JP4726109B2 - 皮膚外用剤、それを用いる皮膚有害微生物の付着予防方法及び増殖防止方法 - Google Patents

皮膚外用剤、それを用いる皮膚有害微生物の付着予防方法及び増殖防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、細胞外マトリックスへの付着性を有する微生物由来のタンパク質を含有する皮膚外用剤、その皮膚外用剤を用いる皮膚有害微生物の付着予防方法、及び皮膚有害微生物の増殖防止方法に関する。
さらに詳しくいえば、本発明は、特にラクトバチルス(Lactobacillus)属に属する微生物により生産され、細胞外マトリックスへの付着性を有するタンパク質を含有する皮膚外用剤、その皮膚外用剤を用いる皮膚有害微生物の付着予防方法、及び皮膚有害微生物の増殖防止方法に関する。
また、本発明は、特定のタンパク質、またはそのタンパク質をコードするDNAにより形質転換された微生物により生産されたタンパク質を含有することを特徴とする皮膚外用剤、その皮膚外用剤を用いる皮膚有害微生物の付着予防方法、及び皮膚有害微生物の増殖防止方法に関する。
昨今、アトピー性皮膚炎や化学物質過敏症などをはじめとして、皮膚を巡るトラブルは増加傾向にある。その要因としては、過度の清潔志向による本来の皮膚バリア機能の低下や、完全空調による乾燥化がもたらす肌荒れの惹起など、様々に検討されている。このような皮膚のトラブル要因、あるいは病態の悪化要因の一つとして、皮膚常在微生物の作用が注目されている。
皮膚常在微生物としては、種々の細菌や真菌類が知られており、その病態との関係が明らかになりつつある。通常、皮膚常在微生物は、健全なバリア機能が保たれた皮膚上においては無害であり、むしろ有害な病原微生物に拮抗するなど有益に働いているとされる。しかし、ひとたび上記のごとき外的要因によりバリア機能が低下すると、これら皮膚常在菌のごく一部を占める有害微生物の増殖による過度の免疫反応、また微生物の産生するタンパク質分解酵素や、皮脂分解物由来の脂肪酸などによる刺激が生じ、かゆみの惹起と相まって、バリア機能の低下した皮膚の状態を更に悪化させるという、皮膚トラブルの悪循環の要因となる。
こうした常在微生物の有用性や、皮膚状態の増悪と微生物の関係に関しては、例えば「皮膚常在菌の性状と病原菌排除能」(牛嶋彊著「人体常在菌」,医薬ジャーナル社,p.156-170:非特許文献1)、「皮膚常在菌と香粧品によるコントロール」(福林智子、フレグランスジャーナル,2003年3月号,p23-28:非特許文献2)をはじめ、多くの著書・論文等において詳細に論じられている。
さらに、実際に皮膚トラブルを惹起する有害常在微生物及びその防除についても、広く研究がなされている。有害皮膚常在菌としては、頭皮のフケやかゆみをもたらし、また昨今、アトピー性皮膚炎患者において高い抗体価を示すとの報告もあるマラセチア(Malassezia)属、真菌症の代表菌であるカンジダ(Candida)属、病態皮膚より高頻度で分離されるスタフィロコッカス(Staphylococcus)属、ニキビ・吹き出物の原因菌とされるプロピオニバクテリウム(Propionibacterium)属、腋臭をはじめ体臭の原因菌とされるいわゆる「ジフテロイド菌」に相当するコリネバクテリウム(Corynebacterium)属などが知られている。こうした微生物による感染症の防除・治療のために、様々な殺菌・抗菌剤を用いることは周知であり、病態をもたらしている微生物をこうした抗菌剤で防除・治療することもまた通常行われている。
しかし、昨今、こうした薬剤による感染防除・治療の多用・長期の連用による副作用や、耐性菌の出現による効力の低下が問題となっている。特に耐性菌は、殺菌性の薬剤により、耐性を獲得した変異体のみが生存し、存在比率としては僅かな耐性変異体が濃縮されるという、殺菌性薬剤の原理に関わる問題である。出現する耐性菌に対して、様々な改良された薬剤が提案され、用いられているものの、本質的に解消し難い課題である。また殺菌剤は、先に述べた有益な作用をもつ常在菌群にも作用し、その有害菌に対する拮抗作用を低下させる。長期に抗菌剤を服用している患者に生ずる、カンジダ症など、いわゆる真菌症はよく知られているものである。また、特に皮膚の外傷における殺菌剤の使用は、その細胞毒性が皮膚本来の防御機構である上皮線維芽細胞の死滅や遊走の妨害をもたらし、治癒を遅らせる原因となることも示唆されている。
このような背景から、こうした薬剤に換えて、皮膚常在菌どうしの相互作用を利用する、皮膚有害菌排除の試みも見られる。このような例としては、平成6年特許公開第135843号公報には、皮膚表面に付着性を有する微生物の菌体または菌体抽出物を含有する皮膚用剤が開示され、正常皮膚常在菌であるスタフィロコッカス(Staphylococcus)属微生物抽出物を用いた方法が例示されている(特許文献1)。
しかしながら、このように単に皮膚付着性を有する微生物やその抽出物を適用すると、有害菌のみでなく正常皮膚上の有益な常在微生物にまで排除作用が及ぶことになり、健全な皮膚常在菌のバランスを損ない、様々な常在菌の相互作用をも含めて成立している皮膚のバリア機能をかえって低下させる可能性があった。
またOuwehandらは、皮膚常在菌の一種であるプロピオニバクテリウム(Propionibacterium)の、前述のごとき皮膚病原菌のケラチンへの付着阻害性を検討している(Letters in Applied Microbiology, 36, 327-331(2003))(非特許文献3)。一般的に知られるいくつかの皮膚病原菌について、皮膚の主構成成分であるケラチンへの付着を、無害な皮膚常在菌とされるプロピオニバクテリウムの培養物の拮抗作用により阻害することを狙ったものである。しかし、十分な効果を得るには至っていない。
また、これら正常皮膚から分離される付着性微生物やその抽出物は、ケラチン質で覆われた正常皮膚上でその作用を示すと考えられるが、肌荒れや、痒みによる掻きむしり、またアトピー性皮膚炎等種々の皮膚病態にみられる、表皮バリア、すなわちケラチン質が損なわれた部位では、原理上なんら作用を期待できない。すなわち、もっとも有害菌防除が望まれる、バリアが損なわれ有害菌による感染障害を受けやすい部位で作用が期待できないという大きな問題があった。
一方、様々な微生物において、人体・動物への感染や共生・常在化ための接着機構・成分を有することが知られており、それらの一部においては、その接着機構の実体が、細胞外マトリックス成分に付着性を持つある種のタンパク質であることが解明されつつある。細胞外マトリクス付着性タンパク質を有する微生物としては、ラクトバチルス(Lactobacillus)属(Tobaら、Journal of Bacteriology, vol. 182, No.22, p.6440-6450 (2000))(非特許文献4)のほか、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属(Mukaiら、Current Microbiology, vol.34, 326-331(1997))(非特許文献5)、エシェリヒア(Escherichia)属、サルモネラ(Salmonella)属、アエロモナス(Aeromonas)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属、ヘリコバクター(Helicobacter)属、カンピロバクター(Campylobacter)属(Ofecら、"Bacterial Adhesion To Cells And Tissues", Chapman&Hall(1994))(非特許文献6)、エルシニア(Yersinia)属(Skurnikら、Infection and Immunity, vol.62, 1252-1261(1994))(非特許文献7)などが知られており、付着性タンパク質の特定や調製法、付着性の評価方法、またそれぞれ付着の対象となる細胞外マトリクスが、例えばフィブロネクチン、コラーゲンI型・II型・V型、ラミニン、ヘパリン、ビトロネクチンなどであることなどがそれぞれの報告の中で詳細に検討されている。しかしこれらの研究は、おもに消化器上皮における微生物の付着・感染、もしくは常在化のメカニズムに着目したものである。消化器上皮は、細胞外マトリックスが露出する構造を有しており、微生物が生産する細胞外マトリックス付着性成分による付着作用が発現すると考えられるが、消化器上皮と構造が異なり、一般的にケラチン質のバリアで覆われていると考えられている皮膚上での作用については全く考慮されておらず、その皮膚用剤への応用についても検討されることはなかった。
平成6年特許公開第135843号公報 「皮膚常在菌の性状と病原菌排除能」牛嶋彊著「人体常在菌」,医薬ジャーナル社,p.156-170 「皮膚常在菌と香粧品によるコントロール」福林智子、フレグランスジャーナル,2003年3月号,p23-28 Letters in Applied Microbiology, 36, 327-331(2003) Tobaら,Journal of Bacteriology, vol. 182, No.22, p.6440-6450(2000) Mukaiら,Current Microbiology, vol.34, 326-331(1997) Ofecら,"Bacterial Adhesion To Cells And Tissues", Chapman & Hall (1994) Skurnikら、Infection and Immunity, vol.62, 1252-1261(1994)
本発明は、無害な微生物、もしくはバリア機能が低下していない健全な皮膚上の微生物には作用せず、バリア機能が低下した皮膚部位では効果的に微生物の増殖を抑制し、かつ殺菌的でなく、耐性微生物を濃縮することのない皮膚の健全化のための方法、およびこれに用いる皮膚外用剤を提供することを課題とする。
本発明者は無害な微生物、もしくはバリア機能が低下していない健全な皮膚上の微生物には作用せず、バリア機能が低下した皮膚部位では効果的に微生物の増殖を抑制し、かつ殺菌的でなく、耐性微生物を濃縮することのない皮膚の健全化に有用な材料を求め鋭意検討した。その結果、微生物由来の細胞外マトリックスへの付着性を有するタンパク質、特に好適には、安全な菌として広く知られる乳酸菌であるラクトバチルス(Lactobacillus)属微生物の培養物より、簡便な方法で得られるタンパク質に優れた皮膚健全化作用があることを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、以下の構成より成る。
1.微生物に由来し、細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質を含有する皮膚外用剤。
2.微生物が、ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、エシェリヒア(Escherichia)属、サルモネラ(Salmonella)属、アエロモナス(Aeromonas)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属、ヘリコバクター(Helicobacter)属、カンピロバクター(Campylobacter)属、及びエルシニア(Yersinia)属に属する微生物から選択される前記1に記載の皮膚外用剤。
3.タンパク質が、配列番号1に示すアミノ酸配列、または配列番号1示すアミノ酸配列の1個または数個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換、欠失、削除もしくは挿入されたアミノ酸配列を有するタンパク質を用いることを特徴とする、前記1に記載の皮膚外用剤。
4.タンパク質が、配列番号1に示すアミノ酸配列をコードするDNA、または配列番号1示すアミノ酸配列の1個または数個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換、欠失、削除もしくは挿入されたアミノ酸配列をコードするDNAにより形質転換された微生物により生産されたものであることを特徴とする前記1に記載の皮膚外用剤。
5.細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質が、ラクトバチルス・クリスパトゥス(Lactobacillus crispatus)より得られるものである前記1に記載の皮膚外用剤。
6.細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質が、ラクトバチルス・クリスパトゥス(Lactobacillus crispatus)JCM5810より得られるものである前記5に記載の皮膚外用剤。
7.前記1ないし4のいずれかに記載の皮膚外用剤を用いることを特徴とする皮膚有害微生物の付着予防方法。
8.前記1ないし4のいずれかに記載の皮膚外用剤を用いることを特徴とする皮膚有害微生物の増殖防止方法。
9.ラクトバチルス(Lactobacillus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、エシェリヒア(Escherichia)属、サルモネラ(Salmonella)属、アエロモナス(Aeromonas)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属、ヘリコバクター(Helicobacter)属、カンピロバクター(Campylobacter)属、及びエルシニア(Yersinia)属に属する微生物の培養菌体より尿素及び/または塩酸グアニジンにより可溶化抽出する工程を含むことを特徴とする細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質を含有する皮膚外用剤の製造方法。
10.細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質を、配列番号1に示すアミノ酸配列をコードするDNA、または配列番号1に示すアミノ酸配列の1個または数個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換、欠失、削除もしくは挿入されたアミノ酸配列をコードするDNAにより形質転換された微生物の培養菌体より、尿素及び/または塩酸グアニジンにより可溶化抽出する工程を含む前記9に記載の細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質を含有する皮膚外用剤の製造方法。
多くの微生物において、人体・動物、とくにその腸管上皮に定着するための接着機構が存在することが知られており、その実体が、細胞外マトリックス成分に付着性を持つある種のタンパク質であることも解明されつつある。特に、ラクトバチルス(Lactobacillus)属微生物は、いわゆる乳酸菌に属し、人体・動物の、特に腸管等に定着性を有することが知られており、またヨーグルトや漬物など身近な発酵食品の製造にも重要な役割を果たしている、安全性の高い微生物である。本発明者らは、こうした定着型微生物のもつ付着機構の、人体との、さらに詳しくは細胞外マトリックスとの相互作用の事実から、これら微生物に由来するタンパク質が、バリア機能の低下した皮膚上への有害微生物の付着に拮抗作用を有する可能性に着目し鋭意検討した。そして、微生物由来の細胞外マトリックス付着性タンパク質を含む皮膚外用剤が、多くの既知の有害常在菌に対し防除効果を有し、優れたスキンケア効果を与えるという、従来全く予期されなかった事実を見出し、本発明を完成するに至った。
種々の微生物、および微生物由来の細胞外マトリックス付着性タンパク質が、腸管上皮への有害微生物の付着を拮抗阻害する可能性は、先に述べた通り、種々の論文等にこれまで示唆されてきた。しかし、こと皮膚に関しては、腸管上皮と異なり、主にケラチンから成る角質層や、分泌される皮脂の層が存在し、細胞外マトリックス付着性タンパク質との相互作用が生じることは通常では考えられない。しかし本発明者らは、むしろその点に着目した。すなわち、本発明は、健全な皮膚部位では作用せず、すなわち健全な微生物叢を何ら乱すことなく、他方、乾燥やかゆみ、肌荒れなど種々の要因でバリア性が低下した部位において、細胞外マトリックスを主な付着ターゲットとして着生・感染を図る病原微生物に効果的に拮抗作用を発揮し、有害菌の付着を抑制することにより皮膚を健全に保つことを狙ったものである。
[細胞外マトリックス付着性タンパク質]
本発明において、「細胞外マトリックス」とは、一般的に知られる細胞外マトリックス、すなわち、コラーゲン、エラスチンなどの構造タンパク質、フィブロネクチン、ラミニン、ビトロネクチン等の細胞接着性タンパク質、ヒアルロン酸やコンドロイチンなどのグリコサミノグリカン、これらの複合体であるプロテオグリカン等、動物組織中の細胞の外側に存在する構造物で、細胞が合成し、細胞外に分泌・蓄積した生体高分子、及びその複合体を指す。本発明において、皮膚外用剤に適用される細胞外マトリックス付着性タンパク質は、皮膚有害菌が付着対象とする細胞外マトリックスに対し付着性を有するものであれば特に限定されないが、目的上、皮膚やその直下の組織に存在する細胞外マトリックス成分であるコラーゲン、エラスチン、ラミニン、ヒアルロン酸、特に、皮膚や皮下組織に多く存在する細胞外マトリックス成分であるI型コラーゲン、III型コラーゲン、V型コラーゲン、エラスチンに対し付着性を有するものであることが好ましい。
本発明において、「細胞外マトリックス付着性」とは、細胞外マトリックス付着性タンパク質を検出する任意の方法で実際に前述のごとき細胞外マトリックスへの付着が検出でき、かつその付着により実際に細胞外マトリックスに対する有害菌の付着を低減できるものであればよく、その程度は問わないが、通常、生体に多く存在し、無作用標準タンパク質として本技術分野で頻繁にコントロールとして用いられる「アルブミン」に対してよりも細胞外マトリックスに対してより多く付着するタンパク質であることが好ましい。細胞外マトリックスに対する付着性の評価は、例えば以下の方法により行うことができる。すなわち、細胞外マトリックス成分が結合する一般的に知られた基材、例えばガラス、プラスチック、タンパク質吸着性ゲル、−CNBr基を導入した固定化用ゲル等を、それぞれ水や生理食塩水、緩衝液等にて一定濃度に希釈された前述のごとき細胞外マトリックス成分溶液、もしくはウシ血清アルブミン溶液で塗沫または浸漬処理し、これら成分を基材表面に結合させておく。基材表面上の未結合成分を洗い流した後、次に評価したい成分の溶液、懸濁液等を同様に塗沫または浸漬し、同様に洗い流す。細胞外マトリックス処理された基材表面と、アルブミン処理された表面へのそれぞれへの付着量を比較し、前者に対する付着がより多い物質を細胞外マトリックス付着性物質として判定することができる。なお結合量の定量は、予め評価対象成分を蛍光色素等により修飾しておき付着分の総蛍光強度を測定する方法、評価対象成分の標識化抗体を用いる方法等、それぞれ評価の目的とする物質に応じて選択することができる。
本発明において、皮膚外用剤に用いられる細胞外マトリックス付着性タンパク質は、当該タンパク質を有する微生物から、例えば以下のようにして調製することができる。細胞外マトリックス付着性タンパク質を有する微生物、例えば、ラクトバチルス(Lactobacillus)属微生物を常法に従い培養した培養物を、遠心分離や膜分離により回収する。これを0.5〜8M、好ましくは1〜4Mの塩酸グアニジン水溶液に数分〜24時間程度曝露し、可溶化画分を膜ろ過や遠心分離により分取する。可溶化の効率を高めるために、撹拌や、室温〜80℃、好ましくは室温〜40℃程度の加温をすることもできる。このようにして得られた可溶化タンパク質画分は、増殖因子としての利用の目的に合わせ、溶液をそのまま、もしくは透析やイオン交換による脱塩処理、エバポレーションなどの濃縮処理、凍結乾燥やスプレードライなど種々の処理を加え、使用に供することができる。
本発明の細胞外マトリックス付着性タンパク質は少なくともこのような操作により可溶画分として得られる性質を有するが、分取の方法は特に限定されず、例えば高濃度の尿素による可溶化など、タンパク質を可溶化する他の常法によって分取してよい。また必要に応じて、得られたタンパク質画分を、塩析や溶媒沈殿、ゲル濾過やアフィニティなどの各種クロマトグラフィー等の方法により、細胞外マトリックス付着性成分が失われないよう分離精製し用いることもできる。
本発明において、細胞外マトリックス付着性タンパク質を得るための微生物は特に限定されない。細胞外マトリックス付着性タンパク質を有することが知られる微生物としては、ラクトバチルス(Lactobacillus)属(Tobaら、Journal of Bacteriology, vol.182, No.22, p.6440-6450(2000))のほか、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属(Mukaiら、Current Microbiology, vol.34, 326-331(1997))、エシェリヒア(Escherichia)属、サルモネラ(Salmonella)属、アエロモナス(Aeromonas)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属、ヘリコバクター(Helicobacter)属、カンピロバクター(Campylobacter)属(Ofecら、"Bacterial Adhesion To Cells And Tissues", Chapman&Hall(1994))、エルシニア(Yersinia)属(Skurnikら、Infection and Immunity, vol.62, 1252-1261(1994))などを例示することができる。付着性タンパク質の特定や付着性の評価方法、またそれぞれ付着の対象となる細胞外マトリックスが、例えばフィブロネクチン、コラーゲンI型・II型・V型、ラミニン、ヘパリン、ビトロネクチンなどであることなどがそれぞれの報告の中で詳細に検討されている。これらのうち、その培養の簡便さや入手の容易性からラクトバチルス(Lactobacillus)属、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、エシェリヒア(Escherichia)属微生物が特に好ましく、さらに安全性の観点から、食用など人体との接触が古くから知られるラクトバチルス(Lactobacillus)属微生物は最も好ましく用いられる。
また、本発明に適用される細胞外マトリックス付着性タンパク質は、細胞外マトリックス付着性タンパク質を有する微生物の培養物より得られるタンパク質画分から、細胞外マトリックス付着性タンパク質を特定し、そのタンパク質をコードする遺伝子を、N末端解析結果に基づくmixプライマーによるPCR増幅反応やハイブリダイゼーションなどにより特定し、その遺伝子を用いて大腸菌など他の微生物を形質転換し、その微生物の培養物から得られたタンパク質を含むタンパク質画分としての形態も含む。形質転換微生物においては、発現ベクターのもつプロモーターの発現因子を培養に付加することによりそのタンパク質の生産性を高めることができる。形質転換微生物からの抽出は、前述のLactobacillus属微生物からの抽出方法の例に準じて実施することができ、利用の形態もまた同様である。また、あらかじめ構造遺伝子に、金属リガンドとのアフィニティを持つヒスチジン連続配列(いわゆるHisタグ)の導入、グルタチオンとのアフィニティを持つGST(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ)との融合体化など、一般に知られるタンパク質発現・精製のために好適な修飾を加え、複合体として発現させ、発現微生物の可溶化物よりそれぞれのアフィニティクロマトの手法により精製、回収する方法を取ることもできる。この場合、修飾部分は、機能が保たれる範囲においては付加されたまま同様に用いることができ、またはプロテアーゼによる分解など修飾部分を除去する処理を加えて用いてもよい。
本発明に係る細胞外マトリックス付着性タンパク質の例としては、例えば、本発明者によりLactobacillus属微生物、Lactobacillus crispatus JCM 5810(理化学研究所・微生物系統保存施設より分譲)より見出された、配列番号1に示されるアミノ酸配列で示されるタンパク質が挙げられる。当該タンパク質の特性や抽出法、形質転換体による製法、得られるタンパク質の細胞外マトリックス付着性については戸羽らの報告(Journal of Bacteriology, vol.182, No.22, 6440-6450(2000)等)において詳細に検討されている。
なお、近年の分子生物学および遺伝子工学の進歩により、タンパク質の分子生物学的な性質やアミノ酸配列等を直接参考にすることにより、PCRやハイブリダイゼーションなどの手法により該タンパク質と同等の機能を有するタンパク質を別個の微生物株より探索、取得することは当業者において比較的容易である。従って、本発明に係る細胞外マトリックス付着性タンパク質は、最も簡便には、先に例示した細胞外マトリックス付着性を有する微生物培養物から抽出によりタンパク質画分として得られるが、それが細胞外マトリックス付着性を有する限りにおいて由来となる微生物は特に限定されず、そのタンパク質の配列情報やPCRなど一般的な技術・情報を利用して探索できるような菌の付着性タンパク質を用いる実施態様も、本発明に含まれる。
また、組換えDNA技術の進歩により、タンパク質の機能を実質的に変えることなく比較的容易にその構成アミノ酸の1個または数個を他のアミノ酸で置換、欠失、削除もしくは挿入できることは当業者においては周知である。従って本発明でいう細胞外マトリックス付着性タンパク質は、配列表における配列番号1に示すアミノ酸配列をそのまま具備するものは勿論、1個または数個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換、欠失、削除もしくは挿入されたアミノ酸配列を有する部分変異タンパク質であって、それが細胞外マトリックス付着性を有するものも本発明に包含される。
本発明の皮膚外用剤は、以上のようにして調製される細胞外マトリックス付着性タンパク質を、0.001%〜100%含む。本発明の皮膚外用剤の形態としては、乳液、スキンクリーム、ファンデーションクリーム、マッサージクリーム、クレンジングクリーム、シェービングクリーム、クレンジングフォーム、化粧水、ローション、パック、シャンプー、リンス、育毛剤、養毛剤、染毛剤、整髪料、歯磨き、うがい剤、パーマネントウェーブ剤、軟膏、入浴剤、ボディーソープ等を例示することができる。本発明は、これら皮膚外用剤に優れたスキンケア機能を付与し、皮膚微生物叢に起因する様々なトラブルの防止と皮膚の健全化に寄与するものである。
また、本発明の皮膚外用剤には、本発明の効果を損なわない範囲で、一般に皮膚外用剤に用いられる成分を配合することができる。
このような成分としては、例えば、オゾケライト、α−オレフィンオリゴマー、軽質イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、スクワレン、スクワラン、合成スクワラン、植物性スクワラン、セレシン、パラフィン、ポリエチレン末、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、流動イソパラフィン、流動パラフィン、ミネラル油、ワセリン等の炭化水素類;
ホホバ油、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、コメヌカロウ、セラック、ラノリン、ミンク皮脂ロウ、鯨ロウ、サトウキビロウ、マッコウクジラ油、ミツロウ、モンタンロウ等の天然ロウ類、アボガド油、アルモンド油、オリーブ油、エクストラバージンオリーブ油、ゴマ油、コメヌカ油、米油、コメ胚芽油、コーン油、サフラワー油、大豆油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、パーム核油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ハイオレイックヒマワリ油、グレープシード油、綿実油、ヤシ油、水添ヤシ油、牛脂、硬化油、馬油、ミンク油、卵黄油、卵黄脂肪油、ローズヒップ油、ククイナッツ油、月見草油、小麦胚芽油、落花生油、ツバキ油、サザンカ油、カカオ脂、モクロウ、牛骨脂、牛脚油、豚脂、馬脂、羊脂、シアバター、マカデミアナッツ油、メドウホーム油等の天然油脂類;ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、γ−リノレン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、ヤシ油脂肪酸等の脂肪酸類;
イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、コレステロール、フィトステロール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール類;
バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、イソステアリルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル類;
ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、オレイン酸エチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、カプリル酸セチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソオクチル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ミリスチン酸オクタデシル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、オレイン酸オレイル、リシノール酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リシノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキサン酸セトステアリル、2−エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ(カプリル酸・カプリン酸・ステアリン酸)グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、テトラミリスチン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ジグリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソセチル、オクタン酸イソステアリル、イソぺラルゴン酸2−エチルヘキシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ジメチルオクタン酸オクチルドデシル、イソパルミチン酸2−エチルヘキシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルドデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルドデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリオクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2−エチルヘキシル、コハク酸ジ2−エチルヘキシル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジヘプチルウンデシル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12−ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル、酢酸ポリオキシエチレン(3)ポリオキシプロピレン(1)セチルエーテル、酢酸ポリオキシエチレン(3)ポリオキシプロピレン(1)イソセチルエーテル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸トリデシル、イソノナン酸イソトリデシル等のエステル類;
メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、ポリエーテル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーン油類;
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール等の多価アルコール類;
マンニトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、グルコース、ショ糖、果糖、乳糖、マルトース、キシロース、トレハロース等の糖類;
アルギン酸ナトリウム、カラギーナン、寒天、ファーセレラン、グアーガム、クインスシード、コンニャクマンナン、タマリンドガム、タラガム、デキストリン、デンプン、ローカストビーンガム、アラビアガム、ガッティガム、カラヤガム、トラガカントガム、アラビノガラクタン、ペクチン、マルメロ、キトサン、デンプン、カードラン、キサンタンガム、ジェランガム、シクロデキストリン、デキストラン、プルラン、微結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシデンプン、カチオン化セルロース、デンプンリン酸エステル、カチオン化グアーガム、カルボキシメチル・ヒドロキシプロピル化グアーガム、ヒドロキシプロピル化グアーガム、アルブミン、カゼイン、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アミド、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミン、高重合ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルエーテル、ポリアクリルアミド、アクリル酸共重合体、メタクリル酸共重合体、マレイン酸共重合体、ビニルピリジン共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン系ポリマー、ビニルアルコール/ビニルピロリドン共重合体、窒素置換アクリルアミド系ポリマー、アミノ変性シリコーン、カチオン化ポリマー、ジメチルアクリルアンモニウム系ポリマー、アクリル酸系アニオンポリマー、メタクリル酸系アニオンポリマー、変性シリコーン、アクリル酸メタクリル酸アルキル(C1030)共重合体、ポリオキシエチレン/ポリオキシプロピレン共重合体等の高分子類;
エタノール、イソプロピルアルコール、1−ブタノール、2−ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール類;
ヤシ油脂肪酸カリウム、ヤシ油脂肪酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸トリエタノールアミン、ラウリン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリン酸トリエタノールアミン、ミリスチン酸カリウム、ミリスチン酸ナトリウム、ミリスチン酸イソプロパノールアミン、パルミチン酸カリウム、パルミチン酸ナトリウム、パルミチン酸イソプロパノールアミン、ステアリン酸カリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸トリエタノールアミン、オレイン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油脂肪酸ナトリウム、ウンデシレン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ミリスチン酸カルシウム、ミリスチン酸マグネシウム、ジミリスチン酸アルミニウム、イソステアリン酸アルミニウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸、ポリオキシエチレントリデシルエーテル酢酸ナトリウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、イソステアロイル乳酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシン、ヤシ油脂肪酸サルコシンナトリウム、ヤシ油脂肪酸サルコシントリエタノールアミン、ラウロイルサルコシン、ラウロイルサルコシンカリウム、ラウロイルサルコシントリエタノールアミン、オレオイルサルコシン、ミリストイルサルコシンナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸カリウム、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシルグルタミン酸トリエタノールアミン、ラウロイルアシルグルタミン酸、ラウロイルアシルグルタミン酸カリウム、ラウロイルアシルグルタミン酸ナトリウム、ラウロイルアシルグルタミン酸トリエタノールアミン、ミリストイルアシルグルタミン酸、ミリストイルアシルグルタミン酸カリウム、ミリストイルアシルグルタミン酸ナトリウム、ステアロイルアシルグルタミン酸、ステアロイルアシルグルタミン酸カリウム、ステアロイルアシルグルタミン酸二ナトリウム、硬化牛脂脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸・硬化牛脂脂肪酸アシルグルタミン酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルアラニンナトリウム、ラウロイルメチルアラニン、ラウロイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルメチルアラニントリエタノールアミン、ミリストイルメチルアラニンナトリウム、ラウロイルメチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンカリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム、ヤシ油脂肪酸メチルタウリンマグネシウム、ミリストイルメチルタウリンナトリウム、パルミトイルメチルタウリンナトリウム、ステアロイルメチルタウリンナトリウム、オレオイルメチルタウリンナトリウム、アルカンスルホン酸ナトリウム、テトラデセンスルホン酸ナトリウム、スルホコハク酸ジオクチルナトリウム、スルホコハク酸ラウリル二ナトリウム、ヤシ油脂肪酸エチルエステルスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、セチル硫酸ナトリウム、アルキル(11,13,15)硫酸トリエタノールアミン、アルキル(12,13)硫酸ナトリウム、アルキル(12,13)硫酸トリエタノールアミン、アルキル(12,14,16)硫酸アンモニウム、アルキル(12〜13)硫酸ジエタノールアミン、アルキル(12〜14)硫酸トリエタノールアミン、アルキル(12〜15)硫酸トリエタノールアミン、ヤシ油アルキル硫酸マグネシウム・トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ミリスチル硫酸ナトリウム、ステアリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(1)アルキル(11,13,15)エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(1)アルキル(11,13,15)エーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレン(3)アルキル(11〜15)エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)アルキル(12,13)エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)アルキル(12〜14)エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)アルキル(12〜15)エーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(3)ミリスチルエーテル硫酸ナトリウム、高級脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステルナトリウム、ラウリルリン酸、ラウリルリン酸ナトリウム、セチルリン酸カリウム、セチルリン酸ジエタノールアミン、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンセチルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンオクチルエーテルリン酸、ポリオキシエチレン(10)アルキル(12,13)エーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキル(12〜15)エーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキル(12〜16)エーテルリン酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸ジエタノールアミン等の陰イオン界面活性剤;
ジオクチルアミン、ジメチルステアリルアミン、トリラウリルアミン、ステアリン酸ジ
エチルアミノエチルアミド、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(20〜22)トリメチルアンモニウム、臭化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキル(16,18)トリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化アルキル(28)トリメチルアンモニウム、塩化ジ(ポリオキシエチレン)オレイルメチルアンモニウム(2EO)、塩化ジポリオキシエチレンステアリルメチルアンモニウム、塩化ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(25) ジエチルメチルアンモニウム、塩化トリ(ポリオキシエチレン)ステアリルアンモニウム(5EO)、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(12〜15)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(12〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジセチルジメチルアンモニウム、塩化イソステアリルラウリルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ミリスチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ラウリルジメチル(エチルベンジル)アンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ラウリルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化ラウロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、塩化ステアロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、臭化アルキルイソキノリウム、塩化メチルベンゼトニウム、塩化ベンゼトニウム等の陽イオン界面活性剤;
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム、ウンデシルヒドロキシエチルイミダゾリイウムベタインナトリウム、ウンデシル−N−カルボキシメチルイミダゾリイウムベタイン、ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシエトキシエチル−N−カルボキシエチルエチレンジアミン二ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸トリエタノールアミン、パーム油脂肪酸アシル−N−カルボキシエチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルベタインナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピル酢酸ベタイン、リシノレイン酸アミドプロピルベタイン、ステアリルジヒドロキシエチルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン等の両性界面活性剤;
ポリオキシエチレン(10)アルキル(12,13)エーテル、ポリオキシエチレンラ
ウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン(3,7,12)アルキル(12〜14)エーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレン−sec−アルキル(14)エーテル、ポリオキシエチレンイソセチルエーテル、ポリオキシエチレンセトステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(2,10,20)イソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルセチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)アラキルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン(1)ポリオキシプロピレン(1,2,4,8)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(5)ポリオキシプロピレン(1,2,4,8)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ポリオキシプロピレン(1,2,4,8)セチルエーテル、ポリオキシエチレン(20)ポリオキシプロピレン(1,2,4,8)セチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(3)ポリオキシプロピレン(34)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(4)ポリオキシプロピレン(30)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(34)ポリオキシプロピレン(23)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンデシルテトラデシルエーテル、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、エチレングリコール脂肪酸エステル、自己乳化型モノステアリン酸エチレングリコール、ラウリン酸ジエチレングリコール、ミリスチン酸ポリエチレングリコール、パルミチン酸ポリエチレングリコール、ステアリン酸ジエチレングリコール、自己乳化型モノステアリン酸ポリエチレングリコール(2)、イソステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオクタン酸エチレングリコール、ジラウリン酸ジエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール(150)、ジステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸ジエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジリシノレイン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(6)ソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、ポリオキシエチレン(20)ヤシ油脂肪酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレン(10〜80)ソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレン(150)ソルビタン、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(10)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(20)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(40)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(50)硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油、親油型モノステアリン酸グリセリン、親油型モノオレイン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、ヤシ油脂肪酸グリセリル、ラウリン酸グリセリン、ミリスチン酸グリセリル、イソステアリン酸グリセリル、リシノレイン酸グリセリル、モノヒドロキシステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリン、リノール酸グリセリル、エルカ酸グリセリル、ベヘン酸グリセリル、小麦胚芽油脂肪酸グリセリド、サフラワー油脂肪酸グリセリル、水素添加大豆脂肪酸グリセリル、飽和脂肪酸グリセリド、綿実油脂肪酸グリセリル、モノイソステアリン酸モノミリスチン酸グリセリル、モノ牛脂肪酸グリセリド、モノラノリン脂肪酸グリセリル、セスキオレイン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、ジアラキン酸グリセリル、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノイソステアリン酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、ヤシ油脂肪酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、セスキイソステアリン酸ソルビタン、ジステアリン酸ソルビタン、イソパルミチン酸ジグリセリル、モノラウリン酸ポリ(4〜10)グリセリル、モノミリスチン酸ポリ(10)グリセリル、モノステアリン酸ポリ(2〜10)グリセリル、モノイソステアリン酸ポリ(2〜10)グリセリル、モノオレイン酸ポリ(2〜10)グリセリル、セスキオレイン酸ジグリセリル、ジイソステアリン酸ポリ(2〜10)グリセリル、ジステアリン酸ポリ(6〜10)グリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリステアリン酸ポリ(10)グリセリル、トリオレイン酸ポリ(10)グリセリル、テトライソステアリン酸ポリ(2)グリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸ポリ(6〜10)グリセリル、ヘプタステアリン酸ポリ(10)グリセリル、デカステアリン酸デカグリセリル、デカオレイン酸ポリ(10)グリセリル、縮合リシノレイン酸ポリ(6)グリセリル、ショ糖脂肪酸エステル、ヤシ油脂肪酸ショ糖エステル、アルキルグルコシド、ヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、オレイルジメチルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド等の非イオン界面活性剤;
サポニン、レシチン、大豆リン脂質、水素添加大豆リン脂質、大豆リゾリン脂質、水素添加大豆リゾリン脂質、卵黄レシチン、水素添加卵黄リゾホスファチジルコリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、スフィンゴリン脂質、スフィンゴミエリン、ガングリオシド、胆汁酸、コール酸、デオキシコール酸、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、スピクリスポール酸、ラムノリピッド、トレハロースリピッド、ソホロリピッド、マンノシルエリスリトールリピッド等の天然系界面活性剤;
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラジメチルアミノ安息香酸アミル,パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のパラアミノ安息香酸誘導体、ケイ皮酸ベンジル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、2,4−ジイソプロピルケイ皮酸メチル、2,4−ジイソプロピルケイ皮酸エチル、パラメトキシケイ皮酸カリウム、パラメトキシケイ皮酸ナトリウム、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸2−エトキシエチル、パラエトキシケイ皮酸エチル等のケイ皮酸誘導体、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸誘導体、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノンナトリウム、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノンナトリウム等のベンゾフェノン誘導体、サリチル酸エチレングリコール、サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸p−tert−ブチルフェニル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸−3,3,5−トリメチルシクロヘキシル等のサリチル酸誘導体、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤;
カオリン、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、セリサイト、タルク、窒化ホウ素、マイカ、モンモリロナイト、麻セルロース末、小麦デンプン、シルク末、トウモロコシデンプン、ニトロ系色素、アゾ系色素、ニトロソ系色素、トリフェニルメタン系色素、キサンテン系色素、キノリン系色素、アントラキノン系色素、インジゴ系色素、ピレン系色素、フタロシアニン系色素、フラボノイド、キノン、ポルフィリン、水溶性アナトー、イカスミ末、カラメル、グアイアズレン、クチナシ青、クチナシ黄、コチニール、シコニン、銅クロロフィリンナトリウム、パプリカ色素、ベニバナ赤、ベニバナ黄、ラッカイン酸、リボフラビン酪酸エステル等の天然色素、カーボンブラック、黄酸化鉄、黒酸化鉄、ベンガラ、コンジョウ、群青、酸化亜鉛、酸化クロム、酸化チタン、黒酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化クロム、アルミナ、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、チタン酸リチウムコバルト、マンガンバイオレット、パール顔料等の粉体類および色材類;
アシタバエキス、アセンヤクエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アマチャズルエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、油溶性アルニカエキス、アルモンドエキス、アロエエキス、アンソッコウエキス、イチョウエキス、イラクサエキス、イリス根エキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オクラエキス、オトギリソウエキス、油溶性オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、油溶性オドリコソウエキス、オノニスエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、オレンジフラワー水、海藻エキス、カキタンニン、カッコンエキス、カノコソウエキス、ガマエキス、カモミラエキス、油溶性カモミラエキス、カモミラ水、カラスムギエキス、カロットエキス、油溶性カロットエキス、カロット油、カワラヨモギエキス、カンゾウエキス、カンゾウ抽出末、カンゾウフラボノイド、カンタリスチンキ、キイチゴエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、キョウニンエキス、クインスシードエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミ殻エキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、黒砂糖エキス、クロレラエキス、クワエキス、ケイヒエキス、ゲンチアナエキス、ゲンノショウコエキス、紅茶エキス、コウホネエキス、ゴボウエキス、油溶性ゴボウエキス、コムギ胚芽エキス、加水分解コムギ末、コメヌカエキス、コメヌカ発酵エキス、コンフリーエキス、サイシンエキス、サフランエキス、サボンソウエキス、油溶性サルビアエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、シイタケエキス末、ジオウエキス、シコンエキス、油溶性シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、油溶性シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ジュズダマエキス、ショウキョウエキス、油溶性ショウキョウエキス、ショウキョウチンキ、ショウブ根エキス、シラカバエキス、油溶性シラカバエキス、シラカバ樹液、スイカズラエキス、スギナエキス、油溶性スギナエキス、スコルジニン、ステビアエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウネズエキス、セイヨウノコギリソウエキス、油溶性セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、油溶性セージエキス、セージ水、ゼニアオイエキス、セロリエキス、センキュウエキス、センキュウ水、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、チャエキス、チャ乾留液、チャ実エキス、チョウジエキス、チンピエキス、ツバキエキス、ツボクサエキス、油溶性テウチグルミエキス、デュークエキス、テルミナリアエキス、トウガラシチンキ、トウキエキス、油溶性トウキエキス、トウキ水、トウキンセンカエキス、油溶性トウキンセンカエキス、豆乳末、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、トルメンチラエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、油溶性ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、油溶性ノバラエキス、バクガエキス、バクガ根エキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、ハダカムギ葉汁濃縮物、蒸留ハッカ水、ハマメリス水、ハマメリス抽出液、バラエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビワ葉エキス、油溶性ビワ葉エキス、フキタンポポエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブッチャーブルームエキス末、ブドウエキス、ブドウ葉エキス、ブドウ水、ヘイフラワーエキス、ヘチマエキス、ヘチマ水、ベニバナエキス、油溶性ボダイジュエキス、ボダイジュ水、ボタンエキス、ホップエキス、油溶性ホップエキス、マツエキス、マリアアザミエキス、マロニエエキス、油溶性マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、メリロートエキス、モモ葉エキス、油溶性モモ葉エキス、モヤシエキス、ヤグルマギクエキス、ヤグルマギク水、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユリエキス、ヨクイニンエキス、油溶性ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ヨモギ水、ラベンダーエキス、ラベンダー水、リンゴエキス、レイシエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズ水、ローズマリーエキス、油溶性ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ワレモコウエキス等の植物抽出物;
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、シスチン、システイン、メチオニン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、ヒスチジン、リシン、γ−アミノ酪酸、DL−ピロリドンカルボン酸、ε−アミノカプロン酸、加水分解エラスチン、水溶性エラスチン、加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン、カゼイン、グルタチオン、小麦ペプチド、大豆ペプチド等のアミノ酸類及びペプチド類;
レチノール、レチナール、レチノイン酸、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、α−カロチン、β−カロチン、γ−カロチン、δ−カロチン、リコピン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、エキネノン、アスタキサンチン等のカロテノイド類、チアミン類等のビタミンB1類、リボフラビン等のビタミンB2類、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン等のビタミンB6類、シアノコバラミン等のビタミンB12類、葉酸類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、パントテン酸類、ビオチン類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、ステアリン酸L−アスコルビル、パルミチン酸L−アスコルビル、ジパルミチン酸L−アスコルビル、テトライソパルミチン酸L−アスコルビル、L−アスコルビン酸硫酸エステル二ナトリウム、L−アスコルビルマグネシウム、リン酸L−アスコルビルナトリウム、L−アスコルビン酸−2−グルコシド等のビタミンC類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、d−α−トコフェロール、DL−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、d−δ−トコフェロール等のビタミンE類、ユビキノン類、ビタミンK類、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、α−リポ酸、オロット酸等のビタミン類及びビタミン様作用因子類;
安息香酸、安息香酸ナトリウム、ウンデシレン酸、サリチル酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸イソブチル、パラオキシ安息香酸イソプロピル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ベンジル、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸メチルナトリウム、フェノキシエタノール、感光素101号、感光素201号、感光素401号等の防腐剤;
ブチルヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、パラヒドロキシアニソール、没食子酸オクチル等の酸化防止剤;
エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム、エデト酸、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、クエン酸ナトリウム、グルコン酸、フィチン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、等の金属イオン封鎖剤;
ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、乳酸菌培養液、酵母エキス、セラミド等の保湿剤;
グリチルリチン酸、グリチルリチン酸三ナトリウム、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム、β−グリチルレチン酸、グリチルレチン酸グリセリン、グリチルレチン酸ステアリル、塩化リゾチーム、ヒドロコルチゾン、アラントイン等の抗炎症剤;
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等のpH調整剤;
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム等の塩類;
クエン酸、グリコール酸、酒石酸、乳酸等のα−ヒドロキシ酸類;
アルブチン、α−アルブチン、プラセンタエキス等の美白剤;
アンゼリカ油、イランイラン油、エレミ油、オレンジ油、カミツレ油、ローマカミツレ油、カルダモン油、カラムス油、ガルバナム油、カンファー油、キャロットシード油、クラリーセージ油、グレープフルーツ油、チョウジ油、ケイヒ油、コリアンダー油、サイプレス油、サンダルウッド油、シダーウッド油、シトロネラ油、シナモンリーフ油、ジャスミンアブソリュート、ジュニパーベリー油、ジンジャーエクストラクト、スペアミント油、セージ油、セダー油、ゼラニウム油、タイム油、ティーツリー油、ナツメグ油、ニアウリ油、ネロリ油、パイン油、バジル油、ハッカ油、パチュリー油、パルマローザ油、フェンネル油、プチグレン油、ブラックペッパー油、フランキンセンス油、ベチバ油、ペパーミント油、ベルガモット油、ベンゾイン油、ボアドローズ油、マジョラム油、マンダリン油、ミルラ油、メリッサ油、ユーカリ油、ゆず油、ライム油、ラベンサラ油、ラバンジン油、ラベンダー油、リンデン油、レモン油、レモングラス油、ローズ油、ローズウッド油、ローズマリー油、ロベージ油等の精油類;
リモネン、ピネン、テルピネン、テルピノーレン、ミルセン、ロンギフィーレン等のテルペン類;
香料、水等が挙げられる。
さらに本発明の実施の形態のひとつである化粧料においては、既存の化粧品原料を一般的な濃度で添加することもできる。例えば、化粧品原料基準第二版注解、日本公定書教会編、1984(薬事日報社)、化粧品原料基準外成分規格、厚生省薬務局審査課監修、1993(薬事日報社)、化粧品原料基準外成分規格追補、厚生省薬務局審査課監修、1993(薬事日報社)、化粧品種別許可基準、厚生省薬務局審査課監修、1993(薬事日報社)、化粧品種別配合成分規格、厚生省薬務局審査課監修、1997(薬事日報社)、及び化粧品原料辞典、平成3年(日光ケミカルズ)等に記載されている全ての化粧品原料を使用することができる。
これらの好ましい含有量は化粧料全量に対して0.01〜90質量%であり、より好ましくは0.1〜25質量%であり、さらに好ましくは0.3〜10質量%である。
実施例1:細胞外マトリックス付着性タンパク質の調製
MRS brothにて37℃で48時間培養したLactobacillus crispatus JCM5810(理化学研究所 微生物系統保存施設より分譲)の培養液50mLを、同培地500mLに接種継代し、37℃で48時間培養した。培養液を8,000×g、10分の遠心分離に供し、菌体を回収した。回収した菌体を、塩酸グアニジン溶液(2M,100mL)に懸濁し、37℃で2時間撹拌した。懸濁液を10,000×g、10分の遠心分離に供し、上清を分取した。これを50倍容の蒸留水に対し2回透析し、得られた透析内液を凍結乾燥した。得られた乾燥物の一部を蒸留水に溶解し、Protein Assay DCキット(Bio-Lad社製)によりタンパク量を定量した。500mLの培養液より得られた産物はタンパク質量として15.3mgであった。これを細胞外マトリックス付着性タンパク質Aとして、以下の実験に供した。
実施例2:細胞外マトリックス付着性タンパク質の調製
MRS brothにて37℃で48時間培養した培養液100mLを、8,000×g、10分の遠心により回収、リン酸ナトリウム緩衝液(50mM)で洗浄したLactobacillus crispatus JCM5810の菌体を、塩酸グアニジン溶液(6M,3mL)に懸濁し、20℃で20分撹拌した。菌体を8,000×g、10分の遠心により回収し、Tris緩衝液(pH8.2,20mM)で洗浄したのち、同緩衝液2.5mLに再懸濁した。ポリエチレングリコール20000(5mL)、リゾチーム溶液(2.5mL,4mg/mLに調製,Boehringer Mannheim社製)を加え、溶液を37℃で60分緩やかに振とうした。EDTA溶液(0.2M,5mL)を加えたのち、菌体を4℃下、3,000×g、15分の遠心により回収した。得られた菌体を、mutanolysin溶液(50μL,15,000U/mL,シグマ社製)を含むTris緩衝液(pH8.2,10mL)に懸濁し、37℃で1時間緩やかに振とうしたのち、9%ザルコシル(1.5mL,シグマ社製)、塩化ナトリウム溶液(5M,3mL)を加えて菌体を可溶化した。さらに過塩素酸ナトリウム(5M,2.9mL)を加えたのち、クロロホルム/イソアミルアルコール(24:1)で抽出した。抽出後の溶液をエタノール沈殿に供し、得られた沈殿をゲノムDNAとし、以下の実験に用いた。
得られたゲノムDNAをテンプレートとして、GenBankアクセッションNo.AF001313に開示されている塩基配列に基づき、mature部分全長を含み、かつfowardの5'側には制限酵素BamHIサイト、またreverseの3'側、stopコドンの下流には制限酵素SacIサイトを含むようにプライマーを設計・合成し、PCR増幅反応を行った。
増幅反応の結果得られた約800塩基対フラグメントを、常法に従い発現ベクターpQE30(Qiagen社製)のBamHI、SacIサイトに接続し、このプラスミドを用いてEscherichia coli M15(pREP4)株(Qiagen社製)をマニュアルに従い形質転換した。
この形質転換株を、200mLのLB培地で35℃で24時間振とう培養したのち、終濃度1mMのIPTGを添加し更に6時間振とう培養した。培養菌体を遠心回収、リン酸ナトリウム緩衝液(50mM)で洗浄したのち、塩酸グアニジン水溶液(6M,50mL)に再懸濁し、常温にて12時間撹拌した。この溶液を10,000×g、10分の遠心に供して上清を回収し、全量をアフィニティカラム(HiTrap Chelating HP,ベッド容量5mL,Amersham Bioscience社製)に通じた。
カラムをNaCl(0.1M)を含むリン酸ナトリウム緩衝液(50mM,pH8.0,50mL)で洗浄後、NaCl(0.1M)を含むリン酸ナトリウム緩衝液(50mM,pH4.0,50mL)を通じて、溶出液を順次5mL容×10点のフラクションに分画し、280nmの吸光度によりタンパク質溶出画分を回収した。回収されたタンパク質画分の一部、タンパク質量にして約10μg分を、SDS−ポリアクリルアミド(12%)電気泳動に供し、エレクトロブロッター(Electro-Blot Unit for 10×10cm Gel、フナコシ社製)を用いて、ProBlott PVDFメンブレン(Applied Biosystems社製)にブロッティングした。メンブレンをCBB染色し、主成分が約43キロダルトン付近のタンパク質であることを確認したのち、メンブレンの当該バンド部分を切り出し、Procise 494Aタンパク質シーケンサー(Applied Biosystems社製)により、マニュアルに従いN末端アミノ酸配列を解析した。得られたアミノ酸配列は配列番号2で示され、設計上の塩基配列を反映するものであった。
N- Asp Ala Val Val Ser Ser Ala Asn Asn Ser Asn Leu Gly C(配列番号2)
タンパク質フラクションの残分を、100倍容の蒸留水に対して2回透析し、凍結乾燥に供し、得られた透析内液を凍結乾燥した。得られた乾燥物の一部を蒸留水に溶解し、Protein Assay DCキットによりタンパク量を定量した。200mLの培養液より得られた産物はタンパク質量として20.4mgであった。これを細胞外マトリックス付着性タンパク質Bとして、以下の実験に供した。
実施例3:細胞外マトリックスに対する微生物付着阻害試験
テフロンプリントスライドガラス(ER-208L、フナコシ社製)に、それぞれコラーゲンI、III、IV、V型、ラミニン、フィブロネクチン、ウシ血清アルブミン(BSA)、フェチュイン(シグマ社製)の水溶液を2.5pmol/wellとなるように滴下し、風乾した。このスライドガラスを、2%BSAを含むリン酸ナトリウム緩衝液(50mM,pH7.0)に室温で2時間浸漬し、残存するスライドガラス表面をマスキングし、再度引き上げて風乾した。これをテストスライドとした。
あらかじめ下記の培養条件で培養した、Malassezia furfur NBRC 0656、Candida albicans NBRC 1594(いずれも独立行政法人製品評価技術基盤機構バイオテクノロジー本部生物遺伝資源部門(NBRC)より分譲)を、1×108個/mL相当となるようにリン酸ナトリウム緩衝液(50mM,pH7.0)に懸濁した。なお菌濃度の調整は、濁度から推定できるようあらかじめプレーティング法により濁度あたり菌数を求めておき、実際の希釈懸濁は濁度換算で行った。更にこの菌体懸濁液に、実施例1および2で調製した細胞外マトリックス付着性タンパク質AおよびBを100μg/mL添加し溶解した。この細胞外マトリックス付着性タンパク質を含んだ菌体懸濁液に、上記の各細胞外マトリックスでコート処理したテストスライドを、室温で2時間浸漬した。懸濁液よりスライドガラスを引き上げ、リン酸ナトリウム緩衝液(50mM,pH7.0)に5分間浸漬を3回繰り返して洗浄した。スライドガラスを、70%エタノール中に1分間浸漬後風乾し、付着微生物を固定した後、グラム・クリスタルバイオレット溶液中に1分間浸漬し、付着微生物を染色した。コート処理面上のランダムに選択した12視野(各4.38×103μm2)を光学顕微鏡により写真撮影し、視野中に見られる付着微生物を計数し、その平均値を求めた。Malassezia furfur NBRC 0656の結果を図1に、Candida albicans NBRC 1594の結果を図2に示す。
<培養条件>
Malassezia furfur NBRC 0656
凍結乾燥菌体
↓生理食塩水に懸濁
↓Modified Dixon’s agarに画線
↓静置培養30℃5日間
白金耳で掻き取り、リン酸緩衝液に懸濁し試験に供与
Modified Dixon’s agar組成:
マルツエキス 36g
ペプトン 6g
胆汁末 20g
ツイーン40 10ml
グリセリン 2ml
オレイン酸 2ml
寒天 12g
/蒸留水1L pH6.0
Candida albicans NBRC 1594
凍結乾燥菌体
↓生理食塩水に懸濁
↓YM agarに画線
↓静置培養 25℃3日間
↓白金耳にてYM brothに接種
↓振盪培養 25℃18時間
↓遠心8,000rpm、10分
リン酸緩衝液に懸濁し試験に供与
比較例:
実施例3と同様に調製したテストスライドを、マトリックス付着性タンパク質を除いた緩衝液で処理したのち、付着した菌体を実施例3と同様に計数し、その平均値を求めた。Malassezia furfur NBRC 0656の結果を図1に、Candida albicans NBRC 1594の結果を図2に示す。
実施例3および比較例1の、細胞外マトリックス付着性タンパク質による微生物(Malassezia furfur NBRC 0656)付着阻害試験の結果を示す図である。 実施例3および比較例1の、細胞外マトリックス付着性タンパク質による微生物(Candida albicans NBRC 1594)付着阻害試験の結果を示す図である。

Claims (8)

  1. 細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質であって、配列番号1に示すアミノ酸配列、または配列番号1示すアミノ酸配列の1個または数個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換、欠失、削除もしくは挿入されたアミノ酸配列を有するタンパク質を含有する皮膚外用剤。
  2. タンパク質が、配列番号1に示すアミノ酸配列をコードするDNA、または配列番号1示すアミノ酸配列の1個または数個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換、欠失、削除もしくは挿入されたアミノ酸配列をコードするDNAにより形質転換された微生物により生産されたものであることを特徴とする請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質が、ラクトバチルス・クリスパトゥス(Lactobacillus crispatus)より得られるものである請求項1に記載の皮膚外用剤。
  4. 細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質が、ラクトバチルス・クリスパトゥス(Lactobacillus crispatus)JCM5810より得られるものである請求項に記載の皮膚外用剤。
  5. 皮膚有害微生物の付着予防のための、請求項1ないしのいずれかに記載の皮膚外用剤。
  6. 皮膚有害微生物の増殖防止のための、請求項1ないしのいずれかに記載の皮膚外用剤。
  7. ラクトバチルス(Lactobacillus)属に属する微生物の培養菌体より尿素及び/または塩酸グアニジンにより可溶化抽出する工程を含むことを特徴とする細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質を含有する皮膚外用剤の製造方法。
  8. 配列番号1に示すアミノ酸配列をコードするDNA、または配列番号1に示すアミノ酸配列の1個または数個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換、欠失、削除もしくは挿入されたアミノ酸配列をコードするDNAにより形質転換された微生物の培養菌体より、尿素及び/または塩酸グアニジンにより可溶化抽出する工程を含むことを特徴とする細胞外マトリックスに付着性を有するタンパク質を含有する皮膚外用剤の製造方法。
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