JP4994392B2 - 噴霧弁用のリング - Google Patents
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Description
さらに具体的に言えば、本発明は、弁本体に径方向の過度の圧力がかからないようにし、それにより、特に弁の容器への圧着中に弁本体が過度に変形する危険を防ぐ、という噴霧ディスペンサ装置用のリングを提供することを目的とする。
また、本発明のもう1つの目的は、容器の中身の投与可能量を最大にする、というリングを提供することである。
また、本発明のさらに別の目的は、ネックガスケットと容器に入った物質との間の接触を最小限にする、というリングを提供することである。
また、効果的な構成として、周縁ギャップが溝などの形で前記変形可能な壁の径方向内側に設けられ、それによって、前記変形可能な壁は径方向内向きに変形が可能であることとする。
また、効果的な構成として、前記軸方向の中央壁には、複数の径方向の貫通溝が設けられていることとする。
また、効果的な構成として、前記軸方向の中央壁は、実質的に軸方向の径方向外側後面と傾いた径方向内側前面とを有し、当該傾いた前面によって、前記軸方向の中央壁の上部は前記径方向内側部分に接続されていることとする。
また、効果的な構成として、前記少なくとも1つの径方向の貫通溝の側壁は、実質的に軸方向であることとする。
また、変形例において、前記少なくとも1つの径方向の貫通溝の側壁は傾いていることとする。
また、効果的な構成として、前記固定部品が容器に組み付けられた後は、前記外側部分は容器の一部分と耐漏洩様態で協働し、それによって、投与の対象となる物質と、容器と固定部品との間に配置されたネックガスケットとの間の接触を防ぐこととする。
また、効果的な構成として、リングは、弁本体と接触する内側部分を1つだけ有することとする。
また、効果的な構成として、前記リングは、前記ネックガスケットと接触しており、固定部品が容器に固定された後は、変形した軸方向の壁部分がリングを前記ネックガスケットに押しつけることで、密封性が向上することとする。
また、効果的な構成として、前記リングは、接続部品を形成するリングの内側部分において、前記弁本体と一体化された形で作られていることとする。
また、効果的な構成として、変形可能な軸方向の壁部分の外側面は、実質的に滑らかで、好ましくは、固定部品を固定する前に鏡面研磨されていることとする。
また、効果的な構成として、前記弁本体は、物質が容器から前記弁の中に入ることを可能にする開口部を1つ以上有し、前記周縁ギャップおよび前記径方向の溝の前記底面は、弁が前記容器よりも下になる上下逆さまの動作位置において、前記開口部の下側エッジの所に位置することとする。
図1をさらに詳細に参照する。噴霧装置は、投与の対象となる物質が入れられた容器1を有する。この物質は、医薬品のタイプであってもよく、噴霧式弁20(好ましくは定量弁)からの物質の投与のために推進ガスを入れておくことができる。噴霧式弁は弁本体21を有し、当該本体21の中で弁部材30がスライド移動する。弁本体21は、具体的に言えば、圧着可能なタイプの固定フープまたはカプセル50を用いて、容器1のネックに組み付けられているが、密封のためにネックガスケット40を間に挿入するのが好ましい。具体的に言えば、図示された弁は、上下逆さま(すなわち、ドーズの放出中に弁が容器の下方に位置する形)で用いられるものである。しかし、上向きの状態で用いられるのに適したものであってもよい。それから、弁本体には、流体を弁本体を介してチャンバに運ぶためのチューブが装着される。弁本体21は、1つまたは複数の開口部22を有し、当該開口部22により、容器からの物質を弁に充填することができる。開口部は、弁本体21の高さの一部にわたって延びる側面縦方向スロット22の形で示されている。変形例においては、この目的のため、異なった形状の開口部を1つまたは複数設けてもよい。
リング10が変形可能な壁部分16を有するため、容器1の変形が、前記リングの内側エッジ11、11’に自動的に伝わることはなく、したがって、弁本体21にも自動的に伝わることはない。そのため、弁本体21が変形し、それによって弁にジャムまたは故障が生じる、という危険は回避される。さらに、変形後は、変形可能な壁と容器との間の接触によって周縁に密封状態が作られ、この密封状態のおかげで、物質とネックガスケット40との間の接触は防がれる。これにより、投与される物質の品質が低下する危険がなくなる。
図11には、最も単純な変形例が示されている。この変形例の実施の形態において、変形可能な軸方向の壁部分16には、リング10の径方向外側部分15が形成され、それが径方向内向きに延びた先には周縁ギャップ17があり、当該周縁ギャップ17は、径方向内側エッジ11の方へ延びている。図11から見て取れるように、変形可能な壁16の径方向内部に配置された周縁ギャップにより、変形可能な壁16を径方向内向きに変形させることが可能となる。図11の変形例において、周縁ギャップ17は、端部面だけによって規定されている。図11の実施の形態に従って作られたリングが収容された弁を示す図4から見て取れるように、周縁ギャップ17の端部面は、図4に示す位置において水平であっても、または、わずかに傾いていてもよい。端部面は、効果的な構成として、図4に示すように、実質的に弁本体21の開口部22の上側エッジにおいて前記径方向内側部分11が終端となっている。図4に示す直立状態における開口部22の上側エッジは、明らかに、上下逆さまの弁の動作位置においては同じ開口部22の下側エッジに当たる。これにより、容器の内部に入った物質は、弁が上下逆さまの動作位置にある際の物質のデッドボリュームを限定、さらには消滅することで、できる限り使い切られることが確実となる。周縁ギャップ17の端部面をわずかに傾けることにより、この機能はさらに高められる。
図12において、リング10は、弁本体21と容器1との間に直接固定されているネックガスケット40と接触していない。カプセル50が圧着された後、リング10は、その外側部分15において容器1と耐漏洩様態で周縁接触した形とすることができる。この変形例のリングは、好ましい構成として、弁本体21と接触する接触点11を1つだけ有し、当該接触点は、前記弁本体の径方向ショルダーに設けることができる。この変形例の効果は、リングの形状が極めて単純で、そのため製造が容易かつ低コストであるという点である。
図14において、ネックガスケット40は、リング10の上面と接触しているが、寸法が小さく、弁本体21とは接触していない。したがって、ガスケット40とリング10との間の接触面も小さい。この実施の形態では、ガスケットに必要な素材の量を減らし、それにより、コストを下げることができる。さらに、物質がガスケットと接触した場合にその品質が低下する危険についてさえ、さらに制限することができる。
Claims (19)
- 圧着カプセルといった固定部品(50)により、投与の対象となる物質が入った容器(1)に設置される噴霧式ディスペンサ弁(20)の弁本体(21)を囲む形で配置されるリング(10)であって、
特徴となるのは、
少なくとも外側部分(15)と内側部分(11、11')とを有し、当該内側部分(11、11')は前記弁本体(21)と協働し、前記外側部分(15)は変形可能な軸方向の壁部分(16)を有し、当該壁部分(16)は、容器の底の方に延び、径方向内向きに弾性変形が可能なことである、
という前記リング(10)。 - 前記リング(10)は、弁本体(21)の一部分と協働する径方向内側部分(11)と、弁本体(21)の別の部分と協働する第2の内側部分(11')とを有すること、
を特徴とする請求項1に記載のリング。 - 周縁ギャップ(17)が溝などの形で前記変形可能な壁(16)の径方向内側に設けられ、それによって、前記変形可能な壁(16)は径方向内向きに変形が可能であること、
を特徴とする請求項1または2に記載のリング。 - 前記周縁ギャップ(17)は、軸方向の中央壁(19)により前記径方向内側部分(11)から隔てられており、前記中央壁(19)には径方向の貫通溝(12)が少なくとも1つ設けられ、当該貫通溝(12)は、前記周縁ギャップ(17)を前記径方向内側部分(11)に接続すること、
を特徴とする請求項3に記載のリング。 - 前記軸方向の中央壁(19)には、複数の径方向の貫通溝(12)が設けられていること、
を特徴とする請求項4に記載のリング。 - 前記軸方向の中央壁(19)は、実質的に軸方向の径方向外側後面(13)と傾いた径方向内側前面(14)とを有し、当該傾いた前面(14)によって、前記軸方向の中央壁(19)の上部は前記径方向内側部分(11)に接続されていること、
を特徴とする請求項4または5に記載のリング。 - 前記周縁ギャップ(17)と前記少なくとも1つの径方向の溝(12)とは、共通の底面を有すること、
を特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のリング。 - 前記少なくとも1つの径方向の貫通溝(12)の側壁(18)は、実質的に軸方向であること、
を特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のリング。 - 前記少なくとも1つの径方向の貫通溝(12)の側壁(18)は傾いていること、
を特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載のリング。 - 前記外側部分(15)は、前記容器(1)の一部分と協働するよう作られていること、
を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のリング。 - 前記固定部品(50)が容器(1)に組み付けられた後は、前記外側部分(15)は容器(1)の一部分と耐漏洩様態で協働し、それによって、投与の対象となる物質と、容器(1)と固定部品(50)との間に配置されたネックガスケット(40)との間の接触を防ぐこと、
を特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のリング。 - リング(10)は、弁本体(21)と接触する内側部分(11)を1つだけ有すること、
を特徴とする請求項1に記載のリング。 - 前記リング(10)は、ネックガスケット(40)と接触しないこと、
を特徴とする請求項12に記載のリング。 - 前記リング(10)は、前記ネックガスケット(40)と接触しており、固定部品(50)が容器(1)に固定された後は、変形した軸方向の壁部分(16)がリング(10)を前記ネックガスケット(40)に押しつけることで、密封性が向上すること、
を特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のリング。 - 前記ネックガスケット(40)は、弁本体(21)から距離を置いた形で配置されており、前記ネックガスケット(40)と前記リング(10)との接触面は小さいこと、
を特徴とする請求項14に記載のリング。 - 前記リング(10)は、接続部品を形成するリングの内側部分(11)において、前記弁本体(21)と一体化された形で作られていること、
を特徴とする請求項1に記載のリング。 - 変形可能な軸方向の壁部分(16)の外側面は、実質的に滑らかで、好ましくは、固定部品(50)を固定する前に鏡面研磨されていること、
を特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載のリング。 - 投与の対象となる物質が入った容器(1)と、噴霧式弁(20)とを有する噴霧式ディスペンサ装置であって、
特徴となるのは、
請求項1乃至17のいずれかに記載のリング(10)を有することである、
という装置。 - 前記弁本体(21)は、物質が容器(1)から前記弁(20)の中に入ることを可能にする開口部(22)を1つ以上有し、前記周縁ギャップ(17)および前記径方向の溝(12)の前記底面は、弁(20)が前記容器(1)よりも下になる上下逆さまの動作位置において、前記開口部(22)の下側エッジの所に位置すること、
を特徴とする請求項18に記載の装置。
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