JP4823107B2 - Ofdm変調装置 - Google Patents
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Description
複素信号X1にガードインターバルとなるサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するガードインターバル挿入部と、ガードインターバル挿入部の出力を直列信号に変換する並直列変換器とからなるOFDM変調装置において、
上記IFFT部とガードインターバル挿入部との間に、上記サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換するピークファクタ低減部を備え、上記ガードインターバル挿入部が、上記ピークファクタ低減された複素信号X2にサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するようにしたことを特徴とする。
X2=B*inv(B’*diag(W)*B)*B’*diag(W)*clip(X1)
(但し、diagは、引数Wを対角要素とする対角行列、B’はBの複素共役転置、invは逆行列、clipは偏角を保持したままでの閾値Vtへの振幅制限)に基づいて、前記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換する。
本発明のOFDM変調装置は、例えば、無線基地局の制御部10とRF送信部40との間に接続され、ピークファクタ低減装置30を内蔵した構造となっている。表1は、以下の実施例で説明するOFDM変調装置の諸元を示す。但し、ここに例示したパラメータ値は、OFDM変調装置の動作をより具体的に説明するために適当に決めたものであり、本発明の適用対象を特定するものではない。
重みベクトル生成部32は、図8に示すように、複素信号X1の振幅|X1|を出力する絶対値生成部311と、デッドゾーン回路312と、デッドゾーン回路312の出力を増幅する利得回路314と、利得回路314に出力に「1」を加算する加算回路315とからなる。尚、重みベクトル生成部32には、図8で破線ブロックで示すように、必要に応じて、デッドゾーン回路312と利得回路314との間に、デッドゾーン回路の出力が極大となる位置でインパルスを出力する極大値検出回路313が設けられる。
但し、C=inv(B’*diag(W)*B)*B’*diag(W)*clip(X1)
…(式1)
上記重みつき最小二乗法の公式(式1)において、関数diag(W)は、引数Wを対角要素とする対角行列を意味し、対角行列生成回路333の出力と対応している。ダッシュを付したB’は、行列Bの複素共役転置を意味し、対角行列生成回路333の出力と対応している。関数inv( )は、逆行列を意味している。また、関数clip(X1)は、偏角を保持したまま、複素信号X1を閾値Vtで振幅制限することを意味し、振幅クリップ回路332の出力と対応している。
clip(X1)=Vt*X1/|X1| for |X1|>Vt
clip(X1)=X for |X1|≦Vt
式1において、複素指数関数Bは、図7で説明した逆DFT行列から送波サブキャリア周波数と対応するように列を選択した長方行列である。図7の例では、複素指数関数Bは、逆DFT行列の第1、第6、第7列からなり、第1列はexp(jω1t)、第6列はexp(jω6t)、第7列はexp(jω7t)と書き換えることができる。
を実行している。すなわち,送波に使用したサブキャリア周波数の線形結合を実現している。
上述した第1実施例のアルゴリズムにおいて、重みベクトルWを用いなければ、複素指数関数Bの各列が正規直交基底となることから、最小二乗法の公式は、次のように変形できる。
C=inv(B’*B)*B’*clip(X1)
=ifft(fft(clip(X1))*M) …(式2)
ここで、Mはサブキャリアマップ情報、fft(clip(X1)は、clip(X1)の高速フーリエ変換、ifft( )は、( )を逆FFTすることを意味している。従って、上記式2は、複素信号シンボルX1の振幅をクリップし、振幅クリップされた複素信号をFFTで一旦周波数領域に変換して、サブキャリアマップ情報Mが示す停波サブキャリアに相当する周波数成分の寄与を全て0とした後、IFFTで時間領域に戻すという操作を示しており、フーリエ変換を用いた畳み込み演算と解釈できる。
X2=X1;
while(max(|X2|)>VT) X2=ifft(fft(clip(X2)*M))
…(式3)
図13は、第2実施例のピークファクタ低減部30の構成を示す。本実施例のピークファクタ低減部30も、サブキャリアマップ情報Mを利用して、複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換している。
FFT回路343は、複素信号clip(X)をフーリエ変換し、fft(clip(X))
を出力する。fft(clip(X))は、内積回路344でサブキャリアマップ情報Mと乗算され、演算結果(clip(X2)*M)が、IFFT回路345に入力される。IFFT回路345は、fft(clip(X2)*M)を逆高速フーリエ変換し、演算サイクル毎に複素信号X2を出力する。
複素信号X2の演算を1回実行すればよいが、X2の演算には複雑な逆行列計算が含まれる。一方、第2のアルゴリズムによれば、条件|X2|<VTまたは|X2|=VTが成立する迄、入力複素信号を変えて、複素信号X2の演算が、複数サイクルに亘って繰り返される。但し、第2のアルゴリズムは、逆行列計算が不要となるため、複素信号X2の演算に、高速処理が可能なFFT部343とIFFT部345を適用できるという利点がある。
第3のアルゴリズムでは、複素信号X1と、複素信号X1の振幅をクリップした複素信号clip(X1)との差信号「X1−clip(X1)」を生成する。差信号「X1−clip(X1)」は、複素信号X1に含まれる振幅が閾値Vtを超過した信号成分を意味している。一方、基底となる複素指数関数Bに対して、係数ベクトルC=(cr0+jci0、cr1+jci1、…)Tを導入し、X1−clip(X1)をBとCの内積B・Cで近似的に表現する。B・Cの電力は、(cr02+ci02)+(cr12+ci12)+…である。
拘束条件が複素数となっていることを考慮して、これを実部と虚部に分離すると、合計で2Kの方程式が得られる。実部の方程式をFrk=0(k=1、2、…、K)、虚部の方程式をFik=0(k=1、2、…、K)とする。
Fik=Im[X1(I(k))−clip(X1(I(k)))−B(I(k))・C]=0
Vtの値にも依存するが、通常は、複素信号X1に現れるピークの個数はそう多くはないため、条件式の数が変数の数よりも少なくなった場合、係数ベクトルCの値を決定できなくなる。そこで、ラグランジュの未定乗数ark、aik(k=1、2、…、K)を導入して、上述した拘束条件の下で、電力(cr02+ci02)+(cr12+ci12)+…の値が極小値となる方程式を導出すると、次のようになる。
−ar1 Fr1 − ar2 Fr2 −… − arK FrK
- ai1 Fi1 − ai2 Fi2 −… − aiK FiK
dL/dcr0 = 0 、 dL/dcr1 = 0 、 …、
dL/dci0 = 0 、 dL/dci1 = 0 、 …、
dL/dar1 = 0 、 dL/dar2 = 0 、 …、 dL/darK = 0 、
dL/dai1 = 0 、 dL/dai2 = 0 、 …、 dL/daiK = 0
上記式は、係数ベクトルcrk、cikと、ラグランジュの未定乗数ark、aikに関する連立1次方程式になり、その解として係数ベクトルCの値が定まる。
図18は、第1実施例(第1アルゴリズム)における送信スペクトルとCCDFを示し、図19は、第2実施例(第2アルゴリズム)における送信スペクトルとCCDFを示している。
31:複素指数関数生成部、32:重みベクトル生成部、33:複素信号生成部、
40:RF送信部、41:デジタルアナログ(D/A)変換装置、42:周波数変換部、43:電力増幅器、311:絶対値生成部、312:デッドゾーン回路、313:極大値検出部、314:利得回路、315:加算回路。
Claims (7)
- 直列データとして供給された送信データを一次変調するQAM変調器と、
上記QAM変調器から出力された複素シンボル信号列を所定個数(NSC)の複素シンボル毎にブロック化し、並列複素シンボル信号として出力する直並列変換器と、
サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記直並列変換器から出力された複素シンボル信号を互いに周波数の異なる複数(NFFT>NSC)のサブキャリアの何れかにマッピングするサブキャリアマッピング部と、
上記サブキャリアマッピング部から出力された複素シンボルを逆高速フーリエ変換し、複素信号X1として並列出力するIFFT部と、
複素信号X1にガードインターバルとなるサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するガードインターバル挿入部と、
ガードインターバル挿入部の出力を直列信号に変換する並直列変換器とからなるOFDM変調装置において、
上記サブキャリアマップ情報Mが、上記QAM変調器で生成された複素シンボルを送信すべき送波サブキャリアの周波数と、有効複素シンボルを含まない停波サブキャリアの周波数とを指定しており、
上記IFFT部とガードインターバル挿入部との間に、上記サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換するピークファクタ低減部を備え、
上記ピークファクタ低減部が、上記サブキャリアマップ情報Mに基づいて生成された送波サブキャリア周波数と対応する複素指数関数行列Bに基づいて、上記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換し、
上記ガードインターバル挿入部が、上記ピークファクタ低減された複素信号X2にサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するようにしたことを特徴とするOFDM変調装置。 - 直列データとして供給された送信データを一次変調するQAM変調器と、
上記QAM変調器から出力された複素シンボル信号列を所定個数(NSC)の複素シンボル毎にブロック化し、並列複素シンボル信号として出力する直並列変換器と、
サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記直並列変換器から出力された複素シンボル信号を互いに周波数の異なる複数(NFFT>NSC)のサブキャリアの何れかにマッピングするサブキャリアマッピング部と、
上記サブキャリアマッピング部から出力された複素シンボルを逆高速フーリエ変換し、複素信号X1として並列出力するIFFT部と、
複素信号X1にガードインターバルとなるサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するガードインターバル挿入部と、
ガードインターバル挿入部の出力を直列信号に変換する並直列変換器とからなるOFDM変調装置において、
上記サブキャリアマップ情報Mが、上記QAM変調器で生成された複素シンボルを送信すべき送波サブキャリアの周波数と、有効複素シンボルを含まない停波サブキャリアの周波数とを指定しており、
上記IFFT部とガードインターバル挿入部との間に、上記サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換するピークファクタ低減部を備え、
上記ピークファクタ低減部が、
上記サブキャリアマップ情報Mに基づいて、送波サブキャリア周波数と対応する複素指数関数Bを生成する複素指数関数生成部と、
上記IFFT部から出力された複素信号X1から、予め設定された閾値Vtを越える振幅を検出して、重みベクトルWを生成する重みベクトル生成部と、
上記複素指数関数Bと、重みベクトルWと、複素信号X1とに基づいて、上記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換する複素信号生成部とからなり、
上記ガードインターバル挿入部が、上記ピークファクタ低減された複素信号X2にサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するようにしたことを特徴とするOFDM変調装置。 - 前記重みベクトル生成部が、
複素信号X1の振幅の絶対値を出力する絶対値生成部と、
上記絶対値生成部の出力から、所定閾値Vtを超えた振幅を抽出するデッドゾーン回路と、
上記デッドゾーン回路の出力を定数倍する利得回路と、
上記利得回路の出力に所定値を加算する加算回路とからなることを特徴とする請求項2に記載のOFDM変調装置。 - 前記デッドゾーン回路と利得回路との間に、該デッドゾーン回路の出力が極大となる位置でインパルスを出力する極大値検出回路を備えたことを特徴とする請求項3に記載のOFDM変調装置。
- 前記複素信号生成部が、
X2=B*inv(B’*diag(W)*B)*B’*diag(W)*clip(X1)(但し、diag(W)は、引数Wを対角要素とする対角行列、B’はBの複素共役転置、inv( )は逆行列、clip(X1)は偏角を保持したままでの閾値Vtへの振幅制限)に基づいて、前記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換することを特徴とする請求項2に記載のOFDM変調装置。 - 直列データとして供給された送信データを一次変調するQAM変調器と、
上記QAM変調器から出力された複素シンボル信号列を所定個数(NSC)の複素シンボル毎にブロック化し、並列複素シンボル信号として出力する直並列変換器と、
サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記直並列変換器から出力された複素シンボル信号を互いに周波数の異なる複数(NFFT>NSC)のサブキャリアの何れかにマッピングするサブキャリアマッピング部と、
上記サブキャリアマッピング部から出力された複素シンボルを逆高速フーリエ変換し、複素信号X1として並列出力するIFFT部と、
複素信号X1にガードインターバルとなるサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するガードインターバル挿入部と、
ガードインターバル挿入部の出力を直列信号に変換する並直列変換器とからなるOFDM変調装置において、
上記IFFT部とガードインターバル挿入部との間に、上記サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換するピークファクタ低減部を備え、
上記ピークファクタ低減部が、上記複素信号X1の生成周期内で、
上記複素信号X1を振幅クリップの初期入力として、振幅クリップされた複素信号をフーリエ変換し、フーリエ変換結果と上記サブキャリアマップ情報Mとの乗算結果を逆高速フーリエ変換して複素信号X2を生成し、上記逆高速フーリエ変換で生成された複素信号X2を再度振幅クリップの入力とする手順を、上記複素信号X2の振幅が閾値Vt以下になるまで、あるいは決められた所定の回数だけ繰り返し、
上記ガードインターバル挿入部が、上記ピークファクタ低減された複素信号X2にサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するようにしたことを特徴とするOFDM変調装置。 - 直列データとして供給された送信データを一次変調するQAM変調器と、
上記QAM変調器から出力された複素シンボル信号列を所定個数(NSC)の複素シンボル毎にブロック化し、並列複素シンボル信号として出力する直並列変換器と、
サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記直並列変換器から出力された複素シンボル信号を互いに周波数の異なる複数(NFFT>NSC)のサブキャリアの何れかにマッピングするサブキャリアマッピング部と、
上記サブキャリアマッピング部から出力された複素シンボルを逆高速フーリエ変換し、複素信号X1として並列出力するIFFT部と、
複素信号X1にガードインターバルとなるサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するガードインターバル挿入部と、
ガードインターバル挿入部の出力を直列信号に変換する並直列変換器とからなるOFDM変調装置において、
上記サブキャリアマップ情報Mが、上記QAM変調器で生成された複素シンボルを送信すべき送波サブキャリアの周波数と、有効複素シンボルを含まない停波サブキャリアの周波数とを指定しており、
上記IFFT部とガードインターバル挿入部との間に、上記サブキャリアマップ情報Mに基づいて、上記複素信号X1をピークファクタ低減された複素信号X2に変換するピークファクタ低減部を備え、
上記ピークファクタ低減部が、
上記サブキャリアマップ情報Mに基づいて、送波サブキャリア周波数と対応する複素指数関数Bを生成する複素指数関数生成部と、
上記複素信号X1と該複素信号X1の振幅を閾値Vtに制限した信号との差信号X1−clip(X1)を生成し、上記複素指数関数Bと係数ベクトルCとの内積をB・Cとしたとき、X1の振幅が|X1|>Vtとなる位置で、X1−clip(X1)−B・C=0となるように、ラグランジュの未定乗数法を用いて、B・Cの電力が極小化する係数ベクトルCを算出し、X2=X1−B・Cの条件で前記複素信号X2を生成する複素信号生成部とを備え、
上記ガードインターバル挿入部が、上記ピークファクタ低減された複素信号X2にサイクリック・プレフィックスを付与し、ウインドウ処理するようにしたことを特徴とするOFDM変調装置。
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