JP5147978B2 - 撮像装置 - Google Patents

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本発明は、デジタルカメラなどの撮像装置に関する。
近年、銀塩フィルムを記録媒体として用いるフィルムカメラに代えて、メモリを記録媒体として用いるデジタルカメラが普及しつつある。このデジタルカメラには、CCD、CMOSなどの撮像素子が使用されている。このデジタルカメラにおいては、赤外光をカットするための赤外カットフィルタ、撮影像に生じるモアレおよび偽色の発生を防止するためのローパスフィルタなどが設けられている。また、赤外カットフィルタの代わりに、表面に赤外カットコーティングが施されているローパスフィルタが用いられる場合がある。これらの赤外カットフィルタ、ローパスフィルタは、通常、撮像素子と同軸上に配置されている。
このような構成の場合、開口部を有する箱状の地板内に、有害光をカットするマスクを有するシートを落とし込んだ後に、上記フィルタが落とし込まれ、このフィルタと地板が接着剤などで固定される。そして、上記フィルタの背後において、地板と撮像素子前面の保護ガラスとの間にゴムなどの弾性部材が挟み込まれ、これにより、撮像素子の外周から撮像素子の撮像面に対して塵、埃などが侵入することが防止される。
上述した構成の場合における撮像素子の保持構造の詳細について図5および図6を参照しながら詳細に説明する。図5は従来の撮像素子の保持構造を示す分解斜視図である。図6は図5の撮像素子の保持構造を示す縦断面図である。
デジタルカメラは、図5および図6に示すように、開口部が光軸と同軸上になるように設けられているCCDホルダ10を備える。CCDホルダ10には、マスク部材11、ローパスフィルタ12、撮像素子14、フレキシブルプリント基板15および保持部材16が組み込まれている。マスク部材11は、その背面から撮像素子14の撮像面へ入射する光量を決めるとともに、有害光を遮るための部材である。ローパスフィルタ12は、所定帯域の光をカットするためのフィルタであり、マスク部材11の背面側に配置されている。これらマスク部材11およびローパスフィルタ12は、CCDホルダ10の開口部と同軸上になるようにCCDホルダ10に配置されている。
撮像素子14は、CCDなどの素子からなり、ローパスフィルタ12の背面側に配置されている。フレキシブルプリント基板15は、撮像素子14との間で信号の送受を行うための基板であり、撮像素子14と電気的に接続されている。フレキシブルプリント基板15は、撮像素子14の背面側に配置され、撮像素子14と半田付けにより一体的に固定されている。保持部材16は、フレキシブルプリント基板15の背面側に配置され、フレキシブルプリント基板15と接着剤で固定されている。保持部材16は、撮像素子14がローパスフィルタ12と同軸上になるように、複数のねじ18によりCCDホルダ10に取り付けられている。
ここで、保持部材16とCCDホルダ10との間には、複数のばね部材17が配置されており、保持部材16は、各ばね部材17のばね力に抗しながらCCDホルダ10に取り付けられている。
また、ローパスフィルタ12と撮像素子14との間には、ゴム材などからなる弾性部材13が挟み込まれている。この弾性部材13は、図6に示すように、CCDホルダ10と撮像素子14との間で圧縮され、ローパスフィルタ12と撮像素子14との間の隙間をシールするシール部材として機能する。これにより、外部から撮像素子14の撮像面へのゴミなどの侵入が防止される。
このような保持構造の場合、CCDホルダ10と撮像素子14との間に弾性部材13が挟み込まれているので、CCDホルダ10と撮像素子14間には、上記弾性部材13を挟み込むための距離が必要である。これが、デジタルカメラの薄型化(本体の光軸方向の厚みを薄くすること)を妨げる要因となる。
また、撮像素子14には、上記弾性部材13の圧縮により生じる反発力が常に加わることになる。通常、撮像素子14は高い強度を有するものではないので、上記力により撮像素子14の歪みが発生する恐れがある。
そこで、光軸方向の厚みを薄くするために、CCDホルダとは別体に形成されたローパスフィルタホルダが用いる保持構造が提案されている(特許文献1参照)。
また、光軸方向の厚みを薄くするとともに、弾性部材による反発力が加わることを阻止するために、CCDとフィルタを貼り付けて一体化し、この周囲を弾性部材で覆う保持構造が提案されている(特許文献2参照)。
特開2006−67356号公報 特開2005−12334号公報
しかしながら、上述した保持構造のうち、前者の保持構造の場合は、CCDとローパスフィルタの間にCCDゴム(弾性部材)が配置されているので、このCCDゴムによる反発力が加わることを阻止することができない。
これに対し、後者の保持構造の場合は、フィルタがCCDに貼り付けられるので、この構成は、汎用的とはいい難い。
本発明の目的は、光軸方向の厚みを抑えるとともに、撮像素子に余分な力を加えることなく、撮像面への塵、埃などの異物の侵入を未然に防止することができる撮像装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、ホルダの背面側に配置され、前記ホルダの開口部を覆う光学部材と、前記光学部材の背面側に配置されている撮像素子と、前記ホルダに固定され、前記撮像素子の側面と接着部材によって固着している保持部材と、前記撮像素子と電気的に接続され、前記撮像素子の背面側に配置される基板と、前記撮像素子を囲うように配置されている部材であって、前記光学部材の縁部と対向する第1の縁部および前記保持部材に対向する第2の縁部を有し、前記第1の縁部が前記光学部材の縁部と、前記第2の縁部が前記保持部材とそれぞれ当接するように前記光学部材と前記保持部材との間に配置されることによって設けられる収容空間に、前記撮像素子を囲うように収納している弾性部材とを備えていることを特徴とする撮像装置を提供する。
本発明によれば、光軸方向の厚みを抑えるとともに、撮像素子に余分な力を加えることなく、撮像面への塵、埃などの異物の侵入を未然に防止することができる。
本発明の一実施の形態に係る撮像装置の外観を示す斜視図である。 図1の撮像装置において鏡筒が繰り出された状態を示す斜視図である。 図1のデジタルカメラに設けられている撮像素子の保持構造を示す分解斜視図である。 図3の保持構造を示す縦断面図である。 従来の撮像素子の保持構造を示す分解斜視図である。 図5の撮像素子の保持構造を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る撮像装置の外観を示す斜視図である。図2は図1の撮像装置において鏡筒が繰り出された状態を示す斜視図である。本実施の形態においては、撮像装置として、デジタルカメラを説明する。
デジタルカメラは、図1および図2に示すように、厚さ(奥行き)が薄い箱状の本体19を備える。本体19の前面には、ファインダ24、補助光発光部23、ストロボ25、レンズ鏡筒26が設けられている。ここで、補助光発光部23は、測光測距を行う場合の補助光を発光する。
また、本体19の上面には、レリーズボタン20、電源切換えボタン22、ズーム切換えスイッチ21が設けられている。また、本体19の背面には、機能の切換えなどを行うための複数の操作ボタン(図示せず)および撮影画像を表示するための液晶ディスプレイ(図示せず)などが設けられている。
ここで、レンズ鏡筒26は、沈胴式のレンズ鏡筒であり、デジタルカメラの電源がオフされているときには、図1に示すように、本体19内に収納されている。これに対し、電源がオンされると、図2に示すように、レンズ鏡筒26は、本体19から繰り出される。
次に、本デジタルカメラに設けられている撮像素子の保持構造について図3および図4を参照しながら説明する。図3は図1のデジタルカメラに設けられている撮像素子の保持構造を示す分解斜視図である。図4は図3の保持構造を示す縦断面図である。
本デジタルカメラは、図3および図4に示すように、CCDホルダ1を備える。このCCDホルダ1には、マスク部材2、ローパスフィルタ(光学部材)3、撮像素子保護部材5、撮像素子6、保持部材8およびフレキシブルプリント基板(信号伝送部材)7が組み込まれている。
ここで、CCDホルダ1は、開口部が光軸と同軸上に設けられているホルダである。CCDホルダ1内には、マスク部材2およびローパスフィルタ3が光軸と同軸上になるように組み込まれている。マスク部材2は、その背面から撮像素子6の撮像面へ入射する光量を決めるとともに、有害光を遮るための部材である。ローパスフィルタ3は、所定帯域の光をカットするためのフィルタであり、マスク部材2の背面側に配置されている。
撮像素子6は、CCD、CMOSなどからなる。撮像素子6は、接着剤による接着部6aにより保持部材8に固着されている。この保持部材8は、撮像素子6がローパスフィルタ3と同軸上になるように(光軸と同軸上になるように)、複数のねじ9により、CCDホルダ1に取り付けられている。フレキシブルプリント基板7は、撮像素子6と信号の送受を行うための基板であり、保持部材8の背面側に配置されている。フレキシブルプリント基板7は、撮像素子6と電気的に接続されているとともに、保持部材8に固着されている。
上記撮像素子保護部材5は、ゴムなどの弾性部材からなり、撮像素子6を囲むように形成された額縁形状を有する。具体的には、撮像素子保護部材5は、ローパスフィルタ3の縁部と対向する内縁部および保持部材8に向けてスカート状に広がる外縁部を有する額縁形状に形成されている。撮像素子保護部材5は、上記内縁部がローパスフィルタ3の縁部と、上記外縁部が保持部材8とそれぞれ当接するように、ローパスフィルタ3と保持部材8との間に配置されている。
ここで、撮像素子保護部材5の内縁部は、厚さ方向へ弾性変形された状態でローパスフィルタ3の縁部と当接されることになる。すなわち、撮像素子保護部材5の内縁部は、弾性変形された状態でローパスフィルタ3に密着される。また、撮像素子保護部材5は、ローパスフィルタ3をマスク部材2とともにCCDホルダ1に押し付けることになる。これにより、ローパスフィルタ3は、マスク部材2とともに、撮像素子保護部材とCCDホルダ1との間で保持されることになる。
また、撮像素子保護部材5の外縁部は、CCDホルダ1と保持部材8との間に配置されている複数のばね部材(押圧部材)4により、保持部材8に押し付けられている。これにより、撮像素子保護部材5の外縁部は、弾性変形された状態で保持部材8に密着される。
このように、撮像素子保護部材5は、ローパスフィルタ3および保持部材8と共働して、撮像素子6を外部と遮断可能に収納する収容空間を形成するので、外部から撮像素子6の撮像面への塵、埃などの異物の侵入が防止される。すなわち、撮像素子6の撮像面に塵、埃などの異物が付着することが防止され、画像品位を損ねる異物物の写り込みをなくすことができる。
また、撮像素子保護部材5は、撮像素子6、および撮像素子6保持部材8との接着部6aに荷重を加えることなく配置されているので、撮像素子6に余分な力が掛からず、撮像素子6の撮像面の位置がずれるなどの恐れがない。
また、撮像素子保護部材5は、ローパスフィルタ3の縁部と当接する内縁部を有するので、ローパスフィルタ3と撮像素子6との間の間隔が大きくなることを抑制することができ、光軸方向への厚さが増すことを抑えることができる。
また、ローパスフィルタ3が撮像素子保護部材5によりCCDホルダ1に押し付けられて保持されているので、接着など他の手段を用いて固定する必要がない。その保持を簡素化することができる。
本実施の形態においては、フレキシブルプリント基板7と保持部材8とが個別に構成され、フレキシブルプリント基板7が保持部材8の裏面側に配置されている。これに代えて、例えばフレキシブルプリント基板7と保持部材8とを一体的に構成することも可能である。この場合、撮像素子保護部材5は、その外縁部が、フレキシブルプリント基板7または保持部材8の少なくとも一方に当接可能なように構成される。また、例えばフレキシブルプリント基板7を撮像素子6と保持部材8との間に配置し、フレキシブルプリント基板7を保持部材8に保持されるようにしてもよい。この場合も、撮像素子保護部材5は、その外縁部がフレキシブルプリント基板7または保持部材8の少なくとも一方に当接可能なように構成される。
1 CCDホルダ
3 ローパスフィルタ(光学部材)
4 ばね部材(押圧部材)
5 撮像素子保護部材(弾性部材)
6 撮像素子
7 フレキシブルプリント基板(基板)
8 保持部材

Claims (4)

  1. ホルダの背面側に配置され、前記ホルダの開口部を覆う光学部材と、
    前記光学部材の背面側に配置されている撮像素子と、
    前記ホルダに固定され、前記撮像素子の側面と接着部材によって固着している保持部材と
    記撮像素子と電気的に接続され、前記撮像素子の背面側に配置される基板と、
    前記撮像素子を囲うように配置されている部材であって、前記光学部材の縁部と対向する第1の縁部および前記保持部材に対向する第2の縁部を有し、前記第1の縁部が前記光学部材の縁部と、前記第2の縁部が前記保持部材とそれぞれ当接するように前記光学部材と前記保持部材との間に配置されることによって設けられる収容空間に、前記撮像素子を囲うように収納している弾性部材とを備えていることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記弾性部材の前記第2の縁部は、該弾性部材と前記ホルダとの間に配置されている少なくとも1つの押圧部材により前記保持部材に向けて押圧されていることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記弾性部材は、前記光学部材と前記保持部材との間で弾性変形し、前記光学部材を前記ホルダに向けて押圧することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記弾性部材の前記第2の縁部は、前記保持部材および前記基板の少なくとも一方に当接することを特徴とする請求項1から3のうちの一に記載の撮像装置。
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