JP5139199B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品に関する。
従来、着用中の経血等の体液が幅方向に移動して側縁部から漏れてしまう横漏れを防止するため、長手方向両側縁部それぞれに防漏壁を設けた生理用ナプキンが知られている。
また、防漏壁の着用者へのフィット性を高める為に、中空のループ形状の防漏壁が知られている。例えば、引用文献1には、フィット性が高く、着用者の足の動き等の左右からの応力がかかった場合においても、中空のループ形状で緩衝し、生理用ナプキンにヨレを発生させず、漏れ防止性の高い中空のループ形状の防漏壁を備えた生理用ナプキンが開示されている。
しかしながら、引用文献1に記載の生理用ナプキンは、ループ形状の防漏壁を形成する伸縮性シートと生理用ナプキン本体との接合部が、生理用ナプキンの肌当接面上に露出して存在しており、着用時に違和感を生じる場合がある。
特開平11−299821号公報
従って、本発明の目的は、着用時に違和感を生じ難い中空のループ形状の防漏壁を備え、中空のループ形状の防漏壁を備えることにより、着用者へのフィット性を高め、ヨレ防止、漏れ防止性に優れた吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌当接面側に配置された表面シート、非肌当接面側に配置された裏面シート及び両シート間に介在する吸収体を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向の両側部に形成された防漏壁とを備えた吸収性物品であって、前記防漏壁それぞれは、伸縮性シートの長手方向の一側部及び他側部を前記吸収性本体に接合部で接合するとともに、排泄部領域の前方及び後方において該伸縮性シートを該吸収性本体に接合して形成され、排泄部領域において、中空のループ状をなして起立しており、前記排泄部領域におけるループ状の前記防漏壁それぞれの前記接合部は、前記吸収性本体の長手方向の側部における肌当接面側に前記伸縮性シートの前記一側部が接合され、前記吸収性本体の長手方向の側部における非肌当接面側に前記伸縮性シートの前記他側部が接合され、前記伸縮性シートの前記一側部の前記接合部は、前記防漏壁のループの外側表面を前記表面シートに向けて接合することにより、中空のループ状の防漏壁が形成されてなる吸収性物品を提供することにより前記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品によれば、ループ形状の防漏壁の形成に伴う接合部が、吸収性物品の肌当接面上に露出していないので着用時に違和感を生じ難く、そのようなループ形状の防漏壁を備えているため、着用者へのフィット性を高め、ヨレ防止、漏れ防止性を高めることができる。
以下、本発明の吸収性物品である生理用ナプキンの好ましい一実施形態について、図1〜図4に基づいて説明する。
第1実施形態の生理用ナプキン1は、図1に示すように、生理用ナプキン1の長手方向に延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。
従って、以下には、主として生理用ナプキン1の左側の構成について詳述し、右側の構成については、適宜説明を省略し、左側の構成要素に対応する右側の構成要素は、符号にダッシュ(’)を付してある。
本実施形態の吸収性物品(生理用ナプキン)1は、図1〜図3に示すように、肌当接面側に配置された表面シート2、非肌当接面側に配置された裏面シート3及び両シート2,3間に介在する吸収体4を具備する実質的に縦長の吸収性本体5と、該吸収性本体5の長手方向両側部5a,5a’それぞれに形成された防漏壁7,7’とを備えている。
防漏壁7,7’それぞれは、図1,図2に示すように、伸縮性シート6,6’の長手方向の一側部6a及び他側部6bを吸収性本体5に接合部8,8Dで接合するとともに、排泄部領域aの前方及び後方において伸縮性シート6,6’を吸収性本体5に接合して形成され、排泄部領域aにおいて、中空のループ状をなして起立している。
排泄部領域aにおけるループ状の防漏壁7,7’それぞれの接合部8は、吸収性本体5の長手方向(CL方向;CL線と平行な方向)の側部5aにおける肌当接面側に、伸縮性シート6,6’の一側部6aが接合されている。ループ状の防漏壁7,7’それぞれの接合部8Dは、吸収性本体5の長手方向(CL方向)の側部5aにおける非肌当接面側に、伸縮性シート6,6’の他側部6bが接合されて形成されている。
本実施形態の生理用ナプキン1は、図1,図2に示すように、伸縮性シート6,6’の一側部6aの接合部8が、防漏壁7,7’のループの外側表面(肌当接面側のシート61)を表面シート2に向けて接合されることにより、中空のループ状の防漏壁7,7’が形成されてなる。
ここで、「排泄部領域a」とは、装着者の体液排泄部に当接される領域を意味し、生理用ナプキンが個装形態に折り畳まれた際に生じる製品長手方向(CL方向)に直交する2つの折線について、生理用ナプキンの長手方向の前端から数えて第1折線と第2折線とに囲まれた領域と同じか又は狭い領域を言う。また、生理用ナプキンの製品長が長く3つの折線が生じる場合には、製品の長手方向の前端から数えて第1折線と第2折線に囲まれた領域あるいは製品の長手方向の前端から数えて第1折線と第3折線とに囲まれた領域と同じか又は狭い領域を言う。本実施形態の生理用ナプキン1における排泄部領域aは、図1に示すように、いわゆる2つ折の個装形態の際に生じる第1折線a1と第2折線a2とに囲まれた領域より狭い領域である。
また、「起立」とは、中空のループ状の防漏壁7,7’の上面が表面シート2の表面よりも上方に位置する状態を意味し、「凸に起立」とは、防漏壁7,7’の最も上方に位置する部位が、表面シート2の表面よりも上方に位置する状態を意味する。
本実施形態の生理用ナプキン1について、詳述すると、本実施形態の生理用ナプキン1は、図1に示すように、その長手方向(CL方向)に、装着者の体液排泄部に当接される排泄部領域a後方に後方領域b、排泄部領域a、排泄部領域aの前方に前方領域cを備えている。防漏壁7は、少なくとも排泄部領域aにおいて、ループ状をなして起立している。このように、防漏壁7のループ状をなして起立している部分は、排泄部領域aよりも、長手方向(CL方向)に広い領域であり、本実施形態の生理用ナプキン1Aにおいては、いわゆる2つ折の個装形態の際に生じる第1折線a1と第2折線a2とに囲まれた領域と略同じ大きさの領域である。本実施形態の生理用ナプキン1は、図1〜図4に示すように、表面シート2、裏面シート3及び吸収体4を具備し、表面シート2と吸収体4とを固定する一対のエンボス溝9を具備している。エンボス溝9は、生理用ナプキン1の両側部に、長手方向に延びて延在している。表面シート2及び裏面シート3それぞれは、吸収体4よりも大きい外径寸法を有している。表面シート2及び裏面シート3は、生理用ナプキン1の長手方向の両端部において、吸収体4の長手方向の両端部から延出し、その延出部は互いにヒートシール等により接合されて吸収性本体5を形成している。裏面シート3の表面には、粘着剤が塗布されてズレ止め部(不図示)が形成されている。これらの構成は、従来品と同じである。
次いで、本実施形態の生理用ナプキン1のループ状の防漏壁7について説明する。
本実施形態の生理用ナプキン1では、図1〜図4に示すように、帯状の伸縮シート6が、吸収性本体5の長手方向(CL方向)の側部5aに、長手方向に沿って、配設及び固定されており、伸縮シート6の収縮により、肌当接面側に凸に起立した中空のループ状の防漏壁7が形成される。
上記伸縮シート6は、本実施形態の生理用ナプキン1においては、弾性部材63により伸縮性が付与された複合シートである。伸縮シート6は、図2〜図4に示すように、肌当接面側のシート61と、非肌当接面側のシート62と、それらのシート61,62間に、複数本の弾性部材63を配置して形成されている。肌当接面側のシート61と、非肌当接面側のシート62とは、同形同大の帯状(長方形状)のシートであり、上記伸縮シート6は、肌当接面側のシート61と非肌当接面側のシート62との間に、糸状の弾性部材63を、シート61,62の長手方向(CL方向)に配置し、複数本の弾性部材63それぞれを、帯状のシート61,62の幅方向(CL方向と直交方向)に均等に配置して形成されている。複数本の弾性部材63それぞれは、図1に示すように、防漏壁7を形成した際、装着者の体液排泄部に当接される排泄部領域aより長く配置されている。
上記伸縮シート6は、図2〜図4に示すように、表面シート2及び吸収体4を挟持するように、伸縮シート6の長手方向の一側部6aの肌当接面側のシート61の表面が、吸収性本体5を構成する表面シート2の肌当接面側の表面に接合されて接合部8を形成している。また、伸縮シート6の長手方向の他側部6bは、図2〜図4に示すように、吸収体4と裏面シート3との間に配され、他側部6bの非肌当接面側のシート62の表面が、吸収体4の非肌当接面側の表面に接合されて接合部8Dを形成している。また、排泄部領域aの前方の前方領域c及び後方の後方領域bにおいて、伸縮性シート6は吸収性本体5に接合されている部分を有している。このように、帯状の伸縮シート6を、吸収性本体5の長手方向(CL方向)の側部5aに、長手方向に沿って、配設及び接合しているため、伸縮シート6が収縮することにより、中空のループ状に起立した部分を有する防漏壁7が形成される。接合は、ヒートシールや接着剤等により行うことができる。本実施形態においては、接合部8はヒートシールにより形成されており、伸縮シート6の非肌当接面側のシート62と吸収体4との接合は、接着剤により行われている。また、本実施形態においては、表面シート2と吸収体4との接合は、接着剤により行われている。また、本実施形態においては、伸縮シート6の肌当接面側のシート61と裏面シート3との接合(接合部8D)は、ヒートシールにより行われている。
上記伸縮シート6を構成する複数本の弾性部材63の中の数本は、図2に示すように、少なくとも排泄部領域aにおいて、肌当接面側のシート61と表面シート2との接合部8の長手方向(CL方向)の外側の側縁(外側縁8b)の位置より防漏壁7の内方(生理用ナプキン1の中心線CL寄り)に配置されている。更に、本実施形態の生理用ナプキン1においては、図2に示すように、少なくとも排泄部領域aにおいて、防漏壁7が、接合部8の長手方向(CL方向)の内側の側縁(内側縁8a)より生理用ナプキン1の内方(生理用ナプキン1の中心線CL寄り)に亘って形成されている。そのため、複数本の弾性部材63の中の数本は、図2に示すように、少なくとも排泄部領域aにおいて、接合部8の内側縁8aの位置より防漏壁7の内方(生理用ナプキン1の中心線CL寄り)に、さらに配置されている。
上記防漏壁7は、ループ状をなしている部分の前方及び後方の少なくとも一方、本実施形態においては、図3に示すように、2つ折の個装形態の際に生じる第1折線a1の部分と第2折線a2の部分それぞれにおいて、伸縮性シートを構成する肌当接面側のシート61と表面シート2との接合部8の上方に位置するループ状の防漏壁7の内表面同士、すなわち、防漏壁7を形成する伸縮シート6の非肌当接面側のシート62の表面同士を接合し、接合部8の長手方向の内側縁8aより幅方向内方に内方ループ71及び接合部8の長手方向の外側縁8bより幅方向外方に外方ループ72を有している。防漏壁7の内方ループ71は、図3に示すように、接合部8の内側縁8aより内方(生理用ナプキン1の中心線CL寄り)の防漏壁7の内表面同士、すなわち、伸縮シート6の非肌当接面側のシート62の表面同士を接合せずに、形成されており、縦断面形状が円形状の空洞である。
このように、上記防漏壁7は、第1折線a1の部分と第2折線a2の部分それぞれにおいて、図3に示すように、積極的に折られておらず、曲げられて形成されている。
本実施形態の生理用ナプキン1の長さは、好ましくは、240mm〜440mmであり、2つ折の個装形態の際に生じる第1折線a1と第2折線a2との間の長さは、生理用ナプキン1の長さに対して、2%〜60%の範囲の長さである。
本実施形態の生理用ナプキン1の防漏壁7の内方ループ71の円形状の空洞の幅方向(長手方向中心線CLと直交方向)の長さは、好ましくは、5mm〜40mmである。
上記防漏壁7を形成する複合シートは、図1,図4に示すように、防漏壁7のループ状をなしている部分の前方及び後方、本実施形態においては、2つ折の個装形態の際に生じる第1折線a1の部分の前方と第2折線a2の部分の後方においては、弾性部材63が配置されておらず、伸縮性シート6を形成していない。複合シートを形成する肌当接面側のシート61及び非肌当接面側のシート62は、弾性部材63が配置されていない領域において、図1,図4に示すように、肌当接面側に凸に起立したの中空のループ状の防漏壁7を形成しないように、積極的に折り曲げられている。防漏壁7を形成する複合シートは、生理用ナプキン1の長手方向の両端部においては、表面シート2及び裏面シート3と同様に、吸収体4の長手方向の両端部から延出し、その延出部は、ヒートシールまたはホットメルト等により接合固定されている。
本実施形態の生理用ナプキン1の形成材料について説明する。
上記表面シート2、上記裏面シート3及び上記吸収体4としては、通常、生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられるものであれば、特に制限なく用いることができる。
上記伸縮シート6としては、伸縮性を有し、少なくとも排泄部領域aにおいてループ形状に起立すると共に、このループ形状を保ちながら違和感がなく自在に変形する剛性を持つことが好ましい。更に、防漏壁7を形成する伸縮シート6としては、2つ折の個装形態の際に生じる第1折線a1の部分と第2折線a2の部分それぞれにおいて、接合部8の内側縁8aより内方(生理用ナプキン1の中心線CL寄り)の内表面同士を接合せずに、内方ループ71を形成した時、このループの縦断面の円形状を保つ剛性を持つことがより好ましい。
上記伸縮シート6の伸縮物性は、生理用ナプキン1の長手方向(CL方向)において、5〜50%伸張した時の応力が50〜500gf/25mmが好ましく、100〜300gf/幅25mmがより好ましい。
次に、上記伸縮シート6の剛性は、バルクソフトネス値で5〜200gfが好ましく、10〜100gfがより好ましい。バルクソフトネス値が5gf未満であると、柔らかすぎループ形状を安定に保てず、200gfを超えると、装着時に自在に変形しなかったり、違和感となるので好ましくない。
尚、バルクソフトネスは、下記の如く測定できる。即ち、弾性シートを長手方向に150mm、幅方向に30mmの大きさの帯状体として切り出し、この帯状体の長手方向両端を5mm重ね合わせ、円筒状になる様にし、この重ね合わせた部分を側縁(円筒の上下縁)からほぼ10mmの位置にステープルで2ヶ所固定する。次いで、テンシロン圧縮試験機にて、圧縮速度10mm/分の速度で圧縮し、円筒が座屈するまでの最大圧縮強度を測定する。測定回数5回の平均値をとって、バルクソフトネス値とする。
上記伸縮シート6のシート材料としては、伸縮性のフィルム、伸縮性の不織布、伸縮性の織物又はそれらの積層シート等が挙げられる。具体的には、天然ゴム、ポリウレタン、ポリスチレン−ポリイソプレン共重合体、ポリスチレン−ポリブタジエン共重合体、ポリエチレン−アクリル酸エチル等のポリエチレン−αオレフィン共重合体等からなる材自体が伸縮性を有する材料や、上述したように、これら伸縮性の材料を糸状にした弾性部材63を肌当接面側のシート61と非肌当接面側のシート62との間に配置した複合シートが挙げられる。
上記伸縮シート6の肌当接面側のシート61としては、肌触りを良好にするため、ポリエチレン/ポリエステル、ポリエチレン/ポリプロピレン、ポリプロピレンからなる熱可塑性不織布であることが好ましい。非肌当接面側のシート62も同様である。この様な熱可塑性不織布は、不織布自体が伸縮性を有するように、クリンプ加工した繊維を用いることが好ましい。クリンプ加工されていない繊維による伸縮し難い不織布を肌当接面側のシート61及び非肌当接面側のシート62に使用する場合には、あらかじめ弾性部材63を所定の伸張率まで伸張し、それを肌当接面側のシート61及び非肌当接面側のシート62に、ホットメルトやヒートシール等によって接着することによって、複合シートを作成しても良い。上記伸縮シート6の複数本の弾性部材63それぞれは、肌当接面側のシート61と非肌当接面側のシート62との間に、等間隔で配置している。
また、前記伸縮シート6には色が付与されていても良く、色は該伸縮シート6の肌当接面側のシート、非肌当接面側のシート、弾性部材のいずれにまたは全てに付与されていても良い。
次に上述した本発明の実施形態の生理用ナプキン1を使用した際の作用効果について説明する。
本実施形態の生理用ナプキン1は、図1〜図4に示すように、一対の中空のループ状の防漏壁7,7’を備えており、ループ状の防漏壁7,7’それぞれは、図2〜図4に示すように、吸収性本体5の長手方向(CL方向)の一側部5aにおける肌当接面側に、伸縮シート6,6’の長手方向(CL方向)の一側部6aにおける外表面を接合することにより形成されている。このように、排泄部領域aにおいて、防漏壁7,7’の形成に伴う接合の部位(接合部8)が、肌当接面側の表面シート2上に露出していないので、着用時に違和感を生じ難いものである。
また、本実施形態の生理用ナプキン1は、接合部8が排泄部領域aの前方から後方に渡り直線状に接合されていることと、2つ折の個装形態の際に生じる第1折線a1の部分と第2折線a2の部分それぞれにおいて、接合部8の内側縁8aより内方の防漏壁7の内表面同士が接合されておらず、内方ループ71を形成しており、積極的に折られておらず、曲げられている。そのため、伸縮シート6,6’は、伸縮シート6,6’の剛性により撓み易く、伸縮シート6,6’が収縮すると、少なくとも排泄部領域aに位置する一対の中空の防漏壁7,7’は、図2に示すように、断面略円状のループ形状に起立する。排泄部領域aに位置する一対の中空の防漏壁7,7’が、ループ状に起立することにより、着用者へのフィット性が向上し、着用者の足の動き等の左右からの応力がかかった場合においても、中空のループ形状で緩衝し、生理用ナプキン1にヨレを発生しない。その為、生理用ナプキン1は、漏れ防止性の高いナプキンとなる。
また、本実施形態の生理用ナプキン1は、防漏壁7,7’を形成する伸縮シート6,6’の複数本の弾性部材63の中の数本は、肌当接面側のシート61と表面シート2との接合部8の内側縁8aより防漏壁7の内方(生理用ナプキン1の中心線CL寄り)に配置されているため、少なくとも排泄部領域aに位置する一対の中空の防漏壁7,7’は、図2に示すように、断面略円状のループ形状に安定して起立する。また、伸縮性シート6が着色されていると、伸縮シートの形状が認識されやすくなるためより起立の印象性を向上することができる。
本発明の吸収性物品は、上述の本実施形態の生理用ナプキンに何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で、適宜変更可能である。
例えば、上述の本実施形態の生理用ナプキン1においては、表面シート2と裏面シート3とが吸収体4の幅方向の両端から延出しておらず、伸縮シート6の長手方向の他側部6bにおける非肌当接面側のシート62の表面が、吸収体4の非肌当接面側の表面に接合されているが、表面シート2と裏面シート3とが吸収体4 の幅方向の両端から延出し接合されており、他側部6bにおける非肌当接面側のシート62の表面が、延出した部分の裏面シート3肌当接面側の表面に接合されていても良い。
また、上述の本実施形態の生理用ナプキン1においては、、表面シート2と裏面シート3とが吸収体4の幅方向の両端から延出しておらず、伸縮シート6の一側部6aの肌当接面側のシート61が、吸収体4の上方に位置する表面シート2に接合しているが、表面シート2と裏面シート3とが吸収体4の幅方向の両端から延出して接合し、伸縮シート6の一側部6aの肌当接面側のシート61が、その延出した部分の表面シート2に接合されていても良い。
また、上述の本実施形態の生理用ナプキン1においては、裏面シート3の表面に粘着剤を設け、ズレを止めているが、裏面シート3側にウイングを設け、これにより装着固定を容易なものとしても良い。
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外にも、例えば、使い捨ておむつ、失禁者用パッド、パンティーライナー等に好適に用いることができる。
本発明の実施形態である生理用ナプキンの斜視図である。 図1に示す生理用ナプキンのX1−X1線断面図である。 図1に示す生理用ナプキンのX2−X2線断面図である。 図1に示す生理用ナプキンのX3−X3線断面図である。
符号の説明
1 生理用ナプキン
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 吸収性本体
5a,5a’ 吸収性本体の長手方向の両側部
6,6’ 伸縮シート
61 肌当接面側のシート
62 非肌当接面側のシート
63,63’ 弾性部材
6a 一側部
6b 他側部
7,7’ 防漏壁
71 内方ループ
72 外方ループ
8,8D 接合部
8a 接合部の内側縁
8b 接合部の外側縁
9 エンボス溝
a 排泄部領域
b 排泄部領域aの後方の後方領域
c 排泄部領域aの前方の前方領域
a1 第1折線
a2 第2折線
CL 生理用ナプキンの長手方向に延びる中心線

Claims (4)

  1. 肌当接面側に配置された表面シート、非肌当接面側に配置された裏面シート及び両シート間に介在する吸収体を具備する縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の長手方向の両側部に形成された防漏壁とを備えた吸収性物品であって、
    前記防漏壁それぞれは、伸縮性シートの長手方向の一側部及び他側部を前記吸収性本体に接合部で接合するとともに、排泄部領域の前方及び後方において該伸縮性シートを該吸収性本体に接合して形成され、排泄部領域において、中空のループ状をなして起立しており、
    前記排泄部領域におけるループ状の前記防漏壁それぞれの前記接合部は、前記吸収性本体の長手方向の側部における肌当接面側に前記伸縮性シートの前記一側部が接合され、前記吸収性本体の長手方向の側部における非肌当接面側に前記伸縮性シートの前記他側部が接合され、前記伸縮性シートの前記一側部の前記接合部は、前記防漏壁のループの外側表面を前記表面シートに向けて接合することにより、中空のループ状の防漏壁が形成されてなる吸収性物品。
  2. 前記伸縮シートは、複数本の弾性部材により伸縮性が付与されており、該複数本の弾性部材の内の一部の弾性部材は、前記吸収性本体の前記表面シートと前記伸縮シートの前記一側部との接合部の長手方向の外側縁より前記防漏壁の内方に存在する請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記防漏壁それぞれは、前記吸収性本体の前記表面シートと前記伸縮シートの前記一側部との接合部の長手方向の内側縁より前記吸収性物品の内方に亘って形成されており、前記複数本の弾性部材の内の一部の弾性部材は、該内側縁より前記防漏壁の内方に存在する請求項2に記載の吸収性物品。
  4. 前記防漏壁それぞれは、ループ状をなしている部分の前方及び後方の少なくとも一方において、前記吸収性本体の前記表面シートと前記伸縮シートの前記一側部との接合部の長手方向の内側縁より前記吸収性物品の内方に亘って形成されており、該接合部の上方に位置するループ状の前記防漏壁の内表面同士が接合されて、該接合部の長手方向の内側縁より吸収性物品の幅方向内方に内方ループ及び該接合部の長手方向の外側縁より幅方向外方に外方ループが形成されている請求項1〜3の何れかに記載の吸収性物品。
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