JP5022734B2 - 射出成形機 - Google Patents

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本発明は、ホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機に係り、特に、ホットランナー(本願でいうホットランナーとは、加熱シリンダ先端のノズルから、キャビティに至るまでの間の、溶融樹脂が満たされた空間(溶融樹脂通路)を指すものである)内の樹脂圧を好適にコントロール可能とした技術に関する。
ホットランナー方式の金型(ホットランナー金型)は、公知のように、スプルーやランナーの部分をヒーターによって加熱しておき、金型内のノズル部である2次ノズル(以下、これを金型内ノズルと記す)から溶融樹脂をキャビティ内に射出・充填して、キャビティ内で固化した樹脂のみ、すなわち成形製品のみを取り出すようにしているため、コールドランナー方式の金型のように、スプルーやランナーの部分の樹脂を成形サイクル毎に取り出す必要がなく、したがって、樹脂材料のロスが可及的に少なくなる。
このようなホットランナー金型を用いたインラインスクリュー式射出成形機では、コールドランナー方式の金型を用いた射出成形機と同様に、スクリューをその背圧を制御しながら回転させることで計量を行い、計量が完了した後、射出タイミングに至ると、スクリューを前進させることで、キャビティ内に溶融樹脂を射出・充填するようにしている。
図6は、従来のホットランナー金型を用いたインラインスクリュー式射出成形機における工程の遷移を示す図である。この図6に示した例は、型開き時に計量を行っても、金型内ノズルからドルーリングが生じることがないように、加熱シリンダ先端のノズル(以下、これをシリンダノズルと記す)に、シリンダノズルのノズル穴を開閉制御可能なノズルチェック弁を設けた、ハイサイクル対応の射出成形機の工程遷移を示している。図6に示すように、ノズルチェック弁が開放された後、射出が行われ、射出の完了後にノズルチェック弁が閉塞される。ノズルチェック弁が閉塞されると計量が開始され、また、射出の完了後に所定の冷却期間を経た後、型開き、エジェクトが行われ、エジェクトが完了した後の所定秒時後に、型閉じ・型締めが行われることで、1成形サイクルが終了するようになっている。
ホットランナー金型を用いたインラインスクリュー式射出成形機では、スクリューの前進によって、スクリューの先端側に計量工程で貯えられた溶融樹脂が、加熱シリンダ先端のシリンダノズルから溶融樹脂が詰まっているホットランナー内に送り込まれ、これによって、ホットランナーからキャビティ内に溶融樹脂が射出・充填されるようになっている。このように、シリンダノズルからホットランナー内に溶融樹脂が送り込まれることで射出が行われるため、シリンダノズルのノズル穴を溶融樹脂が通過する際に圧損が生じることは避け難く、スクリューの先端側に計量工程で貯えられた溶融樹脂の圧力に対して、ホットランナー内の溶融樹脂の圧力は低下し、このため、射出の初期においてキャビティ内の樹脂圧が十分に得られないという問題がある。射出の初期においてキャビティ内の樹脂圧が立ち上がらないと、金型に対する樹脂の押し付け力が不足して、樹脂から金型への熱の受け渡し効率が悪くなり、このため射出速度を上げると、樹脂種別にもよるが外観不良が生じることから、射出速度を極端に落として射出を行うことを余儀なくされ、成形サイクルの短縮化の大きな阻害要因となっているという指摘があった。なお、背圧を上げて計量を行うことも考えられるが、このようにしても、閉塞状態のノズルチェック弁で仕切られたスクリューの先端側の溶融樹脂の圧力と、ホットランナー内の溶融樹脂の圧力とに大きな差が生まれるだけで、射出の初期においてキャビティ内の樹脂圧が十分に得られないという問題が解決されるわけではない。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、その目的とするところは、ホットランナー金型を用いたインラインスクリュー式射出成形機において、射出速度を上げて成形サイクルの短縮化を図っても、良品成形が可能であるようにすることにある。
本発明は上記した目的を達成するため、ホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機において、計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間に、ホットランナー内の樹脂圧を昇圧させるように、加熱シリンダ内のスクリューを動作させる制御を行うコントローラを備え、前記した計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間にホットランナー内の樹脂圧を昇圧させる制御は、前記スクリューの計量完了位置が維持されるように射出用電動サーボモータを位置フィードバック制御しつつ、前記スクリューにかかる圧力が昇圧設定値に倣うように計量用電動サーボモータを回転速度フィードバック制御することで行われることを特徴とする。
また、ホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機において、計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間に、ホットランナー内の樹脂圧を昇圧させるように、加熱シリンダ内のスクリューを動作させる制御を行うコントローラを備え、前記した計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間にホットランナー内の樹脂圧を昇圧させる制御は、前記スクリューにかかる圧力が昇圧設定値に倣うように射出用電動サーボモータを圧力フィードバック制御することで、昇圧完了時のスクリューの位置が不定となる制御で行うことを特徴とする。
本発明では、計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間に、ホットランナー内の樹脂圧を昇圧させるように、加熱シリンダ内のスクリューを動作させる制御を行うので、射出開始時点においては、ホットランナー内の樹脂圧は所期の値まで昇圧されていることになる。したがって、射出の初期からキャビティ内の樹脂圧を十分に高めることが可能となって、金型に対する樹脂の押し付け力を十分に大きくすることができ、これによって、樹脂から金型への熱の受け渡し効率を大幅に改善することが可能となり、射出速度を速めても、外観不良のない品質の良好な成形製品を得ることが可能となる。この結果、射出速度を極端に落として射出を行うことで良品成形を達成していた従来の1成形サイクルが25secであったものに対し、本発明では1成形サイクルを18.5secに短縮することが可能となり、量産効率を大いに高めることが可能となる。また、計量工程が完了した後、所定秒時をおいて射出工程の前に、ホットランナー内の樹脂圧を昇圧させるので、昇圧から射出までの時間が短いことからドルーリングの発生の虞も殆どないものとすることができる。なお、キャビティ内の樹脂の圧力が高いと(金型に対する樹脂の押し付け力が大きいと)、樹脂から金型への熱の受け渡し効率が改善されることは、本願発明者らの実機運転により確認されている。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
図1〜図5は、本発明の一実施形態(以下、本実施形態と記す)によるホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機に係り、図1は、本実施形態の射出成形機における要部構成の断面図である。
図1において、1は、図示せぬ固定ダイプレートに搭載された固定側金型、2は、固定ダイプレートに対して前後進可能な図示せぬ可動ダイプレートに搭載された可動側金型、3は、型締め状態にある両金型1、2で形作られるキャビティ(成形製品形成用の空間)、4は、固定金型1の一部を構成するキャビティ形成用金型部、5は、固定金型1の一部を構成し、断熱材6を介してキャビティ形成用金型部4に固定された金型マニホールド、7は、金型マニホールド5内に形成された1次スプルー、8は、金型マニホールド5内に形成され、1次スプルー7と連通したランナー、9は、金型マニホールド5の一部を構成するように金型マニホールド5と一体化され、そのノズル穴9aがゲートを介してキャビティ3と連通した金型内ノズル(2次ノズル)、10は、主として金型内ノズル9内の空間によって形成され、ランナー8とキャビティ3とを連通させた2次スプルーである。
上記の1次スプルー7、ランナー8、2次スプルー10によってホットランナー11が構成され、成形運転時には、金型マニホールド5(金型内ノズル9を含む)のホットランナー11内の樹脂は、図示せぬヒーターにより金型マニホールド5が加熱されることによって、溶融状態を保たれるようになっている。
また、図1において、12は、その基部を図示せぬヘッドストックに固定された加熱シリンダ、13は、加熱シリンダ12の先端に設けられたシリンダノズル、14は、加熱シリンダ12内に回転並びに前後進可能に配設されたスクリュー、15は、シリンダノズル13のノズル穴13aを閉塞/開放するノズルチェック弁である。
上記の加熱シリンダ12やスクリュー14を含んで構成される射出ユニットは、成形運転時には、図示せぬ公知のノズルタッチ/ノズルバック機構およびその駆動源によって、シリンダノズル13の先端が、金型マニホールド5の樹脂注入口(1次スプルー7の入り口)周辺に押し付けられた、前進位置を保持されるようになっている。また、成形運転時には、加熱シリンダ12およびシリンダノズル13は、図示せぬヒーターによって加熱されるようになっている。
図2は、本実施形態の射出成形機における、主としてスクリュー制御にかかわる構成を簡略化して示す図である。
図2において、16は、加熱シリンダ12内に樹脂材料を供給するためのホッパーで、該ホッパー16から加熱シリンダ12内に供給された樹脂材料が、スクリュー14の回転とヒーター加熱により混練・可塑化されつつスクリュー14の先端側に送り込まれるようになっている。また、スクリュー14の先端側に計量して貯えられた溶融樹脂は、射出時に、スクリュー14の前進によってホットランナー11内に送り込まれるようになっている。スクリュー14は、その基部を、射出ユニットの図示せぬ直動ブロックに回転可能に保持されており、この直動ブロックに対して回転すると共に、直動ブロックと一体となって前後進するようになっている。21は、スクリュー14の回転駆動源である計量用電動サーボモータで、この計量用電動サーボモータ21の回転によって、プーリ、ベルトよりなる回転伝達機構22を介して、スクリュー14が回転駆動されるようになっている。23は、スクリュー14の前後進駆動源である射出用電動サーボモータで、この射出用電動サーボモータ23の回転によって、プーリ、ベルトよりなる回転伝達機構24、および、回転運動を直線運動に変換するボールネジ機構25を介して、スクリュー14が図示せぬ直動ブロックと一体となって前後進駆動されるようになっている。
26は、ノズルチェック弁15を駆動して、ノズルチェック弁15に、シリンダノズル13のノズル穴13aを閉塞した位置と開放した位置とを選択的にとらせるノズルチャック弁アクチュエータで、ここでは、例えば、電磁駆動式のアクチュエータとなっているが、空圧式などのアクチュエータであってもよい。
30は、マシン(射出成形機)全体の制御を行うシステムコントローラで、このシステムコントローラ30は、あらかじめ作成されてワークエリアに展開された各種のアプリケーションプログラムと、各種運転条件設定データと、マシンの各部に配設された各種センサ(位置センサ、圧力センサ、安全確認用センサなど)からの計測情報と、マシンの各種制御系からの状態確認用情報と、計時情報などとに基づき、マシンの各種制御系を制御する。なお、システムコントローラ30は、実際には、演算機能素子やメモリなどのハードウェア資源と、予め保持された各種アプリケーションソフトなどのソフトウェア資源との協働により、各種の演算処理、データ書き込み・呼み出し処理、指令出力処理、表示制御処理等々の各種処理を実行するものであり、システムコントローラ30内に示された機能ブロックは、上記のハードウェア資源とソフトウェア資源とにより具現化されるものである。なおまた、ここでは、システムコントローラ30内には、本発明と関連する機能のブロックのみを描いてある。
システムコントローラ30内において、31は運転条件設定格納部、32はスクリュー回転制御部、33はスクリュー前後進制御部、34はノズルチェック弁開閉制御部である。また、運転条件設定格納部31内において、31aは計量条件設定格納部、31bは射出条件設定格納部、31cは弁開閉条件設定格納部、31dは昇圧条件設定格納部である。
計量用電動サーボモータ21は、スクリュー回転制御部32からの指令で制御されるサーボドライバ35によって駆動制御され、射出用電動サーボモータ23は、スクリュー前後進制御部33からの指令で駆動されるサーボドライバ36によって駆動制御される。また、ノズルチェック弁アクチュエータ26は、ノズルチェック弁開閉制御部34からの指令で制御されるアクチュエータドライバ37によって駆動制御される。
成形運転条件設定格納部31には、成形製品を成形するための各種の成形運転条件が書き替え可能に格納されるようになっている。
計量条件設定格納部31aには、スクリュー後退ストローク、スクリュー回転速度、背圧が格納され、射出条件設定格納部31bには、射出速度(スクリュー前進速度)、射出ストローク、射出圧(保圧を含む)が格納されるようになっている。
弁開閉条件設定格納部31cには、ノズルチェック弁開放タイミング、ノズルチェック弁閉塞タイミングが書き替え可能に格納されている。
昇圧条件設定格納部31dには、計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間に、ホットランナー11内の樹脂圧を昇圧させるための制御条件が書き替え可能に格納されている。本実施形態では、計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間にホットランナー11内の樹脂圧を昇圧させるための制御モードとして、昇圧モード「1」と昇圧モード「2」とが用意されていて、マシンのオペレータによって、昇圧モード「1」または昇圧モード「2」のいずれを用いるかが、マシンの図示せぬ表示装置の適宜設定画面によって選択・指定できるようになっている。
昇圧モード「1」は、スクリュー14の計量完了位置が維持されるように射出用電動サーボモータ23を位置フィードバック制御しつつ、スクリュー14にかかる圧力が昇圧設定値に倣うように計量用電動サーボモータ21を回転速度フィードバック制御する制御モードを指し、このような昇圧モード「1」の制御モードは、イントリュージョンチャージとして知られている手法に相当するものである。昇圧モード「1」が選択された場合には、昇圧条件設定格納部31dには、適宜の設定画面を用いてオペレータが入力した、スクリュー14の計量完了位置、昇圧開始タイミング、昇圧動作時間、スクリュー回転速度、スクリュー14にかかる圧力(背圧)が書き込まれる。
昇圧モード「2」は、スクリュー14にかかる圧力が昇圧設定値に倣うように射出用電動サーボモータ23を圧力フィードバック制御することで、昇圧完了時のスクリュー14の位置が不定となる制御モードを指す。このような昇圧モード「2」が選択された場合には、昇圧条件設定格納部31dには、適宜の設定画面を用いてオペレータが入力した、昇圧開始タイミング、昇圧動作時間、スクリュー14にかかる圧力(背圧)が書き込まれる。なお、昇圧モード「2」が選択された場合には、射出条件設定格納部31bには、昇圧モード「2」が完了した時点のスクリュー位置を射出開始位置として、一定の射出ストロークで射出動作を行うようにする条件が書き込まれる。
スクリュー回転制御部32およびスクリュー前後進制御部33は、計量工程時には、計量条件設定格納部31aの計量条件を用いて計量動作の制御を行い、これにより、計量用電動サーボモータ21が回転駆動されてスクリュー14が回転駆動されることで、加熱シリンダ12内にホッパー16から供給された樹脂材料が、混練・可塑化されつつスクリュー14の前方側に送り込まれて、この樹脂の送り込みによりスクリュー14が後退する。そして、スクリュー14の後退に際して、射出用電動サーボモータ23により、スクリュー14の前方の溶融樹脂に付与する背圧が制御され、スクリュー14の前方側に1ショット分の溶融樹脂が貯えられたタイミングで、計量用電動サーボモータ21の回転は停止される。また、スクリュー前後進制御部33は、射出工程時には、射出条件設定格納部31bの射出条件を用いて射出動作の制御を行い、これにより、射出用電動サーボモータ23が速度フィードバック制御で回転駆動されてスクリュー14が前進駆動されることで、スクリュー14の前方側に貯えられた溶融樹脂が、シリンダノズル13から溶融樹脂を満たしたホットランナー11内に急速に送り込まれ、ホットランナー11内の溶融樹脂がキャビティ3内に急速に射出・充填される。そして、キャビティ3内への溶融樹脂の射出・充填が完了すると(すなわち、1次射出が完了すると)、射出用電動サーボモータ23の制御は圧力フィードバック制御に切り替えられて、キャビティ3内の固化し始めた樹脂に対して所定の圧力(保圧力)が付与される。
昇圧モード「1」または昇圧「2」の昇圧工程時には、スクリュー回転制御部32およびスクリュー前後進制御部33は、昇圧条件設定格納部31dの昇圧条件を用いて昇圧動作の制御を行い、昇圧モード「1」の際には、スクリュー14の計量完了位置が維持されるように射出用電動サーボモータ23を位置フィードバック制御しつつ、スクリュー14にかかる圧力が昇圧設定値に倣うように計量用電動サーボモータ21を回転速度フィードバック制御することで、ホットランナー11内の樹脂圧を所定値まで昇圧させ、昇圧モード「2」の際には、スクリュー14にかかる圧力が昇圧設定値に倣うように射出用電動サーボモータ23を圧力フィードバック制御することで、ホットランナー11内の樹脂圧を所定値まで昇圧させる。
ノズルチェック弁制御部34は、弁開閉条件設定格納部31cの弁開閉条件を用いて、ノズルチェック弁15を開放あるいは閉塞させる制御を行い、計量工程の開始の前にはノズルチェック弁15を開放位置から閉塞位置に切り替え、昇圧工程の開始の前にはノズルチェック弁15を閉塞位置から開放位置に切り替え、この開放切り替え後は、射出工程が完了するまでは、チェック弁15に開放位置をとらせる。
図3は、本実施形態の射出成形機において、昇圧工程として昇圧モード「1」を選択した際の工程の遷移を示す図である。この図3に示した例では、ノズルチェック弁15が開放されている状態で射出が行われ、射出の完了後にノズルチェック弁15が閉塞され、ノズルチェック弁15が閉塞された後に、計量が行われる。そして、計量の完了後に始動する遅延タイマAがカウントアップすると、ノズルチェック弁15が開放され、ノズルチェック弁15の開放完了後に始動する遅延タイマBがカウントアップすると、前記したような昇圧モード「1」の昇圧が行われて、ホットランナー11内の樹脂圧が昇圧され、次の成形サイクルの射出を待つ。一方、射出の完了後に所定の冷却期間を経ると、型開き、エジェクトが順次行われ(ここでは、計量の途中で型開きが開始されている)、エジェクトが完了した後の所定秒時後に、型閉じ・型締めが行われることで、1成形サイクルが終了する。
図4は、本実施形態の射出成形機において、昇圧工程として昇圧モード「2」を選択した際の工程の遷移を示す図である。この図4に示した例が図3と異なるのは、図3の昇圧モード「1」の昇圧工程が、前記したような昇圧モード「2」の昇圧工程に置き換えられた点であり、他は図3と同様である。
図5は、本実施形態の射出成形機において、昇圧モード「1」の昇圧工程を行った際の、射出工程における圧力(樹脂圧に相当する射出圧)の実測値と速度(スクリュ速度)の実測値の例を示している。図5において、縦軸は圧力と速度を表し、横軸は、Pで示した保圧切り替え点(射出工程の1次射出工程と保圧工程の境目)を境にして、右側は位置を表し、左側は時間を表している。
図5において、41は圧力設定値、42は圧力実測値、43は速度設定値、44は速度実測値である。1次射出領域においては、位置軸に沿った速度フィードバック制御を行っているので、速度実測値44は速度設定値43に略一致したものとなっている。図5に示した本例では、射出工程の前に昇圧モード「1」の昇圧工程を行っているので、圧力実測値42は、1次射出の開始当初から急峻なカーブで良好に立ち上がっている。このような圧力実測値42を示す場合には、外観不良のない良品の成形製品が得られる。これに対して、図5の破線は、本実施形態の昇圧工程を行うことなく、本実施形態と同一の射出条件で射出を行った際の、圧力実測値45を参考までに示している。昇圧工程を行わない場合には、圧力実測値45は、圧力実測値42に較べると、1次射出の開始当初はなだらかに立ち上がり、この場合の成形製品には外観不良が発生する。なお、昇圧工程を行わない場合の速度実測値は図示していないが、これは速度実測値44と同様である。
なお図示は割愛するが、昇圧モード「2」の昇圧工程を行った際の、射出工程における圧力の実測値は、図5に示した圧力実測値42と同様のものとなる。
以上のように本実施形態によれば、計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間に、ホットランナー11内の樹脂圧を昇圧させるように、昇圧モード「1」または昇圧モード「2」の昇圧動作を行うので、射出開始時点においては、ホットランナー11内の樹脂圧を所期の値まで昇圧されておくことができる。したがって、射出(1次射出)の初期からキャビティ3内の樹脂圧を十分に高めることが可能となって、金型に対する樹脂の押し付け力を十分に大きくすることができ、これによって、樹脂から金型への熱の受け渡し効率を大幅に改善することが可能となって、射出速度を速めても、外観不良のない品質の良好な成形製品を得ることが可能となる。この結果、射出速度を極端に落として射出を行うことで良品成形を達成していた従来の1成形サイクルが、25secであったものに対し、本実施形態では、1成形サイクルを18.5secに短縮することが可能となり、量産効率を大いに高めることが可能となる。また、計量工程が完了した後に、所定秒時をおいて射出工程の前に、ホットランナー11内の樹脂圧を昇圧させるので、昇圧から射出までの時間が短いことからドルーリングの発生の虞も殆どないものとすることができる。
なお、上述した実施形態では、昇圧工程の期間を、型閉じ・型締め工程の期間と概略オーバーラップさせるようにしているが、昇圧工程の期間を、型閉じ・型締め工程の期間と完全にオーバーラップさせるようにしてもよい。また、昇圧工程を、型閉じ・型締め工程の前に完了させるようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係るホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機における、要部構成の断面図である。 本発明の一実施形態に係るホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機における、主としてスクリュー制御にかかわる構成を簡略化して示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機における、工程の遷移の第1例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機における、工程の遷移の第2例を示す説明図である。 本発明の一実施形態に係るホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機における、射出工程における圧力実測値や速度実測値などを示す説明図である。 従来のホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機における、工程の遷移を示す説明図である。
符号の説明
1 固定側金型
2 可動側金型
3 キャビティ
4 キャビティ形成用金型部
5 金型マニホールド
6 断熱材
7 1次スプルー
8 ランナー
9 金型内ノズル(2次ノズル)
9a ノズル穴
10 2次スプルー
11 ホットランナー
12 加熱シリンダ
13 シリンダノズル
13a ノズル穴
14 スクリュー
15 ノズルチェック弁
16 ホッパー
21 計量用電動サーボモータ
22 回転伝達機構
23 射出用電動サーボモータ
24 回転伝達機構
25 ボールネジ機構
26 ノズルチェック弁アクチュエータ
30 システムコントローラ
31 運転条件設定格納部
31a 計量条件設定格納部
31b 射出条件設定格納部
31c 弁開閉条件設定格納部
31d 昇圧条件設定格納部
32 スクリュー回転制御部
33 スクリュー前後進制御部
34 ノズルチェック弁開閉制御部
35 サーボドライバ
36 サーボドライバ
37 アクチュエータドライバ

Claims (3)

  1. ホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機において、
    計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間に、ホットランナー内の樹脂圧を昇圧させるように、加熱シリンダ内のスクリューを動作させる制御を行うコントローラを備え
    前記した計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間にホットランナー内の樹脂圧を昇圧させる制御は、前記スクリューの計量完了位置が維持されるように射出用電動サーボモータを位置フィードバック制御しつつ、前記スクリューにかかる圧力が昇圧設定値に倣うように計量用電動サーボモータを回転速度フィードバック制御することで行われることを特徴とする射出成形機。
  2. ホットランナー方式の金型を用いるインラインスクリュー式の射出成形機において、
    計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間に、ホットランナー内の樹脂圧を昇圧させるように、加熱シリンダ内のスクリューを動作させる制御を行うコントローラを備え、
    前記した計量工程完了から所定秒時を経た射出工程前の所定期間にホットランナー内の樹脂圧を昇圧させる制御は、前記スクリューにかかる圧力が昇圧設定値に倣うように射出用電動サーボモータを圧力フィードバック制御することで、昇圧完了時のスクリューの位置が不定となる制御で行うことを特徴とする射出成形機。
  3. 請求項1及び2の何れか1項に記載の射出成形機において、
    前記加熱シリンダの先端のノズルには、ノズル穴を開閉可能なノズルチェック弁が設けられ、計量工程時には前記ノズルチェック弁を閉塞し、前記したホットランナー内の樹脂圧を昇圧させる制御時には、前記ノズルチェック弁を開放することを特徴とする射出成形機。
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