JP4650086B2 - 蓄熱熱回収装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄熱熱回収装置に関する。
従来より、冷凍サイクルを行う冷凍空調装置が知られており、室内を冷暖房する空調装置および食品等を貯蔵する冷蔵庫等の冷却装置としての機能を果たすものとして利用されている。この種の冷凍空調装置は、例えば、空調熱交換器および冷蔵熱交換器等の複数の利用側熱交換器を備え、スーパー等に設置されている。この冷凍空調装置によると、1台の冷凍空調装置を設置するだけで、店内の空調およびショーケース等の冷却の両方を実現できる。
上述した従来の冷凍空調装置は、空調熱交換器の冷房時に、圧縮機の吐出側が室外熱交換器(熱源側熱交換器)に連通する一方、圧縮機の吸込側が複数の各利用側熱交換器に連通する。しかし、上記冷凍空調装置では、空調熱交換器の冷房時に、複数の利用側熱交換器が共通して圧縮機の吸込側に連通するので、何れの利用側熱交換器においても低圧冷媒圧力が同一圧力となり、何れの利用側熱交換器においても蒸発温度が等しくなる。このため、冷凍装置のCOP成績係数を良好にすることができない問題がある。例えば、空調熱交換器における冷房に必要な蒸発温度と、冷蔵熱交換器における冷却に必要な蒸発温度とは異なり、空調熱交換器の蒸発温度は、冷蔵熱交換器の蒸発温度に比して高くてもよいにもかかわらず、低温となる。このため、上記空調熱交換器および冷蔵熱交換器が最適な状態で使用されていないという問題がある。
これに対して、以下の特許文献1に示すように、各利用側熱交換器における蒸発温度が異なるように配管を設けて制御することで、上述の問題を解決し、COP成績係数を向上させた冷凍空調装置が提案されている。この冷凍空調装置では、空調熱交換器において凝縮された冷媒を冷蔵熱交換器に送ることで冷蔵熱交換器において蒸発させている。これにより、空調熱交換器において冷媒が保持した冷熱を、冷蔵熱交換器において利用することで、熱回収を効率的に行っている。
特開2002−349980号公報
ここで、従来の冷凍空調装置では、上記熱回収を効率的に行うことができるのは、空調熱交換器において熱交換された冷媒の有する熱エネルギを回収して、冷蔵熱交換器においてそのままリアルタイムに利用できる場合に限られている。しかも、空調熱交換器において冷媒が保持した冷熱を冷蔵熱交換器において全て有効利用できるようなバランスがとれた運転状態は、常に持続されるものではない。このため、空調熱交換器において熱交換された冷媒が有する熱エネルギでは、冷蔵熱交換器における蒸発が不足したり、過剰になったりする場合がある。
このように回収された熱エネルギをリアルタイムに全て利用することができない従来の冷凍空調装置では、室外熱交換器において蒸発工程を実行させることで上記不足分を補ったり、室外熱交換器において凝縮工程を実行させることで上記過剰分を排熱処理したりしている。
本発明は上述した点に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、回収される熱エネルギをリアルタイムに利用できない場合であっても、熱回収を効率的に行うことが可能な蓄熱熱回収装置を提供することにある。
第1発明に係る蓄熱熱回収装置は、蓄熱槽、冷媒回路、室外温度センサ、および、制御部を備えている。蓄熱槽は、蓄熱材を蓄える。この蓄熱材としては、水に限られず、例えば、ブライン(グリコール系水溶液、塩化カルシウム水溶液等)等の媒体であってもよい。冷媒回路は、冷媒を圧縮する圧縮機と、少なくとも冷媒の凝縮器として機能して室内を暖める室内熱交換器と、冷媒の蒸発器として機能する蒸発熱交換器と、蒸発熱交換器に向かう冷媒を減圧する蒸発側膨張機構と、冷媒と蓄熱槽内の蓄熱材とを熱交換させる熱交換器として機能する蓄熱熱交換器と、を有している。また、冷媒回路は、蓄熱熱交換器に向けて送られる冷媒を膨張させるための蓄熱膨張機構と、蓄熱膨張機構を通過することなく蓄熱熱交換器に向けて冷媒を送るための蓄熱膨張回避流路と、蓄熱膨張回避流路に設けられた開閉機構と、蓄熱膨張機構および蓄熱膨張回避流路に対して蓄熱熱交換器側とは反対側に設けられており、室内熱交換器から流れてくる冷媒を蓄熱熱交換器側と蒸発熱交換器側との両方に送る状態、蓄熱熱交換器側にのみ送る状態、および、蒸発熱交換器側にのみ送る状態を切り換え可能な蓄熱蒸発切換機構と、をさらに有している。冷媒回路は、第1運転状態の接続状態、第2運転状態の接続状態、および、第3運転状態の接続状態にすることが可能である。第1運転状態は、圧縮機から吐出されて室内熱交換器において凝縮させた冷媒を、蓄熱熱交換器において蓄熱槽内の蓄熱材の冷熱を利用することでさらに凝縮させ、蒸発側膨張機構によって減圧した冷媒を蒸発熱交換器において蒸発させることが可能な接続状態である。第2運転状態は、開閉機構および蓄熱膨張機構を閉じた状態として室内熱交換器において凝縮された冷媒を蓄熱熱交換器を経由させることなく、蓄熱蒸発切換機構により室内熱交換器から流れてくる冷媒を蒸発熱交換器側にのみ送る状態に切り換えて蒸発側膨張機構で減圧させた冷媒を蒸発熱交換器で蒸発させることが可能な接続状態である。第3運転状態は、蓄熱蒸発切換機構により室内熱交換器から流れてくる冷媒を蓄熱熱交換器側と蒸発熱交換器側との両方に送る状態に切り換えて、開閉機構を閉じた状態として室内熱交換器において凝縮された冷媒の一部を蓄熱膨張機構で減圧させて蓄熱熱交換器において蒸発させ、他の一部の冷媒を蒸発側膨張機構で減圧させて蒸発熱交換器で蒸発させることが可能な接続状態である。制御部は、室外温度センサの検出値に基づいて、室外温度センサの検出値が低い方が第3運転状態に、高い方が第1運転状態に、その間が第2運転状態になるように冷媒回路の接続状態を切り換える。
従来の冷凍空調装置では、2つの利用側熱交換器間における回収分と利用分とがバランスしていない運転状態では、熱源側熱交換器において蒸発工程を行うことで不足分を補ったり凝縮工程を行うことで過剰分を排熱処理したりしている。すなわち、2つの利用側熱交換器において熱エネルギを効果的に回収して利用できるのは、各利用側熱交換器における回収分と利用分とがバランスしている場合に限られている。
これに対して第1発明の蓄熱熱回収装置では、蒸発熱交換器での負荷よりも室内熱交換器での負荷の方が大きい運転状況の場合には、第3運転状態に切り換えることで、蓄熱材に冷熱を一時的に蓄えることができ、蒸発熱交換器での負荷よりも室内熱交換器での負荷の方が小さい運転状況の場合には、第1運転状態に切り換えることで、蓄熱材に一時的に蓄えられている冷熱を利用することができ、蒸発熱交換器での負荷と室内熱交換器での負荷とがバランスしている運転状況の場合には、蓄熱材における冷熱の利用や蓄冷を回避することができる。
このため、蒸発熱交換器での負荷と室内熱交換器での負荷とが変動し、蓄熱材において回収される熱エネルギをリアルタイムに利用できない場合であっても、必要とされるタイミングでエネルギを有効利用できるようになり、熱回収を効率的に行うことで、省エネ効果を向上させることができる。
また、例えば、蓄熱熱回収装置全体に掛かる負荷を分散させることで、機器の設計容量を低減することもできるようになる。さらに、負荷のピークを分散化させることで消費電力のピークを分散化できるため、ピーク値に基づいて電気料金が定まる契約条件において電気料金コストを削減することができるようになる。
また、ここでは、開閉機構を有する蓄熱膨張回避流路が設けられているため、膨張機能を生かして蓄熱熱交換器を介してエネルギを蓄える運転を行う場合と、膨張機能を殺して蓄熱熱交換器に向けて冷媒を送る場合とを選択可能に実現することができる。これにより、エネルギを蓄える運転を行う場合には、冷媒の流路を蓄熱膨張流路とすることで、蓄熱膨張機構を通過させて蒸発工程を行うことが可能になり、蒸発工程を行うことなく蓄熱熱交換器に向けて冷媒を送る場合には、冷媒の流路を蓄熱膨張回避流路とすることで、蓄熱膨張機構を通過することによる圧損を低減することが可能になる。
第2発明に係る蓄熱熱回収装置は、第1発明の蓄熱熱回収装置であって、制御部は、室内熱交換器における凝縮熱エネルギと蒸発熱交換器における蒸発熱エネルギとがバランスしないことにより室内熱交換器を流れ出た冷媒が気液二相状態になっている場合に、第1運転状態に切り換えて室内熱交換器を流れ出た冷媒を蓄熱熱交換器で過冷却状態となるように蓄熱膨張機構および圧縮機を制御する。
ここでは、蓄熱熱交換器において冷熱を利用することで、冷媒を過冷却状態にすることが可能になる。
第3発明に係る蓄熱熱回収装置は、第1発明または第2発明の蓄熱熱回収装置であって、圧縮機は、第3運転状態において、吸入側が蓄熱熱交換器の出口側と接続された第1圧縮機、および、蓄熱熱交換器と第1圧縮機との間の流路とは独立させることが可能であって吸入側が蒸発熱交換器の出口側と接続された第2圧縮機を有している。制御部は、第3運転状態に切り換えている場合に、蓄熱熱交換器における蒸発温度と、蒸発熱交換器における蒸発温度と、が異なるように、第1圧縮機、第2圧縮機、蓄熱膨張機構および蒸発側膨張機構を制御する。
ここでは、第1圧縮機と第2圧縮機とで容量が異なる場合であっても、2つの圧縮機の利用状況に応じて、蓄熱熱交換器の蒸発温度と蒸発熱交換器の蒸発温度とが異なる所望の温度となるように第1圧縮機と第2圧縮機とを駆動させることができるようになる。これによりCOP成績係数をより向上させることが可能になる。
また、第1圧縮機と第2圧縮機とのいずれか一方の運転のみで足りる運転状況の場合には、他方の圧縮機の稼働を停止することで省エネ効果が得られる。
第4発明に係る蓄熱熱回収装置は、第3発明の蓄熱熱回収装置であって、第1圧縮機は、冷媒を吸引するための第1ラインを有している。第2圧縮機は、冷媒を吸引するための第2ラインを有している。第1ラインと第2ラインとは、開閉機構を有する補助ラインを介して接続されている。
ここでは、第1圧縮機および第2圧縮機の吸引側が開閉機構を有する補助ラインで接続されている。このため、蓄熱熱交換器において蒸発された冷媒を圧縮させるための第1圧縮機と、蒸発熱交換器において蒸発された冷媒を圧縮させるための第2圧縮機とにおける稼働率を開閉機構によって調整することができる。
このため、負荷が大きい方を補助するように開閉機構を制御することで、よりいっそう省エネ効果を得ることができるようになる。
第5発明に係る蓄熱熱回収装置は、冷媒回路、蓄熱槽、および、制御部を備えている。冷媒回路は、冷媒を圧縮する圧縮機と、少なくとも冷媒の凝縮器として機能する室外熱交換器と、少なくとも冷媒の蒸発器として機能して室内を冷やす室内熱交換器と、冷媒の蒸発器として機能する蒸発熱交換器と、蒸発熱交換器に向かう冷媒を減圧する蒸発側膨張機構と、冷媒と蓄熱材とを熱交換させる熱交換器として機能する蓄熱熱交換器と、蓄熱熱交換器を通過した冷媒を減圧して室内熱交換器に送る室内膨張機構と、室内膨張機構および蒸発側膨張機構よりも蓄熱熱交換器側に設けられており、蓄熱熱交換器から流れてくる冷媒を蒸発熱交換器側と室内熱交換器側との両方に送る状態、および、圧縮機側にのみ送る状態を切り換え可能な室内蒸発切換機構と、蓄熱熱交換器に向けて送られる冷媒を膨張させるための蓄熱膨張機構と、蓄熱膨張機構を通過することなく蓄熱熱交換器に向けて冷媒を送るための蓄熱膨張回避流路と、蓄熱膨張回避流路に設けられた開閉機構と、蓄熱膨張機構および蓄熱膨張回避流路に対して蓄熱熱交換器側とは反対側に設けられており、室外熱交換器から流れてくる冷媒を蓄熱熱交換器側と蒸発熱交換器側との両方に送る状態、および、蓄熱熱交換器側にのみ送る状態を切り換え可能な蓄熱蒸発切換機構と、を有する冷媒回路と、を有している。蓄熱槽は、蓄熱材を蓄える。この蓄熱材としては、水に限られず、例えば、ブライン(グリコール系水溶液、塩化カルシウム水溶液等)等の媒体であってもよい。制御部は、第4運転状態と第5運転状態とを切り換えて実行させる。第4運転状態では、蓄熱蒸発切換機構によって室外熱交換器から流れてくる冷媒を蓄熱熱交換器側と蒸発熱交換器側との両方に送る状態として、室内蒸発切換機構によって蓄熱熱交換器から流れてくる冷媒を圧縮機側にのみ送る状態に切り換え、室外熱交換器において凝縮された冷媒の一部を、開閉機構を閉じつつ蓄熱膨張機構で減圧させて蓄熱熱交換器で蒸発させ、他の一部の冷媒を蒸発側膨張機構で減圧させて蒸発熱交換器で蒸発させる。第5運転状態では、蓄熱蒸発切換機構によって室外熱交換器から流れてくる冷媒を蓄熱熱交換器側にのみ送る状態として、室内蒸発切換機構によって蓄熱熱交換器から流れてくる冷媒を蒸発熱交換器および室内熱交換器の両方に送る状態に切り換え、室外熱交換器において凝縮された冷媒を、蓄熱膨張機構を閉じつつ開閉機構を開けて蓄熱熱交換器でさらに凝縮させた後、一部の冷媒を蒸発側膨張機構で減圧させて蒸発熱交換器で蒸発させ、他の一部の冷媒を室内膨張機構で減圧させて室内熱交換器で蒸発させる。
第5発明の蓄熱熱回収装置では、蒸発熱交換器の負荷に対処し、室内熱交換器の負荷には対処しない運転状況の場合には、第4運転状態に切り換えることで、蓄熱材に冷熱を一時的に蓄えることができ、蒸発熱交換器と室内熱交換器との両方の負荷に対処する運転状況の場合には、第5運転状態に切り換えることで、蓄熱材に冷熱を一時的に蓄えられていた冷熱を利用することができる。
このため、蓄熱材において回収される熱エネルギをリアルタイムに利用できない場合であっても、必要とされるタイミングでエネルギを有効利用できるようになり、熱回収を効率的に行うことで、省エネ効果を向上させることができる。
また、例えば、蓄熱熱回収装置全体に掛かる負荷を分散させることで、機器の設計容量を低減することもできるようになる。さらに、負荷のピークを分散化させることで消費電力のピークを分散化できるため、ピーク値に基づいて電気料金が定まる契約条件において電気料金コストを削減することができるようになる。
また、ここでは、開閉機構を有する蓄熱膨張回避流路が設けられているため、膨張機能を生かして蓄熱熱交換器を介してエネルギを蓄える運転を行う場合と、膨張機能を殺して蓄熱熱交換器に向けて冷媒を送る場合とを選択可能に実現することができる。これにより、エネルギを蓄える運転を行う場合には、冷媒の流路を蓄熱膨張流路とすることで、蓄熱膨張機構を通過させて蒸発工程を行うことが可能になり、蒸発工程を行うことなく蓄熱熱交換器に向けて冷媒を送る場合には、冷媒の流路を蓄熱膨張回避流路とすることで、蓄熱膨張機構を通過することによる圧損を低減することが可能になる。
第6発明に係る蓄熱熱回収装置は、第5発明の蓄熱熱回収装置であって、室外温度センサをさらに備えている。制御部は、室外温度センサの検出値に基づいて、室外温度センサの検出値が低い方が第4運転状態に、高い方が第5運転状態になるように冷媒回路の接続状態を切り換える。
ここでは、室外温度センサの検出値に基づいた制御部による冷媒回路の接続状態の切り換えが可能になる。
第7発明に係る蓄熱熱回収装置は、第5発明または第6発明の蓄熱熱回収装置であって、制御部は、室内熱交換器および蒸発熱交換器における合計の蒸発熱エネルギと室外熱交換器における凝縮熱エネルギとがバランスしないことにより室外熱交換器を流れ出た冷媒が気液二相状態となっている場合に、第5運転状態に切り換えて室外熱交換器を流れ出た冷媒を蓄熱熱交換器で過冷却状態となるように蓄熱膨張機構および圧縮機を制御する。
ここでは、蓄熱熱交換器において冷熱を利用することで、冷媒を過冷却状態にすることが可能になる。
第8発明に係る蓄熱熱回収装置は、第5発明から第7発明のいずれかの蓄熱熱回収装置であって、圧縮機は、第5運転状態において、吸入側が室内熱交換器の出口側と接続された第1圧縮機、および、室内熱交換器と第1圧縮機との間の流路とは独立させることが可能であって吸入側が蒸発熱交換器の出口側と接続された第2圧縮機を有している。制御部は、第5運転状態に切り換えている場合に、室内熱交換器における蒸発温度と、蒸発熱交換器における蒸発温度と、が異なるように、第1圧縮機、第2圧縮機、蓄熱膨張機構および室内膨張機構を制御する。
ここでは、第1圧縮機と第2圧縮機とで容量が異なる場合であっても、2つの圧縮機の利用状況に応じて、室内熱交換器の蒸発温度と蒸発熱交換器の蒸発温度とが異なる所望の温度となるように第1圧縮機と第2圧縮機とを駆動させることができるようになる。これによりCOP成績係数をより向上させることが可能になる。
また、第1圧縮機と第2圧縮機とのいずれか一方の運転のみで足りる運転状況の場合には、他方の圧縮機の稼働を停止することで省エネ効果が得られる。
第9発明に係る蓄熱熱回収装置は、第8発明の蓄熱熱回収装置であって、第1圧縮機は、冷媒を吸引するための第1ラインを有している。第2圧縮機は、冷媒を吸引するための第2ラインを有している。第1ラインと第2ラインとは、開閉機構を有する補助ラインを介して接続されている。
ここでは、第1圧縮機および第2圧縮機の吸引側が開閉機構を有する補助ラインで接続されている。このため、室内熱交換器において蒸発された冷媒を圧縮させるための第1圧縮機と、蒸発熱交換器において蒸発された冷媒を圧縮させるための第2圧縮機とにおける稼働率を開閉機構によって調整することができる。
このため、負荷が大きい方を補助するように開閉機構を制御することで、よりいっそう省エネ効果を得ることができるようになる。
第10発明に係る蓄熱熱回収装置は、第5発明から第9発明のいずれかの蓄熱熱回収装置であって、蒸発熱交換器は、室内熱交換器が有している機能とは異なる機能であって、室内熱交換器を流れる冷媒の温度よりも低温の冷媒と冷蔵庫内の空気とを熱交換させるための冷蔵熱交換器と、冷蔵熱交換器を流れる冷媒よりも低温の冷媒と冷凍庫内の空気とを熱交換させるための冷凍熱交換器と、のいずれか1つの機能を有する。
ここでは、各熱交換器における利用形態が異なる場合であっても、好適化されたタイミングでエネルギを利用できるようになり、省エネ効果を向上させることができる。
第1の発明に係る蓄熱熱回収装置では、熱回収を効率的に行うことで、省エネ効果を向上させることができる。
第2の発明に係る蓄熱熱回収装置では、蓄熱熱交換器において冷熱を利用することで、冷媒を過冷却状態にすることが可能になる。
第3の発明に係る蓄熱熱回収装置では、COP成績係数をより向上させることが可能になる。
第4の発明に係る蓄熱熱回収装置では、負荷が大きい方を補助するように開閉機構を制御することで、よりいっそう省エネ効果を得ることができるようになる。
第5の発明に係る蓄熱熱回収装置では、熱回収を効率的に行うことで、省エネ効果を向上させることができる。
第6の発明に係る蓄熱熱回収装置では、室外温度センサの検出値に基づいた制御部による冷媒回路の接続状態の切り換えが可能になる。
第7の発明に係る蓄熱熱回収装置では、蓄熱熱交換器において冷熱を利用することで、冷媒を過冷却状態にすることが可能になる。
第8の発明に係る蓄熱熱回収装置では、COP成績係数をより向上させることが可能になる。
第9の発明に係る蓄熱熱回収装置では、負荷が大きい方を補助するように開閉機構を制御することで、よりいっそう省エネ効果を得ることができるようになる。
第10の発明に係る蓄熱熱回収装置では、各熱交換器における利用形態が異なる場合であっても、好適化されたタイミングでエネルギを利用できるようになり、省エネ効果を向上させることができる。
<発明の概略>
本発明は、複数の利用側熱交換器と、熱源側熱交換器と、蓄熱熱交換器とが冷媒配管で接続されて冷媒回路が構成される蓄熱熱回収システム等を提供する。本発明の蓄熱熱回収システムでは、運転状況が異なる複数の利用側熱交換器の間において熱エネルギの回収(熱回収)を行い、この熱回収において過剰となる熱エネルギを蓄熱材に蓄えることができる。また、蓄えられた熱エネルギは、必要な時に利用側熱交換器における熱交換に利用できる。このように、利用するエネルギが過剰したり不足したりしてリアルタイムに有効利用できない場合であっても、エネルギの無駄を生じさせないことで、省エネ効果を向上させることができる点に特徴がある。
また、エネルギを予め蓄えることで、消費エネルギの負荷を分散でき、機器の設計容量を低減することもでき、さらに、電気料金がピーク値に基づいて定まる契約条件の場合には、電気料金コストを削減することができるという点にも特徴がある。
以下、本発明の蓄熱熱回収システム100について、具体的に説明する。
<蓄熱熱回収システム100の概略構成>
次に、本発明の一実施形態が採用された蓄熱熱回収システム100の外観概略図を、図1等に示す。
蓄熱熱回収システム100は、氷蓄熱と熱回収とを行う省エネシステムであって、主として、室内熱交換器10、ショーケース熱交換器20、室外熱交換器30、蓄熱熱交換器40、空調圧縮機50、ショーケース圧縮機60、これらを様々な形態で接続して冷媒回路を構成する冷媒配管90および冷媒配管の接続形態や膨張機構等の制御を行う制御装置70等から構成されている。この蓄熱熱回収システム100は、コンビニエンスストア等において採用され、店内の空調、商品を保冷しているショーケース庫内の冷蔵、および、これらの空調、冷蔵を行うための熱エネルギを一時的に蓄える蓄冷を行い、季節毎に応じた省エネ運転を行う。
室内熱交換器10は、屋内の天井に埋め込みや吊り下げ等、または、屋内の壁面に壁掛け等により設置される室内機(図示せず)の内部に設けられている。室内熱交換器10の冷房運転時において冷媒を吸引する側には、室内配管13が接続されている。この室内配管13は、電子膨張弁11が設けられた膨張流路14と、2方弁15が設けられたバイパス流路16とに分岐している。そして、冷房運転時には、冷媒を膨張流路14側に通過させて、電子膨張弁11において冷媒を減圧し、減圧された冷媒と店内の空気とを熱交換させることで店内を冷房する。また、暖房運転時には、冷媒の吸引側が逆になり、店内を暖房する。この場合に、室内熱交換器10から吐出した冷媒は、膨張流路14の電子膨張弁11を介することなく、運転条件に応じて(後述する)バイパス流路16の2方弁15を流れる。これにより、冷媒の圧損を低減させている。
ショーケース熱交換器20は、店内のショーケース内に設置され、常に、電子膨張弁21によって減圧された冷媒を庫内の空気との間で熱交換させることで蒸発させつつ、庫内を冷却する。
室外熱交換器30は、屋外に設置される室外機(図示せず)の内部に設けられており、冷房運転時には、屋外の空気と熱交換させることで冷媒を凝縮させる。また、暖房運転時には、屋外の空気と熱交換させることで冷媒を蒸発させる。
蓄熱熱交換器40は、屋外等に配置され、冷媒と、蓄熱槽42内に蓄冷材として設けられている水または氷と、を熱交換させる、これにより、蓄熱熱交換器40では、冷媒を蒸発させながら蓄冷を行って一時的に冷熱を蓄えたり、冷媒を凝縮させながら放冷することで一時的に蓄えられている冷熱を利用したりする。蓄熱熱交換器40の冷媒吸引側には、蓄熱配管43が接続されている。この蓄熱配管43は、電子膨張弁41が設けられた膨張流路44と、2方弁45が設けられたバイパス流路46とに分岐している。そして、蓄熱運転時には、冷媒を膨張流路44側において通過させて、電子膨張弁41で冷媒を減圧させ、減圧された冷媒と蓄熱槽42内の水とを熱交換させることで氷を生成して蓄冷する。また、放冷運転時には、冷媒を、膨張流路44の電子膨張弁41を介することなく、バイパス流路46側において通過させて、2方弁45を通過した冷媒と蓄熱槽42内の氷とを熱交換させて氷を融解して放冷し、冷媒を冷却させる。これにより、放冷運転時における冷媒の圧損を低減させている。
空調圧縮機50およびショーケース圧縮機60は、屋外に設置される室外機の内部に設けられており、一段圧縮機構が採用され、インバータ制御により容量制御が可能な容積式圧縮機である。空調圧縮機50の吸引側の空調圧縮機吸引配管53およびショーケース圧縮機60の吸引側のショーケース圧縮機吸引配管63は、2方弁55を有する補助ライン54で接続されており、冷媒の流量を調整できるようになっている。
冷媒配管90は、後述する運転モードに応じて、室内熱交換器10、ショーケース熱交換器20、室外熱交換器30、蓄熱熱交換器40、空調圧縮機50、ショーケース圧縮機60等を接続して、運転モード毎の冷媒回路を構成させる。具体的には、冷媒配管90は、上述した電子膨張弁11、41および2方弁15、45、55の開度を調整することで冷媒回路の接続状態を切り換えることができる。
制御装置70は、図8のブロック構成図に示すように、制御部71、入力部72、送受信部73、記憶部74、出力部75とを有している。
制御部71は、送受信部73を介して、上述した電子膨張弁11、41および2方弁15、45、55等と接続されており、各開度を調整する制御を行うことで各種運転モードを実行させる。また、制御部71は、実行されている運転モードにおいて消費される電力等を計算したり、消費電力検出部80から入力部72が受信するデータを得て、出力部75に出力する。記憶部74には、各種運転モードを実行する場合における電子膨張弁11、41および2方弁15、45、55等の開閉条件等の運転条件データが格納されている。制御部71は、これらの運転条件データを、消費電力検出部80から得られるデータに基づいて、制御実行時に読み出して実行することができるようになっている。そして、制御部71は、ユーザから入力部72を介して入力される運転モードの指令を受けて、算出される消費電力や、消費電力検出部80から得られるデータや、時間帯等に基づいて上記冷媒配管90の接続の切り換え制御(電子膨張弁11、21、41や2方弁15、45の開閉制御)を行う。
以下、記憶部74において格納されており、制御部70が実行する蓄熱熱回収制御の各種制御パターンについて説明する。
<蓄熱熱回収システム100の運転モード>
蓄熱熱回収システム100では、図7において示すように、季節、時間帯、外気温等に応じて、6種類の運転モードが実行される。なお、ショーケースについては、食材等を冷蔵保存するために、店が閉店した夜間においても冷蔵運転が持続されることが前提となるものとする。
まず、図7において示すように、夜間蓄冷運転Xと、夜間放冷運転Yとの2種類の運転モードについて説明する。この蓄熱運転は、例えば、夜間の安価な電気を用いて蓄熱槽42に氷を生成して冷熱を蓄える運転である。これらの夜間蓄冷運転Xおよび夜間放冷運転Yについては、夜間にコンビニエンスストアの店内の空調が不要になりショーケースの冷蔵のみが必要とされる場合を想定して、以下説明する。
夜間蓄冷運転Xは、昼間の冷房、冷蔵に利用するための冷熱を蓄えるために、夜間においてショーケースの冷蔵のみを行って空調運転を停止し、蓄熱槽42において冷熱を蓄える運転モードである。
また、夜間放冷運転Yは、冬季の寒い時期等において、昼間の店内の暖房運転によって蓄熱槽42に蓄えられている冷熱を夜間に放冷することでショーケースの冷蔵を行う運転モードである(空調運転は停止)。
次に、図7において示すように、蓄熱冷房運転A、暖房軽負荷運転B、暖房均衡運転Cおよび暖房大負荷運転Dの4種類の運転モードについて説明する。これらの蓄熱冷房運転A、暖房軽負荷運転B、暖房均衡運転Cおよび暖房大負荷運転Dは、昼間に開店して夜は閉店するスーパーの店内の空調およびショーケースの冷蔵の両方が必要とされる場合を想定して、以下説明する。
蓄熱冷房運転Aは、夏季の昼間において、店内を冷房すると同時にショーケースの冷蔵を行い、ここでの冷房、冷蔵において蓄熱槽42に蓄えられている冷熱を利用する運転モードである。
暖房軽負荷運転Bは、暖かい中間期において、店内を弱めに暖房すると同時に、弱めの暖房運転によって回収する冷熱と、蓄熱槽42に蓄えられている冷熱と、を利用してショーケースの冷蔵を行う運転モードである。
暖房均衡運転Cは、寒い中間期において、店内を暖房すると同時に、暖房運転によって冷媒が得る冷熱を回収してショーケースにおける冷蔵に利用する運転モードである。
暖房大負荷運転Dは、冬季において、店内を強めに暖房すると同時に、強めの暖房運転によって回収する冷熱を利用して、ショーケースの冷蔵および蓄冷を行う運転モードである。
以下、各運転モードにおける制御状態について、冷媒回路の概略図と冷凍サイクルをモリエル線図上に示したグラフとを示した図1〜図6を参照しつつ説明する。
(夜間蓄冷運転X)
夜間蓄冷運転Xでは、図1に示すように、制御部71が、室内機の運転を停止させて2方弁45を閉じると共に、空調圧縮機50(C点)とショーケース圧縮機60(B点)とから吐出した冷媒を合流させて室外熱交換器30において凝縮させる(D点)。そして、一部の冷媒を電子膨張弁41において減圧させて(E点)、蓄熱熱交換器40において蓄熱槽42内の水と熱交換させることで蓄熱槽に氷を生成して冷熱を蓄える(G点)。また、他方の冷媒を、電子膨張弁21において減圧させて(F点)ショーケース熱交換器20において庫内の空気と熱交換させることで蒸発させ、ショーケース内を冷却させる(A点)。なお、ここで、制御部71は、空調負荷に応じて2方弁55の開度を調整することで、空調圧縮機50側に流れる冷媒の量とショーケース圧縮機60側に流れる冷媒の量とを調整することで、負荷を軽減させる制御を行う。
(蓄熱冷房運転A)
蓄熱冷房運転Aでは、図2に示すように、制御部71が、電子膨張弁41と2方弁15を閉じると共に、空調圧縮機50(C点)とショーケース圧縮機60(B点)とから吐出した冷媒を合流させて室外熱交換器30において凝縮させる(D点)。そして、電子膨張弁45を通過した冷媒を蓄熱熱交換器40において蓄熱槽42内の氷を融解して冷熱を利用することで過冷却状態とする(H点)。そして、一部の冷媒を電子膨張弁11において減圧させて(I点)、室内熱交換器10において店内の空気と熱交換させることで蒸発させて(G点)、店内を冷房させる。また、他方の冷媒を、電子膨張弁21において減圧させて(F点)、ショーケース熱交換器20において庫内の空気と熱交換させることで蒸発させ、ショーケース内を冷却させる(A点)。
(暖房軽負荷運転B)
暖房軽負荷運転Bでは、図3に示すように、制御部71が、室外機と空調圧縮機50の運転を停止させて、電子膨張弁11、41を全閉し2方弁15、45を全開させると共に、ショーケース圧縮機60(B点)から吐出した冷媒を室内熱交換器10において凝縮させる(J点)。そして、2方弁15、45を通過した冷媒を、蓄熱熱交換器40において蓄熱槽42内の氷を融解して冷熱を利用することで過冷却状態とする(K点)。そして、この冷媒を、電子膨張弁21において減圧させて(F点)、ショーケース熱交換器20において庫内の空気と熱交換させることで蒸発させ、ショーケース内を冷却させる(A点)。
(暖房均衡運転C)
暖房均衡運転Cでは、図4に示すように、制御部71が、室外機、空調圧縮機50および蓄熱運転とを停止させて、2方弁15を全閉させると共に、ショーケース圧縮機60(B点)から吐出した冷媒を室内熱交換器10において凝縮させる(L点)。そして、電子膨張弁11、21において減圧させて(F点)、ショーケース熱交換器20において庫内の空気と熱交換させることで蒸発させ、ショーケース内を冷却させる(A点)。
(暖房大負荷運転D)
暖房大負荷運転Dでは、図5に示すように、制御部71が、室外機を停止させて、2方弁15を全開させ、2方弁45を全閉させると共に、空調圧縮機50(C点)とショーケース圧縮機60(B点)とから吐出した冷媒を合流させて室内熱交換器10において凝縮させて(D点)、2方弁15を通過させる(D点)。そして、一部の冷媒を電子膨張弁41において減圧させて(E点)、蓄熱熱交換器40において蓄熱槽42内の水と熱交換させることで蓄熱槽に氷を生成して冷熱を蓄える(G点)。また、他方の冷媒を、電子膨張弁21において減圧させて(F点)、ショーケース熱交換器20において庫内の空気と熱交換させることで蒸発させ、ショーケース内を冷却させる(A点)。
(夜間放冷運転Y)
夜間放冷運転Yでは、図6に示すように、制御部71が、室内機の運転および空調圧縮機50の運転を停止させて電子膨張弁41を全閉すると共に2方弁45を全開し、ショーケース圧縮機60(B点)から吐出した冷媒を室外熱交換器30において凝縮させる(M点)。そして、電子膨張弁45を通過した冷媒を蓄熱熱交換器40において蓄熱槽42内の氷を融解して冷熱を利用することで過冷却状態とする(N点)。そして、電子膨張弁21において減圧されて(F点)ショーケース熱交換器20において庫内の空気と熱交換を行うことで蒸発し、ショーケース内を冷却させる(A点)。
<本実施形態の蓄熱熱回収システム100の特徴>
(1)
従来の冷凍空調装置では、2つの利用側熱交換器間における回収分と利用分とがバランスしていない運転状態では、熱源側熱交換器において蒸発工程を行うことで不足分を補ったり凝縮工程を行うことで過剰分を排熱処理したりしている。すなわち、2つの利用側熱交換器において熱エネルギを効果的に回収利用できるのは、各利用側熱交換器における回収分と利用分とがバランスしている場合に限られている。
これに対して、本実施形態における蓄熱熱回収システム100では、室内熱交換器10とショーケース熱交換器20との利用状況が異なっている場合に、暖房運転時において室内熱交換器10で凝縮された冷媒が有する熱エネルギを、ショーケース熱交換器20での蒸発工程に要する負のエネルギとして利用できる(上記暖房軽負荷運転B、暖房均衡運転C、暖房大負荷運転D)。
また、暖房時において室内熱交換器10で凝縮された冷媒が有する熱エネルギが、ショーケース熱交換器20での蒸発工程に要する負のエネルギ分よりも過剰である場合に、蓄熱熱交換器40における蒸発工程(蓄熱槽42に氷を作る工程)に要する負のエネルギとして利用することで蓄冷することで、後に必要とされる状態となるまで冷熱を蓄えておくことができる。
また、暖房時において室内熱交換器10で凝縮された冷媒が有する熱エネルギが、ショーケース熱交換器20での蒸発工程に要する負のエネルギ分に満たない場合に、蓄熱槽42の氷に蓄えられている冷熱を利用して蓄熱熱交換器40において凝縮することで、ショーケース熱交換器20での蒸発工程において不足するエネルギ分を補うことができる。
このため、利用する冷熱がショーケース熱交換器20にとって過剰したり不足したりする状態で、回収される冷熱をリアルタイムに利用できない場合であっても、必要とされるタイミングで冷熱を有効利用できるようになり、熱回収を効率化できることで省エネ効果を向上させることができる。
また、室内熱交換器10やショーケース熱交換器20において必要となる熱エネルギや冷熱のエネルギを予め蓄熱槽42において氷を作っておくことで蓄えさせることができ、消費エネルギの負荷を分散できるようになる。これにより、各圧縮機50、60の設計容量を低減することもできる。
さらに、負荷のピークを分散化させて、消費電力のピークを分散化できる。このため、電気料金がピーク値に基づいて定まる契約条件の場合には、電気料金コストを削減することができる。
(2)
本実施形態における蓄熱熱回収システム100では、消費電力検出部80により得られる消費電力に基づいて制御部71が消費電力の程度を判断して冷媒配管90の接続状態を制御している。このため、例えば、店内を冷房する場合において、消費電力が多い昼間において必要とされるエネルギ分を、消費電力が少ない夜のうちに蓄熱槽42に氷を生成させておくことで蓄えておくことができる。これにより、消費電力のピーク値を自動的に低減させることができる。
さらに、電気料金の契約において、消費電力のピーク値に基づいて料金が定められている場合においても、電気料金を自動的に低減することができる。
(3)
本実施形態における蓄熱熱回収システム100では、蓄熱熱交換器40の吸込側の冷媒を対象として、冷媒の蒸発温度と凝縮温度とに対してモリエル線図上で過冷却状態となるように、制御部71が、蓄熱熱交換器40の吸込側に設けられている2方弁45を全開とする。このため、蓄熱熱交換器40を通過する冷媒が、モリエル線図上で少なくとも過冷却状態とされる。したがって、過冷却状態の冷媒を用いてショーケース熱交換器20における蒸発工程を行うことができるので、省エネ効果を向上できる。
(4)
本実施形態における蓄熱熱回収システム100では、膨張配管43が設けられており、蓄熱運転時には、蓄熱熱交換器40の冷媒吸引側に設けられた膨張流路44の電子膨張弁41において減圧された冷媒と蓄熱槽42内の水とを熱交換させることで氷を生成して蓄冷する。また、放冷運転時には、膨張流路44の電子膨張弁41を介することなく、バイパス流路46の2方弁45を流れた冷媒と蓄熱槽42内において氷と熱交換させることで氷を融解して放冷し、冷媒を冷却させる。
ここでは、膨張配管43が、電子膨張弁41を有する膨張流路44と、2方弁45を揺するバイパス流路46とに分岐している。このため、膨張機能を生かして蓄熱熱交換器40を介して蓄冷する場合と、膨張機能を殺して蓄熱熱交換器40を介して放冷する場合とを選択的に実現できる。
これにより、蓄冷時には電子膨張弁41を通過させて蒸発工程を行うことが可能になり、放冷時にはバイパス流路46に冷媒を流すことで、電子膨張弁41を通過することによる圧損を回避できる。
また、同様に、本実施形態における蓄熱熱回収システム100では、室内配管13が設けられており、冷房運転時には、室内熱交換器10の冷媒の吸引側に設けられた膨張流路14の電子膨張弁11において減圧された冷媒と店内の空気とを熱交換させることで店内を冷房する。また、暖房運転時には、冷媒の吸引側が逆になり店内を暖房し、室内熱交換器10から吐出する冷媒を、膨張流路14の電子膨張弁11を介することなく、バイパス流路16の2方弁15を通過させる。
これにより、冷房時には電子膨張弁11を通過させて蒸発工程を行うことが可能になり、他の場合にはバイパス流路46に冷媒を流すことで、電子膨張弁41を通過することによる圧損を回避できる。
(5)
本実施形態における蓄熱熱回収システム100では、空調圧縮機50とショーケース圧縮機60とで容量が異なる場合であっても、運転モードに応じて2つの圧縮機の稼働状態を制御することができる。このため、室内熱交換器10の蒸発温度とショーケース熱交換器20の蒸発温度とが異なる所望の温度となるように空調圧縮機50とショーケース圧縮機60とを駆動させることができる。これによりCOP成績係数をより向上させることができる。
また、第1圧縮機と第2圧縮機とのいずれか一方の運転のみで足りる運転状況の場合には、他方の圧縮機の稼働を停止することで省エネ効果が得られる。
(6)
本実施形態における蓄熱熱回収システム100では、空調圧縮機50の吸引側の空調圧縮機吸引配管53およびショーケース圧縮機60の吸引側のショーケース圧縮機吸引配管63が2方弁55を有する補助ライン54で接続されている。このため、室内熱交換器10において蒸発された冷媒を圧縮させるための空調圧縮機50と、ショーケース熱交換器20において蒸発された冷媒を圧縮させるためのショーケース圧縮機60とにおける稼働率を2方弁55によって調整することができる。
このため、空調とショーケースの冷蔵とにおいて、制御部71が、負荷が大きい方を補助するように2方弁55の開閉制御を行うことで、よりいっそう省エネ効果を得ることができる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態における蓄熱熱回収システム100では、運転状態を消費電力に応じて制御部71が変更する場合について例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、記憶部74に予め負荷に応じた第1閾値と第2閾値のデータを格納させておいて、制御部71が、消費電力検出部80から消費電力を把握して空調負荷を判断して、第1閾値や第2閾値と比較して冷媒配管90の接続の切り換え制御(電子膨張弁11、21、41や2方弁15、45の開閉制御)を行うことで空調負荷のレベル別に運転状態を変更させてもよい。
例えば、室内熱交換器10で店内の暖房を行いショーケース熱交換器20で庫内の冷却を行う場合に、ショーケース熱交換器20において蒸発工程を十分に行わせるために、負荷の程度(例えば、外気温度)が第2閾値以上である場合に、制御部71が、室内熱交換器10において凝縮された冷媒について、蓄熱熱交換器40で凝縮させることで不足分を補うように制御してもよい。また、負荷の程度が第1閾値以上の値である第2閾値未満である場合に、制御部71が、室内熱交換器10において凝縮された冷媒について、蓄熱熱交換器40を経由させないように制御してもよい。さらに、負荷の程度が第1閾値以下である場合に、制御部71が、室内熱交換器10において凝縮された冷媒について、一部を蓄熱熱交換器40において蒸発させて過剰分を蓄冷させるように制御してもよい。これらの制御により、暖房負荷のレベルに応じて運転効率を向上させることができるようになる。
(B)
上記実施形態における蓄熱熱回収システム100では、利用側熱交換器として、店内の空調を行う室内熱交換器10と庫内の冷却を行う冷蔵用のショーケース熱交換器20とを例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、複数の利用側熱交換器それぞれが空調負荷の異なる位置に配置されて、エリア別に空調および熱回収を行うようなシステムとしてもよい。
(C)
上記実施形態における蓄熱熱回収システム100では、ショーケース圧縮機60として、いわゆる1段圧縮機構が採用された圧縮機が用いられている場合を例に挙げて説明した。
しかし、本発明はこれに限られるものではなく、ショーケース圧縮機60において2段圧縮機構を採用した冷媒回路の蓄熱熱交換システムとしてもよい。
すなわち、室内熱交換器10とショーケース熱交換器20との利用側熱交換器のうち、冷蔵用に用いられてより低い温度が要求されるショーケース熱交換器20については、冷媒を2段圧縮するためのブースター圧縮機等が接続された構成としてもよい。これにより、よりいっそう省エネ効果が得られる。
本発明によれば、回収される熱エネルギをリアルタイムに利用できない場合であっても、熱回収を効率的に行うことが可能になるため、第1利用側熱交換器を介した冷媒の熱を第2利用側熱交換器において回収可能であり蓄熱熱交換器が設けられている蓄熱熱回収システム等への適用が特に有用である。
夜間蓄冷運転時の冷媒回路を示す図。 蓄熱冷房運転時の冷媒回路を示す図。 暖房軽負荷運転時の冷媒回路を示す図。 暖房均衡運転時の冷媒回路を示す図。 暖房大負荷運転時の冷媒回路を示す図。 夜間放冷運転時の冷媒回路を示す図。 蓄熱熱回収システムの運転モードの一覧を示す図。 蓄熱熱回収システムの制御装置等のブロック構成図。
10 室内熱交換器(第1利用側熱交換器)
11 電子膨張弁(第1膨張弁)
13 室内配管(第1利用配管)
14 膨張流路(第1膨張流路)
15 2方弁(開閉機構)
16 バイパス流路(第1膨張回避流路)
20 ショーケース熱交換器(第2利用側熱交換器)
21 電子膨張弁(第2膨張機構)
30 室外熱交換器(熱源側熱交換器)
40 蓄熱熱交換器
41 電子膨張弁(蓄熱膨張弁)
42 蓄熱槽
43 蓄熱配管
44 膨張流路(蓄熱膨張流路)
45 2方弁(開閉機構)
46 バイパス流路(蓄熱膨張回避流路)
50 空調圧縮機(圧縮機、第1圧縮機)
53 空調圧縮機吸引配管(第1ライン)
54 補助ライン
55 2方弁(開閉機構)
60 ショーケース圧縮機(圧縮機、第2圧縮機)
63 ショーケース圧縮機吸引配管(第2ライン)
70 制御装置
71 制御部(膨張弁制御部)
80 消費電力検出部(消費エネルギ把握手段)
90 冷媒配管
100 蓄熱熱回収システム(蓄熱熱回収装置)

Claims (10)

  1. 蓄熱材を蓄える蓄熱槽(42)と、
    冷媒を圧縮する圧縮機(50、60)と、少なくとも冷媒の凝縮器として機能して室内を暖める室内熱交換器(10)と、冷媒の蒸発器として機能する蒸発熱交換器(20)と、前記蒸発熱交換器(20)に向かう冷媒を減圧する蒸発側膨張機構(21)と、冷媒と前記蓄熱槽(42)内の前記蓄熱材とを熱交換させる熱交換器として機能する蓄熱熱交換器(40)と、を有する冷媒回路(90)と、
    を備え、
    前記冷媒回路(90)は、前記圧縮機(50、60)から吐出されて前記室内熱交換器(10)において凝縮させた冷媒を、前記蓄熱熱交換器(40)において前記蓄熱槽(42)内の前記蓄熱材の冷熱を利用することでさらに凝縮させ、前記蒸発側膨張機構(21)によって減圧した冷媒を前記蒸発熱交換器(20)において蒸発させる第1運転状態の接続状態にすることが可能であり、
    前記冷媒回路(90)は、
    前記蓄熱熱交換器(40)に向けて送られる冷媒を膨張させるための蓄熱膨張機構(41)と、
    前記蓄熱膨張機構(41)通過することなく前記蓄熱熱交換器(40)に向けて冷媒を送るための蓄熱膨張回避流路(46)と、
    前記蓄熱膨張回避流路(46)に設けられた開閉機構(45)と、
    前記蓄熱膨張機構(41)および前記蓄熱膨張回避流路(46)に対して前記蓄熱熱交換器(40)側とは反対側に設けられており、前記室内熱交換器(10)から流れてくる冷媒を前記蓄熱熱交換器(40)側と前記蒸発熱交換器(20)側との両方に送る状態、前記蓄熱熱交換器(40)側にのみ送る状態、および、前記蒸発熱交換器(20)側にのみ送る状態を切り換え可能な蓄熱蒸発切換機構と、をさらに有しており、
    前記開閉機構(45)および前記蓄熱膨張機構(41)を閉じた状態として前記室内熱交換器(10)において凝縮された冷媒を前記蓄熱熱交換器(40)を経由させることなく、前記蓄熱蒸発切換機構により前記室内熱交換器(10)から流れてくる冷媒を前記蒸発熱交換器(20)側にのみ送る状態に切り換えて前記蒸発側膨張機構(21)で減圧させた冷媒を前記蒸発熱交換器(20)で蒸発させる第2運転状態と、
    前記蓄熱蒸発切換機構により前記室内熱交換器(10)から流れてくる冷媒を前記蓄熱熱交換器(40)側と前記蒸発熱交換器(20)側との両方に送る状態に切り換えて、前記開閉機構(45)を閉じた状態として前記室内熱交換器(10)において凝縮された冷媒の一部を前記蓄熱膨張機構(41)で減圧させて前記蓄熱熱交換器(40)において蒸発させ、他の一部の冷媒を前記蒸発側膨張機構(21)で減圧させて前記蒸発熱交換器(20)で蒸発させる第3運転状態と、の接続状態にすることがさら可能であり、
    室外温度センサ(80)と、
    前記室外温度センサ(80)の検出値に基づいて、前記室外温度センサ(80)の検出値が低い方が前記第3運転状態に、高い方が前記第1運転状態に、その間が前記第2運転状態になるように前記冷媒回路(90)の接続状態を切り換える制御部(71)と、
    をさらに備えた蓄熱熱回収装置(100)。
  2. 前記制御部(71)は、前記室内熱交換器(10)における凝縮熱エネルギと前記蒸発熱交換器(20)における蒸発熱エネルギとがバランスしないことにより前記室内熱交換器(10)を流れ出た冷媒が気液二相状態になっている場合に、前記第1運転状態に切り換えて前記室内熱交換器(10)を流れ出た冷媒を前記蓄熱熱交換器(40)で過冷却状態となるように前記蓄熱膨張機構(41)および前記圧縮機(50、60)を制御する、
    請求項に記載の蓄熱熱回収装置(100)。
  3. 前記圧縮機(50、60)は、前記第運転状態において、吸入側が前記蓄熱熱交換器(40)の出口側と接続された第1圧縮機(50)、および、前記蓄熱熱交換器(40)と前記第1圧縮機(50)との間の流路とは独立させることが可能であって吸入側が前記蒸発熱交換器(20)の出口側と接続された第2圧縮機(60)を有しており、
    前記制御部(71)は、前記第3運転状態に切り換えている場合に、前記蓄熱熱交換器(40)における蒸発温度と、前記蒸発熱交換器(20)における蒸発温度と、が異なるように、前記第1圧縮機(50)、前記第2圧縮機(60)、前記蓄熱膨張機構(41)および前記蒸発側膨張機構(21)を制御する、
    請求項1または2に記載の蓄熱熱回収装置(100)。
  4. 前記第1圧縮機(50)は、冷媒を吸引するための第1ライン(53)を有し、
    前記第2圧縮機(60)は、冷媒を吸引するための第2ライン(63)を有し、
    前記第1ライン(53)と前記第2ライン(63)とは、開閉機構(55)を有する補助ライン(54)を介して接続されている、
    請求項に記載の蓄熱熱回収装置(100)。
  5. 冷媒を圧縮する圧縮機(50、60)と、
    少なくとも冷媒の凝縮器として機能する室外熱交換器(30)と、
    少なくとも冷媒の蒸発器として機能して室内を冷やす室内熱交換器(10)と、
    冷媒の蒸発器として機能する蒸発熱交換器(20)と、
    前記蒸発熱交換器(20)に向かう冷媒を減圧する蒸発側膨張機構(21)と、
    冷媒蓄熱材とを熱交換させる熱交換器として機能する蓄熱熱交換器(40)と、
    前記蓄熱熱交換器(40)を通過した冷媒を減圧して前記室内熱交換器(10)に送る室内膨張機構(11)と、
    前記室内膨張機構(11)および前記蒸発側膨張機構(21)よりも前記蓄熱熱交換器(40)側に設けられており、前記蓄熱熱交換器(40)から流れてくる冷媒を前記蒸発熱交換器(20)側と前記室内熱交換器(10)側との両方に送る状態、および、前記圧縮機(50、60)側にのみ送る状態を切り換え可能な室内蒸発切換機構と、
    前記蓄熱熱交換器(40)に向けて送られる冷媒を膨張させるための蓄熱膨張機構(41)と、
    前記蓄熱膨張機構(41)通過することなく前記蓄熱熱交換器(40)に向けて冷媒を送るための蓄熱膨張回避流路(46)と、
    前記蓄熱膨張回避流路(46)に設けられた開閉機構(45)と、
    前記蓄熱膨張機構(41)および前記蓄熱膨張回避流路(46)に対して前記蓄熱熱交換器(40)側とは反対側に設けられており、前記室外熱交換器(30)から流れてくる冷媒を前記蓄熱熱交換器(40)側と前記蒸発熱交換器(20)側との両方に送る状態、および、前記蓄熱熱交換器(40)側にのみ送る状態を切り換え可能な蓄熱蒸発切換機構と、
    を有する冷媒回路(90)と、
    前記蓄熱材を蓄える蓄熱槽(42)と、
    前記蓄熱蒸発切換機構によって前記室外熱交換器(30)から流れてくる冷媒を前記蓄熱熱交換器(40)側と前記蒸発熱交換器(20)側との両方に送る状態として、前記室内蒸発切換機構によって前記蓄熱熱交換器(40)から流れてくる冷媒を前記圧縮機(50、60)側にのみ送る状態に切り換え、前記室外熱交換器(30)において凝縮された冷媒の一部を、前記開閉機構(45)を閉じつつ前記蓄熱膨張機構(41)で減圧させて前記蓄熱熱交換器で蒸発させ、他の一部の冷媒を前記蒸発側膨張機構(21)で減圧させて前記蒸発熱交換器(20)で蒸発させる第4運転状態と、
    前記蓄熱蒸発切換機構によって前記室外熱交換器(30)から流れてくる冷媒を前記蓄熱熱交換器(40)側にのみ送る状態として、前記室内蒸発切換機構によって前記蓄熱熱交換器(40)から流れてくる冷媒を前記蒸発熱交換器(20)および前記室内熱交換器(10)の両方に送る状態に切り換え、前記室外熱交換器(30)において凝縮された冷媒を、前記蓄熱膨張機構(41)を閉じつつ前記開閉機構(45)を開けて前記蓄熱熱交換器でさらに凝縮させた後、一部の冷媒を前記蒸発側膨張機構(21)で減圧させて前記蒸発熱交換器(20)で蒸発させ、他の一部の冷媒を前記室内膨張機構(11)で減圧させて前記室内熱交換器(10)で蒸発させる第5運転状態と、
    を切り換えて実行させる制御部(71)と、
    を備えた蓄熱熱回収装置(100)。
  6. 室外温度センサ(80)をさらに備え、
    前記制御部(71)は、前記室外温度センサ(80)の検出値に基づいて、前記室外温度センサ(80)の検出値が低い方が前記第4運転状態に、高い方が前記第5運転状態になるように前記冷媒回路(90)の接続状態を切り換える、
    請求項に記載の蓄熱熱回収装置(100)。
  7. 前記制御部(71)は、前記室内熱交換器(10)および前記蒸発熱交換器(20)における合計の蒸発熱エネルギと前記室外熱交換器(30)における凝縮熱エネルギとがバランスしないことにより前記室外熱交換器(30)を流れ出た冷媒が気液二相状態となっている場合に、前記第5運転状態に切り換えて前記室外熱交換器(30)を流れ出た冷媒を前記蓄熱熱交換器(40)で過冷却状態となるように前記蓄熱膨張機構(41)および前記圧縮機(50、60)を制御する、
    請求項5または6に記載の蓄熱熱回収装置(100)。
  8. 前記圧縮機(50、60)は、前記第5運転状態において、吸入側が前記室内熱交換器(10)の出口側と接続された第1圧縮機(50)、および、前記室内熱交換器(10)と前記第1圧縮機(50)との間の流路とは独立させることが可能であって吸入側が前記蒸発熱交換器(20)の出口側と接続された第2圧縮機(60)を有しており、
    前記制御部(71)は、前記第5運転状態に切り換えている場合に、前記室内熱交換器(10)における蒸発温度と、前記蒸発熱交換器(20)における蒸発温度と、が異なるように、前記第1圧縮機(50)、前記第2圧縮機(60)、前記蓄熱膨張機構(41)および前記室内膨張機構(11)を制御する、
    請求項5から7のいずれか1項に記載の蓄熱熱回収装置(100)。
  9. 前記第1圧縮機(50)は、冷媒を吸引するための第1ライン(53)を有し、
    前記第2圧縮機(60)は、冷媒を吸引するための第2ライン(63)を有し、
    前記第1ライン(53)と前記第2ライン(63)とは、開閉機構(55)を有する補助ライン(54)を介して接続されている、
    請求項に記載の蓄熱熱回収装置(100)。
  10. 前記蒸発熱交換器(20)は、
    前記室内熱交換器(10)が有している機能とは異なる機能であって、
    前記室内熱交換器(10)を流れる冷媒の温度よりも低温の冷媒と冷蔵庫内の空気とを熱交換させるための冷蔵熱交換器と、
    前記冷蔵熱交換器を流れる冷媒よりも低温の冷媒と冷凍庫内の空気とを熱交換させるための冷凍熱交換器と、
    のいずれか1つの機能を有する、
    請求項5から9のいずれか1項に記載の蓄熱熱回収装置(100)。
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