JP5330760B2 - ズームレンズ - Google Patents

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Description

この発明は、メガピクセル化された撮像素子にも対応可能な、小型、広角、大口径で高い光学性能を備えたズームレンズに関する。
近年、種々の電子撮像装置が普及している。このような電子撮像装置の多くは、撮影レンズとしてズームレンズを搭載している。そして、近年の電子撮像装置の小型化にともない、電子撮像装置に搭載されるズームレンズもより一層の小型化が要求されており、このような要求を満足すべく、小型のズームレンズが数多く提案されている。
特に、CCTV(Closed Circuit Television)などの監視カメラにおいては、昼間は可視光を利用し、夜間は近赤外光を利用する。このため、監視カメラ用のレンズとして、可視域から近赤外域まで対応できる小型のズームレンズが提案されている(たとえば、特許文献1,2を参照。)。
特許第3600870号公報 特開2004−317901号公報
監視カメラ用のレンズとしては、薄暗い場所をより広い範囲まで監視できる広角大口径ズームレンズが望ましい。また、近年撮像素子(CCDやCMOSなど)のメガピクセル化が促進されたことで、被写体のより細やかな特徴を確認できるいわゆるメガピクセル対応レンズへの期待が高まっている。さらに、近年広く普及している小型の監視用ドームカメラに用いることが可能なより小型のズームレンズの要求も高まっている。
ところで、メガピクセル対応の電子撮像装置用レンズでは、被写体のより細やかな特徴を確認できるようにするため、画面周辺で発生する諸収差まで良好に補正できることが要求される。
しかしながら、上記特許文献1,2に記載のズームレンズは、メガピクセル化された撮像素子に対応できる程度まで、軸上色収差や球面収差をはじめとする諸収差を補正することが困難であるため、メガピクセル対応の電子撮像装置用レンズとしては不適切なものである。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、小型、広角、大口径で、メガピクセル化された撮像素子に対応可能な高い光学性能を備えたズームレンズを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかるズームレンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、正の屈折力を有する第2レンズ群と、が配置されて構成され、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔を変化させることによって焦点距離を変化させ、前記第2レンズ群は、物体側から順に、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、および第4レンズが配置されて構成されており、前記第1レンズおよび前記第4レンズは、いずれも正の屈折力を有し少なくとも一面に非球面が形成されたレンズで構成され、前記第2レンズは正の屈折力を有するレンズで構成され、前記第3レンズは負の屈折力を有するレンズで構成され、また前記第2レンズと前記第3レンズとは接合されており、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(1) 0.8<|f1/f2|<1.0
(2) νd 22 ≧81.6
ただし、f1は前記第1レンズ群の焦点距離、f2は前記第2レンズ群の焦点距離、νd 22 は前記第2レンズのd線に対するアッベ数を示す。
この請求項1に記載の発明によれば、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とのパワー配分を適切に規定することができ、ズームレンズの小型化、広角化、大口径化が容易になる。また、効果的に球面収差やコマ収差、非点収差を補正することができる。さらに、第2レンズ群における軸上色収差を良好に補正することができ、可視域から近赤外域にいたるまで優れた光学性能を維持することができる。
また、請求項2の発明にかかるズームレンズは、請求項1に記載の発明において、前記第1レンズ群は、物体側から順に、負の屈折力を有するメニスカスレンズからなる第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、および正の屈折力を有する第4レンズが配置されて構成され、また前記第3レンズと前記第4レンズとが接合されており、前記第1レンズ群を構成する前記第4レンズのd線に対するアッベ数をνd 14 とするとき、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(3) νd 14 <25
この請求項2に記載の発明によれば、第1レンズ群における軸上色収差を良好に補正することができ、可視域から近赤外域にいたるまで優れた光学性能を維持することができる。また、第1レンズ群で発生する色収差量を抑制し、色収差の補正効果を高めることができる。
また、請求項3の発明にかかるズームレンズは、請求項1または2に記載の発明において、前記第2レンズ群を構成する前記第3レンズのd線に対するアッベ数をνd 23 とするとき、以下の条件式を満足することを特徴とする。
(4) νd 23 <25
この請求項3に記載の発明によれば、第2レンズ群で発生する色収差量を抑制し、色収差の補正効果を高めることができる。
この発明によれば、小型、広角、大口径で、メガピクセル化された撮像素子に対応可能な高い光学性能を備えたズームレンズを提供することができるという効果を奏する。
以下、この発明にかかるズームレンズの好適な実施の形態を詳細に説明する。
この発明の実施の形態にかかるズームレンズは、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、が配置されて構成される。このズームレンズは、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔を変化させることによって、焦点距離を変える。また、前記第1レンズ群を光軸に沿って移動させることでフォーカシングを行う。
この発明は、小型、広角、大口径で、メガピクセル化された撮像素子に対応可能な高い光学性能を備えたズームレンズを提供することを目的としている。そこで、この目的を達成するため、以下に示すような各種条件を設定している。
まず、この実施の形態にかかるズームレンズは、小型化、広角化、大口径化を達成するため、前記第1レンズ群の焦点距離をf1、前記第2レンズ群の焦点距離をf2とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(1) 0.8<|f1/f2|<1.0
この条件式(1)は前記第1レンズ群の焦点距離f1と前記第2レンズ群の焦点距離f2との比率を規定するための式である。この条件式(1)を満足することにより、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群とのパワー配分を適切に規定することができ、ズームレンズの小型化、広角化、大口径化が容易になる。なお、条件式(1)においてその下限を下回ると、前記第2レンズ群における正の屈折力が弱くなりすぎて、変倍時における当該第2レンズ群の移動量が増加してしまうため光学系の小型化が困難になる。一方、条件式(1)においてその上限を超えると、前記第1レンズ群における負の屈折力が弱くなって広角化が困難になるとともに、前記第2レンズ群における正の屈折力が強くなって球面収差が補正過剰になるため、好ましくない。
さらに、この実施の形態にかかるズームレンズは、メガピクセル化された撮像素子に適応させるため、画面周辺で発生する諸収差まで良好に補正できることが要求される。
そこで、この実施の形態にかかるズームレンズは、前記第2レンズ群を、物体側から順に、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、および第4レンズを配置して構成し、さらに前記第1レンズおよび前記第4レンズに、いずれも正の屈折力を有し少なくとも一面に非球面が形成されたレンズを用いている。このようにすることで、より効果的に球面収差やコマ収差、非点収差を補正することができる。
また、この実施の形態にかかるズームレンズでは、前記第2レンズ群の第2レンズを正の屈折力を有するレンズで構成し、前記第2レンズ群の第3レンズを負の屈折力を有するレンズで構成し、さらに前記第2レンズと前記第3レンズとを接合することが好ましい。このようにすることで、前記第2レンズ群において発生する軸上色収差を良好に補正することができる。
加えて、この実施の形態にかかるズームレンズは、前記第2レンズ群を構成する第2レンズのd線に対するアッベ数をνd22とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(2) νd22>68
この条件式(2)を満足することにより、すなわちこの条件式(2)を満足するような低分散材料で前記第2レンズ群の第2レンズを形成することにより、前記第2レンズ群において発生する軸上色収差を良好に補正することができ、可視域から近赤外域にいたるまで優れた光学性能を維持することができる。なお、条件式(2)の下限を下回ると、軸上色収差の補正が困難になり、可視域から近赤外域にいたるまで良好な光学性能を維持することができなくなる。
また、この実施の形態にかかるズームレンズでは、前記第1レンズ群を、物体側から順に、負の屈折力を有するメニスカスレンズからなる第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、および正の屈折力を有する第4レンズを配置して構成し、さらに前記第3レンズと前記第4レンズとを接合することが好ましい。このようにすることで、前記第1レンズ群において発生する軸上色収差を良好に補正することができ、可視域から近赤外域にいたるまで優れた光学性能を維持することができる。
また、ズームレンズにおいて良好な光学性能を維持するためには、色収差の補正はレンズ群ごとに行うようにすることが好ましい。
そこで、この実施の形態にかかるズームレンズでは、まず、前記第1レンズ群を構成する前記第4レンズのd線に対するアッベ数をνd14とするとき、次の条件式を満足することが好ましい。
(3) νd14<25
この条件式(3)を満足することにより、すなわちこの条件式(3)を満足するような低分散材料で前記第1レンズ群の第4レンズを形成することにより、前記第1レンズ群で発生する色収差量を抑制し、色収差の補正効果を高めることができる。具体的には、条件式(3)を満足することにより、前記第1レンズ群に含まれる負レンズで発生した軸上色収差と倍率色収差を、正レンズである前記第1レンズ群の第4レンズにより前記負レンズとは逆の方向に軸上色収差と倍率色収差を同量発生させることで、当該第1レンズ群全体として発生する色収差を補正することができる。なお、条件式(3)の上限を超えると、前記第1レンズ群の第4レンズにおいて補正に必要とされる量の色収差を発生させることができなくなり、結果として当該第1レンズ群で発生する色収差を補正しきれなくなるため、好ましくない。
さらに、この実施の形態にかかるズームレンズは、前記第2レンズ群を構成する前記第3レンズのd線に対するアッベ数をνd23とするとき、次の条件式を満足することを特徴とする。
(4) νd23<25
この条件式(4)を満足することにより、すなわちこの条件式(4)を満足するような低分散材料で前記第2レンズ群の第3レンズを形成することにより、前記第2レンズ群で発生する色収差量を抑制し、色収差の補正効果を高めることができる。具体的には、条件式(4)を満足することにより、前記第2レンズ群に含まれる正レンズで発生した軸上色収差と倍率色収差を、負レンズである前記第2レンズ群の第3レンズにより前記正レンズとは逆の方向に軸上色収差と倍率色収差を同量発生させることで、当該第2レンズ群全体として発生する色収差を補正することができる。なお、条件式(4)の上限を超えると、前記第2レンズ群の第3レンズにおいて補正に必要とされる量の色収差を発生させることができなくなり、結果として当該第2レンズ群で発生する色収差を補正しきれなくなるため、好ましくない。
また、この実施の形態にかかるズームレンズでは、前記第2レンズ群を光軸に沿って物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行い、前記第1レンズ群を光軸に沿って像側へ移動させることによって変倍にともなう像面補正を行う。このようにすることで、変倍時に各レンズ群が突出することがないので、ズームレンズの小型化を維持することができる。
以上説明したように、この実施の形態にかかるズームレンズは、上記のような特徴を備えているので、小型、広角、大口径で、メガピクセル化された撮像素子に対応可能な高い光学性能を備えたズームレンズになる。このズームレンズは、3倍程度の変倍を行う監視カメラに最適なものになる。さらに、このズームレンズは、適宜非球面が形成されたレンズを用いて構成されていることにより、少ないレンズ枚数で諸収差を効果的に補正できるとともに、光学系の小型軽量化、製造コストの低減化を図ることができる。
以下、この発明にかかるズームレンズの実施例を示す。
(実施例1)
図1は、実施例1にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。このズームレンズ100は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G11、正の屈折力を有する第2レンズ群G12が配置されて構成される。第1レンズ群G11と第2レンズ群G12との間には、絞りSTPが配置される。また、第2レンズ群G12と像面IMGとの間には、カバーガラスCGが配置されている。なお、像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
このズームレンズ100は、第2レンズ群G12を光軸に沿って前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行い、第1レンズ群G11を光軸に沿って像面IMG側へ移動させることによって変倍にともなう像面補正を行う。また、第1レンズ群G11を光軸に沿って移動させることでフォーカシングを行う。
第1レンズ群G11は、前記物体側から順に、負の屈折力を有するメニスカスレンズからなる第1レンズL111、負の屈折力を有する第2レンズL112、負の屈折力を有する第3レンズL113、および正の屈折力を有する第4レンズL114が配置されて構成されている。また、第3レンズL113と第4レンズL114とは、接合されている。
第2レンズ群G12は、前記物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL121、正の屈折力を有する第2レンズL122、負の屈折力を有する第3レンズL123、および正の屈折力を有する第4レンズL124が配置されて構成されている。第1レンズL121の両面には、非球面が形成されている。第2レンズL122と第3レンズL123とは接合されている。また、第4レンズL124の両面にも、非球面が形成されている。
以下、実施例1にかかるズームレンズに関する各種数値データを示す。
焦点距離(f)=3.10mm(広角端)〜8.65mm(望遠端)
Fナンバ=1.24(広角端)〜2.17(望遠端)
画角(2ω)=132.5°(広角端)〜43.8°(望遠端)
(条件式(1)に関する数値)
第1レンズ群G11の焦点距離(f1)=-8.247mm
第2レンズ群G12の焦点距離(f2)=9.696mm
|f1/f2|=0.85
(条件式(2)に関する数値)
第2レンズ群G12を構成する第2レンズL122のd線に対するアッベ数(νd22)=81.60
(条件式(3)に関する数値)
第1レンズ群G11を構成する第4レンズL114のd線に対するアッベ数(νd14)=17.98
(条件式(4)に関する数値)
第2レンズ群G12を構成する第3レンズL123のd線に対するアッベ数(νd23)=23.78
1=25.7805
1=0.90 nd1=1.90366 νd1=31.31
2=6.6728
2=4.80
3=-19.4704
3=0.60 nd2=1.83481 νd2=42.71
4=367.5043
4=0.10
5=20.4895
5=0.60 nd3=1.83481 νd3=42.71
6=11.0361
6=2.16 nd4=1.94595 νd4=17.98
7=44.4532
7=12.47(広角端)〜2.46(望遠端)
8=∞(絞り)
8=7.56(広角端)〜1.03(望遠端)
9=8.2782(非球面)
9=3.49 nd5=1.61881 νd5=63.85
10=-31.8961(非球面)
10=0.10
11=8.2786
11=3.94 nd6=1.49700 νd6=81.60
12=-25.7145
12=0.60 nd7=1.84666 νd7=23.78
13=6.0000
13=1.85
14=8.0000(非球面)
14=1.96 nd8=1.80610 νd8=40.73
15=244.3707(非球面)
15=1.00(広角端)〜7.53(望遠端)
16=∞
16=1.20 nd9=1.51633 νd9=64.14
17=∞
17=3.43
18=∞(像面)
円錐係数(K)および非球面係数(A,B,C,D)
(第9面)
K=-0.703385,
A=2.645268×10-6, B=5.172701×10-6
C=-3.028016×10-7, D=5.896640×10-9
(第10面)
K=3.048316,
A=1.696927×10-4, B=1.263759×10-6
C=-2.526369×10-7, D=6.185531×10-9
(第14面)
K=-0.501755,
A=6.203201×10-4, B=-6.066378×10-5
C=4.714249×10-6, D=-2.207590×10-7
(第15面)
K=30.000000,
A=1.035475×10-3, B=-6.398933×10-5
C=4.890914×10-6, D=-2.372387×10-7
また、図2は、実施例1にかかるズームレンズの広角端における球面収差、非点収差およびディストーションを示す図である。図3は、実施例1にかかるズームレンズの望遠端における球面収差、非点収差およびディストーションを示す図である。図中、FnoはFナンバ、2ωは画角を示す。そして、非点収差図における符号ΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
(実施例2)
図4は、実施例2にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。このズームレンズ200は、図示しない物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群G21、正の屈折力を有する第2レンズ群G22が配置されて構成される。第1レンズ群G21と第2レンズ群G22との間には、絞りSTPが配置される。また、第2レンズ群G22と像面IMGとの間には、カバーガラスCGが配置されている。なお、像面IMGには、CCDやCMOSなどの撮像素子の受光面が配置される。
このズームレンズ200は、第2レンズ群G22を光軸に沿って前記物体側へ移動させることによって広角端から望遠端への変倍を行い、第1レンズ群G21を光軸に沿って像面IMG側へ移動させることによって変倍にともなう像面補正を行う。また、第1レンズ群G21を光軸に沿って移動させることでフォーカシングを行う。
第1レンズ群G21は、前記物体側から順に、負の屈折力を有するメニスカスレンズからなる第1レンズL211、負の屈折力を有する第2レンズL212、負の屈折力を有する第3レンズL213、および正の屈折力を有する第4レンズL214が配置されて構成されている。また、第3レンズL213と第4レンズL214とは、接合されている。
第2レンズ群G22は、前記物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズL221、正の屈折力を有する第2レンズL222、負の屈折力を有する第3レンズL223、および正の屈折力を有する第4レンズL224が配置されて構成されている。第1レンズL221の両面には、非球面が形成されている。第2レンズL222と第3レンズL223とは接合されている。また、第4レンズL224の両面にも、非球面が形成されている。
以下、実施例2にかかるズームレンズに関する各種数値データを示す。
焦点距離(f)=3.10mm(広角端)〜8.70mm(望遠端)
Fナンバ=1.25(広角端)〜2.12(望遠端)
画角(2ω)=132.5°(広角端)〜43.3°(望遠端)
(条件式(1)に関する数値)
第1レンズ群G21の焦点距離(f1)=-8.937mm
第2レンズ群G22の焦点距離(f2)=9.407mm
|f1/f2|=0.95
(条件式(2)に関する数値)
第2レンズ群G22を構成する第2レンズL222のd線に対するアッベ数(νd22)=81.60
(条件式(3)に関する数値)
第1レンズ群G21を構成する第4レンズL214のd線に対するアッベ数(νd14)=17.98
(条件式(4)に関する数値)
第2レンズ群G22を構成する第3レンズL223のd線に対するアッベ数(νd23)=23.78
1=25.4047
1=0.90 nd1=1.90366 νd1=31.31
2=6.7988
2=4.64
3=-18.4890
3=0.60 nd2=1.83481 νd2=42.71
4=-359.3822
4=0.10
5=22.4990
5=0.60 nd3=1.83481 νd3=42.71
6=11.8579
6=2.28 nd4=1.94595 νd4=17.98
7=60.1927
7=13.95(広角端)〜2.31(望遠端)
8=∞(絞り)
8=6.81(広角端)〜1.00(望遠端)
9=8.0019(非球面)
9=3.19 nd5=1.61881 νd5=63.85
10=-44.6631(非球面)
10=0.16
11=7.5680
11=3.35 nd6=1.49700 νd6=81.60
12=-68.8650
12=0.60 nd7=1.84666 νd7=23.78
13=5.6511
13=1.59
14=7.7031(非球面)
14=2.31 nd8=1.80610 νd8=40.73
15=86.3291(非球面)
15=1.00(広角端)〜6.89(望遠端)
16=∞
16=1.20 nd9=1.51633 νd9=64.14
17=∞
17=3.48
18=∞(像面)
円錐係数(K)および非球面係数(A,B,C,D)
(第9面)
K=-0.630905,
A=2.764009×10-5, B=4.840536×10-6
C=-3.045960×10-7, D=5.989457×10-9
(第10面)
K=-0.974950,
A=1.827991×10-4, B=5.832139×10-7
C=-2.698910×10-7, D=6.609987×10-9
(第14面)
K=-0.622646,
A=5.734649×10-4, B=-5.450917×10-5
C=4.702484×10-6, D=-2.464128×10-7
(第15面)
K=17.165964,
A=1.003968×10-3, B=-5.307516×10-5
C=4.791478×10-6, D=-2.778915×10-7
また、図5は、実施例2にかかるズームレンズの広角端における球面収差、非点収差およびディストーションを示す図である。図6は、実施例2にかかるズームレンズの望遠端における球面収差、非点収差およびディストーションを示す図である。図中、FnoはFナンバ、2ωは画角を示す。そして、非点収差図における符号ΔS,ΔMは、それぞれサジタル像面、メリディオナル像面に対する収差を表す。
なお、上記数値データにおいて、r1,r2,・・・・は各レンズなどの曲率半径、d1,d2,・・・・は各レンズなどの肉厚またはそれらの面間隔、nd1,nd2,・・・・は各レンズなどにおけるd線の屈折率、νd1,νd2,・・・・は各レンズなどのd線に対するアッベ数を示している。
また、上記各非球面形状は、光軸と垂直な高さをy、面頂を原点としたときの高さyにおける光軸方向の変位量をZ(y)とするとき、以下に示す式により表される。
Figure 0005330760
ただし、Rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A,B,C,Dはそれぞれ4次,6次,8次,10次の非球面係数である。
以上説明したように、この実施例にかかるズームレンズは、上記のような特徴を備えているので、小型、広角、大口径で、メガピクセル化された撮像素子に対応可能な高い光学性能を備えたズームレンズになる。すなわち、このズームレンズは、広角端の画角が100°以上で、Fナンバも1.2程度以上あり、また、可視域(波長:587.56nm)から近赤外域(波長:850.00nm)にいたるまで諸収差を良好に補正できるので、3倍程度の変倍を行うメガピクセル対応の監視カメラに最適である。さらに、このズームレンズは、適宜非球面が形成されたレンズを用いて構成したことにより、少ないレンズ枚数で諸収差を効果的に補正できるとともに、光学系の小型軽量化、製造コストの低減化を図ることができる。
以上のように、この発明のズームレンズは、メガピクセル対応の監視カメラに有用であり、特に、可視域から近赤外域にいたるまで高い光学性能が要求される小型のドーム型監視カメラに最適である。
実施例1にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例1にかかるズームレンズの広角端における球面収差、非点収差およびディストーションを示す図である。 実施例1にかかるズームレンズの望遠端における球面収差、非点収差およびディストーションを示す図である。 実施例2にかかるズームレンズの構成を示す光軸に沿う断面図である。 実施例2にかかるズームレンズの広角端における球面収差、非点収差およびディストーションを示す図である。 実施例2にかかるズームレンズの望遠端における球面収差、非点収差およびディストーションを示す図である。
符号の説明
100,200 ズームレンズ
11,G21 第1レンズ群
12,G22 第2レンズ群
111,L121,L211,L221 第1レンズ
112,L122,L212,L222 第2レンズ
113,L123,L213,L223 第3レンズ
114,L124,L214,L224 第4レンズ
STP 絞り
CG カバーガラス

Claims (3)

  1. 物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズ群と、絞りと、正の屈折力を有する第2レンズ群と、が配置されて構成され、
    前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔を変化させることによって焦点距離を変化させ、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に、第1レンズ、第2レンズ、第3レンズ、および第4レンズが配置されて構成されており、
    前記第1レンズおよび前記第4レンズは、いずれも正の屈折力を有し少なくとも一面に非球面が形成されたレンズで構成され、
    前記第2レンズは正の屈折力を有するレンズで構成され、前記第3レンズは負の屈折力を有するレンズで構成され、
    また前記第2レンズと前記第3レンズとは接合されており、
    以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
    (1) 0.8<|f1/f2|<1.0
    (2) νd 22 ≧81.6
    ただし、f1は前記第1レンズ群の焦点距離、f2は前記第2レンズ群の焦点距離、νd 22 は前記第2レンズのd線に対するアッベ数を示す。
  2. 前記第1レンズ群は、物体側から順に、負の屈折力を有するメニスカスレンズからなる第1レンズ、負の屈折力を有する第2レンズ、負の屈折力を有する第3レンズ、および正の屈折力を有する第4レンズが配置されて構成され、
    また前記第3レンズと前記第4レンズとが接合されており、
    前記第1レンズ群を構成する前記第4レンズのd線に対するアッベ数をνd 14 とするとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
    (3) νd 14 <25
  3. 前記第2レンズ群を構成する前記第3レンズのd線に対するアッベ数をνd23とするとき、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
    (4) νd23<25
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