JP4830545B2 - Method for manufacturing cell electrophysiological sensor - Google Patents
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Description
本発明は、細胞の電気生理的活動の測定に用いられる細胞電気生理センサの製造方法に関するものである。 The present invention relates to a method for producing a cell electrophysiological sensor used for measuring the electrophysiological activity of a cell.
従来、電気生理学におけるパッチクランプ法は、細胞膜に存在するイオンチャンネルを測定する方法として知られており、このパッチクランプ法によってイオンチャンネルの様々な機能が解明されてきた。そして、イオンチャンネルの働きは細胞学において重要な関心ごとであり、これは薬剤の開発にも応用されている。 Conventionally, the patch clamp method in electrophysiology is known as a method for measuring ion channels existing in cell membranes, and various functions of ion channels have been elucidated by this patch clamp method. And the action of ion channels is an important concern in cytology, which has also been applied to drug development.
しかし、一方でパッチクランプ法は測定技術に微細なマイクロピペットを1個の細胞に高い精度で挿入するという極めて高い能力を必要としているため、熟練作業者が必要であり、高いスループットで測定を必要とする場合には適切な方法でない。 However, on the other hand, the patch clamp method requires an extremely high ability to insert a fine micropipette into a single cell with high precision in the measurement technique, so it requires skilled workers and requires high throughput. Is not an appropriate method.
このため、微細加工技術を利用した平板型プローブの開発がなされており、これらは個々の細胞についてマイクロピペットの挿入を必要としない自動化システムに適している。例えば、基板の上に設けられた細胞保持手段を備えたウエルと、このウエルの電気信号を検出する測定用電極と、基準電極とを備えた細胞外電位測定用デバイスによって細胞外電位を測定する技術を開示している(例えば特許文献1参照)。 For this reason, flat-type probes utilizing microfabrication techniques have been developed, which are suitable for automated systems that do not require the insertion of micropipettes for individual cells. For example, the extracellular potential is measured by an extracellular potential measuring device provided with a cell holding means provided on a substrate, a measurement electrode for detecting an electric signal of the well, and a reference electrode. The technique is disclosed (for example, refer patent document 1).
図13はこの従来の細胞電気生理センサのウエル構造を模式断面図で示したものであり、ウエル26の内部に培養液27が入れられ、被験体細胞25は基板21に設けられた細胞保持手段によって捕捉または保持されている。細胞保持手段は基板21に形成された窪み22および開口部を介してこの窪み22に連絡する貫通孔23を備えた構成となっている。
FIG. 13 is a schematic cross-sectional view of the well structure of this conventional cell electrophysiological sensor. A
さらに貫通孔23の内部にはセンサ手段である測定電極24が配置されており、この電極24は配線を経て信号検出部に連結されている。
Further, a
そして、測定の際には被験体細胞25を貫通孔23から吸引ポンプなどの手段により、この被験体細胞25が窪み22に密着保持される。このようにして被験体細胞25の活動により発生する電気信号はウエル26の内部の培養液27に漏れることなく、貫通孔23に設けた測定電極24と参照電極28によって電位の変化あるいは電流の変化を検出することによって測定することができる。
During measurement, the
このように、基板21に形成された貫通孔23はガラスピペットにおける先端穴と同様の役割を果たし、高精度な細胞の電気生理現象を記録できるとともに、基板21の裏面側からの吸引によって細胞が自動的に引きつけられ、被験体細胞25を容易に保持できるという利点を有している。
Thus, the through-
ここで測定される電位の変化あるいは電流の変化は、細胞膜が保有するチャネルを通じて各種イオンを放出あるいは吸収した結果、検出されるものであり、非常に微小な変化である。そのため、本来検出されるべき電気信号以外の要因によりノイズが発生した際には、S/Nを劣化させ、正確に且つ高精度に測定することが困難となる。このため、ノイズを抑制するために様々な取組みがなされており、例えばウエル26の壁面の形状をテーパー状とすることで、被験体細胞の周辺における揺らぎを低減し、ノイズを抑制する技術を開示している(例えば特許文献2参照)。
しかしながら、前記従来の技術においては、ウエル26の壁面の形状をテーパー状とするために、等方性のドライエッチング技術を用いている。また、ウエル26の壁面を容易にテーパー状にするためには、例えば基板に(100)面配向の単結晶シリコン基板を用い、緩衝液を加えたフッ化水素酸による異方性エッチング技術により実現することも可能である。しかしながら、上記のエッチング技術によりウエル26の壁面をテーパー状とする際には、細胞電気生理センサの外形切り出しをダイシングにより行う必要があり、センサ形状の自由度が低くなるとともに、生産性においてもチッピングが発生しやすいという課題を有していた。
However, in the conventional technique, an isotropic dry etching technique is used in order to make the wall surface of the
本発明は、生産性に優れ、チッピングなどの発生の少ない細胞電気生理センサの製造方法を提供することを目的とする。 An object of this invention is to provide the manufacturing method of the cell electrophysiological sensor which is excellent in productivity and has few generation | occurrence | production of chipping.
前記従来の課題を解決するために、本発明は、ウエルの壁面をダイアフラム側へテーパー状とした細胞電気生理センサの製造方法であって、基板の裏面側からレジストマスクを形成する第一の工程と、その後に第一のエッチングガスと第二のエッチングガスを導入して所望の形状の貫通孔を形成する第二の工程と、前記基板の表面側からウエルの壁面がテーパー状となるようにレジストマスクを形成する第三の工程と、その後、第一のエッチングガスと第二のエッチングガスを導入してウエルを形成する第四の工程を含み、且つこの4つの工程のいずれかで外形切り出しを同時に行う構成とするものである。 In order to solve the above-mentioned conventional problems, the present invention is a method for manufacturing a cell electrophysiological sensor in which the wall surface of a well is tapered toward the diaphragm side, and the first step of forming a resist mask from the back side of the substrate And then a second step of introducing a first etching gas and a second etching gas to form a through hole of a desired shape, and the wall surface of the well from the surface side of the substrate is tapered. A third step of forming a resist mask, and then a fourth step of introducing a first etching gas and a second etching gas to form a well, and cutting out the outer shape in any of these four steps It is set as the structure which performs simultaneously.
本発明の細胞電気生理センサの製造方法は、ウエルの壁面がテーパー状であるセンサでありながら、センサ形状の自由度が高く、生産性においてもチッピングが発生しない細胞電気生理センサの製造方法として有用である。 The method for producing a cell electrophysiological sensor of the present invention is useful as a method for producing a cell electrophysiological sensor in which the wall surface of the well is tapered, but the degree of freedom of the sensor shape is high and no chipping occurs in productivity. It is.
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサの製造方法について、図面を参照しながら説明する。
(Embodiment 1)
Hereinafter, a method for manufacturing a cell electrophysiological sensor according to
まず、本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサの構成について説明する。
First, the configuration of the cell electrophysiological sensor according to
図1は本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサの構成を示す斜視図であり、図2はその断面図である。また、図3はその動作を説明するための要部拡大断面図である。
FIG. 1 is a perspective view showing a configuration of a cell electrophysiological sensor according to
図1および図2において、基板1はシリコン基板で形成しており、基板表面1a側にはウエル2が形成されており、このウエル2は細胞を含んだ培養液あるいは薬液などの液体を貯留するためのものである。そして、基板裏面1b側にはダイアフラム3を形成し、前記ウエル2の壁面はダイアフラム3側へ徐々に小さくなるテーパー状に形成している。そして、このダイアフラム3の厚みは約20μmの薄板形状としている。また、このダイアフラム3にはウエル2と基板裏面1b側を連結する微小の貫通孔4を例えば複数個形成している。この微小の貫通孔4の最小開口径は3μmとしており、貫通孔4の最小開口径は測定する被験体細胞5の大きさ、形状、性質によって決定することができる。例えば、被験体細胞5の大きさが5〜50μm程度の場合、被験体細胞5が高い密着性をもって保持されるには貫通孔4の最小開口径を3μm以下とすることが望ましい。
1 and 2, the
また、本実施の形態1における細胞電気生理センサの外周部は円形状としており、細胞電気生理センサ全体の形状は円柱形状である。このように円形状とすることで、細胞電気生理センサの大きさを極力小さくすることができることから、ウエハー状の1枚の基板1からより多くの細胞電気生理センサを形成することが可能となり、基板材料を効率的に利用できるという効果が得られる。さらに、このような形状を有する細胞電気生理センサにはエッジ部を有さないことから、チッピング、欠けなどの破損を低減するといった効果も得られる。
Moreover, the outer peripheral part of the cell electrophysiological sensor in this
なお、細胞電気生理センサの表面の外周部は、円形状に限らず楕円などの曲線を有する形状とすることで、センサ形状の自由度を高めることが可能となる。 In addition, it becomes possible to raise the freedom degree of a sensor shape by making the outer peripheral part of the surface of a cell electrophysiological sensor into a shape which has curves, such as not only circular shape but an ellipse.
次に、本発明の細胞電位測定デバイスの動作について説明する。 Next, the operation of the cell potential measuring device of the present invention will be described.
図3はダイアフラム3において微小の貫通孔4が形成された箇所の拡大断面図である。図3に示すように、ウエル2の内部に被験体細胞5を含んだ細胞外液6aを満たした後に、ダイアフラム3のウエル2側から加圧するか、基板裏面1b側から減圧することによって被験体細胞5と細胞外液6aは、貫通孔4に引き込まれ、被験体細胞5は貫通孔4を塞ぐように保持される。このとき、基板裏面1bは細胞内液6bによって満たしておく。
FIG. 3 is an enlarged cross-sectional view of a portion of the
通常、細胞内液6bは、哺乳類筋細胞の場合、代表的にはK+イオンが155mM程度、Na+イオンが12mM程度、Cl-イオンが4.2mM程度添加された電解液であり、細胞外液6aは、K+イオンが4mM程度、Na+イオンが145mM程度、Cl-イオンが123mM程度添加された電解液である。 Usually, in the case of mammalian muscle cells, the intracellular fluid 6b is typically an electrolytic solution to which K + ions are added at about 155 mM, Na + ions are about 12 mM, and Cl − ions are about 4.2 mM. The liquid 6a is an electrolytic solution to which about 4 mM of K + ions, about 145 mM of Na + ions, and about 123 mM of Cl − ions are added.
次に、基板裏面1b側から吸引、もしくは薬剤(例えばナイスタチン)を投入して被験体細胞5に微細小孔を形成する。
Next, suction or a drug (for example, nystatin) is introduced from the
その後、被験体細胞5への刺激となりうる行為をウエル2内に施す。この刺激の種類としては、例えば化学薬品、毒物などの化学的な刺激に加え、機械的変位、光、熱、電気、電磁波などの物理的な刺激なども含む。
Thereafter, an action that can be a stimulus to the subject cell 5 is performed in the
そして、被験体細胞5がこれらの刺激に対して活発に反応する場合、例えば被験体細胞5は細胞膜が保有するチャネルを通じて各種イオンを放出あるいは吸収する。この結果として、細胞内外の電位勾配が変化し、その変化を検出することができる。この電位勾配の変化を細胞外液6aに設けた電極7と細胞内液6bに設けた電極8によって測定する。 When the subject cell 5 reacts actively to these stimuli, for example, the subject cell 5 releases or absorbs various ions through a channel held by the cell membrane. As a result, the potential gradient inside and outside the cell changes, and the change can be detected. This change in potential gradient is measured by the electrode 7 provided in the extracellular fluid 6a and the electrode 8 provided in the intracellular fluid 6b.
次に、ウエル2の壁面がダイアフラム3側へ小さくなるテーパー状に形成されていることについて述べる。
Next, it will be described that the wall surface of the
上述のように、本発明の細胞電気生理センサで検出される電気信号は、極めて微小な変化であるため、本来検出されるべき電気信号以外の要因によってノイズが発生した際にはS/Nを劣化させ、正確に且つ高精度に測定することが困難となる。例えば、ウエル2の内部に化学薬品や毒物などの刺激を注入した際には、被験体細胞5の周辺の細胞外液6aに揺らぎが発生する。この揺らぎの変化が大きい場合にはノイズが発生する。しかしながら、前記ウエル2の壁面をテーパー状にすることで揺らぎを低減することが可能となり、微小な電気信号の変化を高精度に測定することができる。
As described above, since the electrical signal detected by the cell electrophysiological sensor of the present invention is a very small change, when noise is generated due to a factor other than the electrical signal that should be detected, S / N is set. Deteriorating and it becomes difficult to measure accurately and accurately. For example, when a stimulus such as a chemical or a poison is injected into the
また、ウエル2の内部の細胞外液6aに気泡が発生した際にも、ノイズ発生の原因となり、特に被験体細胞5の周辺の細胞外液6aと電極7の周辺の細胞外液6aとの間が気泡により絶縁された際には、電気信号の検出が不可能となる。
In addition, when bubbles are generated in the extracellular fluid 6 a inside the
また、ウエル2の内部に鋭角部が存在すると気泡がトラップされやすくなるが、ウエル2の壁面がテーパー状であることにより気泡がトラップされやすい部位がなくなり、気泡の発生を抑制するといった効果も得られる。
Further, if there is an acute angle portion inside the
さらに、ダイアフラム3は、厚みが20μm程度であることから、僅かな衝撃であっても容易に破壊される。しかしながら、ウエル2の壁面がテーパー状であることにより、ダイアフラム3の面積が減少し、衝撃による破壊を低減するといった効果も得られる。
Furthermore, since the
このように、ウエル2の壁面がダイアフラム3側へ小さくなるテーパー状に形成されることによって、様々な効果が得られる。
In this way, various effects can be obtained by forming the wall surface of the
次に、本発明の実施の形態1における細胞電気生理センサの製造方法について説明する。
Next, the manufacturing method of the cell electrophysiological sensor in
図4〜図9は本発明の細胞電気生理センサの製造工程を説明するための断面図である。 4-9 is sectional drawing for demonstrating the manufacturing process of the cell electrophysiological sensor of this invention.
この細胞電気生理センサの製造方法は、図4に示すように基板1としてシリコンウエハーを用意し、基板裏面1bに所定のパターンでレジストマスク11を形成する。このとき、レジストマスク11のエッチングホールの形状は、必要とする貫通孔4の形状とほぼ同じになるように設計すると同時に、細胞電気生理センサの外形切り出し(エッチング)の際に所望の形状となるように設計する。
In this method of manufacturing a cell electrophysiological sensor, a silicon wafer is prepared as a
次に、図5に示すように、基板裏面1bからドライエッチングによって貫通孔4を所定のエッチング深さに達するまで形成する。このときのエッチング法は、ドライエッチングによる方法が最適であり、ドライエッチングの際にはエッチングを促進するガスと、エッチングを抑制するガスを用いる。このエッチングを促進するガスとしては、XeF2、CF4、SF6などがある。また、エッチングを抑制するガスとしてはCHF3、C4F8などがある。これらのガスを混合してエッチングすることにより、エッチングされた壁面にCF2のポリマーである保護膜を作製していくことができることから、ドライエッチングによる貫通孔4の形成をレジストマスク11の下方のみに進行させることが可能となる。
Next, as shown in FIG. 5, through
ここで、ドライエッチングが下方のみに進行する仕組みを、さらに詳しく説明する。 Here, the mechanism by which dry etching proceeds only downward will be described in more detail.
まず、エッチングを促進するガスによってエッチングを少しだけ行った後、エッチングを抑制するガスによって保護膜を少しだけ形成する工程を繰り返すことによって、ほぼ垂直なエッチング形状とすることができるのである。この工程では、エッチングを促進するガスによるドライエッチングの際に外部コイルによる誘導結合法によって生成されたプラズマ中で高周波を基板1に加えることで基板1にマイナスのバイアス電圧が発生することにより、プラズマ中のプラスイオンであるSF5 +やCF3 +が基板1に向かって衝突するのでドライエッチングは垂直下方方向に進むことになり、ドライエッチングを抑制させる際には基板1に高周波を加えなければ基板1にはバイアス電圧が全く発生しないので、保護膜の材料となるCF+が偏向を受けなくなり、基板1のエッチングホールの壁面に対して均一な保護膜の形成ができることになる。
First, after performing etching for a while with a gas for promoting etching, a process for forming a protective film with a gas for suppressing etching is repeated to obtain a substantially vertical etching shape. In this step, a negative bias voltage is generated in the
このようにして貫通孔4を形成した後に、図6に示すように、レジストマスク11を除去する。
After forming the through
次に、図7に示すように、基板表面1aに所定のパターンでレジストマスク12を形成する。このとき、レジストマスク12は、ウエル2の壁面がダイアフラム3側へ小さくなるテーパー状となるように設計すると同時に、センサの外形切り出し(エッチング)の際に所望の形状となるように設計する。そのため、図7では、ウエル2の壁面がダイアフラム3側へ小さくなるテーパー状となるように加工するために、ウエル2の端部から中央部にむけて小さくなるテーパー形状となるレジストマスク12を示した。なお、図7ではエッチング後に形成されるウエル2の形状を破線で示した。
Next, as shown in FIG. 7, a resist
そして、このようなテーパー形状となるレジストマスク12の作製方法としては、ポジ型レジスト材料を基板1の上に厚み10μmになるように塗布し、その後UV光の透過率が連続的に増大(あるいは減少)するようにCr膜にグラデーションを形成したマスクを作製し、そのマスクを所定の位置に配置して露光する。
As a method of manufacturing the resist
次に、現像、エッチングをすることによってテーパー形状を有するレジストマスク12を作製することができる。このような方法によって、例えば厚み;10μm、突起部の長さ;100μmのテーパー形状を有するレジストマスク12を形成することができる。
Next, the resist
その後、図8に示すように、基板表面1aからドライエッチングによってウエル2を所定のエッチング深さに達するまで、即ちダイアフラム3を所定の厚みに達するまで形成する。このときのエッチング法も、エッチングを促進するガスと、エッチングを抑制するガスを用いるドライエッチングによる方法が最適である。
After that, as shown in FIG. 8, the
ここで、ウエル2の壁面がダイアフラム3側へ小さくなるテーパー状となるように、テーパー形状を有するレジストマスク12を用いることのエッチングの作用について説明する。エッチングを促進するガスと、エッチングを抑制するガスを用いたドライエッチングによる方法では、前述のようにレジストマスク11の下方のみにエッチングを進行させることが可能である。なお、このときレジストマスク12にもCF2のポリマーである保護膜が少しだけ形成され、その後にプラスイオンであるSF5 +やCF3 +が保護膜およびレジストマスク12を物理的にエッチングする工程が繰り返される。ここで、保護膜の形成速度が保護膜のエッチング速度と比較して小さい場合には、徐々にレジストマスク12もエッチングされ、徐々に薄い部分のレジストマスク12の先端から消滅していく。この現象を利用することで、テーパー形状を有するレジストマスク12によりウエル2の壁面をダイアフラム3側へ小さくなるテーパー状とすることがエッチング加工によって可能となる。
Here, the etching action of using the resist
このような方法によって、例えば深さ;400μm、最大外径;500μm、最小外径;300μmのテーパー形状を有する逆台形状のウエル2を形成することができる。 By such a method, for example, the inverted trapezoidal well 2 having a taper shape with a depth of 400 μm, a maximum outer diameter of 500 μm, and a minimum outer diameter of 300 μm can be formed.
そして、最後に、図9に示すようにレジストマスク12を除去する。
Finally, the resist
ここで、細胞電気生理センサの外形をエッチングによって同時に切り出すことができる。この外形の切り出しは基板表面1a側から行う、あるいは基板表面1aおよび基板裏面1b側の両方から行うことも可能であり、寸法形状によって適宜選択することによって、細胞電気生理センサの外形の切り出しをエッチングによって同時に行うことができる。
Here, the outer shape of the cell electrophysiological sensor can be simultaneously cut out by etching. The outer shape can be cut out from the
このような構成とすることによって、ウエハー状の1枚の基板1からウエル2の壁面がテーパー状である細胞電気生理センサを複数、一括して大量に作製することが可能となり、またレジストマスク12の設計により、センサ形状に容易に自由度をもたせられることから細胞電気生理センサの大きさを極力小さくすることで、1枚の基板1からより多くの細胞電気生理センサを作製することが可能となるとともに、ダイシングを用いることなく細胞電気生理センサの外形をエッチング加工によって形成することが可能となることから、工程の削減およびチッピング不良による歩留まりの低減を抑制する効果も得られる。
By adopting such a configuration, it becomes possible to manufacture a large number of cell electrophysiological sensors in which a wall surface of the
なお、ここでは基板1としてシリコンウエハーを用いたが、中間層に酸化シリコン層を有するシリコンウエハー(SOIウエハー)を用いてよい。SOIウエハー基板を用いた際には、酸化シリコン層がウエル2を形成するときのエッチングトップ層となることから、より高精度で且つ生産性に優れた細胞電気生理センサを実現することが可能となる。このとき、貫通孔4は他方のシリコン層と酸化シリコン層に形成することになる。
Although a silicon wafer is used as the
次に、別の製造方法について図面を用いて説明する。 Next, another manufacturing method will be described with reference to the drawings.
図10〜図11は別の細胞電気生理センサの製造方法を説明するための断面図である。 FIGS. 10-11 is sectional drawing for demonstrating the manufacturing method of another cell electrophysiological sensor.
まず、図10に示すように、レジストマスク12をウエル2の中央部から同心縞状に、且つレジストマスク12の開口幅がウエル2の中央部から端部にむけて段階的に狭くなるように形成する。なお、図10においてエッチング後に形成される形状を破線で示した。例えば、中心部の開口幅を5μmとし、端部の開口幅を1μmとし、50ステップで徐々に開口幅を中心から端部に向かって小さくなるようにレジストマスク12を加工する。
First, as shown in FIG. 10, the resist
その後、図11に示すようにエッチングを促進するガスとエッチングを抑制するガスを用いたドライエッチングを行うとき、レジストマスク12の開口幅の微小化に伴い、垂直方向へのエッチング速度が低下する傾向を利用して、開口幅の大きな箇所では時間あたりのエッチングレートは大きくなり、開口幅の小さな箇所ではエッチングレートが小さくなることを利用して段階的にエッチングレートを制御することによって、ウエル2の壁面がダイアフラム3側へ小さくなる階段状のテーパー形状を形成することが可能である。
Thereafter, as shown in FIG. 11, when dry etching is performed using a gas that promotes etching and a gas that suppresses etching, the etching rate in the vertical direction tends to decrease as the opening width of the resist
そして、エッチングを促進するガスとエッチングを抑制するガスを用いたドライエッチングにおいて、保護膜の形成速度がシリコンのエッチング速度と比較して小さい場合には、エッチングの進行方向に向かって大きくなる逆テーパー形状を形成することが可能である。この現象を利用することにより、レジストマスク12を同心縞状に、且つ開口幅がウエル中央部から段階的に狭くなるように形成することで、ウエル2の壁面をダイアフラム3側へ小さくなるテーパー状とすることが可能となる。これは、例えばレジストマスク12の開口幅を5μmとしたとき、底面におけるエッチング幅を5.5μm程度の逆テーパー形状となるようにドライエッチングすることが好ましい。
In dry etching using a gas that promotes etching and a gas that suppresses etching, a reverse taper that increases in the etching direction when the protective film formation rate is smaller than the silicon etching rate. It is possible to form a shape. By utilizing this phenomenon, the resist
なお、これらの方法によりウエル2の壁面をテーパー状としたときには、ウエル2の内壁表面の粗度が高くなる場合があり、この際にはウエル2内に気泡がトラップされやすい部位が存在することになる。このような場合には、図12に示すように、基板表面1aからプラズマを用いたエッチングにより、ウエル2の内壁表面を平滑にすることが可能である。このとき、エッチングガスとして例えばアルゴンを用いると、アルゴンプラズマがウエル2の端部および貫通孔4の端部に集中する効果があり、それぞれの端部の形状を丸め形状とするといった効果も得られる。
In addition, when the wall surface of the
また、細胞電気生理センサをエッチング水溶液中に入れて所定の時間エッチングを行うことによっても、ウエル2の内壁表面を平滑にすることが可能である。これにより、貫通孔4の内壁表面も同時に平滑化され、被験体細胞5と細胞外液6aを貫通孔4へ容易に引き込めるといった効果も得られる。
It is also possible to smooth the inner wall surface of the
本発明の細胞電気生理センサの製造方法は、ウエルの壁面がテーパー状でありながら、センサ形状に自由度をもたせることを可能とし、チッピングレス、基板材料の効率的利用の効果が得られる製造方法として有用である。 The method for producing a cell electrophysiological sensor of the present invention is a method for producing an effect of efficient use of a chipping-less and substrate material, enabling the degree of freedom in the sensor shape while the wall surface of the well is tapered. Useful as.
1 基板
1a 基板の表面
1b 基板の裏面
2 ウエル
3 ダイアフラム
4 貫通孔
5 被験体細胞
6a 細胞外液
6b 細胞内液
7 電極
8 電極
11 レジストマスク
12 レジストマスク
DESCRIPTION OF
Claims (5)
基板の片面にレジストマスクを形成する第一の工程と、
その後エッチングを促進するガスとエッチングを抑制するガスを導入して前記レジストマスクを利用して所望の形状の貫通孔を形成する第二の工程と、
前記基板の他面にウエルを形成する端部から中央部に向かってテーパー状に薄くしたレジストマスクを形成する第三の工程と、
エッチングを促進するガスとエッチングを抑制するガスを導入してエッチングによってウエルを形成する第四の工程を含み、且つ前記第二の工程および/または第四の工程で外形のエッチングによる切り出しを同時に行う細胞電気生理センサの製造方法。 Producing a cell electrophysiological sensor in which at least one well is provided on one surface of a substrate, and a diaphragm having at least one through-hole is provided on the bottom surface of the well, and the wall surface of the well is tapered toward the diaphragm. A method,
A first step of forming a resist mask on one side of the substrate;
A second step of forming a through hole having a desired shape using the resist mask by introducing a gas for promoting etching and a gas for suppressing etching, and
A third step of forming a resist mask that is thinned in a tapered shape from an end portion forming a well on the other surface of the substrate toward a central portion;
Including a fourth step of introducing a gas for promoting etching and a gas for suppressing etching to form a well by etching, and simultaneously cutting out the outer shape by etching in the second step and / or the fourth step. A method for producing a cellular electrophysiological sensor.
基板の片面にレジストマスクを形成する第一の工程と、
その後エッチングを促進するガスとエッチングを抑制するガスを導入して前記レジストマスクを利用して所望の形状の貫通孔を形成する第二の工程と、
前記基板の他面にウエルの中央部から同心縞状に、且つレジストマスクの開口幅がウエルの中央部から端部にかけて段階的に狭くなる縞状に第二のレジストマスクを形成する第三の工程と、
エッチングを促進するガスとエッチングを抑制するガスを導入して基板の貫通孔が形成された片面側に向かうように第二のレジストマスクが形成された他面側からエッチングすることによってウエルを形成する第四の工程を含み、且つ前記第二の工程および/または第四の工程で外形のエッチングによる切り出しを同時に行う細胞電気生理センサの製造方法。 Producing a cell electrophysiological sensor in which at least one well is provided on one surface of a substrate, and a diaphragm having at least one through-hole is provided on the bottom surface of the well, and the wall surface of the well is tapered toward the diaphragm. A method,
A first step of forming a resist mask on one side of the substrate;
A second step of forming a through hole having a desired shape using the resist mask by introducing a gas for promoting etching and a gas for suppressing etching, and
A second resist mask is formed on the other surface of the substrate in the form of concentric stripes from the central portion of the well and in a stripe shape in which the opening width of the resist mask gradually decreases from the central portion to the end portion of the well. Process,
A well is formed by introducing a gas that promotes etching and a gas that suppresses etching, and etching from the other surface side where the second resist mask is formed so as to be directed to the one surface side where the through holes of the substrate are formed. A method for producing a cellular electrophysiological sensor, comprising a fourth step, and simultaneously cutting out the outer shape by etching in the second step and / or the fourth step.
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