JP4910392B2 - ランプハウスおよび保護カバー、ならびに光源装置のランプ交換方法 - Google Patents
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Description
光源であるランプは上述したキセノンランプ70であり、光投射窓61側の封止部71が中空状態に、他方の封止部72がランプ保持部材62により保持されて水平に支持されている。キセノンランプ70は、動作時に内部圧力が極めて高くなるものであり、ランプハウス60内に収容されることにより全方向が壁面で覆われる。ランプハウス60の内部には互いに対向するよう一対の反射ミラー63,64が配置されており、後方に配置されたミラー63は前方の投射窓に向けて光を反射し、前方に位置されたミラー64はランプから前方の光投射窓61に入りきれない光を捉えて後方のミラー64に向けて反射する。
このようなことに鑑み、近時、従来の定格消費電力(2〜3kW)のランプよりもはるかに入力の大きな、7kWのキセノンランプを用いた光源装置が開発されている。
先ず、光源となるランプは、常温においても発光管内に放電ガスが大気圧より高い状態で封入されたショートアーク型のキセノンランプである。ランプ交換する際、映写室内において光源装置を取り出し、ランプハウスの箱状のカバーを取り外し、ランプの脱着作業を行うことは、非常に時間がかかり好ましくない。
しかも、ランプの給電機構においては、取り付け簡便性に鑑み、従来の装置では、給電突子と受け具の嵌着動作により電気的接合を行えるというコネクタ構造を採用しており、接続が容易であったが、上述したようにランプの入力電力が7kW以上の入力になると、電流値が100Aを超えるものとなるため、コネクタ部品を介在させることは安全性と信頼性の点から望ましくないという問題がある。このため、ランプの給電部と電源装置における給電線とを直接結合することが必要となるが、配線処理をランプ交換ごとに行うのは、先述したようにランプには高圧に放電ガスが封入されているため、誤って接触しないよう慎重を期すことから交換作業に非常に時間がかかってしまい、安全性と信頼性の点から望ましくない。
このように、ランプの入力を大型化しようとすると、光源装置が大型化し、メンテナンス作業性を悪化させる事態を招来する。
1.プロジェクター装置に光源装置を設置する際、予めランプを取り付けた状態であっても、給電結合を安全に行える機構。
2.ランプの交換を、プロジェクター装置に光源装置を設置した状態で手早く行える機構。
3.光源装置輸送中もランプが外部に露出することがない機構。
また更に、作業性がよく、高い安全性及び信頼性が得られる光源装置のランプの交換方法を提供することにある。
ランプが収容された略矩形箱状のランプハウスであって、
一側面を除く他の五側面を覆うように設けられたハウス本体と、
前記一側面を覆う着脱自在の保護カバーとよりなり、
前記ハウス本体には前記保護カバーと対向する壁面に貫通穴が設けられると共に、
前記保護カバーにはその一画に当該保護カバーと対向する前記ハウス本体の壁面に向かって伸びる仕切部材が設けられてなり、
前記ハウス本体に前記保護カバーを装着することで、前記ハウス本体に、前記ハウス本体の壁面との間に前記ランプが収容された空間と、それとは別の区画された給電接続作業用の空間が形成され、前記給電接続作業用の空間が前記貫通穴を介して外部空間と連通していることを特徴とする。
また、前記ランプハウスの前記ランプが収容された空間の内部に前記ランプからの放射光を反射する反射ミラーを具備してなり、当該反射ミラーの光軸の前方に位置されたランプハウスの壁面が前記ランプハウスから着脱自在に取り付けられていることを特徴とする。
(2)光源装置を持ち運ぶ際、メンテナンス側の面を着脱可能な保護カバーで被うようにしたので安全に輸送できる。
(3)光源装置をプロジェクター装置に組み込む際、保護カバーを取り付けた状態で配線処理することができる。よって、ランプと隔離した状態で、作業者が安全な状態で作業を行える。
また、ランプ交換の際も、保護カバーを取り付けて配線処理でき、作業者が安全な状態で作業を行える。
(4)更に光投射窓側の一端面をスライドして外せるようにすることで光源装置をプロジェクター装置から取り外すことなく、ミラー前方開口部からランプを取り出したり挿入したりすることができ、ランプの着脱を簡単に行える。
以下、ランプハウスの詳細な構成及びプロジェクター装置への設置方法について詳細に説明する。
ランプハウス11は、紙面において左側に位置された光投射窓12aが形成された前面部12と、この前面部12と対向位置にある後面部13と、紙面において正面部分に位置されたメンテナンス部を覆う保護カバー14と、メンテナンス部に対向する背面部18と、上面部16と、底面部17とより構成される。保護カバー14にはその右上部分と左下部分に切欠き部が形成されており、その縁部に紙面奥方向に延在する第1及び第2の仕切部材15a,15bがそれぞれ設けられている。この第1の仕切部材15aはランプハウス11における天板16と後面部13の一画との間に作業空間Aを形成し、第2の仕切部材15bは底面部1と前面部12の一画との間に作業空間Bを形成している。仕切部材15a,15bは保護カバー14と同一の板材を屈曲して成形されたものであり当該保護カバー14と溶接によって一体に構成されている。作業空間A,Bはそれぞれ、ランプにおける陰極側の給電接続用空間、陽極側の給電接続用空間を構成するものである。
このように、保護カバー14を取り付けた状態で第1、第2の作業空間A、Bを利用し、キセノンランプ30の給電端子36a,36bをプロジェクター装置側の外部給電端子19a,19bに電気的に接続する。
こうして、ランプハウス11のメンテナンス部を開放した状態で光源装置10のプロジェクター装置への設置作業が完了することになる。なお、光源装置10のメンテナンス部はプロジェクター装置側の筐体(不図示)等で覆われることになるため、キセノンランプ30本体が外部に露出した状態で動作されることはない。
(1)プロジェクター装置の筐体を解放してランプハウス11のメンテナンス側を解放する。
この状態では保護カバーを取り外した前図、図3のハウス本体のみの構成になっている。
(2)保護カバー14を図3で示した矢印とは反対の方向にスライドさせてハウス本体に取り付け固定する(図2)。ランプハウス11構成が形成されて光源装置10の正面部分が覆われると共に作業空間A,Bが形成される。
(3)一方の給電端子36aと装置側の外部給電端子19a、他方の給電端子37bと中継給電部材37の結合をそれぞれ解除する。解除後、保護カバー14を再び取り外す。
(4)図4で示すように、ハウス本体における前面部12の上部にある固定ネジ22を開放する。前面部12は手前方法にスライド移動可能であり、取り外してランプハウス11の光出射側である前方部分を開放する。
(5)ランプ保持部材39を解除して使用済みのキセノンランプ30を取り出す。
図5はこの状態を示す図である。このように、光源装置の前方部分と正面部分が開放されているので、メンテナンスが簡単に行える。
(6)新品のキセノンランプを反射ミラー32の前方の開口部から挿入し、ランプ保持部材39に固定する。
(7)上記(4)と逆の作業により前面部12を取り付ける。
(8)上記ランプ保護カバー(14)をハウス本体に取り付け、一方の給電端子36aと外部給電端子19a、他方の給電端子36bと中継給電部材37とをそれぞれ接続する。
(9)保護カバー(14)をハウス本体から取り外し、ランプ交換作業が完了する。
また、光源装置をプロジェクター装置に設置する前の段階では、ランプハウス正面にランプを覆う着脱可能な保護カバーを設けたので、ランプを外部に曝すことなく光源装置を安全に輸送することができる。
11 ランプハウス
12 前面部
12a 光投射窓
13 後面部
14 保護カバー
15a,15b 仕切部材
151a,151b 切欠き部
16 上面部
17 底面部
18 背面部
18a,18b 貫通穴
19a,19b 外部給電端子
20 把手
21a,21b ストッパー
22 固定ネジ
30 キセノンランプ
31 反射ミラー
32 反射ミラー
33 発光管
34a,34b 封止管部
35a,35b 口金
36a,36b 給電端子
37 中継給電部材
37b 給電端子
38 絶縁部材
39 ランプ保持部材
A 作業空間
B 田行空間
C ランプ収容空間
Claims (4)
- ランプが収容された略矩形箱状のランプハウスであって、
一側面を除く他の五側面を覆うように設けられたハウス本体と、
前記一側面を覆う着脱自在の保護カバーとよりなり、
前記ハウス本体には前記保護カバーと対向する壁面に貫通穴が設けられると共に、
前記保護カバーにはその一画に当該保護カバーと対向する前記ハウス本体の壁面に向かって伸びる仕切部材が設けられてなり、
前記ハウス本体に前記保護カバーを装着することで、前記ハウス本体に、前記ハウス本体の壁面との間に前記ランプが収容された空間と、それとは別の区画された給電接続作業用の空間が形成され、
前記給電接続作業用の空間は前記貫通穴を介して外部空間と連通していることを特徴とするランプハウス。 - 前記ランプハウスの前記ランプが収容された空間の内部に前記ランプからの放射光を反射する反射ミラーを具備してなり、
当該反射ミラーの光軸の前方に位置されたランプハウスの壁面が前記ランプハウスから着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のランプハウス。 - 一側面を除く他の五側面を覆うように設けられたハウス本体の当該一側面に着脱自在に装着されるランプ交換用の保護カバーであって、
前記保護カバーはその一画に対向する前記ハウス本体の壁面に向かって伸びる仕切部材が設けられてなり、
前記ハウス本体に装着されることで、前記仕切部材と前記ハウス本体の壁面との間に前記ランプが収容された空間と、それとは別の区画された給電接続作業用の空間が形成されることを特徴とするランプ交換用保護カバー。 - メンテナンス側の一側面を除く他の側面を備えた箱状のハウス本体と、当該ハウス本体の内部に組み込まれた反射ミラーとランプとを具備し、プロジェクター装置に搭載されてなる光源装置のランプ交換方法であって、
前記ハウス本体の前記一側面を覆う保護カバーが用意され、
前記保護カバーは、当該保護カバーより延在する仕切部材を備えてなり、
前記ハウス本体の前記一側面を前記保護カバーで覆うことによって、前記仕切部材と前記ハウス本体の壁面との間に、前記反射ミラーと前記ランプが収容される空間とは別の区画された給電接続作業用の空間を形成し、
前記給電接続作業用の空間内で所定の配線処理を行うことを特徴とする光源装置のランプ交換方法。
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