようなタービン入口エネルギーEN_TINの具体的な演算内容を示す演算ブロック図である。同図に示すように、実際には、ブロックB1において排気温度ETTINを絶対温度に換算した上で、ブロックB2において単位換算係数KCONJを用いて温度エネルギーの単位を換算し、また、ブロックB3において単位換算係数KCONMを用いて圧力エネルギーのエンジン回転速度の単位を換算している。 FIG. 3 is a calculation block diagram showing the specific calculation contents of such turbine inlet energy EN_TIN. As shown in the figure, in actuality, after the exhaust temperature ETTIN is converted to an absolute temperature in the block B1, the unit of temperature energy is converted in the block B2 using the unit conversion coefficient KCONJ, and the unit in the block B3. The unit of the engine speed of pressure energy is converted using the conversion coefficient KCONM.
図4は、タービン入口温度センサ52の応答遅れを補償する演算処理を示す演算ブロック図である。加速時や減速時等の過渡時には、主として機関負荷の変化に伴う燃料噴射量の変化により実際のタービン入口温度が変動する。このような温度変動に対する温度センサ52の応答遅れを補償するように、タービン入口温度センサ52のセンサ出力値RTTINを補正してタービン入口温度ETTINを求めている。
FIG. 4 is a calculation block diagram showing a calculation process for compensating for a response delay of the turbine
具体的には、先ず噴射時期の異なるメイン噴射とアフター噴射とポスト噴射の3つに分けて、それぞれ温度補正基本値を算出する。これは、個々の噴射によって、燃料噴射量のうちでトルクに寄与する割合(すなわち、筒内で燃焼して機関出力トルクとして取り出される割合)と、トルクに寄与しない割合とが異なり、また、トルクに寄与しない燃料噴射量のうちで、排気タービン22の上流側または排気タービン22内で燃焼することでタービン入口エネルギー、つまりタービン入口温度の上昇に寄与する割合も異なるためである。
Specifically, first, temperature correction basic values are calculated for each of three main injections, after-injections, and post-injections having different injection timings. This is because the ratio of the fuel injection amount that contributes to the torque (that is, the ratio that is burned in the cylinder and taken out as engine output torque) differs from the ratio that does not contribute to the torque, depending on the individual injection. This is because, among the fuel injection amount that does not contribute to the above, the ratio of contribution to the increase of the turbine inlet energy, that is, the turbine inlet temperature by the combustion on the upstream side of the
出力を得るためのメイン噴射よりも後に噴射されるアフター噴射は、筒内に残存する燃え残りの燃料を燃やし、未燃燃料の排出を抑制するためのものであり、メイン噴射よりもトルクに寄与する燃料の割合は小さく、タービン入口温度の上昇に寄与する割合が相対的に高くなる。このアフター噴射よりも後に噴射されるポスト噴射は、筒内で燃やすことが目的ではなく、燃料を排気通路へ送り、主として触媒でのすすの燃焼や触媒昇温を目的とするものであり、アフター噴射よりも更にトルクに寄与する燃料の割合は小さく、タービン入口温度の上昇に寄与する割合が高くなる。 After-injection, which is injected after the main injection to obtain output, burns the unburned fuel remaining in the cylinder and suppresses the discharge of unburned fuel, contributing to torque more than the main injection The ratio of the fuel to be reduced is small, and the ratio that contributes to the increase of the turbine inlet temperature is relatively high. The post-injection injected after this after-injection is not intended to burn in the cylinder, but is intended to send fuel to the exhaust passage, mainly for soot combustion in the catalyst and catalyst temperature rise. The ratio of the fuel that contributes to the torque is smaller than that of the injection, and the ratio that contributes to the increase of the turbine inlet temperature is high.
個々の噴射について同様の処理が行われるが、メイン噴射を例にとって説明すると、ブロックB11では、今回の燃料噴射量QFINと一演算前(例えば10ms前)の燃料噴射量1/Zとの差により燃料噴射量の変化量(変化率・変化速度)D_QFINを求め、この燃料変化量D_QFINとエンジン回転速度NEとに基づいて、予め設定された図5の温度補正基本値の制御マップである過渡時燃料噴射量排温換算マップM_KTIN_DQFをルックアップし、タービン入口温度の変化分に換算した温度補正基本値KTIN_DQFを算出する。図5に示すように、例えば加速時などで燃料変化量D_QFINが高くなると、温度補正基本値KTIN_DQFが大きくなり、タービン入口温度が高温側へ補正されることとなる。
The same processing is performed for each injection, but the main injection will be described as an example. In block B11, the difference between the current fuel injection amount QFIN and the
アフター噴射やポスト噴射についても同様に、ブロックB12,B13において燃料変化量D_QAFTERED,D_QPOSTEDをそれぞれ求め、これとエンジン回転速度NEとにより過渡時アフター(ポスト)噴射量排温換算マップM_KTIN_DQA,M_KTIN_DQPを参照して温度補正基本値KTIN_DQA,KTIN_DQPを算出する。 Similarly, after-injection and post-injection, the fuel change amounts D_QAFTERED and D_QPOSTED are obtained in blocks B12 and B13, respectively, and the after-injection amount exhaust temperature conversion maps M_KTIN_DQA and M_KTIN_DQP at the time of transition are obtained from this and the engine speed NE. Then, temperature correction basic values KTIN_DQA and KTIN_DQP are calculated.
ここで、上述したように個々の噴射で、燃料噴射量のうちでトルクに寄与せずタービン入口温度の上昇に寄与する割合が異なることから、排温換算マップは個々の噴射毎に予め適合された別々のものとなっている。 Here, as described above, the ratio of the fuel injection amount that does not contribute to the torque and contributes to the increase in the turbine inlet temperature is different, so that the exhaust temperature conversion map is adapted in advance for each injection. Have become separate.
ブロックB14では、大気圧PATMとタービン入口圧力RPTINとに基づいて排温圧力補正係数K_TBMPPを算出する。ブロックB15では、上記3つの噴射時期での温度補正基本値KTIN_DQF,KTIN_DQA,KTIN_DQPを加算する。ブロックB16では、この加算値と上記の排温圧力補正係数K_TBMPPとを乗算する。つまり、大気圧PATMとタービン入口圧力RPTINとにより温度補正基本値を補正する。ブロックB17では、この乗算値に対し、温度センサ応答時定数KTIN_Tを用いてなまし処理(進み補正処理)を行い、最終的な温度補正値KTINを算出する。ブロックB18では、この温度補正値KTINをタービン入口温度センサの出力値RTTINに加算して、最終的なタービン入口温度ETTINを求める。 In block B14, an exhaust temperature pressure correction coefficient K_TBMPP is calculated based on the atmospheric pressure PATM and the turbine inlet pressure RPTIN. In block B15, the temperature correction basic values KTIN_DQF, KTIN_DQA, and KTIN_DQP at the three injection timings are added. In block B16, this added value is multiplied by the exhaust temperature correction coefficient K_TBMPP. That is, the temperature correction basic value is corrected by the atmospheric pressure PATM and the turbine inlet pressure RPTIN. In block B17, the multiplication value is subjected to a smoothing process (advance correction process) using the temperature sensor response time constant KTIN_T to calculate a final temperature correction value KTIN. In block B18, this temperature correction value KTIN is added to the output value RTTIN of the turbine inlet temperature sensor to obtain the final turbine inlet temperature ETTIN.
上記の温度センサ応答時定数KTIN_Tは、温度センサ52の熱容量を考慮して、排気流量EQH_EXH(又は排気温度)とエンジン回転速度NEに基づいて時定数マップM_KTIN_Tから求められる。ブロックB17でのなまし処理では、例えば、前回の温度補正値に対して、温度センサ応答時定数を乗算することで、時間経過と共に温度補正値KTINを小さくする処理が行われる。
The temperature sensor response time constant KTIN_T is obtained from the time constant map M_KTIN_T based on the exhaust flow rate EQH_EXH (or the exhaust temperature) and the engine speed NE in consideration of the heat capacity of the
このように本実施例では、噴射時期の異なるメイン噴射,アフター噴射及びポスト噴射のそれぞれで、噴射した燃料のうちでタービン入口温度の上昇に寄与する割合が異なることから、それぞれの噴射時期に分けて温度補正基本値を個別に算出することで、各燃料噴射によるタービン入口温度への影響を精度良く見積もることができ、補正精度を向上することができる。 As described above, in this embodiment, the ratio of the injected fuel that contributes to the increase of the turbine inlet temperature differs between the main injection, the after injection, and the post injection with different injection timings. By calculating the temperature correction basic value individually, the influence of each fuel injection on the turbine inlet temperature can be estimated with high accuracy, and the correction accuracy can be improved.
このように、過渡時における温度センサの応答遅れを補償する形でタービン入口エネルギーを求めているために、定常時や過渡時などの機関運転状態にかかわらず、精度良くタービン入口エネルギーを算出することができる。従って、このタービン入口エネルギーとEGR率とに基づいてノズル開度目標値を設定し、可変ノズル24のノズル開度をフィードフォワード制御することで、燃料噴射量や排気流量などの機関運転状態に応じたノズル開度の補正制御やフィードバック制御を省略することも可能で、補正に対する適合工数などを大幅に削減し、制御ロジックを簡素化することができる。
In this way, because the turbine inlet energy is calculated in a manner that compensates for the response delay of the temperature sensor during a transient, the turbine inlet energy can be accurately calculated regardless of the engine operating state such as during steady state or transient state. Can do. Therefore, by setting the nozzle opening target value based on the turbine inlet energy and the EGR rate and performing feedforward control of the nozzle opening of the
図6及び図7を参照して、特性Aは、タービン入口エネルギーを利用してノズル開度目標値を設定し、ノズル開度の補正制御やフィードバック制御を省略した本実施例の特性を示しており、特性Bは、排気流量に基づいてノズル開度目標値を設定し、かつ、ノズル開度の補正制御やフィードバック制御を行った比較例の特性を示しており、特性Cが目標となる特性を示している。同図に示すように、本実施例では、ノズル開度の補正制御やフィードバック制御を省略しているにもかかわらず、比較例に比してブースト圧やタービン入口圧力(Ptin)が素早く立ち上がり、目標の特性Cに近い特性が得られることが確認された。 With reference to FIGS. 6 and 7, characteristic A shows the characteristic of the present embodiment in which the nozzle opening target value is set by using the turbine inlet energy, and correction control and feedback control of the nozzle opening are omitted. The characteristic B shows the characteristic of the comparative example in which the nozzle opening target value is set based on the exhaust flow rate, and the correction control or feedback control of the nozzle opening is performed. The characteristic C is the target characteristic. Is shown. As shown in the figure, in this embodiment, although the correction control and feedback control of the nozzle opening are omitted, the boost pressure and the turbine inlet pressure (Ptin) rise quickly compared to the comparative example, It was confirmed that a characteristic close to the target characteristic C was obtained.
なお、上記実施例では、タービン入口温度の上昇に寄与する温度補正基本値を、燃料噴射量の変化量とエンジン回転速度から求めているが、これに限らず、タービン入口圧力や排気空燃比等も考慮して算出するようにしても良い。また、温度センサを用いることなく、エンジン回転速度、燃料噴射量、吸気空燃比及び吸気温度などからタービン入口温度を推定するようにしても良い。 In the above embodiment, the temperature correction basic value that contributes to the increase in the turbine inlet temperature is obtained from the change amount of the fuel injection amount and the engine rotation speed. However, the present invention is not limited to this, and the turbine inlet pressure, the exhaust air-fuel ratio, etc. It may be calculated in consideration of the above. Further, the turbine inlet temperature may be estimated from the engine speed, the fuel injection amount, the intake air-fuel ratio, the intake air temperature, etc. without using the temperature sensor.
更に、過給圧に基づく可変ノズルのノズル開度のフィードバック補正制御を併用する場合、上記のタービン入口エネルギーが所定値を超えた場合、フィードバック補正制御を禁止し、タービン入口エネルギーとEGR率とに基づいて設定されたノズル開度目標値へ向けたフィードフォワード制御に切り換えるようにしても良い。 Furthermore, when using feedback correction control of the nozzle opening of the variable nozzle based on the supercharging pressure, when the turbine inlet energy exceeds a predetermined value, the feedback correction control is prohibited, and the turbine inlet energy and the EGR rate are You may make it switch to the feedforward control toward the nozzle opening target value set based on.
1…ディーゼルエンジン
2…排気通路
5…コントロールユニット
21…可変ノズルターボ過給機
22…排気タービン
24…可変ノズル
25…アクチュエータ
26…圧力制御弁
46…タービン入口圧力センサ
52…タービン入口温度センサ(温度検出手段)
DESCRIPTION OF
Claims (7)
上記排気タービンの上流側に設けられ、タービン入口温度を検出するタービン入口温度センサと、
上記排気タービンの上流側のタービン入口圧力を検出するタービン入口圧力センサと、
排気流量と、上記排気タービンの上流側のタービン入口温度と、上記排気タービンの上流側のタービン入口圧力と、に基づいてタービン入口エネルギーを算出するタービン入口エネルギー算出手段と、
このタービン入口エネルギーに基づいて、上記開度目標値を設定する開度目標値設定手段と、
少なくとも燃料噴射量の変化量に基づいて、上記タービン入口温度センサのセンサ出力値を補正して、上記タービン入口温度を算出する温度補正手段と、
を有し、
上記タービン入口エネルギー算出手段は、上記排気流量と上記タービン入口温度とに基づいて求められる温度エネルギーと、上記タービン入口圧力に基づいて求められる圧力エネルギーと、を加算して上記タービン入口エネルギーを算出する、
ことを特徴とする可変ノズルターボ過給機の制御装置。 An exhaust turbine provided in the exhaust passage of the engine, a variable nozzle provided in an inlet side opening of the exhaust turbine and adjusting the capacity of the turbocharger, and driving the variable nozzle in accordance with a target opening value In a control device for a variable nozzle turbocharger comprising an actuator,
A turbine inlet temperature sensor that is provided upstream of the exhaust turbine and detects a turbine inlet temperature;
A turbine inlet pressure sensor for detecting a turbine inlet pressure upstream of the exhaust turbine;
Turbine inlet energy calculation means for calculating turbine inlet energy based on an exhaust flow rate, a turbine inlet temperature upstream of the exhaust turbine, and a turbine inlet pressure upstream of the exhaust turbine;
Opening target value setting means for setting the opening target value based on the turbine inlet energy;
Temperature correction means for correcting the sensor output value of the turbine inlet temperature sensor based on at least the amount of change in the fuel injection amount and calculating the turbine inlet temperature;
Have
The turbine inlet energy calculation means calculates the turbine inlet energy by adding the temperature energy obtained based on the exhaust flow rate and the turbine inlet temperature and the pressure energy obtained based on the turbine inlet pressure. ,
A control device for a variable nozzle turbocharger.
排気流量と、上記排気タービンの上流側のタービン入口温度と、上記排気タービンの上流側のタービン入口圧力と、に基づいてタービン入口エネルギーを算出するタービン入口エネルギー算出手段と、
このタービン入口エネルギーに基づいて、上記開度目標値を設定する開度目標値設定手段と、
上記排気タービンの上流側に設けられたタービン入口温度センサと、
少なくとも燃料噴射量の変化量に基づいて、上記タービン入口温度センサのセンサ出力値を補正して、上記タービン入口温度を算出する温度補正手段と、
を有することを特徴とする可変ノズルターボ過給機の制御装置。 An exhaust turbine provided in the exhaust passage of the engine, a variable nozzle provided in an inlet side opening of the exhaust turbine and adjusting the capacity of the turbocharger, and driving the variable nozzle in accordance with a target opening value In a control device for a variable nozzle turbocharger comprising an actuator,
Turbine inlet energy calculation means for calculating turbine inlet energy based on an exhaust flow rate, a turbine inlet temperature upstream of the exhaust turbine, and a turbine inlet pressure upstream of the exhaust turbine;
Opening target value setting means for setting the opening target value based on the turbine inlet energy;
A turbine inlet temperature sensor provided upstream of the exhaust turbine;
Temperature correction means for correcting the sensor output value of the turbine inlet temperature sensor based on at least the amount of change in the fuel injection amount and calculating the turbine inlet temperature;
A control device for a variable nozzle turbocharger.
定容比熱をCV、
上記排気流量をEQH_EXH、
上記タービン入口温度をETTIN、
上記タービン入口圧力をRPTIN、
シリンダの体積流量をVとすると、
上記タービン入口エネルギー算出手段は、
EN_TIN=CV×EQH_EXH×ETTIN+RPTIN×V
上式によりタービン入口エネルギーを算出することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の可変ノズルターボ過給機の制御装置。 The above turbine inlet energy is EN_TIN,
Constant volume specific heat is CV,
The exhaust flow rate is EQH_EXH,
The turbine inlet temperature is ETTIN,
The turbine inlet pressure is RPTIN,
If the volume flow of the cylinder is V,
The turbine inlet energy calculation means includes:
EN_TIN = CV × EQH_EXH × ETTIN + RPTIN × V
The control device for a variable nozzle turbocharger according to any one of claims 1 to 4 , wherein the turbine inlet energy is calculated by the above equation.
上記開度目標値設定手段は、上記タービン入口エネルギーとEGR率とに基づいて、上記開度目標値を設定することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の可変ノズルターボ過給機の制御装置。 An EGR valve capable of adjusting the EGR rate is provided in the EGR passage for returning the exhaust gas to the intake passage.
The variable opening turbocharger according to any one of claims 1 to 6, wherein the opening degree target value setting means sets the opening degree target value based on the turbine inlet energy and the EGR rate. Machine control device.
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