JP4794738B2 - Method for reducing burnt adhesion to heater - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒータへのコゲ付着低減方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェット記録方法を用いた印刷には様々な方式が案出されているが、その中でも、例えば、特開昭54−51837号公報等に記載されているインクを熱エネルギーの作用によりインク滴として吐出させるインクジェット方法(所謂、バブルジェット法)は、高密度マルチノズルが非常に簡単であるため、高画質の画像が高速で且つ非常に安いコストで得られ、しかも特別なコート層等を有しない普通紙にも印刷できるという特長を有している。この方法では、記録ヘッドのヒータが急速に加熱されることにより、ヒータ上の液体が気泡を発生して急激な体積の増大を起こし、この急激な体積の増大に基づく作用力によって記録ヘッド部先端のノズルより液滴が吐出、飛翔して被記録材に付着して印刷が行われる。
【0003】
しかしながら、この方法では、インクを吐出させる度に記録ヘッドのヒータが繰り返し加熱されるので、大量の印刷を行うと、ヒータ面にインクの分解物(所謂コゲ)が堆積することがある。コゲが堆積すると、ヒータからインクに熱エネルギーが有効に伝わらず、吐出する液滴量や吐出する液滴の速度が初期と比べて減少し、それが画像品質に影響を及ぼしてしまうといった問題を生じる。この場合、高い品質の印刷を続けて得ようとすると記録ヘッドを交換する必要があり、このような状況は、ユーザにとってトータルでの印刷コストの上昇に繋がる。
【0004】
従って、このような状況をもたらす可能性のあるヒータ上へのコゲの付着をより一層減少させ、記録ヘッドのより一層の長寿命化を図ることは、バブルジェット記録方式においては、より一層の改善を目指す場合の常に重要な技術課題の一つとなっている。例えば、特開平3−160070号公報には、オキソ陰イオンを含むインクが提案されている。そして、オキソ陰イオンとして、リン酸塩、ポリリン酸塩、リン酸エステル、ヒ酸塩、モリブデン酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩及びシュウ酸塩が挙げられている。
【0005】
しかしながら、この様なインクでは、インクの吐出を繰り返す過程において、これらのリン酸塩、ポリリン酸塩、リン酸エステル、ヒ酸塩、モリブデン酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩及びシュウ酸塩が、発熱抵抗体上に形成され、インクと接するタンタル等の金属及び/又は金属の酸化物からなる最表面保護膜を溶解し、ヒータの断線が生じ、インクの吐出を困難にする場合がある。又、コゲの付着防止能力も不十分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、記録ヘッド内のインクに対して熱エネルギーを印加して、該インクを記録ヘッドから吐出させるためのヒータ表面へのコゲの付着をより一層低減することのできるインクジェット用インクを用いたインクジェット記録ヘッドのヒータへのコゲ付着低減方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、インクに熱エネルギーを印加してオリフィスから該インクを吐出させるためのヒータを有する記録ヘッドが設けられているインクジェット記録装置における上記ヒータ表面へのコゲ付着低減方法であって、該ヒータが金属及び/又は金属酸化物を含む最表面保護層を備え、且つ、前記インクが(a)色材、(b)液媒体、及び(d)アルドン酸アンモニウム塩を含むインクジェット用インクであり、インクを吐出するために実際にヒータに投入するエネルギー量をE op とし、記録ヘッドからインクを吐出するために最低限必要なヒータへのエネルギー投入量をE th としたとき、E op /E th が下記の関係を満たすことを特徴とするヒータへのコゲ付着低減方法。
1.10≦E op /E th ≦1.39
【0028】
【発明の実施の形態】
次に、好ましい実施の形態を挙げて、本発明をより詳細に説明する。
先ず、本発明の第一〜第三の発明のインクジェット用インクの各構成成分について説明する。
[第一の発明]
本発明の第一の発明にかかるインクについて説明する。第一の発明のインクは、少なくとも(a)色材、(b)液媒体、及び、(c)メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩から選択される少なくとも1種以上の化合物を構成成分として含む。
【0029】
<(c)メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩>
第一の発明にかかるインクの一つの特徴は、(c)のメチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩を必須成分として含有することにある。
本発明者らは、インクを熱エネルギーの作用によりインク滴として吐出させるインクジェット記録方法において、該インクジェット記録ヘッドのヒータ上に付着するコゲを低減する方法について鋭意検討した結果、該インクに、メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩から選択される少なくとも1種以上の化合物を含ませれば、非常に効果的にコゲの発生を低減できることを知見して本発明に至った。更に、かかるインクジェット用インクを使用することで、記録ヘッドのヒータが断線せず、吐出耐久性が大幅に向上することもわかった。
【0030】
メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩としては、インクの色調に視覚的に殆ど影響を与えないものであることが好ましい。即ち、この酸は、それ自身の水溶液が少なくとも視覚的には着色していないものであることが好ましい。そして、上記の酸としては、1分子中の炭素数が10以下で、1分子中の酸素数が3〜6のものが好ましい。このような酸としては、具体的には、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、乳酸、リンゴ酸、アスパラギン酸、グルタミン酸等が挙げられ、本発明の第一の発明のインクではアンモニウム塩を用いる。
【0031】
上記に挙げたようなメチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩は、単独で使用することは勿論、2種類以上を併用することもできる。又、メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩から選択される少なくとも1種の化合物の総含有量は、コゲの十分な低減効果やインクジェット適性(インクジェット記録ヘッドの目詰まりのし難さなど)を考慮すると、インク全量に対して0.005〜20重量%であり、好ましくは、インク全量に対して0.05〜15重量%である。
【0032】
[第二の発明]
次に、第二の発明にかかるインクについて説明する。第二の発明のインクは、(a)色材、(b)液媒体及び(d)アルドン酸アンモニウム塩の少なくとも一種を含むことを特徴とする。
【0033】
<(d)アルドン酸アンモニウム塩>
第二の発明にかかるインクの一つの特徴は、(d)の、アルドン酸アンモニウム塩を必須成分として含有することにある。本発明者らは、インクを熱エネルギーの作用によりインク滴として吐出させるインクジェット記録方法において、該インクジェット記録ヘッドのヒータ上に付着するコゲを低減する方法について鋭意検討した結果、該インクに、アルドン酸アンモニウム塩を含ませれば、非常に効果的にコゲの発生を低減できることを知見して本発明に至った。更に、かかるインクジェット用インクを使用することで、記録ヘッドのヒータが断線せず、吐出耐久性が大幅に向上することもわかった。
【0034】
アルドン酸は、アルドースのアルデヒド基を酸化してカルボキシル基としたものに相当するポリオキシカルボン酸であり、下記の一般式で表される。
【0035】
(但し、nは0以上の整数。*Cは、不斉炭素原子を表わす。)
【0036】
上記のように、アルドン酸は不斉炭素原子を有するので、光学異性体が多く存在する。炭素数5個以上(前記一般式のn=3以上)のアルドン酸は単独で水溶液中に存在することはまれで、通常、アルドン酸の一部はγ位或いはδ位の水酸基との間にラクトンを形成し、夫々、γ−アルドノラクトン及びδ−アルドノラクトンになり、アルドン酸、γ−アルドノラクトン及びδ−アルドノラクトン3者の平衡混合物として存在すると言われている。又、炭素数4個(前記一般式のn=2)のアルドン酸も単独で水溶液中に存在することはまれで、通常、アルドン酸の一部はγ位の水酸基との間にラクトンを形成し、夫々、γ−アルドノラクトンになり、アルドン酸及びγ−アルドノラクトン2者の平衡混合物として存在すると言われている。
【0037】
アルドン酸は炭素数で分類され、炭素数4個(前記一般式のn=2)のものはテトロン酸;炭素数5個(前記一般式のn=3)のものはペントン酸;炭素数6個(前記一般式のn=4)のものはヘキソン酸と総称されている。アルドン酸の具体例としては、例えば、炭素数2個(前記一般式のn=0)のグリコール酸(別名:ヒドロキシ酢酸);炭素数3個(前記一般式のn=1)のグリセリン酸;炭素数4個(前記一般式のn=2)のエリトロン酸、トレオン酸;炭素数5個(前記一般式のn=3)のリボン酸、アラボン酸、キシロン酸、リキソン酸;炭素数6個(前記一般式のn=4)のグルコン酸、アロン酸、アルトロン酸、マンノン酸、グロン酸、イドン酸、ガラクトン酸、タロン酸;炭素数7個(前記一般式のn=4)のグルコヘプトン酸等が挙げられ、D体、L体及びDL体が存在する。
【0038】
以下、第二の発明のインクの構成成分であるアルドン酸のアンモニウム塩の中でも、特に好ましいグルコン酸(前記一般式のn=4)のアンモニウム塩について述べる。グルコン酸は、食品添加物として広く使用されており、人体に安全である。グルコン酸は単独で水溶液中に存在することはまれで、通常、グルコン酸の一部はγ位或いはδ位の水酸基との間に夫々ラクトンを形成し、夫々、γ−グルコノラクトンやδ−グルコノラクトンになり、グルコン酸、γ−グルコノラクトン及びδ−グルコノラクトン3者の平衡混合物として存在すると言われている。グルコン酸は、D体、L体、DL体が存在しており、いずれのアンモニウム塩を使用してもよいが、一般的には、D体のD−グルコン酸が容易に入手できる。又、グルコン酸の光学異性体として、アロン酸、アルトロン酸、マンノン酸、グロン酸、イドン酸、ガラクトン酸、タロン酸等が存在し、グルコン酸と似た性質を示すので、これらのアンモニウム塩を使用してもよい。
【0039】
第二の発明においては、上記に挙げたグルコン酸等のアルドン酸のアンモニウム塩を必須成分として用いるが、インク中におけるアルドン酸アンモニウム塩の含有量としては、十分なコゲの低減効果、及びインクジェット適性(インクジェット記録ヘッドの目詰まりのし難さ等)を考慮すると、インク全量に対して、0.005〜20重量%とすることが好ましく、更には、0.05〜12重量%とすることが好ましい。
【0040】
[第三の発明]
次に、第三の発明にかかるインクは、少なくとも(a)色材、(b)液媒体、及び、(e)クエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム及びクエン酸三アンモニウムから選択される少なくとも1種以上の化合物を構成成分として含んでいる。
【0041】
<(e)クエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム、クエン酸三アンモニウム>
第三の発明にかかるインクの一つの特徴は、(e)の、クエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム及びクエン酸三アンモニウムのいずれかを必須成分として含有することにある。
本発明者らは、インクを熱エネルギーの作用によりインク滴として吐出させるインクジェット記録方法において、該インクジェット記録ヘッドのヒータ上に付着するコゲを低減する方法について鋭意検討した結果、該インクに、クエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム及びクエン酸三アンモニウムから選択される化合物を少なくとも1種を以上含ませれば、非常に効果的にヒータのコゲの発生を低減できることを知見して本発明に至った。更に、第三の発明のインクジェット用インクを使用することで、記録ヘッドのヒータが断線せず、吐出耐久性が大幅に向上することもわかった。
【0042】
第三の発明のインクジェット用インクに含有させるクエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム及びクエン酸三アンモニウムは、これらの中から選択して単独で使用することは勿論、2種類以上を併用することもできる。第三の発明のインク中におけるクエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム及びクエン酸三アンモニウムから選択される少なくとも1種の化合物の総含有量は、コゲの十分な低減効果やインクジェット適性(インクジェット記録ヘッドの目詰まりのし難さ等)を考慮した場合、インク全量に対して、0.005〜20重量%とすることが好ましく、更には、インク全量に対して0.05〜15重量%の範囲で含有させることが好ましい。
【0043】
次に、上記した夫々の特徴となる必須成分を含む第一〜第三の発明にかかるインクの共通成分である、(a)色材並びに(b)液媒体について説明する。
<(a)色材>
本発明のインクの色材としては、染料又は顔料を用いることができる。
(染料)
染料としては、直接染料、酸性染料、塩基性染料、分散染料等、あらゆる染料を用いることができる。
【0044】
具体的には、例えば、下記に挙げるものの中から適宜に選択して使用することができるが、これらに限定されるものではない。
C.I.ダイレクトブラック−4、同−9、同−11、同−17、同−19、同−22、同−32、同−80、同−151、同−154、同−168、同−171、同−194、同−195、
C.I.ダイレクトブルー−1、同−2、同−6、同−8、同−22、同−34、同−70、同−71、同−76、同−78、同−86、同−142、同−199、同−200、同−201、同−202、同−203、同−207、同−218、同−236、同−287、
【0045】
C.I.ダイレクトレッド−1、同−2、同−4、同−8、同−9、同−11、同−13、同−15、同−20、同−28、同−31、同−33、同−37、同−39、同−51、同−59、同−62、同−63、同−73、同−75、同−80、同−81、同−83、同−87、同−90、同−94、同−95、同−99、同−101、同−110、同−189、同−225、同−227、
C.I.ダイレクトイエロー−1、同−2、同−4、同−8、同−11、同−12、同−26、同−27、同−28、同−33、同−34、同−41、同−44、同−48、同−86、同−87、同−88、同−132、同−135、同−142、同−144、
【0046】
C.I.フードブラック−1、同−2、
C.I.アシッドブラック−1、同−2、同−7、同−16、同−24、同−26、同−28、同−31、同−48、同−52、同−63、同−107、同−112、同−118、同−119、同−121、同−172、同−194、同−208、
【0047】
C.I.アシッドブルー−1、同−7、同−9、同−15、同−22、同−23、同−27、同−29、同−40、同−43、同−55、同−59、同−62、同−78、同−80、同−81、同−90、同−102、同−104、同−111、同−185、同−254、
【0048】
C.I.アシッドレッド−1、同−4、同−8、同−13、同−14、同−15、同−18、同−21、同−26、同−35、同−37、同−52、同−249、同−257、同−289、
C.I.アシッドイエロー−1、同−3、同−4、同−7、同−11、同−12、同−13、同−14、同−19、同−23、同−25、同−34、同−38、同−41、同−42、同−44、同−53、同−55、同−61、同−71、同−76、同−79、
【0049】
C.I.リアクティブブルー−1、同−2、同−3、同−4、同−5、同−7、同−8、同−9、同−13、同−14、同−15、同−17、同−18、同−19、同−20、同−21、同−25、同−26、同−27、同−28、同−29、同−31、同−32、同−33、同−34、同−37、同−38、同−39、同−40、同−41、同−43、同−44、同−46、
【0050】
C.I.リアクティブレッド−1、同−2、同−3、同−4、同−5、同−6、同−7、同−8、同−11、同−12、同−13、同−15、同−16、同−17、同−19、同−20、同−21、同−22、同−23、同−24、同−28、同−29、同−31、同−32、同−33、同−34、同−35、同−36、同−37、同−38、同−39、同−40、同−41、同−42、同−43、同−45、同−46、同−49、同−50、同−58、同−59、同−63、同−64、同−180、
【0051】
C.I.リアクティブイエロー−1、同−2、同−3、同−4、同−6、同−7、同−11、同−12、同−13、同−14、同−15、同−16、同−17、同−18、同−22、同−23、同−24、同−25、同−26、同−27、同−37、同−42、
C.I.リアクティブブラック−1、同−3、同−4、同−5、同−6、同−8、同−9、同−10、同−12、同−13、同−14、同−18、
プロジェットファストシアン2(Zeneca社)、プロジェットファストマゼンタ2(Zeneca社)、プロジェットファストイエロー2(Zeneca社)、プロジェットファストブラック2(Zeneca社)等。
【0052】
(顔料)
顔料としては、無機顔料や有機顔料等あらゆる顔料を用いることができる。具体的には、下記に列挙したものの中から適宜に選択して使用できる。しかし、これに限定されるものではない。
カーボンブラック、
C.I.ピグメントイエロー−1、同−2、同−3、同−12、同−13、同−14、同−16、同−17、同−73、同−74、同−75、同−83、同−93、同−95、同−97、同−98、同−114、同−128、同−129、同−151、同−154、同−195、
C.I.ピグメントレッド−5、同−7、同−12、同−48(Ca)、同−48(Mn)、同−57(Ca)、57:1、57(Sr)、112、122、123、168、184、202、
C.I.ピグメントブルー−1、同−2、同−3、同−15:3、同−15:34、同−16、同−22、同−60、
C.I.ヴァットブルー−4、同−6等。
【0053】
(分散剤)
上記に挙げたような顔料をインクの色材として使用する場合には、通常の場合と同様に、顔料をインク中で安定に分散させるために分散剤を使用し、予め、顔料と分散剤とを混合して顔料分散液を調製し、得られた顔料分散液を色材として用いることが好ましい。この際に使用できる分散剤としては、下記に列挙したような高分子分散剤や界面活性剤系分散剤等が挙げられる。
【0054】
高分子分散剤としては、例えば、ポリアクリル酸塩、スチレン−アクリル酸共重合物塩、スチレン−メタクリル酸共重合物塩、スチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合物塩、スチレン−マレイン酸共重合物塩、アクリル酸エステル−マレイン酸共重合物塩、スチレン−メタクリルスルホン酸共重合物塩、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合物塩、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール等を使用することができる。これらの中でも、重量平均分子量が1,000〜30,000で、酸価が100〜430の範囲のものが好ましい。界面活性剤系分散剤としては、例えば、ラウリルベンゼンスルホン酸塩、ラウリルスルホン酸塩、ラウリルベンゼンカルボン酸塩、ラウリルナフタレンスルホン酸塩、脂肪族アミン塩、ポリエチレンオキサイド縮合物等が挙げられる。これらの分散剤の使用量は、顔料の重量:分散剤の重量=10:5〜10:0.5の範囲とすることが好ましい。
【0055】
(自己分散型カーボンブラック)
本発明のインクにおいては、色材として、例えば、特開平5−186704号公報や特開平8−3498号公報に記載されているような、カーボンブラックの表面に親水性基を導入することにより自己分散可能としたカーボンブラックも使用できる。このような自己分散が可能なカーボンブラックを使用すれば、上記に挙げたような分散剤を必ずしも使用する必要がなくなる。
【0056】
インクの色材として用いる上記に挙げたような染料及び顔料は、1種類で用いてもよいし、又は、2種以上を組合せて用いてもよい。又、これらの染料及び顔料の濃度は限定されないが、通常は、インク全量に対して0.1〜20重量%の範囲から適宜に選択される。
【0057】
<(b)液媒体>
次に、本発明のインクジェット用インクを構成する液媒体について説明する。本発明においては、インクの液媒体として水を含むものを使用することが好ましく、特に、水と水溶性有機溶剤との混合溶媒を用いることが好ましい。本発明に使用する水は、種々のイオンを含有する一般の水ではなく、脱イオン水を使用することが望ましい。又、水の含有量としては、水性インク全量に対して、35〜96重量%の範囲とすることが好ましい。水と共に用いる水溶性有機溶剤は、インクの粘度を使用上好ましい適当な粘度に調整するため、インクの乾燥速度を遅らせるため、或いは、色材の溶解性を高め記録ヘッドのノズルの目詰まりを防止するため等の種々の目的で用いられる。
【0058】
本発明において使用する水溶性有機溶剤としては、具体的には、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ペンタノール等の炭素数1〜5のアルキルアルコール類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトン、ジアセトンアルコール等のケトン又はケトアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のオキシエチレン又はオキシプロピレン共重合体;エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール等のアルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレングリコール類;グリセリン;トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン;エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコールモノメチル(又はエチル)エーテル等の低級アルキルエーテル類;トリエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル、テトラエチレングリコールジメチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低級ジアルキルエーテル類;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン類;スルホラン、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。上記の如き水溶性有機溶剤は、単独でも或いは混合物としても使用することができる。
【0059】
<添加剤>
更に、本発明のインクには、上記の成分の他に、必要に応じて、従来公知の一般的な各種の添加剤、例えば、粘度調整剤、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水、酢酸、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸及びこれらの塩等のpH調整剤、防かび剤、防腐剤、酸化防止剤、消泡剤、界面活性剤、尿素等のノズル乾燥防止剤を適宜に併用することができる。
【0060】
<インクの物性>
又、上記のような組成を有する本発明のインクは、インクジェット記録に好適に用いられる。このため、インクの物性として好適な範囲は、25℃付近でpHが、好ましくは3〜12、より好ましくは4〜10、表面張力が好ましくは10〜60mN/m(dyn/cm)、より好ましくは15〜50mN/m(dyn/cm)、粘度が好ましくは1〜30cps、より好ましくは1〜10cpsの範囲である。
【0061】
<インクジェット記録方法>
本発明のインクを用いて記録を行った場合に良好な効果が得られる記録方法としては、記録ヘッドの室内のインクに記録信号に対応した熱エネルギーを与え、該エネルギーにより液滴を発生させるインクジェット記録方法であるが、この様な本発明のインクが好適に使用される記録装置について、図を用いて以下に説明する。
【0062】
(記録方法)
次に、前記した第一〜第三の発明の各構成を有する本発明にかかるインクジェット用インクを用いる本発明のインクジェット記録方法について説明する。
先ず、熱エネルギーを利用したインクジェット記録装置の主要部であるヘッド構成の一例を図1及び図2に示す。図1は、インク流路に沿ったヘッド13の断面図であり、図2は、図1のA−B線での切断面図である。ヘッド13はインクを通す流路(ノズル)14を有するガラス、セラミック、シリコン、ポリサルホン又はプラスチック板等と発熱素子基板15とを接着して得られる。発熱素子基板15は、酸化シリコン、窒化シリコン及び炭化シリコン等で形成される保護層16−1、白金等の金属又は白金の酸化物等の金属の酸化物、好ましくは、タンタル又はタンタルの酸化物等で形成される最表面保護層16−2、アルミニウム、金及びアルミニウム−銅合金等で形成される電極17−1及び17−2、ハフニウムボライド、窒化タンタル及びタンタルアルミニウム等の高融点材料から形成される発熱抵抗体層18、酸化シリコン及び酸化アルミニウム等で形成される蓄熱層19、シリコン、アルミニウム及び窒化アルミニウム等の放熱性のよい材料で形成される基板20よりなっている。
【0063】
上記ヘッド13の電極17−1及び17−2にパルス状の電気信号が印加されると、発熱素子基板15のnで示される領域(ヒータ)が急速に発熱し、この表面に接しているインク21に気泡が発生し、その圧力でメニスカス23が突出し、インク21がヘッドのノズル14を通して吐出し、吐出オリフィス22よりインク小滴24となり、被記録材25に向かって飛翔する。図3には、図1に示したヘッドを多数並べたマルチヘッドの一例の外観図を示す。このマルチヘッドは、マルチノズル26を有するガラス板27と、図1に説明したものと同じような発熱ヘッド28を接着して作られている。
【0064】
(ヒータへの印加エネルギー量)
次に、γ値について説明する。γ値とは、バブルジェットヘッドがぎりぎり吐出可能な臨界エネルギーに対する実際に投入するエネルギーの比を表わす因子である。即ち、バブルジェットヘッドに印加するパルスの幅をPとし(複数のパルスを分割して与える時はその合計幅)、印加する電圧をV、ヒータの抵抗をRとする時、投入エネルギーEは、下記式(A)で表される。
E=P×V2/R (A)
この時、バブルジェットヘッドがぎりぎり吐出できる最低限必要なヒータへのエネルギーをEthとし、実際に駆動を行う時の投入エネルギーをEopとすれば、γ値は、下記式(B)で与えられる。
γ=Eop/Eth (B)
【0065】
そして、バブルジェットヘッドの駆動条件からγ値を求める方法としては、実用上、以下の(1)及び(2)の二つの方法で行われる。
(1)パルス幅が固定している場合
先ず、与えられたパルス幅で、バブルジェットヘッドが吐出する適当な電圧を見つけて駆動する。次に、徐々に電圧を下げてゆき、吐出が止まる電圧を見つける。この電圧の直前の吐出可能な最小電圧をVthとする。実際に駆動で使用されている電圧をVopとすれば、γ値は、下記式(C)で求められる。
γ=(Vop/Vth)2 (C)
【0066】
(2)電圧が固定している場合
先ず、与えられた電圧で、バブルジェットヘッドが吐出する適当なパルス幅を見つけて駆動する。次に、徐々にパルス幅を短くしてゆき、吐出が止まるパルス幅を見つける。このパルス幅の直前の吐出可能な最小パルス幅をPthとする。実際に駆動で使用されているパルス幅をPopとすれば、γ値は、下記式(D)で求められる。
γ=Pop/Pth (D)
【0067】
尚、ここでの電圧値はバブルジェットヒータを発熱させるためにヒータ部に実際にかかる電圧である。ヘッドの外部から投入した電圧は、接点や配線抵抗等で電圧降下することがあるので、γ値の厳密な意味での算出には用いることはできない。しかし、ヘッドの外部からVthとVopの測定を行う場合、これらの電圧変動分が両方の値に含めて測定されるので、電圧変動分が大きくない限り、これらの値を直接用いてγ値を計算しても誤差は少なく、よって、これによる値を便宜的にγ値として用いることができる。
【0068】
又、実際のプリンターで記録を行っている際には、複数のヒータが駆動されるために1つのヒータに対する電圧がこの影響を受けて変動する可能性があることに注意する必要がある。
更に、式(A)と式(B)から、同一γ値においては、Vの2乗とPは反比例するように見えるが、実際には、パルス波形が矩形にならない等の電気的問題、パルス波形が異なるとヒータ周辺の熱拡散が異なる等の熱的問題、電圧が異なるとヒータからインクへの熱流束が異なり発泡状態が変化する等のバブルジェット特有の問題等があって、Vの2乗とPは単純な関係にはない。従って、上記(1)及び(2)で述べた方法は、夫々独立して扱われなければならず、一方の値から計算で他方の値に変換することは誤差を生じる原因となることに注意しなければならない。本発明では、特に断らない限り、上記(1)の方法で求めた値をγ値とした。
【0069】
インクの安定的な吐出のためには、上記のように定義されるγ値が1.12〜1.96程度となるような条件で駆動するのが一般的である。しかし、本発明の第一の発明にかかるインクジェット用インクを用い、該インクに熱エネルギーを印加して記録ヘッドから吐出させるインクジェット記録方法の場合には、γ値を所定の範囲、具体的には、1.10〜1.75の範囲で駆動させることが好ましく、かかる駆動条件によって、ヒータへのコゲの付着がより防止され、ひいては記録ヘッドのより一層の長寿命化を図ることができる。
【0070】
第一の発明のインクの必須成分である(c)メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩は、γ値が高い条件で画像を形成した場合に、ヒータの最表面保護層の金属及び金属の酸化物を侵食して、ヒータを破壊し、インクジェット記録ヘッドの寿命を短くしてしまう傾向がある。γ値が高いとなぜヒータの最表面保護層が侵食されるかの詳細はよく分かってないが、γ値が高いとヒータに過大にエネルギーが供給され、これによってヒータ温度が過大に高くなることが原因と考えられる。即ち、最表面保護層の温度が高温になるほど、メチル基又はメチレン基とカルボキシル基とを有する酸のアンモニウム塩により金属が侵食され易くなると考えられ、従って、第一の発明のインクを用いるインクジェット記録方法では、上記したようにγ値が1.10〜1.75となる範囲で駆動させるようにすることが好ましい。
【0071】
このγ値に関して、第二の発明にかかるインク中の必須成分である(d)アルドン酸アンモニウム塩は、γ値が高いとヒーターの最表面保護層の金属又は/及び金属の酸化物を侵食して、インクジェット記録ヘッドの寿命を短くしてしまう傾向がある。γ値が高いと、なぜヒーターの最表面保護層が侵食されるかの詳細はよく分かってないが、γ値が高いとヒーターに過大にエネルギーが供給され、これによってヒーター温度が過大に高くなることが原因と考えられる。即ち、最表面保護層の温度が高温になるほどアルドン酸アンモニウム塩によって金属が侵食され易くなると考えられる。従って、本発明の第二の発明にかかるインクを用いるインクジェット記録方法の場合においては、γ値が1.10〜1.90の範囲となるようにヒーターを制御して駆動させるようにすることが好ましい。
【0072】
更に、第三の発明にかかるインクの必須成分である(e)クエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム及びクエン酸三アンモニウムは、いずれもγ値が高い条件で画像を形成した場合に、ヒータの最表面保護層の金属及び金属の酸化物を侵食して、ヒータを破壊し、インクジェット記録ヘッドの寿命を短くしてしまう傾向がある。γ値が高いとなぜヒータの最表面保護層が侵食されるかの詳細はよく分かってないが、γ値が高いとヒータに過大にエネルギーが供給され、これによってヒータ温度が過大に高くなることが原因と考えられる。即ち、最表面保護層の温度が高温になるほど、クエン酸一アンモニウム、クエン酸二アンモニウム及びクエン酸三アンモニウムにより金属が侵食され易くなると考えられ、従って、本発明の第三の発明にかかるインクを用いる場合においては、γ値が1.10〜1.70の範囲となるようにヒータを制御して駆動させるようにすることが好ましい。
【0073】
<インクジェット記録装置>
図4は、本発明に用い得るインクジェット記録装置の一例を示した。図4において、61はワイピング部材としてのブレードであり、その一端はブレード保持部材によって保持固定されており、カンチレバーの形態をなす。ブレード61は、記録ヘッド65による記録領域に隣接した位置に配置され、又、図4に示した装置例の場合は、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持されている。
【0074】
62は記録ヘッド65の突出口面のキャップであり、ブレード61に隣接するホームポジションに配置され、記録ヘッド65の移動方向と垂直な方向に移動して、インク吐出口面と当接し、キャッピングを行う構成を備える。更に、63はブレード61に隣接して設けられるインク吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッド65の移動経路中に突出した形態で保持される。上記のブレード61、キャップ62及びインク吸収体63によって吐出回復部64が構成され、ブレード61及びインク吸収体63によって、吐出口面の水分や塵埃等の除去が行われる。
【0075】
65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して記録を行う記録ヘッドであり、66は、該記録ヘッド65を搭載して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジである。キャリッジ66はガイド軸67と摺動可能に係合し、キャリッジ66の一部は、モーター68によって駆動されるベルト69と接続(不図示)している。これによりキャリッジ66はガイド軸67に沿った移動が可能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接した領域の移動が可能となる。
【0076】
又、51は被記録材を挿入するための紙給部、52は不図示のモーターにより駆動される紙送りローラーである。これらの構成により記録ヘッドの65吐出口面と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行するにつれて排紙ローラー53を配した排紙部へと排紙される。以上の構成において、記録ヘッド65が記録終了してホームポジションへ戻る際、吐出回復部64のキャップ62は記録ヘッド65の移動経路から退避しているが、ブレード61は移動経路中に突出している。その結果、記録ヘッド65の吐出口がワイピングされる。
【0077】
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接してキャッピングを行う場合、キャップ62は、記録ヘッドの移動経路中に突出するように移動する。記録ヘッド65がホームポジションから記録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード61は上記したワイピングの時の位置と同一の位置にある。この結果、この移動においても記録ヘッド65の吐出口面はワイピングされる。上述の記録ヘッドのホームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ばかりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジションへ移動し、この移動に伴って上記ワイピングが行われる。
【0078】
図5は、記録ヘッドにインク供給部材、例えば、チューブを介して供給されるインクを収容したインクカートリッジの一例を示す図である。ここで40は供給用インクを収納したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中のインクをヘッドに供給可能にする。44は廃インクを受容するインク吸収体である。インク収容部としてはインクとの接液面がポリオレフィン、特にポリエチレンで形成されているものが好ましい。
【0079】
本発明のインクジェット記録装置としては、上述のようにヘッドとインクカートリッジとが別体となったものに限らず、図6に示すようなそれらが一体になったものでもよい。図6において、70は記録ユニットであり、この中にはインクを収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納されており、かかるインク吸収体中のインクが複数オリフィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出される構成になっている。インク吸収体の材料としてはポリウレタンを用いることが本発明にとって好ましい。又、インク吸収体を用いず、インク収容部が内部にバネ等を仕込んだインク袋であるような構造でもよい。72はカートリッジ内部を大気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニット70は図4に示す記録ヘッド65に換えて用いられるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在になっている。
【0080】
【実施例】
次に、実施例、参考例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、下記実施例により限定されるものではない。尚、文中「部」及び「%」とあるのは、特に断りのない限り重量基準である。
【0081】
[A:第一の発明にかかる参考例及び比較例]
<参考例A−1〜A−3及び比較例A’’−1>
下記に示す各成分を混合し、充分攪拌して溶解させた後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)にて加圧濾過して参考例A−1のインク及び比較例A’’−1のインクを調製した。
(参考例A−1のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・ジエチレングリコール 10部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 4部
・アンモニア水28% 0.3部
・水 83.7部
【0082】
(比較例A’’−1のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・ジエチレングリコール 10部
・アンモニア水28% 0.3部
・水 87.7部
【0083】
<評価1>
上記の参考例A−1のインクを用いて、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドBC−02(キヤノン(株)製:ヒータ上の最表面保護層はタンタル及びタンタルの酸化物より成る)を有するインクジェット記録装置で、下記の条件でインクを吐出させて評価した。上記インクジェット記録装置のインクの吐出条件は、参考例A−1では、パルス幅1.1μs(on)+3.0μs(off)+3.2μs(on)、駆動周波数6,250Hzで、Vth(吐出するぎりぎりの臨界電圧)を実測し、γ値=1.39に相当するVop(駆動電圧)をかけてインクを吐出させた。そして、この条件でインクジェット記録を行った場合のインクジェット記録ヘッドにおける吐出耐久性、及び、ヒータへのコゲ付着を下記の方法及び基準で夫々評価した。その結果を表1に示した。尚、Vop(駆動電圧)は次の式より算出した。
Vop=√γ×Vth
【0084】
(1)吐出耐久性
参考例A−1のインクについて、前記装置と駆動条件で連続吐出を行い、1×106発おきに記録ヘッドから吐出される液滴を容器に収集して、電子天秤で秤量した。容器の増加量より1×106発における平均の吐出液滴量を算出した。尚、連続吐出は1×108発まで行い、下記の基準で評価し、その結果を表1に示した。
【0085】
A:9.9×107〜1×108発間の平均吐出液滴量が0〜1×106発後の平均吐出液滴量と比べて90%以上。
B:9.9×107〜1×108発間の平均吐出液滴量が0〜1×106発後の平均吐出液滴量と比べて90%未満70%以上。
C:9.9×107〜1×108発間の平均吐出液滴量が0〜1×106発後の平均吐出液滴量と比べて70%未満。
D:途中で吐出不能に陥った。
【0086】
(2)コゲ付着量
上記したヘッドの吐出耐久性評価で使用した記録ヘッドを終了後に分解し、吐出耐久に使用したノズルのヒータ表面を光学顕微鏡(倍率400倍)で目視して、コゲの付着量を下記の基準で評価した。
A:コゲの付着が殆ど見られない。
B:コゲの付着が僅かに見られる。
C:コゲの付着が多く見られる。
D:コゲの付着が非常に多く見られる。
【0087】
又、参考例A−1のインクを用いて、γ値=1.10に相当するVop(駆動電圧)で同様の評価をしたものを参考例A−2、γ値=1.71に相当するVop(駆動電圧)で同様の評価をしたものを参考例A−3とし、上記と同様にして評価し、その結果を表1に示した。
又、参考例A−1のインクを用いて、γ値=1.80に相当するVop(駆動電圧)でインクを吐出させたものを参考例A’−1とした。
更に、参考例A−1のインク組成において乳酸アンモニウム50%水溶液を含有しない比較例A’’−1のインクを用い、γ値=1.39に相当するVop(駆動電圧)で上記と同様の評価を行ない、結果を表1に示した。
【0088】
【表1】
【0089】
<参考例A−4〜A−15>
更に、下記に示す各成分を混合し、充分攪拌して溶解させた後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)にて加圧濾過して参考例A−4〜A−10のインクを調製した。更に、下記に示す各成分を用いて顔料分散液を作成した後、該分散液を色材として用いて参考例A−11〜A−14の顔料インクを調製した。
【0090】
(参考例A−4のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・ジエチレングリコール 10部
・コハク酸二アンモニウム 2部
・水酸化リチウム 0.1部
・水 85.9部
【0091】
(参考例A−5のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・ジエチレングリコール 10部
・L−アスパラギン酸一アンモニウム 2部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・水 85.9部
【0092】
(参考例A−6のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・ジエチレングリコール 10部
・リンゴ酸二アンモニウム 2部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・水 85.9部
【0093】
(参考例A−7のインク組成)
・プロジェットファストイエロー2(Zeneca社)
3部
・ジエチレングリコール 10部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 2部
・水 85部
【0094】
(参考例A−8のインク組成)
・プロジェットファストマゼンタ2(Zeneca社)
3部
・ジエチレングリコール 10部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 4部
・水 83部
【0095】
(参考例A−9のインク組成)
・プロジェットファストシアン2(Zeneca社)
4部
・ジエチレングリコール 10部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 2部
・水 84部
【0096】
(参考例A−10のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 4部
・2−プロパノール 3.5部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 4部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・硫酸アンモニウム 0.1部
・水 76.3部
【0097】
(参考例A−11のインクの調製)
(顔料分散液1の作成)
・スチレンーアクリル酸−アクリル酸ブチル共重
合体(酸価116、平均分子量3,700)
5部
・トリエタノールアミン 0.5部
・ジエチレングリコール 5部
・水 69.5部
【0098】
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂成分を完全に溶解させる。この溶液にカーボンブラック「MA−100」(pH3.5;三菱化学(株)製)15部、2−プロパノール5部を加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行った。
・分散機:サンドグライダー(五十嵐機械製)
・粉砕メディア:ジルコニウムビーズ1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に、遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して顔料分散液1とした。
【0099】
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液を含む以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを第一の発明に使用する参考例A−11のインクとした。
・顔料分散液1 30部
・ジエチレングリコール 10部
・2−プロパノール 2部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 2部
・水 56部
【0100】
(参考例A−12のインクの調製)
(顔料分散液2の作成)
市販の酸性カーボンブラック「MA77」(pH3;三菱化学(株)製)300gを水1,000mlによく混合した後、これに次亜塩素酸ソーダ(有効塩素濃度12%)450gを滴下して、100〜105℃で10時間攪拌した。得られたスラリーを東洋ろ紙No2(アドバンティス社製)でろ過し、顔料粒子を十分に水洗した。この顔料ウェットケーキを水3,000mlに再分散し、電導度0.2μsまで逆浸透膜で脱塩した。更に、この顔料分散液(pH=8〜10)を顔料濃度10重量%に濃縮した。以上の方法によりカーボンブラックの表面に−COONa基を導入した。
【0101】
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液を含む以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌した。この混合物をポアサイズ3.0μmのメンブランフィルター(住友電工(株)製)で加圧ろ過したものを第一の発明に使用する参考例A−12のインクとした。
・顔料分散液2 30部
・グリセリン 5部
・トリメチロールプロパン 5部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加
物(商品名:アセチレノールEH、川研ファイ
ンケミカル製) 0.2部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 2部
・水 57.8部
【0102】
(参考例A−13のインクの調製)
(顔料分散液3の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価200、
平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
【0103】
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。
この溶液にC.I.Pigment Yellow 93を20部、イソプロピルアルコールを1.0部加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行なった。
【0104】
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して分散液とした。
【0105】
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液を含む以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを第一の発明に使用する参考例A−13のインクとした。
・顔料分散液3 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 2部
・水 52.7部
【0106】
(参考例A−14のインクの調製)
(顔料分散液4の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価200、
平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
【0107】
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。
この溶液にC.I.Pigment Red 122を20部、イソプロピルアルコールを1.0部加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行なった。
【0108】
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して分散液とした。
【0109】
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液を含む以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを第一の発明に使用する参考例A−14のインクとした。
・顔料分散液4 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 2部
・水 52.7部
【0110】
(参考例A−15のインクの調製)
(顔料分散液5の調製)
・スチレン−アクリル酸共重合体(酸価200、
平均分子量7,000) 5.5部
・モノエタノールアミン 1.0部
・イオン交換水 67.5部
・ジエチレングリコール 5.0部
【0111】
上記成分を混合し、ウォーターバスで70℃に加温し、樹脂分を完全に溶解させた。
この溶液にC.I.Pigment Blue 15:3を20部、イソプロピルアルコールを1.0部加え、30分間プレミキシングを行った後、下記の条件で分散処理を行なった。
【0112】
・分散機:サンドグラインダー
・粉砕メディア:ガラスビーズ1mm径
・粉砕メディアの充填率:50%(体積)
・粉砕時間:3時間
更に遠心分離処理(12,000rpm、20分間)を行い、粗大粒子を除去して分散液とした。
【0113】
(インクの調製)
上記で得られた顔料分散液を含む以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを第一の発明に使用する参考例A−15のインクとした。
・顔料分散液5 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・乳酸アンモニウム50%水溶液 2部
・水 52.7部
【0114】
<比較例A’’−2〜A’’−11>
下記に示す各成分を混合し、充分攪拌して溶解させた後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)にて加圧濾過して比較例A’’−2〜A’’−6のインクを夫々調製した。更に、参考例A−11〜A−15で調製した顔料分散液を用いて比較例A’’−7〜A’’−11の顔料インクを調製した。
【0115】
(比較例A’’−2のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・ジエチレングリコール 10部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・水 87.9部
【0116】
(比較例A’’−3のインク組成)
・プロジェットファストイエロー2(Zeneca社)3部
・ジエチレングリコール 10部
・水 87部
【0117】
(比較例A’’−4のインク組成)
・プロジェットファストマゼンタ2(Zeneca社)3部
・ジエチレングリコール 10部
・水 87部
【0118】
(比較例A’’−5のインク組成)
・プロジェットファストシアン2(Zeneca社)4部
・ジエチレングリコール 10部
・水 86部
【0119】
(比較例A’’−6のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 5部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・硫酸アンモニウム 0.1部
・水 82.8部
【0120】
(比較例A''−7のインクの調製)
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを比較例A''−7のインクとした。
・参考例で使用した顔料分散液1 30部
・ジエチレングリコール 10部
・2−プロパノール 2部
・水 58部
【0121】
(比較例A''−8のインクの調製)
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌した。この混合物をポアサイズ3.0μmのメンブランフィルター(住友電工(株)製)で加圧ろ過したものを比較例A’’−8のインクとした。
・参考例で使用した顔料分散液2 30部
・グリセリン 5部
・トリメチロールプロパン 5部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加
物(商品名:アセチレノールEH、川研ファイ
ンケミカル製) 0.2部
・水 59.8部
【0122】
(比較例A’’−9のインクの調製)
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを比較例A’’−9のインクとした。
・参考例で使用した顔料分散液3 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・水 54.7部
【0123】
(比較例A’’−10のインクの調製)
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを比較例A’’−10のインクとした。
・参考例で使用した顔料分散液4 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・水 54.7部
【0124】
(比較例A’’−11のインクの調製)
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを比較例A’’−11のインクとした。
・参考例で使用した顔料分散液5 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・水 54.7部
【0125】
<評価2>
上記の参考例A−4〜A−15及び比較例A’’−2〜A’’−11のインクと、記録信号に応じた熱エネルギーをインクに付与することによりインクを吐出させるオンデマンド型マルチ記録ヘッドBC−02(キヤノン(株)製:ヒータ上の最表面保護層はタンタル及びタンタルの酸化物より成る)を有するインクジェット記録装置を用い、下記の条件でインクを吐出させて評価した。上記インクジェット記録装置のインクの吐出条件は、パルス幅1.1μs(on)+3.0μs(off)+3.2μs(on)、駆動周波数6,250Hzで、Vth(吐出するぎりぎりの臨界電圧)を実測し、γ値=1.39に相当するVop(駆動電圧)をかけてインクを吐出させた。そして、この条件でインクジェット記録を行った場合のインクジェット記録ヘッドにおける吐出耐久性及びヒータへのコゲ付着を、前記<評価1>と同じ方法及び基準で評価した。その結果を表2及び表3に示した。
【0126】
【表2】
【0127】
【表3】
【0128】
[B:第二の発明にかかる実施例、参考例及び比較例]
<実施例B−1、B−2、参考例B’−1、B’−2、B−3、比較例B''−1>
下記に示す各成分を混合し、充分撹拌して溶解させた後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)にて加圧濾過して実施例B−1と、実施例B−1のインク組成よりグルコン酸アンモニウムを抜いた比較例B''−1のインクを調製した。
【0129】
(実施例B−1のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・ジエチレングリコール 10部
・グルコン酸アンモニウム 2部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・水 85.9部
【0130】
(比較例B''−1のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・ジエチレングリコール 10部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・水 87.9部
【0131】
<評価1>
上記の実施例B−1のインクを上記参考例A−1の[評価1]に記載したのと同様の装置を用いて、γ値が1.39に相当するVop(駆動電圧)をかけてインクを吐出させた。この結果、実施例B−1のインクは、通常のインクジェット用インクと比較して遜色がなく、充分にインクジェット用インクとして使用できることが確認出来た。
又、上記で得られた実施例B−1のインクを用いて、γ値=1.10に相当するVop(駆動電圧)でインクを吐出させたものを実施例B−2とし、同様に、γ値=1.90に相当するVop(駆動電圧)でインクを吐出させたものを参考例B−3とした。
【0132】
又、実施例B−1のインクを用いて、γ値=1.92に相当するVop(駆動電圧)でインクを吐出させたものを参考例B’−1、γ値=1.96に相当するVop(駆動電圧)でインクを吐出させたものを参考例B’−2とした。
更に、実施例B−1のインクから、グルコン酸アンモニウムを除き、グルコン酸アンモニウム相当分を水で補った比較例B''−1のインクを調製し、そのインクをγ値=1.39に相当するVop(駆動電圧)で吐出させた(比較例B''−1)。そして、夫々について実施例B−1と同様の方法及び基準で評価を行なった。その結果を表4に示した。
【0133】
【表4】
【0134】
<実施例B−4〜B−16>
下記に示す各成分を用い、顔料インクについては、各顔料を含んで作製された分散液を各成分とを混合した後、ポアサイズが3μmのミクロフィルター(住友電工(株)製)を用いて加圧ろ過して作製した。又、各染料インクについては、下記に示す各成分を混合し、充分に攪拌して溶解させた後、ポアサイズが0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)を用いて加圧ろ過して、夫々のカラーインクを調製した。表5に、実施例B−4〜B−16のインクの主な組成を示した。
【0135】
(実施例B−4のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・ジエチレングリコール 10部
・グルコヘプトン酸アンモニウム 2部
・水 86部
【0136】
(実施例B−5のインク組成)
・プロジェットファストイエロー2(Zeneca社)3部
・ジエチレングリコール 10部
・グルコン酸アンモニウム 2部
・水 85部
【0137】
(実施例B−6のインク組成)
・プロジェットファストマゼンタ2(Zeneca社)3部
・ジエチレングリコール 10部
・グルコン酸アンモニウム 2部
・水 85部
【0138】
(実施例B−7のインク組成)
・プロジェットファストシアン2(Zeneca社)4部
・ジエチレングリコール 10部
・グルコン酸アンモニウム 2部
・水 84部
【0139】
(実施例B−8のインク組成)
・C.I.フードブラック2 3部
・グリセリン 5部
・エチレングリコール 10部
・2−プロパノール 3部
・グルコン酸アンモニウム 0.5部
・水 78.5部
【0140】
(実施例B−9のインク組成)
・C.I.リアクティブレッド180 2.5部
・グリセリン 5部
・エチレングリコール 10部
・2−プロパノール 3部
・グルコン酸アンモニウム 0.2部
・水 79.3部
【0141】
(実施例B−10のインク組成)
・C.I.ダイレクトブルー199 3部
・グリセリン 5部
・エチレングリコール 10部
・2−プロパノール 3部
・グルコン酸アンモニウム 0.5部
・水 78.5部
【0142】
(実施例B−11のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 4部
・2−プロパノール 3.5部
・グルコン酸アンモニウム 10部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・硫酸アンモニウム 0.1部
・水 70.3部
【0143】
(実施例B−12のインク調製)
参考例A−11と同様にして顔料分散液1を調製し、これを用いて実施例B−12のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを実施例B−12のインクとした。
(実施例B−12のインク組成)
・顔料分散液1 30部
・ジエチレングリコール 10部
・2−プロパノール 2部
・グルコン酸アンモニウム 1部
・水 57部
【0144】
(実施例B−13のインク調製)
参考例A−12と同様にして顔料分散液2を調製し、実施例B−13のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌した。この混合物をポアサイズ3.0μmのミクロフィルター(住友電工(株)製)で加圧ろ過したものを実施例B−13のインクとした。
(実施例B−13のインク組成)
・顔料分散液2 30部
・グリセリン 5部
・トリメチロールプロパン 5部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加
物(商品名:アセチレノールEH、川研ファイ
ンケミカル製) 0.2部
・グルコン酸アンモニウム 1部
・水 58.8部
【0145】
(実施例B−14のインク調製)
参考例A−13と同様にして顔料分散液3を調製し、これを用いて実施例B−14を調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを実施例B−14のインクとした。
(実施例B−14のインク組成)
・顔料分散液3 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・グルコン酸アンモニウム 1部
・水 53.7部
【0146】
(実施例B−15のインク調製)
参考例A−14と同様にして顔料分散液4を調製し、これを用いて実施例B−15のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを実施例B−15のインクとした。
(実施例B−15のインク組成)
・顔料分散液4 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・グルコン酸アンモニウム 1部
・水 53.7部
【0147】
(実施例B−16のインク調製)
参考例A−15と同様にして顔料分散液5を調製し、これを用いて実施例B−16のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを実施例B−16のインクとした。
(実施例B−16のインク組成)
・顔料分散液5 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・グルコン酸アンモニウム 1部
・水 53.7部
【0148】
【表5】
【0149】
<比較例B''−2〜B''−6>
上記実施例B−4、及びB−8〜B−11の各インクの組成からアルドン酸アンモニウム塩を除き、その分を水で置換した以外は実施例B−4及びB−8〜B−11と同様にして、比較例B''−2〜B''−6の各インクを作製した。
【0150】
<評価2>
上記の実施例B−4〜B〜16及び比較例B''−2〜B''−6のインクについて、前記<評価2>と同じ方法及び基準で評価した。
【0151】
<評価結果>
上記の評価の結果、実施例B−4〜B−16ではいずれも吐出耐久性、コゲ付着量ともにAランクの評価であった。又、他のインクジェット記録特性も、通常のインクジェット用インクと比較して遜色がなく、充分にインクジェット用インクとして使用できることが確認出来た。一方、比較例B''−2〜B''−6の各インクは、吐出耐久性、コゲ付着量ともにBランク以下の評価であった。
【0152】
[C:第三の発明にかかる参考例及び比較例]
<参考例C−1〜C−3及び比較例C’’−1>
下記に示す各成分を混合し、充分攪拌して溶解させた後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)にて加圧濾過して参考例C−1のインク及び比較例C’’−1のインクを調製した。
(参考例C−1のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・ジエチレングリコール 10部
・クエン酸三アンモニウム 2部
・アンモニア水28% 0.3部
・水 85.7部
【0153】
(比較例C’’−1のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・ジエチレングリコール 10部
・アンモニア水28% 0.3部
・水 87.7部
【0154】
[評価1]
上記の参考例C−1のインクを前記参考例A−1の[評価1]に記載したのと同様の装置を用いてγ値=1.39に相当するVop(駆動電圧)をかけてインクを吐出させた。そして、この条件でインクジェット記録を行った場合のインクジェット記録ヘッドにおける吐出耐久性、及び、ヒータへのコゲ付着を前記参考例A−1の[評価1]と同じ方法及び基準で評価した。その結果を表6に示した。
【0155】
又、参考例C−1のインクを用いて、γ値=1.10に相当するVop(駆動電圧)で同様の評価をしたものを参考例C−2、γ値=1.61に相当するVop(駆動電圧)で同様の評価をしたものを参考例C−3とし、上記と同様にして評価した結果を表6に示した。
又、参考例C−1のインクを用いて、γ値=1.80に相当するVop(駆動電圧)で同様の評価をしたものを参考例C'−1とした。
更に、参考例C−1のインクから、クエン酸三アンモニウムを除き、クエン酸三アンモニウム分を水で補った比較例C’’−1のインクを調製し、このインクを用いて、γ値=1.39に相当するVop(駆動電圧)で上記と同様の評価を行なった。その結果を表6に示した。
【0156】
【表6】
【0157】
<参考例C−4〜C−14>
更に、下記に示す各成分を混合し、充分攪拌して溶解させた後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)にて加圧濾過して参考例C−4〜C−9のインクを調製した。更に、下記に示す各成分を用いて顔料分散液を作成した後、該分散液を用いて参考例C−10〜C−14の顔料インクを調製した。
【0158】
(参考例C−4のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・ジエチレングリコール 10部
・クエン酸二アンモニウム 2部
・水酸化リチウム 0.1部
・水 85.9部
【0159】
(参考例C−5のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・ジエチレングリコール 10部
・クエン酸一アンモニウム 2部
・水酸化ナトリウム 0.2部
・水 85.8部
【0160】
(参考例C−6のインク組成)
・プロジェットファストイエロー2(Zeneca社)
3部
・ジエチレングリコール 10部
・クエン酸三アンモニウム 1部
・水 86部
【0161】
(参考例C−7のインク組成)
・プロジェットファストマゼンタ2(Zeneca社)
3部
・ジエチレングリコール 10部
・クエン酸三アンモニウム 2部
・水 85部
【0162】
(参考例C−8のインク組成)
・プロジェットファストシアン2(Zeneca社)
4部
・ジエチレングリコール 10部
・クエン酸三アンモニウム 1部
・水 85部
【0163】
(参考例C−9のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)
2部
・グリセリン 5部
・ジエチレングリコール 5部
・尿素 4部
・2−プロパノール 3.5部
・クエン酸三アンモニウム 2部
・水酸化ナトリウム 0.1部
・硫酸アンモニウム 0.1部
・水 78.3部
【0164】
(参考例C−10のインクの調製)
参考例A−11と同様にして顔料分散液1を調製し、これを用いて参考例C−10のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを第三の発明に使用する参考例C−10のインクとした。
(参考例C−10のインク組成)
・顔料分散液1 30部
・ジエチレングリコール 10部
・2−プロパノール 2部
・クエン酸三アンモニウム 1部
・水 57部
【0165】
(参考例C−11のインクの調製)
参考例A−12と同様にして顔料分散液2を調製し、これを用いて参考例C−11のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌した。この混合物をポアサイズ3.0μmのメンブランフィルター(住友電工(株)製)で加圧ろ過したものを第三の発明に使用する参考例C−11のインクとした。
(参考例C−11のインク組成)
・顔料分散液2 30部
・グリセリン 5部
・トリメチロールプロパン 5部
・アセチレングリコールエチレンオキサイド付加
物(商品名:アセチレノールEH、川研ファイ
ンケミカル製) 0.2部
・クエン酸三アンモニウム 1部
・水 58.8部
【0166】
(参考例C−12のインクの調製)
参考例A−13と同様にして顔料分散液3を調製し、これを用いて参考例C−12のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを第三の発明に使用する参考例C−12のインクとした。
(参考例C−12のインク組成)
・顔料分散液3 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・クエン酸三アンモニウム 1部
・水 53.7部
【0167】
(参考例C−13のインクの調製)
参考例A−14と同様にして顔料分散液4を調製し、これを用いて参考例C−13のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを第三の発明に使用する参考例C−13のインクとした。
(参考例C−13のインク組成)
・顔料分散液4 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・クエン酸三アンモニウム 1部
・水 53.7部
【0168】
(参考例C−14のインクの調製)
参考例A−15と同様にして顔料分散液5を調製し、これを用いて参考例C−14のインクを調製した。
以下の各成分をビーカーにて混合し、25℃にて3時間撹拌したものを第三の発明に使用する参考例C−14のインクとした。
(参考例C−14のインク組成)
・顔料分散液5 20部
・グリセリン 15部
・ジエチレングリコール 10部
・アセチレノールEH(川研ファインケミカル製)
0.3部
・クエン酸三アンモニウム 1部
・水 53.7部
【0169】
<比較例C’’−2>
下記に示す各成分を混合し、充分攪拌して溶解させた後、ポアサイズ0.2μmのミクロフィルター(富士写真フィルム(株)製)にて加圧濾過して比較例C’’−2のインクを調製した。
【0170】
(比較例C’’−2のインク組成)
・プロジェットファストブラック2(Zeneca社)2部
・ジエチレングリコール 10部
・水酸化ナトリウム 0.2部
・水 87.8部
【0171】
<評価2>
上記の参考例C−4〜C−14及び比較例C’’−2のインクを前記<評価2>と同じ方法及び基準で評価した。その結果を表7に示した。
【0172】
【表7】
【0173】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、熱エネルギーを利用したインクジェット記録において、記録ヘッドのヒータ上のコゲ付着が有効に低減され、更には、記録ヘッドの寿命を向上させることができるインクジェット用インクを用いたインクジェット記録ヘッドのヒータへのコゲ付着低減方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット記録装置の記録ヘッドの一例を示す縦断面図である。
【図2】本発明のインクジェット記録装置の記録ヘッドの一例を示す横断面図である。
【図3】本発明の図1に示した記録ヘッドをマルチ化したヘッドの外観斜視図である。
【図4】本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略斜視図である
【図5】インクカートリッジの一例を示す内部構成斜視図である。
【図6】記録ユニットの一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
13:記録ヘッド
14:インク溝
15:発熱ヘッド
16−1:保護膜
16−2:最表面保護膜
17−1、17−2:電極
18:発熱抵抗体層
19:蓄熱層
20:基板
21:インク
22:吐出オリフィス(微細孔)
23:メニスカス
24:インク小滴
25:被記録材
26:マルチ溝
27:ガラス板
28:発熱ヘッド
40:インク袋
42:栓
44:インク吸収体
45:インクカートリッジ
51:給紙部
52:紙送りローラー
53:排紙ローラー
61:ブレード
62:キャップ
63:インク吸収体
64:吐出回復部
65:記録ヘッド
66:キャリッジ
67:ガイド軸
68:モーター
69:ベルト
70:記録ユニット
71:ヘッド部
72:大気連通口[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention, HiHow to reduce kogation adhesionTo the lawRelated.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, various methods have been devised for printing using an ink jet recording method. Among them, for example, the ink described in JP-A-54-51837 is used as an ink by the action of thermal energy. The inkjet method (so-called bubble jet method) for discharging as droplets is very simple with a high-density multi-nozzle, so that a high-quality image can be obtained at a high speed and at a very low cost. It has the feature that it can be printed on plain paper. In this method, when the heater of the recording head is rapidly heated, the liquid on the heater generates bubbles and causes a sudden increase in volume. The acting force based on this sudden increase in volume causes the leading end of the recording head. The liquid droplets are ejected and ejected from the nozzles to adhere to the recording material and printing is performed.
[0003]
However, in this method, the heater of the recording head is repeatedly heated each time ink is ejected. Therefore, when a large amount of printing is performed, a decomposition product (so-called kogation) of ink may accumulate on the heater surface. When kogation accumulates, thermal energy is not effectively transferred from the heater to the ink, and the amount of ejected droplets and the velocity of the ejected droplets are reduced compared to the initial stage, which affects the image quality. Arise. In this case, it is necessary to replace the recording head in order to continuously obtain high quality printing, and this situation leads to an increase in total printing cost for the user.
[0004]
Therefore, it is possible to further reduce the adhesion of kogation on the heater, which may cause such a situation, and to further extend the life of the recording head. It has always been one of the most important technical issues when aiming for. For example, Japanese Patent Laid-Open No. 3-160070 proposes an ink containing an oxo anion. As oxo anions, phosphates, polyphosphates, phosphates, arsenates, molybdates, sulfates, sulfites and oxalates are mentioned.
[0005]
However, in such an ink, these phosphates, polyphosphates, phosphates, arsenates, molybdates, sulfates, sulfites and oxalates generate heat during the process of repeated ink ejection. The outermost protective film made of a metal such as tantalum such as tantalum and / or an oxide of a metal formed on the resistor and in contact with the ink may be dissolved to cause disconnection of the heater and make it difficult to eject the ink. In addition, the ability to prevent kogation adhesion is insufficient.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is for an inkjet which can further reduce the adhesion of kogation to the heater surface for applying thermal energy to the ink in the recording head and discharging the ink from the recording head. inkUsedTo provide a method for reducing kogation adhesion to a heater of an ink jet recording headInRu.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, there is provided a method for reducing kogation adhesion on the heater surface in an ink jet recording apparatus provided with a recording head having a heater for applying thermal energy to ink and discharging the ink from an orifice, The heater includes an outermost surface protective layer containing a metal and / or a metal oxide, and the ink is an inkjet ink containing (a) a color material, (b) a liquid medium, and (d) an ammonium aldonic acid salt. Yes, the amount of energy actually input to the heater for discharging ink is E op E is the minimum amount of energy input to the heater required to eject ink from the recording head. th When E op / E th Satisfies the following relationship: a method for reducing burnt adhesion to a heater.
1.10 ≦ E op / E th ≦ 1.39
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the present invention will be described in more detail with reference to preferred embodiments.
First, each component of the inkjet ink of the first to third inventions of the present invention will be described.
[First invention]
The ink according to the first aspect of the present invention will be described. The ink of the first invention comprises at least one or more selected from (a) a color material, (b) a liquid medium, and (c) an ammonium salt of an acid having a methyl group or a methylene group and a carboxyl group. A compound is included as a constituent.
[0029]
<(C) Ammonium salt of an acid having a methyl group or a methylene group and a carboxyl group>
One feature of the ink according to the first invention resides in that an acid ammonium salt having a methyl group or methylene group and a carboxyl group (c) is contained as an essential component.
The inventors of the present invention have made extensive studies on a method for reducing kogation adhering to the heater of the ink jet recording head in an ink jet recording method in which ink is ejected as ink droplets by the action of thermal energy. Alternatively, the inventors have found that if at least one compound selected from ammonium salts of acids having a methylene group and a carboxyl group is included, the generation of kogation can be reduced very effectively, and the present invention has been achieved. Furthermore, it has been found that the use of such an ink jet ink does not break the recording head heater and greatly improves the discharge durability.
[0030]
The ammonium salt of an acid having a methyl group or a methylene group and a carboxyl group is preferably one that does not visually affect the color tone of the ink. That is, the acid is preferably one whose aqueous solution is not at least visually colored. And as said acid, the number of carbons in 1 molecule is 10 or less, and the number of oxygen in 1 molecule is 3-6. Specific examples of such acids include malonic acid, succinic acid, glutaric acid, adipic acid, lactic acid, malic acid, aspartic acid, glutamic acid and the like. In the ink of the first invention of the present invention, An ammonium salt is used.
[0031]
The ammonium salt of an acid having a methyl group or a methylene group and a carboxyl group as mentioned above can be used alone or in combination of two or more. In addition, the total content of at least one compound selected from ammonium salts of acids having a methyl group or a methylene group and a carboxyl group is sufficient to reduce kogation and to suit ink jetting (clogging of an ink jet recording head). Taking into account the difficulty, etc., it is 0.005 to 20% by weight with respect to the total amount of ink, and preferably 0.05 to 15% by weight with respect to the total amount of ink.
[0032]
[Second invention]
Next, the ink according to the second invention will be described. The ink of the second invention includes at least one of (a) a color material, (b) a liquid medium, and (d) an ammonium aldonic acid salt.
[0033]
<(D) Aldonic acid ammonium salt>
One feature of the ink according to the second invention resides in that (d) ammonium aldonic acid salt is contained as an essential component. The inventors of the present invention have made extensive studies on a method of reducing kogation that adheres to the heater of the inkjet recording head in an inkjet recording method in which ink is ejected as ink droplets by the action of thermal energy. It has been found that the generation of koge can be reduced very effectively if an ammonium salt is contained, and the present invention has been achieved. Furthermore, it has been found that the use of such an ink jet ink does not break the recording head heater and greatly improves the discharge durability.
[0034]
Aldonic acid is a polyoxycarboxylic acid corresponding to one obtained by oxidizing an aldehyde group of aldose to form a carboxyl group, and is represented by the following general formula.
[0035]
(However, n is an integer of 0 or more.*C represents an asymmetric carbon atom. )
[0036]
As described above, since aldonic acid has an asymmetric carbon atom, there are many optical isomers. Aldonic acid having 5 or more carbon atoms (n = 3 or more in the above general formula) rarely exists alone in an aqueous solution, and usually a part of aldonic acid is between a γ-position or a δ-position hydroxyl group. It is said to form a lactone and become γ-aldonolactone and δ-aldonolactone, respectively, and exist as an equilibrium mixture of aldonic acid, γ-aldonolactone and δ-aldonolactone. Also, aldonic acid having 4 carbon atoms (n = 2 in the above general formula) is rarely present alone in an aqueous solution, and usually a part of aldonic acid forms a lactone with a hydroxyl group at the γ-position. However, it is said that each becomes γ-aldonolactone and exists as an equilibrium mixture of aldonic acid and γ-aldonolactone.
[0037]
Aldonic acids are classified by the number of carbon atoms, those having 4 carbon atoms (n = 2 in the above general formula) are tetronic acids; those having 5 carbon atoms (n = 3 in the above general formulas) are pentonic acids; Those (n = 4 in the above general formula) are collectively referred to as hexonic acid. Specific examples of aldonic acid include, for example, glycolic acid having 2 carbon atoms (n = 0 in the above general formula) (also known as hydroxyacetic acid); glyceric acid having 3 carbon atoms (n = 1 in the above general formula); Erythronic acid and threonic acid having 4 carbon atoms (n = 2 in the above general formula); Ribonic acid, arabonic acid, xylonic acid, lyxonic acid having 5 carbon atoms (n = 3 in the above general formula); 6 carbon atoms Gluconic acid, aronic acid, altronic acid, mannonic acid, gulonic acid, idonic acid, galactonic acid, talonic acid (n = 4 in the general formula); glucoheptonic acid having 7 carbon atoms (n = 4 in the general formula) Etc., and D-form, L-form and DL-form exist.
[0038]
Hereinafter, among the ammonium salts of aldonic acid that are constituents of the ink of the second invention, particularly preferred ammonium salts of gluconic acid (n = 4 in the above general formula) will be described. Gluconic acid is widely used as a food additive and is safe for the human body. Gluconic acid is rarely present alone in an aqueous solution, and usually a part of gluconic acid forms a lactone with a hydroxyl group at the γ-position or δ-position, respectively, and γ-gluconolactone or δ- Gluconolactone is said to exist as an equilibrium mixture of gluconic acid, γ-gluconolactone and δ-gluconolactone. There are D-form, L-form, and DL-form of gluconic acid, and any ammonium salt may be used, but in general, D-form D-gluconic acid is easily available. In addition, as the optical isomers of gluconic acid, there are alonic acid, altronic acid, mannonic acid, gulonic acid, idonic acid, galactonic acid, talonic acid, etc., and they exhibit properties similar to gluconic acid. May be used.
[0039]
In the second invention, the ammonium salt of aldonic acid such as gluconic acid mentioned above is used as an essential component. However, the content of ammonium aldonic acid salt in the ink is sufficient for reducing kogation, and suitable for inkjet. In consideration of (clogging of the ink jet recording head, etc.), it is preferably 0.005 to 20% by weight, more preferably 0.05 to 12% by weight with respect to the total amount of ink. preferable.
[0040]
[Third invention]
Next, the ink according to the third invention is at least one selected from (a) a color material, (b) a liquid medium, and (e) monoammonium citrate, diammonium citrate, and triammonium citrate. It contains more than one kind of compound as a constituent component.
[0041]
<(E) Ammonium citrate, diammonium citrate, triammonium citrate>
One feature of the ink according to the third invention resides in that any one of (a) monoammonium citrate, diammonium citrate and triammonium citrate is contained as an essential component.
The inventors of the present invention have made extensive studies on a method for reducing kogation adhering to the heater of the ink jet recording head in an ink jet recording method in which ink is ejected as ink droplets by the action of heat energy. It has been found that if at least one compound selected from monoammonium, diammonium citrate and triammonium citrate is contained, the generation of kogation of the heater can be very effectively reduced, and the present invention has been achieved. Furthermore, it was also found that by using the ink-jet ink of the third invention, the recording head heater is not disconnected, and the discharge durability is greatly improved.
[0042]
The monoammonium citrate, diammonium citrate, and triammonium citrate contained in the ink-jet ink of the third invention can be selected from these and used alone or in combination of two or more. it can. The total content of at least one compound selected from monoammonium citrate, diammonium citrate and triammonium citrate in the ink according to the third aspect of the invention is sufficient to reduce kogation and suitability for inkjet (inkjet recording head). In view of the difficulty of clogging, etc.), it is preferably 0.005 to 20% by weight with respect to the total amount of ink, and more preferably in the range of 0.05 to 15% by weight with respect to the total amount of ink. It is preferable to contain.
[0043]
Next, (a) the color material and (b) the liquid medium, which are common components of the inks according to the first to third inventions including the essential components that are the respective features described above, will be described.
<(A) Color material>
As the coloring material of the ink of the present invention, a dye or a pigment can be used.
(dye)
Any dye such as a direct dye, an acid dye, a basic dye, or a disperse dye can be used as the dye.
[0044]
Specifically, for example, it can be appropriately selected from those listed below, but is not limited thereto.
C. I. Direct Black-4, Same-9, Same-11, Same-17, Same-19, Same-22, Same-32, Same-80, Same-151, Same-154, Same-168, Same-171, Same -194, -195,
C. I. Direct Blue-1, Same-2, Same-6, Same-8, Same-22, Same-34, Same-70, Same-71, Same-76, Same-78, Same-86, Same-142, Same -199, -200, -201, -202, -203, -207, -218, -236, -287,
[0045]
C. I. Direct Red-1, Same-2, Same-4, Same-8, Same-9, Same-11, Same-13, Same-15, Same-20, Same-28, Same-31, Same-33, Same -37, -39, -51, -59, -62, -63, -73, -75, -80, -81, -83, -87, -90 -94, -95, -99, -101, -110, -189, -225, -227,
C. I. Direct Yellow-1, Same-2, Same-4, Same-8, Same-11, Same-12, Same-26, Same-27, Same-28, Same-33, Same-34, Same-41, Same -44, -48, -86, -87, -88, -132, -135, -142, -144,
[0046]
C. I. Food Black-1, 2
C. I. Acid Black-1, Same-2, Same-7, Same-16, Same-24, Same-26, Same-28, Same-31, Same-48, Same-52, Same-63, Same-107, Same -112, -118, -119, -121, -172, -194, -208,
[0047]
C. I. Acid Blue-1, Same-7, Same-9, Same-15, Same-22, Same-23, Same-27, Same-29, Same-40, Same-43, Same-55, Same-59, Same -62, -78, -80, -81, -90, -102, -104, -111, -185, -254,
[0048]
C. I. Acid Red-1, Same-4, Same-8, Same-13, Same-14, Same-15, Same-18, Same-21, Same-26, Same-35, Same-37, Same-52, Same -249, -257, -289,
C. I. Acid Yellow-1, Same-3, Same-4, Same-7, Same-11, Same-12, Same-13, Same-14, Same-19, Same-23, Same-25, Same-34, Same -38, -41, -42, -44, -53, -55, -61, -71, -76, -79,
[0049]
C. I. Reactive Blue-1, Same-2, Same-3, Same-4, Same-5, Same-7, Same-8, Same-9, Same-13, Same-14, Same-15, Same-17, Same-18, Same-19, Same-20, Same-21, Same-25, Same-26, Same-27, Same-28, Same-29, Same-31, Same-32, Same-33, Same- 34, -37, -38, -39, -40, -41, -43, -44, -46,
[0050]
C. I. Reactive Red-1, Same-2, Same-3, Same-4, Same-5, Same-6, Same-7, Same-8, Same-11, Same-12, Same-13, Same-15, Same-16, Same-17, Same-19, Same-20, Same-21, Same-22, Same-23, Same-24, Same-28, Same-29, Same-31, Same-32, Same- 33, -34, -35, -36, -37, -38, -39, -40, -41, -42, -43, -45, -46, -49, -50, -58, -59, -63, -64, -180,
[0051]
C. I. Reactive Yellow-1, Same-2, Same-3, Same-4, Same-6, Same-7, Same-11, Same-12, Same-13, Same-14, Same-15, Same-16, Same-17, Same-18, Same-22, Same-23, Same-24, Same-25, Same-26, Same-27, Same-37, Same-42,
C. I. Reactive Black-1, Same-3, Same-4, Same-5, Same-6, Same-8, Same-9, Same-10, Same-12, Same-13, Same-14, Same-18,
Projet Fast Cyan 2 (Zeneca), Projet Fast Magenta 2 (Zeneca), Projet Fast Yellow 2 (Zeneca), Projet Fast Black 2 (Zeneca) and the like.
[0052]
(Pigment)
As the pigment, any pigment such as an inorganic pigment or an organic pigment can be used. Specifically, it can be used by appropriately selecting from those listed below. However, it is not limited to this.
Carbon black,
C. I. Pigment Yellow-1, the same-2, the same-3, the same-12, the same-13, the same-14, the same-16, the same-17, the same-73, the same-74, the same-75, the same-83, the same -93, -95, -97, -98, -114, -128, -129, -151, -154, -195,
C. I. Pigment Red-5, -7, -12, -48 (Ca), -48 (Mn), -57 (Ca), 57: 1, 57 (Sr), 112, 122, 123, 168 , 184, 202,
C. I. Pigment blue-1, the same-2, the same-3, the same-15: 3, the same-15: 34, the same-16, the same-22, the same-60,
C. I. Wat Blue-4, -6, etc.
[0053]
(Dispersant)
When using the pigments listed above as the coloring material of the ink, as usual, a dispersant is used to stably disperse the pigment in the ink. It is preferable to prepare a pigment dispersion by mixing and use the obtained pigment dispersion as a coloring material. Examples of the dispersant that can be used at this time include polymer dispersants and surfactant-based dispersants listed below.
[0054]
Examples of the polymer dispersant include polyacrylate, styrene-acrylic acid copolymer salt, styrene-methacrylic acid copolymer salt, styrene-acrylic acid-acrylic acid ester copolymer salt, and styrene-maleic acid copolymer. Polymer salt, acrylic acid ester-maleic acid copolymer salt, styrene-methacrylsulfonic acid copolymer salt, vinyl naphthalene-maleic acid copolymer salt, β-naphthalene sulfonic acid formalin condensate salt, polyvinyl pyrrolidone, polyethylene glycol Polyvinyl alcohol or the like can be used. Among these, those having a weight average molecular weight of 1,000 to 30,000 and an acid value of 100 to 430 are preferable. Examples of the surfactant-based dispersant include lauryl benzene sulfonate, lauryl sulfonate, lauryl benzene carboxylate, lauryl naphthalene sulfonate, aliphatic amine salt, and polyethylene oxide condensate. The amount of these dispersants used is preferably in the range of pigment weight: dispersant weight = 10: 5 to 10: 0.5.
[0055]
(Self-dispersing carbon black)
In the ink of the present invention, as a coloring material, for example, by introducing a hydrophilic group on the surface of carbon black as described in JP-A-5-186704 and JP-A-8-3498, the self is obtained. Carbon black made dispersible can also be used. If carbon black capable of such self-dispersion is used, it is not always necessary to use the dispersants listed above.
[0056]
The dyes and pigments mentioned above used as the coloring material of the ink may be used singly or in combination of two or more. Moreover, although the density | concentration of these dyes and pigments is not limited, Usually, it selects suitably from the range of 0.1-20 weight% with respect to the total amount of ink.
[0057]
<(B) Liquid medium>
Next, the liquid medium constituting the ink-jet ink of the present invention will be described. In the present invention, it is preferable to use an ink liquid medium containing water, and it is particularly preferable to use a mixed solvent of water and a water-soluble organic solvent. As the water used in the present invention, it is desirable to use deionized water rather than general water containing various ions. The water content is preferably in the range of 35 to 96% by weight with respect to the total amount of water-based ink. The water-soluble organic solvent used with water adjusts the viscosity of the ink to an appropriate viscosity suitable for use, slows the drying speed of the ink, or increases the solubility of the coloring material to prevent clogging of the nozzle of the recording head. This is used for various purposes.
[0058]
Specific examples of the water-soluble organic solvent used in the present invention include methyl alcohol, ethyl alcohol, n-propyl alcohol, isopropyl alcohol, n-butyl alcohol, sec-butyl alcohol, tert-butyl alcohol, and isobutyl alcohol. Alkyl alcohols having 1 to 5 carbon atoms such as n-pentanol; amides such as dimethylformamide and dimethylacetamide; ketones or ketoalcohols such as acetone and diacetone alcohol; ethers such as tetrahydrofuran and dioxane; Oxyethylene or oxy such as triethylene glycol, tetraethylene glycol, dipropylene glycol, tripropylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol Lopylene copolymers; ethylene glycol, propylene glycol, trimethylene glycol, triethylene glycol, alkylene glycols containing 2 to 6 carbon atoms such as 1,2,6-hexanetriol; glycerin; trimethylolethane , Trimethylolpropane; lower alkyl ethers such as ethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether, diethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether, triethylene glycol monomethyl (or ethyl) ether; triethylene glycol dimethyl (or ethyl) ether, tetraethylene Lower dialkyl ethers of polyhydric alcohols such as glycol dimethyl (or ethyl) ether; monoethanolamine, diethanolamine, triethanolamine Alkanolamines and the like; sulfolane, N- methyl-2-pyrrolidone, 2-pyrrolidone, 1,3-dimethyl-2-imidazolidinone. The above water-soluble organic solvents can be used alone or as a mixture.
[0059]
<Additives>
Furthermore, in addition to the above-described components, the ink of the present invention contains various conventionally known general additives such as a viscosity modifier, lithium hydroxide, sodium hydroxide, potassium hydroxide, as necessary. Nozzle drying inhibitors such as ammonia water, acetic acid, sulfuric acid, hydrochloric acid, nitric acid, phosphoric acid and their salts, antifungal agents, preservatives, antioxidants, antifoaming agents, surfactants, urea, etc. It can be used together as appropriate.
[0060]
<Ink physical properties>
Moreover, the ink of the present invention having the above composition is suitably used for ink jet recording. For this reason, the preferable range of the physical properties of the ink is a pH around 25 ° C., preferably 3 to 12, more preferably 4 to 10, and a surface tension of preferably 10 to 60 mN / m (dyn / cm), more preferably. Is in the range of 15-50 mN / m (dyn / cm), and the viscosity is preferably 1-30 cps, more preferably 1-10 cps.
[0061]
<Inkjet recording method>
As a recording method in which a good effect can be obtained when recording is performed using the ink of the present invention, an ink jet that generates droplets by applying thermal energy corresponding to the recording signal to the ink in the chamber of the recording head. A recording apparatus in which such an ink of the present invention is preferably used will be described below with reference to the drawings.
[0062]
(Recording method)
Next, the ink jet recording method of the present invention using the ink jet ink according to the present invention having the above-described configurations of the first to third inventions will be described.
First, FIG. 1 and FIG. 2 show an example of a head configuration which is a main part of an ink jet recording apparatus using thermal energy. FIG. 1 is a cross-sectional view of the
[0063]
When a pulsed electric signal is applied to the electrodes 17-1 and 17-2 of the
[0064]
(Amount of energy applied to the heater)
Next, the γ value will be described. The γ value is a factor that represents the ratio of the energy actually input to the critical energy that can be discharged by the bubble jet head. That is, when the pulse width applied to the bubble jet head is P (the total width when a plurality of pulses are divided and applied), the applied voltage is V, and the heater resistance is R, the input energy E is: It is represented by the following formula (A).
E = P × V2/ R (A)
At this time, the energy to the minimum necessary heater that can be discharged by the bubble jet headthAnd the input energy when actually driving is EopThen, the γ value is given by the following formula (B).
γ = Eop/ Eth (B)
[0065]
As a method for obtaining the γ value from the driving conditions of the bubble jet head, the following two methods (1) and (2) are practically used.
(1) When the pulse width is fixed
First, an appropriate voltage discharged from the bubble jet head is found and driven with a given pulse width. Next, the voltage is gradually lowered to find a voltage at which ejection stops. The minimum dischargeable voltage immediately before this voltage is VthAnd The voltage actually used for driving is VopThen, the γ value can be obtained by the following formula (C).
γ = (Vop/ Vth)2 (C)
[0066]
(2) When the voltage is fixed
First, an appropriate pulse width discharged by the bubble jet head is found and driven with a given voltage. Next, the pulse width is gradually shortened to find a pulse width at which ejection stops. P is the minimum pulse width that can be discharged immediately before this pulse width.thAnd P is the pulse width actually used for driving.opThen, the γ value is obtained by the following formula (D).
γ = Pop/ Pth (D)
[0067]
Note that the voltage value here is a voltage actually applied to the heater unit to cause the bubble jet heater to generate heat. Since the voltage applied from the outside of the head may drop due to a contact or wiring resistance, it cannot be used for calculating the γ value in a strict sense. However, V from the outside of the headthAnd VopWhen these measurements are taken, these voltage fluctuations are included in both values, so as long as the voltage fluctuations are not large, there is little error in calculating γ values using these values directly. The value obtained from this can be used as the γ value for convenience.
[0068]
Also, when recording is performed with an actual printer, it is necessary to note that the voltage to one heater may fluctuate due to this influence because a plurality of heaters are driven.
Furthermore, from the equations (A) and (B), the square of V and P seem to be inversely proportional to the same γ value, but in reality, electrical problems such as the pulse waveform not being rectangular, If the waveform is different, there are thermal problems such as different heat diffusion around the heater, and if the voltage is different, there is a problem specific to bubble jet such as the heat flux from the heater to ink changes and the foaming state changes. Power and P are not a simple relationship. Therefore, the methods described in the above (1) and (2) must be handled independently, and it is noted that conversion from one value to the other by calculation causes an error. Must. In the present invention, unless otherwise specified, the value obtained by the above method (1) is defined as the γ value.
[0069]
In order to stably eject ink, the driving is generally performed under such a condition that the γ value defined as described above is about 1.12 to 1.96. However, in the case of an ink jet recording method in which the ink for ink jet according to the first invention of the present invention is used and thermal energy is applied to the ink and ejected from the recording head, the γ value falls within a predetermined range, specifically , Preferably in the range of 1.10 to 1.75. By such driving conditions, the adhesion of kogation to the heater is further prevented, and the life of the recording head can be further extended.
[0070]
(C) The ammonium salt of an acid having a methyl group or a methylene group and a carboxyl group, which is an essential component of the ink of the first invention, is an outermost surface protective layer of a heater when an image is formed under a high γ value. There is a tendency to erode the metal and metal oxide, destroy the heater, and shorten the life of the ink jet recording head. The details of why the outermost protective layer of the heater is eroded when the γ value is high are not well understood, but if the γ value is high, excessive energy is supplied to the heater, which causes the heater temperature to be excessively high. Is considered to be the cause. That is, it is considered that the higher the temperature of the outermost surface protective layer, the easier the metal is eroded by the ammonium salt of an acid having a methyl group or a methylene group and a carboxyl group, and therefore, ink jet recording using the ink of the first invention. In the method, it is preferable to drive the γ value in the range of 1.10 to 1.75 as described above.
[0071]
With respect to this γ value, the (d) ammonium aldonic acid salt, which is an essential component in the ink according to the second invention, corrodes the metal or / and metal oxide of the outermost protective layer of the heater when the γ value is high. Therefore, the life of the ink jet recording head tends to be shortened. The details of why the outermost protective layer of the heater is eroded when the γ value is high are not well understood, but if the γ value is high, the heater is excessively supplied with energy, which causes the heater temperature to be excessively high. This is thought to be the cause. That is, it is considered that the metal is more easily eroded by the aldonic acid ammonium salt as the temperature of the outermost protective layer becomes higher. Therefore, in the case of the ink jet recording method using the ink according to the second invention of the present invention, the heater is controlled and driven so that the γ value is in the range of 1.10 to 1.90. preferable.
[0072]
Furthermore, (e) monoammonium citrate, diammonium citrate, and triammonium citrate, which are essential components of the ink according to the third invention, are all used when the image is formed under the condition that the γ value is high. There is a tendency to erode the metal and metal oxide of the outermost protective layer, destroy the heater, and shorten the life of the ink jet recording head. The details of why the outermost protective layer of the heater is eroded when the γ value is high are not well understood, but if the γ value is high, excessive energy is supplied to the heater, which causes the heater temperature to be excessively high. Is considered to be the cause. That is, it is considered that the higher the temperature of the outermost surface protective layer, the easier the metal is eroded by monoammonium citrate, diammonium citrate and triammonium citrate, and therefore the ink according to the third invention of the present invention is used. When used, it is preferable to drive the heater so that the γ value is in the range of 1.10 to 1.70.
[0073]
<Inkjet recording apparatus>
FIG. 4 shows an example of an ink jet recording apparatus that can be used in the present invention. In FIG. 4, reference numeral 61 denotes a blade as a wiping member, one end of which is held and fixed by a blade holding member, and forms a cantilever. The blade 61 is disposed at a position adjacent to a recording area by the recording head 65, and in the case of the apparatus example shown in FIG. 4, is held in a form protruding in the moving path of the recording head 65.
[0074]
[0075]
Reference numeral 65 denotes a recording head that has discharge energy generating means and performs recording by discharging ink onto a recording material facing the discharge port surface on which the discharge ports are arranged. Reference numeral 66 denotes a recording head on which the recording head 65 is mounted. This is a carriage for moving the recording head 65. The carriage 66 is slidably engaged with the guide shaft 67, and a part of the carriage 66 is connected to a belt 69 (not shown) driven by a
[0076]
[0077]
When the
[0078]
FIG. 5 is a diagram illustrating an example of an ink cartridge that contains ink supplied to the recording head via an ink supply member, for example, a tube. Here,
[0079]
The ink jet recording apparatus of the present invention is not limited to the one in which the head and the ink cartridge are separated as described above, but may be one in which they are integrated as shown in FIG. In FIG. 6,
[0080]
【Example】
Next, the exampleReference examplesThe present invention will be described more specifically with reference to comparative examples. However, the present invention is not limited by the following examples unless it exceeds the gist. In the text, “parts” and “%” are based on weight unless otherwise specified.
[0081]
[A: First inventionRansanExample and comparative example]
<Reference exampleA-1 to A-3 and Comparative Example A ″ -1>
Each component shown below is mixed and sufficiently stirred to dissolve, and then filtered under pressure with a micro filter (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a pore size of 0.2 μm.Reference exampleAn ink of A-1 and an ink of Comparative Example A ″ -1 were prepared.
(Reference exampleA-1 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Ammonium lactate 50% aqueous solution 4 parts
・
・ Water 83.7 parts
[0082]
(Ink composition of Comparative Example A ″ -1)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・
・ Water 87.7 parts
[0083]
<
aboveReference exampleOn-demand type multi-recording head BC-02 (manufactured by Canon Inc .: outermost protective layer on the heater) that discharges ink by applying thermal energy according to the recording signal to the ink using the ink of A-1. Were made of tantalum and tantalum oxide) and evaluated by discharging ink under the following conditions. The ink discharge conditions of the ink jet recording apparatus are as follows:Reference exampleIn A-1, the pulse width is 1.1 μs (on) +3.0 μs (off) +3.2 μs (on), the driving frequency is 6,250 Hz, and VthMeasured (critical voltage of discharge), V corresponding to γ value = 1.39op(Drive voltage) was applied to discharge the ink. And the discharge durability in the inkjet recording head when inkjet recording was performed under these conditions, and kogation adhesion to the heater were evaluated by the following methods and criteria, respectively. The results are shown in Table 1. Vop(Drive voltage) was calculated from the following equation.
Vop= √γ × Vth
[0084]
(1) Discharge durability
Reference exampleFor the ink of A-1, continuous discharge is performed under the above-mentioned apparatus and driving conditions, and 1 × 106Droplets discharged from the recording head every other time were collected in a container and weighed with an electronic balance. 1 × 10 from the increase in container6The average discharge droplet amount at the time of ejection was calculated. Continuous discharge is 1 × 108The results were evaluated according to the following criteria, and the results are shown in Table 1.
[0085]
A: 9.9 × 107~ 1x108Average discharge droplet volume between firing is 0 to 1 × 10690% or more compared to the average discharged droplet volume after firing.
B: 9.9 × 107~ 1x108Average discharge droplet volume between firing is 0 to 1 × 106Less than 90% and 70% or more compared to the average discharged droplet amount after firing.
C: 9.9 × 107~ 1x108Average discharge droplet volume between firing is 0 to 1 × 106Less than 70% compared to the average discharged droplet volume after firing.
D: Discharge was impossible on the way.
[0086]
(2) Kog deposit amount
The recording head used in the discharge durability evaluation of the head described above was disassembled after completion, and the surface of the nozzle heater used for discharge durability was visually observed with an optical microscope (400 times magnification). evaluated.
A: Almost no adhesion of kogation is observed.
B: Slight adhesion of koge is observed.
C: A lot of kogation is observed.
D: Very much adhesion of koge is seen.
[0087]
or,Reference exampleUsing the ink of A-1, V corresponding to γ value = 1.10op(Drive voltage) with the same evaluationReference exampleV corresponding to A-2, γ value = 1.71op(Drive voltage) with the same evaluationReference exampleA-3 was evaluated in the same manner as above, and the results are shown in Table 1.
or,Reference example A-1 ink, V corresponding to γ value = 1.80opA reference example A′-1 was obtained by ejecting ink at (driving voltage).
Furthermore,Reference exampleThe ink of Comparative Example A ″ -1, which does not contain a 50% aqueous solution of ammonium lactate in the ink composition of A-1, and V corresponding to γ value = 1.39.op(Drive voltage) was evaluated in the same manner as above, and the results are shown in Table 1.
[0088]
[Table 1]
[0089]
<Reference exampleA-4 to A-15>
Furthermore, after mixing each component shown below and sufficiently stirring and dissolving, it was filtered under pressure with a micro filter (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a pore size of 0.2 μm.Reference exampleInks A-4 to A-10 were prepared. Furthermore, after creating a pigment dispersion using the components shown below, the dispersion is used as a colorant.Reference examplePigment inks A-11 to A-14 were prepared.
[0090]
(Reference exampleA-4 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Diammonium succinate 2 parts
・ 0.1 parts of lithium hydroxide
・ Water 85.9 parts
[0091]
(Reference exampleA-5 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ L-aspartate monoammonium 2 parts
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Water 85.9 parts
[0092]
(Reference exampleA-6 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Diammonium malate 2 parts
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Water 85.9 parts
[0093]
(Reference exampleA-7 ink composition)
・ ProJet Fast Yellow 2 (Zeneca)
3 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 2 parts of 50% aqueous solution of ammonium lactate
・ 85 parts of water
[0094]
(Reference exampleA-8 ink composition)
・ ProJet Fast Magenta 2 (Zeneca)
3 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Ammonium lactate 50% aqueous solution 4 parts
・ 83 parts of water
[0095]
(Reference exampleA-9 ink composition)
・ Projet Fast Cyan 2 (Zeneca)
4 copies
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 2 parts of 50% aqueous solution of ammonium lactate
・ 84 parts of water
[0096]
(Reference exampleA-10 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ Glycerin 5 parts
・ Diethylene glycol 5 parts
・ Urea 4 parts
・ 3.5 parts of 2-propanol
・ Ammonium lactate 50% aqueous solution 4 parts
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Ammonium sulfate 0.1 part
・ Water 76.3 parts
[0097]
(Reference examplePreparation of ink of A-11)
(Preparation of pigment dispersion 1)
・ Styrene-acrylic acid-butyl acrylate copolymer
Combined (acid number 116, average molecular weight 3,700)
5 copies
・ Triethanolamine 0.5 parts
・ Diethylene glycol 5 parts
・ 69.5 parts of water
[0098]
The above components are mixed and heated to 70 ° C. in a water bath to completely dissolve the resin components. To this solution, 15 parts of carbon black “MA-100” (pH 3.5; manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) and 5 parts of 2-propanol were added, and after 30 minutes of premixing, dispersion treatment was performed under the following conditions. It was.
・ Disperser: Sand glider (Igarashi Machine)
・ Crushing media: Zirconium beads 1mm diameter
・ Filling rate of grinding media: 50% (volume)
・ Crushing time: 3 hours
Further, a centrifugal treatment (12,000 rpm, 20 minutes) was performed to remove coarse particles, thereby preparing a
[0099]
(Preparation of ink)
The following components including the pigment dispersion obtained above were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours for use in the first invention.Reference exampleA-11 ink was obtained.
-30 parts of
・ 10 parts of diethylene glycol
2-propanol 2-part
・ 2 parts of 50% aqueous solution of ammonium lactate
・ 56 parts of water
[0100]
(Reference examplePreparation of ink of A-12)
(Preparation of pigment dispersion 2)
After mixing 300 g of commercially available acidic carbon black “MA77” (pH 3; manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) with 1,000 ml of water, 450 g of sodium hypochlorite (
[0101]
(Preparation of ink)
The following components including the pigment dispersion obtained above were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours. A product obtained by pressure-filtering this mixture with a membrane filter having a pore size of 3.0 μm (manufactured by Sumitomo Electric Co., Ltd.) is used in the first invention.Reference exampleA-12 ink was obtained.
・ Pigment dispersion 2 30 parts
・ Glycerin 5 parts
・ Trimethylolpropane 5 parts
・ Addition of acetylene glycol ethylene oxide
(Product name: Acetylenol EH, Kawaken Phi
0.2 parts)
・ 2 parts of 50% aqueous solution of ammonium lactate
・ 57.8 parts of water
[0102]
(Reference examplePreparation of A-13 ink)
(Preparation of pigment dispersion 3)
・ Styrene-acrylic acid copolymer (acid value 200,
Average molecular weight 7,000) 5.5 parts
・ 1.0 parts of monoethanolamine
・ Ion exchange water 67.5 parts
・ Diethylene glycol 5.0 parts
[0103]
The above components were mixed and heated to 70 ° C. in a water bath to completely dissolve the resin component.
In this solution, C.I. I. 20 parts of Pigment Yellow 93 and 1.0 part of isopropyl alcohol were added, and after 30 minutes of premixing, dispersion treatment was performed under the following conditions.
[0104]
・ Disperser: Sand grinder
・ Crushing media: Glass beads 1mm diameter
・ Filling rate of grinding media: 50% (volume)
・ Crushing time: 3 hours
Further, centrifugation (12,000 rpm, 20 minutes) was performed to remove coarse particles to obtain a dispersion.
[0105]
(Preparation of ink)
The following components including the pigment dispersion obtained above were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours for use in the first invention.Reference exampleA-13 ink was obtained.
・ Pigment dispersion 3 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・ 2 parts of 50% aqueous solution of ammonium lactate
・ 52.7 parts of water
[0106]
(Reference examplePreparation of A-14 ink)
(Preparation of pigment dispersion 4)
・ Styrene-acrylic acid copolymer (acid value 200,
Average molecular weight 7,000) 5.5 parts
・ 1.0 parts of monoethanolamine
・ Ion exchange water 67.5 parts
・ Diethylene glycol 5.0 parts
[0107]
The above components were mixed and heated to 70 ° C. in a water bath to completely dissolve the resin component.
In this solution, C.I. I. 20 parts of Pigment Red 122 and 1.0 part of isopropyl alcohol were added, and after 30 minutes of premixing, dispersion treatment was performed under the following conditions.
[0108]
・ Disperser: Sand grinder
・ Crushing media: Glass beads 1mm diameter
・ Filling rate of grinding media: 50% (volume)
・ Crushing time: 3 hours
Further, centrifugation (12,000 rpm, 20 minutes) was performed to remove coarse particles to obtain a dispersion.
[0109]
(Preparation of ink)
The following components including the pigment dispersion obtained above were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours for use in the first invention.Reference exampleA-14 ink was obtained.
・ Pigment dispersion 4 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・ 2 parts of 50% aqueous solution of ammonium lactate
・ 52.7 parts of water
[0110]
(Reference examplePreparation of A-15 ink)
(Preparation of pigment dispersion 5)
・ Styrene-acrylic acid copolymer (acid value 200,
Average molecular weight 7,000) 5.5 parts
・ 1.0 parts of monoethanolamine
・ Ion exchange water 67.5 parts
・ Diethylene glycol 5.0 parts
[0111]
The above components were mixed and heated to 70 ° C. in a water bath to completely dissolve the resin component.
In this solution, C.I. I. 20 parts of Pigment Blue 15: 3 and 1.0 part of isopropyl alcohol were added, premixing was performed for 30 minutes, and then a dispersion treatment was performed under the following conditions.
[0112]
・ Disperser: Sand grinder
・ Crushing media: Glass beads 1mm diameter
・ Filling rate of grinding media: 50% (volume)
・ Crushing time: 3 hours
Further, centrifugation (12,000 rpm, 20 minutes) was performed to remove coarse particles to obtain a dispersion.
[0113]
(Preparation of ink)
The following components including the pigment dispersion obtained above were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours for use in the first invention.Reference exampleA-15 ink was obtained.
・ Pigment dispersion 5 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・ 2 parts of 50% aqueous solution of ammonium lactate
・ 52.7 parts of water
[0114]
<Comparative Examples A ″ -2 to A ″ -11>
The components shown below were mixed and sufficiently stirred to dissolve, then subjected to pressure filtration with a micro filter having a pore size of 0.2 μm (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) and Comparative Examples A ″ -2 to A Ink-6 was prepared. Furthermore,Reference exampleUsing pigment dispersions prepared in A-11 to A-15, pigment inks of Comparative Examples A ″ -7 to A ″ -11 were prepared.
[0115]
(Ink composition of Comparative Example A ″ -2)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Water 87.9 parts
[0116]
(Ink composition of Comparative Example A ″ -3)
・ Projet Fast Yellow 2 (Zeneca) 3 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 87 parts of water
[0117]
(Ink composition of Comparative Example A ″ -4)
・ Projet Fast Magenta 2 (Zeneca) 3 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 87 parts of water
[0118]
(Ink composition of Comparative Example A ″ -5)
・ 4 parts of Projet Fast Cyan 2 (Zeneca)
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 86 parts of water
[0119]
(Ink composition of Comparative Example A ″ -6)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ Glycerin 5 parts
・ Diethylene glycol 5 parts
・ Urea 5 parts
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Ammonium sulfate 0.1 part
・ Water 82.8 parts
[0120]
(Preparation of ink of Comparative Example A ″ -7)
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours to obtain an ink of Comparative Example A ″ -7.
・Reference example30 parts of
・ 10 parts of diethylene glycol
2-propanol 2-part
・ 58 parts of water
[0121]
(Preparation of ink of Comparative Example A ″ -8)
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours. The mixture was pressure-filtered with a membrane filter (manufactured by Sumitomo Electric Co., Ltd.) having a pore size of 3.0 μm to obtain an ink of Comparative Example A ″ -8.
・Reference example30 parts of pigment dispersion 2 used in
・ Glycerin 5 parts
・ Trimethylolpropane 5 parts
・ Addition of acetylene glycol ethylene oxide
(Product name: Acetylenol EH, Kawaken Phi
0.2 parts)
・ Water 59.8 parts
[0122]
(Preparation of Ink of Comparative Example A ″ -9)
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours to obtain an ink of Comparative Example A ″ -9.
・Reference example20 parts of pigment dispersion 3 used in
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・ 54.7 parts of water
[0123]
(Preparation of Ink of Comparative Example A ″ -10)
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours to obtain an ink of Comparative Example A ″ -10.
・Reference example20 parts of pigment dispersion 4 used in
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・ 54.7 parts of water
[0124]
(Preparation of Ink of Comparative Example A ″ -11)
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours to obtain an ink of Comparative Example A ″ -11.
・Reference example20 parts of pigment dispersion 5 used in
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・ 54.7 parts of water
[0125]
<Evaluation 2>
aboveReference exampleOn-demand type multi-recording head BC that ejects ink by applying ink of A-4 to A-15 and comparative examples A ″ -2 to A ″ -11 and thermal energy corresponding to the recording signal to the ink Evaluation was performed using an ink jet recording apparatus having -02 (manufactured by Canon Inc .: the outermost protective layer on the heater is made of tantalum and an oxide of tantalum) and discharging ink under the following conditions. The ink ejection conditions of the inkjet recording apparatus are as follows: pulse width 1.1 μs (on) +3.0 μs (off) +3.2 μs (on), drive frequency 6,250 Hz, VthMeasured (critical voltage of discharge), V corresponding to γ value = 1.39op(Drive voltage) was applied to discharge the ink. Then, the ejection durability of the inkjet recording head and the adhesion of kogation to the heater when inkjet recording was performed under these conditions were evaluated by the same method and standard as in the above <
[0126]
[Table 2]
[0127]
[Table 3]
[0128]
[B: Examples, Reference Examples and Comparative Examples According to Second Invention]
<Example B-1, B-2Reference Example B′-1,B'-2, B-3Comparative Example B ″ -1>
The components shown below were mixed, sufficiently stirred and dissolved, and then subjected to pressure filtration with a microfilter having a pore size of 0.2 μm (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.). Example B-1 and Example An ink of Comparative Example B ″ -1 was prepared by removing ammonium gluconate from the ink composition of B-1.
[0129]
(Ink composition of Example B-1)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 2 parts ammonium gluconate
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Water 85.9 parts
[0130]
(Ink composition of Comparative Example B ″ -1)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Water 87.9 parts
[0131]
<
The ink of Example B-1 aboveReference exampleUsing a device similar to that described in [Evaluation 1] of A-1, V corresponding to a γ value of 1.39op(Drive voltage) was applied to discharge the ink. As a result, it was confirmed that the ink of Example B-1 was not inferior to that of a normal inkjet ink and could be sufficiently used as an inkjet ink.
Further, using the ink of Example B-1 obtained above, V corresponding to γ value = 1.10.opThe ink ejected at (driving voltage) is referred to as Example B-2, and similarly, V corresponding to γ value = 1.90.op(Drive voltage) that ejected inkReference exampleIt was set as B-3.
[0132]
Further, using the ink of Example B-1, V corresponding to γ value = 1.92opV is equivalent to Reference Example B′-1, γ value = 1.96, in which ink was ejected at (drive voltage).opA reference example B'-2 was obtained by ejecting ink at (driving voltage).
Furthermore, the ink of Comparative Example B ″ -1 was prepared by removing ammonium gluconate from the ink of Example B-1 and supplementing the ammonium gluconate equivalent with water, and the ink was set to a γ value = 1.39. Corresponding VopThe ink was discharged at (driving voltage) (Comparative Example B ″ -1). And each was evaluated by the same method and standard as Example B-1. The results are shown in Table 4.
[0133]
[Table 4]
[0134]
<Examples B-4 to B-16>
Using each component shown below, for the pigment ink, after mixing the dispersion prepared with each pigment with each component, add it using a microfilter (manufactured by Sumitomo Electric Co., Ltd.) with a pore size of 3 μm. It was prepared by pressure filtration. For each dye ink, the components shown below are mixed, sufficiently stirred and dissolved, and then pressure filtered using a microfilter (Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a pore size of 0.2 μm. Thus, each color ink was prepared. Table 5 shows main compositions of the inks of Examples B-4 to B-16.
[0135]
(Ink composition of Example B-4)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 2 parts ammonium glucoheptonate
・ 86 parts of water
[0136]
(Ink composition of Example B-5)
・ Projet Fast Yellow 2 (Zeneca) 3 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 2 parts ammonium gluconate
・ 85 parts of water
[0137]
(Ink composition of Example B-6)
・ Projet Fast Magenta 2 (Zeneca) 3 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 2 parts ammonium gluconate
・ 85 parts of water
[0138]
(Ink composition of Example B-7)
・ 4 parts of Projet Fast Cyan 2 (Zeneca)
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 2 parts ammonium gluconate
・ 84 parts of water
[0139]
(Ink composition of Example B-8)
・ C. I. Food Black 2 3 parts
・ Glycerin 5 parts
・ 10 parts of ethylene glycol
・ 3 parts of 2-propanol
・ 0.5 parts of ammonium gluconate
・ Water 78.5 parts
[0140]
(Ink composition of Example B-9)
・ C. I. Reactive Red 180 2.5 parts
・ Glycerin 5 parts
・ 10 parts of ethylene glycol
・ 3 parts of 2-propanol
・ 0.2 parts of ammonium gluconate
・ Water 79.3 parts
[0141]
(Ink composition of Example B-10)
・ C. I. Direct Blue 199 3 parts
・ Glycerin 5 parts
・ 10 parts of ethylene glycol
・ 3 parts of 2-propanol
・ 0.5 parts of ammonium gluconate
・ Water 78.5 parts
[0142]
(Ink composition of Example B-11)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ Glycerin 5 parts
・ Diethylene glycol 5 parts
・ Urea 4 parts
・ 3.5 parts of 2-propanol
・ 10 parts of ammonium gluconate
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Ammonium sulfate 0.1 part
・ Water 70.3 parts
[0143]
(Ink preparation of Example B-12)
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours to obtain ink of Example B-12.
(Ink composition of Example B-12)
-30 parts of
・ 10 parts of diethylene glycol
2-propanol 2-part
・
・ 57 parts of water
[0144]
(Ink preparation of Example B-13)
Reference examplePigment dispersion 2 was prepared in the same manner as A-12, and the ink of Example B-13 was prepared.
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours. The mixture was pressure-filtered with a microfilter having a pore size of 3.0 μm (manufactured by Sumitomo Electric Co., Ltd.) to obtain the ink of Example B-13.
(Ink composition of Example B-13)
・ Pigment dispersion 2 30 parts
・ Glycerin 5 parts
・ Trimethylolpropane 5 parts
・ Addition of acetylene glycol ethylene oxide
(Product name: Acetylenol EH, Kawaken Phi
0.2 parts)
・
・ Water 58.8 parts
[0145]
(Ink preparation of Example B-14)
Reference examplePigment dispersion 3 was prepared in the same manner as A-13, and Example B-14 was prepared using this.
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours to obtain ink of Example B-14.
(Ink composition of Example B-14)
・ Pigment dispersion 3 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・
・ Water 53.7 parts
[0146]
(Ink preparation of Example B-15)
Reference examplePigment dispersion 4 was prepared in the same manner as A-14, and the ink of Example B-15 was prepared using this.
The inks of Example B-15 were prepared by mixing the following components in a beaker and stirring at 25 ° C. for 3 hours.
(Ink composition of Example B-15)
・ Pigment dispersion 4 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・
・ Water 53.7 parts
[0147]
(Ink preparation of Example B-16)
Reference examplePigment dispersion 5 was prepared in the same manner as A-15, and the ink of Example B-16 was prepared using this.
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours to obtain ink of Example B-16.
(Ink composition of Example B-16)
・ Pigment dispersion 5 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・
・ Water 53.7 parts
[0148]
[Table 5]
[0149]
<Comparative Example B ″ -2 to B ″ -6>
Examples B-4 and B-8 to B-11, except that the aldonic acid ammonium salt was removed from the compositions of the inks of Examples B-4 and B-8 to B-11 and replaced with water. In the same manner, inks of Comparative Examples B ″ -2 to B ″ -6 were prepared.
[0150]
<Evaluation 2>
The inks of Examples B-4 to B-16 and Comparative Examples B ″ -2 to B ″ -6 were evaluated by the same method and standard as in the above <Evaluation 2>.
[0151]
<Evaluation results>
As a result of the above evaluation, in each of Examples B-4 to B-16, both the discharge durability and the kogation adhesion amount were evaluated as A rank. In addition, other ink jet recording characteristics were not inferior to those of ordinary ink jet inks, and it was confirmed that they could be sufficiently used as ink jet inks. On the other hand, each ink of Comparative Examples B ″ -2 to B ″ -6 was evaluated as B rank or less in both ejection durability and kogation adhesion amount.
[0152]
[C: The third inventionRansanExample and comparative example]
<Reference exampleC-1 to C-3 and Comparative Example C ″ -1>
Each component shown below is mixed and sufficiently stirred to dissolve, and then filtered under pressure with a micro filter (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a pore size of 0.2 μm.Reference exampleThe ink of C-1 and the ink of Comparative Example C ″ -1 were prepared.
(Reference exampleC-1 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Triammonium citrate 2 parts
・
・ Water 85.7 parts
[0153]
(Ink composition of Comparative Example C ″ -1)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・
・ Water 87.7 parts
[0154]
[Evaluation 1]
aboveReference exampleC-1 inkReference exampleUsing the same apparatus as described in [Evaluation 1] of A-1, V corresponding to γ value = 1.39op(Drive voltage) was applied to discharge the ink. And the discharge durability in the ink jet recording head when ink jet recording is performed under these conditions, and the kogation adhesion to the heater are described above.Reference exampleEvaluation was performed by the same method and standard as [Evaluation 1] of A-1. The results are shown in Table 6.
[0155]
or,Reference exampleUsing ink of C-1, V corresponding to γ value = 1.10op(Drive voltage) with the same evaluationReference exampleV corresponding to C-2, γ value = 1.61op(Drive voltage) with the same evaluationReference exampleTable 3 shows the results of evaluation as C-3 in the same manner as described above.
or,Reference exampleUsing the ink of C-1, V corresponding to γ value = 1.80opReference example C′-1 was evaluated in the same manner in (driving voltage).
Furthermore,Reference exampleThe ink of Comparative Example C ″ -1 was prepared by removing triammonium citrate from the C-1 ink and supplementing the triammonium citrate content with water, and using this ink, the γ value = 1.39 Corresponding Vop(Drive voltage) was evaluated in the same manner as described above. The results are shown in Table 6.
[0156]
[Table 6]
[0157]
<Reference exampleC-4 to C-14>
Furthermore, after mixing each component shown below and sufficiently stirring and dissolving, it was filtered under pressure with a micro filter (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a pore size of 0.2 μm.Reference exampleC-4 to C-9 inks were prepared. Furthermore, after creating a pigment dispersion using the components shown below,Reference exampleC-10 to C-14 pigment inks were prepared.
[0158]
(Reference exampleC-4 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Diammonium citrate 2 parts
・ 0.1 parts of lithium hydroxide
・ Water 85.9 parts
[0159]
(Reference exampleC-5 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Monoammonium citrate 2 parts
・ 0.2 parts of sodium hydroxide
・ Water 85.8 parts
[0160]
(Reference exampleC-6 ink composition)
・ ProJet Fast Yellow 2 (Zeneca)
3 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・
・ 86 parts of water
[0161]
(Reference exampleC-7 ink composition)
・ ProJet Fast Magenta 2 (Zeneca)
3 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Triammonium citrate 2 parts
・ 85 parts of water
[0162]
(Reference exampleC-8 ink composition)
・ Projet Fast Cyan 2 (Zeneca)
4 copies
・ 10 parts of diethylene glycol
・
・ 85 parts of water
[0163]
(Reference exampleC-9 ink composition)
・ ProJet Fast Black 2 (Zeneca)
2 parts
・ Glycerin 5 parts
・ Diethylene glycol 5 parts
・ Urea 4 parts
・ 3.5 parts of 2-propanol
・ Triammonium citrate 2 parts
・ 0.1 parts of sodium hydroxide
・ Ammonium sulfate 0.1 part
・ Water 78.3 parts
[0164]
(Reference examplePreparation of C-10 ink)
Reference
The following components are mixed in a beaker and stirred for 3 hours at 25 ° C. and used for the third invention.Reference exampleC-10 ink was obtained.
(Reference exampleC-10 ink composition)
-30 parts of
・ 10 parts of diethylene glycol
2-propanol 2-part
・
・ 57 parts of water
[0165]
(Reference examplePreparation of C-11 ink)
Reference exampleA pigment dispersion 2 was prepared in the same manner as A-12, and this was used.Reference exampleC-11 ink was prepared.
The following components were mixed in a beaker and stirred at 25 ° C. for 3 hours. A product obtained by pressure-filtering this mixture with a membrane filter having a pore size of 3.0 μm (manufactured by Sumitomo Electric Co., Ltd.) is used in the third invention.Reference exampleC-11 ink was obtained.
(Reference exampleC-11 ink composition)
・ Pigment dispersion 2 30 parts
・ Glycerin 5 parts
・ Trimethylolpropane 5 parts
・ Addition of acetylene glycol ethylene oxide
(Product name: Acetylenol EH, Kawaken Phi
0.2 parts)
・
・ Water 58.8 parts
[0166]
(Reference examplePreparation of C-12 ink)
Reference exampleA pigment dispersion 3 was prepared in the same manner as A-13, and this was used.Reference exampleC-12 ink was prepared.
The following components are mixed in a beaker and stirred for 3 hours at 25 ° C. and used for the third invention.Reference exampleC-12 ink was used.
(Reference exampleC-12 ink composition)
・ Pigment dispersion 3 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・
・ Water 53.7 parts
[0167]
(Reference examplePreparation of C-13 ink)
Reference exampleA pigment dispersion 4 was prepared in the same manner as A-14, and this was used.Reference exampleC-13 ink was prepared.
The following components are mixed in a beaker and stirred for 3 hours at 25 ° C. and used for the third invention.Reference exampleC-13 ink was used.
(Reference exampleC-13 ink composition)
・ Pigment dispersion 4 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・
・ Water 53.7 parts
[0168]
(Reference examplePreparation of C-14 ink)
Reference exampleA pigment dispersion 5 was prepared in the same manner as A-15, and this was used.Reference exampleC-14 ink was prepared.
The following components are mixed in a beaker and stirred for 3 hours at 25 ° C. and used for the third invention.Reference exampleC-14 ink was used.
(Reference exampleC-14 ink composition)
・ Pigment dispersion 5 20 parts
・
・ 10 parts of diethylene glycol
・ Acetylenol EH (manufactured by Kawaken Fine Chemicals)
0.3 parts
・
・ Water 53.7 parts
[0169]
<Comparative Example C ″ -2>
The components shown below were mixed and sufficiently stirred to dissolve, and then pressure filtered through a microfilter (manufactured by Fuji Photo Film Co., Ltd.) having a pore size of 0.2 μm, and the ink of Comparative Example C ″ -2 Was prepared.
[0170]
(Ink composition of Comparative Example C ″ -2)
・ Projet Fast Black 2 (Zeneca) 2 parts
・ 10 parts of diethylene glycol
・ 0.2 parts of sodium hydroxide
・ Water 87.8 parts
[0171]
<Evaluation 2>
aboveReference exampleThe inks of C-4 to C-14 and Comparative Example C ″ -2 were evaluated by the same method and standard as in the above <Evaluation 2>. The results are shown in Table 7.
[0172]
[Table 7]
[0173]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in ink jet recording using thermal energy, the adhesion of kogation on the heater of the recording head can be effectively reduced, and further, the life of the recording head can be improved. inkUsedHow to reduce the adhesion of kogation to the heater of an inkjet recording headLawProvided.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing an example of a recording head of an ink jet recording apparatus of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing an example of a recording head of the ink jet recording apparatus of the present invention.
3 is an external perspective view of a head in which the recording head shown in FIG.
FIG. 4 is a schematic perspective view showing an example of an ink jet recording apparatus of the present invention.
FIG. 5 is a perspective view of an internal configuration showing an example of an ink cartridge.
FIG. 6 is a perspective view illustrating an example of a recording unit.
[Explanation of symbols]
13: Recording head
14: Ink groove
15: Heat generating head
16-1: Protective film
16-2: Outermost surface protective film
17-1, 17-2: Electrodes
18: Heating resistor layer
19: Thermal storage layer
20: Substrate
21: Ink
22: Discharge orifice (fine hole)
23: Meniscus
24: Ink droplet
25: Recording material
26: Multi groove
27: Glass plate
28: Heat generating head
40: Ink bag
42: stopper
44: Ink absorber
45: Ink cartridge
51: Paper feed unit
52: Paper feed roller
53: Paper discharge roller
61: Blade
62: Cap
63: Ink absorber
64: Discharge recovery part
65: Recording head
66: Carriage
67: Guide shaft
68: Motor
69: Belt
70: Recording unit
71: Head part
72: Air communication port
Claims (5)
該ヒータが金属及び/又は金属酸化物を含む最表面保護層を備え、且つ、前記インクが(a)色材、(b)液媒体、及び(d)アルドン酸アンモニウム塩を含むインクジェット用インクであり、
インクを吐出するために実際にヒータに投入するエネルギー量をE op とし、記録ヘッドからインクを吐出するために最低限必要なヒータへのエネルギー投入量をE th としたとき、E op /E th が下記の関係を満たすことを特徴とするヒータへのコゲ付着低減方法。
1.10≦E op /E th ≦1.39 A method for reducing kogation adhesion to the heater surface in an ink jet recording apparatus provided with a recording head having a heater for applying thermal energy to ink and discharging the ink from an orifice,
It includes a top surface protecting layer the heater comprises a metal and / or metal oxide, and the ink (a) a coloring material, in the ink-jet ink comprising (b) liquid medium, and (d) aldonic acid ammonium salt Yes,
Indeed the amount of energy to be introduced into the heater and E op for ejecting ink, when the energy input to the minimum required heater was E th to eject ink from the recording head, E op / E th Satisfies the following relationship: a method for reducing burnt adhesion to a heater.
1.10 ≦ E op / E th ≦ 1.39
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