JP4607609B2 - 薬液バッグ、薬液バッグ収容体および薬液バッグ収容体の製造方法 - Google Patents

薬液バッグ、薬液バッグ収容体および薬液バッグ収容体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、易酸化性物質を含む薬液を収容する用途に好適な薬液バッグ、その薬液バッグを用いた薬液バッグ収容体およびその薬液バッグ収容体の製造方法に関する。
近年、輸液などの薬液を収容する医療用容器には、取り扱い性が良好で、廃棄が容易なプラスチック製バッグが、アンプルなどのガラス製容器に代わって、主流となっている。また、このようなプラスチック製バッグを形成するプラスチックとしては、安全性が確立されたポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンが広く用いられている。
しかし、ポリオレフィンからなるフィルムは、フィルムの厚みが上記の用途に適した範囲である場合において、その酸素透過度が、通常、800cm/24h・m・atm以上と大きく、酸素を透過し易いものである。それゆえ、ポリオレフィンフィルムからなる薬液バッグに、例えば、アミノ酸、脂肪、ビタミン類などの易酸化性物質を含む薬液を充填した場合には、薬液の酸化劣化を防ぐために、脱酸素剤とともに、酸素非透過性の外装袋に封入する処置が施されている(特許文献1参照)。
また、薬液バッグを形成するプラスチック自体に、酸素バリア性を付与することも試みられている(特許文献2参照)。
特開昭63−275346号公報 特開平11−285520号公報
しかるに、薬液バッグを形成するプラスチックが酸素バリア性を有しない場合には、外装袋を開封して、薬液バッグを実際に使用する場合や、開封後、放置された場合に、薬液バッグの内容物が酸化劣化することを防止できない。しかも、薬液バッグに他の薬剤を外部から混注して使用する場合に、誤って、細菌などが混入すると、薬液バッグ自体が酸素バリア性を有しないことから、好気性細菌の増殖を加速させるおそれがある。
一方、薬液バッグを形成するプラスチックが酸素バリア性を有している場合であっても、薬液バッグのヘッドスペースに酸素が含まれていると、内容物の酸化劣化や好気性細菌の増殖を免れない。それゆえ、このような場合には、例えば、薬液に、その溶存酸素を低減させる処理を施してから薬液バッグに充填、密封したり、また、薬液バッグの密封後、ヘッドスペースを窒素などの不活性ガスで置換して、その置換率を限りなく100%に近づけたりすることが必要になるものの、これらの処理を実行することにより、製造設備が複雑で大掛かりなものとなることから、コストアップなどの不具合が生じる。
そこで、本発明の目的は、ヘッドスペース内に残存した酸素や薬液中の溶存酸素を簡易な方法で除去することができ、かつ、外部からの酸素の侵入を抑制して、薬液の使用中における酸化劣化を防止することができる薬液バッグと、それを用いた薬液バッグ収容体と、その薬液バッグ収容体の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、
(1) 可撓性を有するプラスチックフィルムで形成してなる薬液バッグであって、前記プラスチックフィルムが内表面側から外表面側の順に下記の層構成を有する厚さ150〜300μmの多層フィルムであり、かつその酸素透過度が、5〜400cm/24h・m・atmであることを特徴とする、薬液バッグ、
・内表面層:ポリオレフィン層
・柔軟層:密度0.900g/cm 以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を30〜70重量%の割合で含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり、その厚みが、前記多層フィルム全体の50〜80%である層
・ポリ環状オレフィン層
・接着性樹脂層
・酸素バリア性樹脂層:エチレンビニルアルコールまたはポリアミドからなり、その厚みが、2〜30μmである層
・外表面層:ポリオレフィン層
) 易酸化性物質を含む薬液を収容するための薬液バッグであることを特徴とする、前記(1)に記載の薬液バッグ、
) 前記易酸化性物質を含む薬液が、L−システイン、L−トリプトファン、脂肪、ビタミンA、ビタミンBおよびビタミンCからなる群より選ばれる少なくとも1種の物質を含む輸液であることを特徴とする、前記()に記載の薬液バッグ、
) 薬液バッグの内部に、微量元素または微量元素製剤を封入した小袋が収容されていることを特徴とする、前記(1)〜()のいずれかに記載の薬液バッグ、
) 他の薬剤を混注するための混注口を備えることを特徴とする、前記(1)〜()のいずれかに記載の薬液バッグ、
) 前記(1)〜()のいずれかに記載の薬液バッグと、脱酸素剤と、前記薬液バッグおよび前記脱酸素剤を収容して密封する、酸素透過度が1cm/24h・m・atm以下の外装袋と、を備えることを特徴とする、薬液バッグ収容体、
(7) 前記(1)〜(5)のいずれかに記載の薬液バッグと、脱酸素剤とを、酸素透過度が1cm /24h・m ・atm以下の外装袋に収容して密封することを特徴とする、薬液バッグ収容体の製造方法、
を提供するものである。
本発明の薬液バッグは、薬液バッグを形成するプラスチックフィルムの酸素透過度が5〜400cm/24h・m・atmの範囲に設定されていることから、薬液バッグ内外の酸素の透過を適度に抑制することができる。
それゆえ、例えば、本発明の薬液バッグに易酸化性物質を含む薬液を充填、密封して、大気中に放置した場合であっても、薬液バッグ内への酸素の侵入量を極力少なくすることができる。具体的には、薬液バッグ内の収容量や、収容される薬液の酸化し易さの程度などによって異なるものの、例えば、薬液バッグを点滴などの処置に供する程度の時間内であれば、薬液の酸化劣化を十分に防ぐことができる。
また、本発明の薬液バッグを、脱酸素剤とともに、酸素非透過性の外装袋に収容し、密封してなる、本発明の薬液バッグ収容体によれば、上記薬液バッグのヘッドスペース内に残存した酸素や、薬液中の溶存酸素を、経時的に除去することができる。すなわち、薬液バッグに薬液を充填するのに際して、溶存酸素の除去、ヘッドスペースの除去または不活性ガスによる完全置換といった、大掛かりな設備を要する処置を実行しなくても、酸素がほとんど存在しない環境下において、薬液を収容、保存させることができる。
本発明の薬液バッグは、可撓性を有し、酸素透過度が5〜400cm/24h・m・atmであるプラスチックフィルムを用いて形成されたものである。
プラスチックフィルムの酸素透過度が上記範囲を下回るときには、薬液バッグを、脱酸素剤とともに、酸素非透過性の外装袋に収容して、密封した場合において、薬液バッグのヘッドスペースに残存した酸素や薬液中の溶存酸素を経時的に除去するという、本発明の作用効果を得ることができなくなる。逆に、プラスチックフィルムの酸素透過度が上記範囲を上回ると、薬液バッグが酸素を透過し易いものとなることから、大気中に放置した場合において、薬液バッグ内に収容される薬液の酸化劣化を抑制するという、本発明の作用効果を得ることができなくなる。
上記プラスチックフィルムの酸素透過度は、好ましくは、5〜300cm/24h・m・atmであり、より好ましくは、100〜300cm/24h・m・atmである。
本発明の薬液バッグを形成するプラスチックフィルムは、上記のとおり、可撓性を有しており、かつ、薬液バッグの酸素透過度が上記範囲であること以外は、特に限定されず、種々のプラスチックを単独で、または、2種以上混合して用いることができる。
なお、薬液バッグにおいては、プラスチックに含まれている充填剤、可塑剤などの配合剤が薬液中に溶出することを防止する必要があることから、薬液バッグの内表面は、安全性の高いプラスチックで形成されていることが要求されており、従来、このようなプラスチックとして、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンが用いられている。ポリオレフィンは、ヒートシールが可能な素材でもあるが、一方で、これを単独で用いて薬液バッグを形成した場合には、酸素透過度が高くなるという不具合が生じる。
そこで、本発明においては、薬液バッグを形成するプラスチックフィルムとして多層フィルムを使用し、薬液バッグの内表面をなす一方側の表面に、ポリエチレン、ポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィンを配置するとともに、その他の層に酸素バリア性を有する層を設けて、フィルム全体の酸素透過度が上記範囲を満たすよう設定することが好ましい。
薬液バッグを形成するフィルムに、上記の酸素透過度を満たすような酸素バリア性を付与させるには、多層フィルム中に、酸素バリア性樹脂層を配置することが好ましい。
酸素バリア性樹脂層としては、特に限定されないが、例えば、共押出成形により酸素バリア性樹脂層を成形する場合には、当該層を形成する酸素バリア性樹脂として、例えば、エチレンビニルアルコール、ポリアミド、ポリエステルなどを用いることができる。また、ドライラミネートにより酸素バリア性樹脂層を成形する場合には、当該層を形成するフィルムとして、上記例示の酸素バリア性樹脂からなる層以外に、または、上記例示の酸素バリア性樹脂からなる層とあわせて、例えば、ポリエステル(好ましくは、延伸処理が施されたポリエステル)からなる基材フィルムの表面に無機酸化物の蒸着膜が形成されたフィルムや、延伸ポリアミドフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムなどを用いることができる。
上記ポリエステルおよび上記ポリエステルフィルムのポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などが挙げられる。
上記ポリアミドおよび上記ポリアミドフィルムのポリアミドとしては、例えば、ナイロン−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6,10、ナイロン−6,12、ナイロン−11、ナイロン−12などが挙げられる。
上記ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルムおよびポリプロピレンフィルムの延伸処理は、1軸延伸であっても、2軸延伸であってもよい。ポリエステルフィルムに延伸処理を施した場合には、フィルムの耐ピンホール性、強度、蒸着処理時の耐熱性、表面の平滑性などを、より一層向上させることができる。
上記無機酸化物蒸着膜の無機酸化物としては、例えば、アルミナ(アルミニウム酸化物)、シリカ(ケイ素酸化物)、マグネシウム酸化物、チタン酸化物などが挙げられる。なかでも、フィルムの透明性を維持するという観点からは、好ましくは、アルミナが挙げられる。
蒸着膜がアルミナである蒸着延伸ポリエステルフィルム(以下、「アルミナ蒸着延伸ポリエステルフィルム」という。)の具体例としては、例えば、凸版印刷(株)製の透明バリアフィルム(商品名「GLファミリー」;「GL−AEH」(基材:PET)、「GL−AU」(基材:PET)、「GL−AE」(基材:PET)など)、東レフィルム加工(株)製の透明バリアフィルム(商品名「バリアロックス」シリーズ;「1011RG」、「1011HG」、「1031HG」など)が挙げられる。
酸素バリア性樹脂層の厚みは、プラスチックフィルム全体に求められる酸素透過度に応じて設定されるものであって、特に限定されないが、好ましくは、2〜30μmであり、より好ましくは、5〜20μmである。
多層フィルムを形成するのにあたって、例えば、ポリオレフィンとポリエステルのように、互いに相溶性の乏しい樹脂を積層する場合には、接着性樹脂層を介して積層すればよい。この場合には、接着性樹脂に由来する物質が薬液中に移行することを防ぐために、接着性樹脂層よりも内側(薬液バッグの内表面)に、ポリ環状オレフィンからなる層を設けることが好ましい。
また、ポリ環状オレフィンは、比較的剛性の高い素材であることから、ポリ環状オレフィン層を設ける場合には、この層に隣接して、柔軟層を設けることが好ましい。
柔軟層を形成する樹脂としては、柔軟性が高く、柔軟層に隣接する層(ポリ環状オレフィンなど)との相溶性が高い樹脂であること以外は特に限定されない。例えば、多層フィルムのうち、薬液バッグの内表面(以下、単に「内表面」という。)側に配置されるポリオレフィン層と、ポリ環状オレフィン層との間に柔軟層を設ける場合には、密度0.900g/cm以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を30〜70重量%の割合で含有するポリオレフィン系樹脂組成物を用いることが好ましい。また、この場合において、柔軟層の厚みは、前記多層フィルム全体の50〜80%であることが好ましい。
薬液バッグを形成するプラスチックフィルムを多層フィルムとする場合において、この多層フィルムの層構成は、例えば、薬液バッグの内表面側から外表面側の順に、ポリオレフィン層、柔軟層、ポリ環状オレフィン層、接着性樹脂層および酸素バリア性樹脂層を有していることが好ましい。また、上記酸素バリア性樹脂層の外表面側には、さらに、接着性樹脂層を介して、ポリオレフィン層を設けることが好ましい。
上記プラスチックフィルムの全体の厚みは、薬液バッグに要求される強度や、可撓性、柔軟性などを考慮して、適宜設定されるものであって、特に限定されないが、好ましくは、150〜300μmであり、より好ましくは、200〜250μmである。
上記プラスチックの透明性は、特に限定されないが、薬液バッグに収容されている薬液の色、濁りなどを視認可能とするためには、透明度が高いことが好ましい。具体的には、例えば、日本薬局方(第14改正)第1部「55.プラスチック製医薬品容器試験法 4.透明性試験 第1法」に記載の方法に準じて測定された、波長450nmの光に対する透過率(%)において、通常、50%以上、好ましくは、70%以上であり、より好ましくは、75%以上である。
本発明の薬液バッグに充填される薬液は、特に限定されず、公知の種々の薬剤が挙げられる。なかでも、本発明の薬液バッグは、外部からの酸素の侵入が抑制されたものであって、しかも、酸素非透過性の外装袋内に酸素吸収剤とともに収容し、密封することで、薬液バッグのヘッドスペースに残存した酸素や薬液の溶存酸素を、経時的に除去し得るものであることからすれば、薬液バッグ内に充填される薬液としては、輸液、とりわけ、L−システイン、L−トリプトファン、脂肪、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンCなどの、酸化し易い物質を含む輸液が好適である。
薬液バッグのヘッドスペースは、窒素などの不活性ガスで置換することが好ましい。なお、例えば、ガラスバイアル瓶や、酸素透過度が5%を下回る、極めて高度な酸素バリア性を有する薬液バッグの場合は、薬液の充填、密封後、ヘッドスペース内の酸素を除去することが困難であることから、置換率をほぼ100%に設定するなど、厳密な管理が必要となるものの、本発明の薬液バッグにおいては、薬液の充填、密封後において、ヘッドスペース内の酸素を事後的に除去できることから、置換率を厳密に管理する必要はない。具体的には、ヘッドスペースの不活性ガスによる置換率は、好ましくは、90〜98体積%程度である。
本発明の薬液バッグの形態は特に限定されず、バッグタイプの薬液容器として公知の、種々の形態を採用することができる。例えば、一般的な輸液バッグなどのように、単室の薬液バッグであってもよく、易剥離性を有する隔壁で隔離された2以上の収容室を有する、いわゆる複室バッグであってもよい。なお、複室バッグの一例として、図1に、易剥離シール部14で隔離された2つの収容室11,12を有する薬液バッグ10を示す。
本発明の薬液バッグは、その内部に、微量元素または微量元素製剤を封入した小袋が収容されているものであってもよい。
微量元素または微量元素製剤を封入した小袋の小袋としては、例えば、薬液バッグに収容された薬液を押圧したときに開封されて、当該小袋の内部に収容された微量元素または微量元素製剤を、上記薬液バッグに収容された薬液と混合させることができるものであること以外は、特に限定されず、好ましくは、薬液バッグの内部(例えば、薬液バッグの内表面や、複室バッグにおける易剥離シール部など)に取り付けられる。具体的には、例えば、特開2003−62038号公報に記載された薬液収容小袋付き薬液容器の薬液収容小袋、国際公開第99/39679号パンフレット(WO99/39679)に記載されたビタミンD溶液収容容器などと同様の態様からなる小袋が挙げられる。
微量元素または微量元素製剤の微量元素としては、例えば、人(とりわけ、輸液などの薬液の投与を要する患者)にとって、微量であるが必須の元素が挙げられ、具体的には、
例えば、鉄、銅、亜鉛、マンガン、ヨウ素などが挙げられる。これらの微量元素は、例えば、塩化物、硫酸塩などの塩の形態で、または、これらを常法により製剤化して用いられる。
本発明の薬液バッグによれば、上述のとおり、外部からの酸素の侵入を抑制でき、かつ、ヘッドスペース内の酸素や薬液の溶存酸素を事後的に除去できることから、混注処理をした際に誤って好気性菌が混入したとしても、その増殖を最小限に止めることができる。それゆえ、混注処理をし易くするという観点から、本発明の薬液バッグには、混注処理用の口部を設けてもよい。なお、図1に示す薬液バッグ10は、混注処理用の口部を備える薬液バッグの一例であって、排出処理用口部16および混注処理用口部17がユニット化された口部材15を備えている。
本発明の薬液バッグ収容体は、上記本発明の薬液バッグを、脱酸素剤とともに、酸素透過度が1cm/24h・m・atm以下である外装袋に収容、密封したものである。
外装袋の酸素透過度が上記範囲を上回るときは、薬液バッグのヘッドスペース内の酸素や薬液の溶存酸素を事後的に除去するという、本発明の作用効果を得ることができなくなる。
外装袋の酸素透過度は、好ましくは、0.5cm/24h・m・atm以下であり、より好ましくは、0.1cm/24h・m・atm以下である。
外装袋の形成材料としては、例えば、外装袋の内表面側に熱融着性樹脂層(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン)を配置し、その外表面側に、アルミニウム箔がラミネートされたフィルム、上記熱融着性樹脂層の外表面側に、無機酸化物の蒸着膜が形成されたフィルムなどが挙げられる。上記例示のフィルムには、さらに外装袋の外表面側に、着色剤や紫外線吸収剤を含有するインキを用いて遮光印刷を施したものであってもよく、また、外装袋の外表面側に、ポリエステルなどからなる保護フィルムを積層したものであってもよい。
無機酸化物の蒸着膜における無機酸化物としては、例えば、上述の酸素バリア性樹脂層において例示したものと同様のものが挙げられる。
脱酸素剤としては、公知の種々の脱酸素剤が挙げられる。具体的には、例えば、水酸化鉄、酸化鉄、炭化鉄などの鉄化合物を有効成分とするもの、低分子フェノールと活性炭を用いたものなどが挙げられる。また、脱酸素剤の市販品としては、例えば、三菱ガス化学(株)製の登録商標「エージレス」、日本化薬(株)製の商品名「モジュラン」、日本曹達(株)製の商品名「セキュール」、王子化工(株)製の登録商標「タモツ」などが挙げられる。
脱酸素剤は、これに限定されないが、例えば、酸素透過度の高いポリオレフィンなどの樹脂フィルムからなる袋に充填した状態で、外装袋内に収容させればよい。
本発明の薬液バッグおよび薬液バッグ収容体によれば、易酸化性物質を含む薬液を、長期にわたって安定して、酸化劣化させることなく保存することができ、しかも、薬液バッグを使用時においても、薬液の酸化劣化を防止することができる。このような作用効果を得るためには、酸素透過度が5〜400cm/24h・m・atmである、可撓性を有するプラスチックフィルムを用いて形成された本発明の薬液バッグに、易酸化性物質を含む薬液を充填した後、この薬液バッグを、脱酸素剤とともに、酸素透過度が1cm/24h・m・atm以下である外装袋中に収容して保存すればよい。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。
<薬液バッグの製造>
薬液バッグは、可撓性プラスチックからなる多層フィルムを用いて、実施例1〜4および比較例1の計5種類を製造した。
上記多層フィルムを構成する各成分は、次のとおりである。
・PP:プロピレンホモポリマー(密度0.910g/cm、MFR4.5g/10分(230℃)、商品名「三井ポリプロ J103WA」、三井化学(株)製)
・PE1:エチレン・1−ブテン共重合体(密度0.940g/cm、MFR2.1g/10分(190℃)、商品名「ウルトゼックス(登録商標)4020L」、三井化学(株)製)
・PE2:エチレン・1−ブテン共重合体(密度0.920g/cm、MFR1.0g/10分(190℃)、商品名「ウルトゼックス(登録商標)2010」、三井化学(株)製)
・PE3:エチレン・1−ブテン共重合体(密度0.885g/cm、MFR15g/10分(190℃)、商品名「タフマー(登録商標)A0585」、三井化学(株)製)
・PE4:エチレンホモポリマー(密度0.965g/cm、MFR16g/10分(190℃)、商品名「NZ65150」、三井化学(株)製)
・PE5:エチレン・1−ブテン共重合体(密度0.905g/cm、MFR1.5g/10分(190℃)、商品名「エボリュー(登録商標)」、三井化学(株)製)
・COP:ノルボルネン系の開環重合体の水素添加物(比重1.01、ガラス転移温度70℃、商品名「ゼオノア(登録商標)750R」、日本ゼオン(株)製)
・NY:ナイロン−6(商品名「アミラン(登録商標)CM1017」、東レ(株)製)
・AD:(変性ポリエチレン、商品名「アドマー(登録商標)」、三井化学(株)製)
・EVOH:エチレンビニルアルコール(商品名「101A」、クラレ(株)製)
実施例1〜4および比較例1の多層フィルムは、いずれも、7層共押出し成形法によって成形した。
多層フィルムの層構成は、下記の表1に示すとおりである。表1中、最内層欄の「PP+PE1」は、上記PPと上記PP1との混合樹脂であることを示している。また、中間層1欄の「PE2+PE3+PE4」は、上記PP2、上記PP3および上記PP4の混合樹脂であることを示している。混合樹脂中での各成分の混合割合(重量比)は、「PP+PE1」および「PE2+PE3+PE4」の後のカッコ内に示した。また、多層フィルムを構成する各フィルムの厚み(μm)は、各層の欄に示すとおりである。
次に、上記実施例1〜4および比較例1の多層フィルム各2枚を、それぞれ、表1に示す最内層が内側となるように重ね合わせた後、口部材15を配置し、ヒートシールによって周縁部13および易剥離シール部14を形成することにより、2室の輸液バッグ(薬液バッグ)10を製造した(図1参照)。
なお、薬液バッグ10の製造に際して、口部材には、上記PE4を用いて成形された、排出処理用口部16と混注処理用口部17とを備える口部材15を採用した。また、周縁部13のヒートシール条件は、170℃で2.5秒間とし、易剥離シール部14のヒートシール条件は、150℃で4.5秒間とした。口部材15は、その台座18部分を740℃で予備加熱した後、多層フィルムで挟み、160℃で2.5秒間ヒートシールすることにより、取り付けた。
実施例1〜4および比較例1で得られた薬液バッグ10に、それぞれ、薬液(ビタミンCを0.005重量%含有する注射用生理食塩水)を充填した。上記薬液は、排出処理用口部16に近い方の収容室11に700mL充填し、他方の収容室12に300mL充填した。薬液の充填、密封時には、各収容室11,12のヘッドスペースを窒素置換して、ヘッドスペースの98体積%が窒素ガスとなるように設定した。さらに、窒素置換後の薬液バッグ10に、110℃で60分間、高圧蒸気滅菌を施した。
次に、滅菌処理後の薬液バッグ10を、アルミニウム箔をラミネートしたポリエチレンフィルムからなる外装袋20に、脱酸素剤19とともに封入することによって、薬液バッグ収容体21を得た(図2参照)。外装袋20の酸素透過度は、0.1cm/24h・m・atm以下であった。また、脱酸素剤19には、三菱ガス化学(株)製の登録商標「エージレス」を使用した。
こうして得られた薬液バッグ収容体21を、室温で30日間放置した後、薬液バッグ10を外装袋20から取り出して、25℃、60%RHの環境下で24時間放置した。放置後、各収容室11,12中に収容された薬液を採取して、ビタミンCの残存量を高速液体クロマトグラフィ(HPLC)にて測定した。
また、実施例1〜4および比較例1で得られた薬液バッグ10について、それぞれ、高圧蒸気滅菌後におけるバッグの透明性を、日本薬局方(第14改正)第1部「55.プラスチック製医薬品容器試験法 4.透明性試験 第1法」に記載の方法に準じて測定した。測定値は、波長450nmの光に対する透過率(%)である。
さらに、実施例1〜4および比較例1の各薬液バッグ10を形成する多層フィルムについて、その酸素透過度(cm/24h・m・atm)を、JIS K 7126:1987「プラスチックフィルム及びシートの気体透過度試験方法」に記載の方法に準じて測定した。
以上の測定結果を、表1に示す。なお、ビタミンCの残存率は、各収容室11,12での測定値の平均値である。
Figure 0004607609
表1に示す結果より明らかなように、実施例1〜4では、ビタミンCの残存率を高く維持することができ、比較例1に比べて、薬液バッグに収容された薬液の酸化劣化を抑制できたことがわかった。
本発明は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、種々の設計変更を施すことが可能である。
実施例で製造した薬液バッグ10の正面図である。 本発明の薬液バッグ収容体の一実施形態を示す正面図である。
符号の説明
10 薬液バッグ
19 脱酸素剤
20 外装袋
21 薬液バッグ収容体

Claims (7)

  1. 可撓性を有するプラスチックフィルムで形成してなる薬液バッグであって、前記プラスチックフィルムが内表面側から外表面側の順に下記の層構成を有する厚さ150〜300μmの多層フィルムであり、かつその酸素透過度が、5〜300cm/24h・m・atmであることを特徴とする、薬液バッグ。
    ・内表面層:ポリオレフィン層
    ・柔軟層:密度0.900g/cm 以下のエチレン・α−オレフィン共重合体を30〜70重量%の割合で含有するポリオレフィン系樹脂組成物からなり、その厚みが、前記多層フィルム全体の50〜80%である層
    ・ポリ環状オレフィン層
    ・接着性樹脂層
    ・酸素バリア性樹脂層:エチレンビニルアルコールまたはポリアミドからなり、その厚みが、2〜30μmである層
    ・外表面層:ポリオレフィン層
  2. 易酸化性物質を含む薬液を収容するための薬液バッグであることを特徴とする、請求項1に記載の薬液バッグ。
  3. 前記易酸化性物質を含む薬液が、L−システイン、L−トリプトファン、脂肪、ビタミンA、ビタミンBおよびビタミンCからなる群より選ばれる少なくとも1種の物質を含む輸液であることを特徴とする、請求項に記載の薬液バッグ。
  4. 薬液バッグの内部に、微量元素または微量元素製剤を封入した小袋が収容されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の薬液バッグ。
  5. 他の薬剤を混注するための混注口を備えることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の薬液バッグ。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の薬液バッグと、脱酸素剤と、前記薬液バッグおよび前記脱酸素剤を収容して密封する、酸素透過度が1cm/24h・m・atm以下の外装袋と、を備えることを特徴とする、薬液バッグ収容体。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の薬液バッグと、脱酸素剤とを、酸素透過度が1cm /24h・m ・atm以下の外装袋に収容して密封することを特徴とする、薬液バッグ収容体の製造方法。
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