JP4967258B2 - バルーンおよびバルーンカテーテル - Google Patents
バルーンおよびバルーンカテーテル Download PDFInfo
- Publication number
- JP4967258B2 JP4967258B2 JP2005167638A JP2005167638A JP4967258B2 JP 4967258 B2 JP4967258 B2 JP 4967258B2 JP 2005167638 A JP2005167638 A JP 2005167638A JP 2005167638 A JP2005167638 A JP 2005167638A JP 4967258 B2 JP4967258 B2 JP 4967258B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- balloon
- polyamide elastomer
- layer
- base material
- material layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
- 229920001971 elastomer Polymers 0.000 claims description 72
- 239000000806 elastomer Substances 0.000 claims description 72
- 239000004952 Polyamide Substances 0.000 claims description 54
- 229920002647 polyamide Polymers 0.000 claims description 54
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 48
- 229920002614 Polyether block amide Polymers 0.000 claims description 26
- 229920006146 polyetheresteramide block copolymer Polymers 0.000 claims description 15
- 238000005452 bending Methods 0.000 claims description 3
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 118
- 238000000071 blow moulding Methods 0.000 description 16
- 238000001125 extrusion Methods 0.000 description 15
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 11
- 208000031481 Pathologic Constriction Diseases 0.000 description 10
- 230000036262 stenosis Effects 0.000 description 10
- 208000037804 stenosis Diseases 0.000 description 10
- 238000000034 method Methods 0.000 description 8
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 7
- 210000004204 blood vessel Anatomy 0.000 description 6
- 238000002399 angioplasty Methods 0.000 description 5
- LYCAIKOWRPUZTN-UHFFFAOYSA-N Ethylene glycol Chemical compound OCCO LYCAIKOWRPUZTN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 4
- 239000002504 physiological saline solution Substances 0.000 description 4
- -1 polyethylene terephthalate Polymers 0.000 description 4
- 239000004721 Polyphenylene oxide Substances 0.000 description 3
- 229920001400 block copolymer Polymers 0.000 description 3
- 210000004351 coronary vessel Anatomy 0.000 description 3
- 230000006378 damage Effects 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- RTZKZFJDLAIYFH-UHFFFAOYSA-N ether Substances CCOCC RTZKZFJDLAIYFH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229920000570 polyether Polymers 0.000 description 3
- WGCNASOHLSPBMP-UHFFFAOYSA-N hydroxyacetaldehyde Natural products OCC=O WGCNASOHLSPBMP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000003780 insertion Methods 0.000 description 2
- 230000037431 insertion Effects 0.000 description 2
- 229920000139 polyethylene terephthalate Polymers 0.000 description 2
- 239000005020 polyethylene terephthalate Substances 0.000 description 2
- 229920000642 polymer Polymers 0.000 description 2
- 239000002356 single layer Substances 0.000 description 2
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 206010060965 Arterial stenosis Diseases 0.000 description 1
- 229920000299 Nylon 12 Polymers 0.000 description 1
- 229920002292 Nylon 6 Polymers 0.000 description 1
- 239000002202 Polyethylene glycol Substances 0.000 description 1
- 210000000709 aorta Anatomy 0.000 description 1
- 230000017531 blood circulation Effects 0.000 description 1
- 239000011247 coating layer Substances 0.000 description 1
- 238000007887 coronary angioplasty Methods 0.000 description 1
- 210000001105 femoral artery Anatomy 0.000 description 1
- 229920005570 flexible polymer Polymers 0.000 description 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000000691 measurement method Methods 0.000 description 1
- 230000000149 penetrating effect Effects 0.000 description 1
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 description 1
- 229920001223 polyethylene glycol Polymers 0.000 description 1
- 229920001451 polypropylene glycol Polymers 0.000 description 1
- 230000000087 stabilizing effect Effects 0.000 description 1
- 230000002966 stenotic effect Effects 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Media Introduction/Drainage Providing Device (AREA)
Description
バルーンカテーテルは、主に冠状動脈の狭窄部位を拡張するために、ガイドカテーテルとガイドワイヤーとのセットで使用される。このバルーンカテーテルを用いた脈管成形術は、まずガイドカテーテルを大腿動脈から挿入して大動脈を経て冠状動脈の入口に先端を位置させた後、バルーンカテーテルを貫通させたガイドワイヤーを冠状動脈の狭窄部位を超えて前進させ、その後バルーンカテーテルをガイドワイヤーに沿って前進させ、バルーンを狭窄部位に位置させた状態で膨張させて狭窄部位を拡張する手順で行ない、そしてバルーンを収縮させて体外に除去するのである。しかし、バルーンカテーテルは、動脈狭窄の治療だけに限定されず、血管の中への挿入、ならびに種々の体腔への挿入を含む多くの医療的用途に有用である。
カテーテルシャフトの遠位部に設けられたバルーンは血管内の狭窄部を拡張するというその役割から種々の特性が要求される。石灰化した硬い狭窄部位を拡張するために高い耐圧強度が必要である。また屈曲した狭窄部位に位置させるためには高い柔軟性が必要になる。また、狭窄度が99%といった極めて高い狭窄度を有する狭窄部位に位置させるためには柔軟性のみならず、バルーンが十分に薄いことが要求される。これらの特性を総合すると、バルーンは薄く、膜強度が高く、柔軟性が高いことが要求される。
これまでバルーンの薄肉化や高強度化、拡張時の寸法安定化に関して、幾多の方法が開示されている。例えば、特開昭63−183070号公報ではポリエチレンテレフタレート(PET)によるバルーンが開示されている。このバルーンは薄肉、高強度を実現し寸法安定性にも優れている。しかし、柔軟性に欠けること、ピンホール破壊が起こることがデメリットとしてあげられる。特にピンホール破壊は、血管内でバルーンが破壊した場合に血管壁に高い応力が局所的に加わり、血管壁の損傷を招く危険性が極めて高いため好ましくない。
特表平09−509860には、ブロックコポリマーエラストマーからなるバルーンが提示されている。このバルーンは適度な弾性と柔軟性を兼ね備えるが、十分な寸法安定性を実現しようとした場合にバルーン膜厚を厚くせざるをえず、その結果狭窄部の通過性が損なわれるという欠点がある。
(1)
ポリアミドエラストマーからなる医療用カテーテル用バルーンであって、該バルーンはポリアミドエラストマーのみからなる基材層と、該基材層の内側に基材層よりも曲げ弾性率が低く、破断伸びが大きいポリアミドエラストマーのみからなる内層があり、該内層の断面積のバルーン全体の断面積に対する比が0.01から0.25であることを特徴とするバルーン。
(2)
ポリアミドエラストマーからなる医療用カテーテル用バルーンであって、該バルーンはポリアミドエラストマーのみからなる基材層と、該基材層の内側に基材層よりもショア硬度が低いポリアミドエラストマーのみからなる内層があり、ここで、該内層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度の基材層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度に対する比が0.70以上0.93以下であることを特徴とする(1)に記載のバルーン。
(3)
該内層のポリアミドエラストマーが、ポリエーテルアミドエラストマーとポリエーテルエステルアミドエラストマーから選択され、該外層のポリアミドエラストマーが、ポリエーテルアミドエラストマーとポリエーテルエステルアミドエラストマーから選択される、(2)載のバルーン。
(4)
該バルーンの基材層のショア硬度が、60D以上78D以下であることを特徴とする(2)または(3)に記載のバルーン。
(5)
さらに、基材層の外側に曲げ弾性率が300MPaよりも低く、破断伸びが380%よりも大きなポリアミドエラストマーからなる外層が存在する、(1)ないし(4)いずれかのバルーン。
(6)
拡張操作を目的とする医療に使用される折り畳み可能なバルーンを備えたバルーンカテーテルであって、(1)ないし(5)いずれか記載のバルーンを備えたことを特徴とするバルーンカテーテル。
本発明の別の側面では、本発明のバルーンおよびバルーンカテーテルは、ポリアミドエラストマーからなる医療用カテーテル用バルーンであって、該バルーンはポリアミドエラストマーからなる基材層と、該基材層の内側に基材層よりもショア硬度が低いポリアミドエラストマーからなる内層があり、内層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度の基材層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度に対する比が0.70以上0.93以下であることを特徴とする。ポリアミドエラストマーの硬度は、バルーンに要求される柔軟性によりあらゆる硬度のものが用いられるが、好適にはショアD硬度で25から72のものが、更には好適にはショアD硬度で50から72のものが用いられる。
この側面では、同じ膜厚で比較した場合の破壊圧本発明のバルーンの内層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度の基材層を形成するショア硬度に対する比が0.70よりも小さいと、同じ膜厚で比較した場合の破壊圧が小さくなるため目的を達成することができず、0.93よりも大きいと全て同一の基材層のみで形成されたバルーンと比べて、耐圧強度大、拡張率小という改良効果が不十分である。
本発明のバルーンの内層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度の基材層を形成するショア硬度に対する比はより好ましくは0.78以上0.93以下である。
寸法安定性が求められる脈管形成術用バルーンに適する観点から、本発明のバルーンの基材層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度は60D以上であることが好ましい。柔軟性および、病変部への挿入性の観点から、基材層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度は78D以下であることが好ましい。なお、本明細書にいうショア硬度は、ISO868により測定した値を意味する。
本発明の別の態様では、本発明は、ポリエーテルエステルアミドエラストマーからなる医療用カテーテル用バルーンであって、該バルーンはポリエーテルエステルアミドエラストマーからなる基材層と、該基材層の内側に基材層よりもショア硬度が低いポリエーテルエステルアミドエラストマーからなる内層があり、ここで、該基材層を形成するポリエーテルエステルアミドエラストマーのハードセグメント重量比をxとし、該内層を形成するポリエーテルエステルアミドエラストマーのハードセグメント重量比をyとしたとき、62×y+14の62×x+14に対する比が0.70以上0.93以下であることを特徴とするバルーンを提供する。ハードセグメントの重量比は、H1−NMRによってポリアミド部分の重量とポリエーテル部分の重量を測定し、ポリアミド部分の重量比を算出する。
本発明のバルーンの製造方法については特に限定はないが、弾性率が高いポリアミドエラストマーからなる基材層の内側に基材層よりもショア硬度が低い内層が存在するチューブ(パリソン)を押出成形により成形し、該パリソンを二軸延伸ブロー成形する方法がある。
上記いずれの側面についても、前記ポリアミドエラストマーとしては、ポリエーテルエステルアミドエラストマー、およびポリアミドエーテルエラストマーが挙げられる。降伏強度が高く、バルーンの寸法安定性がより良いという観点から、ポリエーテルエステルアミドエラストマーが好ましい。
該内層のポリアミドエラストマーとしては、バルーンの寸法安定性がより良いという観点からポリエーテルエステルアミドエラストマーが好ましい。
該外層のポリアミドエラストマーとしては、バルーンの寸法安定性がより良いという観点からポリエーテルエステルアミドエラストマーが好ましい。
前記ポリエーテルエステルアミドエラストマーとしては、ハードセグメントとソフトセグメントからなるブロック共重合体が用いられる。好適にはポリアミドからなるハードセグメントと、ポリエーテルからなるソフトセグメントを用いたブロック共重合体が用いられる。更にこのハードセグメントを構成するポリアミドには、ポリアミド6、6-6、6-10、6-12、11、12等が使用できるが、特にポリアミド12が好ましい。更にソフトセグメントを構成するポリエーテルには、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が使用できるが、特にポリテトラメチレングリコールが好ましい。
上記いずれの側面においても、寸法安定であるという観点から、本発明のバルーンの内層の断面積の、全体の断面積の比は0.01〜0.25であることが好ましい。ここでいう断面積とは、バルーン長手軸方向に対して垂直にバルーンを輪切りにしたときの断面積を意味する。
上記いずれの側面においても、本発明のバルーンおよびバルーンカテーテルにおいては、柔軟性を上げる観点から、基材層の外側に弾性率が低く破断伸びが大きなポリアミドエラストマーからなる外層が存在していてもよい。
上記いずれの側面においても、本発明のバルーンにおいては、好ましくは、柔軟性を上げる観点から、基材層の外側に曲げ弾性率が300MPaよりも低く、破断伸びが380%よりも大きなポリアミドエラストマーからなる外層が存在していてもよい。この場合、基材層の内側に、該基材層の内側に基材層よりもショア硬度が低いポリアミドエラストマーからなる内層があり、内層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度の基材層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度に対する比が0.70以上0.93以下であることが本発明の効果を得るために必須である。前記曲げ弾性率が低く破断伸びが大きなポリアミドエラストマーとしてはポリエーテルエステルアミドエラストマー、ポリエーテルアミドエラストマーが挙げられる。バルーンの寸法安定性がより良いという観点から、前記弾性率が低く破断伸びが大きなポリアミドエラストマーとしてはポリエーテルエステルアミドエラストマーが好ましい。
基材層の外側に弾性率が低く破断伸びが大きなポリアミドエラストマーからなる外層が存在し、基材層の内側に内層が存在しないバルーンは、同じ膜厚で比較した場合の耐圧強度が劣るので好ましくない。
なお、本明細書にいう曲げ弾性率は、ISO178により測定された値である。なお、本明細書にいう破断伸びは、ASTMD638により測定された値である。
基材層がPEBAX7233(エルフ・アトケム製)、内層がPEBAX6333という2層構造であり、内層断面積の全体断面積に対する比が0.09であるパリソンを押出成形により成形した。PEBAX7233の曲げ弾性率は730MPaであり、破断伸びは360%である。PEBAX6333の曲げ弾性率は290MPaであり、破断伸びは440%である。様々な成形条件により二軸延伸ブロー成形して厚さ20μm〜23μmの膜厚のバルーンを得た。ここでバルーンの膜厚はマイクロメーターにより測定し、バルーンの直管部の中央、右側、左側の3点の厚さを平均したものを膜厚とした。
これらのバルーンを37℃の生理食塩水を満たした水槽中に配置し、生理食塩水を用いて0.2atmずつ圧力を上昇させた。各圧力で1秒間保持して外径を測定した。バルーンが破壊するまで圧力を上昇させ続けバルーンの破壊圧を測定した。圧力を12atmから22atmへ上昇させたときの径拡張率を算出した。測定値を表1に示す。膜厚と破壊圧の関係を図1に、膜厚と径拡張率の関係を図2に示した。
基材層がPEBAX7233、外層がPEBAX6333、内層がPEBAX6333という3層構造であり、内層断面積の全体断面積に対する比が0.06であり、外層断面積の全体断面積に対する比が0.03であるパリソンを押出成形により成形した。様々な成形条件により二軸延伸ブロー成形して直径3.0mm、膜厚20μm〜24μmであるバルーンを得た。実施例1と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定した。測定値を表1に示す。膜厚と破壊圧の関係を図1に、膜厚と径拡張率の関係を図2に示した。
基材層がPEBAX7233、内層がPEBAX6333という2層構造であり、内層断面積の全体断面積に対する比が0.05であるパリソンを押出成形により成形した。様々な条件で二軸延伸ブロー成形して直径3.0mm、厚さ19μm〜23μmのバルーンを得た。実施例1と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定した。測定値を表1に示す。膜厚と破壊圧の関係を図1に、膜厚と径拡張率の関係を図2に示した。
基材層がPEBAX7233、内層がPEBAX6333という2層構造からなり、内層断面積の全体断面積に対する比が0.20であるパリソンを押出成形により成形した。様々な条件で二軸延伸ブロー成形して直径3.0mm、厚さ21μm〜24μmのバルーンを得た。実施例1と同様の方法でバルーンの破壊圧と拡張率を測定した。測定値を表1に示す。膜厚と破壊圧の関係を図1に、膜厚と拡張率の関係を図2に示した。
PEBAX7233からなる単層構造のパリソンを押出成形により成形した。様々な成形条件により二軸延伸ブロー成形して直径3.0mm、膜厚21μm〜25μmであるバルーンを得た。実施例1と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定した。測定値を表2に示す。膜厚と破壊圧の関係を図1に、膜厚と径拡張率の関係を図2に示した。
基材層がPEBAX7233、外層がPEBAX6333からなる2層構造であり、外層の断面積比が0.09であるパリソンを押出成形により成形した。様々な成形条件で二軸延伸ブロー成形して直径3.0mm、膜厚22μm〜25μmのバルーンを得た。実施例1と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定した。測定値を表2に示す。膜厚と破壊圧の関係を図1に、膜厚と拡張率の関係を図2に示した。
基材層がPEBAX7233、内層がPEBAX6333という2層構造であり、内層の断面積比が0.40であるパリソンを押出成形により成形した。様々な成形条件により二軸延伸ブロー成形して直径3.0mm、厚さ19μm〜23μmのバルーンを成形した。実施例1と同様の方法でバルーンの破壊圧と拡張率を測定した。測定値を表2に示す。膜厚と破壊圧の関係を図1に、膜厚と拡張率の関係を図2に示した。
基材層がPEBAX7233(エルフ・アトケム製)、内層がPEBAX6333でという2層構造であり、内層断面積の全体断面積に対する比が0.09であるパリソンを押出成形により成形した。PEBAX7233のショア硬度は72Dであり、PEBAX6333のショア硬度は63Dである。内層のショア硬度の基材層のショア硬度に対する比は0.88である。様々な成形条件により温度を60℃〜110℃の範囲で、圧力を3MPa〜5.5MPaの範囲で、パリソンの内径を0.6mmから0.9mm、パリソンの外径を1.5mmから2.0mmまでの範囲で二軸延伸ブロー成形して直径6mm、厚さ28μm〜36μmの膜厚のバルーンを得た。ここでバルーンの膜厚はマイクロメーターにより測定し、バルーンの直管部の中央、右側、左側の3点の厚さを平均したものを膜厚とした。
これらのバルーンを37℃の生理食塩水を満たした水槽中に配置し、生理食塩水を用いて0.2atmずつ圧力を上昇させた。各圧力で1秒間保持して外径を測定した。バルーンが破壊するまで圧力を上昇させ続けバルーンの破壊圧を測定した。圧力を10atmから18atmへ上昇させたときの径拡張率を算出した。測定値を表3に示す。
(実施例6)
基材層がPEBAX7233、内層がPEBAX5533という2層構造であり、内層断面積の全体断面積に対する比が0.06であるパリソンを押出成形により成形した。PEBAX5533のショア硬度は55Dである。内層のショア硬度の基材層に対するショア硬度に対する比は0.76である。様々な成形条件により二軸延伸ブロー成形して直径6mm、膜厚32〜36μmであるバルーンを得た。実施例5と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定して、測定値を上記表3に、膜厚と破壊圧の関係を図3に、膜厚と径拡張率の関係を図4に示した。
PEBAX7233からなる単層構造のパリソンを押出成形により成形した。様々な成形条件により二軸延伸ブロー成形して直径6mm、膜厚44μm〜48μmであるバルーンを得た。実施例5と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定して、測定値を表24に、膜厚と破壊圧の関係を図3に、膜厚と径拡張率の関係を図4に示した。
基材層がPEBAX7233、外層がPEBAX4033からなる2層構造であり、外層の断面積比が0.09であるパリソンを押出成形により成形した。PEBAX2533のショア硬度は25Dである。内層のショア硬度の基材層に対するショア硬度に対する比は0.58である。様々な成形条件で二軸延伸ブロー成形して直径6mm、膜厚35μm〜43μmのバルーンを得た。実施例5と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定して(結果は上記表4に示す)、膜厚と破壊圧の関係を図3に、膜厚と拡張率の関係を図4に示した。
(比較例6)
基材層がPEBAX7233、外層がPEBAX2533からなる2層構造であり、外層の断面積比が0.09であるパリソンを押出成形により成形した。PEBAX2533のショア硬度は25Dである。内層のショア硬度の基材層に対するショア硬度に対する比は0.35である。様々な成形条件で二軸延伸ブロー成形して直径6mm、膜厚29μm〜39μmのバルーンを得た。実施例5と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定して(結果は上記表4に示す)、膜厚と破壊圧の関係を図3に、膜厚と拡張率の関係を図4に示した。
(比較例7)
基材層がPEBAX7233、外層がPEBAX7033からなる2層構造であり、外層の断面積比が0.08であるパリソンを押出成形により成形した。PEBAX7033のショア硬度は70Dである。内層のショア硬度の基材層に対するショア硬度に対する比は0.96である。様々な成形条件で二軸延伸ブロー成形して直径6mm、膜厚42μm〜45μmのバルーンを得た。実施例5と同様の方法でバルーンの破壊圧と径拡張率を測定して(結果は上記表4に示す)、膜厚と破壊圧の関係を図3に、膜厚と拡張率の関係を図4に示した。
Claims (6)
- ポリアミドエラストマーからなる医療用カテーテル用バルーンであって、該バルーンはポリアミドエラストマーのみからなる基材層と、該基材層の内側に基材層よりも曲げ弾性率が低く、破断伸びが大きいポリアミドエラストマーのみからなる内層があり、該内層の断面積のバルーン全体の断面積に対する比が0.01から0.25であることを特徴とするバルーン。
- ポリアミドエラストマーからなる医療用カテーテル用バルーンであって、該バルーンはポリアミドエラストマーのみからなる基材層と、該基材層の内側に基材層よりもショア硬度が低いポリアミドエラストマーのみからなる内層があり、ここで、該内層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度の基材層を形成するポリアミドエラストマーのショア硬度に対する比が0.70以上0.93以下であることを特徴とする請求項1記載のバルーン。
- 該内層のポリアミドエラストマーが、ポリエーテルアミドエラストマーとポリエーテルエステルアミドエラストマーから選択され、該外層のポリアミドエラストマーが、ポリエーテルアミドエラストマーとポリエーテルエステルアミドエラストマーから選択される、請求項2記載のバルーン。
- 該バルーンの基材層のショア硬度が、60D以上78D以下であることを特徴とする請求項2または3に記載のバルーン。
- さらに、基材層の外側に曲げ弾性率が300MPaよりも低く、破断伸びが380%よりも大きなポリアミドエラストマーからなる外層が存在する、請求項1ないし4いずれかのバルーン。
- 拡張操作を目的とする医療に使用される折り畳み可能なバルーンを備えたバルーンカテーテルであって、請求項1ないし5いずれか記載のバルーンを備えたことを特徴とするバルーンカテーテル。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005167638A JP4967258B2 (ja) | 2004-06-10 | 2005-06-08 | バルーンおよびバルーンカテーテル |
PCT/JP2006/302385 WO2006126311A1 (ja) | 2005-05-27 | 2006-02-10 | バルーンおよびバルーンカテーテル |
TW095104998A TW200702004A (en) | 2005-05-27 | 2006-02-14 | Balloon and balloon catheter |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004172055 | 2004-06-10 | ||
JP2004172055 | 2004-06-10 | ||
JP2005155650 | 2005-05-27 | ||
JP2005155650 | 2005-05-27 | ||
JP2005167638A JP4967258B2 (ja) | 2004-06-10 | 2005-06-08 | バルーンおよびバルーンカテーテル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007000157A JP2007000157A (ja) | 2007-01-11 |
JP4967258B2 true JP4967258B2 (ja) | 2012-07-04 |
Family
ID=37686309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005167638A Active JP4967258B2 (ja) | 2004-06-10 | 2005-06-08 | バルーンおよびバルーンカテーテル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4967258B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7828766B2 (en) | 2005-12-20 | 2010-11-09 | Advanced Cardiovascular Systems, Inc. | Non-compliant multilayered balloon for a catheter |
BE1018457A3 (nl) * | 2008-11-13 | 2010-12-07 | Luxilon Ind Nv | Werkwijze voor het verspinnen van polyether-blok-amides, en vezels volgens deze werkwijze bekomen, alsook producten met deze vezels vervaardigd. |
US8703260B2 (en) | 2010-09-14 | 2014-04-22 | Abbott Cardiovascular Systems Inc. | Catheter balloon and method for forming same |
EP2796162B1 (en) * | 2011-12-20 | 2019-05-15 | Kaneka Corporation | Production method for expansion balloon |
US9132259B2 (en) | 2012-11-19 | 2015-09-15 | Abbott Cardiovascular Systems Inc. | Multilayer balloon for a catheter |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3742696B2 (ja) * | 1995-10-11 | 2006-02-08 | テルモ株式会社 | カテーテル用バルーンおよびバルーンカテーテルならびに血管拡張用カテーテル |
CA2261217C (en) * | 1996-07-23 | 2008-07-08 | Scimed Life Systems, Inc. | High compliance, high strength catheter balloons useful for treatment of gastrointestinal lesions |
JP4141595B2 (ja) * | 1999-07-22 | 2008-08-27 | 株式会社カネカ | 拡張カテーテル |
JP4815657B2 (ja) * | 1999-05-18 | 2011-11-16 | 株式会社カネカ | 医療用ポリマーブレンド材料およびこの材料を用いた医療用バルーン |
JP4351832B2 (ja) * | 2002-08-05 | 2009-10-28 | テルモ株式会社 | バルーンカテーテル |
JP4617070B2 (ja) * | 2003-07-29 | 2011-01-19 | テルモ株式会社 | 拡張体付カテーテル |
-
2005
- 2005-06-08 JP JP2005167638A patent/JP4967258B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007000157A (ja) | 2007-01-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2006126311A1 (ja) | バルーンおよびバルーンカテーテル | |
US6336936B2 (en) | High pressure catheter balloon | |
US6896842B1 (en) | Medical device balloons containing thermoplastic elastomers | |
EP0738168B1 (en) | Medical device balloons containing thermoplastic elastomers | |
US20020018866A1 (en) | Polyether block amide catheter balloons | |
EP3061469B1 (en) | Multilayer medical balloon | |
WO2000067831A1 (fr) | Catheter a ballonnet | |
US20180140804A1 (en) | Balloon catheter | |
JPWO2005056101A1 (ja) | バルーンカテーテル | |
JP2010115375A (ja) | 医療用バルーンカテーテル | |
JP5015772B2 (ja) | バルーンカテーテル | |
JP5066992B2 (ja) | バルーンカテーテル | |
JP4914281B2 (ja) | カテーテル | |
JP4815657B2 (ja) | 医療用ポリマーブレンド材料およびこの材料を用いた医療用バルーン | |
JP4967258B2 (ja) | バルーンおよびバルーンカテーテル | |
JP3503417B2 (ja) | バルーンカテーテル及びそれに用いるバルーンの製造方法 | |
JP2007061258A (ja) | バルーンおよびバルーンカテーテル | |
JPH11276592A (ja) | カテーテルおよび医療用チューブ | |
JP2005319289A (ja) | カテーテルバルーン | |
WO2023199634A1 (ja) | バルーンカテーテル用バルーン | |
JP2004298356A (ja) | 拡張用バルーンおよびこれを備えたバルーンカテーテル | |
WO2024106400A1 (ja) | バルーンカテーテル用バルーン及びそれを備えるバルーンカテーテル | |
WO2024202775A1 (ja) | バルーンカテーテル | |
JP2008264119A (ja) | 押圧性を備えたカテーテル | |
JP4402218B2 (ja) | バルーンカテーテル |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080421 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110125 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20110228 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110325 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20110325 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20111004 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20120306 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20120319 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4967258 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150413 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |