JP4635348B2 - パターン形成用マスクおよびそれを使用したパターン形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高分子フィルムなどのパターン形成用基材上に電極パターンや配線パターンなどのパターンを形成してあるパターン形成体、例えば、フレキシブルな巻き取り状基材(パターン形成用基材)上に陽極としての透明電極層や有機層、陰極としての金属層などのパターンを形成してある有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と呼ぶ)を製造する際に使用し、高品質で安価なパターン形成を可能とするパターン形成用マスクおよびそのマスクを使用したパターン形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、フレキシブルな巻き取り状基材へパターンを連続的に形成する方法が、透明導電フィルム、ガスバリアフィルム、電磁波シールドフィルム、ウィンドフィルム、フレキシブルプリント配線基板、コンデンサ用金属化フィルム、液晶ディスプレイ、有機・無機EL素子などの分野における電極パターンや配線パターンなどの形成に採用する要求が高まっている。例えば有機EL素子においては、フレキシブルな巻き取り状基材に陽極としての透明電極、有機層、陰極のパターンを連続形成して積層することで、軽量・フレキシブルなものが安価に提供できるとして注目されている。
【0003】
パターン連続形成方法としてはこれまでウェット方式、ドライ方式があった。
ウェット方式は水分や溶剤に不安定なものに使用すると性能が悪化するという欠点があった。特に、一対の電極間(陽極および陰極)に有機層を挟んだ構造を有する有機EL素子の陰極形成においては、既形成膜として有機層があり、その上に仕事関数が低く水分に弱いカルシウム、バリウム、イッテルビウムなどの金属によりパターン形成を行う必要があるため、水や溶剤を用いるウェット工程は性能を著しく悪化させるという問題があった。さらに、ウェット方式はレジスト塗布、エッチング液によるエッチング、レジスト剥離といった工程が必要となり、工程数が多く複雑化するために収率低下、製造コストの増大を引き起こし、製品を安価に提供することができなかった。
【0004】
一方、ドライ方式によるパターン連続形成方法においても、ウェットコーティングやフォトリソによるレジストパターニングなどが必要なものはウェット工程を含むため、ウェット方式パターニングと同様の問題が生じていた。これに対してレーザーエッチングなどの描画型ドライ方式は、ウェット工程を含まないため、上述のような水分・溶剤による性能悪化の問題はないものの、レーザーでパターンを徐々に描いて行く方式のためパターニングに時間がかかり、結果として製品が高価なものとなってしまっていた。
【0005】
以上のような方法に対して、パターン形成用マスクを使用した蒸着、スパッタリングやドライエッチングなどによるドライ方式パターン連続形成方法は、ウェット工程もなく、またレーザーエッチングなどとは異なり、パターン形成用マスクを用いて一括でパターン形成用基材上にパターンを形成できるため、水分・溶剤による性能悪化の問題や、工程の複雑化やパターニングスピードの低下による製造コストの増大を抑えることができるという利点があった。
【0006】
しかしながら、パターン形成用マスクが金属製の場合には、パターン形成用マスクをパターン形成用基材上に密着させてパターン形成を行う際、パターン形成用基材のパターン形成用薄膜や基材に傷が付いたり、場合によってはパターン形成用薄膜が剥がれるといった問題があった。また、蒸着などの製膜と同時にパターン形成用マスクでマスキングされていないパターン形成用基材の箇所に選択的に蒸着パターンの形成を行う場合には、マスク部分に付着したパターン形成用材料からなる被膜が、特にパターン形成用マスクをパターン形成用基材に同期して動かすと、その途中で一部が剥離して製品に付着して不良を発生することがあった。また、マスク作製に要するコストが高いといったコスト上の問題があり、そのため、マスクを繰り返して利用することを余儀なくされていた。しかし、再利用の際にはマスクに付着したパターン形成用材料からなる被膜をマスクから除去するための洗浄が必要だが、通常の洗浄では除去が困難なものもあり、特殊な洗浄工程を設けるため作業性が低下し、製造コストが高くなるといった問題があった。
【0007】
上述の問題を解決するために、安価な高分子樹脂からなるパターン形成用マスクを使用して蒸着によりパターンの形成を行い、パターン形成用マスクは数回程度で使い捨てる方法が提案されている(特開平5−78818号公報参照)。しかしながら、この方法においても、マスクをパターン形成用薄膜上に直接密着させることで薄膜が剥がれたり、マスクにも付着したパターン形成用材料からなる被膜がパターン形成工程中に不用意に剥離して製品に付着するといった問題は解決されていなかった。
また、高分子樹脂製パターン形成用マスクは熱により変形したり、柔軟性を有するが故にパターン形成中に撓んだりするために、そこに設けてるマスクパターンが細かい場合にはパターンずれを起こすといった問題もあった。これを防ぐために容易に剥離できる粘着剤によりパターン形成用マスクをパターン形成用基材に一時的に貼り付ける方法がとられることが多いが、この方法では、パターン形成用基材の基材やパターン形成用薄膜を汚染したり、薄膜が剥がれたりするという新たな問題があった。
また、高分子樹脂製パターン形成用マスクが絶縁性のため、このマスクをパターン形成用基材から剥がす際に発生する静電気によりパターン形成用基材にゴミが付着したり、放電が起こり、パターン形成用基材やその上に形成されたパターンに欠陥が生じるという、金属製パターン形成用マスクの使用の際には見られない問題も発生した。
【0008】
これらの高分子樹脂製パターン形成用マスクにおける問題を解決するために、オイルマスクを使用した蒸着方法によるパターン形成方法が提案されている(特公平8−26449号、特開平10―330912号各公報参照)。これらの方法では、パターン形成用基材の蒸着膜を形成したくない部分に予めオイルを塗布し、その部分における蒸着膜の形成を防ぎ、パターン形成用基材の所望部分のみにパターンを設ける。しかしながら、これらの方法においては基材や既形成膜がオイルで汚染されるという新たな問題が発生した。また、パターン形成装置の減圧チャンバー内で分子量の低いオイルを塗布することは困難であった。
【0009】
すなわち、上述の金属製パターン形成用マスク・高分子樹脂製パターン形成用マスク・オイルマスクを使用したパターン連続形成方法にはそれぞれ問題があった。
上述の問題をまとめると、
(1)金属製パターン形成用マスクの使用によるパターン形成用基材の既形成膜や基材への傷付けの問題
(2)パターン形成用マスクとパターン形成用基材との直接密着によるパターン形成用基材のパターン形成用薄膜の剥がれの問題
(3)パターン形成用マスクのマスク形成用基材とは密着しない面側にも付着したパターン形成用材料からなる被膜の剥離による異物化の問題
(4)金属製パターン形成用マスク作製のためのコスト高の問題
(5)上記(4)に記載の問題点回避のための金属製パターン形成用マスク再利用の際の洗浄困難性によるコスト高の問題
(6)高分子樹脂製パターン形成用マスク使用によるパターンずれの問題
(7)上記(6)に記載の問題点回避の目的で使用するマスク固定用粘着剤による汚染、既形成膜の剥がれの問題
(8)高分子樹脂製パターン形成用マスク使用による静電気発生に伴う異物・欠陥発生の問題
(9)オイルマスク使用時のパターン形成用基材の基材や既形成膜に対する汚染の問題
(10)減圧チャンバー内でのオイルマスク用オイルによる非パターン形成部の形成性困難の問題
となる。
【0010】
本発明は以上のような状況に鑑みなされたものであり、上述の問題点を解消し、傷、異物、パターンずれ、パターン形成用基材の汚染等の発生がなく、高品質で安価なパターン形成体の作成が可能なパターン形成用マスクおよびこのパターン形成用マスクを使用したパターン形成装置の提供を目的とする。
【0011】
本発明は、以上の目的を達成するためになされたものであり、請求項1に記載のパターン形成用マスクは、減圧雰囲気下で搬送するパターン形成用基材に対して同期して、かつパターン形成手段から該パターン形成用基材に向かって飛散するパターン形成用材料をマスキングしながら搬送し、該パターン形成用基材上に所望のパターンを形成する際に使用されるパターン形成用マスクであり、少なくとも金属製基材と、その片側あるいは両側の表面に高分子樹脂を主体とする保護層を有し、該保護層の少なくとも一方が該パターン形成用基材のパターン形成面および/あるいは該パターン形成用材料に対して防着性を有し、該保護層の少なくとも一方が帯電防止性能を有することを特徴とする。
【0012】
また、請求項2に記載のパターン形成用マスクは、請求項1に記載のパターン形成用マスクにおいて、防着性を有する保護層が少なくともフッ素系樹脂あるいはシリコーン系樹脂を含むことを特徴とする。
【0014】
さらにまた、請求項に記載のパターン形成用マスクは、請求項1又は請求項2に記載のパターン形成用マスクにおいて、金属製基材あるいは保護層が強磁性物質を含むことを特徴とする。
【0015】
さらにまた、請求項に記載のパターン形成装置は、減圧雰囲気下で搬送するパターン形成用基材に対して同期して、かつパターン形成手段から該パターン形成用基材に向かって飛散するパターン形成用材料をマスキングしながら搬送し、該パターン形成用基材上に所望のパターンを形成する際に使用されるパターン形成装置であり、パターン形成用基材を搬送するための搬送手段と、金属製基材とその片側あるいは両側の表面に高分子樹脂を主体とする保護層を少なくとも有し、該保護層の少なくとも一方が該パターン形成用基材のパターン形成面および/あるいは該パターン形成用材料に対して防着性を有し、該保護層の少なくとも一方が帯電防止性能を有するパターン形成用マスクと、該パターン形成用マスクを該パターン形成用基材と同期して搬送するための搬送手段と、該パターン形成用材料を該パターン形成用基材に向かって放出するためのパターン形成手段と、該パターン形成用基材とパターン形成用マスクの同期した搬送ならびに該パターン形成手段からのパターン形成用材料の飛散を減圧雰囲気下で行うようにするための減圧手段とを少なくとも具備することを特徴とする。
【0016】
さらにまた、請求項に記載のパターン形成装置は、請求項に記載のパターン形成装置において、パターン形成用マスクと同期して搬送するパターン形成用基材に接して回動し、かつパターン形成用マスクを吸着するための磁石を有するガイドロールを具備することを特徴とする。
【0017】
さらにまた、請求項に記載のパターン形成装置は、請求項または請求項に記載のパターン形成装置において、パターン形成手段におけるパターン形成方法が、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学気相反応法、化学的気相成長法のいずれかであることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパターン形成用マスクおよびこのパターン形成用マスクを使用したパターン形成装置の実施の形態を図面を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0019】
図1は本発明においてとり得るパターン形成用マスクの一例の層構成を示すものであり、図2および図3のそれぞれはこれらのパターン形成用マスクを使用したパターン形成装置の概略の構成を示すものである。そして、図6にはパターン形成用基材の概略の断面構成が示してある。
【0020】
本発明に係るパターン形成用マスクは、図1の(a)〜(c)に示すように、基本的には、少なくとも金属製基材10と、その片側あるいは両側に高分子樹脂を主体とする保護層11や保護層12を有しており、パターン形成用の透孔部18が設けてある。
また、パターン形成用基材は上述のパターン形成用マスクを使用して電極パターンや配線パターン等のパターンをその上に形成するための基材であり、図6の(a)に示すパターン形成用基材65は高分子樹脂、金属、ガラス等のフレキシブルな基材のみからなり、(b)に示すパターン形成用基材66は高分子樹脂、金属、ガラス等のフレキシブルな基材61の一方の面側にインジウム−スズ酸化物、銅、アルミニウムなどのパターン形成用薄膜62が設けてある。
【0021】
これらのパターン形成用マスクとパターン形成用基材は、図2や図3に示すように、パターンを形成するためのパターン形成用基材20、30と密着させた状態で、ドライエッチング装置、蒸着装置、プラズマ加工装置などのパターン形成手段24、34からCF4等のエッチングガスやイッテルビウム等のパターン形成用材料をパターン形成用基材20、30に向かって飛散させ、パターン形成用マスク23、33の透孔部(図示せず)に対応するパターン形成用基材20、30の箇所のみにエッチングや蒸着を施し、パターン形成用薄膜やパターン形成用材料からなる所望のパターンを設けるために使用するものである。
【0022】
パターン形成用マスク15、16、17を構成する金属製基材10としては、インバー材、ステンレス、アルミニウム、銅、鉄鋼等の他、各種金属、合金などからなる箔および板を使用することができるが、特にインバー材は熱膨張による変形が少なく望ましい。また、その厚さは、金属製基材として加工する際に破損したり、シワがよったりしない程度で、パターン形成時にパターン形成用基材と同期して移送したり、巻き取ったり(図2参照)、湾曲させて回転したり(図3参照)できることが望ましく、特に望ましくは50μmから500μm程度である。ただし、金属製基材10が薄く、マスクとしての自己支持性が弱い場合でも、後述する高分子樹脂を主体とする保護層11や保護層12などを適当な厚みで積層することにより、パターン形成用マスクとして高い自己支持性を得ることができ、問題なく使用できるようになる。このように金属製基材を使用したパターン形成用マスクとすることで、パターン形成後にパターン形成用基材から剥がす際に発生する静電気とそれによる欠陥・異物の発生を防止することができる。また、高い自己支持性を付与することができることにより、パターン形成用マスクの撓み、変形による形成パターンのパターンずれを防ぐことができる。
【0023】
本発明に係るパターン形成用マスクは、このように金属製基材10上の片側あるいは両側に高分子樹脂を主体とする保護層11,12を有するものである。すなわち、本発明のパターン形成用マスクは、金属製基材/保護層あるいは保護層/金属製基材/保護層という構成を基本構成としている。そして、本発明のパターン形成用マスクは、さらに保護層の少なくとも一方はパターン形成用基材のパターン形成面および/あるいはパターン形成用材料に対して防着性を有するように形成する必要がある。図1においては保護層11が上記した防着性を有するようになっている。
【0024】
このような構成にしておくと、パターン形成時に、高分子樹脂を主体とする保護層をパターン形成用基材に密着させて使用する場合には、パターン形成用基材への傷付けを少なくなくすることができる。また、この際、保護層がパターン形成用基材および/あるいはパターン形成用材料に対して防着性を有していれば、パターン形成用マスクとパターン形成用基材との密着によるパターン形成用基材のパターン形成用薄膜の剥がれの発生を防止することができる。
【0025】
また、パターン形成用マスクの防着性を有する保護層をパターン形成用基材に密着させる側とは反対側に位置させて使用する場合には、パターン形成用マスク表面にパターン形成用材料が付着するのを防げるため、前記問題点(3)に示すような被膜剥離による異物化の問題がなくなり、さらにパターン形成用マスクを洗浄せずにそのまま、あるいは簡単な洗浄を施すだけで、繰り返し再利用が可能になり、金属製パターン形成用マスクの作製コストが高いといった問題点を実質的に回避することが可能になる。また、この防着性により、パターン形成装置内の塵埃や、マスクハンドリング時に触れる塵埃などの付着も抑えることができる。
【0026】
防着性を有する保護層がパターン形成用マスクの片側に形成されている場合は、もう片側は、前記した問題点(1)、(2)、(3)、(5)が発生しなければ、保護層を形成しないか、特に防着性を有さない高分子樹脂を含有する保護層を形成してもよい。しかしながら、望ましくは防着性を有する保護層はマスクの片側だけでなく両側に形成したほうがよい。
【0027】
このような防着性を有する保護層11は、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、脂肪族炭化水素系樹脂、芳香族炭化水素系樹脂などを含む樹脂を主体として構成することができるが、その中でも特に、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂を含有していることが望ましい。
【0028】
フッ素系樹脂の例としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル、エチレン/テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、エチレン/クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレン共重合体などの樹脂が挙げられる。
【0029】
また、シリコーン系樹脂の例としては、ジメチル系シリコーン樹脂、メチルビニル系シリコーン樹脂、メチルフェニルビニル系シリコーン樹脂、メチルフロロアルキル系シリコーン樹脂(フロロシリコーン)、シリコーンアルキッド、シリコーンポリエステル、シリコーンアクリル、シリコーンエポキシ、シリコーンフェノール、シリコーンウレタン、シリコーンメラミン、ポリイミドシリコーンなどが挙げられる。
【0030】
このような防着性を有する保護層11は、上述の通り、パターン形成用基材側に密着させて使用すれば、パターン形成用基材の既形成膜の剥がれ、傷の発生を防ぐことができる。
また、蒸着被膜の形成によりパターン形成用基材にパターニングを行う場合には、防着性を有する保護層11をパターン形成手段からの蒸着源(パターン形成用材料)の飛散側に向けて使用すれば、パターン形成用材料のパターン形成用マスク表面への付着による既形成膜の剥がれ、パターン形成時のパターン形成用マスク上の被膜剥離による異物発生を抑え、マスクの再利用も容易になる。
【0031】
このことから、防着性を有する保護層11は図1の(c)のように金属製基材10の両面に形成されていることが望ましいが、片面にのみ形成されている場合は、反対側の面には図1の(a)のように保護層を形成しないか、図1の(b)のように特に防着性の高くない高分子樹脂を含有する保護層12を形成してもよい。図1の(a)や(b)の場合、パターン形成用基材や既形成膜が丈夫で、剥がれや傷発生などの問題がなければ、防着性を有する保護層11でない面をパターン形成用基材に密着させて使用するとよい。また、ドライエッチングのように、パターン形成用基材上に既に形成されているパターン形成用薄膜(既形成膜)をエッチングしてパターニングを行う場合には、防着性を有する保護層11をパターン形成用基材に密着させて使用するとよい。
【0032】
図1の(b)の場合、特に防着性の高くない高分子樹脂を主体とする保護層12を構成する高分子樹脂としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリウレタン、ポリイミドなどの樹脂を使用することができるが、特にポリイミド系樹脂は耐熱性が高く、変形・劣化などがなく、パターンずれ防止や再利用の面から特に望ましい。
【0033】
このように、パターン形成に当たっては使用するパターン形成用基材の構成、パターン形成手段、パターン形成用材料、要求される品質等の条件によって、パターン形成用マスクの構造・使用方法を変えることができる。
【0034】
ところで、金属製基材10の表面を保護層11、12で覆ってしまうと、パターン形成用マスクをパターン形成用基材から剥がす際に発生する静電気を効率よくアースできない場合がある。これを改善するために保護層に帯電防止性能を持たせることが望ましい。帯電防止性能を持たせる手段としては、保護層形成材料にカーボン、金属や金属酸化物の粉・ペーストなどを混ぜ、導電粒子を分散させる方法、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチルアルキルアミン)やグリセリン脂肪酸エステルのような非イオン系帯電防止剤、アルキルスルホン酸塩のようなアニオン系帯電防止剤、テトラアルキルアンモニウム塩のようなカチオン系帯電防止剤、アルキルベタインのような両性帯電防止剤、ポリアニリン、ポリチオフェンのような導電性高分子を混ぜる方法が適している。導電性高分子を使用する場合には導電性を向上させるために、導電性高分子にヨウ素やポリスチレンスルホン酸などをドープしてもよい。
【0035】
前述したように本発明のパターン形成用マスクにおいては、その自己支持性が高いため、パターンずれの問題を解消することができるが、さらに精度よくパターニングを行うために、金属製基材あるいは/および保護層中に強磁性物質を含有させ、パターン形成時に磁石や電磁石でパターン形成用マスクを吸着するようにしておくことが望ましい。強磁性物質としては、磁石に吸着するものならば問題ないが、中でも鉄、ニッケル、コバルトなどの金属およびこれらを含有する合金などが適している。
【0036】
保護層の金属製基板上への形成には、各種印刷法、塗装法、コーティング法、ラミネート法、ヒートシール法などの従来公知の方法を用いることができる。ラミネート法やヒートシール法を用いるために接着層などを保護層と金属製基材間に形成したり、他に必要であれば別の層を形成してもよい。
【0037】
保護層の形成は、金属製基材へのマスクパターン加工前でも加工後でも構わない。加工前の場合は、保護層を形成した後に、プレス、打ち抜きといった機械加工や、エッチング加工、レーザー加工、放電加工、電子・イオンビーム加工、プラズマ加工といった特殊加工などの従来公知の加工方法から適宜のものを選択し、マスクパターンを形成すればよい。
マスクパターン加工後に保護層を形成する場合には、マスクパターン加工済の金属製基材に印刷、塗装、コーティングなどで直接保護層を金属製基材上に形成するか、加工済の保護層をラミネート、ヒートシールなどで貼り合わせるのがよい。
【0038】
このようにして作製したパターン形成用マスクは、図2や図3に示すようなパターン形成装置で使用することにより、上述の利点を得ることができる。
【0039】
図2に示すパターン形成装置は、大略的には、パターン形成用基材20を搬送するための搬送手段201と、金属製基材とその片側あるいは両側の表面に高分子樹脂を含有する保護層を少なくとも有し、保護層の少なくとも一方が該パターン形成用基材のパターン形成面および/あるいは該パターン形成材料に対して防着性を有するパターン形成用マスク23と、このパターン形成用マスク23をパターン形成用基材20と同期して搬送するための搬送手段205と、パターン形成用材料をパターン形成用基材20に向かって飛散させるためのパターン形成手段24と、パターン形成用基材20とパターン形成用マスク23の同期した搬送ならびにパターン形成手段24からのパターン形成材料の飛散を減圧雰囲気下で行うようにするための減圧手段207とを少なくとも具備することを特徴とする。
【0040】
パターン形成用基材20を搬送するための搬送手段201は、巻き取り状のパターン形成用基材20を巻き付ける巻き出しロール21と、ここから送り出される巻き取り基材20を巻き取るための巻き取りロール22と、パターン形成用基材20をパターン形成手段24のパターン形成部分に導くためのガイドロール27などからなっている。
【0041】
一方、パターン形成用基材20と同期してパターン形成用マスク23を搬送するための搬送手段205は、マスク搬送用ロール29からなっている。
【0042】
一方、図3に示すパターン形成用装置は、大略的には、図2に示す装置と略同様の構成のものであり、パターン形成用基材30を搬送するための搬送手段301と、金属製基材とその片側あるいは両側の表面に高分子樹脂を含有する保護層を少なくとも有し、保護層の少なくとも一方が該パターン形成用基材のパターン形成面および/あるいは該パターン形成材料に対して防着性を有するパターン形成用マスク33と、このパターン形成用マスク33をパターン形成用基材30と同期して搬送するための搬送手段305と、パターン形成用材料をパターン形成用基材30に向かって飛散させるためのパターン形成手段34と、パターン形成用基材30とパターン形成用マスク33の同期した搬送ならびにパターン形成手段34からのパターン形成材料の飛散を減圧雰囲気下で行うようにするための減圧手段307とを少なくとも具備することを特徴とする。
【0043】
図2に示すパターン形成装置におけるこのパターン形成用マスク23の搬送手段205は、巻き出しロール兼用のマスク搬送用ロール29−1から巻き取り状のパターン形成用マスク23が供給され、マスク搬送用ロール29−2、29−3に導かれてパターン形成部分を経由し、巻き取りロール兼用のマスク搬送用ロール29−4に巻き取られる構造になっており、図3の搬送手段307はエンドレスのパターン形成用マスク33がマスク搬送用ロール39で搬送できる構造になっている。
【0044】
これらの搬送手段によって搬送されるパターン形成用マスクは、上述したように、金属製基材とその片側あるいは両側の表面に高分子樹脂を含有する保護層を少なくとも有し、保護層の少なくとも一方がパターン形成用基材のパターン形成面および/あるいはパターン形成用材料に対して防着性を有するようになっている。
【0045】
そして、これらのパターン形成用マスク23、33は、同期して搬送するパターン形成用基材20、30と密着させて、パターン形成手段24、34からパターン形成用材料をパターン形成用基材20、30に向かってパターン形成用マスク23、33側から飛散させ、パターン形成用基材20、30の所望部分にパターンを形成する。(図2、図3参照)
【0046】
この際に使用するパターン形成手段24、34におけるパターン形成方法としては、パターン形成用基材のパターン形成用薄膜(既形成膜)をエッチングしてパターンを形成するエッチング方式と、パターン形成用基材上に真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学気相反応法、化学的気相成長法などによりパターン形成用材料でパターンを選択的に形成する方法が適用可能であるが、パターン形成用マスクが防着性を有していることから、後者が望ましい。また、パターン形成手段は一つだけではなく、パターン形成用基材とパターン形成用マスクの搬送系を長くして、複数設置することも可能である。
【0047】
一方、207、307は、パターン形成用基材とパターン形成用マスクの同期した搬送ならびにパターン形成手段からのパターン形成材料の飛散を減圧雰囲気下で行うようにするための減圧手段であり、減圧雰囲気を作り出すための排気装置25、35、ガスを導入するためのガス導入装置26、36等からなっている。
【0048】
ここで、パターン形成用基材20、30としては、例えば図6に示すような構成のフレキシブル基材が使用可能である。
また、巻き出しロール21、31および巻き取りロール22、32の間には基材のテンションを保ちながら搬送を助け、パターン形成用基材とパターン形成用マスクを密着させるためのガイドロール27、37が取り付けられていることが望ましい。特に望ましくは、強磁性物質を含有するパターン形成用マスクをパターン形成用基材に密着させるために、図3の様にその上部でパターン形成が行われるガイドロール上に磁石38が取り付けられていることである。これにより、さらにパターンずれを防ぎ、精密なパターン形成を行うことができる。なお磁石38は必要に応じて取り外せる構造にしておいてもよく、電磁石として必要時のみ機能させるようにしてもよい。また、ガイドロールにはパターン形成用基材の温度が上昇しないよう、冷却機構を取り付けておいてもよい。
【0049】
パターン形成用マスク23、33はパターン形成用基材20、30と同期して動かすが、その際のパターン形成用マスクは図2のようにマスク搬送用ロール29−1、29−4で巻き取って使用することも、図3のように端がないパターン形成用マスクをマスク搬送用ロール39で回転して使用することも可能であるが、図3の型の方がマスク作製コストが安価であるため好ましい。また、どちらの場合においても、複数のマスクをベルトに固定してそれを巻き取ったり、回転させたりしてもよい。
【0050】
【実施例】
以下、有機EL素子の陰極パターンの形成例により、本発明をより具体的に説明する。なお、各実施例のおよび比較例のパターン形成用マスクの層構造とパターン形成装置はそれぞれ図4と図3(磁石38は必要に応じて取り外し可能)に示してある。
<実施例1>
まず、100μm厚のインバー材40に、図5(a)に示す構成の陰極用パターン50を一つの単位としてエッチング加工により形成し、その後、片面にフッ素系樹脂のダイエルラテックスGLS−213(ダイキン工業製)をスプレー塗装した後に熱硬化させて防着性を有する保護層41を形成し、図4(a)に示す構成のパターン形成用マスクを得た。図4の48は透孔部である。
【0051】
これとは別に、厚みが100μm、長さが100mのポリエチレンテレフタレート基材上にインジウム−スズ酸化物からなる陽極(透明電極)を図5(b)に示す陽極用パターン51で形成したものに、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸を水に分散させたBaytron P AI4083(バイエル製)からなる正孔注入層を50nmの厚さで、さらにその上にポリ(2―メトキシ−5(3’,7’−ジメチルオクチロキシ)−1,4−フェニレンビニレン)からなる発光層を100nmの厚さで、ダイレクトグラビア印刷機により、それぞれ正孔注入層においては図5(c)に示す正孔注入層用パターンで,発光層においては図5(d)に示す発光層用パターンで印刷して、陽極、正孔注入層、発光層が既形成膜として形成されたパターン形成用基材を作製した。
【0052】
次に、得られたパターン形成用マスク33とパターン形成用基材30とを図3のパターン形成装置(磁石38なし)に、パターン形成用基材30とパターン形成用マスク33をその防着性を有する保護層41が密着するように取り付けた。
また、パターン形成用手段34として蒸着源を取り付けた。蒸着源とは抵抗加熱の可能なボートにパターン形成用材料としてイッテルビウムを入れて一対の電極に取り付け、電流を流すことにより加熱できるようにしたものである。
【0053】
図3の各部材の準備が完了したパターン形成装置(磁石38なし)にて、減圧雰囲気下でパターン形成用基材30を0.5m/minの搬送速度にて巻き出しロール31から巻き取りロール32に搬送しながら、このパターン形成用基材30の搬送に同期してパターン形成用マスク33を密着搬送させつつ、パターン形成用手段34からイッテルビウムを飛散させ、パターン形成用マスク33の透孔部に覆われていないパターン形成用基材30の部分に100nm厚のパターンを形成し、有機EL素子(1回目)を得た。
【0054】
その後、マスクを洗浄せずに再利用した場合の有機EL素子への影響を調べるために、一旦、パターン形成装置を大気解放して、1回目と同じ構成のパターン形成用基材を取り付け、同様にイッテルビウムをパターン形成して有機EL素子を作製した(2回目)。
【0055】
このようにして作製した有機EL素子は図5(e)のような発光パターン55を有する。この20個の画素の平均画素サイズ(設計上は2.0×3.0mm)、サイズ別のダークスポットの平均数、およびショート画素数をグローブボックス中で評価し、その結果を表1に示した。画素サイズはパターンずれを評価可能であり、ダークスポット数とショート画素数はパターン形成時の異物・欠陥を評価可能である。
【0056】
<実施例2>
100μm厚のインバー材40に図5(a)に示す陰極用パターン50を一つの単位としてエッチング加工により形成し、その後、両面にダイキン工業製のフッ素系樹脂(ダイエルラテックスGLS−213)からなる防着性を有する保護層41をスプレー塗装して設けたパターン形成用マスク(図4(b)参照)を使用した以外は、実施例1と同様な条件により有機EL素子(1回目、2回目)を作製し、評価した。
【0057】
<実施例3>
100μm厚のインバー材40に図5(a)に示す陰極用パターン50を一つの単位としてエッチング加工により形成し、その後、両面にダイキン工業製のフッ素系樹脂の(ダイエルラテックスGLS−213)に導電性高分子分散液であるBaytron P(Bayer製)を重量比9:1で混合したものからなる防着性および帯電防止性能を有する保護層42をスプレー塗装して設けたパターン形成用マスク(図4(c)参照)を使用した以外は、実施例1と同様な条件により有機EL素子(1回目、2回目)を作製し、評価した。
【0058】
<実施例4>
実施例3と同様に作製したパターン形成用マスクを用いることと、図3のパターン形成装置(磁石38あり)を用いてパターン形成用マスクを磁石でガイドロール37に吸い付けつつパターン形成用基材に密着させながらパターン形成を行うこと以外は実施例1と同様の条件にして有機EL素子を作製し、評価した。
【0059】
<比較例1>
100μm厚のインバー材40に図5(a)に示す陰極用パターン50を一つの単位としてエッチング加工により形成したものをパターン形成用マスク(図4(d)参照)として使用する以外は、実施例1と同様の条件にて有機EL素子を作製し、評価した。
【0060】
【表1】
Figure 0004635348
【0061】
【発明の効果】
以上のように本発明によるパターン形成用マスクおよびそれを用いたパターン形成装置によれば、ウェット工程を使用しないドライ方式パターン連続形成が可能で、傷、異物、パターンずれ、既形成膜・基材の汚染などの問題を防ぎ、高品質のパターン形成が可能である。また、マスクを再利用する際の作業性を向上し、コストダウンが可能となるため、製品を安価に提供することができる。特に本発明は有機EL素子の製造に適用して効果が大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパターン形成用マスクの概略断面構成説明図である。
【図2】本発明のパターン形成装置の一例を示す説明図である。
【図3】本発明の他の例を示すパターン形成装置の説明図である。
【図4】本発明の実施例および比較例において使用するパターン形成用マスクの概略断面構造説明図である。
【図5】本発明の実施例および比較例において作成する有機EL素子の各層のパターンと発光パターンの概略説明図である。
【図6】パターン形成用基材の構成を示す概略断面構成説明図である。
【符号の説明】
10:金属製基材
11:防着性を有する保護層
12:防着性の高くない保護層
20:パターン形成用基材
21:巻き出しロール
22:巻き取りロール
23:パターン形成用マスク
24:パターン形成手段
25:排気装置
26:ガス導入装置
27:ガイドロール
29−1、29−2、29−3、29−4:マスク搬送用ロール
30:パターン形成用基材
31:巻き出しロール
32:巻き取りロール
33:パターン形成用マスク
34:パターン形成手段
35:排気装置
36:ガス導入装置
37:ガイドロール
38:磁石
39:マスク搬送用ロール
40:インバー材
41:防着性を有する保護層
42:防着性および帯電防止性能を有する保護層
50:陰極用パターン
51:陽極用パターン
52:陰極取り出し用パターン
53:正孔注入層用パターン
54:発光層用パターン
55:発光パターン
65、66:パターン形成用基材

Claims (6)

  1. 減圧雰囲気下で搬送するパターン形成用基材に対して同期して、かつパターン形成手段から該パターン形成用基材に向かって飛散するパターン形成用材料をマスキングしながら搬送し、該パターン形成用基材上に所望のパターンを形成する際に使用されるパターン形成用マスクであり、少なくとも金属製基材と、その片側あるいは両側の表面に高分子樹脂を主体とする保護層を有し、該保護層の少なくとも一方が該パターン形成用基材のパターン形成面および/あるいは該パターン形成用材料に対して防着性を有し、該保護層の少なくとも一方が帯電防止性能を有することを特徴とするパターン形成用マスク。
  2. 防着性を有する保護層が少なくともフッ素系樹脂あるいはシリコーン系樹脂を含むことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成用マスク。
  3. 金属製基材あるいは保護層が強磁性物質を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成用マスク。
  4. 減圧雰囲気下で搬送するパターン形成用基材に対して同期して、かつパターン形成手段から該パターン形成用基材に向かって飛散するパターン形成用材料をマスキングしながら搬送し、該パターン形成用基材上に所望のパターンを形成する際に使用されるパターン形成装置であり、パターン形成用基材を搬送するための搬送手段と、金属製基材とその片側あるいは両側の表面に高分子樹脂を主体とする保護層を少なくとも有し、該保護層の少なくとも一方が該パターン形成用基材のパターン形成面および/あるいは該パターン形成用材料に対して防着性を有し、該保護層の少なくとも一方が帯電防止性能を有するパターン形成用マスクと、該パターン形成用マスクを該パターン形成用基材と同期して搬送するための搬送手段と、該パターン形成用材料を該パターン形成用基材に向かって放出するためのパターン形成手段と、該パターン形成用基材とパターン形成用マスクの同期した搬送ならびに該パターン形成手段からのパターン形成用材料の飛散を減圧雰囲気下で行うようにするための減圧手段とを少なくとも具備することを特徴とするパターン形成装置。
  5. パターン形成用マスクと同期して搬送するパターン形成用基材に接して回動し、かつパターン形成用マスクを吸着するための磁石を有するガイドロールを具備することを特徴とする請求項に記載のパターン形成装置。
  6. パターン形成手段におけるパターン形成方法が、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、化学気相反応法、化学的気相成長法のいずれかであることを特徴とする請求項または請求項に記載のパターン形成装置。
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