JP4730160B2 - スタビライザーブッシュ装置 - Google Patents

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本発明は、スタビライザーバーを車体部材に支持するスタビライザーブッシュ装置に関する。
自動車(車両)では、車両に生じるロールを抑制するためにスタビライザーを装着することが行われている。
一般的にはスタビライザーバーを使用した構造が用いられている。多くは、スタビライザーバーとして、中間部が車幅方向に延び、両端部が車両前後方向に延びるように曲げられた断面が円形なバー部材を用いる。そして、このバー部材の中間部をスタビライザーブッシュ装置で車体部材(例えばクロスメンバなど)に回動可能に支持させ、両端部をサスペンション装置の部品など、車輪と共に上下に変位する部材に支持させた構造が用いられる。つまり、スタビライザーは、車両の走行中、ロールが生じると、スタビライザーバーが中間部を支点に捩り変形して、ロールに対抗する力を発生させ、ロールを抑えようとする挙動を生じさせる構造としてある。
こうしたスタビライザーバーの中間部の支持に用いられるスタビライザーブッシュ装置には、スタビライザーバーの中間部外周に、ゴム部材で形成された筒形のブッシュ部を嵌め込む。そして、同ブッシュ部を、クランプ部材を用いて、外側から車体部材(クロスメンバなど)に挟み付け、スタビライザーバーの中間部をブッシュ部により回動可能(軸心回り)に支持する構造が用いられる。
ところで、近時、自動車は、重心高が高く、ロールが大きくなる傾向の車種(ワゴン)が多く登場している。このような車種だと、スタビライザーは、一層、ロール抑制のために高い剛性や高い効率が求められる。
スタビライザーの高剛性化には、レイアウト面、強度面で制限があるとともに、コスト・重量面でも不利になるという問題もある。そのため、スタビライザーの高剛性化とあわせて効率を向上させることが求められる。
効率を高める手段として、ゴム製のブッシュ部の硬度を高めて、スタビライザーバーの支持剛性を高めることが行なわれる。
ところが、スタビライザーの効率だけを見れば、ブッシュ部の硬度は、高めるほど良いが、反面、スタビライザーバーに対するブッシュ部の拘束力が増え、スタビライザー回転時のフリクションが増大し、スタビライザーバーが動きにくくなる。このため、硬度が高くなると、スタビライザーバーの摺動抵抗が高くなり、例えば突起を乗り越えるときなどでスタビライザーバーの動きが妨げられるので、自動車の乗り心地や操縦安定性が損なわれる問題がある。
また、硬度を上げ、バー回転時のフリクションを減らすためにブッシュとバーのシメシロを減らすことも可能だが、耐久面で問題がある。
そのため、多くはゴム製ブッシュ部の硬度は、乗り心地、耐久性とスタビライザーの効率等を考慮し、これらの中間を満たすような硬度に定めることが行なわれており、乗り心地、耐久性を損なわずに、ブッシュ部の硬度を十分に満足するまで高めるのは難しい。
一方、こうした問題の対策として、特許文献1に示されるようにゴム製の筒形ブッシュ部の外周面に、高摺動性材料を接合して、クランプ部材との間で摺動性を確保しようとする技術が提案されている。
特開平8−277869号公報
同技術によると、ゴム製ブッシュ部の硬度は、高摺動性材料がもたらす性能の分、従来のゴム製ブッシュ部の単独で支持する構造に比べ、高くできるものの、ゴム製の筒形ブッシュ部が動きにくくなる挙動は避けられない。このため、従前と同様、ブッシュ部の硬度を十分な支持剛性を満足するまで高めるのは難しい。
そこで、本発明の目的は、スタビライザーバーの摺動抵抗の増大をきたさずに、ブッシュ部の硬度が十分に高められることを可能としたスタビライザーブッシュ装置を提供する。
請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、スタビライザーバーの外周部に嵌め込められたブッシュ部と、該ブッシュ部を外側から車体部材へ挟み付けて、前記スタビライザーバーを軸心回りに回動可能に支持させるクランプ部材とを有し、前記ブッシュ部は、前記スタビライザーバーの外周面に嵌め込められて取着され、外周面に第1軸受面を有して形成された硬質な合成樹脂材からなる内筒部材と、この内筒部材の外周面を囲うように組み付き、内周面に前記第1軸受面と組み合う第2軸受面を有して形成され、前記クランプ部材によって前記車体部材へ挟み付けられた、前記内筒部材と同等の硬度かそれより低い硬度を有する硬質の合成樹脂材からなる外筒部材とを有してなり、前記外筒部材によって前記クランプ部材の挟み付け力を受け止め、前記第1軸受面と前記第2軸受面間を回動可能に保つようにした。
請求項2に記載の発明は、内筒部材の第1軸受面と外筒部材の第2軸受面間に潤滑剤を介在させることで、車種毎にスタビライザーバーの摺動抵抗が設定できるようにするとともに、内筒部材の第1軸受面と外筒部材の第2軸受面との間に異物が入り込むことを防げるようにした。
請求項3に記載の発明は、さらに外部から軸受へ異物が侵入しないよう、内筒部材の第1軸受面と外筒部材の第2軸受面間の両端近傍には、外部から異物の侵入を抑えるシール部が設けられる構成とした。
請求項4に記載の発明は、さらに小さなフリクション、かつ簡単点数を抑えた構成でシールが行なえるうえ、スタビライザーバーの横ずれが抑えられるよう、シール部には、環状の凹部と環状の凸部とが階段状の迷路をなすように組み合わせたラビリンスシール構造を用いた。
筒部材の外周面、外筒部材の内周面に形成される軸受面は、硬質の外筒部材の採用により、車体部材に挟み付ける力から護られる。しかも、硬質の内筒部材の採用により、常に内筒部材の軸受面と外筒部材の軸受面とは適正な位置関係に保たれるから、どのような硬度でも軸受面間を回動可能な状態に保つことができ、どのような硬度でも、十分にスタビライザーバーの摺動性を確保することができる。
それ故、スタビライザーバーの摺動抵抗の増大をきたさずに、ブッシュ部の硬度を十分に高めることができ、スタビライザーの効率の向上と、乗り心地および操縦安定性の向上との双方を十分に満たすことができる。
滑剤の種類を変えることにより、車種に応じて、スタビライザーバーの摺動抵抗をコントロールすることができ、容易に車種に適した乗り心地や操縦安定性の設定ができるとともに、内筒部材の第1軸受面と外筒部材の第2軸受面との間に異物が入り込むことを防げる。
ール部により、外部から軸受に異物が侵入するのを防ぐことができる。
ビリンスシール構造により、小さなフリクション、かつ簡単点数を抑えた構成でシールできると同時に、併せてスラビライザーバーの横ずれも防ぐことができる。
筒部材、外筒部材が硬質の合成樹脂材で形成されることにより、ブッシュ部の固定の際、内筒部材や外筒部材にばらつきが有っても、同ばらつきは合成樹脂材により吸収されるので、安定した締め付け力でスタビライザーバーを取り付けることができ、スタビライザーバーの摺動トルクの安定化を図ることができる。特に外筒部材の硬度を内筒部材より低い硬度にすると、その効果が、一層高くなる。
[第1の実施形態]
以下、本発明を図1〜図4に示す第1の実施形態にもとづいて説明する。
図1は、車両、例えば自動車のフロントサスペンションに組み付くスタビライザーを示し、同図中1は同スタビライザーを構成するスタビライザーバーを示している。
スタビライザーバー1には、例えば中間部2が車体の下部を車幅方向に延び、両端部3(片側しか図示せず)が車両前後方向(ここでは後側)へ延びるように曲げられた断面が円形なバー部材(例えば鋼材からなる)が用いられている。同バー部材の中間部2の両端側の2個所(片方しか図示せず)は、スタビライザーブッシュ装置4により、それぞれ車体部材、例えば車体フレームのフロント側に配置されたクロスメンバ5(二点鎖線で図示)に回動可能に支持される。両端部3は、前輪6と共に上下に変位する部材、例えばフロントサスペンションの部品(ロアアームなど:図示しない)に締結されていて、車両の走行中、車体にロールが生じると、スタビライザーバー1が中間部2を支点に捩り変形して、ロールに対抗する力が発生される構造にしてある(ロール抑制)。
このスタビライザーバー1の中間部2を支持するスタビライザーブッシュ装置4には、左右共、同じ構造が用いられている。このうちの片側の詳細な構造が図2〜図4に渡り示されている。なお、図2はスタビライザーブッシュ装置4の外観を示し、図3は同装置4を分解した図を示し、図4はスタビライザーブッシュ装置4の断面(図2中のA−A線)を示している。
図2〜図4を参照してスタビライザーブッシュ装置4を説明すると、図2〜図4中10は例えば板金製のクランプ部材、11は同クランプ部材10によりクランプされて中間部2をクロスメンバ5に回動可能に挟み付けるブッシュ部を示している。
ブッシュ部11には、図3に示されるように内筒部材12と、同内筒部材12を囲うように組み付く外筒部材20とを組み合わせた構造が用いられている。このうち内筒部材12には、硬質部材、例えば硬質の合成樹脂材で形成された、径方向で二分割した構造が用いられている。具体的には内筒部材12には、内周面に中間部2の外形にならう半円形状の装着面13を有し、外周面に半円形の軸受面14(本願発明の第1軸受面に相当)を有し、さらに軸受面14の両端側に周方向に沿う凸部15aを有した一対の内筒片12a、12bを組み合わせる構造が用いてある。これら内筒片12a,12bが、中間部2の両側(上下)から嵌め込んである。そして、各装着面13が中間部2の外周面に取着(例えば接着による)させてある。この組み付けにより、図4に示されるように中間部2の外周面上に、環状の凸部15を両端部にもつ内筒部材12を形成させている。
外筒部材20は、硬質部材、例えば内筒部材12と同等の硬度かそれより低い硬度を有する硬質の合成樹脂材、ここでは内筒部材12より硬度の低い合成樹脂材で形成される。この外筒部材20も、内筒部材12と同様の二分割構造が用いられている。具体的には、図3に示されるように外筒部材20には、内周面に、内筒部材12の軸受面14の形状にならう半円形状の軸受面21(本願発明の第2軸受面に相当)と、各凸部15と遊嵌可能な半円形の凹部22aとを有した一対の外筒片20a,20bを組み合わせる構造が用いてある。このうち片側の外筒片20bは、軸受面21と反対側の外面に、平坦な面で形成される据付面23が設けられ、同部品を車体部材に配置される部品としている。なお、24は、外筒片20bの両端部の各部縁部にそれぞれ形成された直線状のフランジ片である。
残る外筒片20aは、軸受面21と反対側の外面に、半円形状の曲面で形成された受け面25をもつ。また受け面25の両端部には、一対のフランジ片26(半円形状)が形成されていて、同部品をクランプ部材10で押される側の部品としている。
そして、図4に示されるように外筒片20aは、軸受面同士や凹凸部同士が互いに嵌り合うように内筒片12aの外周面に組み付き、外筒片20bは、同じく軸受面同士や凹凸部同士が互いに嵌り合うよう、内筒片12bの外周面に組み付いている。これにより、外筒部材20は、内筒部材12の外周面全体を囲うように組み付く。なお、組み付くと、半円形状のフランジ片26と直線状のフランジ片24とは互いに連なる。
同組み付きにより、図4に示されるように内筒部材12は、両軸受面14,21を介して、外筒部材21で回動可能に支持される。と同時に軸受面14,21の両端部に、シール部が形成される。すなわち、外筒部材20が組み付くと、軸受面14,21の両端部に、半円形状の凹部22aが連なる環状の凹部22と、半円形状の凸部15aが連なる環状の凸部15とが階段状の迷路をなすように組み合うラビリンスシール28(本願発明のラビリンスシール部に相当)が形成される。また軸受面14,21には、求められる車種に合わせた摺動性能が確保されるよう、潤滑剤、例えば車種毎、種類の異なるグリス29が塗布されている。このグリス29は、ラビリンスシール2を利用して、軸受面14,21間に封入(介在)される。
一方、クランプ部材10は、例えば図3に示されるようにブッシュ部11を外側から押え込む板金製部材が用いられる。具体的には、板金製部材は、中央に円弧形の押え部30を有し、両端部に一対の脚部31を有した構造が用いてある。なお、32は剛性を高めるために形成したリブを示す。このクランプ部材10の押え部30がフランジ片26間やフランジ片24間と嵌まり合い、脚部31を両側へ張り出させている。このクランプ部材10の組み付けにより、図1に示されるようにスタビライザーバー1上で、1つの構造物となるよう、クランプ部材10、内筒部材12、外筒部材20をモジュール化させている。
同モジュールの取り付けは、据付面23やクランプ部材10の脚部31をクロスメンバ5の下面に位置決めてから、脚部31を締結、具体的には例えば同脚部31に形成してある通孔33から、ボルト部材34(二点鎖線で図示)をクロスメンバ5のねじ孔(図示しない)へねじ込めばよい。これにより、外筒部材20は、受け面25がクランプ部材20により押付けられながら、クロスメンバ5へ挟み付けられる。
こうしたスタビライザーブッシュ装置によると、硬質部材から構成された外筒部材20の採用により、中間部2を固定する際の締め付ける力は、従来のゴム製のブッシュ部のような変形を伴わずに、ブッシュ部11にて受け止められる。すなわち、中間部2は、外筒部材20自身の剛性強度で、締め付け力P(図4のみに図示)を受け止めながら、クロスメンバ5に支持される。
このとき、外筒部材20の内部では、軸受面14,21を介して、内筒部材12が回動可能に支持されているが、上記のように締め付け力Pは外筒部材20自身の剛性で受け止められているので、軸受けを損なうような軸受面14や軸受面21を変形させる挙動の発生は回避される。つまり、軸受面14,21がなす軸受は、硬質の外筒部材20によって回動可能な状態が保たれ続ける。
ここで、内筒部材12も硬質であるために、内筒部材12の軸受面14は、常に外筒部材20の軸受面21に対して、適正な位置関係を保ち続ける。
このことから、硬質部材を用いたブッシュ構造にすると、どのような硬度にブッシュ部11が定められても、スタビライザーバー1の摺動抵抗が異常に上昇するような挙動は生じずに、十分なスタビライザーバー1の摺動性が確保できる。
したがって、スタビライザーバー1の摺動抵抗の増大をきたさずに、ブッシュ部11の硬度を、求めるスタビライザー性能を十分に発揮できるまで、十分に高めることができる。
よって、困難とされていた、スタビライザーの効率の向上と、乗り心地および操縦安定性の向上との双方を十分に満たすことができる。しかも、内筒部材12、外筒部材20を硬質の合成樹脂材から形成すると、ブッシュ部11の固定の際、内筒部材12や外筒部材20にばらつきが有っても、同ばらつきは合成樹脂材料により吸収されるので、ブッシュ部11に加わる締め付け力Pは安定化される。そのため、安定したスタビライザーバー1の摺動トルクが確保され、良好な乗り心地や操縦安定性を得ることができる。特に外筒部材20の硬度を内筒部材12より低い硬度にすると、その効果が高くなり、一層、良好なスタビライザー性能を確保することができる。
そのうえ、軸受面14,21間に潤滑剤(グリースなど)を介在させるようにすると、潤滑剤の種類を変えるだけで、スタビライザーバー1の摺動抵抗をコントロールでき、容易に車種に応じた乗り心地や操縦安定性を設定することができる。
加えて、軸受面14,16間の両端にシール部を設けたことで、外部から軸受に異物が侵入するのを防ぐことができる。特にシール部をラビリンスシール構造で形成すると、小さなフリクション、かつ簡単点数を抑えた構成でシールができる。と同時にラビリンスシール構造の凸部15や凹部22を、そのままスタビライザーバー1の横ずれを規制するストッパーとして機能させることができる。
さらに、外筒部材20の両側にフランジ片24,26(フランジ)を形成する構造とすると、内筒部材12、外筒部材20、クランプ部材10をスタビライザーバー1上でモジュール化でき、スタビライザーブッシュ装置4が装着しやすくなる利点がある。
[第2の実施形態]
図5および図6は、本発明の第2の実施形態を示す。
本実施形態は、第1の実施形態の変形例で、外筒部材20の据付面23と、同据付面23が押し付けられるクロスメンバ5の取付部分(車体部材)との間に、弾性部材、例えばゴム板35(防振ゴム板など)を介在させたものである。
同ゴム板35を介在させる構造は、硬質合成樹脂材の内筒部材12、外筒部材20を用いても、ブッシュ部11の締め付け力Pのばらつきが解消されない場合、有効である。すなわち、ブッシュ部11に、合成樹脂材で吸収できなかった部品のばらつきが有る場合、ゴム板35を介在させて挟み込むようにすると、吸収できなったばらつきがゴム板35の弾性変形により吸収されるから、ブッシュ部11に加わる締め付け力Pが安定化され、スタビライザーバー1の摺動トルクを安定化させることができる。
但し、図5および図6において、上述した第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略した。
なお、本発明は上述したいずれの実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば上述の実施形態では、内筒部材、外筒部材共、完全に分かれたに分割構造を用いたが、これに限らず、例えば薄肉部で一部をつないで開閉可能にした分割構造でもよく、要はスタビライザーバーに嵌め込みができる構造であればよい。また上述の実施形態では、車両フロント側のスタビライザーを支持するスタビライザーブッシュ装置に適用したが、これに限らず、車両リア側のスタビライザーを支持するスタビライザーブッシュ装置に適用してもよい。
また、スタビライザーバーをスタビライザーバーの中間部と本発明で示した内筒部材とを(例えばハイドロフォーム成型等を用いて)一体に形成したような形状とすることで、内筒部材を省略してもよい。
本発明の第1の実施形態に係るスタビライザーブッシュ装置を、スタビライザーバーを支持する状態と共に示す斜視図。 同スタビライザーブッシュ装置の下側から見たときの外観を拡大して示す斜視図。 同スタビライザーブッシュ装置の各部を示す分解斜視図。 図2中のA−A線に沿う断面図。 本発明の第2の実施形態の要部を示す斜視図。 図5中のB-B線に沿う断面図。
符号の説明
1…スタビライザーバー、10…クランプ部材、11…ブッシュ部、12…内筒部材、14…軸受面(第1軸受面)、15…凸部、20…外筒部材、21…軸受面(第2軸受面)、22…凹部、28…ラビリンスシール(ラビリンスシール部、シール部)、29…グリス(潤滑剤)。

Claims (4)

  1. スタビライザーバーの外周部に嵌め込められたブッシュ部と、該ブッシュ部を外側から車体部材へ挟み付けて、前記スタビライザーバーを軸心回りに回動可能に支持させるクランプ部材とを有し、
    前記ブッシュ部は、
    前記スタビライザーバーの外周面に嵌め込められて取着され、外周面に第1軸受面を有して形成された硬質な合成樹脂材からなる内筒部材と、
    この内筒部材の外周面を囲うように組み付き、内周面に前記第1軸受面と組み合う第2軸受面を有して形成され、前記クランプ部材によって前記車体部材へ挟み付けられた、前記内筒部材と同等の硬度かそれより低い硬度を有する硬質の合成樹脂材からなる外筒部材とを有してなり、
    前記外筒部材によって前記クランプ部材の挟み付け力を受け止め、前記第1軸受面と前記第2軸受面間を回動可能に保つ構成としてなる
    ことを特徴とするスタビライザーブッシュ装置。
  2. 前記内筒部材の第1軸受面と前記外筒部材の第2軸受面間には、潤滑剤が介在されることを特徴とする請求項1に記載のスタビライザーブッシュ装置。
  3. 前記内筒部材の第1軸受面と前記外筒部材の第2軸受面間の両端近傍には、外部から異物の侵入を抑えるシール部が設けられることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれか一つに記載のスタビライザーブッシュ装置。
  4. 前記シール部は、環状の凹部と環状の凸部とを階段状の迷路をなすように組み合わせたラビリンスシール構造で構成されることを特徴とする請求項3に記載のスタビライザーブッシュ装置。
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