JP5179493B2 - シリコーン樹脂、シリコーン組成物および被覆基板 - Google Patents

シリコーン樹脂、シリコーン組成物および被覆基板 Download PDF

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Description

関連出願の相互参照
本出願は、合衆国法典第35巻米国特許法第119条(e)のもとで、2006年7月27日出願米国仮特許出願番号60/833,647の利益を請求する。米国仮特許出願番号60/833,647は、参照のためにここに援用する。
発明の技術分野
本発明は、シリコーン樹脂に関し、そしてさらに具体的には、ジシリロキサン(disilyloxane)単位を有するシリコーン樹脂に関する。本発明は、またシリコーン樹脂を含有するシリコーン組成物に関し、かつシリコーン樹脂の硬化生成物または酸化生成物からなる被覆基板に関する。
発明の背景
ジシランから製造されるシリコーン材料は当技術では公知である。例えば、チャソットへの英国特許第736,971号は、分子中に−Si−Si−と−Si−O−Si−との両方を含有する有機ケイ素樹脂の生産方法を開示する。それは、式(CHSi(ここで、Xは加水分解性基を表し、nは1より大きい整数であり、そしてm、pとnは式 m+p=2n+2で関連する)のオルガノポリシランを加水分解と同時の縮合に付することからなる。
ポルテへの米国特許第4,618,666号は、ジシラン単位の繰り返しからなる有機ケイ素樹脂を開示する。当該樹脂は、不均一な溶剤媒体中でオルガノクロロシランおよびオルガノクロロジシランとの混合物の共加水分解と共縮合とを含む方法によって製造される。
アルブレヒト他へのドイツ特許公告番号DE4,033,157Aのダーウェント・ワールド・パテント・インデックス・アブストラクトは、可溶性メチルアルキルオキシポリ(ジシリル)シロキサンの製法を開示する。その方法は、メチルクロロシラン合成のジシラン含有蒸留残渣(A)または分離されたジシラン(A´)のアルコキシ化および加水分解の単一工程からなる。(A)または(A´)を、濃塩酸(開始材料中のSi−Cl含量と等モルの水の量を与える)および低級アルカノールからなる加水分解媒体とともに、当該媒体と混和しない不活性有機溶剤の存在下還流で反応させる。アルコールに対する(A)または(A´)の重量比は1:0.5から1:4で、(A)または(A´)の溶剤に対する比は1:9から1:0.2である。
英国特許第736,971号 米国特許第4,618,666号 ドイツ特許公告番号DE4,033,157A
上述の文献はジシラン前駆物質から製造したシリコーン材料を開示しているが、依然として、硬化可能で、実質的にゲルを含まない、かつ有機溶剤に高度に溶解するシリコーン樹脂が必要とされている。
発明の概要
本発明は、次式を有するシリコーン樹脂を対象にする:

[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(I)

ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2または3であり;0.01≦v<0.3、wは0から0.8までであり;xは0から0.99までであり;yは0から0.99までであり;zは0から0.99までであり;およびv+w+x+y+z=1。
また、本発明は、次式を有するシリコーン樹脂を対象にする:

[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2v´(R SiO1/2w´(R SiO2/2x´(RSiO3/2y´(SiO4/2z´(II)

ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2または3であり;0.7<v´≦1.0、w´は0から0.3までであり;x´は0から0.3までであり;y´は0から0.3までであり;z´は0から0.3までであり;およびv´+w´+x´+y´+z´=1。
本発明は、また、上述のシリコーン樹脂から選択されるシリコーン樹脂および有機溶剤からなるシリコーン組成物も対象にする。
本発明は、さらに、基板および基板上の被膜からなる被覆基板で、当該被膜が少なくとも一つの式(I)を有するシリコーン樹脂、少なくとも一つの式(II)を有するシリコーン樹脂およびそれらの樹脂からなる混合物から選択されたシリコーン樹脂の硬化生成物または酸化生成物である、被覆基板も対象にする。
本発明のシリコーン樹脂は各種の有機溶剤に溶解し、実質的にゲルを含んでいない。その上、シリコーン樹脂は、硬化して各種の基板に対し良好な接着性を示す被膜を形成することができる。
本発明のシリコーン樹脂は、都合のよいことには、良好な貯蔵安定性を有する一液型組成物に処方することができる。その上、組成物は通常の高速法、例えばスピンコート法、印刷法、スプレー法、グラビアコート法やスロット・ダイ・コート法などによって、基板に塗布することができる。
被覆基板の被膜は非常に低い表面粗さ、熱誘導亀裂に対する高い抵抗性および低い引張り強度を示す。
本発明の被覆基板は、高い熱安定性および耐亀裂性を有する基板が要求される用途で有用である。例えば、被覆基板は、半導体部品、液晶、発光ダイオード、有機発光ダイオード、光電子部品、光学部品、光電池、薄フィルム電池や太陽電池などを含む、数々の電子部品の支持体として、または内蔵コンポーネントとして使うことができる。
発明の詳細な説明
ここで使われている用語「ジシリロキサン単位」は、式:

(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2

(ここで、R、a、およびbは下記に定義される)を有する有機ケイ素単位のことを言う。
本発明によれば1番目のシリコーン樹脂は、式:

[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(I)

(ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2または3であり;0.01≦v<0.3、wは0から0.8までであり;xは0から0.99までであり;yは0から0.99までであり;zは0から0.99までであり;およびv+w+x+y+z=1)を有する。
で表わされるヒドロカルビル基は、通常は1から10個の炭素原子、あるいは1から6個の炭素原子、あるいは1から4個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を有する非環式ヒドロカルビル基は分岐状または非分岐状構造を有することができる。ヒドロカルビル基の例として、以下に限定されないが、アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、およびデシルなど;シクロアルキル、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、およびメチルシクロヘキシルなど;アリール、例えばフェニル及びナフチルなど;アルカリール、例えばトリルおよびキシリルなど;アラルキル、例えばベンジルおよびフェネチルなど;アルケニル、例えばビニル、アリル、およびプロペニルなど;アラルケニル、例えばスチリルおよびシンナミルなど;アルキニル、例えばエチニルおよびプロピニルなどが挙げられる。
で表わされる置換ヒドロカルビル基は、1個またはそれ以上の、同じまたは異なる置換基を有することができる。ただし置換基は加アルコール分解生成物、加水分解物またはシリコーン樹脂の生成を妨げないものである。置換基の例としては、以下に限定されないが、−F、−Cl、−Br、−I、−OH、−OR、−OCHCHOR、−CO、−OC(=O)R、−C(=O)NR (ここで、RはCからCまでのヒドロカルビルおよびRはRまたは−Hである)などが挙げられる。
で表わされるヒドロカルビル基は、通常は1から8個の炭素原子、あるいは3から6個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を有する非環式ヒドロカルビル基は分岐状または非分岐状構造を有することができる。ヒドロカルビル基の例として、以下に限定されないが、アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、およびオクチルなど;シクロアルキル、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、およびメチルシクロヘキシルなど;フェニル;アルカリール、例えばトリルおよびキシリルなど;アラルキル、例えばベンジルおよびフェネチルなど;アルケニル、例えばビニル、アリル、およびプロペニルなど;アリールアルケニル、例えばスチリルなど;アルキニル、例えばエチニルおよびプロピニルなどが挙げられる。
1番目のシリコーン樹脂の式中、下付き記号v、w、x、y、およびzはモル分率である。下付き記号vは通常0.01から0.3未満、あるいは0.1から0.25、あるいは0.15から0.2までの値を有する; 下付き記号wは通常0から0.8、あるいは0.1から0.6、あるいは0.12から0.2までの値を有する;下付き記号xは通常0から0.99、あるいは0から0.5、あるいは0.05から0.1までの値を有する; 下付き記号yは通常0から0.99、あるいは0.1から0.8、あるいは0.4から0.6までの値を有する;および 下付き記号zは通常0から0.99、あるいは0から0.6、あるいは0.3から0.5までの値を有する。
1番目のシリコーン樹脂は200から500,000、あるいは500から150,000、あるいは1,000から75,000、あるいは2,000から12,000までの数平均分子量を有する。ここで、分子量は屈折率検出器およびポリスチレン標準を用いて、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定される。
1番目のシリコーン樹脂は通常、樹脂の合計重量に基づいて、1から50%(w/w)、あるいは5から50%(w/w)、あるいは5から35%(w/w)、あるいは10から35%(w/w)、あるいは10から20%(w/w)のケイ素結合ヒドロキシ基を含有する。29SiNMRにて測定する。
式(I)を有するシリコーン樹脂の例としては、以下に限定されないが、次の式を有する樹脂が含まれる:(O2/2MeSiSiO3/20.1(PhSiO3/20.9、(O2/2MeSiSiMeO2/20.2(MeSiO2/20.1(PhSiO3/20.7、(O2/2MeSiSiO3/20.1(O2/2MeSiSiMeO2/20.15(MeSiO2/20.1(MeSiO3/20.65、(O1/2MeSiSiO3/20.25(SiO4/20.5(MePhSiO2/20.25、および(O2/2EtSiSiEt1/20.1(O2/2MeSiSiO3/20.15(MeSiO1/20.05(PhSiO3/20.5(SiO4/20.2 (ここで、Meはメチル基、Etはエチル基、Phはフェニル基であり、括弧外の下付け数字はモル分率を示す)が挙げられる。また、前述の式の中で、単位の並び順序は特定されない。
1番目のシリコーン樹脂は、(i)加アルコール分解生成物を生産するために、式Z3−a Si−SiR 3−bを有するハロジシラン少なくとも一つと式R SiZ4−bを有するハロシランの少なくとも一つとを、有機溶剤の存在下での式ROHを有するアルコールの少なくとも一つとともに、反応させ(ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、Rはアルキルまたはシクロアルキルであり、Zはハロであり、a=0、1、または2、b=0、1、2、または3、かつハロシランのジシランに対するモル比は2.3から99である); (ii)加水分解物を生産するために、加アルコール分解生成物を水と0から40℃の温度で反応させ;そして、(iii)樹脂を生産するために加水分解物を加熱することにより製造される。
1番目のシリコーン樹脂の製造方法の工程(i)では、式Z3−a Si−SiR 3−bを有するハロジシラン少なくとも一つと式R SiZ4−bを有するハロシランの少なくとも一つとが、有機溶剤の存在下での式ROHを有するアルコールの少なくとも一つとともに反応させて、加アルコール分解生成物を生産する(ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、Rはアルキルまたはシクロアルキルであり、Zはハロであり、a=0、1、または2、b=0、1、2、または3、かつハロシランのジシランに対するモル比は2.3から99である)。ここで使われている用語「加アルコール分解生成物」は、ハロジシランおよびハロシラン中のケイ素結合ハロゲン原子が−OR(ここで、Rは下記に後述および例示されるとおりである)と交換することによって形成される生成物のことを言う。
ハロジシランは、式Z3−a Si−SiR 3−b(ここで、R、a、およびbは1番目のシリコーン樹脂のために上述され、例示されているとおりであり、そしてZはハロである)を有する少なくとも一つのハロジシランである。Zで表わされるハロの例は、−F、−Cl、−Br、および−Iである。
ハロジシランの例として、以下に限定されないが、次の式を有するジシランが挙げられる:ClMeSiSiMeCl、ClMeSiSiMeCl、ClSiSiMeCl、ClEtSiSiEtCl、ClEtSiSiEtCl、ClSiSiEtCl、ClSiSiCl、BrMeSiSiMeBr、BrMeSiSiMeBr、BrSiSiMeBr、BrEtSiSiEtBr、BrEtSiSiEtBr、BrSiSiEtBr、BrSiSiBr、IMeSiSiMeI、IMeSiSiMeI、ISiSiMeI、IEtSiSiEtI、IEtSiSiEtI、ISiSiEtI、およびISiSiI、ここで、Meはメチルで、およびEtはエチルである。
ハロジシランは単一ハロジシランまたは二つ以上の異なるハロジシランの混合物であり、各々のハロジシランは式Z3−a Si−SiR 3−b(ここで、R、Z、a、およびbは1番目のシリコーン樹脂のために上述され、例示されているとおりである)を有する。
ハロジシランの製造方法は当技術では周知であり、多くのこれらの化合物は市販されている。また、ハロジシランは、国際公開番号WO03/099828で教示されているように、メチルクロロシランを製造する直接法で生産された沸点が70℃を超える残渣から得ることができる。
ハロシランは、式R SiZ4−b(ここで、R、Z、およびbは上述され、例示されているとおりである)を有する少なくとも一つのハロシランである。
ハロシランの例として、以下に限定されないが、次の式を有するシランが挙げられる:SiCl、SiBr、HSiCl、HSiBr、MeSiCl、EtSiCl、MeSiBr、EtSiBr、MeSiCl、EtSiCl、MeSiBr、EtSiBr、MeSiCl、EtSiCl、MeSiBr、およびEtSiBr、ここで、Meはメチルで、およびEtはエチルである。
ハロシランは単一ハロシランまたは二つ以上の異なるハロシランの混合物であり、各々のハロシランは式R SiZ4−b(ここで、R、Z、およびbは上述され、例示されているとおりである)を有する。さらに、ハロシランの製造方法は当技術で周知であり、多くのこれらの化合物は市販されている。
アルコールは、式ROH(ここで、Rはアルキルまたはシクロアルキルである)を有する少なくとも一つのアルコールである。アルコールの構造は直鎖状または分岐状でありうる。また、アルコールのヒドロキシ基は第一級、第二級または第三級炭素原子に結合している。
で表わされるアルキル基は通常1から8個の炭素原子、あるいは1から6個の炭素原子、あるいは1から4個の炭素原子を有する。少なくとも3個の炭素原子を有するアルキル基は分岐状または非分岐状構造を持つことができる。アルキル基の例として、以下に限定されないが、メチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、ヘキシル、ヘプチル、およびオクチルが挙げられる。
で表わされるシクロアルキル基は通常3から12個の炭素原子、あるいは4から10個の炭素原子、あるいは5から8個の炭素原子を有する。シクロアルキル基の例は、以下に限定されないが、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびメチルシクロヘキシルがある。
アルコールの例として、以下に限定されないが、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1,1−ジメチル−1−エタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノールおよびオクタノールが挙げられる。アルコールは単一アルコールまたは二つ以上の異なるアルコールの混合物であり、各々は上述され、例示されているとおりである。
有機溶剤は任意の非プロトン性または極性非プロトン性有機溶剤であり、それはハロジシラン、ハロシランまた1番目のシリコーン樹脂生成物とは現方法の条件で反応することなく、そしてハロジシラン、ハロシランまた1番目のシリコーン樹脂生成物と混和する。有機溶剤は水と非混和性または混和性でもよい。ここで使われている用語「非混和性」は水のアルコールへの溶解度が25℃で約0.1g/溶剤100g未満であることを意味する。有機溶剤はまた、ハロジシランおよび任意でハロシランと反応する式ROH(ここで、Rは上述され、例示されているとおりである)を有するアルコールであり得る。
有機溶剤の例として、以下に限定されないが、飽和脂肪族炭化水素類、例えばn−ペンタン、ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタンおよびドデカンなど;シクロ脂肪族炭化水素類、例えばシクロペンタンおよびシクロヘキサンなど;芳香族炭化水素類、例えばベンゼン、トルエン、キシレンおよびメシチレンなど;環式エーテル類、例えばテトラヒドロフラン(THF)およびジオキサンなど;ケトン類、例えばメチルイソブチルケトン(MIBK)など;ハロゲン化アルカン類、例えばトリクロロエタンなど;ハロゲン化芳香族炭化水素類、例えばブロモベンゼンおよびクロロベンゼンなど;アルコール類、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1,1−ジメチル−1−エタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ヘプタノールおよびオクタノールなどが挙げられる。
有機溶剤は単一有機溶剤または二つ以上の異なる有機溶剤の混合物であり、上述され、例示されているとおりである。
加アルコール分解生成物の製造のためのハロジシランおよびハロシランとアルコールとの反応は、例えばハロシランとアルコールを接触させるに適した任意の標準反応器で行われる。適する反応器はガラスおよびテフロン(登録商標)・ライニングガラス反応器である。好ましくは、反応器は、例えばかくはん機などの攪拌手段が備え付けられている。
ハロジシラン、ハロシラン、アルコールおよび有機溶剤は、任意の順序で混合される。通常、ハロジシランとハロシランがアルコールとともに有機溶剤の存在下で、ハロジシランとハロシランと有機溶剤との混合物にアルコールを添加することによって、混合される。逆の添加、すなわちシランをアルコールに添加することもまた可能である。反応中副生成物として生成されるハロゲン化水素ガス(例えば、HCl)は通常反応容器から酸中和トラップへ進むことになる。
ハロジシランとハロシランへのアルコールの添加速度は、効率的な撹拌手段を備え付けられた1000mL反応容器で、通常5mL/分から50mL/分である。添加速度があまりにも遅いときは、反応時間が不必要に長くなる。添加速度があまりにも早いと、ハロゲン化水素ガスの急激な発生が危険となり得る。
ハロジシランとハロシランのアルコールとの反応は通常室温(約23±2℃)で行われる。しかし、反応はそれより低いまたは高い温度で行うこともできる。例えば、反応は10℃から60℃で行われる。
反応時間は、ハロジシランやハロシランの構造、および温度などを含めいくつかの要因に依存する。反応は通常ハロジシランおよびハロシランの加アルコール分解が完了するに十分な時間行われる。ここで使われている用語「加アルコール分解が完了する」はハロジシランおよびハロシラン混合物中に当初存在するケイ素結合ハロゲン原子の少なくとも85%が、基−ORで置換されることを意味する。例えば、反応時間は、10から60℃の温度で、通常5から180分、あるいは10から60分、あるいは15から25分である。最適な反応時間は下記の実施例に説示されている方法を用いて日常実験によって決められる。
反応混合物中のハロジシランの濃度は、反応混合物の合計重量に基づいて、通常5から80%(w/w)、あるいは20から70%(w/w)、あるいは30から60%(w/w)である。
ハロシランのハロジシランに対するモル比は、通常2.3から99、あるいは2.4から9、あるいは2.5から6、あるいは3から5である。
ハロジシランおよびハロシラン混合物中のケイ素結合ハロゲン原子に対するアルコールのモル比は、通常0.5から10、あるいは1から5、あるいは1から2である。
有機溶剤の濃度は通常、反応混合物の合計重量に基づいて、0から95%(w/w)、あるいは5から88%(w/w)、あるいは30から82%(w/w)である。
1番目のシリコーン樹脂の製造方法の工程(ii)において、加アルコール分解生成物は0から40℃の温度で水と反応して、加水分解物を製造する。
加アルコール分解生成物は通常、加アルコール分解生成物を水に添加することにより、水と混合される。逆の添加、すなわち水を加アルコール分解生成物に添加することもまた可能である。しかし、逆の添加は主にゲルの形成をもたらすことになり得る。
加アルコール分解生成物の水への添加速度は、効率的な撹拌手段を備え付けられた1000mL反応容器で、通常2mL/分から100mL/分である。添加速度があまりにも遅いときは反応時間が不必要に長くなる。添加速度があまりにも早いと、反応混合物はゲルを生じることになる。
工程(ii)の反応は通常0から40℃、あるいは0から20℃、あるいは0から5℃の温度で行われる。温度が0℃未満のときは、反応速度は通常非常に遅い。温度が40℃を超えるときは、反応混合物はゲルを形成することになり得る。
反応時間は、加アルコール分解生成物の構造および温度などを含めいくつかの要因による。反応は通常、加アルコール分解生成物の加水分解が完了するまでの十分な時間行われる。ここで使われている用語「加水分解が完了する」ということは加アルコール分解生成物中に当初存在するケイ素結合基−ORの少なくとも85モル%がヒドロキシ基で置換されることを意味する。例えば、反応時間は、0から40℃の温度で、通常0.5分から5時間、あるいは1分から3時間、あるいは5分から1時間である。最適な反応時間は下記の実施例で説示されている方法を用いて日常実験で決められる。
反応混合物中の水の濃度は通常加アルコール分解生成物の加水分解を行うに十分な量である。例えば、水の濃度は、加アルコール分解生成物中のケイ素結合基−ORのモルあたり、通常1モルから50モル、あるいは5モルから20モル、あるいは8モルから15モルである。
1番目のシリコーン樹脂の製造方法の工程(iii)では、加水分解物がシリコーン樹脂を生産するために加熱される。加水分解物は通常40から100℃、あるいは50から85℃、あるいは55から70℃の温度で加熱される。加水分解物は、通常200から500,000の数平均分子量を有するシリコーン樹脂を生産するために十分な時間加熱される。例えば、加水分解物は通常55℃から70℃の温度で1時間から2時間加熱される。
方法はさらに1番目のシリコーン樹脂の回収工程を含んでいる。工程(iii)の混合物が水非混和性有機溶剤、例えばテトラヒドロフランなど、を含んでいるならば、シリコーン樹脂は、シリコーン樹脂を含む有機相を水性相から分離して、反応混合物から回収される。分離は、混合物の撹拌を止め、混合物を放置して二層に分け、水性相または有機相を移すことにより行われる。有機相は通常水で洗浄される。水は、さらに、水洗の間に水と有機相との間でエマルジョンの形成を最小にするために中性の無機塩、例えば塩化ナトリウムなどを含んでいる。水中の中性無機塩の濃度は、飽和するまでの量とすることができる。有機相は、水と混合し、混合物を放置して二層に分け、そして水性層を除去して洗浄される。有機相は通常1から5回別の水で洗浄される。洗浄ごとの水の量は有機相量の0.5から2倍である。混合は、標準的な方法、例えば撹拌または振動によって行われる。シリコーン樹脂はさらなる単離または精製することなく使用される。または樹脂は蒸発の標準的方法にてほとんどの溶剤から分離される。
工程(iii)の混合物が水混和性有機溶剤(例、メタノール)を含んでいるならば、1番目のシリコーン樹脂は水性溶液から樹脂を分離することにより反応混合物から回収される。例えば、分離は大気圧または大気圧以下で混合物を蒸留することにより行われる。蒸留は0.5kPaの圧で、通常40から60℃。あるいは60から80℃の温度で行われる。
あるいは、1番目のシリコーン樹脂は、樹脂含有の混合物を水非混和性有機溶剤、例えばメチルイソブチルケトンなどで抽出することによって、水性溶液から分離することができる。シリコーン樹脂はさらなる単離または精製することなく使用される。または樹脂は蒸発の標準的方法にてほとんどの溶剤から分離される。
本発明による2番目のシリコーン樹脂は、式:

[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2v´(R SiO1/2w´(R SiO2/2x´(RSiO3/2y´(SiO4/2z´(II)

(ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2または3であり;0.7<v´≦1.0、w´は0から0.3までであり;x´は0から0.3までであり;y´は0から0.3までであり;z´は0から0.3までであり;およびv´+w´+x´+y´+z´=1)を有する。
2番目のシリコーン樹脂の式(II)中、R、a、およびbは、1番目のシリコーン樹脂において上記に定義および例示されたとおりである。また、下付き記号v´、w´、x´、y´、およびz´はモル分率である。下付き記号v´は通常0.7よりも大きく1.0まで、あるいは0.75から0.9、あるいは0.8から0.9までの値を有する; 下付き記号w´は通常0から0.3、あるいは0から0.2、あるいは0から0.1までの値を有する;下付き記号x´は通常0から0.3、あるいは0から0.2、あるいは0から0.1までの値を有する; 下付き記号y´は通常0から0.3、あるいは0から0.2、あるいは0から0.1までの値を有する;および下付き記号z´は通常0から0.3、あるいは0から0.2、あるいは0から0.1までの値を有する。
2番目のシリコーン樹脂は200から500,000、あるいは500から150,000、あるいは1,000から75,000、あるいは2,000から12,000までの数平均分子量を有する。ここで、分子量は屈折率検出器およびポリスチレン標準を用いて、ゲル透過クロマトグラフィーにより測定される。
2番目のシリコーン樹脂は通常、樹脂の合計重量に基づいて、1から50%(w/w)、5から50%(w/w)、あるいは5%から35%(w/w)、あるいは10から35%(w/w)、あるいは10から20%(w/w)のケイ素結合ヒドロキシ基を含有する。29SiNMRにて測定する。
式(II)を有するシリコーン樹脂の例は、以下に限定されないが、次の式を有する樹脂である: (O3/2SiSiMe1/20.75(PhSiO3/20.25、(O3/2SiSiMeO2/20.75(SiO4/20.25、(O2/2MeSiSiMe1/20.5(O2/2MeSiSiO3/20.3(PhSiO3/20.2、(O2/2EtSiSiMeO2/20.8(MeSiO3/20.05(SiO4/20.15、(O2/2MeSiSiO3/20.8(MeSiO1/20.05(MeSiO2/20.1(SiO4/20.5、(O2/2MeSiSiEtO2/20.25(O3/2SiSiMeO2/20.6(MeSiO3/20.1(SiO4/20.05、(O1/2MeSiSiMeO2/20.75(O2/2MeSiSiMeO2/20.25、(O1/2EtSiSiEtO2/20.5(O2/2EtSiSiEtO2/20.5、(O1/2EtSiSiEtO2/20.2(O2/2MeSiSiMeO2/20.8、(O1/2MeSiSiMeO2/20.6(O2/2EtSiSiEtO2/20.4、(O3/2SiSiO3/2、(O3/2SiSiMeO2/2、(O3/2SiSiMe1/2、(O3/2SiSiMe、(O2/2MeSiSiMeO2/2、(O2/2MeSiSiMe1/2、(O2/2MeSiSiMe、(O1/2MeSiSiMeO2/2、(O3/2SiSiEtO2/2、(O3/2SiSiEt1/2、(O3/2SiSiEt、(O2/2EtSiSiEtO2/2、(O2/2EtSiSiEt1/2、(O2/2EtSiSiEtおよび(O1/2EtSiSiEtO2/2(ここで、Meはメチル基、Etはエチル基、Phはフェニル基であり、mは樹脂が200から500,000の数平均分子量を有するほどの値であり、そして括弧外の下付け数字はモル分率を示す)。また、前述の式の中で、単位の並び順序は特定されない。
2番目のシリコーン樹脂は、(i)加アルコール分解生成物を生産するために、式Z3−a Si‐SiR 3−bを有するハロジシラン少なくとも一つと,任意で式R SiZ4−bを有するハロシランの少なくとも一つとを、有機溶剤の存在下での式ROHを有するアルコールの少なくとも一つとともに、反応させ(ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、Rはアルキルまたはシクロアルキルであり、Zはハロであり、a=0、1、または2、b=0、1、2、または3、かつハロシランのジハロシランに対するモル比は0から0.43である); (ii)加水分解物を生産するために、加アルコール分解生成物を水と0から40℃の温度で反応させ;そして、(iii)樹脂を生産するために加水分解物を加熱することにより製造される。
2番目のシリコーン樹脂の製造方法において、ハロジシラン、ハロシラン、アルコールおよび有機溶剤は1番目のシリコーン樹脂の製造方法で上記し、例示したとおりである。
その上、2番目のシリコーン樹脂の製造は、ハロシランのハロジシランに対するモル比が通常0から0.43、あるいは0.1から0.3、あるいは0.15から0.25とすることを除いて、1番目のシリコーン樹脂の製造の上記方法で行われる。さらに、2番目のシリコーン樹脂は、1番目のシリコーン樹脂で上述したように、反応混合物から回収される。
本発明によれば、シリコーン組成物は:
(A)次の(i)、(ii)および(iii)から選択されるシリコーン樹脂:
(i)式[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(I)を有する少なくとも一つのシリコーン樹脂、(ii)式[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2v´(R SiO1/2w´(R SiO2/2x´(RSiO3/2y´(SiO4/2z´(II)を有する少なくとも一つのシリコーン樹脂および(iii)上記(i)と(ii)との混合物、(ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2、または3であり、0.01≦v<0.3、wは0から0.8までであり;xは0から0.99までであり、yは0から0.99までであり、zは0から0.99までであり、v+w+x+y+z=1、0.7<v´≦1.0、w´は0から0.3までであり、x´は0から0.3までであり、y´は0から0.3までであり、z´は0から0.3までであり、およびv´+w´+x´+y´+z´=1)および
(B)有機溶剤
からなる。
成分(A)(i)および(A)(ii)は、上述され、例示された1番目のシリコーン樹脂および2番目のシリコーン樹脂それぞれである。
シリコーン組成物の成分(B)は少なくとも一つの有機溶剤である。有機溶剤は、任意のプロトン性、非プロトン性、または極性非プロトン性溶剤で、シリコーン樹脂または任意の選択的成分(例、架橋剤)と反応することなく、シリコーン樹脂との相溶性がある溶剤である。
有機溶剤の例として、以下に限定されないが、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−ペンタノールやシクロヘキサノールなどのアルコール;例えばn−ペンタン、ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタンやドデカンなどの飽和脂肪族炭化水素;例えばシクロペンタンやシクロセキサンなどのシクロ脂肪族炭化水素;例えばベンゼン、トルエン、キシレンやメシチレンなどの芳香族炭化水素;例えばテトラヒドロフラン(THF)やジオキサンなどの環状エーテル;例えばメチルイソブチルケトン(MIBK)などのケトン;例えばトリクロロエタンなどのハロゲン化アルカン;そしてたとえばブロモベンゼンやクロロベンゼンなどのハロゲン化芳香族炭化水素が挙げられる。有機溶剤は単一溶剤または二つ以上の異なる有機溶剤からなる混合物であり、それぞれ上記に定義されているとおりである。
有機溶剤の濃度は通常、シリコーン組成物の合計重量に基づいて、5重量%から99.5重量%、あるいは40重量%から95重量%、あるいは60重量%から90重量%である。
シリコーン組成物は追加成分を含むことができる、ただし当該成分が下記のとおり、シリコーン樹脂の硬化生成物または酸化生成物の形成を妨げるものではない。追加成分の例として、下記に制限されないが、接着促進剤;染料;顔料;抗酸化剤;熱安定剤;紫外線安定剤、難燃剤、流動調整剤、架橋剤および縮合触媒が挙げられる。
シリコーン組成物には、さらに架橋剤および/または縮合触媒を含むことができる。架橋剤は式 R SiX4−q、(ここで、RはCからCのヒドロカルビル、Xは加水分解性基、そしてqは0または1である)を有する。Rで表わされるヒドロカルビル基は上述され、例示されているとおりである。
ここで使われている用語「加水分解性基」とは、ケイ素結合基が触媒の存在下室温(約23±2℃)から100℃の任意の温度で数分、例えば30分間、水と反応してシラノール(SiOH)基を形成することを意味する。Xで表わされる加水分解性基の例として、以下に限定されないが、−Cl、−Br、−OR、−OCHCHOR、CHC(=O)O−、Et(Me)C=N−O−、CHC(=O)N(CH)−、と−ONH、(ここで、RおよびRは上述され、例示されているとおりである)が挙げられる。
架橋剤の例として、以下に限定されないが、アルコキシシラン、例えばCHSi(OCH、CHSi(OCHCH、CHSi(OCHCHCH、CHSi[O(CHCH、CHCHSi(OCHCH、CSi(OCH、CCHSi(OCH、CSi(OCHCH、CH=CHSi(OCH、CH=CHCHSi(OCH、CFCHCHSi(OCH、CHSi(OCHCHOCH、CFCHCHSi(OCHCHOCH、CH=CHSi(OCHCHOCH、CH=CHCHSi(OCHCHOCH、CSi(OCHCHOCH、Si(OCH、Si(OC、とSi(OCなど;有機アセトキシシラン、例えばCHSi(OCOCH、CHCHSi(OCOCH、とCH=CHSi(OCOCHなど;有機イミノキシシラン、例えばCHSi[O−N=C(CH)CHCH、Si[O−N=C(CH)CHCHとCH=CHSi[O−N=C(CH)CHCHなど;有機アセトアミドシラン、例えばCHSi[NHC(=O)CH、とCSi[NHC(=O)CH;アミノシラン、例えばCHSi[NH(s−CとCHSi(NHC11など;そして有機アミノオキシシランが挙げられる。
架橋剤は単一シランまたは二つ以上の異なるシランからなる混合物であり、それらは上記のとおりである。また、トリ−およびテトラ−官能性シランは当技術では周知であり;これらシランの多くは市販されている。
架橋剤が存在するときは、シリコーン組成物中の架橋剤の濃度はシリコーン樹脂を硬化(架橋)するに十分な量である。架橋剤の正確な量は所望する硬化の程度による、それは架橋剤中のケイ素結合加水分解性基のシリコーン樹脂中のケイ素結合ヒドロキシ基に対するモル比が増えるに従って、増加する。通常は、架橋剤の濃度は、シリコーン樹脂中のケイ素結合ヒドロキシ基のモル当たり、ケイ素結合加水分解性基の0.2から4モルを与えるに十分な量である。架橋剤の最適量は、日常実験によって容易に決められる。
上述のとおり、シリコーン組成物は、さらに少なくとも一つの縮合触媒を含むことができる。縮合触媒は、Si−O−Si結合を形成させるケイ素結合ヒドロキシ基の縮合を促進するために使われる任意の縮合触媒である。縮合触媒の例には、以下に限定されないが、アミン類;およびカルボン酸と鉛、スズ、亜鉛、または鉄との錯体がある。特に、縮合触媒は、スズ(II)およびスズ(IV)化合物、例えばスズジラウラート、スズジオクトエートやテトラブチルスズなど;そしてチタニウム化合物、例えばチタニウムテトラブトキシドがある。
縮合触媒の濃度はシリコーン樹脂の合計量に基づいて、0.1から10%(w/w)、あるいは0.5から5%(w/w)、あるいは1から3%(w/w)である。
上記のシリコーン組成物が縮合触媒を含有するときは、組成物は通常シリコーン樹脂と縮合触媒を別々の部分にされた2液型組成物である。
本発明による被覆基板は:
基板と
基板上の被膜からなり、
ここで、被膜が
(i)式:[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(I)を有する少なくとも一つのシリコーン樹脂、
(ii)式[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2v´(R SiO1/2w´(R SiO2/2x´(RSiO3/2y´(SiO4/2z´(II)を有する少なくとも一つのシリコーン樹脂
および
(iii)上記(i)と(ii)との混合物
(ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2または3であり、0.01≦v<0.3、wは0から0.8までであり、xは0から0.99までであり、yは0から0.99までであり、zは0から0.99までであり、v+w+x+y+z=1、0.7<v´≦1.0、w´は0から0.3までであり、x´は0から0.3までであり、y´は0から0.3までであり、z´は0から0.3までであり、およびv´+w´+x´+y´+z´=1)から選択されるシリコーン樹脂の硬化物または酸化生成物である。
基板は、平面的、複合またはでこぼこな外形を有する硬いまたは柔軟な任意の材料でよい。基板は、電磁スペクトルの可視光域(約400から約700nm)で透明または不透明でもよい。また、基板は、導電体、半導体または絶縁体でもよい。基板の例として、以下に限定されないが、半導体、例えばシリコン、酸化ケイ素表面層を有するシリコン、炭化ケイ素、リン化インジウムやヒ化ガリウムなど;石英;溶融石英;酸化アルミニウム;セラミックス;ガラス;金属箔;ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレートなど;フルオロカーボンポリマー、例えばポリテトラフルオロエチレンやポリフッ化ビニルなど;ポリアミド、例えばナイロンなど;ポリイミド;ポリエステル、例えばポリメタクリル酸メチルなど;エポキシ樹脂;ポリエーテル;ポリカーボネート;ポリスルホン;そしてポリエーテルスルホンが挙げられる。
被覆基板の被膜は通常0.010μmから20μm、あるいは0.050μmから10μm、あるいは0.100μmから5μmの厚さを有する。被膜は各種基板のでこぼこな表面を平らにし、誘電および接着特性と同様にすぐれた耐熱亀裂性を有する。
被膜がシリコーン樹脂の硬化生成物であるときの被覆基板は、シリコーン樹脂またはシリコーン組成物(それらは上記されている)を基板に塗布して膜を形成し、膜のシリコーン樹脂を硬化することにより製造される。シリコーン樹脂またはシリコーン組成物は従来方法、例えばスピンコート法、浸漬コート法、スプレー法、フローコート法、スクリーン印刷法やロールコート法などを用いて基板に塗布される。溶剤が存在するときは、溶剤は通常膜を加熱する前に被覆基板から蒸発させられる。蒸発に適する任意の手段、例えば単 なる空気乾燥、真空下または加熱(50℃までに)などが用いられる。
シリコーン樹脂は膜を加熱することにより硬化(すなわち架橋)する。例えば、シリコーン樹脂は通常50から260℃、あるいは50から250℃の温度で膜を加熱することにより硬化する。シリコーン組成物が縮合触媒を有するときは、シリコーン樹脂は通常それより低い温度、例として室温(約23±2℃)から200℃で硬化することができる。シリコーン樹脂の構造による加熱時間は、通常1から50時間、あるいは1から10時間、あるいは1から5時間である。膜は従来法、例えば石英管炉、対流式オーブン、または放射・マイクロ波エネルギーを用いて加熱される。
被膜がシリコーン樹脂の酸化生成物であるときの被覆基板は、シリコーン樹脂またはシリコーン組成物(それらは上記されている)を基板に塗布して膜を形成し、膜のシリコーン樹脂を酸化することにより製造される。
シリコーン樹脂またはシリコーン組成物は上述したとおり基板に塗布される。シリコーン樹脂は膜を加熱または膜を紫外線放射に曝すことすることにより酸化される。例えば、シリコーン樹脂は、膜を空気中300から600℃の温度で加熱することにより酸化される。膜は通常酸化された被覆の質量が膜のシリコーン樹脂を硬化して得られた被膜質量よりも1から3%(w/w)大きくなるような時間加熱される。例えば、シリコーン樹脂は通常0.01から1時間、あるいは0.01から0.2時間の間加熱される。あるいは、シリコーン樹脂は膜のシリコーン樹脂を硬化し、それから硬化したシリコーン樹脂を300から600℃に加熱することにより酸化される。
本発明のシリコーン樹脂は各種有機溶剤に可溶である。例えば、シリコーン樹脂の有機溶剤への相溶性はその構造、分子量およびケイ素結合ヒドロキシ基の含有量によるが、通常、室温(約23±2℃)で少なくとも2g/mL、あるいは少なくとも1g/mLである。特に、シリコーン樹脂のメチルイソブチルケトンとの相溶性は通常、室温(約23±2℃)で0.1から2g/mL、あるいは0.2から1g/mLである。
シリコーン樹脂はまた可視光分光計で測定したところ実質的にゲルを含んでいない。例えば、有機溶剤中の1番目または2番目のシリコーン樹脂16%(w/w)含有する溶液は、光路長2.54cmのセルを用いて測定したところ、電磁スペクトルの可視光領域(約400から約700nm)の光に対し、通常少なくとも60%、あるいは少なくとも80%、あるいは少なくとも90%のパーセント透過率を有する。
本発明のシリコーン組成物は、都合の良いことに、良好な貯蔵安定性を有する1液型組成物として処方される。その上、組成物はスピンコート法、印刷法やスプレー法などの標準な高速方法で基板に塗布される。
被覆基板の被膜は非常に低い表面粗さ、熱誘導亀裂に対する高い抵抗性、および低い引張り強度を示す。
本発明の被覆基板は、高い熱安定性および耐亀裂性を有する基板が要求される用途で有用である。例えば、被覆基板は、半導体部品、液晶、発光ダイオード、有機発光ダイオード、光電子部品、光学部品、光電池、薄膜電池、および太陽電池を含む、数々の電子部品の支持体として、または内蔵コンポーネントとして使われる。
下記の実施例は、本発明のシリコーン樹脂、シリコーン組成物および被覆基板をよりよく説明するために示すものであり、付属する特許請求項で叙述される発明を制限するものと考えてはならない。特に言及されていない限り、実施例で報告されている部およびパーセントのすべては重量にもとづいている。実施例において、次の方法および材料が使われた:
分子量の測定
シリコーン樹脂の数平均および重量平均分子量(MおよびM)は、PLgel(ポリマー・ラボラトリーInc.製)5−μmカラム、室温(約23℃)で1mL/分のTHF移動相および屈折率検出器を用いたゲル透過クロマトグラフィー(GPC)で測定された。ポリスチレン標準液が線形回帰検定に用いられた。
ジシラン組成物Aは、メチルクロロシランを製造する直接法で生成された残渣の分留によって得られたクロロジシラン・ストリームである。この組成物は全重量に基づいて、CSiMeCl、7.1%、MeClSiO、0.3%、MeClSi、8.6%、MeClSiO、1.9%、C10炭化水素、1.9%、MeClSi、25.8%、およびMeClSi、52.8%からなる。
ジシラン組成物Bは、メチルクロロシランを製造する直接法で生成された残渣の分留によって得られたクロロジシラン・ストリームである。この組成物は全重量に基づいて、MeClSi、0.1%、MeClSi、30.9%、およびMeClSi、66.2%からなる。
実施例1
ジシラン組成物A(30g)を120gのメチルイソブチルケトンおよび38.4gの無水メタノールと混合した。反応から生成されたHClはフラスコの開口から流出するようにされた。液状混合物を密閉ビン入れ、氷水浴中で冷却され、撹拌器および温度計が備えられた三口丸底フラスコの上部に取り付けた添加漏斗に移された。脱イオン水(120g)がフラスコ内に入れられ、外部氷水浴で2ないし4℃に冷却された。添加漏斗内の混合物は連続的に冷却された脱イオン水に10分かけて添加された。その間混合物の温度は3ないし5℃増加した。添加の完了後、混合物は氷浴中で1時間撹拌された。その後、フラスコは水浴で50ないし75℃に加熱され、1時間その温度で保持された。混合物は室温まで冷やすために放置され、その後200mL水の10gNaCl溶液で4回水洗された。水洗のたびに水溶液は捨てられた。有機相は分離され、60℃、圧2.7kPaで濃縮され、MIBK中39.1%(w/w)および47.5%(w/w)のシリコーン樹脂溶液を製造した。樹脂はおよそ3500の重量平均分子量およびおよそ1740の数平均分子量を有し、およそ8モル%のケイ素結合ヒドロキシ基を有する。
実施例2
ジシラン組成物Aをジシラン組成物Bに置き換えたことを除いて、実施例1記載のとおりに、MIBK中のシリコーン樹脂16.0%を含有するシリコーン組成物を製造した。
実施例3
39.1%(w/w)のシリコーン樹脂を含有する実施例1のシリコーン組成物を、一片のステンレススチール(0.001インチの厚さ)にスピン(1000rpm、30秒)塗布した。その後、被覆されたスチールは2℃/分の速さで室温から200℃に加熱され、200℃で2時間保持された。オーブンはオフにされ、被覆基板は室温に冷却するため放置された。硬化したシリコーン樹脂被膜は2.70μmの厚さ、630nmで1.438の屈折率、1554nmで1.425の屈折率、および1nm以下の二乗平均平方根粗さ(25μmx25μmの面積に渡って測定された)を有した。被膜はその後空気中550℃2時間加熱された。最後の加熱処理後でも被膜にはひび割れは観測されなかった。

Claims (10)

  1. 次の式を有し、且つ5から50%(w/w)のケイ素結合ヒドロキシ基を有するシリコーン樹脂:
    [O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2
    ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2、または3であり;0.01≦v<0.3、wは0から0.8までであり;xは0.05〜0.1までであり;yは0から0.99までであり;zは0から0.99までであり;およびv+w+x+y+z=1である
  2. 前記vが0.1から0.25までの値を有する、請求項1記載のシリコーン樹脂。
  3. 前記樹脂が500から150,000までの数平均分子量を有する、請求項1記載のシリコーン樹脂。
  4. 次の式を有し、且つ5から50%(w/w)のケイ素結合ヒドロキシ基を有するシリコーン樹脂:
    [O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2v′(R SiO1/2w′(R SiO2/2x′(RSiO3/2y′(SiO4/2z′
    ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2、または3であり;0.7<v′≦1.0、w′は0から0.3までであり;x′は0から0.3までであり;y′は0から0.3までであり;z′は0から0.3までであり;およびv′+w′+x′+y′+z′=1である
  5. 前記v′が0.75から0.9までの値を有する、請求項記載のシリコーン樹脂。
  6. 前記樹脂が500から150,000までの数平均分子量を有する、請求項記載のシリコーン樹脂。
  7. (A)次の(i)、(ii)および(iii)から選択されるシリコーン樹脂:
    (i)式[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2を有し、且つ5から50%(w/w)のケイ素結合ヒドロキシ基を有する少なくとも一つのシリコーン樹脂、
    (ii)式[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2v′(R SiO1/2w′(R SiO2/2x′(RSiO3/2y′(SiO4/2z′を有し、且つ5から50%(w/w)のケイ素結合ヒドロキシ基を有する少なくとも一つのシリコーン樹脂
    および
    (iii)上記(i)と(ii)との混合物
    (ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2または3であり;0.01≦v<0.3;wは0から0.8までであり;xは0.05から0.1までであり;yは0から0.99までであり;zは0から0.99までであり;v+w+x+y+z=1であり;0.7<v′≦1.0であり;w′は0から0.3までであり;x′は0から0.3までであり;y′は0から0.3までであり;z′は0から0.3までであり;およびv′+w′+x′+y′+z′=1である
    および
    (B)有機溶剤
    からなるシリコーン組成物。
  8. さらに少なくとも一つの架橋剤および縮合触媒を含む、請求項記載のシリコーン組成物。
  9. 基板と基板上の被膜からなる被覆基板であって、
    ここで、前記被膜は
    (i)式[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2(R SiO1/2(R SiO2/2(RSiO3/2(SiO4/2(I)を有し、且つ5から50%(w/w)のケイ素結合ヒドロキシ基を有する少なくとも一つのシリコーン樹脂、
    (ii)式[O(3−a)/2 Si−SiR (3−b)/2v′(R SiO1/2w′(R SiO2/2x′(RSiO3/2y′(SiO4/2z′(II)を有し、且つ5から50%(w/w)のケイ素結合ヒドロキシ基を有する少なくとも一つのシリコーン樹脂
    および
    (iii)上記(i)と(ii)との混合物
    (ここで、各Rは独立して−H、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;aは0、1、または2であり;bは0、1、2または3であり、0.01≦v<0.3、wは0から0.8までであり、xは0.05から0.1までであり、yは0から0.99までであり、zは0から0.99までであり、v+w+x+y+z=1であり、0.7<v′≦1.0であり、w′は0から0.3までであり、x′は0から0.3までであり、y′は0から0.3までであり、z′は0から0.3までであり、およびv′+w′+x′+y′+z′=1である)から選択されるシリコーン樹脂の硬化物または酸化生成物である被覆基板。
  10. 前記被膜が0.01から20ミクロンまでの厚さを有する、請求項記載の被覆基板。
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