JP5133020B2 - 非水電解液二次電池用正極板の製造方法およびその正極板を用いた非水電解液二次電池 - Google Patents

非水電解液二次電池用正極板の製造方法およびその正極板を用いた非水電解液二次電池 Download PDF

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Description

この発明は、非水電解液二次電池用正極板の製造方法、およびその正極板を用いた非水電解液二次電池に関する。
近年、エレクトロニクス分野の急速な進展により、電子機器の高性能化、小型化、ポータブル化が進み、これらに使用される再充電可能な高エネルギー密度二次電池の要求が強まっている。これらの電子機器に搭載される二次電池としては、ニカド電池、ニッケル−水素電池などがあげられるが、さらに高いエネルギー密度を有するものが要求されている。
最近、こうしたことで金属リチウムやリチウム合金、或いは電気化学的にリチウムイオンを吸蔵・放出できる炭素材料、リチウム合金などを負極活物質として用いた負極と、リチウム含有複合酸化物、カルコゲン化合物などを正極活物質として用いた正極とを組合せたリチウム二次電池が研究・開発され、その一部が実用化されている。
この種の電池は電池電圧が高く、また従来の電池に比べて重量および体積当たりのエネルギー密度が大きく今後最も期待される二次電池といわれている。さらに、最近では電力貯蔵用途や電気自動車などの大容量の大型電池への適用も盛んに検討されている。
現在のLi二次電池の正極材料として主に用いられているLiCoOはCoが非常に高価であること、過充電や内部短絡等により熱暴走を引き起こし、電池の破裂発火の危険性があること、毒性が高いなどの問題点を有しており、大型化には不向きであるとみられている。
そこで現在、LiMPO(Mは遷移金属のうち少なくとも一種以上。)に代表されるリン酸鉄リチウムに注目が集まっている。リン酸鉄リチウムに注目が集まっている理由は、熱暴走が非常に起こりにくいために電池の破裂,発火を引き起こしにくいこと、地球上に豊富に存在するFeを用いることから低コストが期待できること、さらには毒性が低いことなどが挙げられる。
リン酸鉄リチウム正極板の製法は、リチウム源、鉄源、リン酸源の原料から水熱合成でリン酸鉄リチウムを合成し、これを乾燥して粉末状の正極活物質を作製し、これに導電剤、結着剤を添加し有機溶媒で混練・分散してペーストを調整し、これをアルミニウム箔に塗布後、乾燥、プレス加工、裁断して正極板を得る方法がこれまでの一般的製法である。
しかし、リン酸鉄リチウムは安全性やコストの面で優れる一方、導電性が低いため高出力化が困難であるといった問題があった。この導電性の低さを改善する手段として正極材料の微粒子化が有効とされ、その方法として水熱合成による活物質の合成でさらにAlを添加したリン酸鉄リチウムを用いることで、電極のレート特性、低温特性を向上することが提案されている(例えば、特許文献1。)。
特開2006−261060号(段落0007)
この先行技術は水熱合成法により正極材料を微粒子化させるものであるが、水熱合成後、乾燥して活物質粉末を得る過程で静電凝集を引き起こし、その凝集粒子は二軸プラネタリーミキサー、高速ディスパーミキサーなどでは十分に分散させることが困難であり、その凝集粒子が核となってペースト中にダマを作る要因として残ることがあり、そのために電極特性を十分に引き出すことが困難であった。
また、この先行技術では、高温高圧下で反応生成したリン酸鉄リチウム溶液をろ過・乾燥して活物質を得て、これを有機溶剤系の結着剤(例えばポリフッ化ビニリデン)などとともに正極ペーストとしてアルミニウム箔などに塗布し、再び乾燥し極板を作製するものである。そのために乾燥工程を二回行うことが必要であった。さらに、この正極板の製法では結着剤に有機溶剤系の材料を用いるためにコストがかかるうえに、乾燥時に環境に配慮して有機溶媒蒸気の回収が必要であった。また、有機溶媒が可燃性であるために防爆などの配慮が必要となり、そのため安全確保のインフラ設備投資などで製造コストが高くなるといった問題もあった。この発明は、溶媒に純水を用いてリン酸鉄リチウムの電極特性の優れた正極活物質を、乾燥工程を一工程で製造効率よく製造しようとするものである。
この発明は、水熱合成法により作製した正極活物質を水分を含むケーキ状とする工程と、正極活物質を乾燥させることなく、正極活物質に導電剤、結着剤、増粘剤を加え、さらに分散剤を加えて混練した導電性ペーストを形成する工程と、この導電性ペーストを集電体に塗布する工程と、集電体に塗布した導電性ペーストから分散剤を乾燥除去して加圧する工程とを具備し、正極活物質の合成から塗布までの工程を水系湿式で行うことを特徴とする非水電解液二次電池用正極板の製造方法(請求項1)、前記正極活物質が、LiMPO(Mは遷移金属のうち少なくとも一種以上。)である請求項1記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法(請求項2)、前記正極化物質が、リン酸鉄リチウムである請求項1記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法(請求項3)、前記正極活物質の一次粒子の径が、1μm以下である請求項1記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法(請求項4)、および請求項4記載の正極板を用いた非水電解液二次電池(請求項5)である。
この発明によれば、経済性に優れたリン酸鉄リチウムの活物質を、純水を溶媒として安全に製造することが出来る。さらに、この発明では水熱合成法で正極活物質を作製し、これを乾燥させることなくこれに導電剤、結着剤、増粘剤を加えて混練したペーストを集電体に塗布し、その後に乾燥して加圧するものであるから、乾燥工程も最終の一工程で済み製造工程も簡略化することができる。さらに乾燥粉末を用いる必要がないため分散も容易である。その結果、製造効率よくリン酸鉄リチウムの電気特性の優れた正極活物質を製造することができる。
この発明は、正極活物質を水熱合成法により作製し、これを乾燥させることなくこれに導電剤、結着剤、増粘剤を加え混練したペーストを集電体に塗布した後に乾燥工程を行ない、乾燥工程を最後の一工程で行うものである。
この発明で製造される正極活物質はリン酸鉄リチウム(LiFePO)が好適であるが、これに限定されるものではない。例えば、LiFe1−XPOで代表されるような一部ドープも用いることが可能である。リン酸鉄リチウムの正極活物質の場合は、Li源としては水酸化リチウム(LiOH・HO)、Fe源としてはFeSO・7HO、PO源としてはオルトリン酸(HPO)など従来公知のものが用いられる。この発明では溶媒は純水である。
その製法も従来と同様で、例えばLiOH・HO、FeSO・7HO、HPOをモル比で、Li:Fe:Pを3:1:1となるように純水に溶解した前駆体を作製する。これをオートクレーブ中で水熱合成を行ない冷却して沈殿している生成物を得るが、この発明ではこれを従来のように乾燥するのではなく、水分を30%前後含んだままのケーキ状の活物質とするものである。
次いで、これに導電剤、結着剤、増粘剤を加え正極活物質をペースト化する。このペースト化は、これらに構成材料を一括して仕込み混練・分散してもよいが、好ましくは導電剤と予め水溶性増粘剤を水に溶解させた粘性溶液を混合して十分に分散させた状態の導電性ペーストとし、これにケーキ状の活物質と結着剤を添加して混合することが好ましい。ペーストに含有される導電剤は、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、ファーネスブラック、炭素繊維、グラファイトなどの導電カーボンや導電性ポリマー、金属粉末などがあげられるが、好ましくは導電カーボンである。
結着剤としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などが用いられる。熱硬化性樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリビニール樹脂、フッ素系樹脂、ポリイミド樹脂、アルキル樹脂、NBRなどが単独もしくは複数組合せて用いられる。結着剤は、水系ディスパージョン状態のものが、有機溶剤系よりコスト面で有利である。
増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマなどが用いられる。ペースト分散は、プラネタリーミキサ、ディスパーミキサー、ビーズミル、サンドミル、超音波分散機、ホモジナイザ、ヘンシェルミキサなどを用いて行う。
このようにして調整された正極活物質合剤の塗工用ペーストは、これを金属箔からなる集電体上に塗工する。この集電体は、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属箔が用いられ、その中でも正極用集電体にはアルミニウムが好ましい。集電体金属箔への塗工は、グラビアコート、グラビアリバースコート、ロールコート、マイヤーバーコート、ブレードコート、ナイフコート、エアーナイフコート、コンマーコート、スロットダイコート、スライドダイコート、ディップコートなどから選択した塗工方法を用いて、乾燥重量で2〜25mg/cm,好ましくは5〜20mg/cmの範囲となるように均一に塗工する。塗工後は分散剤除去のため乾燥し、その後平板プレスもしくはロールプレスでプレスすることが好ましい。
負極には活物質としてリチウムをドープ、脱ドープできるものを使用すればよい。例えば、熱分解炭素類、コークス類(ピッチコークス,ニードルコークス,石油コークスなど)、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合異物焼結体(フェノール樹脂,フラン樹脂などを適当な温度で焼結し炭化したもの)、炭素繊維、活性炭などの炭素材料、或いは金属リチウム、リチウム合金、Sn系化合物などの合金系材料の他、ポリアセチレン、ポリビニルなどのポリマも使用することができる。これらの負極活物質と結着剤、必要に応じて導電助剤を分散媒に混練分散させて得られる負極ペーストを集電体に塗布し、乾燥・圧延して負極板を作製する。負極集電体としては、例えば銅、ニッケル、ステンレスなどがあるが、銅箔を用いることが好ましい。
非水電解液は、従来から一般的にリチウム二次電池に使用できるものであれば限定されるものはない。例えば、LiClO、LiBF、LiPF、LiAsF、LiCl、LiBrなどの無機リチウム塩、LiBOB、LiB(C、LiN(SOCF、LiC(SOCF、LiOSOCFなどの有機リチウム塩の少なくと一種を、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γーブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトンなどの環状エステル類、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3ジオキソラン、アルキル−1,3−ジオキソランなどの環状エーテル類、1,2−ジメトキシエタン、1,2ジエトキシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテルなどの鎖状エーテル類、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マーロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステルなどの鎖状エステル類から選択した少なくとも一種の溶媒に溶解したものがあげられる。特に、LiBF、LiPFもしくはLiBOB、またはこれらの混合物を上記の少なくとも一種以上の有機溶媒に溶解したものを用いるのが好ましい。
また、セパレータは上述した電解液成分に不溶であれば特に限定されるものではないが、ポリプロピレン、ポリエチレンなどポリオレフィン系の微多孔性フイルムの単層体、或いは多層体が用いられるが特に多層体が好ましい。
上記の正極板を用い、非水電解液用の公知の負極板、電解液、セパレータなどの部品を組合せることで、非水電解液二次電池を作製することができる。電池の製造方法、形状は特に限定されるものではなく、コイン型、ボタン型、ラミネート型、円筒型、角型、扁平型など任意である。
(実施例1)
正極活物質の合成は以下のようにして水熱合成で行った。Li源としてLiOH・HO、Fe源としてFeSO・7HO、P源としてHPOを用い、これらをモル比でLi:Fe:P=3:1:1となるように純水に溶解して120mlの前駆体溶液を作製した。
この前駆体溶液をポリテトラフルオルエチレン内筒製の耐圧容器に入れ、オートクレーブ中で170℃、12時間水熱合成を行った。この反応後に室温になるまで冷却して、沈殿しているケーキ状態の反応生成物を得た。この沈殿物を蒸留水で複数回十分に水洗し、乾燥しないように含水率30%に保持しケーキ状物質とした。この沈殿物を若干量採取し、70℃で2時間真空乾燥させて得られた粉末をX線回折で測定したところ、単相のLiFePOが形成されていることが確認された。
次いで、ケーキ状の沈殿物のLiFePOを85重量部に対し、予め2%カルボキシメチルセルロース(CMC)水溶液になるように調整した粘性溶液100重量部に、導電剤のアセチレンブラック10重量部を均一に分散させた導電ペーストを、ディスパーミキサ(特殊機化工業製品,商品名;TKロボミクス)で十分に混合させた後、固形分として3重量部の水分散結着剤を添加してさらに分散して正極ペーストを得た。その後、この正極ペーストをフイルムアプリケーターで20μmのアルミニウム箔に5mg/cmになるように塗工し、温風乾燥機内で乾燥後に圧延し14φの丸型に打ち抜いて正極板を作製した。また、負極にはリチウム金属箔を15φに打ち抜いたものを用いた。
上記で作製した正極板と負極板とを、セパレータを介して電池ケース内に配置した。セパレータはポリエチレン(PE)製の微多孔膜のものを用いた。この電池ケース内の端部にガスケットを配置し、さらに電池ケース内に電解液を適量注入して含浸させた。電解液は、エチレンカーボンートとエチルメチルカーボネートとを体積3:7にて混合した混合液に、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1モル溶解させたものを用いた。続いて封口板を配置して電池ケースの端部をカシメ加工することで電池ケースを密封してコイン型電池を作成した。
(実施例2)
実施例1において、ディスパーミキサーに代えて径1mmのジルコニアビーズを用いたビーズミルで混合・分散を行った。それ以外は実施例1と同様にしてコイン型電池を作成した。
(比較例1)
実施例1と同様の手順で作製されたケーキ状の活物質を複数回十分に水洗した後に、アセトンで洗滌してろ過し、70℃で2時間真空乾燥させて粉末状のLiFePOを得た。これに実施例1で用いたものと同じCMC溶液(粘性溶液)を用いて、さらに同様の導電剤を加えて実施例1と同様にしてミキサーで混合して、固形分として3重量部含む水分散結着剤を添加し、更に分散させて正極ペーストを作製した。これを実施例1と同様にしてアルミニウム箔に塗工し、乾燥・圧延・打ち抜いて正極板を得た。この正極板を用いてコイン型電池を作製した。
(比較例2)
実施例1と同様の手順で作製されたケーキ状の活物質を複数回十分に水洗した後に、アセトンで洗滌してろ過し、70℃で2時間真空乾燥して粉末状のLiFePOを得た。この粉末状のLiFePOを85重量部アセチレンブラック(AB)を10重量部、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)5重量部に有機溶媒のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を加えてディスパーミキサーで十分に分散し有機溶媒系ペーストを得た。これを用いて比較例2と同様にしてコイン型電池を作製した。
実施例および比較例のコイン型電池について電池特性の試験を行った。電池特性試験は、環境温度25℃において充電電流0.1CAで、試験極の電位がLiの平衡電位に対して4.2Vになるまで充電し、10分間休止の後、0.1CAの放電電流で2.0Vになるまで放電した。この充放電を3サイクル行った後、放電特性評価を行った。レート特性評価は、充電をCC−CV法で0.5CA−4.2Vで3時間保持した後、放電電流を0.2CA,0.5CA,1.0CA,2.0CA,5.0CAと種々変化させて行い、放電特性評価を行った。図1にその放電容量維持率を示した。
図1に示すように、水熱合成法により作製した正極活物質を乾燥させることなくペーストを作製し、これを塗布・圧延を経て得られた極板を用いたコイン型電池は、いずれの分散方法によっても良好な特性が得られている。次に、実施例および比較例についてサイクル特性を行った。サイクル特性試験は、充電をCC−CV法で0.5CA−50サイクル行いサイクル特性を評価しその結果を図2に示した。図2に示すように実施例の電池は優れたサイクル特性を有した。
なお、リン酸鉄リチウム以外の場合においても、例えばFeの代わりにNi、Coを用いたものや、一部ドープしたものにおいても同様の結果が得られた。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 正極活物質を水熱合成法により作製し、これを乾燥させることなく正極活物質に導電剤、結着剤、増粘剤を加え、さらに分散剤を加えて混練したペーストを集電体に塗布し、次いで分散剤を乾燥除去して加圧し、かつ正極活物質の合成から塗布までの工程を水系湿式で行うことを特徴とする非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
[2] 前記正極活物質が、LiMPO (Mは遷移金属のうち少なくとも一種以上。)である[1]記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
[3] 前記正極化物質が、リン酸鉄リチウムである[1]記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
[4] 前記正極活物質の一次粒子の径が、1μm以下である[1]記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
[5] [4]記載の正極板を用いた非水電解液二次電池。
サイクル数と放電容量維持率の関係を示した線図。 放電レートと放電容量維持率の関係を示した線図。

Claims (5)

  1. 水熱合成法により作製した正極活物質を水分を含むケーキ状とする工程と、
    正極活物質を乾燥させることなく、正極活物質に導電剤、結着剤、増粘剤を加え、さらに分散剤を加えて混練した導電性ペーストを形成する工程と、
    この導電性ペーストを集電体に塗布する工程と、
    集電体に塗布した導電性ペーストから分散剤を乾燥除去して加圧する工程とを具備し、
    正極活物質の合成から塗布までの工程を水系湿式で行うことを特徴とする非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
  2. 前記正極活物質が、LiMPO(Mは遷移金属のうち少なくとも一種以上。)である請求項1記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
  3. 前記正極化物質が、リン酸鉄リチウムである請求項1記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
  4. 前記正極活物質の一次粒子の径が、1μm以下である請求項1記載の非水電解液二次電池用正極板の製造方法。
  5. 請求項4記載の正極板を用いた非水電解液二次電池。
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